資料 -5 信濃川下流平野部圏域 ( 右岸新津地区 ) 河川整備計画 ( 変更 ) 第 1 回 流域協議会 平成 25 年 3 月 15 日 9:3~11:3 於 : 新潟地域振興局新津庁舎第三会議室 議事 (1) 河川整備の進め方について 1. 河川整備計画変更の必要性について 2. 河川法の流れ 河川整備計画について 3. 協議会のスケジュールについて
1. 河川整備計画変更の必要性について 1 河川整備計画変更の必要性について 信濃川下流 ( 平野部 ) 圏域河川整備計画は平成 16 年 8 月に策定されており 現在まで河川整備計画に従い 河川整備事業が進められている 一方で 平成 23 年 7 月に発生した新潟 福島豪雨では 右岸新津地区の上流側の牧川において 整備計画区間外に甚大な浸水被害が発生した これを受けて河川災害復旧助成事業が実施されている 現在の整備計画区間 凡例 住家床上浸水住家床下浸水浸水区域施設被害箇所 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨により牧川の整備計画区間外で被災したため 被災箇所を含む上流側の整備計画区間を見直し 新たに整備区間として取り込む必要がある ( 整備計画区間の延伸 ) 2
2. 河川法の流れ 河川整備計画について 3 河川法の流れ 1896 明治 29 年 近代河川制度の誕生 治水 1964 昭和 39 年 治水 利水の体系的な制度の整備 水系一貫管理制度の導入利水関係規定の整備 治水 利水 1997 平成 9 年 治水 利水の環境の総合的な河川制度の整備 河川環境の整備と保全地域の意見を反映した河川整備の計画制度の導入 治水 利水 環境 4
河川整備計画策定の手続き ( 新潟県 HP より ) 新潟県における河川整備計画の手続きの流れは以下のとおりである 変更の場合は 原案( 変更案) を協議会で検討5 3. 協議会のスケジュールについて 3
河川整備計画 ( 変更原案 ) 河川整備計画の進め方 第 1 回協議会平成 25 年 3 月 15 日開催第 2 回協議会平成 25 年 7 月下旬開催予定 1 協議会の発足 2 河川整備の進め方について 3 整備計画の目標について 4 意見聴取 1 現地調査 2 第 1 回協議会意見について 3 整備計画 ( 変更素案 ) の説明 4 意見聴取 住民説明会による地元意見の聴取 平成 25 年 1 月開催予定 1 第 2 回協議会意見について 2 住民説明会の結果について第 3 回協議会 3 河川整備計画 ( 変更原案 ) について平成 25 年 12 月開催予定 河川整備計画 ( 変更案 ) の策定地方公共団体の長の意見北陸地方整備局長認可河川整備計画の決定 公 表 6 議事 (2) 河川整備計画の目標に関する事項ついて 1. ( 現 ) 河川整備計画の概要 2. 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨について 3. 今回の河川整備計画の変更について
1. 信濃川下流 ( 平野部 ) 圏域 ( 右岸新津地区 ) 河川整備計画の概要 7 信濃川下流 ( 平野部 ) 圏域 信濃川右岸 ( 新潟地区 ) 信濃川左岸地区 信濃川右岸 ( 新津地区 ) 信 濃 川 8
右岸新津地区の概要 小阿賀野川 信濃川 阿賀野川 9 右岸新津地区の概要 右岸新津地区１次支川流域図 覚路津大通川流域 東大通川流域 小阿賀野川流域 能代川流域 五社川流域 1
右岸新津地区における平成 12 年 7 月の浸水実績 59.5 mm /hr 菅の沢観測所 村松観測所 11 右岸新津地区の現在の河川整備計画 河川整備計画策定の経緯 圏域内の河川は度重なる水害により古くから改修が行われている 圏域内の河川で順次改修工事が進められているが 未改修区間も多く残されている 平成 12 年の災害を受けて 災害復旧関連等緊急事業や災害復旧助成事業が実施されている 下流側の被害の無かった箇所も含めて 圏域全体の治水安全度を確保する必要がある 12
