後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン

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あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

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記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 # 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 # 5 酸化マグネシ

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解析センターを知っていただく キャンペーン

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2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : 健康成人男性を対象に TAK-536TCH の最終製剤を単回経口投与したときの食事の影響を検討する第 1 相無作為化非盲検クロスオーバー試験 治験課題名の短縮

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 溶出 検査 1 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg CH 長生堂製薬 * 2 シュランダー錠 25mg 鶴原製薬 * 3 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg TYK 武田テバ薬品 * 4 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg タイヨー 武田テバファーマ

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

pdf エンドトキシン試験法

別添 治験副作用等症例の定期報告に関する質疑応答集 (Q&A) について < 半年ごとの定期報告の受け付け> Q1 平成 26 年 6 月 30 日までの間は 治験依頼者 ( 自ら治験を実施する者を除く ) が提出する副作用等症例の定期報告は なお従前の例によることができる とあるが 平成 26 年

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

2 有効成分名 添付文書及び審査報告書に基づき記載する 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 添付文書及び審査報告書のほか薬価基準収載品目リストにより記載する 複数の品目がある場合は 個別医薬品コード (YJ コード ) 順に番号を振り 記載する ( 複数規格があっても 全規格まとめて YJ コード順とす

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37 シロスタゾールOD 錠 50mg ケミファ 日本薬品工業 38 シロスタゾールOD 錠 50mg JG ダイト 39 シロスタゾールOD 錠 50mg マイラン マイラン製薬 40 シロスタゾールOD 錠 50mg トーワ 東和薬品 41 シロスタゾールOD 錠 50mg ツルハラ 鶴原製薬

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分クリンダマイシンリン酸エステル 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 原薬の安定水 性 1) 液性 (ph) 1

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

を評価し 治療効果を指標に用いる課題を明らかにした 次に第二部では 第一部で明らかにした知見を踏まえ 新規に開発した抗 HIV 治療薬の PK/PD を考慮し 臨床効果の同等性を評価するバイオマーカーとして血中濃度を選択し 臨床試験のデザイン及び適切な統計手法に基づく評価法を構築した 更に第三部では

医薬品の基礎研究から承認審査 市販後までの主なプロセス 基礎研究 非臨床試験 動物試験等 品質の評価安全性の評価有効性の評価 候補物質の合成方法等を確立 最適な剤型の設計 一定の品質を確保するための規格及び試験方法などの確立 有効期間等の設定 ( 長期安定性試験など ) 医薬品候補物質のスクリーニン

添付文書の薬物動態情報 ~基本となる3つの薬物動態パラメータを理解する~

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

本品約2g を精密に量り、試験液に水900mLを用い、溶出試験法第2法により、毎分50回転で試験を行う

バリデーション基準 1. 医薬品 医薬部外品 GMP 省令に規定するバリデーションについては 品質リスクを考慮し 以下の バリデーション基準 に基づいて実施すること 2. バリデーション基準 (1) バリデーションの目的バリデーションは 製造所の構造設備並びに手順 工程その他の製造管理及び品質管理の

スライド 1

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講義「○○○○」

目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 バイオアベイラビリティ メマンチン塩酸塩の絶対バイオアベイラビリティ メマン

添付文書がちゃんと読める 薬物動態学 著 山村重雄竹平理恵子城西国際大学薬学部臨床統計学

300927_課_薬生薬審発0927第3号_核酸医薬品の品質の担保と評価において考慮すべき事項について

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(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

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EBNと疫学

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

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試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

Ⅰ One-compartmentmodel( 静脈内急速投与 ) [ シミュレーション実験上の全般的注意点 ] 実習書をよく読み 適切な器具 ( フラスコ, メスシリンダー ) を使用する の流速を 実際の実験状態に近い位置で 別々にしっかりと合わせる ( 最低 3 回 ) 精製水の補給用のチュー

