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1 対 1 対応の演習例題を解いてみた 微分法とその応用 例題 1 極限 微分係数の定義 (2) 関数 f ( x) は任意の実数 x について微分可能なのは明らか f ( 1, f ( 1) ) と ( 1 + h, f ( 1 + h)

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長尾谷高等学校レポート 回目 全枚. 関数 f() = について, 次の各問いに答えよ ( 教科書 p6~7, 副読本 p97) () 微分係数 f ( ) を定義に従って求めよ ただし, 求める過程を必ず書くこと () グラフ上の (, ) における接線の傾きを求めよ. 関数 ( ) = 4 f

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05 年度センター試験数学 ⅡB () において,cos q 0 であるから,P ( cos q, sin q) より, 直線 OP を表す方程式は y sin q sin q x cos q cos q x すなわち, (sin q) x - (cos q) y 0 ( ) ク 点 O,P,Q が

平成 年 月 7 日 ( 土 第 75 回数学教育実践研究会アスティ 45 ビル F セミナールーム A 札幌医科大学 年 P ab, を正の定数とする 平面上において ( a, を中心とする円 Q 4 C と (, b を中心とする円 C が 原点 O で外接している また P を円 C 上の点と

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p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くこと

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Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

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公式集 数学 Ⅱ B 頭に入っていますか? 8 和積の公式 A + B A B si A + si B si os A + B A B si A si B os si A + B A B os A + os B os os A + B A B os A os B si si 9 三角関数の合成 si

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学習指導要領 ( イ ) 集合集合と命題に関する基本的な概念を理解し それを事象の考察に活用すること 向丘高校学力スタンダード 三つの集合について 共通部分 和集合を求めることができる また 二つの集合について ド モルガンの法則 を理解する ( 例 ) U ={ n n は 1 桁の自然数 } を

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( 最初の等号は,N =0, 番目は,j= のとき j =0 による ) j>r のときは p =0 から和の上限は r で十分 定義 命題 3 ⑵ 実数 ( 0) に対して, ⑴ =[] []=( 0 または ) =[6]+[] [4] [3] [] =( 0 または ) 実数 に対して, π()

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曲線 = f () は を媒介変数とする自然な媒介変数表示 =,= f () をもつので, これを利用して説明する 以下,f () は定義域で連続であると仮定する 例えば, 直線 =c が曲線 = f () の漸近線になるとする 曲線 = f () 上の点 P(,f ()) が直線 =c に近づくこ

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() ): (1) f(x) g(x) x = x 0 f(x) + g(x) x = x 0 lim f(x) = f(x 0 ), lim g(x) = g(x 0 ) x x 0 x x0 lim {f(x) + g(x)} = f(x 0 ) + g(x 0 ) x x0 lim x x 0

データ解析

. 角の二等分線と調和平均 平面上に点 を端点とする線分 と を重ならないようにとる, とし とする の二等分線が線分 と交わる点を とし 点 から に垂直に引いた直線が線分 と交わる点 とする 線分 の長さを求めてみよう 点 から に垂直な直線と および との交点をそれぞれ, Dとする つの直角三

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5. 変分法 (5. 変分法 汎関数 : 関数の関数 (, (, ( =, = では, の値は変えないで, その間の に対する の値をいろいろと変えるとき, の値が極地をとるような関数 ( はどのような関数形であるかという問題を考える. そのような関数が求められたとし, そのからのずれを変分 δ と

Transcription:

基本公式 例題 0 定義式 f( ) 数 Ⅲ 微分入門 = の導関数を定義式にもとづいて計算しなさい 基本事項 ( f( ), g( ) が微分可能ならば ) y= f( ) g( ) のとき, y = y= f( ) g( ) h( ) のとき, y = ( f( ), g( ) が微分可能で, g( ) 0 ならば ) f( ) y = のとき, y = g ( ) とくに, y = のとき, y = g ( ) 公式の導き方

例題 積 商の微分公式次の関数を微分しなさい () y= ( + )( + ) () y = 練習問題 次の関数を微分しなさい () y= ( )( + ) () y= ( + )( + ) () y= ( + )( + )( + ) (4) y= ( + )( )( ) (5) y = (6) y= + + (7) y = (8) y = + 基本事項 い, y= f( ) の導関数を f ( ) とするとき, f ( ) の導関数を第 次導関数とい などとかく y, f ( ), dy d, d ( ) f d 同様に, 第 次導関数, 第 4 次導関数, と順次定義する n n ( n) ( n d y 第 n 次導関数を y, f ) ( ), n d, d ( ) n f などとかく d

