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Lipocapsulater を用いた薬剤内包検討例 1

Lipocapsulater FD-S PE を用いた クルクミンのリポソーム内包化検討 2

Lipocapsulater FD-S PE を用いたクルクミンの内包化検討 クルクミン ウコンの黄色色素であり 抗炎症作用や抗酸化作用をもっており 健康食品としても利用されている脂溶性化合物 使用メーカー sigma-aldrich, C1386-10G 分子式 [HOC 6 H 3 (OCH 3 )CH=CHCO] 2 CH 2 分子量 368.38 最大吸収波長 426 nm エタノールに可溶 (10 mg/ml) 溶解性 DMSOに可溶 (11 mg/ml) 0.5 M NaOH に可溶 引用元 :http://www.sonsofhippies.net/curcumin.html クルクミン構造式 検討ステップ概略 Step 1 Step 2 Step 3 化合物の溶解 ( 溶媒の選択 ) 化合物の内包化 溶媒の除去 不純物の除去 検討内容 異なる濃度のクルクミン溶液を添加し Lipocapsulater に内包されるクルクミン量の違いを確認する 3

ステップ 1 化合物の溶解 クルクミンの内包化 1. クルクミンを秤量し 4 mg/ml クルクミン溶液となるように DMSO を添加した 2. 調製したクルクミン溶液に等量の精製水を添加 2.0 mg/ml クルクミン溶液 1 を調製した 1 DMSO 濃度が終濃度で 50% となるように溶液を調製 ステップ 2 内包化 1. Lipocapsulater FD-S PE を室温に戻した 2. ステップ 1 で調製した 2.0 mg/ml クルクミン溶液を 50% DMSO 2 で希釈し 0, 100, 300, 500, 700 μg/ml のクルクミン溶液を調製した 3. 室温に戻しておいた Lipocapsulater に各濃度のクルクミン溶液を 1 ml 添加し室温で 1 時間静 置した (15 分毎に転倒混和 ) 2 50% DMSO : DMSO に等量の精製水を添加した 4

未内包物及び溶媒の除去 ステップ 2 透析膜を用いた未内包物及び溶媒の除去 1. セルロースチューブを適当な長さにカットし 沸騰した精製水に入れ 30 分間煮沸した 2. 1 の後 セルロースチューブ内を精製水で満たし洗浄した 3. 調製したサンプルをセルロースチューブに充填した 4. 3 をサンプル容量の 200 倍の生理食塩水 で 2 時間透析を行った 5. ステップ 4 の後 新しい生理食塩水に交換し再度 2 時間透析を行った 6. その後 サンプルを回収し 0.22 μm フィルターでろ過を行った 透析に用いる外液には 生理食塩水または同等の浸透圧をもつ溶液をご準備下さい また 本実験はあくまでも検討例であり 透析時間 外液量は実験系に合わせて調整して下さい 使用器具 透析用セルロースチューブ分画分子量 14,000 0.22 μm フィルター親水性 PVDF 回収後は遠心式限外ろ過ユニット ( 分画分子量 300 KDa 以下 ) を使用してボリュームを減らすことができます 未内包物及び溶媒の除去には 透析以外にも限外ろ過 ゲルろ過をご利用いただけます 0.22 μm フィルターろ過により 析出したクルクミンや凝集したリポソームを取り除くことができます 5

