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心臓血管外科カリキュラム Ⅰ. 目的と特徴心臓血管外科は心臓 大血管及び末梢血管など循環器系疾患の外科的治療を行う診療科です 循環器は全身の酸素 栄養供給に欠くべからざるシステムであり 生体の恒常性維持において 非常に重要な役割をはたしています その異常は生命にとって致命的な状態となり 様々な疾患

教育講座 : 大動脈ステントグラフト術における画像診断の活用 腹部動脈瘤の治療であっても 小柄な女性の場合には治療中にデバイスが大動脈弓部を超えることもある もしも大動脈弓部に壁在血栓があると血栓を飛ばす可能性があるので 必ず CT で弓部まで全部撮ることにしている もし弓部に壁在血栓がある場合には

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2. 慢性動脈閉塞症に対する血行再建 弓分枝 上肢 腹部内臓動脈 弓分枝 上肢 腹部内臓動脈例男女 術死 透析 動脈硬化症 TAO 1) 血管炎 高安動脈炎 TEVA EVAR に伴うデブランチ CAS 2) 2) 例 脳障害 例 脳障害 例 脳障害 頸動脈

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1. 内頸動脈解離による急性閉塞に対し緊急ステント留置術を施行した 1 例 川崎医科大学脳神経外科松下展久木下景太平井聡高井洋樹原慶次郎戸井宏行松原俊二宇野昌明脳卒中医学向井智哉北野貴也八木田佳樹 特発性内頚動脈解離は保存的加療で良好な予後が得られるとされるが 内科的治療に抵抗性の症例もある 今回特

心臓血管外科 取得可能専門医 認定医及び到達目標など 専門医 認定医 名称 取得年数最短通常 基本となるもの 外科専門医 5 年目 5 年 ~7 年 心臓血管外科専門医 7 年目 7 年 ~10 年 取得可能なもの 循環器専門医 6 年目 6 年 ~10 年 移植認定医 6 年目 6 年 ~10 年

それでは具体的なカテーテル感染予防対策について説明します CVC 挿入時の感染対策 (1)CVC 挿入経路まずはどこからカテーテルを挿入すべきか です 感染率を考慮した場合 鎖骨下穿刺法が推奨されています 内頚静脈穿刺や大腿静脈穿刺に比べて カテーテル感染の発生頻度が低いことが証明されています ただ

心臓血管外科・診療内容

エントリーが発生 真腔と偽腔に解離 図 2 急性大動脈解離 ( 動脈の壁が急にはがれる ) Stanford Classification Type A Type B 図 3 スタンフォード分類 (A 型,B 型 ) (Kouchoukos et al:n Engl J Med 1997) 液が血管

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A型大動脈解離に対する弓部置換術の手術成績 -手術手技上の工夫-

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FLONTA Vol.2 FlowGate 2 Balloon Guide Catheter technical assistant FlowGate 2 Balloon Guide Catheter を使用した臨床経験 佐世保市総合医療センター脳神経外科 林健太郎先生 FlowGate 2 Bal

心臓カテーテル検査についての説明文

循環器 Cardiology 年月日時限担当者担当科講義主題 平成 23 年 6 月 6 日 ( 月 ) 2 限目 (10:40 12:10) 平成 23 年 6 月 17 日 ( 金 ) 2 限目 (10:40 12:10) 平成 23 年 6 月 20 日 ( 月 ) 2 限目 (10:40 1

study のデータベースを使用した このデータベースには 2010 年 1 月から 2011 年 12 月に PCI を施行された 1918 人が登録された 研究の目的から考えて PCI 中にショックとなった症例は除外した 複数回 PCI を施行された場合は初回の PCI のみをデータとして用いた

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採択演題一覧

背景 急性大動脈解離は致死的な疾患である. 上行大動脈に解離を伴っている急性大動脈解離 Stanford A 型は発症後の致死率が高く, それ故診断後に緊急手術を施行することが一般的であり, 方針として確立されている. 一方上行大動脈に解離を伴わない急性大動脈解離 Stanford B 型の治療方法

