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重症度 HG 1 意識障害の程度 JCS 2 軽症 1 2 清明 ~ぼんやりしている 0~1 中等症 3 見当識障害 ( 返答まちがいあり ) 2~20 傾眠 ( うとうとしている ) 重症 4 半昏睡 ~ 昏睡 ( 返答なし~ 反応なし ) 30~200 劇症 5 深昏睡 ( 瀕死 ) 300 1

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例 vs 28 例で有意差なかったが 二次エンドポイントの mrs 例 vs 24 例と有意差を認め た この研究は倫理的問題のため中止となっている AHA のガイドラインでは局所動注療法は 全体として予後改善の効果があるが静注療法と治療成績に差はなかった 静注療法と局所動注療法を比較

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01

心疾患患による死亡亡数等 平成 28 年において 全国国で約 20 万人が心疾疾患を原因として死亡しており 死死亡数全体の 15.2% を占占め 死亡順順位の第 2 位であります このうち本県の死亡死亡数は 1,324 人となっています 本県県の死亡率 ( 人口 10 万対 ) は 概概ね全国より高

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する出血で I60.1: 大脳半球の脳内出血 皮質 に相当し 用語の使用に臨床との乖離がみられる 2) 脳梗塞の分類について 脳梗塞の分類においては臨床的に表現されるのは発生部位の 小脳 脳幹 放線冠 被殻部 等の病名であり 血栓 塞栓によるという発生原因については言及されないことがほとんど との意

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Transcription:

脳卒中の医療体制の整備のための研究 J-ASPECT study (Nationwide survey of Acute Stroke care capacity for Proper designation of Comprehensive stroke center in Japan) 1. 臨床研究について九州大学病院では 最適な治療を患者さんに提供するために 病気の特性を研究し 診断法 治療法の改善に努めています このような診断や治療の改善の試みを一般に 臨床研究 といいます その一つとして 九州大学病院脳神経外科では 現在脳卒中の患者さんを対象として 脳卒中の医療体制の整備に関する 臨床研究 を行っています 今回の研究の実施にあたっては 九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査 を経て 研究機関の長より許可を受けています この研究が許可されている期間は 平成 32 年 3 月 31 日までです 2. 研究の目的や意義について超高齢化社会の本邦において 後遺障害による寝たきりの原因となる脳卒中の救急治療は大きな課題となっています 高齢者医療費の最大の原因である脳卒中の患者数は今後も更に増加し 2020 年には 300 万人に達すると予想されています 緊急性の高い脳卒中治療については 医療機関の集約化 広域化と連携強化が重要となりますが 地域特性に応じた整備の為には 全国的な規模での地域毎の実態を調査することが必要です 本研究では本邦の脳卒中施設の施設情報と 診療の質的評価 治療成績 予後との関連 を調査し その適正な配置について提言を行うことが目的です 3. 研究の対象者について全国の脳卒中を診療している施設において 脳卒中に関連する疾患で治療した患者さんを対象としています この中には九州大学病院も含まれています 患者さんの情報は DPC データ レセプトデータを提供していただきます DPC やレセプトとは 日本における医療費の支払いに使用される評価方法であり 本研究は個人のカルテや画像データを利用するものではありません 期間は平成 27 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までで 全国で年間約 50 万のデータが集まることが予想されます 九州大学病院では年間約 3 千のデータ登録を目標としています 対象者となることを希望されない方は 下記連絡先までご連絡下さい 1

4. 研究の方法についてこの研究を行う際は カルテより下記の情報を取得します 研究組織で策定した臨床指標を用いて 測定結果と取得した情報の関係性を分析し 脳卒中のアウトカム ( 死亡率など ) に対する影響を明らかにします 全国の脳卒中施設の入院 外来レセプトデータ もしくは DPC データの中から 脳卒中に関わった患者さんを選びます そして 患者さんの疾患名 治療内容 治療成績や予後などについての情報を得ます そしてそれらの情報と 施設の情報 ( ベッド数 医師数 施設の場所など ) の関連性を調べます この研究を行うことで患者さんに日常診療以外の余分な負担が生じることはありません 取得する情報 1 DPC ファイル上 主傷病名 入院の契機となった傷病名 もしくはレセプト電算フ ァイル上の傷病名に脳卒中の診療に関連する病名の少なくとも一つを含みます 1. 脳梗塞 ( ア ) I63.0 脳実質外動脈の血栓症による脳梗塞 ( イ ) I63.1 脳実質外動脈の塞栓症による脳梗塞 ( ウ ) I63.2 脳実質外動脈の詳細不明の閉塞又は狭窄による脳梗塞 ( エ ) I63.3 脳動脈の血栓症による脳梗塞 ( オ ) I63.4 脳動脈の塞栓症による脳梗塞 ( カ ) I63.5 脳動脈の詳細不明の閉塞又は狭窄による脳梗塞 ( キ ) I63.6 脳静脈血栓症による脳梗塞, 非化膿性 ( ク ) I63.8 その他の脳梗塞 ( ケ ) I63.9 脳梗塞, 詳細不明 2. 非外傷性脳内血腫 ( ア ) I62.0 硬膜下出血 ( 急性 )( 非外傷性 ) ( イ ) I62.1 非外傷性硬膜外出血 ( ウ ) I62.9 頭蓋内出血 ( 非外傷性 ), 詳細不明 ( エ ) I61.0-61.9( 脳内出血 ) 3. クモ膜下出血 ( ア ) I60.0 頚動脈サイフォン及び頚動脈分岐部からのくも膜下出血 ( イ ) I60.1 中大脳動脈からのくも膜下出血 ( ウ ) I60.2 前交通動脈からのくも膜下出血 ( エ ) I60.3 後交通動脈からのくも膜下出血 ( オ ) I60.4 脳底動脈からのくも膜下出血 ( カ ) I60.5 椎骨動脈からのくも膜下出血 ( キ ) I60.6 その他の頭蓋内動脈からのくも膜下出血 ( ク ) I60.7 頭蓋内動脈からのくも膜下出血, 詳細不明 2