クルクミン内包リポソームの分析及び結果 ( クルクミン リポソーム脂質の定量 物性確認 ) 6

クルクミン及び脂質の定量 クルクミンの定量 1. 内包化に用いたクルクミン溶液 (2.0 mg/ml) を 50% DMSO で希釈し 0, 6.25, 12.5, 25, 50, 100 μg/ml 標準溶液を調製した 2. 標準溶液及びサンプル 30 μl にクロロホルム / メタノール (1:1, v/v) を 270 μl を加えボルテック スを用い十分に撹拌した 3. 2 で調製した各溶液を分光光度計を用い波長 426 nm の吸光度を測定した 4. 標準溶液の吸光度から検量線を作成しリポソームに含まれるクルクミン量を算出した 脂質の定量 1. 酵素法を用いリポソームに含まれるコレステロールを定量した 2. 本製品の脂質重量比をもとに 定量したコレステロール量からリポソームの総脂質を算出した ポイント クロロホルム / メタノールを用いることでリポソームを破壊し 内包されている薬剤を溶解させることができます 脂質定量では リポソーム内部のコレステロールを正確に定量するために SDS 溶液を終濃度 2% になるように添加し 90 で 15 分間煮沸処理を行いリポソームを破壊しています 7

クルクミン内包 Lipocapsulater の物性確認及び定量結果 粒子径 PDI ゼータ電位の測定 動的光散乱法を用い測定を行った 添加量 700 mg 添加量 500 mg 添加量 300 mg 添加量 100 mg 添加量 0 mg クルクミン添加量 (μg) 平均粒子径 (nm) PDI ゼータ電位 (mv) 0 139.0 0.114-26.0 100 140.5 0.161-25.3 300 139.9 0.140-25.6 500 138.2 0.164-24.3 700 210.8 0.198-26.4 結果は社内評価におけるデータです 8

クルクミン内包リポソームの定量結果 クルクミン内包リポソームの定量結果 クルクミン添加量 (μg) リポソーム回収量 (ml) 脂質濃度 (mg/ml) クルクミン濃度 (mg/ml) 内包率 (%) 0 1.2 4.61 0 0 100 1.2 4.21 44.9 54 300 1.2 4.15 114 45.3 500 1.6 5.62 228 73 700 2 6.32 230 65.7 リポソームの外観 1 2 3 4 結果は社内評価におけるデータです 1 700 μg/ml クルクミン溶液を Lipocapsulater に添加せずに透析を行ったサンプル 2 700 μg/ml クルクミン溶液 (50% DMSO) 3 未内包 Lipocapsulater 4 クルクミン添加量 700 μg Lipocapsulater 9

参考データ 動的光散乱法を用いクルクミン単剤の粒度分布の測定を行った 1 2 1 2.0 mg/ml クルクミン溶液 (50% DMSO に溶解している状態 ) 20 μl に精製水 980 μl を添加し 十分にボルテックスを行った後 粒子径を測定した 2 1 の溶液 20 μl に精製水 980 μl を添加し 十分にボルテックスを行った後 粒子 径を測定した 溶液中にクルクミンの溶け残り ( 見た目上は溶解している ) が存在している場合上の図のように粒度分布が乱れることがわかる 10

Lipocapsulater FD-S PE を用いた γ- オリザノールのリポソーム内包化検討 11

Lipocapsulater FD-S PE を用いた γ- オリザノール内包化検討例 γ- オリザノール コメ胚芽や米ぬかに多く含まれる脂溶性化合物の総称であり 抗アレルギー作用や自律神経を整えたりなど 様々な効果が期待され医薬品 化粧品 食品と幅広く利用されている 使用メーカー TCI, O0172 分子式 C 40 H 58 O 4 分子量 602.89 最大吸収波長 326 nm 水に難溶 溶解性 エーテル ベンゼン クロロホルムに可溶 アルコールに微溶 検討ステップ概略 引用元 :http://slism.jp/related_terms/gamma-orizanol.html γ- オリザノールの構成成分の 1 つであるシクロアルテノールフェルラ酸エステルの構造式 Step 1 Step 2 Step 3 化合物の溶解 ( 溶媒の選択 ) 化合物の内包化 溶媒の除去 不純物の除去 検討内容 異なる濃度の γ- オリザノール溶液を添加し リポソームに内包される γ- オリザノール量の違いを確認する 12

