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問題 1 次の文章は Excel の作業環境について述べたものである 下線部の記述の正誤を判断し 解答群 { } の記号で答えよ ただし 下線部以外の記述に誤りはないものとする 設問 1. 数値データが入力されている複数のセルを選択すると 選択した範囲のデータの個数や合計が ステータスバー上に表示さ

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Transcription:

SASによる臨床試験の解析速報に用いるプレゼンテーションスライドの効率的な作成方法の提案 吉田直記 山崎文寛 舟尾暢男 高浪洋平 ( 武田薬品工業株式会社 ) Increasing Efficiency in Creating Flash Report Presentation Slides in Clinical Trials using SAS Naoki Yoshida, Fumihiro Yamasaki, Nobuo Funao, Yohei Takanami Takeda Pharmaceutical Company Limited

要旨 : 臨床試験の結果を解析速報として報告する際の PowerPoint 形式のプレゼンテーションスライドを SAS のマクロを用いて効率的に作成する方法を提案する 本マクロでは PowerPoint ファイルへの出力に ODS POWERPOINT レイアウトの調整に ODS LAYOUT を用いる なお 解析ソフト R も PowerPoint ファイルの作成が可能なため その機能についても触れる キーワード : 解析速報 (Flash Report), ODS POWERPOINT, ODS LAYOUT, R 2

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 3

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 4

発表の背景 臨床試験では 解析報告書とは別に 解析速報の作成を求められることが多い 開発継続可否に関する意思決定を行う目的 解析速報には 以下が求められる 臨床試験に直接関わっていない第三者へ報告するため 内容の明瞭さが必要 簡潔のため 文章ではなく 図表形式が望ましい 作成時間や閲覧時間の短縮のため PowerPoint 形式が望ましい 解析報告書用に作成した図表をマニュアルで転記 貼付する通常の方法は時間を要し 間違いも起こりやすい 解析速報を効率的に作成する方法として SAS プログラムによる解析速報 ( プレゼンテーションスライド ) の作成を提案 5

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 6

ODS POWERPOINT ODS POWERPOINT は SAS で作成した表やグラフを 簡単な構文で PowerPoint ファイルへ出力することが可能 基本構文 ods powerpoint file = "example.pptx" option(s) ; < レポート出力するプロシジャの構文 > ods powerpoint close ; 主なオプション 指定方法 options(backgroundimage =" ファイル名.png") style=style-element-name [style-attribute-name] layout= layout=titleslide layout=titleandcontent layout=twocontent 概要 スライドの背景画像ファイルを指定 (GIF, JPEG 及び PNG 等が指定可能 ) スタイルテンプレート スタイル属性を指定 スライドのレイアウトを指定 タイトルスライド タイトルとコンテンツ タイトルと 2 つのコンテンツ 7

ODS POWERPOINT PowerPoint ファイルの作成は 既存ファイルやテンプレートを用いることが多いが SAS 9.4 M3 では既存の PowerPoint ファイル (.pptx /.ppt) や PowerPoint テンプレート (.potx/.pot) の利用はできない テンプレートの背景をスクリーンショットによって画像化し backgroundimage オプションで背景画像として指定することで対応可能 ods powerpoint file="example1.pptx" options(backgroundimage= "C: Temp SUGJ2017_TitleImage.png") layout=titleslide ; proc odstext ; p "Test Title 1" / style=presentationtitle ; p "Test Title 2" / style=presentationtitle2 ; run ; ods powerpoint close ; タイトルスライドのレイアウトを指定 ( タイトル用テキストボックスが 2 個のレイアウト ) 8

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 9

ODS LAYOUT GRIDDED, ODS REGION ODS LAYOUT GRIDDED 詳細なレイアウトを指定 ODS LAYOUT GRIDDED( グリッド指定 ):ODS POWERPOINTをサポート ODS LAYOUT ABSOLUTE( 絶対指定 ):ODS POWERPOINTサポート外 スライドが仮想的なグリッド ( 格子状 ) に分割され ユーザーは ODS REGION を用いてオブジェクトを出力するグリッド上の番地 (Region Container) を指定 例えば スライドのレイアウトを 6 分割し それぞれにオブジェクトを出力することが可能 基本構文 ods layout gridded option(s) ; ods region option(s) ; < レポート出力するプロシジャの構文 > ods layout end ; 10

