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市町村における再任用制度の構築・運用に向けて

- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

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資料2:再任用制度と「雇用と年金の接続」の概要

【セット】文部科学省事務連

今回の改正によってこの規定が廃止され 労使協定の基準を設けることで対象者を選別することができなくなり 希望者全員を再雇用しなければならなくなりました ただし 今回の改正には 一定の期間の経過措置が設けられております つまり 平成 25 年 4 月 1 日以降であっても直ちに希望者全員を 歳まで再雇用

2 継続雇用 の状況 (1) 定年制 の採用状況 定年制を採用している と回答している企業は 95.9% である 主要事業内容別では 飲食店 宿泊業 (75.8%) で 正社員数別では 29 人以下 (86.0%) 高年齢者比率別では 71% 以上 ( 85.6%) で定年制の採用率がやや低い また

図 1 年金の支給開始年齢の引上げスケジュール めることになっているため 再 任 用 制 度を 用すること 定年退職者を臨時職員や非常勤嘱託など 再 雇 用 再 任 用 制 度が導 入される以 前 の動きを受けて 地方 自 治 体においても再 で雇用する際に使われていた言葉 設けていないところもあり

対応していくためには 職員一人ひとりの公務に対する意欲と能力を高め 組織をより活性化し 公務の質を高く保つことが求められている そのためには 各職員の能力と勤務実績を的確に評価し その結果を反映した人事管理を推進していくことが重要である 知事部局等においては 平成 28 年 4 月に施行された地方公

<はじめに> 退職後, 民間企業等に再就職した者による現職職員への働きかけ規制などにより, 職員の退職管理を適正に行い, 職務の公正な執行及び公務員に対する住民の信頼を確保するため, 地方公務員法が改正され, 平成 28 年 4 月 1 日に施行されました 本市では, 改正法の施行に伴い, 旭川市職

として採用するものとする 第 2 条の3 前条に定めるほか 職員就業規則第 11 条第 1 項により退職 ( 以下 定年退職という ) した者であって 退職後引き続き研究所以外の機関 ( 以下 再就職先 という ) において勤務する者 ( 定年退職後 任期付職員就業規則または契約職員就業規則の適用を

議第 18 号 ( 趣旨 ) 三島市職員の公益的法人等への派遣等に関する条例案 第 1 条 この条例は 公益的法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律 ( 平成 12 年法律第 50 号 以下 法 という ) 第 2 条第 1 項及び第 3 項 第 5 条第 1 項 第 6 条第 2 項 第

市報2016年3月号-10

5. 退職一時金に係る就業規則のとりまとめ 退職一時金に係る就業規則の提供があった企業について 退職一時金制度の状況をとりまとめた なお 提供された就業規則を分析し 単純に集計したものであり 母集団に復元するなどの統計的な処理は行っていない 退職一時金の支給要件における勤続年数 退職一時金を支給する

4 共済組合 共済組合は 組合員及びその家族の相互救済を目的とした社会保障制度です 病気 負傷 出産などに対する 短期給付事業 退職 障害または死亡に対する 長期給付事業 及び組合員の健康管理 福利厚生 診療所の運営 または貯金 貸付等を行う 福祉事業 の三つの主な事業を行っています 特許庁の職員と

基本情報 () 非常勤職員の総数 調査対象に該当する非常勤職員の総数は 期間業務職員が 30,429 人 (54%) 期間業務職員以外の非常勤職員が 25,590 人 (46%) 合計で 56,09 人 ( うち女性 42,456 人 76%) だった (2) 非常勤職員が所属する機関 非常勤職員が

定していました 平成 25 年 4 月 1 日施行の 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律 では, 継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止について規定されていますが, 平成 25 年 4 月 1 日の改正法施行の際, 既にこの基準に基づく制度を設けている会社の選定基準につい

Microsoft PowerPoint - 【資料3-2】高年齢者の雇用・就業の現状と課題Ⅱ .pptx

Ⅲ コース等で区分した雇用管理を行うに当たって留意すべき事項 ( 指針 3) コース別雇用管理 とは?? 雇用する労働者について 労働者の職種 資格等に基づき複数のコースを設定し コースごとに異なる配置 昇進 教育訓練等の雇用管理を行うシステムをいいます ( 例 ) 総合職や一般職等のコースを設定し