狭心症と心筋梗塞 何を調べているの? どのように調べるの? 心臓の検査虚血チェック きょけつ の きょうさく狭窄のチェック 監修 : 明石嘉浩先生聖マリアンナ医科大学循環器内科

症例検討会 1 が詰まっていました 吉川 悪性腫瘍がベースにある場合は 症例のように急激に凝固系が異常になり 血栓が形成されるということですね 市橋 そうです それから 先ほどフロアーから脈の立ち上がりについての発言がありましたが それについて少し補足します われわれもステントグラフト内挿術を行って

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人間の尊厳の維持にも関わるフットケア小林まず フットケアの日 制定の意義について, 大浦先生からご説明いただけますか 大浦人間が人間としての尊厳を維持していくためには, 立つ, 歩く, 運動するといった日常動作を支障なく行えることが極めて大切です ところが, この重要性があまり認識されておらず, 日

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Introduc>on 鎖骨下 内頚および大腿への中心静脈カテーテル挿入は 感染 血栓形成 機械的合併症と関連性がある カテーテル関連血流感染 (CRBSI) は 患者予後および医療費の増加に重大な影響を及ぼしている

[ 文献紹介 ] 長区域大腿膝窩動脈閉塞病変に対する偽腔もしくは真腔アプローチによる初期成績と 3 年開存率の比較 Yoshimitsu Soga, et al., Initial and 3-year results after subintimal versus intraluminal app

01-06(別紙3-1)B大阪大学医学部附属病院 実施届出書 HGF遺伝子による血管新生遺伝子治療

第4回 J-Rescue

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14 ドコサヘキサエン酸 (DHA)( 測定値 ) 15 EPA/AA 比 ( 計算値 ) 16 悪性新生物 (1. なし 2. あり : 既往 ( 根治術後未再発含む ) 3. あり : 治療中 ( 非根治手術 再発を含む ) 4. 不明 ) 17 悪性新生物で 2. あり : 既往 3. あり

透析看護の基本知識項目チェック確認確認終了 腎不全の病態と治療方法腎不全腎臓の構造と働き急性腎不全と慢性腎不全の病態腎不全の原疾患の病態慢性腎不全の病期と治療方法血液透析の特色腹膜透析の特色腎不全の特色 透析療法の仕組み血液透析の原理ダイアライザーの種類 適応 選択透析液供給装置の機能透析液の組成抗

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第 43 回日本肩関節学会 第 13 回肩の運動機能研究会演題採択結果一覧 2/14 ページ / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学会 ポスター 運動解析 P / ポスター会場 第 43 回日本肩関節学

効である 2. 当院におけるステントグラフトの現状 岐阜県総合医療センター循環器内科医長後藤芳章 岐阜県総合医療センターでは 循環器内科で心臓血管治療を担当している 2010 年 9 月より手術開始し 当初は 血管造影室や手術室に実施していたが 2013 年 7 月よりハイブリッド手術室を稼働した

10050 WS2-3 ワークショップ P-129 一般演題ポスター症例 ( 感染症 ) P-050 一般演題ポスター症例 ( 合併症 )9 11 月 28 日 ( 土 ) 18:40~19:10 6 分ポスター会場 2F 桜 P-251 一般演題ポスター療

アプローチ 第53号

心疾患患による死亡亡数等 平成 28 年において 全国国で約 20 万人が心疾疾患を原因として死亡しており 死死亡数全体の 15.2% を占占め 死亡順順位の第 2 位であります このうち本県の死亡死亡数は 1,324 人となっています 本県県の死亡率 ( 人口 10 万対 ) は 概概ね全国より高

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単純遮断下に手術を行った胸腹部大動脈瘤の2例

れぞれ長径 1 cm 弱の裂隙 (tear) が認められ その裂隙間において偽腔を形成する大動脈解離 ( スタンフォード B 型 ) を認めた 左鎖骨下動脈起始部から胸部大動脈にかけて血腫が著明であったが 破裂所見は肺内 縦隔内 腹腔内いずれにも認められなかった また偽腔内の血腫には器質化を認めなか

