(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万 7 千人と約 2.2 倍に増加しており これは第 1 号被保険者の約 38% 増の伸びと比較して高くなっており 介護保険制度への負担が重くなってきています 6,000 ( 千人 ) 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 0 321 351 341 461 680 360 376 373 536 848 390 405 408 605 1,022 432 457 466 567 1,198 443 476 501 582 1,282 445 616 1,374 318 385 493 584 659 706 467 504 526 531 620 679 717 768 869 748 45 490 479 556 494 569 709 787 2 0 538 607 688 816 764 825 606 639 631 569 619 675 862 882 585 646 698 914 940 647 688 590 674 722 956 1,020 744 519 541 562 591 652 678 751 平成 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 年度 要支援 要支援 1 要支援 2 経過的要介護 要介護 1 要介護 2 要介護 3 要介護 4 要介護 5 表 2 第 1 号被保険者の要介護度別認定者数の推移 ( 各年度末現在 ) 出典 : 厚生労働省 介護保険事業状況報告 ( 全国計 ) ( 平成 12 年度 ~24 年度 ) 平成 18 年 4 月より介護保険法の改正に伴い 要介護度の区分が変更されている また 各区分ごとに千人未満を四捨五入しているため 合計と整合しない
イ 年齢階層別要支援 要介護認定者数の推移 次に 第 2 号被保険者を含む年齢階層別 (65 歳以上 75 歳未満の 前期高齢者 75 歳以上の 後期高齢者 および 40 歳以上 65 歳未満の 第 2 号被保険者 ) ごと の年度別の推移をみると 特に後期高齢者の伸び率が高く 平成 12 年度末と平成 6,000 24 年度末を比較すると約 2.4 倍の伸びとなっています ( 千人 ) 5,000 4,000 3,000 2,000 2,358 2,724 3,050 3,268 3,494 3,590 3,730 3,882 4,053 4,266 4,496 4,771 2,020 1,000 0 451 520 600 654 675 682 661 648 642 643 641 653 686 91 105 121 135 143 148 150 151 149 150 155 156 154 平成 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 年度 後期高齢者前期高齢者第 2 号被保険者 表 3 年齢階層別要支援 要介護認定者数の推移 ( 各年度末現在 ) 出典 : 厚生労働省 介護保険事業状況報告 ( 全国計 ) ( 平成 12 年度 ~24 年度 ) 各区分ごとに千人未満を四捨五入しているため 合計と整合しない
ウ 年齢階層別要支援 要介護認定者の認定率の推移 第 1 号被保険者のうち 前述した前期高齢者 後期高齢者と高齢者全体 それ ぞれの年度ごとの認定率の推移をみると 前期高齢者はそれほどの変動は見られ ないものの 特に後期高齢者の上昇は顕著となっています 35.0 30.0 (%) 28.4 29.1 29.7 29.3 29.1 29.2 29.4 29.9 30.5 31.4 25.0 20.0 15.0 10.0 21.9 11.0 24.2 12.4 26.6 13.9 15.1 15.7 16.1 15.9 15.9 16.0 16.2 16.9 17.3 17.6 高齢者全体 前期高齢者 後期高齢者 5.0 3.4 3.9 4.4 4.8 4.9 4.8 4.6 4.4 4.3 4.2 4.3 4.3 4.4 0.0 平成 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 年度 表 4 年齢階層別要支援 要介護認定者の認定率の推移 ( 各年度末現在 ) 出典 : 厚生労働省 介護保険事業状況報告 ( 全国計 ) ( 平成 12 年度 ~24 年度 ) (3) 高齢者の社会参加活動内閣府が平成 25(2013) 年に実施した 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査 の結果によると 自主的なグループ活動への参加状況についてみると 全国の60 歳以上の方のうち 61.0% が何らかのグループ活動に参加したことがあると回答しており 平成 15 年比で6.2ポイント 平成 5 年比で18.7ポイント増加しています また 同調査における回答のうち 自主的なグループ活動参加による効果について 男女別にみると 地域社会に貢献できた が男性の32.7% お互いに助け合うことができた が女性の37.2% とそれぞれ多かったことから 地域における自主的なグループ活動を活性化できるような仕組みづくりについて検討する必要があります
