ゴルフの悩みを解決する 米田博史の Q&A 冊子 H I R O S H I Y O N E D A
CONTENTS q1 q2 q3 q4 q5 q6 q7 q8 チーピンの原因とその対処法 3 種類のグリップを使いこなし飛距離と安定性を手に入れる方法 正しい体重移動で安定感のあるスウィングを実現する ドライバーとアイアンのスウィングの違いとは? ここ一番での引っ掛けを防ぐ方法 飛距離が伸びない理由とは? スウィングの基本をマスターして飛距離アップにつなげる 筋力のない人でも飛距離アップできる理由とは? 3 4 6 7 8 10 12 13 q9 クラブの性能を最大限に活かす方法 15 q10 シャンクの原因となる 2 つの注意点 16 q11 q12 q13 q14 q15 q16 q17 q18 コース戦略を有利にする持ち球の考え方 オーバースウィングの原因となる 3 つのポイントとは? アイアンで番手通りの飛距離が出ない原因とは? フェアウェイウッドのミート率を飛躍的にアップさせる方法 セカンドショットの成功率を高めるスウィングの考え方とは? ダフりの克服に重要な 4 つのステップ 正しい上半身の動きを理解して当て損じを大幅に減らす方法 理想的なスウィングを身に付ける 2 つの練習法とは? 18 19 21 23 25 26 28 30 q19 ベースボールスウィングを矯正して球筋を安定させる方法 32 q20 飛距離アップに重要な上半身の動きとは? 33 2
Q1 チーピンの原因とその対処法 ドライバーショットによるチーピンが出ます 弾道は低く 左へ急激に曲がるショットです 谷越えホールですと 谷に落ちて OBとなります コースは左 OBが多いので スコアダウンとなります A1 ダックフック とも呼ばれるチーピンは スウィング軌道がアウトサイドインになることで左にボールが飛び出し インパクトの瞬間にフェースがクローズ ( 被る ) になることでボールがさらに左に曲がっていくショットです これを防ぐには 右腕の力を抜く ことがポイントです 右腕に力が入っていると 体の右サイドが前に出てくるため アウトサイドイン軌道になります そして 右足体重でインパクトを迎えやすいため インパクトでフェースがクローズになります そこで 右腕に力が入らないようにするためにおすすめなのが アドレスで右腕を突っ張らないように軽く曲げてお腹に付けておくことです そうすると 右ワキも軽く締まった状態になるのでおすすめです また 上半身を楽にして構えるために 下半身に意識を持っておくことも大切です アドレス時に右腕を軽くお腹に付けた状態で構えることで 右腕の力を自然と抜くことができる 3
Q2 3 種類のグリップを使いこなし飛距離と安定性を手に入れる方法 私の友人の何人もプロのレッスンを参考にしています お互い試しながら話し合っています そこで どこまでレッスンを理解できているのか分からないのですが 飛距離が出ません 200ヤードぐらいです 20~30ヤード伸びた友人もいます 体重移動 アドレス時のコックを大事にし 右足前での背筋を意識したインパクト 右手をたたみ込みながらのフィニッシュでやっています ごく最近 ドライバーが安定しないものですから オーバーからインターロッキングにしています 宜しくお願いします A2 飛距離を伸ばすために 体重移動 コック 右足前でのインパクト 早めの腕の折りたたみ などを試しているとのことなので 正しい方法で練習されていると思います ただ グリップを オーバーラッピングからインターロッキングに というところだけ気になります グリップは大きく分けて 3 種類あり 一般的な特徴に分けると次のようになります 飛距離の順番 1 テンフィンガー ( ナチュラル ) グリップ 2 オーバーラッピンググリップ 3 インターロッキンググリップ 安定性の順番 1 インターロッキンググリップ 2 オーバーラッピンググリップ 3 ナチュラル ( テンフィンガー ) グリップ 4
テンフィンガーグリップ ( ナチュラルグリップ ) 飛ぶ安定性がない オーバーラッピンググリップ インターロッキンググリップ 飛ばない安定性がある このことから 実はインターロッキンググリップは一番安定するのですが 反対に飛距離は一番出しにくいグリップということが言えます もちろんインターロッキンググリップで活躍しているプロゴルファーもいますが 全体の割合から見ると少数派と言えるのではないでしょうか ただし インターロッキンググリップは飛ばないから悪い というわけではなく 安定性があるのでアプローチショットなどの手首を使わない ( 飛距離を抑える ) 打ち方に適しています それに対して フルショット ( 特にドライバーショット ) の場合は 飛距離を出しやすくするためにも インターロッキンググリップよりオーバーラッピンググリップやテンフィンガーグリップのほうが有利と言えるでしょう 5
