[2] 計画期間の考え方 本基本計画の計画期間は 平成 31 年 (2019)4 月から 主要な事業が完了し 事業 実施の効果が現れると考えられる平成 36 年 (2024)3 月までの 5 年とする [3] 目標達成状況を把握するための指標設定の考え方 中心市街地の目標に対する達成状況を把握するた

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中心市街地活性化基本計画 フォローアップ実施マニュアル 平成 30 年 3 月 内閣府地方創生推進事務局

長岡市立地適正化計画概要版目次 1. 立地適正化計画制度の概要... 1 (1) 立地適正化計画策定の背景と目的... 1 (2) 立地適正化計画制度... 1 (3) 立地適正化計画の位置付け... 2 (4) 計画の対象区域... 2 (5) 計画期間 長岡市の現状と将来見通し.

域 ) 域 ) 百万円 ) 百万円 ) の空き の空き 家 空き 家 空き 店舗を利 店舗を利 用したリ 用したリ ノベーシ ノベーシ ョン件数 ョン件数 件 ) 件 ) 居住人口 32,

2. 各学区のまちづくりの方向性と将来ビジョン 第 3 章で整理した各学区の現状 課題等を踏まえ 学区ごとにまちづくりの方向性 ( 基本方針の 3 つの柱の何に該当するのか ) を整理します 方向性を踏まえ 施策の柱ごとに具体的なビジョンを検討します (1) 常盤学区 1 まちづくりの方向性 1-1

基本方針 基本方針 1 歩きたくなるまちづくり 基本方針 2 活力あるまちづくり 基本方針 3 みんなが主役のまちづくり 基本方針 4 住み続けたいまちづくり 誘客と回遊を促す仕掛けづくり 駅前の拠点づくり 地域資源の活用 上山型温泉クアオルト事業の推進 公衆浴場の魅力向上 個人旅行者に対応した旅行

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

(5) 老上西学区 1 まちづくりの方向性 1-1. 生活拠点の形成と交通環境の充実 既存の生活拠点を中心とした 50 戸連坦制度の厳守等により市街地の拡散を抑制するこ とで 利便性の高い生活環境を維持していくものとします 老上西学区は 東側から南側にかけての一帯が市街化区域に含まれ ( 主 ) 大

5 この施策に係る事務事業 ( 重要度 貢献度順 ) 番号 事務事業名 魅力個店づくり整備促進事業 歳出決算額 ( 千円 ) 施策への関連性 目的に対する指標 年度目標値 年度実績値 推移 区内の既存個店や出店希望 22 者が行う 魅力的な店舗づ 809 くりを支援することで 魅 力個店の集積を図る

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( 調整用白紙 )

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

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4. 都市機能誘導区域 4.1 都市機能誘導区域設定の基本的な考え方 (1) 都市機能誘導区域とは医療 福祉 商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域のことです 原則として 居住誘導区域内において設定します これらの都市機能は

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4. 都市づくりの目標と方針 4-1 都市づくりの基本理念 地域の個性が輝く生活快適都市 上田 ~ 魅力あるふるさと活気ある交流風格ただようまち ~ 基本理念の意味あい 上田市は 歴史 文化 自然 産業などに恵まれた特色ある地域から成り立っており 各地域が個性を発揮し 連携し合い 交流を促進しながら

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

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4-2 地域の課題人口の減少により 町内では老朽化した空き家 空き店舗が随所に見られるようになっており 平成 28 年 3 月に町内を調査したところ 空き家 空き店舗と思われる建物が 159 軒存在していることが判明した 特に 商店街 公共機関 医療機関等が近接する利便性の高い中心市街地における空き

5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 棋士のまち加古川 をより幅広く発信するため 市内外の多くの人が 将棋文化にふれる機会や将棋を通じた交流を図ることができる拠点施設を整備するとともに 日本将棋連盟の公式棋戦 加古川青流戦 の開催や将棋を活かした本市独自のソフト事業を展開する 5-2

能代市中心市街地活性化計画

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(2) 金沢市の世帯数の動向 350, , ,000 ( 人 世帯 ) ( 人 / 世帯 ) 世帯数 世帯人員 , , , , ,1

