資料4-2:福島県教育委員会・二本松市教育委員会提出資料

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学力向上のための取り組み

文部科学省では 被災者の生活再建に関連して 就学援助のほか 教員やスクールカウンセラー ボランティアの配置を充実することにより 子供たちの学習支援や心のケアに向けた対応を行っています 被災児童生徒就学支援等事業 (H30 予算額 ( 案 ) 52 億円 (H29 予算額 62 億円 )) 東日本大震

Taro-07_学校体育・健康教育(学

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

施策吊

資料3-3.文部科学省における子供の貧困対策の総合的な推進

情に応じて養護教諭を複数配置できるよう 配置基準を見直すこと (6) 教員の事務負担を軽減するため 事務職員の配置改善を行うとともに 十分な財政措置を講じること (7) 学校図書館の充実や読書活動の推進を図るため 専任の司書教諭を適切に配置するとともに 財政措置の拡充を図ること (8) 食育の推進や

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沖縄県教育庁提出資料 1

研究内容 2016 年 9 月時点 自治体の協力を得つつ 国立教育政策研究所や外部の研究者 有識者により実証研究を実施 関連施策の費用と効果について把握 分析 研究テーマ実施主体研究内容 ( 学力 非認知能力等 ) 国立教育政策研究所 埼玉県 大阪府箕面市等 国立教育政策研究所等 都道府県 :6 程

第 1 章 解説 平成 27 年度 スクールソーシャルワーカー活用事業 の概要と成果等について紹介します

平成25~27年度間

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 鎌倉市立関谷小学校

老発第    第 号

平成26年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における「いじめ」に関する調査結果について

P5 26 行目 なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等の関係から なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等から P5 27 行目 複式学級は 小規模化による学習面 生活面のデメリットがより顕著となる 複式学級は 教育上の課題が大きいことから ことが懸念されるなど 教育上の課題が大きいことから P

(2) 不登校児童生徒の状況について ( 児童生徒調査より ) 不登校児童生徒は, 中学 2 年生が最も多く 867 人, 次いで中学 3 年生が 786 人となっている 不登校になった学年は, 中学 1 年からが 970 人であり, 不登校児童生徒全体の約 34.8% を占める 依然として中学 1

内閣府自殺対策推進室提出資料 平成 23 年 6 月 15 日内閣府自殺対策推進室内閣府経済社会総合研究所自殺分析班警察庁厚生労働省 東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 平成 23 年 3 月 11 日に発災した東日本大震災に関連する自殺の実態把握について 以下 のとおり実施する 1. 定

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

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教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43


学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

県立学校職員 ( 趣旨 ) 第 1 条この要綱は 地方公務員法 ( 昭和 25 年法律第 261 号 ) 第 15 条の2 第 1 項第 5 号の規定に基づき 山形県教育委員会における職員 ( 学校教育法 ( 昭和 22 年法律第 26 号 ) 第 7 条に規定する校長及び教員等 ) の標準職務遂行

実践内容 (1) 視点 1 教育活動全体で推進できるよう 指導体制を整備し 食に関する指導の充実 を図る 1 食育全体計画の整備既存の食育全体計画を見直し 教科 学級活動における食に関する指導の時間を確保するとともに 栄養教諭とのティーム ティーティング ( 以下 TT) についても明記した また

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

(市・町)        調査

4 副校長 教頭の長時間業務改善への取組 学校内施設 ( 校舎等 ) の鍵の開閉は 副校長 教頭のみが行うこととせず 全教職員等で協力して行います ( 警備員が配置されている学校においては そのシステムを適切に活用します ) 児童生徒の登校時間については 学校と県教育委員会 市町村教育委員会が連携し

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

Q-Uアンケート (6 月 11 月 ) 水小子どもアンケート (7 月 12 月 ) 保護者学校評価アンケート (7 月 12 月 ) オ愛の呼びかけパトロール ( 青少年育成協議会 : 毎月 ) カ職員巡回パトロール ( 長期休業期間 個別懇談期間 短縮授業時等 ) いじめの実態調査に関するアン

2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明 計 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収