Q3 正しい体重移動で安定感のあるスウィングを実現する ちょっと前までは真っ直ぐ打てていたのですが 足を骨折し 復帰まで 4カ月ほどブランクが空いてからドライバーがまったく真っ直ぐ飛びません アイアンも飛距離が大幅に低下しています アイアンでも常にスライスします 意図的にフックをかけると今度は強烈なフックとなり 復帰後 大幅にスコアが低下しています ( 平均スコアが20 程度低下 ) もう手が付けられない状況です 復帰後にスウィングを変えたのはルーティーンを早めた程度 ( アドレスしたら静止しないうちに打つ ) で原因が分かりません 何かよいアドバイスをお願いします A3 足を骨折されたことが影響しているかどうかは分かりませんが 原因として考えられるのは 体重移動の不足 です 体重移動の正しい割合は アドレスからトップオブスウィングにかけて右足に体重移動して トップオブスウィングで右足に8~9 割の体重がかかるようにします そして ダウンスウィングからフィニッシュまでは 右足にかけた体重を左足に一気に移動させていき フィニッシュでは左足にほぼ10 割体重がかかるようにします おそらくご質問者の方は ダウンスウィングからフィニッシュまでの体重移動が不足気味と思われます 体重移動と平行して ダウンスウィングからフィニッシュまで上体を起こし上げながらスウィングするようにすると フィニッシュでしっかり左足に体重をのせやすくなるので 試してみてください ダウンスウィングからフィニッシュまで上体を起こし上げながらスウィングすることで 体重を右足から左足にシフトさせやすくなる 6
Q4 ドライバーとアイアンのスウィングの違いとは? ドライバーとアイアンでは 基本的にはスウィングが違うのでしょうか? アイアンのスウィングでドライバーはだめだし ドライバーのスウィングだとアイアンはだめですか? どうなのでしょうか 宜しくお願いします A4 ドライバーとアイアンとでは基本的なスウィングは変わりませんが ボールの位置とスウィングをする面 ( スウィングプレーン ) が変わります ボールの位置 スウィングプレーン ドライバー ~5 番アイアン左足かかと線上横振り 6 番アイアン ~ サンドウェッジ スタンスの中央 縦振り ドライバー ~5 番アイアン 6 番アイアン ~ サンドウェッジ ボールの位置についてはいろいろな考え方がありますが 長めのクラブと短めのクラブで大きく2カ所に分ける方法がシンプルで 様々なコース状況にも対応しやすくなります また スウィングプレーンはパターを除いた13 本のクラブ全てで微妙に角度が異なるのですが ここも大きく分けて2 通りのプレーンのイメージでスウィングをするのがよいでしょう 7
Q5 ここ一番での引っ掛けを防ぐ方法 28 歳からゴルフを始めて29 年 最近は月 2~3 回のラウンドです 一番の悩みはここ一番で打ちに行くと左に引っ掛けが多くOBになったり ひどいトラブルになりスコアが安定しません ( ひどい時はラウンドで4 回ぐらいOB が出ます ) ボールに近過ぎて巻き込んでるのか 左肩が最初から左に向いているのか 突っ込んで打っているのか いろいろチェックしていますがこれだという原因が分かりません 打つタイミングはゆっくりしたスウィングだと言われますが 左を意識し過ぎると腰が引けた力ないスライスボールになります この症状を治すポイントをいくつかご教示願えましたら幸いです PS: こんな欠点がありますので当然スコアも波があり 本年に入り 75~95 となんと20 打もの差があり悩んでおります HDCP:11 使用ドライバー : テ-ラーメイド9. 5 度 シャフトはRS アイアンはヤマハのインプレスDブラックです 宜しくお願い致します A5 真っ直ぐ飛ばそうとし過ぎていると ここ一番で引っ掛ける可能性が高くなります よって 普段からやや右に打ち出す練習をしていることが大切です つまり フックボールとの組み合わせで軽い プッシュドロー を打つということになります そこで ご自身のスウィングを自己分析してみてください まずスタンスの向きですが もしターゲットラインに対してスクエアなスタンスを基準にしてボールを真っ直ぐ打ち出す練習をしているのなら それがここ一番で引っ掛けやすい原因の1つになっています よって 今後は左足を右足よりも少し下げてオープンスタンス気味にセットしてください 目標線より左足を少し下げる 8
