第 66 回税理士試験 解答速報 相続税法 本解答は平成 28 年 8 月 12 日 13 時に学校法人大原学園が独自に作成したもので 予告なしに内容を変更する場合があります また 本解答は学校法人大原学園が独自の見解で作成 / 提供しており 試験機関による本試験の結果等について保証するものではありません 本解答の著作権は学校法人大原学園に帰属します 無断転用 転載を禁じます
本試験模範解答 相続税法 第一問 問 1 について (1)1について(7 点 ) 相続又は遺贈 ( 包括遺贈及び被相続人からの相続人に対する遺贈に限る 以下 (1) において同じ ) により財産を取得した者が居住無制限納税義務者 非居住無制限納税義務者又は法施行地に住所を有する特定納税義務者である場合においては その相続又は遺贈により取得した財産及び相続時精算課税適用財産については 課税価格に算入すべき価額は その財産の価額から次の金額のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による ( イ ) 被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの ( 公租公課を含む ) ( ロ ) 被相続人に係る葬式費用 (1)2について(8 点 ) 相続又は遺贈により財産を取得した者が制限納税義務者又は法施行地に住所を有しない特定納税義務者である場合においては その相続又は遺贈により取得した財産で法施行地にあるもの及び相続時精算課税適用財産については 課税価格に算入すべき価額は その財産の価額から被相続人の債務で次の金額のうちその者の負担に属する部分の金額を控除した金額による ( イ ) その財産に係る公租公課 ( ロ ) その財産を目的とする留置権等で担保される債務 ( ハ ) ( イ )( ロ ) の債務を除くほか その財産の取得 維持又は管理のために生じた債務 ( ニ ) その財産に関する贈与の義務 ( ホ ) ( イ ) から ( ニ ) の債務のほか 被相続人が死亡の際法施行地に有していた営業所等に係る営業上等の債務 (2) について 1 確実な債務 (2 点 ) 控除すべき債務は 確実と認められるものに限る 2 公租公課の種類 (4 点 ) 被相続人の死亡の際納税義務が確定しているもののほか 被相続人の死亡後相続税の納税義務者が納付し 又は徴収されることとなった被相続人に係る所得税 相続税 贈与税等の税額とする ただし 相続人又は包括受遺者の責任で納付し 又は徴収されることとなった附帯税等の税額を含まないものとする 3 (4 点 ) 2の債務の確定している公租公課の金額には 被相続人が所得税法に規定する国外転出をする場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予の適用を受けていた場合におけるその納税猶予分の所得税額及び贈与等により非居住者に資産が移転した場合の譲渡所得等の特例の適用がある場合の納税猶予の適用を受けていた場合におけるその納税猶予分の所得税額を含まない ただし その被相続人の納付の義務を承継した相続人又は包括受遺者が納付することとなった納税猶予分の所得税額等については この限りでない -1-
問 2 について (1) について 1 法施行地に住所を有するもの (2 点 ) 居住無制限納税義務者又は特定納税義務者は 法施行地にある住所地 ( 法施行地に住所を有しないこととなった場合には 居所地 ) をもって その納税地とする 2 法施行地に住所を有しないもの及び有しなくなるもの (2 点 ) 非居住無制限納税義務者又は制限納税義務者及び居住無制限納税義務者又は特定納税義務者で法施行地に住所及び居所を有しないこととなるものは 納税地を定めて 納税地の所轄税務署長に申告しなければならない その申告がないときは 国税庁長官が納税地を指定し これを通知する 3 納税義務者が死亡した場合における納税地 (2 点 ) 納税義務者が死亡した場合においては その者に係る相続税又は贈与税については その者の死亡当時の納税地をもって その納税地とする 4 被相続人の住所が法施行地にある場合の特例 (2 点 ) 相続又は遺贈により財産を取得した者 ( 相続時精算課税適用者等を含む ) の被相続人の死亡時の住所が法施行地にある場合の相続税の納税地は 1 及び2の規定にかかわらず 被相続人の死亡時の住所地とする (2) について 1 本来の提出義務者 (7 点 ) 相続又は遺贈 ( 被相続人からの相続時精算課税に係る贈与を含む 以下同じ ) により財産を取得した者及び相続時精算課税適用者は その被相続人からこれらの事由により財産を取得したすべての者に係る相続税の課税価格 ( 生前贈与加算及び相続時精算課税適用財産の価額を加算した後の相続税の課税価格とみなされた金額 ) の合計額が遺産に係る基礎控除額を超える場合において その者に係る相続税額 ( 配偶者の税額軽減の規定の適用を受けないものとして計算した金額 ) があるときは その相続開始を知った日の翌日から 10 月以内 ( その者がその期間内に納税管理人の届出をしないで法施行地に住所及び居所を有しないこととなるときは その住所及び居所を有しないこととなる日まで 以下同じ ) に期限内申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない 2 提出義務の承継者 (2 点 ) 1の規定により期限内申告書を提出すべき者がその申告書の提出期限前にその申告書を提出しないで死亡した場合には その者の相続人又は包括受遺者は その相続開始を知った日の翌日から10 月以内に その死亡した者の期限内申告書をその死亡した者の納税地の所轄税務署長に提出しなければならない 3 提出を要しない場合 (1 点 ) 12の規定は 期限内申告書の提出期限前に相続税について決定があった場合には 適用しない -2-