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別紙 2-4 別紙 2-4 別紙 2-8 < 地域において講ずる措置 > 1. 地域独自の税制 財政 金融上の支援措置 高松市中小企業振興助成条例補助金中心市街地の商店街が行うアーケード 街路 駐車場 駐輪場整備に対し 1 事業あたり上限 2 億円 地域コミュニティまちづくり活動支援

Taro-全員協議会【高エネ研南】

7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

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地域住宅計画 計画の名称高岡地域 (H27-31) 都道府県名富山県作成主体名高岡市 計画期間 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 平成 27 年度 ~ 31 年度 高岡地域は富山県の西部に位置し 人口約 17 万 6 千人 世帯数約 6 万 6 千世帯 (H26.12 月住民基本台帳 ) の地域で

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1-2 立地適正化計画の役割 立地適正化計画は 都市全体の観点における居住機能や都市機能の立地 公共交通の充実に関する包括的なマスタープランであり 以下のような役割があるとされています 1 都市全体を見渡したマスタープラン 立地適正化計画は, 居住機能や医療 福祉 商業, 公共交通等のさまざまな都市

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目次 方針策定の背景 1-1. 用途地域指定の基本的な考え方 1-2. 住居系 [ 第一種低層住居専用地域 ] [ 第二種低層住居専用地域 ] [ 第一種中高層住居専用地域 ] [ 第二種中高層住居専用地域 ] [ 第一種住居地域 ] [ 第二種住居地域 ] [ 準住居地域 ] [ 田園住居地域 ]

用への助成を除くと 住宅に関する融資や助成制度等の情報提供の充実 との回答割合が高い( 子育て住み替え意識調査 ) 以上のことから 住宅が手狭であることを理由に市外へ転出する若い世代が相当数存在し また その傾向が強まっていることがうかがえる また 住み替え後は4LDKの間取りを中心とした持ち家 (

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目 次 1 背景 目的 1 2 計画の位置付け 2 (1) 計画の位置付け 2 3 現状の問題と課題 3 (1) 現状の問題 3 (2) 課題 3 4 市街化調整区域における土地利用方針 5 (1) ゾーンにおける土地利用方針 6 (2) 各ゾーンのイメージ 10 5 土地利用現況図 11 6 土地

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第 2 章立地適正化計画の基本方針 第 2 章立地適正化計画の基本方針 1. 沼津市における立地適正化計画の導入について (1) 沼津市における立地適正化計画の活用方針 立地適正化計画は 本市を持続的に発展させるため 居住 と 交流 に一体的に取り組み 将来の目指すべき都市像 * を実現する計画とし

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<第1回> 帯広市都市計画審議会 第二次 都市計画マスタープラン検討                   専門部会

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市街地再開発事業による社会的便益の分析

⑴ 政策目的 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図る 新設 拡充又は延長を必要とする理由 ⑵ 施策の必要性 以下の施策の推進のため 本措置の延長により 民間事業者による早期かつ着実な保留床の取得を促

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

地域住宅計画 計画の名称千葉市地域 (3 期 ) 都道府県名千葉県作成主体名計画期間平成 27 年度 ~ 31 年度 千葉市 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 千葉市は千葉県のほぼ中央部に位置し 人口は約 96 万人 世帯数は約 42 万世帯の地域で地域面積は k m2である 本市では

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東海市中心市街地活性化基本計画について 東海市では 東海市総合計画 や 東海市都市計画マスタープラン において 名鉄太田川駅周辺を本市の都市拠点と定め東海市の顔 玄関口としていくため 土地区画整理事業や連続立体交差事業 ( 鉄道の高架化 ) 市街地再開発事業を進めてきました こうした都市基盤整備事業

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地域住宅計画 計画の名称地域住宅計画都道府県名三重県作成主体名計画期間平成 17 年度 ~ 22 年度 1. 地域の住宅政策の経緯及び現況 当該地域は 三重県の南部に位置し 人口約 25,000 人 世帯数約 8,400 世帯の地域である は伊勢志摩国立公園の玄関口として 観光及び水産業を中心に発展