ステップ 1 化合物の溶解 γ- オリザノールの内包化 1. γ- オリザノールを秤量し 4.0 mg/ml γ- オリザノール溶液となるように DMSO を添加 2. γ- オリザノールが完全に溶解したことを確認した後 等量の 10% EtOH 1 を添加し 2.0 mg/ml γ- オリザノール溶液 (50% DMSO/5% EtOH) を調製した 1 10% EtOH : EtOH に精製水を添加し調製 ステップ 2 内包化 1. Lipocapsulater FD-S PE を室温に戻した 2. ステップ 1 で調製した 2.0 mg/ml γ- オリザノール溶液を 50% DMSO/5% EtOH 溶液 2 で希釈し 0, 100, 300, 500, 700 μg/ml の γ- オリザノール溶液を調製した 3. 室温に戻しておいた Lipocapsulater に各濃度の γ- オリザノール溶液を 1 ml 添加し室温で 1 時間静置した (15 分毎に転倒混和 ) 2 50% DMSO/5% EtOH 溶液 : DMSO に等量の 10% EtOH を添加し調製 ステップ 3 未内包物及び溶媒の除去 p.10 と同様の方法で 透析により未内包物及び溶媒の除去を行った 13

γ- オリザノール内包リポソームの分析及び結果 (γ- オリザノール リポソーム脂質の定量 物性確認 ) 14

γ- オリザノールの定量 γ- オリザノール及び脂質の定量 1. 内包化に用いた γ-オリザノール溶液 (2.0 mg/ml) を 50% DMSO/5% EtOH 溶液で希釈し 0, 62.5, 125, 250, 500 μg/ml 標準溶液を調製 2. 標準溶液及びサンプル 30 μl にクロロホルム / メタノール (v/v, 1:1) を 270 μl を加えボ ルテックスを用い十分に撹拌した 3. 2 で調製した各溶液を分光光度計を用い波長 326 nm の吸光度を測定した 4. 標準溶液の吸光度から検量線を作成しリポソームに含まれるγ-オリザノール量を算出した 脂質の定量 1. 酵素法を用いリポソームに含まれるコレステロールを定量した 2. 本製品の脂質重量比をもとに 定量したコレステロール量からリポソームの総脂質を算出した 15

γ- オリザノール内包リポソームの物性確認 粒子径 PDI ゼータ電位の測定 動的光散乱法を用い測定を行った 添加量 700 mg 添加量 500 mg 添加量 300 mg 添加量 100 mg 添加量 0 mg γ- オリザノール添加量 (μg) 平均粒子径 (nm) PDI ゼータ電位 (mv) 0 142.5 0.121-26.7 100 143.8 0.153-27.5 300 143.4 0.164-26.8 500 142.8 0.120-29.1 700 137.5 0.105-29.8 結果は社内評価におけるデータです 16

γ- オリザノール内包リポソームの定量結果 γ- オリザノール内包リポソームの定量結果 γ-オリザノール添加量 γ-オリザノール濃度回収量 (ml) 脂質濃度 (mg/ml) (μg) (μg/ml) 内包率 (%) 0 1.3 4.56 0 0 100 1.4 4.35 45.8 64.1 300 1.0 5.28 182 60.7 500 1.0 4.98 296 59.2 700 1.2 4.86 431 73.9 リポソームの外観 1 2 3 4 結果は社内評価におけるデータです 1 700 μg/ml γ-オリザノール溶液を Lipocapsulater に添加せずに透析を行ったサンプル 2 700 μg/ml γ-オリザノール溶液 (50% DMSO/5% EtOH) 3 未内包 Lipocapsulater 4 γ- オリザノール添加量 700 μg Lipocapsulater 17

Lipocapsulater FD シリーズを用いた スピロピランのリポソーム内包化検討 18

Lipocapsulater FD シリーズを用いたスピロピラン内包化検討例 スピロピラン スピロピラン ( フォトクロミック色素 ) は光照射により フォトクロミズムを起こす化合物として知られています フォトクロミズム現象を利用した調光材料 光記録材料 光スイッチ 機能性インクなど様々な分野で応用研究が進められています UV 使用メーカー TCI, T0366 分子式 C 19 H 18 N 2 O 3 分子量 322.36 溶解性 水に難溶 DMSO クロロホルムに可溶 検討ステップ概略 可視光 Step 1 Step 2 1,3,3-Trimethylindolino-6'-nitrobenzopyrylospiran Step 3 化合物の溶解 ( 溶媒の選択 ) 化合物の内包化 溶媒の除去 不純物の除去 検討内容 スピロピランをリポソーム化し内包物の確認を行った 19