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特別区職員の雇用と年金の接続への対応について ( 案 ) 1 趣旨退職共済年金の支給開始年齢が平成 25 年度以降段階的に 60 歳から 65 歳へと引き上げられることに伴い 無収入期間が発生しないよう 現行の再任用制度を基本に特別区職員の雇用と年金の接続を図るとともに 人事の新陳代謝を図り組織活力

人口減少が潜在成長率に与える影響

Microsoft Word - H29市町村職員の勤務条件等の状況

厚生労働省発表

少子高齢化班後期総括


Taro-H26勧告・報告の説明

◆◆10-1特定有期雇用教職員就業規程30.4.1(修正)

資料9

改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

1. はじめに 本格的な地方分権の時代を迎え 市民に最も身近な地方自治体は 市民ニーズに応じた政策を自ら意志決定し それを自己責任の下に実行することがこれまで以上に求められており 地方自治体の果たすべき役割や地方自治体に寄せられる期待は ますます大きくなっています このような市民からの期待に応えるた

早期退職に係る募集実施要項 平成 27 年 8 月 24 日 三好市長黒川征一三好市議会議長大浦忠司三好市教育委員会三好市代表監査委員平田健一三好市農業委員会 今般 組織の年齢別人員構成を適正化し 組織の活性化を図ることを目的として 三好 市定年前に退職する意思を有する職員の募集及び認定に関する条例

職員組合の要求事項に対する県の回答 職員組合の要求事項 1 賃金及び諸手当の改善について本県の長年の労使交渉経過を尊重し 以下のとおり賃金及び諸手当の改善を行うこと (1) 基本賃金については 組合員の生活実態から一律 13,400 円以上の引上げを行うこと 県の回答 人事委員会勧告制度は 労働基本

PowerPoint プレゼンテーション

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隊員の退職、休職及び復職手続等について(通達)

人事行政の運営等の状況の公表について

労働力調査(詳細集計)平成29年(2017年)平均(速報)結果の概要

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平成17年8月24日市長交渉想定質問

処遇体系処遇体系の再構築再構築 は世代分断世代分断の賃金削減施策 処遇体系の再構築 施策は これまでに 雇用選択 を受けた 既選択世代 と 50 歳以下の 未選択世代 を意図的に分断し それぞれに厳しい賃下げを押し付け る不合理なものです 既選択世代に是正措置是正措置なし まず 重大なことは これま

スライド 1

Microsoft Word - 【案1】登録認証機関立入要領改正通知(Ver )

Microsoft PowerPoint - 020_改正高齢法リーフレット<240914_雇用指導・

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問題の背景 高齢者を取り巻く状況の変化 少子高齢化の急速な進展 2015 年までの労働力人口の減少 厚生年金の支給開始年齢の段階的引き上げ 少なくとも 年金開始年齢までは働くことのできる 社会 制度づくり ( 企業への負担 ) 会社にとっての問題点 そしてベストな対策対策が必要に!! 2

公益社団法人松戸市シルバー人材センター臨時職員就業規程 ( 目的 ) 第 1 条この規程は 公益社団法人松戸市シルバー人材センター ( 以下 センター という ) の臨時に雇用する者 ( 以下 臨時職員 という ) の就業に関して必要な事項を定めるものとする ( 定義 ) 第 2 条この規程において

b 特定管理職員 勤勉手当の支給割合を1.05 月分 ( 再任用職員にあっては 0.5 月分 ) とすること c 指定職俸給表の適用を受ける職員 ( 再任用職員を除く ) 勤勉手当の支給割合を0.9 月分とすること ( イ ) 平成 28 年 6 月期以降の支給割合 a b 及び指定職俸給表の適用を

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働き方の現状と今後の課題

26公表用 栃木局版(グラフあり)(最終版)

1_【鑑】「生活困窮者自立支援法の施行に伴う多重債務者対策担当分野との連携について(通知)」の一部改正について

Microsoft Word 年度評価シート.docx

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< その他 > 定年制度自体の廃止をするべき (30 代金融コンサルティング ) 若い人の給与が減少 高齢者の雇用を義務付けるのではなく雇用に機会を増やすべき (50 代メーカー研究開発 ) 7 割が 定年は 65 歳以上が適切 と回答 Q: 定年は何歳が適切だと考えますか? 75 歳 4% 70

目次 1. 再就職者による依頼等 ( 働きかけ ) の規制 1 2. 働きかけ規制の範囲 2 3. 再就職情報の届出 3 4. 再就職情報の公表 4 5. 罰則 5 6. 様式 6 再就職者による依頼等の規制について 地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律 ( 平成 26 年法律第