また フィニッシュでは上半身を回し切るのではなく 下半身を回し切るスウィングに変えてみてください ただし 下半身を回し切る と言っても 腰を積極的に回すと上半身も一緒に回してしまうので フィニッシュにかけて右ヒザを左ヒザの内側に寄せ切ることで下半身を回しましょう フィニッシュにかけて右ヒザを左ヒザの内側に寄せ切ることでスムーズに下半身を回し切ることができる このようにして 右ヒザを左ヒザに速く寄せてみたり ややゆっくりと寄せてみたりしながら ミート率と相性のよいスピードを探してみましょう 9
Q6 飛距離が伸びない理由とは? 私はスウィングスピード48kmぐらいなのですが ドライバーが急に飛ばなくなりました 原因はいくつか考えられますが一向に飛びません 筋力が関係あるのでしょうか? いつも仲間から置いていかれ 楽しくありません ちなみに私は 34 歳で92kg 175cm 以前はツアーステージの V300で 290ヤード飛ばしてました 芯も当たっているし 弾道も中弾道から高弾道で 急に球の勢いがなくなるようです 200ヤードぐらいしか飛びません 原因は次の中にあるのでしょうか? 1 去年 右ヒザに水がたまり 今は完治しましたが よく右に体重が残っていると言われます 2 ドライバーを変えました ( 低反発 ) フレックスは Sですが低反発に変えたせいでしょうか? ツアーステージのXドライブプロトタイプ+ツアー AD のシャフトです 3 よく手打ちだからと言われますが 前飛ばしていた時とさほど変わったとは思えません 4 グリップをフックグリップからスクエアに戻しました 前はよく力んで引掛けが多くスコアになりませんでしたが ストレートまたはフェード系の球になりました 5 練習しなくなりました 年 20 回ぐらいはコースに出ますが 練習場にあまり行かなくなりました 何かよい練習方法がありましたら教えてください A6 原因として考えられるのは 練習時間があまり取れない上に 4のようにグリップを飛ばないグリップに変えてしまっているからではないでしょうか フックグリップとは別名 ストロンググリップ と呼ばれるほど強いボールが打てるグリップです 実際 スクエアグリップよりもスムーズにバックスウィングができるし 何よりもインパクトで左腕の前腕が返しやすいので リストターンによって飛ばすことが 10
できます このように手を返すのと返さないのとでは1.3 倍以上の差があると言われているので 飛距離が落ちてしまうことは間違いありません また 右足に体重が残ることも飛距離が落ちる原因になります それにより インパクト前後で左腰が引けるスウィングになってしまうのです よって トップオブスウィングでは右足に体重をのせ ( 右ヒザに多少負担がかかるので 様子を見ながら無理のない範囲で試してみてください ) フィニッシュにかけては積極的に左上に体を起こしながら 右足つま先が軽く地面に着いた状態になるぐらい ほぼ100% 左足に体重を移動させてください トップオブスウィングでは右足に体重をのせ ダウンスウィングからフィニッシュにかけては左上に体を起こし上げながら左足に 100% 体重を移動させる 11
Q7 スウィングの基本をマスターして飛距離アップにつなげる 私の平均飛距離は220ヤードです 5 番アイアンで160ヤードです 飛距離アップのためにスウィング改造をしたいので 方法を教えてください A7 飛距離アップの方法はゴルフ雑誌等でいろいろ紹介されていますが 基本的な考え方が違う情報もあるので その都度試してみるのは大変危険です だからこそこの質問をされているのだろうと思いますが まずはご自分のスウィングの基本形を 3つのスウィング方法の中からパターン化しておくことが必要です その上で飛距離アップのメニューをこなしていくと 安定して飛ばすことができるようになるのです 3 つのスウィング方法とは下記の通りです 1 長いクラブのフルスウィング 2 短いクラブのフルスウィング 3 50ヤード以内のアプローチで使うコントロールスウィング このうちの1 2のフルスウィングはどちらも手首を積極的に使いますが クラブの長短の違いでスウィングプレーンを変えることが基本です また スウィングを改造するためにもぜひ知っておいてほしいのですが 飛距離アップのために肩をたくさん回す必要はありません それどころか 肩をたくさん回すことで飛ばなくなるケースも多いのです それよりも 左右への体重移動が安定していること そして 手首を積極的に使えていること の2 点をぜひ確認してみてください 12