11.3. 海外におけるガイダンス FDA のガイダンス EU のガイダンス 12. 註 13. 質疑応答集 1. はじめに本文書は 新医薬品の開発および医薬品の適正使用に必要なヒトにおける薬物動態情報を得ることを目的に 医薬品の承認申請時に添付する資料または既承認医

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

これまでの検討経緯 2014 年 6 月 E17 EWG 設立 2014 年 11 月第 1 回対面会合 ( リスボン ) 2015 年 6 月第 2 回対面会合 ( 福岡 ) 2015 年 12 月第 3 回対面会合 ( ジャクソンビル ) 2016 年 5 月 -6 月 エクスパートによるサイン

料 情報の提供に関する記録 を作成する方法 ( 作成する時期 記録の媒体 作成する研究者等の氏名 別に作成する書類による代用の有無等 ) 及び保管する方法 ( 場所 第 12 の1⑴の解説 5に規定する提供元の機関における義務 8 個人情報等の取扱い ( 匿名化する場合にはその方法等を含む ) 9

第2章マウスを用いた動物モデルに関する研究

豚繁殖 呼吸障害症候群生ワクチン ( シード ) 平成 24 年 3 月 13 日 ( 告示第 675 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した弱毒豚繁殖 呼吸障害症候群ウイルスを同規格に適合した株化細胞で増殖させて得たウイルス液を凍結乾燥したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株

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2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 (TPC) 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : びらん性食道炎の患者を対象にした TAK-438 の 20 mg を 1 日 1 回経口投与したときの有効性及び安全性を 1 日 1 回経口投与

医療法施行規則 (昭和二十三年十一月五日厚生省令第五十号)

医薬品たるコンビネーション製品の不具合報告等に関する Q&A [ 用いた略語 ] 法 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律 ( 昭和 35 年法律第 145 号 ) 施行規則 : 医薬品 医療機器等の品質 有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則 ( 昭和 36 年

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

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異文化言語教育評価論 ⅠA 第 4 章分散分析 (3 グループ以上の平均を比較する ) 平成 26 年 5 月 14 日 報告者 :D.M. K.S. 4-1 分散分析とは 検定の多重性 t 検定 2 群の平均値を比較する場合の手法分散分析 3 群以上の平均を比較する場合の手法 t 検定

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 略語 略号一覧 臨床概要 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 生物学的同等性の概観

薬生安発 0302 第 1 号 平成 30 年 3 月 2 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬 生活衛生局医薬安全対策課長 ( 公印省略 ) 医薬品リスク管理計画の実施に基づく再審査期間終了後の評価報告について の一部改正について 再審査期間中の新医薬品以外の医薬品の医薬品リ

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

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(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ


すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 :

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トリアムシノロンアセトニド マキュエイド硝子体内注用 40mg 医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請書 添付資料 CTD 第 2 部 ( 資料概要 ) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 薬物動態試験の概要文 わかもと製薬株式会社 1

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豚丹毒 ( アジュバント加 ) 不活化ワクチン ( シード ) 平成 23 年 2 月 8 日 ( 告示第 358 号 ) 新規追加 1 定義シードロット規格に適合した豚丹毒菌の培養菌液を不活化し アルミニウムゲルアジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 名称豚丹

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

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アミヴィッド静注 CTD 第 2 部 2.1 第 2 部から第 5 部の目次 富士フイルム RI ファーマ株式会社

36 モサプリドクエン酸塩錠 5mg TSU 鶴原製薬 37 モサプリドクエン酸塩錠 5mg YD 陽進堂 38 モサプリドクエン酸塩錠 5mg ZE 全星薬品工業 39 モサプリドクエン酸塩錠 5mg アメル 共和薬品工業 40 モサプリドクエン酸塩錠 5mg イセイ コーアイセイ 41 モサプリ

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性 1) 液性 (ph) なし光なしその他 膜透過性 なし BCS Biowaiver option なし 薬効分類 131 眼科用剤 規格単位 0.1%5mL1 瓶 0.3%0.4mL1 個 0.3%5mL1 瓶 2