( ) 計画対象期間 右岸新津地区の現在の河川整備計画 本計画の対象期間は計画策定 ( 平成 16 年 8 月 ) から概ね 3 年とする なお 本計画は現時点での流域の社会状況 自然状況及び河川の整備状況などに基づいて策定する計画であるが 計画策定後の計画対象期間内においても これらの状況の変化や新たな技術開発などを鑑み 必要に応じて見直しを行う 治水の目標 3 年に 1 回程度発生する規模の降雨に対して 河川からの氾濫による浸水被害の解消を目指す また 平成 12 年 7 月豪雨のような降雨にたいしても床上浸水被害を解消する 13 小阿賀野川 能代川 右岸新津地区の現在の河川整備計画 小阿賀野川整備区間 L=6.36km 小阿賀野川では 信濃川合流点から能代川合流点までの 6.36km を整備区間とし 河道拡幅 河床掘削 築堤 護岸などを行う 能代川では 小阿賀野川合流点から村松町下大蒲原までの 21.km を整備区間とし 河道拡幅 河床掘削 築堤などを行う 阿賀野川 小 阿 賀 76 磐越自動車道 JR 羽越本線 能代川 JR 磐越西線 荻曽根川 45 水門 ポンプ P (Q=7m 3 /s) 滝谷川 9 五部一川 9 7 52 47 42 33 24 18 15 能代川整備区間 L=21.km 野 川 76 P 新津川水門 ポンプ (Q=8m 3 /s) 計東画雲基橋準点 5 後田川 55 宮古川 5 辻川 95 牧川 単位 :m 3 /s 信濃川 14
小阿賀野川 能代川 小阿賀野川 右岸新津地区の現在の河川整備計画 計画横断形 能代川 計画横断形 15 右岸新津地区の現在の河川整備計画 牧川 牧川は 能代川合流点から 1.35km までを整備区間とし 河道拡幅 河床掘削 築堤 護岸などを行う 平成 23 年 7 月の豪雨被害にあった箇所は現在整備計画区間外となっている 牧川整備計画区間 牧川整備区間 L=1.35km 24 栃牧林川大橋能橋 能代川合流 川 95 牧川 95 代 33 単位 :m 3 /s 16
右岸新津地区の現在の河川整備計画 牧川 牧川 計画横断形 17 2. 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨について 18
平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨の気象状況 平成 23 年 7 月 27 日から 3 日にかけての気象状況 前線が長時間停滞 上空に強い寒気 (-6 ) が存在 大気が不安定な状態 積乱雲が風上側に繰り返し発生する バックビルディング型形成 により 積乱雲が長時間 連続的に形成された 19 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨の気象状況 総雨量 レーダ雨量 ( 実績 )7 月 27 日 時 ~7 月 3 日 24 時 圏域の右岸新津地区の上流域では 総雨量が 4mm を越える所もあり 甚大な被害が発生した H23.7.29 21: 2
右岸新津地区の降雨の状況 25 新津支局 1 分雨量累計雨量 3 2 6 分最大 48.mm 7/29 8:3~9:3 累計雨量 256.mm 25 1 分雨量 [mm/1min] 15 1 累計雨量 128.mm 2 15 1 累計雨量 [mm] 5 5 1 分雨量 [mm/1min] 25 2 15 1 5 7 月 27 7 月 28 日 7 月 29 日 7 月 3 7 月 31 日 6 分最大 65mm 7/29 8:4~9:4 菅の沢 累計雨量 78.mm 1 分雨量累計雨量 累計雨量 263.mm 3 25 2 15 1 5 累計雨量 [mm] 25 村松 1 分雨量累計雨量 3 25 上戸倉 1 分雨量累計雨量 45 1 分雨量 [mm/1min] 2 15 1 5 6 分最大 62.mm 7/29 8:5~9:5 累計雨量 111.mm 累計雨量 25.mm 25 2 15 1 5 累計雨量 [mm] 1 分雨量 [mm/1min] 2 15 1 5 4 35 3 25 2 15 1 5 累計雨量 [mm] 7 月 27 7 月 28 7 月 29 7 月 3 7 月 31 日 6 分最大 59.mm 7/29 9:3~1:3 累計雨量 428.mm 7 月 27 7 月 28 日 7 月 29 日 7 月 3 日 7 月 31 日 7 月 27 7 月 28 日 7 月 29 日 7 月 3 日 7 月 31 日 21 牧川の被害状況 凡例 住家床上浸水住家床下浸水浸水区域施設被害箇所 一般被害の状況 人的被害 ( 名 ) 浸水面積 (ha) 建物 ( 戸 ) 死者重傷軽症宅地農地計床上床下計 6. 93.6 99.6 2 43 (48) 45 (5) 1 2 現在の整備計画区間 1 2 22