Q8 筋力のない人でも飛距離アップできる理由とは? ドライバーが250ヤード飛ぶ方法を教えてください ちなみに私の年は 72 歳です メンバータイムで一緒に回る連中は3 人とも270ぐらい飛ぶので嫌になってきます 宜しくお願いします A8 飛距離アップのためには 筋力で打つのではなく 効率よくクラブヘッドを振ることをおすすめします 具体的に言うと ダウンスウィングにおいて クラブヘッドをできるだけ遠くに ( 右方向 ) に振ればよいということです イメージとしては次のようになります 1 バックスウィングではコックを使い クラブヘッドが描く円は体から遠くではなく 首の付け根の方向にややコンパクトなスウィングで上げる 2 ダウンスウィングではできるだけ大きい円をイメージし ただ腕を伸ばすだけではなく 手首もしっかり伸ばしながら右足の前にボールがあるつもりで振る 13
3 フォロースルーは腕を伸ばして大きい円をイメージするのではなく 逆にコンパクトな円に戻す そしてクラブを早めに首の付け根方向に巻き付ける このように バックスウィングやフォロースルーの円を大きくさせるよりも ダウンスウィングからインパクト直後までの円の半径を最大にするイメージでスウィングしてください 14
Q9 クラブの性能を最大限に活かす方法 友人と比較して 飛距離が出ないのが悩みです ドライバーは200ヤードそこそこ 7 番アイアンでは125ヤードで クラブが長くなるほど球筋はスライスになります クラブを変えても飛距離はあまり伸びません どうしたら飛距離が伸びるのでしょうか? A9 飛距離が伸びない あるいはクラブが長くなっても飛距離が変わらないといった悩みは 初心者のみならず中級者の人からもよく聞きます この悩みを解決するには だんだんクラブが長くなることで何かが変わるということを理解しているかが重要になります クラブが長くなるにつれ まず ボールの位置 や スタンス幅 が変わってきます これらをどのクラブでも同じようにしてしまうと あるクラブまでは上手く打てるのに あるクラブからは当たりが悪くなって飛ばなくなるなどの弊害が生じてきます また クラブが長くなるほど スウィングアーク ( 円弧 ) が大きくなります つまり 長いクラブでは大きなアークを描くようにスウィングする必要があるということです これらのことを全てここで説明することは難しいので ぜひ 飛ばしの秘訣 プログラムで確かめてみてください 15
Q10 シャンクの原因となる 2 つの注意点 ゴルフ歴は30 年 極論すれば常にシャンクに悩み続けています 上手い人 テレビ解説者 その他から シャンクの根本原因はワキが開いているためで ワキを締めること と言われ実践してきましたが やはりシャンクが出ます 特に100 ヤード以内のアプローチの時など 軽く柔らかくゆっくりとスウィングした時などに突如出て 打ち直してまたシャンクとなったりで頭が真っ白になります これさえ守っていればシャンクは絶対に出ないというものはないでしょうか? A10 シャンクは クラブヘッドがアドレスの時より体から離れたところを通過し フェースではなくネック部分にボールが当たってしまうことにより起こります そこでまず アドレス時のボールと体との距離が近過ぎていないかということをチェックしてください グリップエンドと体との間隔を握りこぶし1 個半 ~2 個ぐらい開けて構えることが目安になります グリップエンドと体との間隔を握りこぶし 1 個半 ~2 個ぐらい開けることを目安として構える 16
そしてもう1 点 ダウンスウィングから上体が突っ込んで前傾が深くなっていないか という点もチェックしてみましょう ダウンスウィングから前傾角度を保とうという意識 あるいはボールをしっかり見ようという意識があると アドレス時の前傾がインパクト時にさらに深くなって ネックにボールが当たってしまうということが起こります そのようにならないためにも ダウンスウィングからは上体を起こしていくように意識しながらスウィングしてください ダウンスウィングで上体を突っ込んでしまうとシャンクの原因になるので 上体を起こし上げることを意識しながらスウィングする 17