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

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ジェネリック医薬品とは 内容 ジェネリック医薬品は 新薬 ( 先発医薬品 ) の特許期間を満了した 同じ有効成分を使った 品質 効き目 安全性が同等で 低価格な おくすりです とっきょきかん 1. ジェネリック医薬品とは 2. どうして低価格なの? 医療用医薬品 新薬 3. 効き目も安全性も同等 4

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医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

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薬食発第 号平成 21 年 3 月 4 日 各都道府県知事殿 厚生労働省医薬食品局長 バイオ後続品の承認申請について 医薬品の製造販売の承認申請の取扱いについては 平成 17 年 3 月 31 日付け薬食発第 号医薬食品局長通知 医薬品の承認申請について ( 以下 局

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

する 研究実施施設の環境 ( プライバシーの保護状態 ) について記載する < 実施方法 > どのような手順で研究を実施するのかを具体的に記載する アンケート等を用いる場合は 事前にそれらに要する時間を測定し 調査による患者への負担の度合いがわかるように記載する 調査手順で担当が複数名いる場合には

薬食審査発第 号平成 19 年 9 月 28 日 各都道府県衛生主管部 ( 局 ) 長殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長 国際共同治験に関する基本的考え方について 従来 我が国においては ICH-E5 ガイドラインに基づく 外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因について

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

参考1中酪(H23.11)

Transcription:

AUC (ng hr/ml) C max (ng/ml) 333.47 70.72 324.49 66.82 46.28 11.53 45.61 13.44 AUC - C max

出典 : 厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知より抜粋 ( 別添 ) 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン 目 次 第 1 章緒言第 2 章用語第 3 章試験 A. 経口通常製剤及び腸溶性製剤 Ⅰ. 標準製剤と試験製剤 Ⅱ. 生物学的同等性試験 1. 試験法 1) 実験計画 2) 例数 3) 被験者 4) 投与条件 a 投与量 b 投与法 1 単回投与試験 2 多回投与試験 5) 測定 a 採取体液 b 採取回数及び時間 c 測定成分 d 分析法 6) 休薬期間 2. 評価法 1) 同等性評価パラメータ 2) 生物学的同等の許容域 3) 統計学的解析 4) 同等性の判定 ( 以下略 ) 33

第 1 章 緒言 本ガイドラインは, 後発医薬品の生物学的同等性試験の実施方法の原則を示したものである. 生物学的同等性試験を行う目的は, 先発医薬品に対する後発医薬品の治療学的な同等性を保証することにある. 生物学的同等性試験では, 通常, 先発医薬品と後発医薬品のバイオアベイラビリティを比較する. それが困難な場合, 又は, バイオアベイラビリティの測定が治療効果の指標とならない医薬品では, 原則として, 先発医薬品と後発医薬品との間で, 効力を裏付ける薬理作用, 又は, 主要効能に対する治療効果を比較する ( 以下, これらの比較試験をそれぞれ薬力学的試験及び臨床試験という ). また, 経口製剤では, 溶出挙動が生物学的同等性に関する重要な情報を与えるので, 溶出試験を実施する. 第 2 章 用語 本ガイドラインで使用する用語は, 以下の意味で用いる. バイオアベイラビリティ : 未変化体又は活性代謝物が体循環血中に入る速度と量. 生物学的に同等な製剤 : バイオアベイラビリティが同等である製剤. 治療学的に同等な製剤 : 治療効果が同等である製剤. 先発医薬品 : 新医薬品として承認を与えられた医薬品又はそれに準じる医薬品. 後発医薬品 : 先発医薬品と同一の有効成分を同一量含む同一剤形の製剤で, 用法用量も等しい医薬品. 第 3 章試験 A. 経口通常製剤及び腸溶性製剤 Ⅰ. 標準製剤と試験製剤原則として, 先発医薬品の3ロットにつき, 以下の1あるいは2の試験液で, 第 3 章,A. V. に示した溶出試験を行い ( ただし, 毎分 50 回転のパドル法のみ, 試験回数は6ベッセル以上 ), 中間の溶出性を示すロットの製剤を標準製剤とする. 1 規格及び試験方法に溶出試験が設定されている場合には, その溶出試験液. 2 第 3 章,A.V. に示した溶出試験条件の試験液の中で, 少なくとも1ロットにおいて薬物が平均 85% 以上溶出する場合は溶出速度が最も遅い試験液, いずれのロットもすべての試験液において平均 85% 以上溶出しない場合は溶出速度が最も速い試験液. 上記の溶出試験により標準製剤を適切に選択できない医薬品においては, 製剤の特性に応じた適当な溶出 ( 放出 ) 試験又はそれに代わる物理化学的試験を行い, 中間の特性を示したロットの製剤を標準製剤とする. 有効成分が溶解した状態で投与される製剤は, 溶出試験を行わずに, 適当なロットを標準製剤としてよい. 34

