市有建築物の改修 建替え費用予測 4-1 市有建築物の概要 4-2 試算の前提条件及び算式 4-3 将来費用の予測 51
4-1 市有建建築物の概要 この公共施設白書で取取り扱う市有有建築物の 2011 年度 ( 平成 23 年度 ) 末日日現在の総総延床面積は 約 60 万m2ですが 下記の図図は 掲載対対象となる市市有建築物の延床面積積を建築年年代別に表したものです 急激な人人口増加に伴伴う行政需要要の高まりから 1965 年 ( 昭和 40 年 ) から 19800 年 ( 昭和 55 年 ) にかけて多くくの学校教育育施設が建建築されたことがわかります また 1987 年 ( 昭和 626 年 ) にはスポーツセンター総合体育館の建設により社会教教育関連施設設の面積が増増加しており 1997 年 ( 平成 9 年 ) と 1998 年 ( 平成 10 年 ) には震災災後の市営住住宅建設により住宅施設設の面積が増加しています 1980 年 ( 昭和 55 年 ) には現在在の市役所本本庁舎が建設設されたことにより 単年度に整備した床面積が突突出する結果果となっています 53
さらに 市有有建築物の経過年数を 10 年ごとの比率で見見ると 下図図に掲載したとおり建建築後 30年以上経過過した建物が全体の約 48%( 約 28.72 万m2m2 ) を占めていることがわかります また 40 年以以上経過した建物も約 14%( 約 8.5 万m2 ) を占めており 多くの市有建建築物の更新新時期が間近近に迫っています 建物用途ごとの内訳を見てみると 学校教育育施設が全体体の約 50% %( 約 30 万m2 ) で 次に住宅施設が約 14%(8. 6 万m2 ) となっており市有建築物物の床面積の約 3 分の 2を占めていることがわかります この章では 今後の市有建築物の更新費用 改修費用及及び修繕費用用 ( 以下この章において 更新新等費用 という ) について試算していきますが 次項項で今回の市市有建築物物の更新 改改修及び修繕繕に必要な所所要額の試試算に当たっての前提となる計算条条件を説明明します 54
市有建築物の改修 更新費用 4-2 試算の前提条件及び算式 市有建築物の更新等費用は 施設や建物の用途ごと 構造種別ごとに工事内容 更新及び改修周期を設定し 2051 年 ( 平成 63 年 ) までの 40 年間について所要額を試算しています 更新費用や改修費用の単価については 実勢単価を使用するものとしています また 修繕費用については国有施設の予算要求単価を参考に設定しています (1) 更新費用 ア前提条件 鉄筋コンクリート造(RC) 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC) プレキャストコンクリート造 (PC) は建築後 60 年経過で建替えるものとする 鉄骨造(S) は建築後 40 年経過で建替えるものとする その他の構造( 軽量鉄骨造 (LGS) 補強コンクリートブロック造(CB) 木造 (W) など ) は建築後 22 年経過で建替えるものとする 構造種別 RC SRC PC 造 S 造その他の構造 更新年数 60 年 40 年 22 年 同規模 同程度の建物を建替えるものとする ただし 解体費用を含むが 設計費 仮施設及び移転費用などは含めないものとする 更新費用は 当該年度と翌年度の2ヵ年に等分して積み上げることとする イ算式 更新費用 = 延床面積 単価 + 解体費用 55
市有建築物の改修 更新費用 (2) 改修費用 ア前提条件 RC 造 SRC 造 PC 造は建築後 30 年経過で改修するものとする S 造は建築後 20 年経過で改修するものとする その他の構造については改修を行わず建て替えをするものとする 構造種別 RC SRC PC 造 S 造その他の構造 改修年数 30 年 20 年行わない 建物の構造体だけを残した改修を行うものとし 屋上防水 外壁 建具を はじめ 電気 給排水 衛生 空調設備の全面更新を行うものとする 改修費用は 当該年度と翌年度の 2 ヵ年に等分して積み上げることとする イ算式 改修費用 = 延床面積 単価 (3) 修繕費用 ア前提条件 構造 規模に関わらず 床面積に 建築後の経過年数に応じた修繕単価を 乗じた費用を建物の解体時まで毎年積み上げる イ算式 修繕費用 = 延床面積 単価 56
市有建築物の改修 更新費用 (4) その他 ア前提条件 区分所有建物内に設置されている施設( ソリオ ホール 男女共同参画センターなど ) については 改修費用及び修繕費用だけを計上し 更新費用は考慮しない 休止施設 ( 旧御殿山行政書庫 宝塚自然の家の未使用建物など ) について は 2015 年度 ( 平成 27 年度 ) に解体費用を試算して更新費用として計上す る 文化財施設 ( 市史資料室 ( 旧松本邸 ) など ) については 修繕費だけを計 上する 地下駐車場 ( 売布神社駅前自転車駐車場 山本北自転車駐車場など ) につ いては改修費用及び修繕費用だけを計上する イ算式 試算費用 = 延床面積 各単価 以上の前提条件及び算式により 次項から市有建築物を維持するため将来最低限必要となる費用の予測とその傾向について説明します 57