ODS LAYOUT GRIDDED, ODS REGION ODS LAYOUT の主なオプション 指定方法 columns = number rows = number x = dimension y = dimension 概要 グリッド全体を分割する列数を指定 グリッド全体を分割する行数を指定 グリッド全体の横方向の開始位置を指定 x=0 は左端 ( 単位は mm cm in( インチ ) pct(%) 等が利用可能 ) グリッド全体の縦方向の開始位置を指定 y=0 は上端 ( 単位は mm cm in( インチ ) pct(%) 等が利用可能 ) ODS REGION の主なオプション 指定方法 概要 column = number グリッド上の列番号を指定 row = number グリッド上の行番号を指定 11

ODS LAYOUT GRIDDED, ODS REGION 例 :ODS LAYOUT によるタイトルスライドの作成 options center ; /* 出力を中央揃え */ ods powerpoint file='example2.pptx' ; ods powerpoint options(backgroundimage= "C: Temp SUGJ2017_TitleImage.png") ; ods layout gridded y=20pct ; /* 出力位置を指定 */ ods region ; proc odstext ; p " 日本語発表タイトル (MSP ゴシック 32)" / style=[fontfamily="ms P ゴシック " fontsize=32pt] ; run ; ods layout end ; ods layout gridded y=40pct ; ods region ;... ods layout end ; ods powerpoint close ; 12

ODS LAYOUT GRIDDED, ODS REGION 例 :1 つのスライドに 複数の異なるレイアウトを作成 title ; options center ; /* 出力を中央揃え */ ods powerpoint file='example3.pptx' ; ods layout gridded columns=1 rows=1 x=0pct ; proc odstext ; p "Multiple Layout" / style=... ; p "(Region for Titles and 2 x 2 Region for Graphs)" / style=... run ; ods layout end ; ods layout gridded columns=2 rows=2 column_gutter=4pt row_gutter=1pt ; ods graphics / reset width=4in height=2.6in ; ods region ; title1 "Region 1" ; proc sgplot...... ods layout end ; ods powerpoint close ; 13

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 14

ODS TEXT プロシジャ スライドにテキストを出力 基本構文 proc odstext ; p "output text" / option(s) ; list / option(s) ; item "list text" / options(s) ; end ; run ; p ステートメント : 指定したテキストを出力 list ステートメント : 箇条書き形式の開始位置を指定 item ステートメント : 箇条書きで指定したテキストを出力 (list ~ end 内のみ指定可 ) 主なオプション 指定方法 style = style-element-name [style-attribute-name] style = [fontfamily = " フォント名 " fontsize = XX pt] style = [fontweight = bold fontstyle = italic] style = [color = color name backgroundcolor = color name] style = [textdecoraton = underline] style = [just = left center right] 概要 スタイルテンプレート スタイル属性を指定 フォントを指定 フォントサイズを指定 bold( 太字 ) に変更 italic( 斜体 ) に変更 文字の色を指定文字の背景色 ( マーカー色 ) を指定 下線を指定 左揃え 中央揃え 右揃えを指定 style = [bullet = disc circle square none] 箇条書きの記号を指定 (disc: 黒丸 ) 15

ODS TEXT プロシジャ 例 :ODS TEXT プロシジャのプログラム例 ods powerpoint file='example4.pptx' ; proc odstext ; p 'Text 1' ; list ; item 'List 1' ; item ; p 'List 2' ; list / style=[bullet=square] ; item 'List a' ; item 'List b' ; end ; end ; end ; run ; ods powerpoint close ; 16

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 17

出力図表のサイズ スライドのサイズ 表 グラフのサイズ : 制御が必要 各スライドに出力可能な情報量を上回ることによって 意図しない出力結果となる 表 : 出力行を減らしたり フォントサイズを小さくする グラフ : 適切なグラフのサイズを指定 ods graphics / reset width=xxin height=xxin ; スライドのサイズ 多くのプロジェクターが対応している 4:3( 幅 : 高さ ) を推奨 4:3 の場合 幅 10 inch 高さ 7.5 inch 単位がインチ (inch) の場合 キリがよい (cm の場合 : 幅 25.4 cm 高さ 19.05cm) 特にグラフのサイズを指定する際 例えば 幅が半分の 5 inch 高さが 1/3 の 2.5 inch と 指定が容易 18