後発医薬品の試験製剤は, 実生産ロットと同じスケールで製造された製剤であることが望ましいが, 実生産ロットの 1/10 以上の大きさのロットの製剤でもよい. 有効成分が溶解している均一な溶液製剤では, ロットの大きさはこれより小さくてもよい. なお, 実生産ロットと同等性試験に用いるロットの製法は同じで, 両者の品質及びバイオアベイラビリティは共に同等であるものとする. 標準製剤の含量又は力価はなるべく表示量に近いものを用いる. また, 試験製剤と標準製剤の含量又は力価の差が表示量の 5 % 以内であることが望ましい. II. 生物学的同等性試験 1. 試験法本試験に先立ち, 予試験を行うなどして, 必要例数及び体液採取間隔を含む適切な試験法を定め, その設定根拠を明らかにする. 1) 実験計画原則としてクロスオーバー法で行う. 被験者の割付は無作為に行う. 消失半減期が極めて長い医薬品などでクロスオーバー試験を行うことが難しい場合には, 並行群間比較試験法で試験を行うことができる. 2) 例数同等性を判定するのに十分な例数で試験を行う. 例数が不足したために同等性が示せない場合には, 本試験と同じ方法により例数追加試験 (add-on subject study) を 1 回行うことができる. 追加試験は本試験の例数の半分以上の例数で行う. 本試験で総被験者数 20 名 (1 群 10 名 ) 以上, あるいは本試験及び追加試験を併せて総被験者数 30 名以上の場合には, 後述するように, 信頼区間に依らず, 試験製剤と標準製剤のバイオアベイラビリティの平均値の差と溶出試験の結果に基づいて生物学的同等性を判定することもできる. 測定対象成分のクリアランスの個体内変動が大きいなどの理由で多数の必要例数が推定される場合には, 多回投与試験あるいは安定同位体を同時に投与する試験なども有用である. 3) 被験者原則として健康成人志願者を被験者とする. 医薬品の適用集団が限られている医薬品では, 第 3 章,A.V. に従った溶出試験の一つ以上の条件において, 標準製剤と試験製剤の溶出率の間に 著しい差 *a がある場合には, 適用集団を対象とした生物学的同等性試験の実施が必要となる. 適用集団が限られていない医薬品の通常製剤では, 第 3 章,A.V. に従った溶出試験により ph 6.8 付近 ( ただし, 塩基性薬物は ph 3.0~6.8) の試験液で, 標準製剤と試験製剤の溶出率の間に 特異的に著しい差 *b が認められる場合には, 低胃酸の被験者で 35