ステップ 1 化合物の溶解 スピロピランの内包化 1. スピロピランを秤量し 0.5 mg/ml スピロピラン溶液となるように DMSO を添加した 2. 調製したスピロピラン溶液と等量の 40 % MeOH を添加 0.25 mg/ml スピロピラン溶液を調 製した ステップ 2 化合物の内包化 1. Lipocapsulater FD-U PL 及び FD-S PE を室温に戻した 2. ステップ 1 で調製した 0.25 mg/ml スピロピラン溶液 1 ml を Lipocapsulater に添加し室温で 1 時間静置した (15 分毎に転倒混和 ) 20

未内包物の除去 ステップ 3 透析膜を用いた未内包物及び不純物の除去 1. セルロースチューブを適当な長さにカットし 沸騰した精製水に入れ 30 分間煮沸した 2. 1 の後 セルロースチューブ内を精製水で満たし洗浄した 3. 調製したサンプルをセルロースチューブに充填 サンプル容量の 300 倍の生理食塩で 6 時間透析を行った 4. その後 新しい生理食塩水に交換し 12 時間以上透析を行った 5. 4 と同様の操作を再度行った後 サンプルを回収し 0.45 μm フィルターでろ過を行った 透析に用いる外液には 生理食塩水 ( または同等の浸透圧をもつ溶液 ) をご準備下さい また 本実験はあくまでも検討例であり 透析時間は実験系に合わせて調整して下さい 使用器具 透析用セルロースチューブ分画分子量 12,00-14,000 0.22 μm フィルター親水性 PVDF 回収後は遠心式限外ろ過ユニット ( 分画分子量 300 KDa 以下 ) を使用してボリュームを減らすことができます 未内包物及の除去には 透析以外にも限外ろ過 ゲルろ過をご利用いただけます 21

スピロピランの定量 スピロピラン及び脂質の定量 1. DMSO に溶解した 0.5 mg/ml スピロピラン溶液を DMSO で段階希釈し 0, 31.3, 62.5, 125, 250 μg/ml 標準溶液を調製した 2. 標準溶液またはサンプル 30 μl にクロロホルム / メタノール (v/v, 1:1) を 270 μl を加えボ ルテックスを用い十分に撹拌した 3. 2 で調製した各溶液を分光光度計を用い波長 348 nm の吸光度を測定した 4. 標準溶液の吸光度から検量線を作成しリポソームに含まれるスピロピランを算出した 脂質の定量 1. 酵素法を用いリポソームに含まれるコレステロールを定量した 2. 本製品の脂質重量比をもとに 定量したコレステロール量からリポソームの総脂質を算出した 22

スピロピラン内包リポソームの物性確認 粒子径 PDI ゼータ電位の測定 動的光散乱法により粒子径の測定を行った FD-U PL 添加量 0.25 mg 添加量 0 mg FD-S PE 添加量 0.25 mg 添加量 0 mg Lipocapsulater スピロピラン添加量 (mg) 平均粒子径 (nm) PDI ゼータ電位 (mv) FD U-PL FD S-PE 結果は社内評価におけるデータです 0( コントロール ) 138.8 0.108-2.67 0.25 136.2 0.126-2.99 0( コントロール ) 153.5 0.129-27.1 0.25 158.4 0.135-27.6 23