基本事項 f ( + h) f( ) 関数 f( ) の導関数 f ( ) = lim において, h は の変化し h 0 h た量を表している これを といい, 記号 で表す すると, f( + h) f( ) は で, と表す ただし, 増分といっても正数である必要はない この記号を用いると, 導関数は次のように表される ここで, d, dy には 非常に小さい という意味があり, これを数学では という つまり, dy d とは, 微小量 y を微小量 で割り算した, という意味である したがって, lim という記号を用いなくとも, 導関数を表せるのである 0 に限りなく近づけるという操作を内包しているのである と同時に, 独立変数と従属変数も明確にしている すると, これらは接線の傾きという考えを超えて, 独立変数に対する従属変数の変化率を表している 距離たとえば, 時刻 4 秒での速度が 0m/ 秒とは, 速度 = の極限値, 時間 d距離の = 4 における値が 0 だということ つまり, 時刻 4 で距離の増分 d時間が 0 である, ということ ( 時刻 4 での一時停止画面を想像してはいけない ) である 例円の半径 r が変化するとき, 円の面積 S の 5 r = における変化率を求めよ

基本事項 ( y= f( u), u= g( ) は, それぞれ u, v で微分可能 ) y= f( u), u= g( ) のとき, 公式の導き方 例題 合成関数の微分公式 次の関数を微分しなさい () y= ( + + ) () y= ( + ) ( ) () y = + (4) y= + 練習問題 次の関数を微分しなさい () y= ( + ) () y= ( + ) () y= ( + ) ( ) (4) y= ( ) ( + ) (5) y= + + (6) y= + (7) y = + + (8) y = 4

基本事項 f( ), g( ) が互いに逆関数であるとき, f( ), g( y ) が微分可能であれば dy d = ( y= f( ), = g( y) ) d dy すなわち, dy d = 例と公式の導き方 例題 逆関数 f ( ) = + ( 0) の逆関数を g( y ) とする g ( ) を求めなさい 練習問題 () f ( ) = + ( ) の逆関数を g( y ) とする g ( ) を求めなさい () f ( ) = + の逆関数を g( y ) とする g ( ) を求めなさい () f ( ) = + の逆関数を g( y ) とする g ( ) を求めなさい + 5

基本事項 n n が有理数ならば, ( ) = 公式の導き方 n n n 例題 4 n 次の関数を微分しなさい () y= () y= () y = (4) y= ( + ) (5) y = + 練習問題 4 次の関数を微分しなさい () y= 5 0 () y= () y= 4 (4) y= (5) y = (6) y = + (7) y = (8) y= + (9) y = (0) y= + () y = + + () y = () y= ( + ) (4) y = (5) y = 6 + +

基本事項 d f ( y ) = d = f() t y = g() t 公式の導き方 のとき, dy d = 例題 5 陰関数の微分公式 dy 次の関数の導関数 d を求めなさい = t+ () + y = 6 () y = () y = t t + 練習問題 5 dy 次の関数の導関数 d を求めなさい () + y = 9 ()( ) + ( y+ ) = y () + = (4) y = 4+ 4 9 + t = = t = t 6t + t (5) (6) (7) y = t 4t + y = t t + t t y = + t 7

いろいろな関数の微分公式 基本事項 Ⅰ (sin ) = Ⅱ (cos ) = Ⅲ (tan ) = 公式の導き方 例題 三角関数の微分公式次の関数を微分しなさい () y= cos () y tan = () y= sin 練習問題 次の関数を微分しなさい () y= sin () y= + cos () y= tan (4) y= sin (5) y= cos( ) (6) y= tan (7) y sin = + (8) y= cos( ) (9) y= tan (0) y sin = () y= cos () y = tan () y= sin + (4) y= sin cos 8

基本事項 Ⅰ ( e ) = Ⅱ ( a ) = Ⅲ (log ) e = Ⅳ (log ) a = 公式の導き方 例題 指数 対数の微分公式 次の関数を微分しなさい () y= e () y= e () y = (4) (5) y= log( + ) (6) y= log (7) y = log y= e 練習問題 次の関数を微分しなさい () y= e () y = () y= (log ) (4) y= e + (5) y= log( ) (6) y= e (7) log( y= + + ) (8) y= ( + ) e (9) y= log (0) y= log () y= e log () y = log 9