70.0 60.0 (%) 61.0 54.8 50.0 40.0 42.3 33.7 30.0 20.0 25.3 24.8 21.4 18.9 17.9 19.0 19.6 平成 25 年 平成 15 年 平成 5 年 10.0 0.0 9.9 9.0 9.1 8.4 6.8 5.6 6.0 6.7 6.7 6.7 3.9 4.8 4.8 4.7 3.6 4.2 4.9 3.6 3.7 1.9 表 5 高齢者のグループ活動への参加状況 ( 複数回答 ) 出典 : 内閣府 平成 26 年版高齢社会白書 ( 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査 [ 平成 25 年 ]) は 調査時に選択肢がないなどでデータが存在しないもの (4) 高齢者の安全 安心内閣府の 平成 26 年版高齢社会白書 によると 65 歳以上の高齢者の交通事故死者数をみると 平成 25 年は全国で2,303 人となっており 平成 13 年以来 12 年ぶりに増加したほか 交通事故死者数全体に占める高齢者の割合は 52.7% と過去最高となりました また 高齢者の住宅火災による死者数 ( 放火自殺者等を除く ) は 平成 24 年は 677 人で 前年と比較して減少したものの 全死者数に占める割合は66.6% に上っております 振り込め詐欺 ( オレオレ詐欺 架空請求詐欺 融資保証金詐欺および還付金等詐欺の総称 ) のうち 特に高齢者の被害が多いオレオレ詐欺の平成 25 年の認知件数は 5,396 件と前年の1.5 倍に増加 また 還付金等詐欺は1,817 件と前年の1.6 倍に増加しています さらに 未公開株等の有価証券 外国通貨等の取引に関する詐欺も増加しており 高齢者を狙った詐欺が後を絶たない状況にあり 対策への取組が急務となっております
2 本市における高齢者の状況 (1) 高齢者の現状と将来推計 ア 人口の推移 日本の総人口が減少する中 本市においても人口減少が見込まれ 市全体の人 口は平成 42(2030) 年には平成 22(2010) 年よりも 64,117 人減少し 259,483 人 になるものと推測されております このような中 65 歳以上の高齢者人口は 本市推計 ( 平成 24 年 11 月 ) によると 平成 22 年の 77,625 人から平成 42 年には 95,027 人と 人数にして 17,402 人 率にし て22.4% 増加する見込みとなっています 平成 2 年 平成 7 年 平成 12 年 平成 17 年 平成 22 年 平成 27 年 平成 32 年 平成 37 年 平成 42 年 0~14 歳 55,508 50,169 45,655 43,879 39,574 35,166 30,813 26,878 23,679 15~64 歳 212,044 216,535 216,200 218,498 205,301 187,156 169,840 154,951 140,777 65 歳以上 34,509 45,117 55,689 70,371 77,625 87,438 93,360 95,280 95,027 計 302,362 311,948 317,625 333,109 323,600 309,760 294,013 277,109 259,483 表 6 秋田市の国勢調査人口と将来推計人口 出典 :1 平成 2~22 年総務省統計局各年国勢調査 2 平成 27~42 年秋田市情報統計課 秋田市の将来推計人口 世帯数 ( 平成 24 年 11 月推計 ) 人口については 年齢不詳者も含まれるため 合計数が一致しない年が ある イ 高齢化率の上昇 全人口の 65 歳以上の高齢者が占める割合 いわゆる高齢化率については 増加 の一途をたどっており 平成 22 年の 24.1% から 20 年後の平成 42 年には 36.6% と大 幅に増加する見込みです 平成 2 年 平成 7 年 平成 12 年 平成 17 年平成 22 年 平成 27 年 平成 32 年平成 37 年 平成 42 年 0~14 歳 18.4% 16.1% 14.4% 13.2% 12.2% 11.4% 10.5% 9.7% 9.1% 15~64 歳 70.2% 69.4% 68.1% 65.7% 63.7% 60.4% 57.8% 55.9% 54.3% 65 歳以上 11.4% 14.5% 17.5% 21.1% 24.1% 28.2% 31.8% 34.4% 36.6% 表 7 秋田市の国勢調査人口と将来推計人口 出典 :1 平成 2~22 年 総務省統計局 各年国勢調査 2 平成 27~42 年 秋田市情報統計課 秋田市の将来推計人口 世帯数 ( 平成 24 年 11 月推計 ) 年齢区分ごとに四捨五入しているため 合計が100% とならない年があ る