試験する. 腸溶性製剤は, 低胃酸の被験者で試験を行う必要はない.( *a 著しい差 とは, 次の2つのいずれかを意味する. 第 1は, 溶出の速い方の製剤の平均溶出率が 80 % に達した時点で他方の製剤の平均溶出率が 50 % 以下の場合である. ただし, 標準製剤と試験製剤の溶出ラグ時間 ( 薬物が 5 % 溶出するまでの時間 ) の平均値の差が 10 分以内で両製剤とも溶出ラグ時間以降 15 分以内に平均 85 % 以上溶出する場合には, 製剤間の溶出率に著しい差はないとする. また, 溶出の速い方の製剤の平均溶出率が 15 分で 85 % 以上であるときに, 溶出の遅い方の製剤の平均溶出率がもう一方の製剤の平均溶出率に対して 60 % 以下の場合には, 著しい差があるとする. 第 2は, いずれの製剤も平均溶出率が規定された試験時間内に 80 % に達せず, 規定された試験時間の最終時間において溶出の遅い方の製剤の平均溶出率が他方の製剤の平均溶出率の 60 % 以下の場合である. ただし, 標準製剤及び試験製剤が共に規定された試験時間内に平均 20 % 以上の溶出率を示さない場合には, 適切な比較が行えないので, 製剤間の溶出率に著しい差はないとみなす. *b ph 6.8 付近 ( ただし, 塩基性薬物は ph 3.0~6.8) で標準製剤と試験製剤の溶出率に 著しい差 が観測され, それ以外の試験条件では 著しい差 が観測されない条件がある場合を, 特異的な差 とする.pH 6.8 付近 ( ただし, 塩基性薬物は ph 3.0~6.8) で標準製剤と試験製剤の溶出率に 著しい差 が認められても, 他のすべての ph でも同程度又はそれ以上の差が認められる場合には 特異的な差 とはいわない.) 薬効又は副作用が強いなどの理由により, 健康人での試験が望ましくない場合は当該医薬品の適用患者で試験を行う. 遺伝的多形があって, 薬物のクリアランスが被験者間で大きく異なる場合はクリアランスの大きい被験者で試験を行う. 試験前後及び試験中は, 被験者の健康状態に注意を払い, その観察結果を記録する. 特に, 有害事象の発現に注意する. 4) 投与条件 a. 投与量 : 原則として,1 投与単位又は臨床常用量を用いる. 検出限界が高いなど分析上に問題がある場合には, 原則として規定された用量の上限を超えない量を投与することができる. b. 投与法 : 原則として, 単回投与で試験を行う. ただし, 繰返し投与される医薬品は多回投与で試験を行うこともできる. 1 単回投与試験 : 原則として,10 時間以上の絶食後, 被験製剤を 100~200 ml の一定量の水 ( 通常,150 ml) と共に投与する. 投与後,4 時間までは絶食とする. ただし, 食後投与が用法に明記され, 絶食投与ではバイオアベイラビリティが著しく低くなる場合, 又は, 重篤な有害事象の発現頻度が高くなる場合においては, 食後投与で試験を行う. 食後投与では, 低脂肪食 (700 kcal 以下, 且つ, 総エネルギーに対する脂質のエネルギーの占める割合は 20 % 以下 ) を 20 分以内に摂り, 用法に定められた時間に製剤を投与する. 用法に服用時間が定められていない場合には, 食後 30 分に製剤を投与する. 36