生徒指導の役割連携_四.indd

(7) 生徒 保護者への啓発活動 * 学期末保護者会でのいじめの現状報告と未然防止の講話 *SNS の使用にあたり 親子ルール作り等を示す (8) 教職員の研修 * モラールアップ研修会を行い 体罰や不適切な発言がいじめにつながるということを確認する * 過度の競争意識 勝利至上主義 生徒のストレス

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不登校児童生徒への支援の在り方について ( 通知 ) この PDF ファイルは文部科学省 HP< に掲載されている 不登校児童生徒への試案のあり方について ( 通知 )(28 文科

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

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コラム授業力の向上について食育では 生涯にわたって健全な心と身体を培い豊かな人間性を育んでいきます そのためには 教師の授業力が一つの鍵になることはいうまでもありません そこで どのような授業を行えば 子どもたちに望ましい生活習慣等が定着するのか 小学校 中学校授業評価システムガイドライン ( 平成

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府立高校 <P138> 支援学校 <P138> 保健センター <P139> 支援の必要な家庭の発見 子ども 保護者 親族からの相談 登校状況などを通して支援の必要な家庭を発見 (P50 表 2-3-4) 4 割程度が保護者の相談支援を実施 (P4 図 2-1-2) ケースに対応する中での課題として

適応指導教室「すだち」の概要

平成 29 年度日本語教育大会 平成 29 年 8 月 26 日 ( 土 ) 外国人児童生徒等教育の現状と課題 文部科学省初等中等教育局国際教育課

Microsoft Word - 研究の概要他(西小) 最終

高齢者福祉施設でのみんなの体操等実演会 講師派遣実施要領 1 目的社会福祉法人等が運営する高齢者福祉施設に入所されているみなさんや当該施設でケアにあたる皆さんの健康の維持 向上のために みんなの体操等を活用して健康の保持増進等のため みんなの体操等実演会を実施するもの 2 スキーム施設に入所されてい

スクールソーシャルワーカー (SSW) 活用事業 趣旨 いじめ 不登校 暴力行為 児童虐待などの背景には 児童生徒が置かれた様々な環境の問題が複雑に絡み合っています そのため 1 関係機関等と連携 調整するコーディネート 2 児童生徒が置かれた環境の問題 ( 家庭 友人関係等 ) への働きかけなどを

Microsoft Word - 03.H28秋 提言本文【合本】1110.docx

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(審31)資料5-1 住民意向調査の結果及び住民帰還等に向けた取組について

資料 1 ~ ケース会議会議に向けて ~ 児童生徒生徒を理解理解しよう!! ケース会議を開催する前に 児童生徒の情報を整理することはとても大切です 情報を整理する中で 児童生徒に対して あるいは支援の在り方について 新たな発見や可能性を見出すことにつながります アセスメントシートアセスメントシート

神戸市立月が丘小学校いじめ防止基本方針 はじめに月が丘小学校は 教職員 保護者 地域が一体となって いじめの問題に取り組むよう いじめ防止対策推進法 第 1 3 条の規定に基づき いじめ防止等のための対策を総合的 かつ効果的に推進するために 基本的な方針 ( 以下 月が丘小学校基本方針 という )

目 次 Ⅰ 基本計画策定にあたって 1 1. 基本計画策定の趣旨 1 2. 基本計画策定の背景 1 Ⅱ 市立小 中学校の状況と課題 2 1. 児童 生徒数と学校数の推移 2 2. 児童 生徒数の将来推計 3 3. 小 中学校の規模 4 4. 学校の小規模化 大規模化に伴う課題 4 Ⅲ 学校の適正規模

Ⅱ いじめ防止等のための具体的取組 1 いじめの未然防止 (1) 基礎 基本的事項の習得とすべての児童が参加 活躍できる授業をめざし わかる授業づくりをすすめる (2) 道徳教育の充実を図り 特別活動を通して規範意識や集団の在り方等についての理解と実践的態度の育成に努める (3) 月に 1 度 担任

