2009 年度 ハイティーン会議 発表会の要旨 日時 :2009 年 3 月 14 日 ( 日 ) 14 時 ~16 時会場 : 中野区役所 7 階第 8 9 10 会議室参加者 :43 名発表者 : ハイティーン会議メンバー 8 名 配布資料 1 2009 年度ハイティーン会議活動記録 2 裁判員裁判 グループメンバーによる事件の寸劇 開会のことば浅野昭 ( 子育て支援担当副参事 ) 子育て支援担当副参事の浅野でございます 本日は ハイティーン会議の発表会にお越しいただきありがとうございます ハイティーン会議 は 子どもの権利啓発推進事業の一環として実施している事業です 子どもの権利条約第 12 条の意見表明権の趣旨を踏まえて 平成 15 年より開催しており 今年度で7 回目になります 今年度の参加メンバーは12 名です テーマは 子ども 教育 と 裁判員制度 の2つです 子ども 教育 につきましては 作家の重松清さん 東京都教育庁に取材をし 裁判員裁判制度 では 獨協大学法科大学院での模擬裁判を見学いたしました この場を借りまして 活動を支えてくださっているファシリテーター サポーターの皆様にお礼を申し上げます なお 本日はシティテレビ中野の取材が入っております ご了承のほどお願いいたします では 始めるにあたりまして 田中大輔区長にご挨拶頂きたいと思います あいさつ田中大輔区長メンバーのみなさん こんにちは また お集まりのみなさん お越しいただきありがとうございます 毎年 開催しておりますが 期待しているほど多くの皆様にお越しいただけないということが 残念でなりません ハイティーン会議では 中学 高校生のみな 48
さんが 自分たちで取材をし 議論を通して導き出した意見をみんなの前で発表します 中野の中学 高校生のみなさんは こんなに素晴らしい考え 発表する力や感性を持っているのだ ということを実感いたします 今年も期待をしております また ご参加して頂いているみなさま 発表会ではみなさんに問いかける場面もあるということですので 是非 ご意見を頂きたいと思っております ご協力のほど お願いします 田辺裕子教育長中学生 高校生のみなさん 1 年間 本当にお疲れさまでした 私も区長と同じく 今日をとても楽しみにしておりました 私は みなさんのような年齢の方々が日頃考えていることを 自分たちで発表している場面を見たり 聞いたりする機会がなかなかありません 1 年間 知らないお友だちと一緒に 自分たちの考えをまとめていくというのは とても大切なことだと感じております 発表を聞いて 私なりの意見もみなさんにお伝えしたいと考えております ご出席のみなさまも 中高生の意見を真剣に聞いていただいて みなさん方なりのご意見を伝えていただけたら と思います よろしくお願いいたします Ⅰ 部発表会 司会 ( 後藤紫織 ) 本日は私たち中高生意見発表事業 ハイティーン会議 の発表会にご参加いただきありがとうございます 私は 東京大学教育学部附属中等学校 4 年の後藤紫織です よろしくお願いします それでは メンバー紹介をします ~ メンバーが一人ひとり自己紹介を行う ~ ファシリテーター サポーターの紹介 ~ メンバー紹介には11 名の名前が載っていますが 今日は 野田優美香さん 野口真央さん 杉山友里さんが欠席となっています そのため 発表は8 名で行います それでは 発表に入りたいと思います まず 子ども 教育 についてです 発表者の 49