第第第ライフスタイルに対する国民の意識と求められるすがた50 また 働いていないが 今後働きたい と回答した人の割合は 男性では 7.4% であるのに対し て 女性は19.1% である さらに 女性の中では 30 代の割合が高く ( 図表 2-1-2) その中でも 特に三大都市圏で高い割合となってい

JILPT 高齢者の雇用 採用に関する調査結果 (2008) の概要 高齢者の雇用 採用に関する調査 (2008 年 8-9 月実施 ) 高年齢者雇用関連の法制度が整備される中で 企業の高齢者の雇用や採用に関する最近の取組等を把握 全国の常用雇用 50 人以上の民営企業 社を対象 有効回

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「高年齢者雇用安定法《のポイント

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

社会保険診療報酬の所得計算の特例措置の概要 概要 医業又は歯科医業を営む個人及び医療法人が 年間の社会保険診療報酬が 5,000 万円以下であるときは 当該社会保険診療に係る実際経費にかかわらず 当該社会保険診療報酬を 4 段階の階層に区分し 各階層の金額に所定の割合を乗じた金額の合計額を社会保険診

23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

1. 元職員による働きかけの規制 ( 第 38 条の 2 関係 )1 1 離職後に営利企業等 1に再就職した元職員(= 再就職者 ) は 離職前 5 年間に在職していた地方公共団体の執行機関の組織等 2の職員に対して 当該営利企業等又はその子法人と在職していた地方公共団体との間の契約等事務 3につい

( 2 ) 現業職員原則としてフルタイム勤務での採用を行うこととする 第 5 採用時の職名原則として行政職は 主査 又は 主任技師 研究職は 主任研究員 として採用する ( ただし 研究職の採用は特別の場合に限る ) 行政職 研究職以外の職位については 行政職に係る職位の取り扱いに準じて取り扱うこと

地域支援事業交付金の算定方法について

社団法人日本生産技能労務協会

①公表資料本文【ワード軽量化版】11月8日手直し版【1025部長レク⑤後】平成30年61本文(元データあり・数値1004版)

●11-1再雇用教職員の就業に関する規程31.4.1

Microsoft Word - H29 結果概要

女性が働きやすい制度等への見直しについて

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目次 問 1 労使合意による適用拡大とはどのようなものか 問 2 労使合意に必要となる働いている方々の 2 分の 1 以上の同意とは具体的にどのようなものか 問 3 事業主の合意は必要か 問 4 短時間労働者が 1 名でも社会保険の加入を希望した場合 合意に向けての労使の協議は必ず行う必要があるのか

質問 1 敬老の日 のプレゼントについて (1) 贈る側への質問 敬老の日 にプレゼントを贈りますか? ( 回答数 :11,202 名 ) 敬老の日にプレゼント贈る予定の方は 83.7% となり 今年度実施した父の日に関するアンケート結果を約 25% 上回る結果となった 敬老の日 父の日 贈らない

審査の品質管理において取り組むべき事項 ( 平成 27 年度 ) 平成 27 年 4 月 28 日 特許庁 特許 Ⅰ. 質の高い審査を実現するための方針 手続 体制の整備 審査の質を向上させるためには 審査体制の充実が欠かせません そこで 審査の効率性を考慮しつつ 主要国と遜色のない審査実施体制の確

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Microsoft Word - ★01H26試行工事.doc

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自動的に反映させないのは133 社 ( 支払原資を社内で準備している189 社の70.4%) で そのうち算定基礎は賃金改定とは連動しないのが123 社 (133 社の92.5%) となっている 製造業では 改定結果を算定基礎に自動的に反映させるのは26 社 ( 支払原資を社内で準備している103

1 9( 沖縄の復帰に伴う等の適用の特別措置等 ) 1 12( 日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員を採用する場合の任用 給与等の特例等 ) 沖縄の復帰に伴う等の適用の特別措置等について規定 日本国有鉄道退職希望職員等を採用する場合の任用 給与等の特例等について規定,, 国家公務員

被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

「消費者安全法改正に伴う関係内閣府令(案)及びガイドライン(案)」に関する意見書

Microsoft Word - 国家公務員給与減額閣議決定全文

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

Ⅰ 目的 定年を迎えた職員が定年後も再雇用され働き甲斐をもって生き生きと働き 法人に貢献し つつ自らの生活をも充実したものとされることを目的として 再雇用制度を具体的に構築し その運用や取扱いについて本実施要綱に定めることとする Ⅱ 再雇用職員職員コースの区分 再雇用職員コースの区分は以下の 3 種