17 石川県 事業計画書

第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

p 札幌市小学校).xls

平成 28 年度 第 1 回境港市学校給食センター運営委員会 1 日時 : 平成 28 年 10 月 27 日 ( 木曜日 )10:00~ 2 場所 : 境港市学校給食センター研修室 3 内容 (1) 報告事項 1 平成 28 年度学校給食の実績について 2 学校給食センターの取組について 3 アイ

資料3-1 特別支援教育の現状について

舞鶴市立学校教職員の勤務時間適正化に向けた取組方針 ~ 残る文化 から 帰る文化 への構築に向けて ~ ( 案 ) 平成 29 年月日 舞鶴市教育委員会 0

持続可能な教育の質の向上をめざして ~ 教員の多忙化解消プラン に基づく取組について ~ 平成 30 年 3 月 愛知県教育委員会

教職員の事故 1 負傷事故 前の対策 安全点検日 1 日常的に器具 器材の安全点検をする 毎月 1 0 日 事故発生 2 危険を予測して授業の安全面に配慮する 1 負傷者の応急処置をする 養護教諭等 状況把握 1 応急処置をする 命にかかわる 2 場合によっては救急車 番手配を 物は躊躇

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領域別レーダーチャート 教科の領域別に全国を 100 とした場合の全道及び根室市の状況をレーダーチャートで示したもの 小学校 : 国語 小学校 : 算数 国語 A( 話すこと 国語 B( 読むこと ) 聞くこと ) 国語 A( 書くこと

(4) 学級活動の充実 一人一役 や学校行事を通じて 学級内で生徒一人一人が活躍できる場を設け 他者の役に立っていると実感できるような学級経営に努める (5) 生徒会活動の活性化生徒会策定の いじめ防止五ヶ条 や いじめについて考える週間 ( 岡山県 ) 自殺予防週間 自殺対策強化月間 ( 内閣府

PowerPoint プレゼンテーション

北九州市学力向上ステップアップ事業第Ⅱ期推進指定校 実施計画

9/12 回 講義 演習 いじめの理解と対応 講義 実習 学校環境衛生活動及び医薬品等の管理 10/17 講義 特別支援教育の理解と養護教諭の役割 ( 水 ) 講義 演習 発達段階を踏まえた児童生徒理解 10/12 回 講義 演習 保健室における情報活用と情報管理 協議 自己課題研修の検討 3 10

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教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

目次 Ⅰ 福島県教育委員会経験者研修 Ⅰ 実施要項 1 Ⅱ 高等学校経験者研修 Ⅰ 研修概要 1 研修体系 2 研修の目的 研修の内容等 4 研修の計画及び実施 運営等 4 5 研修の留意点 4 表 1 高等学校経験者研修 Ⅰ の流れ 5 表 2 高等学校経験者研修 Ⅰ 提出書類一覧 5 Ⅲ 高等学

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

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情報コーナー用

「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成26年度)」の結果について

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

公立学校における日本語指導が必要な児童生徒数の推移 ( 人 ) ( 小学校 中学校 高等学校 中等教育学校 義務教育学校 特別支援学校 ) 日本語指導が必要な日本国籍児童生徒は 10 年間で 2.5 倍増 日本語指導が必要な児童生徒は 10 年間で 1.7 倍増 日本語指導が必要な外国人児童生徒は

児童発達支援又は放課後等デイサービス事業に係る自己評価結果公表用(あかしゆらんこクラブ)

 

「特別の教育課程」による日本語指導の実施状況とその課題 ―集住・分散地域の現状と担当者が抱える問題―

年間指導計画の作成道徳資料の価値の捉え方 道徳の時間 以外の時間に授業の進め方 指導計画の見直しと評価の方法と指導の改善発問の工夫徳教育の基礎的理解課題整理おける道徳教育評価と課題整理年間指導計画の作成 学習活動に応じた課題のもたせ方テーマの選定や支援の在り方合的な学習の時間の単元構想学級活動の内容

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

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基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