Q11 コース戦略を有利にする持ち球の考え方 メールありがとうございます いきなりの質問で申し訳ありません ドライバーショットですが いろいろな球筋があると思います アマチュアの方や私の場合 真っ直ぐのストレートボールとフックボール ドローボールの 3 種類をそのホールごとに漠然と打っていますが プロの方はフックかドローボールか得意とするほうを決めていくと聞きました ストレートをやめて フックボールかドローボールかどちらかに決めてコースマネージメントを組み立てたり またフェアウェイをキープする確率が上がるのでしょうか? 自分の場合 真っ直ぐ打っても最後に右か左へちょっと曲がり フェアウェイとラフの境目に落ちるのが多いのです 真っ直ぐ打っても最後に曲がるのなら 初めからフックで曲げてフェアウェイセンターにとも考えたり また もっと真っ直ぐ打てるように練習をとも思ったりします なかなか練習ができなく 小手先に頼ってしまいます アマチュアとしては 下手なりにどう考えていけば一番効率がよいのでしょうか? よければアドバイスお願い致します A11 確かに言われる通り ほとんどのプロゴルファーは ドロー ( 右に飛び出して左に曲がる ) かフェード ( 左に飛び出して右に曲がる ) の2 種類のボールのどちらかを使ってコース戦略をしています 普段はドロー系の選手でも 右ドッグレッグのホールではフェードを打っていったりするのですが それでも基本的にはドローかフェードのどちらかをメインの球筋と決めています なぜこのように球筋を決めていくのかと言うと 完全なストレートボールを打てる確率が低いからです ゴルフのボールは曲がりやすいので ドローかフェードのどちらを打つかを決めて意識的に打っていったほうが実は確率がよく 球筋が安定します ドローとフェードのどちらに決めるかは 普段どちらの球筋が多く出やすいのか またはどちらのほうが打ちやすいのかを目安にするとよいでしょう このように得意な球筋を決めて重点的に練習するようにすれば 安定した球筋のボールが打てるようになってきます 18
Q12 オーバースウィングの原因となる 3 つのポイントとは? 基本的にオーバースウィングになっており ショットの安定感がないので それを直したいです また 時折トップでグリップが緩んでフェースの向きが変わってしまうことがあります 握力がないわけではないのに なぜこのようになるのか分かりません 直すために何かよい方法はありますか? A12 オーバースウィングであっても スウィングプレーンにのっているのであればさほど問題ではありません ただし スウィングプレーンから外れてオーバーに上がってしまうのはよくありません オーバースウィングには3つの原因が考えられます 1 バックスウィングの時に左腕が曲がって張りがなくなってしまい 右ワキが開いてしまうこと 2 前傾姿勢がトップオブスウィングまでに起き上がってしまうこと 19
3 アドレス時の右ヒザの位置が外側に流れてズレてしまうこと これらのことをチェックして スウィングプレーンに外れたオーバースウィングになっていないかを確認してみましょう また トップオブスウィングでグリップが緩む というのは オーバースウィングによって左手首が甲側に折れて トップオブスウィングでクラブが左手にのった状態になってしまっている可能性があります よって オーバースウィングを直すのと同時に トップオブスウィングで右手の上にクラブがのる形になるようにしてみましょう トップオブスウィングで左手にクラブがのるとオーバースウィングになってしまうので 右手にクラブがのる形になるようにする 20
Q13 アイアンで番手通りの飛距離が出ない原因とは? ミドルアイアンの飛距離が番手通りに伸びない ( 5 番と6 番に差がない ) のですが どうすれば改善するのでしょうか? 教えてください A13 結論から言うと クラブの番手によってボールの位置を変えてみることで距離の差が実感できるはずです ミドルアイアンは4 番 5 番 6 番とありますが ボールの位置をクラブの番手によって変えているでしょうか 一般的に ボールの位置をスタンスの中央にしている人はダウンブロー系 左足のかかと線上にしている人はアッパーブロー系 スウィングの最下点に置いている人はレベルブロー系と言われていますが この中でも5 番アイアンはアッパーブロー系のグループに そして6 番アイアンはダウンブロー系のグループにしてみてください 5 番アイアンの場合 6 番アイアンの場合 ボールの位置を 5 番アイアンの場合は左足かかと線上 6 番アイアンの場合はスタンス中央にセットすると距離が打ち分けやすくなる もちろん コース上のいろいろな状況によってはダウンブローやレベルブローで対応する時もありますが 特に5 番アイアンと6 番アイアンは平地ではブローの分岐点 21