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能代市中心市街地活性化計画

地区別 商店街空き店舗数 件 H H H21 0 H22 H2 5 H24 H25 古町地区 16 商店街 万代地区 1 商店街 駅前地区 2 商店街 資料 新潟市 商店街団体聞き取


(第14回協議会100630)

日本橋・東京駅前地区

官民連携事業(PPP)導入

第 4 章居住誘導区域 第 4 章居住誘導区域 1. 居住誘導区域 (1) 居住誘導区域の定義等居住誘導区域とは 都市再生特別措置法 * に定める 都市の居住者の居住を誘導すべき区域 のことで 都市計画運用指針 * において 人口減少の中にあっても一定のエリアにおいて人口密度を維持することにより 生

(2) 路地街区 ア路地街区の内部で 防火性の向上と居住環境の改善を図るため 地区施設等に沿った建築物の高さの最高限度及び壁面の位置の制限を定めることにより 道路斜線制限を緩和し 3 階建て耐火建築物の連続した街並みを形成する イ行き止まりの路地空間では 安全性の確保のため 2 方向の避難を目的とし

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阿賀野市の発展と市民福祉の向上を図ることを目的とした 行政運営の指針となる 阿賀野市総合計画 に定める本市の将来像 人 まち 自然が輝く幸福祉都市阿賀野 の実現に向けて また こよなく愛するふる里創造のため 全力を上げ取り組んでいるところでございます 国から地方への事務 権限移譲や三位一体改革が加速

多摩ニュータウン地域再生ガイドライン|第4章 多摩ニュータウンが目指す将来像

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資料 2 主要渋滞箇所 ( 案 ) の抽出方針について ( 一般道 ) 平成 24 年 8 月 9 日

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

(2) 小学校区別人口特性 2010 年の校区別総人口は 学校区の順に多い 2010 年の校区別人口密度は の順に高くなっており 学校区の殆どの区域と 学校区の一部区域は DID 地区となっている 2040 年の推計人口は 学校区で 2010 年人口を上回る若しくは横ばいの見込みであるが その他の殆

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筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

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1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

別記様式第4

05+説明資料

姫路市及びたつの市における連携中枢都市圏形成に係る連携協約 姫路市 ( 以下 甲 という ) 及びたつの市 ( 以下 乙 という ) は 連携中枢都市圏構想推進要綱 ( 平成 26 年 8 月 25 日付け総行市第 200 号総務省自治行政局長通知 ) に基づく連携中枢都市圏である播磨圏域 ( 以下

Transcription:

3. 中心市街地の活性化の目標 [1] 中心市街地活性化の目標 中心市街地の活性化は一朝一夕で実現するものではなく 継続的な取組が求められる 加えて 人口減少や高齢化を背景に中心市街地が果たすべき役割は増大してきており 対象地区内の活性化にとどまらず 市民全体の生活を力強く支えていくまちづくりが求められている そのためには 都市活力の維持 向上が不可欠であり 引き続き 現代アート をコンセプトとしたまちづくりなどを通じて 十和田湖 奥入瀬渓流や十和田市現代美術館の集客力を中心市街地に波及させていくことを考える必要がある また 中心市街地が市民全体の生活を支えていくためには 多様な都市機能の維持 集積を図っていく必要があり そのためには 都市機能の立地を下支えする人口集積が必要となる 一方で 高齢化の進展などにともない 中心市街地には自家用車に過度に依存しないライフスタイルの受け皿となる居住地としての役割も求められる 以上のことから 第 2 期基本計画では第 1 期基本計画の方向性を踏襲しながらも 都市の持続性向上に寄与する中心市街地としての役割を強化し それらがアートを介して相互に補完 連携し 相乗効果を生み出していくまちづくりを目指すこととして 次の目標を設定する 目標 1 芸術 歴史 文化を活かした 魅力的な市街地の形成芸術 歴史 文化を最大限に活用し 市民にとっても 来街者にとっても魅力的な市街地を形成することを目指す 特に来街者に対しては 周辺観光地とは異なる多様な魅力を提供し 回遊 滞在できる したくなる市街地を形成する このような取組により 中心市街地の観光資源等としての魅力が高まることで 来街や回遊の促進や 市民の中心市街地に対する愛着 思い入れの醸成による居住人口の増加につながることが期待される 目標 2 歩いて暮らせる安心 快適な生活環境と 利便性の高い市街地の形成最寄品の販売をはじめとして 教育 福祉 医療 介護 保健など 日常の生活に必要なサービスがコンパクトな範囲に揃うことで 安全 快適で居住地としての魅力が高い生活環境を形成することを目指すとともに 中心市街地まで来ればコンパクトなエリアの中で生活に必要な多様かつ高レベルの都市サービスが一通り享受できる また 自家用車を利用しなくても市内各所からアクセスしやすい高機能な市街地の形成を目指す このような取組や 良質な住宅供給が行われることで 区域外 ( 市外含む ) からの転入の促進やさらなる都市機能の集積につながるとともに 中心市街地の商業地等としての魅力が増進し 新たな店舗等の立地が促進されることが期待される 52