平成 24 年 11 月 6 日 大熊町住民意向調査調査結果 ( 速報版 ) 復興庁福島県大熊町 調査の概要 1. 調査対象 : 全世帯主 ( 分散避難している場合は それぞれの代表者 ) 5,378 世帯 2. 調査時期 : 平成 24 年 9 月 7 日 ( 金 )~9 月 24 日 ( 月 )

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資料4-3:岩手県教育委員会・宮古市教育委員会提出資料

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Microsoft Word - 学校適正規模基本方針.docx

教員としてのキャリア形成について考えてみましょう

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福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

5 2 性格 について 2 性格 に 指標は 人事評価に用いるものではない と明記しているが 人事評価に用いられないことを 県教育委員会としてどのように担保するのか 教育公務員特例法等の一部を改正する法律等の施行について (28 文科初第 1803 号 H ) の第二 留意事項 1 指標

参考資料 文科初第 49 号 中央教育審議会 次に掲げる事項について, 別添理由を添えて諮問します 新しい時代の初等中等教育の在り方について 平成 31 年 4 月 17 日 文部科学大臣 柴山昌彦

八王子市学校サポーター事業実施要綱 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 八王子市立小 中学校 ( 以下 学校 という ) に在籍する特別な支援が必要な児童 生徒に対して学校生活における適切な支援を行うため 学校サポーターを必要に応じて学校に配置し 本市における特別支援教育の充実を図ることを目的とする

北見市特別支援教育の指針 平成 25 年 11 月

求められる整理編

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Transcription:

資料 4-2 福島県教育委員会 二本松市教育委員会 提出資料

< 公立義務教育諸学校の学級規模及び教職員配置の適正化に関する検討会議資料 > H23.8.19( 金 ) 福島県教育委員会東日本大震災及び原発事故に伴う教職員加配の活用状況と今後の見通し 1 福島県の現状 ( 1) 東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故により 多くの住民が避難生活 ( 2) 5 月 1 日現在で7,240 名の小中学生が県外に避難 ( 3) 県内避難者の避難場所の変更 ( 一次避難 二次避難 仮設住宅入居等 ) ( 4) 臨時休業中の小中学校 23 校 ( 小 14 校 中 9 校 ) ( 5) 学校機能を移転しての再開 47 校 ( 小 32 校 中 15 校 ) ( 6) 放射線の影響を考えての対応 ( 除染 校庭表土の改良等 ) ( 7) 学習環境の整備 ( 8) 児童生徒の精神的苦痛や不安の解消 ( 9) 学習進度の遅れの解消 ( 10) 完全給食の復活 2 教職員の加配と活用状況について ( 1) 教職員の加配の必要性 1 被災し避難した児童生徒のPTSD 症状等の心のケア 2 被災し避難した児童生徒を中心とした学習支援 3 学校再開に向けた準備 4 県外に避難した児童生徒の心のケアや学習支援 ( 2) 兼務発令による教員の配置 1 被災し避難した児童生徒を受け入れた県内の小中学校への教員の配置 (5 月 1 日 9 日 23 日付けによる配置 ) 2 双葉町の児童生徒を受け入れた埼玉県加須市への教員の派遣 (5 月 16 日付け派遣 ) ( 3) 活用内容 1 教頭 校長 教職員との連絡調整 児童生徒の現状 実態把握 児童生徒へのカウンセリング等 2 教諭 講師 兼務校において避難している児童生徒の学習進度の遅れへの対応や心のケア 県内外に避難した児童生徒との連絡 学校再開に向けた準備等 3 養護教諭 PTSD 等の症状や放射線不安を訴える児童生徒へのカウンセリング等 4 事務職員 所属職員の給与事務や管理職 教職員との連絡調整 5 栄養職員 放射線量に伴う給食物資制限による献立や調達の工夫 3 今後の見通し ( 1) 学校再開の見通し 浪江町 ( 小中各 1 校 ) 富岡町( 小中各 2 校 ) 広野町( 小 1 校 ) で2 学期から学校を再開予定. ( 2) 夏季休業中に転校を申し出ている小中学生 県外へ1,081 名 ( 3) 隣県への教員の派遣 ( 4) 次年度の教職員定数と加配要求の見通し 転出入児童生徒数の把握と標準法定数等の適確な積算に努める