2 累計 収入階級別 各都市とも 概ね収入額が高いほども高い 特別区は 世帯収入階級別に見ると 他都市に比べてが特に高いとは言えない 階級では 大阪市が最もが高くなっている については 各都市とも世帯収入階級別の傾向は類似しているが 特別区と大阪市が 若干 多摩地域や横浜市よりも高い 東京都特別区

内部統制ガイドラインについて 資料

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

(2) 総合的な窓口の設置 1 各行政機関は 当該行政機関における職員等からの通報を受け付ける窓口 ( 以下 通報窓口 という ) を 全部局の総合調整を行う部局又はコンプライアンスを所掌する部局等に設置する この場合 各行政機関は 当該行政機関内部の通報窓口に加えて 外部に弁護士等を配置した窓口を

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Microsoft PowerPoint - 2の(別紙2)雇用形態に関わらない公正な待遇の確保【佐賀局版】

(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

第3節 重点的な取り組み

役務契約における労働社会保険諸法令遵守状況確認実施方針

内閣府令本文

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

若年者雇用実態調査

平成 31 年 4 月 1 日から平成 34 年 3 月 31 日まで 63 歳平成 34 年 4 月 1 日から平成 37 年 3 月 31 日まで 64 歳 4 定年について 労働者の性別を理由として差別的取扱いをしてはなりません ( 均等法第 6 条 ) ( 退職 ) 第 48 条前条に定める

っては地公法第 17 条第 3 項の規定に基づき原則として競争試験により 人事委員会又は競争試験等を行う公平委員会を置かない地方公共団体にあっては同条第 4 項の規定に基づき競争試験又は選考によるものとすること なお これらの場合において 地公法第 22 条第 1 項に規定する条件附採用が適用される

Transcription:

1 施策等名 : 自衛官の再任用制度 平成 19 年度政策評価書 ( 総合評価 ) 担当部局 : 人事教育局人事計画 補任課実施時期 : 平成 19 年 10 月 ~20 年 3 月 2 政策体系 政策体系番号施策名施策の目的施策の目標備考 7-8 任用効果的かつ効率的な防衛省自衛隊の効率的 効果的かつ透明性の高い防運営の推進衛行政を推進するため 高度の専門性に裏打ちされた組織を維持 整備する 3 施策等の概要 (1) 概要と必要性自衛官の再任用制度は 高齢者活用等の観点から 定年退職後も自衛官として働く意欲と能力のある者を選考により採用するものであり 一般職における再任用制度導入に併せて 自衛官の特殊性を加味した上で 平成 13 年に導入したものである これは 我が国が高齢化する中 自衛官についても民間や他の公務部門と同様に 高齢者の労働力の活用を図っていく必要があること 将来予想される厳しい募集環境や今後の再就職の在り方を考慮すれば 自衛隊で長年かけて育成した者のうち 引き続き自衛官として働く意欲と能力のある者を自衛隊の精強性に支障を与えない範囲で 貴重な人的資源として公務内で活用していくことは適切と考えられること 雇用と年金の確保を可能な限り図っていく必要があること 自衛官の定年退職後における人生設計の選択肢をより広めるものであること といった観点を踏まえたものである 本件については 平成 15 年度にも総合評価を行っており その際 引き続き試行的に再任用制度の運用を行い 5 年程度の期間を経た後 再任用が自衛隊の精強性に与える影響等について検証を行い 再任用制度の適正な在り方について検討 評価を行っていくこと としており 今般再評価を行うものである (2) 実現しようとする目標定年退職者等の人的資源を有効活用するとともに 退職後の生活の基盤を提供することにより自衛官が安心して職務に専念する環境を整えること