( ケ ) I60.8 その他のくも膜下出血 ( コ ) I60.9 くも膜下出血, 詳細不明 4. 一過性脳虚血発作 G45 ( ア ) G45.0 椎骨脳底動脈症候群 ( イ ) G45.1 頚動脈症候群 ( 半球性 ) ( ウ ) G45.2 多発性及び両側性脳 ( 実質 ) 外動脈症候群 ( エ ) G45.3 一過性黒内障 ( オ ) G45.4 一過性全健忘 ( カ ) G45.8 その他の一過性脳虚血発作及び関連症候群 ( キ ) G45.9 一過性脳虚血発作, 詳細不明 5. もやもや病 I675 6. 未破裂脳動脈瘤 ( ア ) I671 脳動脈瘤 非 ( 未 ) 破裂性 ( イ ) Q282 脳血管の動静脈奇形 ( ウ ) Q283 脳血管のその他の奇形 2 ここでは 脳卒中に関連した診療行為を 例として示す t-pa 静注療法減圧開頭術経皮的脳血管形成術経皮的選択的脳血栓 塞栓溶解術動脈血栓内膜摘出術 ( 内頸動脈 ) 経皮的頸動脈ステント留置術頭蓋内動脈吻合術脳新生血管造成術頭蓋内血腫摘出術 ( 脳内 硬膜内 ) 定位的脳内血腫除去術脳動脈瘤流入血管クリッピング脳動脈瘤頚部クリッピング脳血管内手術穿頭脳室ドレナージ穿頭術 ( トレパナチオン ) 脳血管塞栓摘出術脳血管血栓摘出術脳動静脈奇形摘出術脳動脈瘤被包術脳新生血管造成術頭蓋内血腫除去術 ( 開頭 ) 3

四肢の血管拡張術 血栓除去術 5. 個人情報の取扱いについて対象者の情報をこの研究に使用する際 レセプトデータの場合は 氏名 被保険者番号等個人を特定できる情報は匿名化した上で 研究事務局へ提出されます また DPC データの場合は DPC 調査のデータ上で個人を特定するための識別番号 ( カルテ番号等とは別の調査用の番号です ) が用いることとし 個人の氏名や被保険者番号 カルテ番号など 対象者と個人を結びつけられる情報は研究事務局へ提出されるデータには含まれておりません レセプトの匿名化前の情報や DPC データの識別番号と対象者の個人情報を紐づけられるのは 対象者が受診した医療機関においてのみであり 研究者側では個人を特定しません また この研究の成果を発表したり それを元に特許等の申請をしたりする場合にも 対象者が特定できるような情報を使用することはありません この研究によって協力施設から収集した情報は 九州大学大学院医学研究院脳神経外科 教授 飯原弘二の責任の下 厳重な管理を行います 6. 試料や情報の保管等について 情報について この研究において得られた対象者のレセプト情報等は原則としてこの研究のために使用し 研究終了後は 九州大学大学院医学研究院脳神経外科において同分野教授 飯原弘二の責任の下 10 年間保存した後 廃棄します ただし この研究で得られた対象者の情報は 将来計画 実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります そこで 前述の期間を超えて保管し 将来新たに計画 実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています その研究を行う場合には 改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し 承認された後に行います 7. 研究に関する情報や個人情報の開示についてこの研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や この研究の独創性の確保に支障がない範囲で この研究の計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます 資料の閲覧を希望される方は ご連絡ください また ご本人からの開示の求めに応じて 保有する個人情報のうちその本人に関するものについて開示します 情報の開示を希望される方は ご連絡ください 8. 研究の実施体制について 4

この研究は以下の体制で実施します 研究実施場所 ( 分野名等 ) 研究責任者研究分担者 九州大学大学院医学研究院脳神経外科九州大学大学院医学研究院脳神経外科教授飯原弘二九州大学大学院医学研究院病態機能内科学教授北園孝成九州大学大学院医学研究院医療経営 管理学教授萩原明人九州大学大学院医学研究院医療経営 管理学助教小野塚大介九州大学病院脳神経外科助教有村公一九州大学病院脳神経外科助教西村中 9. 相談窓口について この研究に関してご質問や相談等ある場合は 下記担当者までご連絡ください 事務局 ( 相談窓口 ) 担当者 : 九州大学病院脳神経外科助教西村中連絡先 : TEL 092-642-5524( 内線 2290) FAX 092-642-5526 メールアト レス :nataru@ns.med.kyushu-u.ac.jp 5