方 お願いします 子ども 教育グループの発表 数字は35 頁 ~40 頁のパワーポイントの資料番号 7 名がパワーポイントの資料に基づき発表する 1. モンスターペアレンツモンスターペアレンツを選んだ理由発表者 : 藤井麻緒最近 テレビやドラマでモンスターペアレンツが取り上げられることが増えています 前に 私はモンスターペアレンツを見たことがあります 実際のモンスターペアレンツには どのような影響力があるのだろうか という疑問から モン スターペアレンツについて調べることにしました そこで 発表する藤井麻緒さん ( 左 ) 東京都教育庁の方々に モンスターペアレンツについて気になることをいくつか質問してみました モンスターペアレンツに関する質問 回答の予想及び実際の回答 (6~9) 発表者 : 藤井麻緒 (10~11) 発表者 : 松山ラディック教育庁への取材で印象的だったのは 苦情が来たときに 始めから苦情について否定的な態度をとるのではなく 話をじっくり聴くことで 何か過去にもトラブルが起きていたのではないかなどを考えながら対応している とおっしゃっていたことです 2. 子どものプレッシャーについて プレッシャーを取り上げた理由(14) プレッシャーによる悲劇 (15) 発表者 : 松山ラディックグラフを見ると 中学校 3 年生と高校 3 年生の自殺者数が高くなっています 中学校 3 年生は高校受験 高校 3 年生は大学受験があるので 受験のプレッシャーから自殺者 発表する松山ラディック君 ( 中央 ) が多いのではないかと思いました 自殺した児童 生徒が置かれていた状況 (16 17) 子どもの幸福度について (18) 50 発表者 : 松本洋子
表の中でプレッシャーが原因となっていると思われるのは 父母等から怒られて 学業不振 進路問題です また 自殺理由の中で最も多いのが原因不明ですが この中にも原因が分からないだけで プレッシャーが自殺の要因になった人もいるかもしれません 子どもの自殺者の状況から見えてくるのは 子どもが悩んでいても家族に話さない 話そうと思わないということです メンバーの中にも 小学生の頃 家族と食事をする割合のアンケートで一番多かった回答が ほとんど一緒にとらない だったという人もいます 私たちが思うのは 行きすぎたプレッシャーをなくして欲しいということです そのために 家族と相談できるように 一緒に食事をする回数を増やすなど 小さなことから始めて 先生方には中途半端な大人扱いはやめる などの対応をして頂きたい というのがメンバーの意見です 3. スクールカウンセラーについて スクールカウンセラーを調べようと思った理由 スクールカウンセラーについて初めに思ったこと (20) 中高生へのアンケート調査概要と質問(22~25) 発表者 : 森田将悟スクールカウンセラーとは 学校で 不登校やいじめられている生徒の悩みなどを解決するために始まったものです 今回 スクールカウンセラーを調べようと思ったのは 私の学校にはスクールカウンセラーがいらっしゃいますが 利用している人がいるのか という疑問がわき みんながスクールカウンセラーについてどう思っているのか知りたくて ハイティーン会議でこのテーマを取り上げたいと考えました 中高生へのアンケート調査( 質問 )(26) 発表者 : 相原暢アンケートを踏まえたうえで 私たちは保健室がカウンセラーの代わりになっているのではないかと考えました ある学校では昼休みに保健室に行くと 必ずと言っていいほど数名の生徒が保健室にすでにいるそうです これは 保健室の先生を慕っている生徒も多く また 保健室の先生に相談している生徒も多いということだと思います これらのことから 生徒が保健室に対して持つイメージは悪くないと感じました スクールカウンセラーについては アンケートの結果から 大多数の生徒が良く分からないと答えており 中には人目が気になって行けない という意見や 行っている人 51
に対するマイナスのイメージを持つ という意見もありました それらの意見からは スクールカウンセラーに対するマイナスの印象がうかがえます それに対し 保健室は日頃使うために親しみがあり 保健室の先生とも面識があることで 行きやすいイメージが整っていると感じます このことから 保健室がカウンセラーの代わりになっているのではないか と考えました 東京都教育庁へのインタビュー(27~31) 発表者 : 後藤紫織私たちが スクールカウンセラーについて調べ 考えた結論は 相談できる人がいれば良い ということです そして それは必ずしもカウンセラーである必要はないと思いました 仲の良い先生でも友だちや親でも 自分の考え 