(3) について 1 乙について (2 点 ) 提出先は日本国内 (B 市 ) の所轄税務署長となり 提出期限は平成 29 年 2 月 20 日である 2 丙について (2 点 ) 提出先は日本国内 (D 市 ) の所轄税務署長となり 提出期限は平成 29 年 2 月 20 日である 3 丁について (3 点 ) 期限内申告書の提出期限は 平成 28 年 8 月 1 日である 期限内申告書の提出先は 丁の転居前は居住無制限納税義務者のため 日本国内 (C 市 ) の所轄税務署長であるが 丁は納税管理人の届出をせずに出国しており 納税地を定めて申告をしなければならない その申告がない場合には 国税庁長官が納税地を指定し これを通知する -3-
第二問 -50 点 - 1 各相続人等の相続税の課税価格の計算 (1) 相続又は遺贈により取得した個々の財産 ( 次の (2) 及び (3) に該当するものを除く ) の価額の計算 ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 宅地 I 課税価格に算入される金額 {(200,000 0.99)+(140,000 0.99 0.02)+(120,000 0.98 0.03)+(100,000 A 0.98 0.02)} 750 m2 =154,695,000 151,085,4502 154,695,000-154,695,000 25 m2 750 m2 0.7=151,085,450 居宅 J A 24,000,000 24,000,000 1.0=24,000,000 宅地 K {( ( 注 ) 127,000 0.90)+(100,000 0.90 0.05)} 3,000 m2 =356,400,000 ( 注 ) 120,000 18m+130,000 42m =127,000 60m A 285,120,0002 356,400,000 80 100 =285,120,000-4-
(1) 相続又は遺贈により取得した個々の財産 ( 次の (2) 及び (3) に該当するものを除く ) の価額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 課税価格に算入される金額 宅地 L C 22,000,0001 20,000,000 1.1=22,000,000 N 銀行 O 支店普通預金 B C 25,000,000 25,000,000 100,000,000 1 4 =25,000,000 E 25,000,000 H 25,000,000 1 N 銀行 O 支店証券投資信託受益証券 H 10,015,9371 1 10,000,000 口 +(20,000- ( 注 ) 4,063)=10,015,937 ( 注 ) 20,000 0.20315=4,063 P に対する貸付金債権 C 10,014,4001 10,000,000+ ( 注 ) 14,400=10,014,400 ( 注 ) 10,000,000 1.46% 36 日 =14,400 365 日 その他の財産 家庭用財産 A 500,000 配当期待権 100- ( 注 ) 20.42=79.58 ( 注 ) 100 0.2042=20.42 B 636,640 79.58 8,000 株 =636,640 D 795,800 79.58 10,000 株 =795,800 E 159,160 79.58 2,000 株 =159,160 1-5-
(1) 相続又は遺贈により取得した個々の財産 ( 次の (2) 及び (3) に該当するものを除く ) の価額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 生命保険契約に関する権利 D 課税価格に算入される金額 8,000,0001 (2) 相続又は遺贈により取得した個々の財産 ( 取引相場のないM 社株式 ) の価額の計算イ評価方式の判定 (1) 同族株主等の判定 82%>50% 同族株主 (2) 取得者の判定 B(B A D) 78% 25% 中心的な同族株主 原則的評価方式 D(D A B E) 82% 25% 中心的な同族株主 原則的評価方式 E(E A D) 58% 25% 中心的な同族株主 原則的評価方式 判定結果 1 ロ純資産価額の計算 ( イ ) 資産の部 ( 単位 : 円 ) 科目帳簿価額相続税評価額 資産 735,000,000 885,000,0001 750,000,000-15,000,000=735,000,000 900,000,000-15,000,000=885,000,000 生命保険金等 20,000,000 20,000,0001 合計 755,000,000 905,000,000-6-