になるので ボールの位置が同じでは距離の打ち分けも難しくなります したがって 基本的にはドライバーから 5 番アイアンまではアッパーブロー系 6 番アイアンからサ ンドウェッジまではダウンブロー系のボール位置にしておくことをおすすめします 22
Q14 フェアウェイウッドのミート率を飛躍的にアップさせる方法 アイアンはロングアイアンを含めてまったく問題なく打てます しかしフェアウェイウッドになるとまったくお手上げです 雑誌 レッスン書等では 払うように打て となっていますが ボールの前後 10センチぐらいを平らに動かすことなどは神業です 払うように打つ とは どのように打つことでしょうか? また 私が上手く打てないのはボールの位置が悪いのかもしれません ちなみにボール位置は左かかと線上とスタンス中央との真ん中です 以上よろしくご教授ください A14 払うように打つ とはショートアイアンなどで使われるダウンブロー いわゆる打ち込むイメージではない振り方を言い表しています つまり 払うように という振り方は実際には存在しないのです また ボールの位置で言うと ダウンブローの場合はスタンスの中央 アッパーブローの場合は左足かかと線上なので その中間の位置と言うとレベルブローの位置ということになりますが 実はこのレベルブローがゴルフでは安定させるのが一番難しい打ち方です ダウンブローでもなければアッパーブローでもなく スウィングの最下点とボールの位置がピタッと一致しなければならない位置がレベルブローですが コースでそのレベルブローが必要な場所は冬場のベアグラウンドぐらいでしょう これは言い換えると コースには芝が敷き詰められていて芝の層を利用することでプレーを楽にさせてくれているので フェアウェイウッドも最下点にはボールを置かないようにしたほうがよいということです フェアウェイウッドの場合もドライバーと同じように左足かかと線上にボールを置き 今までボールを置いていた位置 ( スウィングの最下点 ) にはクラブヘッドを置いて構えてください そして その最下点の芝に向かってクラブヘッドを落とし ややダフらせるように打つことをおすすめします ぜひ試してみてください 23
フェアウェイウッドの場合はボールを左足かかと線上に置き ボール手前の最下点をめがけてダフらせるようにクラブヘッドを落として打つ 24
Q15 セカンドショットの成功率を高めるスウィングの考え方とは? セカンドショットでの質問です ボールはフェアウェイにあったとします 残りのヤードは様々ですが ミドルアイアンかショートアイアンで2 打目を打とうとします ここでいつもターゲットに対して右にすっぽ抜けてしまうのですが どのようにしたらよろしいでしょうか? 自分で考えるとどうやら振り遅れしている気がします アプローチショットですっぽ抜けることはまったくありません A15 セカンドショットで右にすっぽ抜けることが多い とのことですが 考えられる要因は ボールにフェースを当てに行ってしまう ことではないでしょうか 練習場ではそのようなミスは起こらずにしっかりスウィングができていると思いますが コースではどうしても ボールに正確に当てたい という思いから ボールに合わせに行く打ち方をしがちです そうすると ボールに当たる時にフェースのターンが不足して すっぽ抜けるようなボールが出るのではないかと推測します このようにならないためにも コースでもボールに当てに行くスウィングではなく 練習場同様にしっかりと振り切る ( または振り抜く ) スウィングを試みてください コースでもしっかりと振り切ることを意識してスウィングする 25