スピロピラン内包リポソームの定量結果 スピロピラン内包リポソームの定量結果 Lipocapsulater スピロピラン添加量 (mg) 回収量 (ml) 脂質量スピロピラン濃度 (mg/ml) (ug/ml) 内包率 (%) FD U-PL 0( コントロール ) 2.2 3.69 0 0 0.25 2.5 5.03 1.22 1.2 FD S-PE 0( コントロール ) 2.0 4.70 0 0 0.25 1.7 5.46 ND ND リポソームの外観 1 2 3 4 結果は社内評価におけるデータです 5 1 0.25 mg/ml スピロピラン溶液を Lipocapsulater に添加せずに透析を行ったサンプル 2 Lipocapsulater FD U-PL 空 3 スピロピラン内包 Lipocapsulater FD U-PL 4 Lipocapsulater FD S-PE 空 5 スピロピラン内包 Lipocapsulater FD S-PE 24

スピロピラン内包リポソームの UV 照射による変化 スピロピランを内包したリポソーム溶液に UV( 波長 254 nm) を照射し変化が見られるかを確認した FD U-PL バージョン 3 分間 UV 照射 蛍光下 10 分静置 未処理 UV 照射後 FD S-PE バージョン 3 分間 UV 照射 未処理 UV 照射後 25

Lipocapsulater FD-S PE を用いた 塩化セチルピリジニウムのリポソーム内包化検討 26

Lipocapsulater FD-S PE を用いた CPC 内包化検討例 塩化セチルピリジニウム (CPC) CPC( 塩化セチルピリジニウム ) は 強い殺菌 抗カビ作用をもったカチオン界面活性剤 歯磨き マウスウォシュ ウェットティッシュ のど飴 トローチの抗菌成分として使用されている他 医薬品 化粧品 トイレタリー関連 工業用と幅広い分野で使用されている 使用メーカー TCI, A5161 分子式 C 21 H 38 ClN H 2 O 分子量 339.99 吸収波長 259 nm 溶解性 水に可溶 CPC ( 塩化セチルピリジニウム一水和物 ) 検討ステップ概略 検討内容 Step 1 Step 2 化合物の内包化 未内包物の除去 不純物の除去 CPC をリポソーム化し内包物の確認を行った 27

ステップ 1 化合物の内包化 1. Lipocapsulater FD-S PE を室温に戻した CPC の内包化 2. CPC を秤量 精製水で溶解し 4.0 mg/ml CPC 溶液を調製した 3. 2 で調製した溶液を CPC 溶液で希釈し 0, 1.0, 2.0, 3.0 mg/ml CPC 溶液を調製した 4. 室温に戻しておいた Lipocapsulater 1 に各濃度の CPC 溶液 0.5 ml を添加し室温で 1 時間静 置した (15 分毎に転倒混和 ) 1 社内検討用として 脂質濃度 5 mg/vial の Lipocapsulater を使用しており 実際の製品は脂質濃度 10 mg/vial となっています 28

未内包物の除去 ステップ 2 透析膜を用いた未内包物及び不純物の除去 1. セルロースチューブを適当な長さにカットし 沸騰した精製水に入れ 30 分間煮沸した 2. 1 の後 セルロースチューブ内を精製水で満たし洗浄した 3. 調製したサンプルをセルロースチューブに充填 サンプル容量の 300 倍の生理食塩水で 6 時間透析を行った 4. その後 新しい生理食塩水に交換し 12 時間以上透析を行った 5. 4 と同様の操作を再度行った後 サンプルを回収し 0.22 μm フィルターでろ過を行った 透析に用いる外液には 10% スクロース溶液または生理食塩水をご準備下さい また 本実験はあくまでも検討例であり 透析時間は実験系に合わせて調整して下さい 使用器具 透析用セルロースチューブ分画分子量 12,00-14,000 0.22 μm フィルター親水性 PVDF 回収後は遠心式限外ろ過ユニット ( 分画分子量 300 KDa 以下 ) を使用してボリュームを減らすことができます 未内包物及の除去には 透析以外にも限外ろ過 ゲルろ過をご利用いただけます 29