[2] 計画期間の考え方 本基本計画の計画期間は 平成 31 年 (2019)4 月から 主要な事業が完了し 事業 実施の効果が現れると考えられる平成 36 年 (2024)3 月までの 5 年とする [3] 目標達成状況を把握するための指標設定の考え方 中心市街地の目標に対する達成状況を把握するために 具体的な活性化の目標指標を定めるとともに その数値のフォローアップを行うことを通じて 達成状況の進行管理を図る 中心市街地の活性化の目標を踏まえ それぞれの達成状況を把握できる目標指標を以下のとおり設定する 目標 表計画の目標と目標指標 目標指標 目標 1 芸術 歴史 文化を活かした 魅力的な市街地の形成歩行者 自転車通行量 目標 2 歩いて暮らせる安心 快適な生活環境と 利便性の高い市街地の形成 社会増減数 空き地 空き店舗数 1) 芸術 歴史 文化を活かした 魅力的な市街地の形成芸術 歴史 文化を活かした魅力的な市街地の形成に向けた取組により 中心市街地の観光資源等としての魅力が高まり 来街や回遊が促進されることや 市民の中心市街地に対する愛着 思い入れの醸成による居住人口の増加にもつながることが期待されるため 主要地点における 歩行者 自転車通行量 を目標指標として設定する 2) 歩いて暮らせる安心 快適な生活環境と 利便性の高い市街地の形成歩いて暮らせる安心 快適な生活環境や 利便性の高い市街地の形成に向けた取組に加えて 良質な住宅供給が行われることで 区域外 ( 市外含む ) からの転入の促進やさらなる都市機能の集積などにつながることが期待されるため 社会増減数 を目標指標として設定する また 中心市街地に多様で高レベルの都市機能が集積するとともに 人が集まりやすい交通環境が形成されることで 中心市街地の商業地等としての魅力が増進し 新たな店舗等の立地が促進されることが期待されるため 空き地 空き店舗数 を目標指標として設定する 53