例題 ここまでの復習次の関数を微分しなさい cos () y = cos () y= + sin () y = + sin cos e e sin (4) y= e (5) y = (6) y = log e e + + sin 練習問題 次の関数を微分しなさい () y= tan () cos + y = () y= sin (4) y sin sin = (5) y= sin cos (6) y + cos sin cos sin (7) y = (8) cos y= e (9) y= a sin + cos e + e (0) y= log 5 ( ) () y= log(log ) () y = e e 0

例題 4 再び逆関数 () f( ) = cos ( 0 < < π ) の逆関数を g( ) とする g ( ) を求めなさい π π () f ( ) = tan < < の逆関数を g( ) とする g ( ) を求めなさい 練習問題 4 () f( ) = sin ( 0 < < π ) の逆関数を g( ) とする g ( ) を求めなさい () f( ) = cos ( π < < π ) の逆関数を g( ) とするとき, g( ) の導関数を求めよ ( 富山医薬大 ) 例題 5 対数微分法 y= ( > 0) を微分しなさい 練習問題 5 次の関数を微分しなさい log () y= ( > 0) () y= ( > 0) () y= (log ) ( > )

接線 例題 接線 y= sin の = π における接線の方程式を求めなさい 定石 接線の手順... 練習問題 次の曲線上で, 座標が ( ) 内の点における接線の方程式を求めなさい () y cos π = = 6 () y= e ( = ) () y= log ( = e) (4) y= ( = 4) (5) y= ( = ) (6) y sin π = = 例題 接線 = cos θ () 曲線 の y = sin θ さい () 曲線 y 4 π θ = に対応する点における接線の方程式を求めな 6 = 上の y = における接線の方程式を求めなさい 練習問題 次の曲線の ( ) 内の値に対応する点における接線の方程式を求めなさい = cosθ π = sin θ π () θ = () θ = y = sinθ 4 y = cosθ y () + = ( =, y= ) (4) y = ( y= ) 4

例題 接線 () y= log の接線で傾きが のものの方程式を求めなさい () y= e の接線で原点を通るものの方程式を求めなさい 定石 接線の命は 練習問題 () 次の曲線の接線で傾きが [ ] 内のものの方程式を求めなさい y= e + [ e] y = + [ ] y= sin ( π < < π ) [ ] 4 y= log [ ] () 次の曲線の接線で点 P を通るものの方程式を求めなさい y= e P( 0, 0) y= log P( 0, ) e y= P(, 4) 4 y= P( 0, 0)

例題 4 共通接線 n ()n は自然数で a n > 0 とする 曲線 y= an と曲線 y= log がただ つの共有点をもつという このとき, a を求めよ ( 城西大 ) () 曲線 = 4y, y = 4 の共通接線の方程式を求めなさい 定石 共通接線の攻め方 n 練習問題 4 () つの曲線 y= c (c は定数 ), y= log がともに 点 P( a, b ) を通 り, この つの曲線の P における接線が一致しているとき, a, b, c の値を求 めよ ( 立教大 ) () つの曲線 C: y =, C : y= a a+ ( a> 0) について下記の問 いに答えよ 曲線 C, C が共有点を つ有するとき a の値を求めよ 共有点における共通な接線 l の方程式を求めよ ( 大阪産業大 ) () y=, y= の共通接線の方程式を求めなさい 4