CPC 及び脂質の定量 CPC の定量 1. 内包化に用いた 4.0 mg/ml CPC 溶液を精製水で希釈し 0, 0.2, 0.4, 0.8, 1.0 mg/ml 標準 溶液を調製した 2. 標準溶液またはサンプル 30 μl にクロロホルム / メタノール (v/v, 1:1) を 270 μl を加えボ ルテックスを用い十分に撹拌した 3. 2 で調製した各溶液を分光光度計を用い波長 259 nm の吸光度を測定した 4. 標準溶液の吸光度から検量線を作成しリポソームに含まれる CPC を算出した 脂質の定量 1. 酵素法を用いリポソームに含まれるコレステロールを定量した 2. 本製品の脂質重量比をもとに 定量したコレステロール量からリポソームの総脂質を算出した 30

CPC 内包リポソームの物性確認 粒子径 PDI ゼータ電位の測定 動的光散乱法を用い粒子径の測定を行った 添加量 2.0 mg 添加量 1.5 mg 添加量 1.0 mg 添加量 0.5 mg 添加量 0 mg CPC 添加量 (mg) 平均粒子径 (nm) PDI ゼータ電位 (mv) 0 178.2 0.055-18.2 0.5 172.2 0.080 29.7 1.0 168.4 0.081 32.2 1.5 166.6 0.098 31.0 2.0 170.3 0.054 32.1 結果は社内評価におけるデータです 31

CPC 内包リポソームの定量結果 CPC 添加量 (mg) 回収量 (ml) 脂質量 (mg/ml) 内包された CPC 量 (mg) 内包率 (%) 0 0.42 6.96 0 0 0.5 0.42 6.99 0.29 58 1.0 0.43 7.04 0.48 48 1.5 0.43 7.39 0.69 46 2.0 0.43 6.12 0.57 28.5 結果は社内評価におけるデータです CPC 内包リポソームの定量結果 32

Lipocapsulater FD-S PE を用いた ミノキシジルのリポソーム内包化検討 33

Lipocapsulater FD-S PE を用いたミノキシジル内包化検討例 ミノキシジル 血管拡張薬として開発され 後に発毛効果を有することから育毛剤として利用されている 血管平滑筋細胞膜のカリウムチャネルが開くことにより 血管拡張作用が得られることが明らかになっており 細胞膜 膜透過関連の研究試薬としての応用も期待される 使用メーカー TCI, M1389 分子式 C 9 H 15 N 5 O 分子量 209.25 吸収波長 278 nm 溶解性 メタノールに可溶 Minoxidil (2,6-Diamino-4-piperidinopyrimidine 1-Oxide) 検討ステップ概略 検討内容 Step 1 Step 2 化合物の内包化 未内包物の除去 不純物の除去 ミノキシジルをリポソーム化し内包物の確認を行った 34

ステップ 1 化合物の内包化 ミノキシジルの内包化 1. Lipocapsulater FD-S PE を室温に戻した 2. ミノキシジルを秤量 20% EtOH 溶液 1 で溶解し 2.0 mg/ml ミノキシジル溶液 2 を調製した 3. 2 で調製した溶液を 20% EtOH 溶液で希釈し 0.8, 1.2, 1.6 mg/ml ミノキシジル溶液を調製した 4. 室温に戻しておいた Lipocapsulater 3 に各濃度のミノキシジル溶液 0.5 ml を添加し室温で 1 時間静置した (15 分毎に転倒混和 ) 1 20% EtOH : EtOH に精製水を添加し調製 2 精製水のみでは溶解しにくかった為 今回は 20% EtOH を用いて溶解した 3 社内検討用として 脂質濃度 5 mg/vial の Lipocapsulater を使用しており 実際の製品は脂質濃度 10 mg/vial となっています 35