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terumo qxd :08 PM ページ 1 脳動脈瘤って何 脳動脈瘤とは 脳の血管にできる 血管のこぶ です こぶができただけでは 多くの場合 症状はありま けて手術で頭を開き 特殊なクリップで脳動脈瘤を せんが 破裂すると死亡率の高いクモ膜下出血や脳 はさみ

2017 年 9 月 14 日放送 第 80 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 7 シンポジウム 7-1 下肢静脈瘤の治療 NTT 東日本関東病院皮膚科主任医長出月健夫 下肢静脈瘤とは下肢静脈瘤は とても患者数の多い疾患です 症状が目に見えますし ある程度重症になってくると湿疹 脂肪織炎 皮膚潰瘍な

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報道機関各位 2017 年 9 月 26 日 東北大学大学院医学系研究科 慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対する新規治療 - バルーン肺動脈形成術は効果的で安全な治療法である - 研究のポイント 注 国の指定難病である慢性血栓塞栓性肺高血圧症 (CTEPH) 1 は 肺の動脈に血栓が生じて血管が狭くなる

当施設では 骨盤骨折に対する血管内塞栓術と殿筋壊死の関連性 に関する後ろ向き症例集積研究を行っております 骨盤骨折は交通事故や転落 転倒など種々の外傷で生じる比較的頻度の高い外傷です 当施設でも年間約 10~20 例程度の入院治療を行っております 一般的に骨盤骨折により 1000~2000mL 出血

表 1. サイズ表 ステントグラフト径 (mm) 公称値 対照血管径 (mm) イントロデューサシース (Fr) ガイドワイヤー径 インチ (0.89mm) ガイドワイヤー径 インチ /0.018 インチ (0.36mm/ 0.46mm) ステントグラフト長 (cm) 1 推

表 1. COOK Zenith Dissection エンドバスキュラーステント及び H&L-B One-Shot イントロダクションシステム ベアステント径 ベアステント長最小 ( 公称径で ) ベアステント長最大 (20 mm 径で ) デリバリーシースサイズ デリバリーシースの長さ 36 m

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本日の内容 1.CT 2.MRI 3. 血管造影

Yoshimitsu Soga et al., Contemporary Outcomes After Endovascular Treatment for Aorto-Iliac Artery Disease. Circulation Journal. 2012; 76(11):

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

CCU で扱っている疾患としては 心筋梗塞を含む冠動脈疾患 重症心不全 致死性不整脈 大動脈疾患 肺血栓塞栓症 劇症型心筋炎など あらゆる循環器救急疾患に 24 時間対応できる体制を整えており 内訳としては ( 図 2) に示すように心筋梗塞を含む冠動脈疾患 急性大動脈解離を含む血管疾患 心不全など

大腿膝窩動脈閉塞に対する順行性アプローチ不成功後のアウトバックリエントリーカテーテルと双方向性アプローチとの比較 社会医療法人大道会森之宮病院循環器内科部長 川﨑大三先生 [ 目的 ] 大腿膝窩動脈の慢性完全閉塞 (FP-CTO) に対する順行性のワイヤー通過成功は依然として技術的な課題である 順行

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U 開腹手術 があります で行う腎部分切除術の際には 側腹部を約 腎部分切除術 でも切除する方法はほぼ同様ですが 腹部に があります これら 開腹手術 ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術を受けられる方へ 腎腫瘍の治療法 腎腫瘍に対する手術療法には 腎臓全体を摘出するU 腎摘除術 Uと腫瘍とその周囲の腎


日本フットケア学会雑誌 Vol.15 No. 4 図 1 下肢末梢動脈疾患指導管理加算 申請施設数の推移 日本透析医学会施設会員名簿 2017 年度より ( 全国 4,026 施設として ) 表下肢末梢動脈疾患指導管理加算の届け出施設の割合が高い県日本透析医学会施設会員名簿 2017 年度版より一部

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大腿動脈穿刺後に生じた仮性動脈瘤手術症例の検討

Transcription:

序 横井宏佳 3 本書掲載の主な血管の解剖 10 Color Atlas 11 第 1 章 下肢動脈 1 基本 1. 下肢動脈のカテーテル検査 横井良明 18 1 末梢血管造影装置 2 vascular access 2. 下肢動脈の血管造影 横井良明 23 1 腸骨動脈領域 2 大腿膝窩動脈領域 3 膝窩動脈 4 膝窩動脈以下の領域 3. 血管内治療の適応 中村正人, 宇都宮誠 36 1 観血的血行再建の適応 2 跛行肢か重症虚血肢か 3TASC Ⅱ 4 大動脈腸骨動脈領域 5 大腿膝窩動脈領域 6 膝下動脈領域 4. バイパス手術の適応 三井信介 40 1 腹部大動脈 腸骨動脈領域 2 大腿膝窩動脈領域 3 下腿動脈領域 5. ガイドワイヤーの種類と選択 小林智子, 中村茂 43 1 ワイヤーの構造 2 病変とワイヤーの選択方法 6.EVT デバイスの種類と選択 井上直人, 鈴木健之 52 1 バルーンカテーテルの基礎知識 2 ステントの基礎知識 3 アテレクトミー デバイスの基礎知識 7. 治療エンドポイントの決め方 中村正人, 宇都宮誠 62 1 腸骨動脈領域 2 大腿膝窩動脈領域 3 膝下動脈病変

Contents 8. 末梢動脈疾患 (PAD) の薬物療法 横井宏佳 64 1 間欠性跛行 2 重症下肢虚血 3 リスクファクターの管理 9. 術後フォロー 宮下裕介 68 1 跛行症状 2 重症虚血肢 2 実践 ( 単純病変 ) 1. 腸骨動脈 宮本明 71 1 アプローチ部位 ( 穿刺部位 ) 2 ガイドシースの基本操作 3 ガイドワイヤーの基本操作 4 EVT デバイスの操作方法 両側総腸骨動脈病変に対する EVT 時に動脈解離を広汎に生じた一例 2. 浅大腿動脈 飯田修, 岡本慎 89 1 穿刺部の選択について 2 ワイヤーの選択 3 治療デバイスの基本操作 4 浅大腿動脈 TASC Ⅱ A, B 病変に対する血管内治療 間欠性跛行を認める左浅大腿動脈狭窄への血管内治療 3. 膝下動脈 中村正人, 宇都宮誠 101 1 重症下肢虚血 (CLI) の位置づけ 2 適応と問題点 3 穿刺部位 4 膝下動 脈の解剖 5 ガイディングシースの選び方 6 ガイドワイヤーの選び方とアプ ローチ法 7 バルーンカテーテルの挿入法 8 EVT が終わったら 炭酸ガス造影を用いた血管内治療 4. トラブルシューティング 曽我芳光 113 1 血管破裂 2 末梢塞栓 3 ガイディングシースのクロスオーバー困難 4 バルーンカテーテル通過困難 5 ステント挿入困難例 6 標的病変以外の血管穿孔 7 止血デバイス使用後の動脈閉塞 8 動静脈シャント 9 造影剤腎症予防 ( 等浸透圧造影剤 ) ⓾ ステント血栓症 外腸骨動脈の高度屈曲例にシース挿入後, 血管破裂を生じた 1 例 (67 歳, 男性 ) ステント再閉塞例にバルーン拡張を行い末梢塞栓を生じた 1 例 (69 歳, 男性 ) 対側へのワイヤー挿入困難例 高度石灰化によるバルーンカテーテル不通過例 (66 歳, 透析患者 ) マイクロカテーテルによる血管穿孔 (79 歳, 女性 ) 止血デバイス使用後の閉塞 膝窩動脈穿刺後に動静脈シャントが形成された症例 浅大腿動脈ステント留置後に急速閉塞を繰り返した 1 例 (65 歳女性 )