悩みを聴いてもらうことが その子の助けになると感じました そして 相談できる人が1 人もいなかったときカウンセラーに頼れば良いと思います カウンセラーを利用するためには より学校とカウンセラーが結び付く必要があります アンケートの結果 スクールカウンセラーについてよく分からなかったという意見が多かったです それは 話したことがない 顔も見たことがないためだと思います 面識のない人と話すのは容易ではなく 自分の悩みを話すことはさらに難しいことです 学校側は そのことを理解し カウンセラーの存在をもっとアピールすべきです 例えば 学校行事に積極的に参加させる 生徒一人ひとりと面接をし 関わりを持たせる ポスターなどを校内に貼るなどカウンセリングを行っていることをアピールする といったことが必要だと考えます また できれば 学校の先生にはできない カウンセラーならではの活動を行うべきだと思います 例えば クラスについて悩んでいる子から相談受ければ 悩みを聴くだけではなく その子のクラスに行き クラスの雰囲気を良くするために努めるといった具体的な行動が 生徒たちに求められているカウンセラーだと 私たちは考えました 4. 重松清さんへのインタビュー 重松清さんへのインタビュー(32~35) 発表者 : 鈴木帆高学校の先生以外にも 子どものことを考えている人に話を聞きたいと思い 作家の重松清さんにインタビューを行いました 5. 全体のまとめ (36) 発表者 : 後藤紫織中野区には 中野区教育行政における区民参加に関する条例 という 区民が行政に 52
参加できる条例があります そして その第 4 条には 区民参加においては 権利の主体としての子どもの参加と意見表明の機会が保障されるよう配慮されなければならない とうたわれています 私たちは この条例に基づいて 私たちなりに中野区に対して提案をします 子どもの感じているプレッシャーなど実態を知るために 中野区の中高生全体にアンケートを実施し 子どもの声にもとづいて改善策を考えて欲しい スクールカウンセラーなど 子どもに関する予算を増やしてほしい 学校と親が相互理解を深めるために 学校や児童館などで三者協議会( 先生 生徒 親 ) のような仕組みをつくってほしい 裁判員裁判制度について 数字は 41 頁 ~43 頁のパワーポイントの資料の番号 5 名がパワーポイントの資料に基づき説明する 裁判員をテーマにした理由(2) 国が裁判員制度を導入した理由(3) 発表者 : 鈴木帆高 刑事事件と民事事件の違い(4) 裁判員裁判の対象事件(5) 裁判員裁判の審理等の概要( 配布資料 )(6) 発表者 : 松山ラディック裁判員裁判の審理等の概要をご覧ください 裁判員制度導入前後の判決の変化(7~8) 保護観察について (9) 印象に残る裁判員裁判(10) 発表者 : 宮内貴弘 発表する宮内貴弘君 ~メンバーによる寸劇 ( 模擬裁判 )~ 寸劇を見て 被告が有罪か無罪かを参加者の人に考えてもらい その理由を尋ねる 53
( 内容については 頁 ~ 頁を参照 ) 無罪 : 過剰防衛気味ではあるが 十分反省したうえで無罪としたい ( 参加者の意見 ) 有罪 : 状況をよく把握しないで行動し 相手にけがをさせてしまっている 執行猶予は付くと思う ( 参加者の意見 ) 量刑の決め方 (11~15) 発表者 : 松本洋子 裁判員裁判の課題(16) 中野区に何かできることはあるか (17) 発表者 : 藤井麻緒裁判員制度の特性上 中野区だけで出来ることというのは 私たちには思い浮かびません ですが 例えばこのような事件があります 裁判員裁判の審理等の概要にある事件番号 6 番をご覧ください これは 高齢者が高齢者を介護し 疲労がたまったことで殺人未遂事件に発展してしまった事件です このような事件を防ぐためにも 中野区に何かできることはあるのではないでしょうか もし 何かできることがあれば小さなことでも良いので 是非 取り組んでみてください これで 発表を終わります ご清聴 ありがとうございました 寸劇を行うメンバー 54