< 資料 > 1 児童生徒の県内県外転出数 ( 区域外就学含む ) 5 月 1 日現在 県 内 転 出 県 外 転 出 合 計 小 学 生 2,890 5,347 8,237 中 学 生 1,604 1,893 3,497 合 計 4,494 7,240 11,734 2 児童生徒の県内県外転出数 ( 区域外就学含む ) 7 月 15 日現在 県 内 転 出 県 外 転 出 合 計 小 学 生 2,934 5,710 8,644 中 学 生 1,641 1,962 3,603 合 計 4,575 7,672 12,247 3 学校未再開状況 5 月 1 日現在 警戒区域 4 町 17 校 ( 小 11 中 6) 計画的避難区域 2 町村 4 校 ( 小 2 中 2) 緊急時避難準備区域 1 町 2 校 ( 小 1 中 1) 計 23 校 ( 小 14 中 9) 4 学校機能を移転しての再開状況 5 月 1 日現在 校舎破損等 8 市町 16 校 ( 小 11 中 5) 警戒区域等 6 市町村 31 校 ( 小 21 中 10 ) 計 47 校 ( 小 32 中 15) 5 加配 ( 県内 ) の状況 小学校 27 市町村 258 名 中学校 22 市町村 188 名 計 446 名 6 加配 ( 県外 ) の状況 埼玉県加須市へ小学校 4 名 中学校 2 名計 6 名 5 月 23 日現在 5 月 16 日現在 7 各職種が果たす業務の具体内容 ( 1) 教頭 兼務校に勤務を命じられた教職員の勤務状況把握 調整及び指導 他の学校へ転学又は区域外就学した児童生徒に対するカウンセリングと状況把握 児童生徒の保護者等からの悩み相談 県内外に避難した児童生徒 保護者へのHP 等を活用した情報提供 学校再開に係る関係機関との連絡調整等 ( 2) 教諭 講師 被災児童生徒の心の痛みを解きほぐす長期的 継続的カウンセリング 被災児童生徒の学級担任との情報交換や助言及びSC( スクールカウンセラー ) との連携を図った教育相談 兼務校におけるTT 指導や習熟度別学習等 複数体制での学習指導及び分掌事務 被災した児童生徒を中心とした学習進度の遅れや 学習内容の理解を深めるための個別指導 兼務校周辺に避難している原籍校の児童生徒のカウンセリングや学習支援

( 3) 養護教諭 被災した児童生徒の健康状態の日々の観察 被災した児童生徒に対する定期的なカウンセリング(PTSD 等の症状等 ) 被災した児童生徒の学校の養護教諭やSC SSW 学校医 医療機関等との連携を図った指導計画の作成と実践 被災した児童生徒の保護者等との定期的相談( 放射線量問題 子育てや子どもとの関わり方等 ) 兼務校周辺に避難している原籍校児童生徒への定期的観察とカウンセリング ( 4) 事務職員 被災した児童生徒の経済的状況 実態把握 場合によっては保護者との相談 児童生徒に係る集金業務 就学援助等に係る手続き及び個別相談 教職員に係る給与 旅費 諸手当業務 原籍校の教職員や児童生徒の現況を把握し HP 等を活用しての情報発信 学校再開に向けての準備等 ( 5) 栄養職員 被災した児童生徒の食生活の現状 実態把握 場合によってはカウンセリング 放射線量に係る問題に対応した給食献立の作成 食材の調達 兼務校での児童生徒の食に関する指導( 授業の実践 :TT 指導 ) 避難所等に避難している家庭への健康安全面を考えた食育の支援 被災した児童生徒の保護者との食育に関する相談等 8 夏季休業中に転校を申し出ている児童生徒数 7 月 27 日現在 県内への転出予定数 県外への転出予定数 合 計 小 学 生 582 918 1,500 中 学 生 173 163 336 合 計 755 1,081 1,836