( ロ ) 負債の部 ( 単位 : 円 ) 科 目 帳簿価額 相続税評価額 計 算 過 程 負債 500,000,000 500,000,000 未払固定資産税 2,500,000 2,500,000 未払法人税等 12,000,000 12,000,000 未払消費税等 15,000,000 15,000,000 1 退職手当金等 3,000,000 3,000,0001 保険差益に対する法 人税等 555,000 555,0001 (20,000,000-15,000,000-3,000,000-500,000) 37%=555,000 合計 533,055,000 533,055,000 ( ハ ) 1 株当たりの純資産価額の計算 ( 単位 : 円 ) (1) (905,000,000-533,055,000)-(755,000,000-533,055,000)=150,000,000 (2) (1) 37%=55,500,000 (3) 905,000,000-533,055,000-(2)=316,445,000 (4) (3) =6,3281( 円未満切捨 ) 50,000 株 ハ 1 株当たりの価額の計算 ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 M 社株式 課税価格に算入される金額 (1) 比準要素等 A 1 165 2 155 3 150 4 160 150 { (10,000,000-5,000,000)+5,000,000 } 1 2 ( 注 1)500,000 株 =10 ( 注 1) 25,000,000 50=500,000 株 1 50,000,000 500,000 株 =100 2 (2) 評価額 (50,000,000+2,000,000) 1 2 500,000 株 3 1>2 521 25,000,000+220,000,000 500,000 株 =490 =52 1 ( 注 2) 2,898 0.75+ ( 注 4) 6,328 (1-0.75)=3,755( 円未満切捨 ) -7-
ハ 1 株当たりの価額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 財 産 の 種 類取 得 者 B D E 課税価格に算入される金額 ( 注 2)( イ ) 類似業種比準価額 150 10 3.0 (3.33)+52 15 (3.46) 3+490 205 (2.39) ( 注 3)500 50 ( 注 2) ( ロ ) 純資産価額 5 =2,898 ( 注 3) 25,000,000 50,000 株 6,328 ( 注 2) ( ハ ) ( イ )<( ロ ) 2,898 =500 ( 注 4) 82%>50% 80 適用なし 100 2 1-1001=3,655 29,240,000 3,655 8,000 株 =29,240,000 36,550,000 3,655 10,000 株 =36,550,000 7,310,000 3,655 2,000 株 =7,310,000 1 0.6=289.81-8-
ハ 1 株当たりの価額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 課税価格に算入される金額 (3) 相続又は遺贈によるみなし相続財産の価額の計算 ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 退職手当金等 課税価格に算入される金額 M 社死亡退職金 A 0 3,000,000+ ( 注 ) 0=3,000,000 ( 注 ) 500,000-100,000 6<0 01 3,000,000-3,000,000=0 ( 退職手当金等の非課税金額の計算 ) A 5,000,000 5( 法定相続人の数 )=25,000,000 3,000,000 3,000,000-9-
(3) 相続又は遺贈によるみなし相続財産の価額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 財産の種類取得者 生命保険金等 課税価格に算入される金額 40,000,000 1 2 =20,000,000 D 7,500,000 20,000,000-12,500,000=7,500,000 E 20,000,000 40,000,000 1 2 =20,000,000 B 7,500,000 20,000,000-12,500,000=7,500,000 ( 生命保険金等の非課税金額の計算 ) 5,000,000 5( 法定相続人の数 )=25,000,0001 B D 25,000,000 20,000,000 40,000,000 =12,500,000 20,000,000 40,000,000 =12,500,000 E 相続人でないため適用なし <20,000,000+20,000,000=40,000,000 上記以外の相続又は遺贈によるみなし相続財産 保証期間付定期金 A 3,990,000 に関する権利 -10-