未内包物の除去 ステップ 2 透析膜を用いた未内包物及び不純物の除去 1. セルロースチューブを適当な長さにカットし 沸騰した精製水に入れ 30 分間煮沸した 2. 1 の後 セルロースチューブ内を精製水で満たし洗浄した 3. 調製したサンプルをセルロースチューブに充填 サンプル容量の 300 倍の生理食塩水で 6 時間透析を行った 4. その後 新しい生理食塩水に交換し 12 時間以上透析を行った 5. 4 と同様の操作を再度行った後 サンプルを回収し 0.22 μm フィルターでろ過を行った 透析に用いる外液には 10% スクロース溶液または生理食塩水をご準備下さい また 本実験はあくまでも検討例であり 透析時間は実験系に合わせて調整して下さい 使用器具 透析用セルロースチューブ分画分子量 12,00-14,000 0.22 μm フィルター親水性 PVDF 回収後は遠心式限外ろ過ユニット ( 分画分子量 300 KDa 以下 ) を使用してボリュームを減らすことができます 未内包物及の除去には 透析以外にも限外ろ過 ゲルろ過をご利用いただけます 36

ミノキシジル内包リポソームの分析及び結果 ( ミノキシジル定量 脂質定量 物性確認 ) 37

ミノキシジルの定量 ミノキシジル及び脂質の定量 1. 内包化に用いた 2.0 mg/ml ミノキシジル溶液を 20% EtOH 溶液で希釈し 0, 0.02, 0.04, 0.08, 0.12, 0.16, 0.2 mg/ml 標準溶液を調製した 2. 標準溶液またはサンプル 30 μl にクロロホルム / メタノール (v/v, 1:1) を 270 μl を加えボ ルテックスを用い十分に撹拌した 3. 2 で調製した各溶液を分光光度計を用い波長 278 nm の吸光度を測定した 4. 標準溶液の吸光度から検量線を作成しリポソームに含まれるミノキシジルを算出した 脂質の定量 1. 酵素法を用いリポソームに含まれるコレステロールを定量した 2. 本製品の脂質重量比をもとに 定量したコレステロール量からリポソームの総脂質を算出した 38

ミノキシジル内包リポソームの物性確認 粒子径 PDI ゼータ電位の測定 動的光散乱法を用い粒子径の測定を行った 添加量 1.0 mg 添加量 0.8 mg 添加量 0.6 mg 添加量 0.4 mg 添加量 0 mg ミノキシジル添加量 (mg) 平均粒子径 (nm) PDI ゼータ電位 (mv) 0 163.0 0.048-43.6 0.4 161.5 0.096-42.6 0.6 166.7 0.062-40.7 0.8 163.8 0.052-41.0 1.0 167.1 0.051-38.7 結果は社内評価におけるデータです 39

ミノキシジル内包リポソームの定量結果 ミノキシジル添加量 (mg) 脂質量 (mg/ml) 内包されたミノキシジル量 (mg) 内包率 (%) 0 4.41 0 0 0.4 5.57 ND ND 0.6 6.12 ND ND 0.8 5.77 ND ND 1.0 5.77 ND ND 結果は社内評価におけるデータです ミノキシジル内包リポソームの定量結果 ミノキシジルは添加量に関係なくリポソームに内包されなかった 上記の結果を踏まえ 不飽和脂質鎖タイプ FD U-PL を用いて同様の実験を行った 使用した製品は FD U-PL 10 mg/vial 化合物 2.0 mg/ml を 1 ml 添加 ( 脂質あたりの化合物添加量は同じ ) 40

FD U-PL ミノキシジル内包リポソームの物性確認 粒子径 PDI ゼータ電位の測定 動的光散乱法を用い粒子径の測定を行った 添加量 0 mg 添加量 2.0 mg ミノキシジル添加量 (mg) 平均粒子径 (nm) PDI ゼータ電位 (mv) 0 118.9 0.120-13.4 2.0 118.3 0.110-10.6 ミノキシジル内包リポソームの定量結果 ミノキシジル添加量 (mg) 回収量 (ml) 脂質量 (mg/ml) 内包されたミノキシジル量 (mg) 内包率 (%) 0 1.5 5.19 0 0 2.0 1.5 5.16 ND ND FD U-PL に関しても同様にミノキシジルは内包されなかった 結果は社内評価におけるデータです 結果は社内評価におけるデータです 41