公立義務教育諸学校の学級規模及び教職員配置の適正化に関する検討会議 ( 第 6 回 ) ヒヤリング資料 福島県二本松市教育委員会 1 二本松市の概要 智恵子抄 に謳われた安達太良山を西に望み東に阿武隈山地を有し 東西約 35kmに及ぶ市街地をもつ 市内には 小学校 16 校 中学校 7 校があり 市独自に算数科非常勤講師等をはじめ 介助員 生活相談員を配置し 人を育てるすこやかなまちづくり を基本目標の一つに掲げている 2 東日本大震災後の児童生徒数の異動 区域外就学の主な理由は震災等 H23.4.6 H23. 5.1 H23. 8.1 H23.1.31 推計当日集計区域外就学者 区域外就学者 区域外就学者 児童数 3,175 3,357 193 3,361 201 3,326 182 生徒数 1,749 1,876 135 1,881 144 1,872 127 計 4,924 5,233 328 5,242 345 5,198 309 3 教職員加配 ( 兼務発令等 ) の状況 (1) 平成 23 年 5 月 1 日付け 小学校 17 名 中学校 11 名 (2) 平成 23 年 5 月 9 日付け 小学校 4 名 中学校 2 名 (3) 平成 23 年 5 月 23 日付け 小学校 4 名 中学校 3 名 (4) 平成 23 年 8 月 1 日付け 1 兼務発令 小学校 5 名 中学校 2 名 2 兼務解職 小学校 7 名 中学校 7 名 二学期 以降 区域外就学者数は内数 小学校 8/16 校に配置 教諭 17 名 講師 1 名 養護教諭 1 名 主事等 2 名 中学校 6/7 校に配置 教諭 8 名 講師 2 名 養護教諭 1 名 4 加配された兼務教員の活用 (1) 活用方針東日本大震災のため 区域外就学等により就学している児童生徒の就学環境の向上を図るとともに 本市教育活動の充実を期する

個に応じた授業を充実させるために TT 指導を中心にあたる 転入学してきた児童生徒を中心とした心のケアにあたる (2) 活用の実際 1 A 小学校での実践 加配教員: 教諭 4 名配置 受入児童数 :31 名 1 2 年担当 3 4 年担当 5 6 年担当とバランスよく配置し 授業でのT T 指導とともに 朝や帰りの学級活動や給食指導などにも積極的に入るようにした 加配教員には 特に算数科におけるTT 指導として授業を担当させ きめ細かな指導により 学習内容の定着化を図った 2 B 小学校での実践 加配教員: 教諭 4 名配置 受入児童数 :39 名 不登校傾向のある区域外就学児童に対して 加配教員が昇降口で迎え教室まで一緒に行くなどして 学級担任にスムーズにつなげるように配慮した 区域外就学児童の保護者が悩みを抱えているときなど 兼務校の校長と担任 加配教員とで避難所に出向き 保護者の話を聞いたり専門機関を紹介したりした 3 C 中学校での実践 加配教員: 教諭 3 名配置 受入生徒数 :31 名 本務校の教員が主にT1で指導したが 事前の話し合いによって T1とT2を入れ替えることなどによって 互いの指導法の比較検討ができ 研修の場ともなった 加配教員を副担任として配置し 学年としての指導体制の強化を図った 短期間での配置でも加配教員の職能の向上が図られるように 教職経験等を勘案し 校務分掌の焦点化を図った 5 成果と課題 (1) 成果 TT 指導を中心とした授業によって個に応じたきめ細かな指導ができ 学習内容の定着や学習意欲の向上が図られた 加配教員との情報交換により 区域外就学をしている児童生徒の前籍校での様子がわかり 問題行動の背景などを踏まえた指導ができた (2) 課題 加配期間が明記されないため TT 指導等対処的指導が主になってしまう 加配教員自身も被災者であることが多く 心に不安を抱えたり 遠距離通勤であったりと様々な課題を抱えている 6 今後に向けて 加配教員の複数配置や弾力的な活用により 更に効果的な指導ができるようにする 加配期間の明示により 計画的な活用ができるようにする 加配教員の効果的な活用を図るための情報交換の場を設定したい ( 学校教育課管理係長佐々木光政 )