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 19

スライドの改ページ 意図した位置で改ページさせるため 各スライドの終わりに必要 各スライドに出力可能なスペースが存在する限り 同一スライドに出力される 改ページのプログラム data _null_ ; dcl odsout obj() ; run ; dcl odsout 参照名 () : 指定した参照名でRWI(Report Writing Interface) を使えるようにする機能 新たなスライドを作成することで改ページする RWI( レポート記述インターフェイス ) を用いると データステップでレポートが作成できる 20

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 21

適用事例 : 仮想的な臨床試験 胃潰瘍再発予防に関する架空の臨床試験 第 3 相試験 対象 : 胃潰瘍既往のある患者 投与 :ABC-XXX 1mg 群又はプラセボ 主要評価項目 : 胃潰瘍再発までの期間 副次評価項目 : 十二指腸潰瘍再発までの期間 その他の評価項目 : 胃潰瘍再発の割合 十二指腸潰瘍再発の割合 TEAE(Treatment Emergent Adverse Event: 有害事象 ) 背景項目 : 年齢 性別 BMI H. pylori 検査 カフェインの摂取 飲酒の習慣及び喫煙歴 解析するデータセット :ADaM 形式 (ADSL ADTTE 及び ADAE) 22

適用事例 : 仮想的な臨床試験 主要評価項目 : 胃潰瘍再発までの期間 主解析 : Kaplan-Meier 法 : 胃潰瘍再発に関する累積再発割合及びその両側 95% 信頼区間を投与群別に算出 logrank 検定 :ABC-XXX 群とプラセボ群を群間比較 Kaplan-Meier Plot : 累積再発割合とその両側 95% 信頼区間 (logrank 検定結果を併記 ) FAS( 最大の解析対象集団 ) 対象 その他の解析 感度分析 : 主解析をPPS( 治験実施計画書に適合した対象集団 ) にて実施 調整解析 :Cox 回帰分析 ( 投与群 各背景項目を独立変数とする ) 部分集団解析 :Cox 回帰分析 ( 各背景項目の各カテゴリごと ) 23

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 24

適用事例 : 解析するデータセットと本項の目的 本治験について データベースの固定後 速やかに解析速報を作成することを想定 解析速報は PowerPoint 形式とし ODS POWERPOINT によって作成 その際 胃潰瘍再発及び十二指腸潰瘍再発に関する検定結果について SAS 上で自動的に有意性の判定を行い 結果をテキストにて出力 出力する解析結果 背景項目 : 要約統計量 ( 連続変数 ) or 頻度集計 ( カテゴリ変数 ) 解析対象集団 使用するデータセット 無作為化された全例 ADSL 主要評価項目 :Kaplan-Meier Plot 及び要約表 FAS+PPS ADTTE 副次評価項目 :Kaplan-Meier Plot 及び要約表 FAS ADTTE 要評価項目に関する調整解析 :Forest Plot FAS ADTTE TEAE 因果関係ありの TEAE 及び SAE に関する頻度集計 :Forest Plot 安全性データの解析対象集団 ADAE+ADSL 程度別の TEAE に関する頻度集計 : 表にて表示 安全性データの解析対象集団 ADAE+ADSL 25

適用事例 : 解析するデータセットと本項の目的 ADSL 26

適用事例 : 解析するデータセットと本項の目的 ADTTE AVAL CNSR 27

適用事例 : 解析するデータセットと本項の目的 ADAE 28

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 29

解析速報の作成 :SAS プログラムの構成 ods powerpoint file = "< プレゼンテーションスライドのパス及びファイル名 >.pptx" ; ods exclude all ; < 解析図表の 1 つ目の解析プログラム > ods select all ; < 解析図表の 1 つ目のレポート表示に関する処理 > ods exclude all ; < 解析図表の 2 つ目の解析プログラム > ods select all ; < 解析図表の 2 つ目のレポート表示に関する処理 > ods powerpoint close ; 解析図表作成プログラムは 報告書形式用をそのまま利用 (%INCLUDEステートメント等を利用して実行) 報告書形式とPowerPointファイル間で 解析図表のレイアウトが異なる場合は レポート表示に関する処理で適宜調整 ODS EXCLUDE ALL & ODS SELECT ALLで 解析プログラム部分を囲む スライドに出力予定のないプロシジャの解析結果を制御 レポート表示に関する処理 REPORTプロシジャ SGプロシジャ等を使用 30