[4] 数値目標の設定 (1) 歩行者 自転車通行量 目標指標現況値目標値備考 歩行者 自転車通行量 4,651 人 / 日 (H30) 4,885 人 / 日 (H35) 中心市街地内 14 地点の平日 休日各 1 日の観測結果の平均 調査方法 : 平日及び休日の各 1 日の 9:30~18:00 の通行量を観測 調査月 : 各年 8 月 調査主体 : 十和田市 調査対象 : 中心市街地エリア内 14 地点における歩行者及び自転車の通行量 算出方法 : 各日の通行量を平均して算出 1) 調査地点 第 1 期基本計画では 計画対象区域のほぼ中央に位置し 区域内の骨格的な道路である官庁街通りと商店街が交差する稲生町交差点を取り囲む 4 地点の調査結果より数値を算出していた 第 2 期基本計画では 回遊性向上などによる区域全体への波及効果などを把握することを目的として 区域内計 14 地点の調査結果より数値を算出する 歩行者 自転車通行量については計 18 地点で継続的に調査を実施しているが 区域外となる 4 地点を除外して 14 地点のみを対象とする 2) 指標の算出方法 第 1 期基本計画では 平日 休日各 1 日の観測結果をもとに加重平均 :( 平日値 2 日 + 休日値 2 日 ) 7 日により1 日当たりの通行量を算出していた 第 2 期基本計画では 平日 休日各 1 日の観測結果をもとに単純平均 :( 平日値 + 休日値 ) 2 日で数値を算出する 3) 目標値設定の考え方 歩行者 自転車通行量のこれまでの推移を見ると 第 1 期基本計画期間中は増加傾向を示していたものの 計画期間終了後は年度ごとのばらつきが大きく 一定の傾向を見いだせない状況となっている このため 最新の実績値である平成 30 年度の結果に 事業実施による直接的な効果を加算することで目標値を設定する 4) 事業による効果 新規整備施設である高次 複合施設整備事業 ( 仮称 ) 地域交流センター整備事業により整備する床面積に 大規模開発地区関連交通計画マニュアル改訂版 ( 平成 26 年 6 月国土交通省 ) で示されている床面積あたりの発生原単位を乗じて 1 日当たりの来客数を算出する さらに 1 日当たりの来客数に交通機関分担率及び通過調査地点数を乗じて 歩行者 自転車通行量増加数を算出する 54

マニュアルで示されている発生原単位 : 商業施設平日 :10,600 1.0 0.95=10,070 人 T.E/ha 日 =0.5035 人 / m2 日休日 :16,100 1.0=16,100 人 T.E/ha 日 =0.805 人 / m2 日その他用途の施設 :1,300 人 T.E/ha 日 =0.065 人 / m2 日 交通機関分担率 : 平成 28 市民アンケート調査より 普段の外出手段 として自転車 徒歩 バス 乗合タクシーを選択した回答者の割合は 10.8% 通過調査地点数 : 調査地点 14 ヵ所のうち 最低 1 ヶ所を通過するものとする 1 高次 複合施設整備事業 商業施設 1F 床面積 2,310 m2- 複合交通センター 180 m2 =2,130 m2 2F 床面積 2,310 m2- 医療 福祉部分 1,650 m2=660 m2 平日 :(2,130 m2 +660 m2 ) 0.5035 人 / m2 日 10.8% 1 ヵ所 151.7 人 / 日 休日 :(2,130 m2 +660 m2 ) 0.805 人 / m2 日 10.8% 1 ヵ所 242.6 人 / 日 平休平均 :(151.7+242.6) 2 197.2 人 / 日 その他用途の施設 1F: 複合交通センター 180 m2 2F: 医療 福祉部分 1,650 m2 3F: 住居部分 2,310 m2 床面積 (180 m2 +1,650 m2 +2,310 m2 ) 0.065 人 / m2 日 10.8% 1 ヵ所 29.1 人 / 日 2( 仮称 ) 地域交流センター整備事業 床面積 1,050 m2 0.065 人 / m2 日 10.8% 1 ヵ所 7.4 人 / 日 建築延面積 5,946 m2の十和田市民文化センターの年間利用者数は 128,138 人 ( 平成 28 年度 ) 年間 349 日開館として発生原単位は 0.062 人 / m2 日で 上記で使用した原単位と近似 3その他の効果が見込まれる事業 交通拠点整備事業 志道館整備事業 商店街マネジメント事業 アート住宅立地促進事業 商店街活性化支援事業など 5) 目標値の設定 4,651 人 / 日 ( 平成 30 年実績値 )+197.2 人 / 日 +29.1 人 / 日 +7.4 人 / 日 =4,884.7 人 / 日 目標値 :4,885 人 / 日 55