Q16 ダフりの克服に重要な 4 つのステップ 74 歳男子 ゴルフ歴 32 年 ハンデキャップ27(12の時もありましたが ) 月 4~5 回ラウンド (5 月 ~10 月 ) します 最近特に多いダフり克服法を教えてください アイアン フェアウェイウッド ( グリーン周り フェアウェイ ) でここぞと思った時に顕著です 1 D1ではありません 2 自己認識としては 右肩が下がる 出る 腕と肩に力が入る 抜けない スウィングが速い 打ちに行くようです A16 ダフりにお悩みとのことですが ご自身の自己認識から推察すると 上体に力が入って腕主体のスウィングになってしまっているため 軌道がアウトサイドインになり 結果ダフっているようです また スウィングスピードも通常より早くなっているかもしれません ここぞ! と気合いが入る時は 気持ちと一緒に体も緊張してしまうので 失敗したくない時ほど力を抜くようにしましょう そこで 以下のことを練習やラウンド時に取り組んでみてください 1 肩や首の力を抜くために グリップは柔らかく握る 2 地面のボールばかり意識するのではなく ボールが飛んでいく様子をしっかりと空中にイメージし 大きく ( 立ち気味に ) 構える 26
3 素振りでは 一度フォロースルー側にクラブを振り出してからテークバック をする こうすることでスウィングの始動を意識することがなくなるため 滑らかな始動ができて打ち急ぎが減る 4 ボールを飛ばすには インパクト以降のフォロースルーのヘッドスピードが不可欠である そこで 練習場などでクラブを逆さまに持って素振りをしてみることで スウィングのどの段階で音が鳴るかを確認する テークバックやダウンスウィングでは静かに フォロースルーでは ビュン! と音が鳴るように練習をしよう ビュン! 27
Q17 正しい上半身の動きを理解して当て損じを大幅に減らす方法 はじめまして お世話になります つまらない質問ですが宜しくお願い致します 長年シャンクに悩んでおります ロングアイアンからアプローチまで突然出てしまいます 米田プロのレッスン書の中にヒントを見つけ 切り返しの時に左足を踏み込むと同時に腹筋をへこますように切り返したら影を潜めているのですが その時に付いてくるクラブのリリースのタイミングが分かりません インパクトオンリーで詰まるような感じもあり 大きくダフることがあります また インパクト時の重心位置ですが 左足かかとに移行したほうがいいんでしょうか? また アドレス時の重心位置は初めからかかとぐらいに置いたほうがいいんでしょうか? ちなみに意識しないと つま先重心です 愚問で恐縮ですが 何卒宜しくお願い致します A17 シャンクを防ぐために 左足を踏み込むと同時に腹筋をへこますように 切り返しをしているとのことですが これを 左足を踏み込むと同時に上体 ( 前傾 ) を起こすように 切り返そうとすると ダウンスウィングからの腕の通り道ができてリリースがしやすくなるはずです 左足を踏み込むと同時に上体を起こすように切り返すことでリリースがしやすくなり 結果的にシャンクが防げる 28
また ダウンスウィングで左足のかかとに重心移動 ( 体重移動 ) すると腰が引けた状態になりやすいので 左足のつま先に移動するようにしましょう そうすると 腰が入ったインパクトになります ダウンスウィングで左足のつま先に移動すると腰の入ったインパクトになる さらに アドレス時もつま先側 特に両足親指の付け根に体重をかけていくようにするとよいでしょう 29
Q18 理想的なスウィングを身に付ける練習法とは? 他人にバックスウィングが早いと言われています 直そうと思ってテークバックをゆっくりめにすると タイミングが合わずにダフったりチョロッたりします どうしたらゆっくりめのスウィングができますか? また バックスウィングからインパクトに向かう時に どうしても右肩が早く出てしまってボールがヒットしません 右肩が出ないようにスウィングするのにはどうしたらよいでしょうか? 宜しくお願いします A18 ゆっくりめのスウィングを意識していてもダウンスウィングでのタイミングが合わなくなっているということは ゴルフスウィングの大原則である クラブヘッドを振り子運動させる パターンから外れているようです クラブヘッドを振り子運動させる動きを身に付ける練習方法としては クラブ2 本を持っての連続素振りが効果的です 2 本のクラブを持って トップオブスウィングからフィニッシュ そしてフィニッシュからそのままバックスウィングに戻してトップオブスウィング そこから再びフィニッシュ と連続で行なうことによって 2 本分のクラブヘッドの揺れ動く感覚が伝わってきます クラブを 2 本持ってトップオブスウィングからフィニッシュまで振り子運動の動きを繰り返す 30