解析速報の作成 : デモンストレーション SAS マクロプログラムの例示 背景項目 : 要約統計量 ( 連続変数 ) 無作為化された全例 マクロ名 : Calc_Summary_Demog_Chara マクロパラメータ : TRTG = POP = TOTAL = IND = OUTD = AVAR = NDEC = ITEM1~ITEM10 = ITEMC1~ITEMC10 = TITLE = 投与群 ( 文字変数 ) 解析対象集団の変数 ("Y","N" が格納された変数 ) 投与群の合計列の出力要否 ("Y","N" を指定 ) 入力データセット名出力データセット名 ( レポート出力直前のデータセット ) 解析変数 ( 複数指定する場合は半角スペース区切り ) 小数点以下の桁数を指定各解析項目のラベル ( 複数変数を指定していた場合は半角カンマ区切り ) 各解析項目におけるカテゴリのラベル ( 半角カンマ区切り ) タイトル ~SAS マクロパラメータの指定例 ~ %Plot_Of_Cumulative_Incidence( TRTG=TRTP,POP=FASFL,IND=ADTTE,OUTD=OUT3,PARAMCD=GU, AVAR=AVAL,CENSORING_VAR=CNSR,CENSOR=1,INTERVAL=%str(0,100,200,300,400), xlabel=day,ylabel=%nrbquote(cumulative Incidence (%)), Text=%str(ABC-XXX to Placebo),Color=%str(red blue), Symbol=%str(plus plus),title=%str(cumulative Incidence of GU [FAS])); %PAGE_BREAK; 31

解析速報の作成 : プレゼンテーションスライド出力例 ods powerpoint options(backgroundimage="files 01_Title.png"); ods layout gridded x=5pct y=48pct; proc odstext; p "Flash Results" / style=presentationtitle[just=left fontsize=22pt color=bigb]; p "ABC-XXX Phase 3 Study" / style=presentationtitle[just=left fontsize=24pt color=bigb]; run; ods layout end; %PAGE_BREAK; ods powerpoint options(backgroundimage="files 02_ToC.png"); ods layout gridded; ods region; proc odstext; p "Title of Contents" / style=[fontsize=24]; run; ods region; proc odstext; list / style=[liststyletype="decimal"]; item "Demographics and Baseline Characteristics"; item "Primary Efficacy Endpoints"; item "Secondary Efficacy Endpoints"; item "Other Efficacy/Safety Endpoints"; end; run; ods layout end; %PAGE_BREAK; 32

解析速報の作成 : プレゼンテーションスライド出力例 背景項目に関する要約統計量 ods layout gridded; ods powerpoint options(backgroundimage=" files 03_Main.png"); proc odstext; p "<タイトル>" / style=[just=center fontsize=14]; run; proc report data=<データセット> split=' ' style(column header)={font=("courier New") font_size=14pt}; columns ITEMC GROUPC NC MEANC STDDEVC MINC Q1C MEDIANC Q3C MAXC; define ITEMC / 'Variable' width=20 left order; define GROUPC / 'Treatment' width=20 left order; define NC / 'N' width=3 right; define MEANC / 'Mean' width=5 right; define STDDEVC/ 'S.D.' width=6 right; define MINC / 'Min.' width=5 right; define Q1C / 'Q1' width=6 right; define MEDIANC/ 'Median' width=6 right; define Q3C / 'Q3' width=6 right; define MAXC / 'Max.' width=5 right; run; ods layout end; %PAGE_BREAK; 33

解析速報の作成 : プレゼンテーションスライド出力例 主要評価項目に関する Kaplan-Meier Plot ods layout gridded; ods powerpoint options(backgroundimage=" files 03_Main.png"); proc odstext; p "<タイトル>" / style=presentationtitle[just=center fontsize=14]; p "< 検定結果コメント>" / style=presentationtitle[just=center fontsize=12]; run; proc sgplot data=< 出力データセット>; styleattrs datacontrastcolors=(< 色 >) datasymbols=(<シンボル>); step x=time y=_1_survival / group=stratum; scatter x=time y=_1_censored / group=stratum; xaxis values=(<x 軸の間隔 >) label="<x 軸のラベル>"; yaxis values=(0 to 100 by 10) label="<y 軸のラベル>"; xaxistable AtRisk / x=tatrisk class=stratum location=inside colorgroup=stratum separator; inset "Logrank Test: p = < 検定結果 >" / position=topleft; run; ods layout end; %PAGE_BREAK; 34