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 歩行者 自転車通行量 ( 人 / 日 ) 前期計画基準年度 前期計画最終年度 新計画基準年度 新計画最終年度 7,000 6,500 6,392 6,184 6,359 6,000 5,500 5,000 5,078 5,203 5,780 5,522 5,344 4,651 4,885 事業効果 4,500 4,322 4,000 3,500 前期計画期間 新計画期間 3,000 図歩行者 自転車通行量の過年度推移と目標値 (2) 社会増減数 社会増減数 目標指標現況値目標値備考 -63 人 (H25~29) 82 人中心市街地区域内の対象期間内の社会増 (H31~35) 減数 調査方法 : 住民基本台帳データより把握 調査日 : 前年度 10 月 1 日 ~ 当該年度 9 月末日まで 調査主体 : 十和田市 調査対象 : 中心市街地エリアに含まれる街区の各年度 9 月末日の人口 及び 前年度 10 月 1 日から当該年度 9 月末日までの自然増減数 ( 出生 - 死亡 ) 算出方法 : 前年度値からの人口増減数より 自然増減数を差し引くことで 社会増減数を算出 人口動態データからは 十和田市内における区域内外への転居 ( 転入 転出 ) が把握できないため 全体の増減数から自然増減数を差し引いたものを社会増減数として取り扱う 1) 指標の算出方法 各年度 9 月末日時点の区域内人口の変化量 ( 増減 ) より 前年 10 月 1 日 ~ 当該年 9 月末日までの自然増減 ( 出生 - 死亡 ) を差し引くことで算出する n 年度区域内人口から n-1 年度区域内人口を差し引くことで変化量を算出 そこから n-1 年 10 月 1 日 ~n 年 9 月末日までの自然増減を差し引くことで 社会増減の n 年 度値 (n-1 年 10 月 1 日 ~n 年 9 月末日までの社会増減 ) を算出する 人口動態は 出生 死亡 転入 転出 の集計が行われているが 十和田市内での 区域内外を跨ぐ 転居 の状況が把握できないことから 区域内人口総数の変化量のう ち 自然増減を除いたものを社会増減として取り扱う 2) 目標値設定の考え方 中心市街地の社会増減は年度によってばらつきが大きいことから 過去 5ヶ年 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) の平均値を算出し 今後も一定の社会増減が継続するものとして計画期間中の社会増減数を予測し これに事業実施による直接的な効果を加算することで目標値を設定する 56

3) 事業による効果 市営住宅整備事業 高次 複合都市施設整備事業で整備が予定されている住宅の戸数に 対して以下の世帯人員を乗じて居住人口の増加数を算出する 市営住宅整備事業 : 本事業は区域外に立地している金崎団地等の更新となるものであり 入居者の大半は現状の当該団地居住者となる見込みである 当該団地の現状の世帯構成人員は 1.61 人 / 世帯であることから これを採用する 高次 福祉都市施設整備事業 : 本事業では 3 階部分に世帯向けの賃貸住宅整備を想定していることから 一般的な世帯人員 ( 平成 27 年国勢調査の世帯人員 : 十和田市 :2.40 人 / 世帯 ) を採用する 1 市営住宅整備事業 中心市街地内 ( 市民東プール跡地 ) において 金崎 A 団地 金崎 B 団地 上平団地の入居数 147 戸のうち 約 1/2 にあたる 75 戸 ( 世帯向け ) を整備することを想定して居住人口増を算出する 75 戸 ( 世帯 ) 1.61 人 / 世帯 =120.75 人 東プール跡地の面積 3,076 m2 当該敷地の容積率 200% を最大限活用した場合 延べ床面積の上限は 6,152 m2 共有部分の床面積割合を 20% とした場合 住戸部分の延べ床面積は 4,921.6 m2 一戸当たりの床面積を 65 m2とした場合 75.7 戸に相当 75 戸の整備を想定する 市営住宅整備事業では 上記の市民東プール跡地のほか 事業者が提案する立地適正化計画 : 居住誘導区域内の民有地の活用を想定しているが 中心市街地内に限定されるものではないため算出の対象外とする 2 高次 複合施設整備事業 世帯向け住宅を 10 戸整備することを想定して居住人口増を算出する 10 戸 ( 世帯 ) 2.40 人 / 世帯 =24 人 3その他の効果が見込まれる事業 商店街歩行者空間改善事業 商店街活性化支援事業 商店街マネジメント事業 街なかコミュニティ交流促進事業 アート住宅立地促進事業など 4) 目標値の設定 -63 人 ( 予測値の 5 年間合計 )+120.75 人 +24 人 =81.75 人 82 人 目標値 :82 人 57