4-3 将来費費用の予測 ( 1) 更新費費用の予測市有建築物の更新に要する費用用については試算する期期間を 2012 年度 ( 平成 24 年度 ) から 2051 年度 ( 平成 63 年度 ) までとして予予測しています 試算期期間の総額は 865.7 億円で年間平均費費用は約 21.6 億円となります また 更新新費用は 改修費用の2 倍程程度の額となっています 前提条件では昨年度度までに更新新時期を迎える施設については更更新が行われていることとして試算しているため 2012 年度 ( 平成 24 年度 ) から 2028 年度 ( 平成 40 年度 ) までは 更新新に要する費用は比較較的少額となっています しかし 2029 年度 ( 平成 41 年度 ) 以降は 人口急増期に整備した学学校教育施設設の更新時期期となることから 更新費用は増加していき 2040 年度 ( 平成 52 年度度 ) の市庁舎舎の更新時期には年間約 100 億円を超超える更新費費用が必要となります ( 2) 改修費費用の予測市有建築物の改修費費用についても 試算する期間を 2012 年度 ( 平成 24 年度 ) から 2051 年度 ( 平成 63 年度 ) までとして予測しています 試算期間の総額は約 476.2 億円で年間平平均費用は約 11.9 億億円となります また 費用用の最も多くなるのは 2024 年度 ( 平成 36年度 ) の約 49.1 億円円で これは期間平均の4 倍を超える額額となっています なおお 年度ごとにバラつきが多い状況がわかります 58
( 3) 修繕費費用の予測市有建物物の修繕費用用についても 更新費用及び改修費費用と同様に試算する期期間を 2012 年度 ( 平成 24 年度 ) から 2051 年度 ( 平成 63 年度 ) までとして予測しています 市有建築築物の存続期期間中に求められる機能能や性能を良好な状態態に保つために経常的に必要要な費用です 更新直後後の費用は低低く抑えることができるため 更新新時期と反比例する形となります 試算算期間の総額額は約 155 億円となります 年間間の必要額はおおよそ 4.3 億円から 3.2 億円とバラつきがあります 適正な予防防保全を行うことは建物の長長寿命化が図図れると共に 改修費用用の軽減にもつながります 59
( 4) 更新等等費用の予測 (1) 更新費用 (2) 改修費費用 及び (3) 修繕費費用 を合計計すると 2051 年度 ( 平成 63 年度 ) までの総額は 1497 億円で年間平平均費用は約約 37.4 億円となります (1) 更新費用 でも示していますが 昨年度までに更新時期期を迎える施施設については更新が行われていることとして試算算しているため 2022 年度 ( 平成 34 年度 ) までの更新等に要する費用用は平均値を押し下げる結果となっっています 今後 数多多くの市有建築物が改改修や更新の時期を迎え 更新や改改修のための費用が増大することになります また 市庁舎の更新時期には更新に要要する費用が急増する状況となっています 60
( 5) 過去 3年間の更新新等費用下記の図は 2009 年度 ( 平成 21 年度 ) から 2011 年度 ( 平平成 23 年度 ) までの過去 3年間で 市市有建築物の更新等費用用の決算額を示したものです 過去 3 年間の合計は約 50 億円円でした この更新等費費用を年度ごとに平均すると約 16.6 億円になります 施設修繕費は毎年 1.9 億円程度度となっています 一般般建築工事 ( 学校教育施施設 住宅施設を除く建物の建築一式工工事 ) は毎年 1 億円前後後で推移しています 学学校教育施設工事は 2010 年度 ( 平成 22 年度 ) から耐震化化事業を加速速させたことから工事費は 2009 年度 ( 平成 21 年度 ) の 2 倍になっています 2010 年度 ( 平成 22 年度 ) の一般設備工工事 ( 学校教教育施設 住宅施設を除く建物の電気 管工工事 ) は 図書館や保育所に太太陽光発電設設備を設置置したことにより一時的的に工事費が増加しました 本市は 1965 年 ( 昭和 40 年 ) 代から 1980 年 ( 昭和 55 年 ) 代に建築築された建物が多く これらの建物の老老朽化の進行行により 更更新等費用の予測額は前前述のとおり年間約 37.4 億円が必要となります 過去 3 年間に市有建建築物を維持持するための更新等費用用にかけた費用である年間約 16.6 億円と比較すると約 2..3 倍となります 61
(6) 過去 3 年間の更新新等費用に占占める財源内内訳下記の図は 2009 年度 ( 平成 21 年度 ) から 2011 年度 ( 平平成 23 年度 ) までの過去 3年間で 市有有建築物の更更新や改修修及び修繕に支出した財財源の内訳を示したものです 過去 3 年間に更新等等費用に支出出した年間平平均額は約 16.6 1 億円円ですが 一一般財源として本本市独自で支支出した金額額の年間平均均額は約 4. 5 億円です 厳しい財財政状況の中 市有有建築物の更新や改修修を計画的に実施していくためには 国庫補助助金などを有効に活用していくことがますます必要要となります 62