(3) 目標を達成する手段 方法退職後 選考により 1 年以内の任期を定めて採用し 最長で 65 歳までの任用を可能とするものであるが これを今般 50 代の自衛官に限り 3 年までの任期を可能とするものである 任用するにあたり 考慮する点は以下の通りである 自衛隊の精強性を損なうことのないよう 希望者の勤務評定 最新の体力検定結果等により再任者を精選する 教育 研究 補給等の業務のうち体力への依存度が比較的小さいものに限定し 退職後引き続いた任用に限定する 給与としては 各階級ごとの再任用隊員用の俸給と一部の手当を支給する これは退職時の 5 割から 6 割の水準の給付となり 若年定年退職者給付金と合わせると退職時の給与の約 8 割の水準となる 4 評価 (1) 施策等の効果 自衛官の再任用実績 ( 在職者数 ) は 本制度を導入した平成 13 年度は 31 人 前回政策評価を行った平成 15 年度は 96 人 平成 20 年 3 月時点では 233 人 ( 予定 ) であり 定員に占める割合等 詳細は次の表のとおりである 再任用者の階級は 1 佐から曹長の範囲である 年度 ( 平成 ) 定員採用者数在職者数定員に占める割合 19 年度における各年度採用の在職者数平均在職期間 13 258,581 31 31 0.01% 17 約 4.7 年 14 258,290 37 63 0.02% 27 約 4.3 年 15 255,040 35 96 0.04% 28 約 3.5 年 16 253,180 36 121 0.05% 28 約 2.6 年 17 251,582 35 141 0.06% 31 約 1.9 年 18 251,111 35 167 0.07% 33 約 0.9 年 19( 注 ) 248,647 69( 注 ) 233( 注 ) 0.09% 69( 注 ) - ( 注 ) 平成 19 年度については 3 月末時点の予定の数値であり 9 月 1 日時点の実績は採用者数 25 人 在職者数 189 人 19 年度末ので採用者累計は 278 人となる予定 再任用者が着任した主なポストは 以下の業務のうち体力への依存が比較的小さいスタッフ的なポストが中心である 補給 ( 約 40 件 ) 教育( 約 30 件 ) 整備( 約 20 件 ) その他研究 総務 会計 人事 募集 厚生 給養 援護 情報 保全 検査 通信 電子 輸送 施設 気象 海象 衛生等 各年度の再任用者の平均在職期間は表に記載のとおりであり 平成 13 年度採用から平成 18 年度採用までの再任用者全体の平均在職期間は約 3 年

(2) 効果等の検証 1 再任用実績は上記 (1) のとおりであり 母集団の数が非常に大きいため自衛官の定員に占める割合は微少 (0.1% 未満 ) であるが 在職している再任用者数は年々増大していることが分かる 2 昨年度実施した自衛官に対するアンケート調査の結果は 概要以下のとおり 定年後 防衛省職員としての採用希望の有無 36% 12% 3% 10% 6% a. 自衛官への再任用を希望 b. 事務官等への再任用を希望 c. 定年退職時 事務官等への転換を希望 d. 非常勤務職員への採用を希望 e. 希望しない f. 分からない 33% 退職後の再任用制度を利用することについて ( 複数回答可 ) 9% a.65 歳までの収入を確保するために利用したい b. 仕事で満足感を得るために利用したい 18% 11% 40% c. その他の理由で利用したい d. 給与等処遇が下がるので利用したくない e.1 年毎の任用更新制で生活設計上不安なので利用したくない f. その他の理由で利用したくない g. その他 8% 2% 12%

4% 26% 18% 17% 再就職先決定時の重視事項 ( 複数回答可 ) 自衛官 OB 現職自衛官 10% 27% 4% 26% a. やり甲斐 誇り 23% 13% 27% 35% 18% 17% b. 在職時の知識経験を活かすこと c. 肉体的または精神的な負担が少ない d. 給与 収入 e. 特にない 退職後 何歳まで働きたいか ( 現職自衛官 ) 10% 3% 15% 72% a.60 歳 b. 年金が支給される 65 歳まで c. 再就職しない d. その他