区域内人口 ( 人 ) 社会増減 ( 人 / 年 ) 2,000 100 1,500 1,765 1,767 1,729 1,700 1,629 1,587 1,555 75 1,000 50 500 27 5 ヶ年計 -63 人 平均 -12.6 人 / 年 25 0-4 -4-11 -2 0-500 -1,000 区域内人口 -29 自然増減 社会増減 -25-25 -34-42 -31-30 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 図社会増減数の過年度推移 -25-50 (3) 空き地 空き店舗数 目標指標現況値目標値備考 空き地 空き店舗数 52 か所 (H29) 45 か所 (H35) 商店街の空き地 空き店舗数 調査方法 : 商店街における空き地 空き店舗を現地調査により把握 調査月 : 各年 1 月 調査主体 : 十和田市 調査対象 : 南商店街振興組合 中央商店街振興組合 六丁目商店街振興組合 七 八丁目商店街振興組合 算出方法 : 空き地数 空き店舗数を合計して算出 1) 目標値設定の考え方 商店街の空き地 空き店舗数は増加傾向となっているものの 平成 28 年度から平成 29 年度では微減となっており 増加に歯止めがかかりつつあると考えられる このため 最新の実績値である平成 29 年度の結果から 事業実施による直接的な効果を減算することで目標値を設定する 2) 事業による効果 新規整備施設である高次 複合施設整備事業 ( 仮称 ) 地域交流センター整備事業により解消が図られる空き地 空き店舗数に加え 創業支援等空き店舗等活用事業補助金の活用により空き店舗の利用が図られるものとして空き地 空き店舗解消数を算出 58

2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 空き地 空き店舗数 1 高次 複合施設整備事業 ( 仮称 ) 地域交流センター整備事業 高次 複合施設整備事業により 1 件 ( 空き地 ) ( 仮称 ) 地域交流センター整備事業により 1 件 ( 空き店舗 ) が解消 計 2 件 2 創業支援等空き店舗等活用事業補助金 5 年間の計画期間中に 補助金の活用により年間 1 件程度の空き店舗が解消 5 年 1 件 =5 件 3その他の効果が見込まれる事業 志道館整備事業 商店街マネジメント事業 アート住宅立地促進事業 商店街活性化支援事業など 3) 目標値の設定 52 店舗 ( 平成 29 年実績値 )-(2 件 +5 件 )=45 件 前期計画基準年度 前期計画最終年度 新計画基準年度 新計画最終年度 60 50 40 計空き店舗空き地 38 38 41 49 45 44 44 46 45 42 45 48 53 52 45 事業効果 30 20 32 32 34 41 36 35 35 37 36 34 前期計画期間 35 38 43 41 新計画期間 10 0 6 6 7 8 9 9 9 9 9 8 10 10 10 11 図空き地 空き店舗数の過年度推移と目標値 59

[5] フォローアップの時期及び方法 それぞれの目標指標について 以下の方法で数値を把握し 中心市街地活性化協議会な どに報告する 目標指標歩行者 自転車通行量社会増減数空き地 空き店舗数 表目標指標のフォローアップ フォローアップの時期及び方法 これまでも毎年 8 月 ( 平日 休日各 1 日 ) に実施している十和田市中心商店街区歩行者通行量調査を引き続き継続的に実施することで各年の数値を把握し 必要に応じて事業を促進するための措置を講じるものとする 住民基本台帳データにより 前年度 10 月 1 日 ~ 当該年度 9 月末日までの中心市街地の人口動態を集計することで各年の数値を把握し 必要に応じて事業を促進するための措置を講じるものとする これまでも毎年 1 月に実施している空き店舗調査を引き続き継続的に実施することで各年の数値を把握し 必要に応じて事業を促進するための措置を講じるものとする 60