増減表とグラフ 基本事項 f( ) は [ a, b ] で連続であるとする. 増減 [ 定理 ] この区間において, f ( ) > 0 であれば, この区間で f( ) は増加する f ( ) < 0 であれば, この区間で f( ) は減少する 区間内の = α の前後で f ( ) の符号が + から に変わるならば, f( ) は = α で極大といい, f ( α) を極大値という このとき, f ( α) が存在すれば f ( α) = 0 である 同様にして, 極小 極小値も定められる = α で極値となるためには, 必ずしも f ( α) = 0 である必要はない. 凹凸 の値が増加するとき, 接線の傾きも増加するならば, f( ) は [ a, b ] で下 に凸である, という 逆に, 接線の傾きが減少するならば, 上に凸である, という [ 定理 ] この区間において, f ( ) > 0 ならば, この区間で f( ) は下に凸である f ( ) < 0 ならば, この区間で f( ) は上に凸である そして, グラフの凹凸の変わり目を変曲点という 区間内の = α の前後で f ( ) の符号が変わるならば, 点 ( α, f( α )) は f( ) の変曲点となる このとき, f ( α) が存在すれば, f ( α) = 0 である ( α, f( α )) で変曲点となるためには, 必ずしも f ( α) = 0 である必要はない [ 定理 ] この区間において, f ( α) = 0 かつ f ( α) > 0 ならば, = α で極小値をとる f ( α) = 0 かつ f ( α) < 0 ならば, = α で極大値をとる しかし, f ( α) = 0 かつ f ( α) = 0 のときは, 極大 極小 増加 減少のいず れにもなり得る 5

例題 グラフ描き次の関数の増減, 凹凸を調べ, グラフをかきなさい 4 () y = () y = () y = + + 定石 4 グラフ描きの手順... 4. 定石 5 漸近線の求め方... 練習問題 次の関数の増減, 凹凸を調べ, グラフをかきなさい () y = () y = () y= + + (4) y = (5) + + y = (6) y = + 6

例題 いろいろな関数のグラフ次の関数の増減, 凹凸を調べ, グラフをかきなさい () y= + sin ( 0 π) () y= e () y= log (4) y= + 練習問題 次の関数の増減, 凹凸を調べ, グラフをかきなさい () y= + cos ( 0 π) () y= cos 4sin ( 0 π ) sin () y = ( 0 π) (4) y= e + sin (5) y= e (6) y= e (7) y= e (8) y= log( + ) (9) y= log (0) y = log () y = () y= log 7

例題 最大値 最小値次の関数の最大値 最小値を求めなさい () y = () y= 4 4 + cos () y= ( 0 π ) (4) y= e sin 練習問題 次の関数の最大値 最小値を求めなさい () y = () y = + + () y= cos sin ( 0 π ) (4) y= 4 (5) y e e = + (6) y= log 8

例題 4 方程式 不等式への応用 () の方程式 a + 4= 0 の相異なる実数解の個数を求めなさい () > 0 のとき, 不等式 > sin を証明しなさい () > 0 のとき, 不等式 e > + + を証明しなさい 定石 6 f ( ) の符号変化が簡単にはつかめないときは 練習問題 4 () の方程式 log = + a の相異なる実数解の個数を求めなさい () の方程式 a = log の相異なる実数解の個数を求めなさい () > 0 のとき, 不等式 log( + ) > を証明しなさい + (4) > 0 のとき, 不等式 cos > を証明しなさい 5 (5) > 0 のとき, 不等式 sin < + を証明しなさい 6 0 9

例題 5 方程式の解 π α は cosα = tan α, 0 < α < を満たす実数とし, 4 f ( ) = cos tan + sin f ( ) = tan cos+ sin とおく () f ( ) = 0 は 0 < < α においてただ一つの実数解をもつことを示せ () f ( ) = 0 は α < < π においてただ一つの実数解をもつことを示せ 4 ( 札幌医大 ) 定石 7 f( ) = 0 がただ一つの実数解をもつことを示せ, ときたら 0

練習問題 5 () 方程式 πcosπ = 0 は 証明しなさい < < にただ つの実数解をもつことを 6 () f( ) = sin cos とする 方程式 f( ) = 0 は 0 < < π の範囲では 解をただひとつしか持たないことを示せ ( 東京女大 ) + () 関数 f ( ) = ( + )log に対して, 次の問いに答えよ f( ) は > 0 で単調減少関数であることを示せ lim f( ) および lim f( ) を求めよ + 0 + f( ) = を満たす が e < < の範囲に存在することを示せ ( 東北大 ) 7e (4) f ( ) = とする ( e + ) 7 0 < f ( ) であることを示せ 8 方程式 f( ) = はただ つの実数解をもつことを証明せよ ( 名古屋工大 ) (5) の方程式 = log + log n について, 次の問いに答えよ ただし, n は n なる自然数である e 上の方程式の解 で なるものはただ つ存在することを示 n n せ ここで, e は自然対数の底で, その値は. 78 であることが知られている n に対してで定まる解を とするとき, lim n を求めよ ( 北大 ) n n n

発展学習 n の微分