2 多回投与試験 : 測定のために体液を採取する時は, 単回投与試験と同様, 原則として絶食投与する. それまでの投与は原則として等間隔とし, 測定時に食後投与する場合を除き, 食間投与 ( 食事と投与の間隔を2 時間以上あける ) とする. 5) 測定 a. 採取体液 : 原則として血液とする. 尿を採取体液とすることもできる. b. 採取回数及び時間 : 採取体液として血液を用いる場合は,Cmax,AUC などの評価に十分な回数の体液を採取する. 投与直前に1 点,Cmax に達するまでに1 点, Cmax 附近に2 点, 消失過程に3 点の計 7 点以上の体液の採取が必要である. 体液の採取は, 原則として AUCt が AUC の 80 % 以上になる時点まで行う (tmax から消失半減期の3 倍以上にわたる時間に相当する ). 未変化体又は活性代謝物の消失半減期が非常に長い場合は, 少なくとも 72 時間にわたって体液の採取を行う. 体液として尿を用いる場合は, 血液を用いる場合に準じる. デコンボルーションにより F を評価する場合には, 吸収が終了するまでの体液採取が必要であるが, 長時間の体液採取は必ずしも必要とされない. c. 測定成分 : 原則として, 有効成分の未変化体を測定する. 合理的な理由がある場合, 主活性代謝物を測定成分とすることができる. 立体異性体の混合物から成る医薬品では, 主薬理作用への寄与が大きい異性体を測定成分とする. ただし, 文献等で立体特異的な薬物動態を示すことが報告されてないならば, 異性体を分離測定する必要はない. d. 分析法 : 特異性, 真度, 精度, 直線性, 定量限界, 試料中の測定対象物の安定性などについて, 十分にバリデーションを行った方法を用いる. 6) 休薬期間通例, 未変化体又は活性代謝物の消失半減期の5 倍以上の休薬期間を置く. 2. 評価法 1) 同等性評価パラメータ血液を採取体液とする場合には, 単回投与試験では,AUCt 及び Cmax を生物学的同等性判定パラメータとする. 多回投与試験では,AUC τ 及び Cmax を生物学的同等性判定パラメータとする.Cmax は実測値を用い,AUC は台形法で計算した値を用いる. デコンボルーションで F が算出できる場合は,AUC の代わりに F を用いることができる. AUC, tmax,mrt,kel などは参考パラメータとする. 多回投与においては,C τ も参考パラメータとする. 尿を採取体液とする場合は,Aet,Ae τ, Ae, Umax 及び U τ を AUCt,AUC τ, ΑUC, Cmax 及び C τ に代わるパラメータとして用いる. 2) 生物学的同等の許容域生物学的同等の許容域は,AUC 及び Cmax が対数正規分布する場合には, 試験製剤 37

と標準製剤のパラメータの母平均の比で表すとき 0.80~1.25 である.AUC 及び Cmax が正規分布する場合には, 試験製剤と標準製剤のパラメータの母平均の差を標準製剤の母平均に対する比として表すとき-0.20~+0.20 である. 作用が強くない薬物では,Cmax についてはこれよりも広い範囲を生物学的同等の許容域とすることもある.tmax など上記以外のパラメータで生物学的同等性を評価する場合には, 生物学的同等の許容域は薬物毎に定められる. 3) 統計学的解析原則として,tmax を除くパラメータでは対数正規分布することが多いので, 対数変換をして解析する.90 % 信頼区間 ( 非対称, 最短区間 ) で生物学的同等性を評価する. これの代わりに, 有意水準 5 % の2つの片側検定 (two one-sided tests) で評価してもよい. 合理的な理由があれば他の適当なものを用いてもよい. 例数追加試験 (add-on subject study) を実施した場合には, 本試験のデータと併合して, 試験 (study) を変動要因のひとつとして解析する. ただし, 両試験間で製剤, 実験計画, 分析法, 被験者の特性などに大きな違いがない場合に限る. 4) 同等性の判定試験製剤と標準製剤の生物学的同等性判定パラメータの対数値の平均値の差の 90 % 信頼区間が,log(0.80)~log(1.25) の範囲にあるとき, 試験製剤と標準製剤は生物学的に同等と判定する. なお, 上記の判定基準に適合しない場合でも, 試験製剤と標準製剤の生物学的同等性判定パラメータの対数値の平均値の差が log(0.90)~log(1.11) であり, 且つ, 第 3 章,A. V. に従った溶出試験で溶出挙動が類似していると判定された場合には, 生物学的に同等と判定する. ただし, この規定が適用されるのは, 本試験で総被験者数 20 名 (1 群 10 名 ) 以上, あるいは本試験及び追加試験を併せて総被験者数 30 名以上が用いられた場合に限られる. 参考パラメータの統計学的評価の結果は判定を行うときに参照され, 試験製剤と標準製剤の平均値間に有意な差があると判定された場合には, 治療上その差が問題とならない差であるかどうかについて説明が求められる. ( 以下略 ) 38