隊務運営や部隊の指揮 統率に与える影響等については 実際に再任用された自衛官に対する印象として次のような意見が あった プラス面 : 知識 経験 技術が豊富なので 頼れる 後方支援に回せば 若い隊員を現場に回せる マイナス面 : 階級が高く 身分の扱いに困る 組織の新陳代謝が遅れる 上記アンケートの結果から 多くの自衛官が 年金が支給される65 歳まで勤労を続け収入を得ることを望んでおり そのための手段の一つとして 再任用制度は有効な施策であると考えられる 自衛隊の精強性維持への影響については 組織の新陳代謝が遅れる 等の指摘はあるが 再任用者希望者の適性を審査し 体力検定においても所定の成績を修めた者を精選して採用しているところであり いわゆる後方の業務のうち体力への依存が比較的小さいスタッフ的なポストに適用するという運用上の工夫もあり 現在のところ大きな障害は生じておらず 逆に再任用隊員を後方支援の業務に配置することにより若い隊員を現場に回せるという利点を有している また 現在までは補給 教育 整備等を中心に再任用を行ってきているが 再任用の対象となり得るポストは他にも多数存在するところである ( 例 : 研究 総務 渉外 広報 法務 会計 監査 人事 募集 厚生 給養 援護 警務 情報 保全 検査 監察 通信 電子 輸送 施設 気象 海象 音楽 衛生等 ) 以上から 再任用制度は 自衛隊の精強性を損なうことなく 定年退職者等の人的資源を有効活用するとともに 退職後の生活の基盤を提供することにより自衛官が安心して職務に専念する環境を整えるという目標に沿った効果を上げていると言えるところであり その適用を更に促進 拡大する余地があると考えられる (3) 施策等の有効性 上記 (1) 及び (2) のとおり 自衛官の再任用制度は定年退職者等の人的資源を有効活用するとともに退職後の生活基盤の安定を確保する上で有効な施策の一つであり 効果的かつ効率的な防衛省自衛隊の運営の推進という施策の目的に適っており 効率的 効果的かつ透明性の高い防衛行政を推進するため高度の専門性に裏打ちされた組織を維持 整備するという施策の目標に寄与していると考えられる (4) 方策等の検討 平成 13 年の本制度導入当初は 以下の理由により1 年以内の任期を更新していくこととしていた 1 年を超える任期を設定することは 定年年齢を超えた者の体力等が一般に大きく変化することを勘案すれば 自衛隊の精強性を確保する観点から適当でない 定年退職後においては 生活の過ごし方に対する考え方が多様化することが考えられることから 辞職せずとも1 年といった短期間で公務から自動的に引退できる仕組みを設けることが適当である 退職管理計画 採用計画などの人事計画と調和させながら 円滑に再任用を実施していく上では 任期を1 年とすることが適当である

また 制度運用を本格化するに当たり 実際の再任用が自衛隊の精強性に与える影響を分析する必要があることから 一定の試行期間を置くという考えであった 平成 13 年度の制度導入から7 年間にわたる制度運用の実績において 以下の点が明らかになったところである 教育 研究 補給といったいわゆる後方の業務における体力への依存度が低いスタッフ的なポストに再任用者を配置しても的確に隊務が遂行されており 自衛隊の精強性が低下することはないと考えられる 再任用者の実際の在職期間は 平成 13 年度の再任用者から18 年度の再任用者まで全体で平均約 3 年であり 特に15 年度採用者は約 3.5 年 14 年度採用者は約 4.3 年 13 年度採用者は約 4.7 年に及んでいる 現役自衛官中の潜在的な再任用希望者の意識としては 定年退職後 多様なライフスタイルに鑑み1 年という短期間で再任用制度を使用することが便宜という意識はあまりなく 逆に1 年という短期間ではなく2~3 年安定して収入が得られるならば再任用に応じたいという意見が多数である 自衛隊としても かかる意識の下で再任用制度により業務に従事するあまり高齢でない自衛官については 2~3 年周期の人事サイクルを適用することとしても特段の支障はない 以上から 若年で退職している自衛官については より長期の任期を設定しても自衛隊の精強性に影響を与えないと評価されることから 50 代での再任用に限り 再任用の任期を長期化することが適切である 具体的な任期については 通常の人事サイクルが2~3 年であること 極端に長期の任期とすると再任用ポストの固定化により柔軟な人事運用が困難になるおそれがあることを考慮し 3 年以内の任期とすることが適切である また 60 代での再任用については 自衛隊の精強性への影響を考慮し 現行どおり1 年以内の任期更新制を維持することが適切である * なお 平成 18 年 4 月以降 雇用と年金との間に収入の空白期間が生じないように 私企業においては 65 歳未満の定年の定めをしている事業主には継続雇用制度 ( 再雇用制度及び勤務延長制度 ) の導入等が義務づけられているところであり ( 高年齢者雇用安定法の改正による ) 自衛官の再任用制度の拡充はかかる私企業の取り組みと基本的な方向性を一にするものである 5 今後の対応 自衛官の再任用制度は自衛隊法 ( 昭和 29 年法律第 165 号 ) に規定されているところであり 上記 4(4) を実現するため 第 169 国会 ( 常会 ) に同法の一部改正法案を提出する その他の参考情報別紙のとおり