3 応用 ( 複雑病変 ) 1. 腸骨動脈慢性完全閉塞 舩津篤史, 中村茂 129 1 アプローチ方法 2 腸骨動脈慢性完全閉塞病変でのワイヤリング 3 合併症 に対する準備と対処 上腕動脈からの順行性アプローチと同側大腿動脈からの逆行性アプローチで治療を行った左外腸骨動脈慢性完全閉塞病変 2. 大動脈慢性閉塞 (Leriche 症候群 ) 飯田修, 土肥智晴 137 1 両方向性アプローチ 2 ガイドワイヤーの操作 3 ステント留置および後拡張 3. 浅大腿動脈慢性完全閉塞 平野敬典 140 1 順行性アプローチ 2 両方向性 ( 順行性 + 逆行性 ) アプローチ 膝窩動脈を穿刺 ( 槍逃げ法 ) にて両方向性アプローチを行った症例 4. 膝下動脈慢性完全閉塞 浦澤一史 152 1 順行性アプローチ 2 経側副血行路アプローチ 3 逆行性アプローチ ( 遠位 部動脈直接穿刺 ) CLI の症例に対して複数回の EVT を行い救肢しえた 1 例中村正人, 宇都宮誠 5. 急性下肢動脈閉塞 曽我芳光 161 巨大血栓による大動脈遠位端閉塞で発症した急性動脈閉塞例 6. 大動脈 腸骨動脈分岐部病変 曽我芳光 163 ステント留置後にプラークシフトを認めた大動脈 腸骨動脈分岐部病変 7. 腹部大動脈狭窄 曽我芳光 166 両側間欠性跛行を主訴に来院された腹部大動脈狭窄 8.Non-stenting ゾーン ( 膝窩動脈 ) 曽我芳光 168 間欠性跛行を主訴に来院した膝窩動脈閉塞症 9. 遺残坐骨動脈 曽我芳光 170 重症下肢虚血により発症した遺残坐骨動脈を有する PAD 患者 10. 膝窩動脈外膜嚢腫 曽我芳光 173 血管内治療を繰り返した後, 診断に至った膝窩動脈外膜嚢腫

Contents 4 画像診断の活用 1.IVUS 活用法 川﨑大三 176 1 IVUS の概略 2 基本の手技方法 2. 体表エコー活用法 宮本明 181 1 エコーガイド下 EVT のセットアップ 2 エコーガイド下穿刺 3 エコーガイド下ワイヤリング 4 エコーガイド下ワイヤリングの実際 5 EVT 治療効果の評価 6 EVT 合併症に対するエコーの有用性 3.CTA の活用 川崎友裕 190 1 CTA の特徴を知る 2 治療における CTA の活用 5 他科との連携 1. 診療科の枠を超えた連携 横井宏佳 199 1 循環器科単独時代のPAD に対する EVT 2 血管外科開設後のPAD に対する EVT 3 下肢末梢血管チームの副次的効果 4 新病院での血行再建センターの 開設 5 診療科の枠を超えた連携の意義 2. 形成外科との連携 浦澤一史 204 1 当院における CLI 症例の治療体制 2 局所感染を伴う CLI 症例の治療 3 治 療中の虚血再燃に対する対応 第 2 章 腎動脈 1. 腎動脈のカテーテル検査 宮下裕介 208 1 腎動脈の位置を知る 2 至適造影剤量 3 造影のタイミング 2. 腎動脈造影所見の読み方 宮下裕介 211 1 腎動脈造影検査のピットホール 2 腎動脈の有意狭窄の必要条件 3. 血管内治療の適応 宮下裕介 213 1 腎動脈形成術の問題点と適応 2 現実的な適応の検討ライン 4. 腎動脈のカテーテル治療 山下武廣, 筒井裕之 217 1 術前管理 2 穿刺部位とシースの選択 3 ガイディングカテーテルの選択 基本操作 4 ガイドワイヤーの選択 基本操作 5 バルーンカテーテルの基本 操作, ステントの留置 6 治療エンドポイントの決め方 7 術後の抗血栓療法 8 術後フォロー アンギオ像による腎動脈狭窄評価の限界を示す実例