(4) 小規模宅地等の特例の計算 ( 単位 : 円 ) (1) 有利判定 A 宅地 I 151,085,450 750 m2 80% 330 m2 =53,182,078 順位 1 A 宅地 K 285,120,000 3,000 m2 80% 400 m2 =30,412,800 順位 2 C 宅地 L 22,000,000 500 m2 50% 200 m2 =4,400,000 順位 3 対象者 対象宅地 限度面積 減額割合が合っていて 1 (2) 減額金額 A 宅地 I 151,085,450 330m2 20 (1-750m2 100 )=53,182,078 ( 注 )330 m2 330 m2 A 宅地 K 285,120,000 400m2 20 (1-3,000m2 100 )=30,412,800 ( 注 )400 m2 400 m2 特例適用対象財産取得者課税価格から減額される金額 宅地 I A 53,182,0781 宅地 K A 30,412,8001 (5) 課税価格から控除すべき債務及び葬式費用 ( 単位 : 円 ) 債務及び葬式費用 負担者金 額 計 算 過 程 債務 A 2,210,0001 200,000+200,000+1,800,000+10,000=2,210,000 C 200,000-11-
(5) 課税価格から控除すべき債務及び葬式費用 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 債務及び葬式費用 負担者金 額 計 算 過 程 葬式費用 A 3,800,0001 300,000+1,000,000+1,000,000+1,500,000=3,800,000 香典返戻費用は控除できない 香典は贈与税の非課税 1 (6) 課税価格に加算する贈与財産 ( 暦年贈与財産 ) 価額の計算 ( 単位 : 円 ) 贈与年分受贈者 加算される贈与 財産価額 H25 E 2,000,000 U 社株式 H26 E 0 現金 2,000,000-( 注 )2,000,000=0 ( 注 )2,000,000<15,000,000 2,000,0001 H27 F 相続又は遺贈により財産を取得していないため適用なし 1 H28 V 相続又は遺贈により財産を取得していないため適用なし H28 E 1,200,000 教育資金管理契約に係る控除残額 (7) 相続時精算課税に係る贈与財産価額の計算 ( 単位 : 円 ) 贈与年分受贈者 加算される贈与 財産価額 H23 C 27,000,000 現金 H27 C 1,000,000 現金 -12-
(8) 各相続人等の課税価格の計算 ( 単位 : 円 ) 区分 相続人等 A B C D H E 計 相続又は遺贈による取得財産 377,110,572 54,876,640 57,014,400 45,345,800 35,015,937 32,469,160 みなし取得財産 3,990,0001 7,500,000 7,500,000 20,000,0001 相続時精算課税の適 用を受ける贈与財産 28,000,0001 債務及び葬式費用 6,010,000 200,000 生前贈与加算 ( 暦年課税分 ) 3,200,00 01 課税価格 375,090,000 62,376,000 84,814,000 52,845,000 35,015,000 55,669,000 665,809,000 (1,000 円未満切捨て ) 2 納付すべき相続税額の計算 (1) 相続税の総額の計算 課税価格の合計額遺産に係る基礎控除額課税遺産額 665,809 千円 30,000+6,000 5( 法定相続人の数 )=60,0001 千円 605,809 千円 法定相続人法定相続分法定相続分に応ずる取得金額相続税の基となる税額 A B C D H 1 5 121,161 千円 31,464,400 円 1 合計 5 人 1 (100 円未満切捨て ) 157,322,000 円 -13-
(2) 各相続人等の納付すべき相続税額の計算 ( 単位 : 円 ) 区分 相続人等 A B C D H E 計 算出税額 88,628,884 14,738,636 20,040,444 12,486,585 8,273,588 13,153,860 加算又は減算 相続税額の 2 割加算額 2,497,317 2,630,772 贈与税額控除額 ( 暦年課税分 ) 障害者控除額 1,840,0001 3,000,0001 212,0001 相次相続控除額 4,528,626 753,099 1,023,999 638,029 422,762 - 差引税額 84,100,258 13,985,537 17,176,445 14,345,873 4,850,826 15,572,632 贈与税額控除額 ( 相続時精算課税分 ) 納付税額 (100 円未満切捨て ) 600,0001 84,100,2001 13,985,500 16,576,400 14,345,800 4,850,800 15,572,600 ( 注 ) 相続税額の 2 割加算及び控除金額等のは 次の (3) に記載する (3) 相続税額の 2 割加算及び控除金額の計算 ( 単位 : 円 ) 加算又は控除の項目 対象者金額 相続税額の 2 割加算 D 2,497,317 E 1 2,630,772 20 12,486,585 =2,497,317 100 20 13,153,860 =2,630,772 100 贈与税額控除 ( 暦年課税分 ) (1) H25 (2,000,000+3,000,000-1,100,000) 20%-250,000=530,000 2,000,000 530,000 2,000,000+3,000,000 =212,000 (2) H28 相続開始年分の被相続人からの贈与のため適用なし E 212,000 (3) (1)+(2)=212,000-14-