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 35

他のソフトウェアとの機能比較 ( 同様の集計を統計ソフト R で実施した場合 ) 統計ソフト R( 用いた主なパッケージ :ReporteRs) と SAS との相違点 解析結果をデータセットに出力し 二次利用するのに要する時間 SAS: 解析結果をデータセットに出力する機能が豊富で その二次利用が容易 R : 特に 解析結果をデータセット形式に出力するのが困難なため 解析結果の二次利用に時間を要する場合が多い 既存の PowerPoint ファイル PowerPoint テンプレートの利用 SAS: ODS POWERPOINTは 既存のPowerPointファイル テンプレートの読込み 利用が出来ない 使用したいスライドを画像として保存し 背景として指定することで対応可 R : 既存のPowerPointファイルの利用が可能 スタイルを整える必要がほぼない 既存のPowerPointファイルにあらかじめコンテンツを含めた上で ( 例 : 治験デザインや意思決定フロー ) 解析結果をPowerPointファイルへ追記することが可能 36

他のソフトウェアとの機能比較 : 統計ソフト R の出力 ( 抜粋 ) (SAS と同様の出力が可能 ) 37

他のソフトウェアとの機能比較 統計ソフト R の出力 ( 抜粋 ) 38

本日の内容 : 1. 発表の背景 2. ODS POWERPOINT 及びODS LAYOUTの概要 ODS POWERPOINT ODS LAYOUT GRIDDED ODS REGION ODS TEXT プロシジャ 出力図表のサイズ スライドのサイズ スライドの改ページ 3. 適用事例 仮想的な臨床試験 解析するデータセットと本項の目的 解析速報の作成 他のソフトウェアとの機能比較 4. まとめ 39

まとめ 解析速報を効率的に作成する方法として SAS プログラムによる解析速報 ( プレゼンテーションスライド ) の作成を提案 報告書形式の解析結果作成プログラム + PowerPoint ファイルへの出力処理 解析結果の一致を保証 PowerPoint ファイルへの直接出力によるマニュアルでの転記 貼付作業の回避 間違いの軽減による作成時間の大幅な短縮 同様の集計をSASと統計ソフト R で実施した場合の比較の機能比較 SAS R: 解析結果をデータセットに出力し 二次利用するのに要する時間 SAS R: 既存のPowerPointファイルの利用 SASを推奨 ODS POWERPOINT で既存の PowerPoint ファイルの利用が可能となれば あらかじめコンテンツ ( 治験デザイン等 ) を含めた上で 解析結果を PowerPoint ファイルへ追加することが可能となる 更なる機能追加に期待 40

参考文献 Jane Eslinger. (2016). The Dynamic Duo: ODS Layout and the ODS Destination for PowerPoint; Available at http://support.sas.com/resources/papers/proceedings16/sas5443-2016.pdf [Accessed 1 July 2017] Amber Carlson, Amelia Stein, Xiaobin Zhou. (2016). Proc Report, the Graph Template Language, and ODS Layouts: Used in Unison to Create Dynamic, Customer-Ready PowerPoints; Available at http://analytics.ncsu.edu/sesug/2016/rv-135_final_pdf.pdf [Accessed 1 July 2017] Tim Hunter. (2016). A Second Look at the ODS Destination for PowerPoint; Available at http://support.sas.com/resources/papers/proceedings16/sas3801-2016.pdf [Accessed 1 July 2017] Tim Hunter. (2013). A First Look at the ODS Destination for PowerPoint; Available at http://www.lexjansen.com/wuss/2013/143_paper.pdf [Accessed 1 July 2017] 吉田早織, 平井隆幸, 叶健, 魚住龍史. (2015). ODS POWERPOINTの活用 :SASから Microsoft PowerPointへのエクスポート ; Available at http://www.sascom.jp/download/pdf/usergroups2015_d-04.pdf [Accessed 1 July 2017] 高浪洋平. (2011). SGプロシジャとGTLによるグラフの作成とODS PDFによる統合解析帳票の作成 ; Available at http://www.sascom.jp/download/pdf/usergroups11_b-19.pdf [Accessed 1 July 2017] 41