これはサンドウェッジでの連続素振りでも同じ感覚が伝わります もし伝わらないとすると それはクラブを強く握り過ぎていることになるので注意してください また 2 番目の質問の 右肩が出ないようなスウィングにするにはどうすればよいのか ということですが これはややインサイドアウトの軌道でボールが打てているかを練習で確認してみてください クラブはどれでもよいですが せっかくなのでサンドウェッジで連続素振りをしてみたついでに サンドウェッジのハーフスウィングとスリークオータースウィングでスタンスの向きより少しインサイドアウトに振って実際にボールを打ってみてください この時 ややボールが右に飛び出たら 左足を少し後ろへ下げて ( ややオープンスタンスで ) 打ってみましょう そうすると ボールは真っ直ぐに飛び出すはずです ぜひ試してみてください ボールが右に飛び出しやすい場合は ややオープンスタンスに構えてインサイドアウト軌道のスウィングでボールを打つ練習をする 31
Q19 ベースボールスウィングを矯正して球筋を安定させる方法 ベースボールスウィングを完全に直すコツを教えてください A19 ベースボールスウィングを直す方法をズバリ言うと インパクトで肩の回転を抑える ことです ボディターンスウィングを一生懸命習得した人に限って インパクトで肩の開きが早くなることによるスライスや左への引っ掛けに悩まされている傾向があります インパクトはなるべく肩の回転を抑えて 肩のラインが目標線と平行になった状態で迎えるのが正しいスウィング動作です 肩の回転を抑えたらボールにクラブが届かなくなる という声もありますが 代わりに左右の 体重移動 を取り入れてみるとよいです トップオブスウィングでは右足にしっかり体重をかけて その体重をダウンスウィングから左足へ一気に移動させることにより 肩を回転させなくてもクラブヘッドがボールに届くようになります 肩の回転を抑えて左右にしっかり体重移動しながらスウィングする 32
Q20 飛距離アップに重要な上半身の動きとは? ドライバーの距離が平均 200 前後 基本はアッパースウィングみたいです アイアンはドライバーと一緒でフライですので 距離はランがないのでオーバーはあまりありません 質問として 両腕の力の入れ具合 肩の回し方 打つ時に右ヒザが曲がってしまいます それに スウィングが早撃ちマックと言われるぐらい非常に早く 完全に肩が回っていないと思います A20 お悩みの症状から考えると 体重移動や体の回転方向に問題があるかもしれません 特に アドレス時にできた骨盤と上半身の前傾角度を保ったままバックスウィングをすることがとても重要になります このように正しいバックスウィングができれば 結果としてインパクトがよくなるのです そこで 肩の動きや前傾角度を意識できる練習方法を紹介します まず 通常の位置にボールを置きます そして アドレスの状態でクラブを肩の後ろに地面と平行になるように担ぎます その状態でバックスウィングをしていきますが クラブの端がボールを指すまで左肩を地面方向に回しましょう また フィニッシュでは担いだクラブがやや右を下にして傾くと 前傾角度が保てていた証明になります 逆に 上半身の回転が足りないと体重移動がしにくく 特に右肩が落ち過ぎるようなアッパースウィングになりやすいです 回転を意識するコツとして 胸を積極的に回転させてテークバックでは後方を フィニッシュでは目標を向くようにスウィングしましょう クラブを肩に担いで アドレスでできた前傾角度を保ったまま左肩を下げてバックスウィングし フィニッシュではクラブがやや右を下にして傾く状態にする 33
プロゴルファー ( 日本プロゴルフ協会 A 級会員 ) 米田博史 Hiroshi Yoneda 1962 年生まれ東京都出身 1985 年日本大学卒業後 アメリカのゴルフ専門学校サンディエゴ ゴルフアカデミーに留学 帰国後インストラクターとして活動を開始する また 1981 年から2001 年にテレビ東京系で放映された 岡本綾子のスーパーゴルフ でレッスンを担当 さらに 平成 11 年 高橋書店から 史上最強のスイングレッスン を出版 その他 米田式体重移動スイング上達法 ( 高橋書店 ) など 著書多数 そして これまでプロ アマを問わず 1 万人を超すゴルファーを指導 分かりやすいスウィング理論と独自のレッスン法は広い支持を得ており TV 雑誌などでも大活躍している 30ヤードの飛距離アップを実現する 飛ばしの秘訣 DVDプログラムの詳細は下記 URLからご覧になれます http://www.cshgolf.com/tobashinohiketsu/red/