(3) 相続税額の 2 割加算及び控除金額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 加算又は控除の項目 障害者控除 対象者金額 (1) 200,000 (85 歳 -64 歳 )=4,200,000 (2) 200,000 (85 歳 -62 歳 )-2,760,000=1,840,000 C H 1,840,000 (3) (1)>(2) 1,840,000 3,000,000 200,000 (85 歳 -70 歳 )=3,000,000 662,612,509 100 100 10-2 相次相続控除 (1) 10,000,000 200,000,000-10,000,000(>100 100) 10 =8,000,0001 (2) A 4,528,626 375,090,572 662,612,509 =4,528,626 B 753,099 C 1,023,999 (1) D 638,029 H 422,762 62,376,640 662,612,509 =753,099 84,814,400 662,612,509 =1,023,999 52,845,800 662,612,509 =638,029 35,015,937 662,612,509 =422,762 やり方 1 E - 相続人でないため適用なし 1-15-
(3) 相続税額の 2 割加算及び控除金額の計算 ( 続き ) ( 単位 : 円 ) 加算又は控除の項目 贈与税額控除 ( 相続時精算課税分 ) 対象者金額 (1) H23 (27,000,000- ( 注 ) 25,000,000) 20%=400,000 ( 注 )27,000,000>25,000,000 25,000,000 (2) H27 1,000,000 20%=200,000 C 600,000 (3) (1)+(2)=600,000 3 各受贈者が納付すべき平成 28 年分贈与税額の計算 ( 単位 : 円 ) 受贈者金額 F 365,0002 (4,200,000-1,100,000) 15%-100,000=365,000 V 90,0002 (2,000,000-1,100,000) 10%=90,000-16-
合格ラインの読み 理論については2 問体制の出題で 1 問目が基本的な個別理論 2 問目が事例形式により申告手続の取扱いを問う問題で ボリュームは多い問題でした 計算については 財産評価のうち宅地 取引相場のない株式に関して 例年に比べて比較的解答しやすい項目が出題されました ただし 平成 28 年分の贈与税を別途計算させるなど 特殊論点も出題され 非常にボリュームが多い問題であったため 納付税額まで求めることが困難な問題でした 以下 各問の合格ラインについて簡単に触れることにします 第一問 1. 問 1の理論問題は 債務控除の規定の内容を問う問題でした 納税義務者の区分に応じた債務控除をすることができる範囲 債務控除をすることができる債務の意義に関する規定の内容が求められ 解答として必要な部分を的確に抜き出すこと 基本的な個別理論となりますので 高い精度で解答し かつ スピードを意識して解答することがポイントとなります 2. 問 2の理論問題は 設例に基づき問に答える問題で 相続税の期限内申告 納税地に関する内容を求める問題でした 事例形式の問題ではありますが 最終的な解答としては個別理論の規定の内容を解答として求める部分が多く 一部で事例の内容に即して相続税の期限内申告書の提出先及び提出期限が求められている部分もありましたが 全体的には難易度は高くない問題でした 第二問 計算問題は 財産評価を中心とした総合問題で 平成 28 年分の贈与税額を求めさせる論点が合わせて出題されました 個々の財産評価では 宅地に関して セットバックを必要とする宅地 土地の無償返還に関する届出書が提出されている宅地 等の論点が出題されており いずれも基礎的な項目であるため 確実に解答することがポイントになると思われます また 取引相場のない株式に関しても 特別損失がある場合の利益金額 ( ) の計算 評価会社が保険金を取得し 退職手当金等の支給を行った場合 取引相場のない株式の株価の修正及び権利の評価 などの論点が出題されており 取扱いに注意をすべき細かな論点も出題されていましたが 部分点は拾える問題であるため この部分で点数を重ねることができたかどうかがポイントになると思われます その他 平成 28 年分の贈与税の計算に関しては 直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の契約終了時における課税の取扱いが問われており 契約終了後に贈与者が死亡した場合の特殊論点も出題されていました この論点に関しては 読み取りが難しいため 解答ができなかったとしても比較的影響は少ないものであると考えられます 近年の問題と比較すると 未学習項目に相当する内容がほとんどなく 難易度は低めの問題でしたが その分 全体的なボリュームが多かったため 如何に点数を拾い 部分点を重ねることができたかがポイントになると思われます 全体としてのボーダーラインは理論 37 点 計算 36 点 合計 73 点前後になると思われ 合格確 実ラインは合計 82 点以上になると思われます -17-
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