平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨の特徴について 平成 16 年 7 月新潟 福島豪雨との比較 平成 16 年 7 月新潟 福島豪雨と平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨の総雨量の分布を比較すると 黄色で示された総雨量 3mm 以上のエリアが約 1,1km 2 から約 5,8km 2 と約 5 倍の範囲となっている 近年の降雨の傾向として 広範囲にわたり総雨量の 大きい雨となっている 23 平成 23 年新潟 福島豪雨の特徴について 右岸新津地区の計画降雨となっている平成 12 年実績降雨と比較してみると 平成 23 年豪雨は長期間降雨が継続するため 総雨量が 2 倍以上となっている 6 能代川流域平均 時間雨量累加雨量 45 6 能代川流域平均 時間雨量累加雨量 45 時間雨量 [mm/hr] 5 4 3 2 1 時間最大 49.1mm/hr 7/29 9:~1 累加雨量 385.1mm 4 35 3 25 2 15 1 5 累加雨量 [mm] 時間雨量 [mm/hr] 5 4 3 2 1 時間最大 44.7mm/hr 7/15 22:~23: 累加雨量 148.2mm 4 35 3 25 2 15 1 5 累加雨量 [mm] 7 月 27 日 7 月 28 日 7 月 29 日 7 月 3 日 7 月 31 日 7 月 13 日 7 月 14 日 7 月 15 日 7 月 16 日 7 月 17 日 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨平成 12 年実績降雨 ( 右岸新津地区計画降雨波形 ) 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨は 強雨となる期間が二山となっている ( 平成 12 年の実績降雨は一山しか降雨は観測されていない ) 24
降雨波形の山別の流量の検証 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨を日別に区切り それぞれの日雨量から流出解析を行う 6 5 4 3 2 1 牧川流域平均 一山目 二山目 7 月 27 日 7 月 28 日 7 月 29 日 7 月 3 日 7 月 31 日 日別に見ると それぞれの降雨では計画流量 (95m 3 /s) 以下 ( 計画の範囲内 ) の流量である 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨を一連の降雨とした流出解析を行うと 整備計画断面であれば越水氾濫することはない Q(m3/s) 1 9 8 7 6 5 4 3 2 1 牧川下流.k 流量ハイドログラフ _ 実績雨量 ( 日別 ) 整備計画流量 95m 3 /s 平成 23 年実績降雨における日別ピーク流量 7 月 29 日 7 月 3 日 5 1 15 2 時間 (hr) 月日日雨量 (mm/ 日 ) ピーク流量 (m 3 /s) 7 月 27 日 8.8 2.5 7 月 28 日 8.8 24.4 7 月 29 日 156.1 84.2 7 月 3 日 172.8 69.6 25 3. 今回の整備計画の変更について 26
河川整備計画の目標に関する事項 平成 23 年 7 月新潟 福島豪雨の特徴レーダ雨量や平成 16 年 7 月新潟 福島豪雨と比較すると 今回の豪雨は 長期間に広い範囲で発生した降雨であった また 長期間の中で 強い雨となる時間が複数発生していた 現在の河川整備計画の計画降雨との比較河川整備計画の計画降雨と比較すると 今回の豪雨は長期間の降雨であったことから 日ごとに強い降雨となっており 二山の降雨波形となっていた 降雨波形の山別の流量等の検証を行う 平成 23 年新潟 福島豪雨は 特異な二山の降雨であったが 一連の降雨としての流量は 計画断面で氾濫することはない また それぞれの山の降雨は 計画流量以下となる 平成 23 年新潟 福島豪雨によって 圏域目標の変更は行わず 整備計画区間の延伸を行う 27 ご清聴 どうも有難うございました 本日の主題である整備計画の目標について 活発なご意見 よろしくお願いします 新潟県