5. トラブルシューティング 原田敬 237 1 腎動脈穿孔 2 末梢塞栓 外傷性腎損傷に対してカテーテル治療で止血を行った症例 ガイドカテーテル操作中に生じた末梢塞栓事例 第 3 章 鎖骨下動脈 1. 鎖骨下動脈狭窄症に対するステント術 横井良明 246 1 血管造影 2 血管内治療の適応 3 鎖骨下動脈ステント留置術の適応 ( 鎖骨下動脈狭窄に対する ) 4 アプローチ 5 手技の実際 6 合併症 2. 症例 横井良明 256 冠動脈バイパス術後に発見された左鎖骨下動脈狭窄 左上肢の労作時疼痛を主訴とした左鎖骨下動脈閉塞 第 4 章 頸動脈 1. 脳血管動脈のカテーテル検査 伊苅裕二 262 1 脳血管動脈のカテーテル検査の基本事項 2 正常造影所見の読み方 2. 頸動脈のカテーテル治療 伊苅裕二 268 1 血管内治療の適応 2 実施基準 3 頸動脈のカテーテル治療 4 トラブルシ ューティング 冠動脈虚血を残したまま CAS を行った例 第 5 章 その他のインターベンション 1. 下肢静脈インターベンション 近藤克洋 278 1 治療の概略 2 実際の治療の手順 2. 透析シャントのインターベンション 1 末梢血管シャント 堀田祐紀 282 1 上肢静脈の解剖を知る 2 透析シャントの狭窄出現部位と原因 3 透析シャントの血管内治療の目的 4 透析シャント血管狭窄または閉塞病変評価の血管造影方法 5 透析シャントのインターベンション治療の施行時期 6 末梢部の透析シャント病変治療の基本手技 7 特殊な病変または合併症への対応

Contents 3. 透析シャントのインターベンション 2 中心静脈 堀田祐紀 299 1 透析シャントの中心静脈病変の病態と原因 2 中心静脈病変に対する血管内治療の目的 3 中心静脈病変の血管造影および評価方法 4 中心静脈病変のインターベンションの適応と禁忌 5 中心静脈病変治療の基本手技 6 特殊な病変または合併症への対応 7 中心静脈病変に対するステントの選択と薬剤 8 中心静脈血管穿孔への対応 9 再狭窄の早期発見 バルーン拡張にて再狭窄を繰り返した右腕頭静脈の慢性完全閉塞症例 右鎖骨下静脈慢性完全閉塞症例 左腕頭静脈の慢性完全閉塞症例 大動脈弓および右腕頭動脈からの圧排による左腕頭静脈狭窄症例 4. 大動脈瘤に対するステントグラフト 前田剛志, 太田裕貴, 黒澤弘二, 大木隆生 315 1 腹部大動脈瘤に対するステントグラフト (EVAR) の基本 2 胸部大動脈瘤に対するステントグラフト (TEVAR) の基本 索引 330 Tips & Tricks サポート力をあげるマイクロカテーテルの選び方 自己拡張型ステントでステント端に狭窄が生じた症例 跛行症状治療のフォロー期間と項目 重症虚血肢治療のフォロー期間と項目 大腿動脈穿刺困難例に対する穿刺法 ガイドシースのクロスオーバー法 膝窩動脈アプローチ 屈曲部の Express LD stent 通過法 ステントシステムの先端造影によるステント留置部位の確認 下行大動脈への誘導が難しい場合 ワイヤーが深大腿動脈に入ってしまう場合 きれいな造影のコツ 自己拡張型ステント位置決めの注意点 IVUS ガイドテクニックの応用編 ワイヤー先端の位置が真腔か偽腔かの鑑別 仮想 VR 像 腎動脈カテーテル検査の基本条件 造影剤量と必要な装置 造影と造影剤注入のタイミング 健側腎が代償性に拡大している症例 腎穿孔を防ぐために注意すること 末梢保護の Tips 穿刺しても逆血がない!? 造影の際の穿刺の位置について 徐圧の際の注意 鋭角の動静脈吻合部のガイドワイヤー通過方法 no flow 現象の際の解離部位の確認方法 血管穿孔への対策 予防 ガイドワイヤーの挿入位置 人工血管と静脈吻合部の高度硬化狭窄病変 IVUS による通過部位の確認 内腸骨動脈コイル塞栓 解剖学的 deployment pull through 法