ウ 高齢化率の推移の比較 45 (%) 40 39.5 41.0 35 33.7 37.2 32.5 35.1 34.4 37.3 36.6 30 25 20 15 15.6 26.9 24.1 23.5 21.1 19.6 17.5 20.2 14.6 17.4 14.5 29.6 28.8 28.2 23.0 26.8 31.8 29.1 30.3 秋田市 ( 独自 ) 秋田市 秋田県 全国 31.6 10 12.1 11.4 平成 2 年 7 年 12 年 17 年 22 年 27 年 32 年 37 年 42 年 秋田市 ( 独自 ) 平成 2 年 7 年 12 年 17 年 22 年 27 年 32 年 37 年 42 年 11.4 14.5 17.5 21.1 24.1 28.2 31.8 34.4 36.6 秋田市 11.4 14.5 17.5 21.1 24.1 28.8 32.5 35.1 37.3 秋田県 15.6 19.6 23.5 26.9 29.6 33.7 37.2 39.5 41.0 全国 12.1 14.6 17.4 20.2 23.0 26.8 29.1 30.3 31.6 表 8 秋田市 秋田県 全国の高齢化率の推移 出典 :1 平成 2~22 年 総務省統計局 各年国勢調査 2 平成 27~42 年 国立社会保障 人口問題研究所 日本の地域別将来推計人口 ( 平成 25 年 3 月推計 ) 3 2の全国のデータは出生中位 ( 死亡中位 ) 推計 ( 平成 24 年 1 月推計 ) 4 平成 27~42 年の秋田市 ( 市独自 ) のデータは コーホート要因法に基づ く推計による秋田市情報統計課 秋田市の将来推計人口 世帯数 ( 平成 24 年 11 月推計 )
エ 第 1 号被保険者の年齢層別人口の推移 ( 人 ) 100,000 90,000 87,438 93,360 95,280 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 34,509 12,470 22,039 45,117 16,091 29,026 55,689 21,697 33,992 77,625 70,371 39,368 32,173 38,198 38,257 42,743 45,210 52,458 44,695 48,150 42,822 合計 後期高齢者 前期高齢者 0 表 9 平成 2 年 7 年 12 年 17 年 22 年 27 年 32 年 37 年 秋田市における第 1 号被保険者の年齢階層別人口の推移 出典 :1 平成 2~22 年国勢調査 2 平成 27 年 平成 32 年 平成 37 年 平成 42 年秋田市情報統計課 秋田市の将来推計人口 世帯数 ( 平成 24 年 11 月推計 ) (2) 高齢者の居住状況 ア 65 歳以上親族のいる一般世帯の割合の推移 平成 22 年に実施した国勢調査によると65 歳以上親族のいる一般世帯は 50,490 世帯で 一般世帯に占める割合は38.5% となっており 前回調査に比べ 4,417 世帯 (9.6%) 増加し 一般世帯に占める割合も前回の35.3% から3.3ポイント上昇しています 平成 2 年平成 7 年平成 12 年平成 17 年平成 22 年 一般世帯数 104,403 114,764 122,728 130,630 131,074 65 歳以上親族のいる一般世帯数一般世帯数に占める割合 24,505 30,952 36,953 46,073 50,490 23.5% 27.0% 30.1% 35.3% 38.5% 表 10 秋田市における 65 歳以上親族のいる一般世帯数の割合の推移 ( 一部抜粋 ) 出典 : 平成 2~22 年 国勢調査
(3) 要介護 要支援等の状況 ア 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 要支援 要介護認定者数の推移 ( 人 ) 15,199 1,766 1,919 2,142 2,525 16,119 16,704 17,401 1,802 1,911 1,891 1,951 1,985 2,088 2,251 2,279 2,408 18,259 18,507 18,909 1,973 1,802 1,666 2,202 2,144 2,119 2,500 2,634 2,804 2,697 2,925 3,105 3,201 3,236 3,305 19,644 1,536 2,120 3,671 3,792 3,654 3,741 3,799 3,899 4,030 4,246 4,478 1,643 1,653 1,774 1,919 2,184 2,271 2,359 2,496 2,637 2,963 3,137 1,533 1,973 2,176 2,249 2,400 2,521 2,628 2,795 2,967 3,291 3,508 3,021 3,431 20,459 1,443 2,123 3,248 3,563 22,687 1,458 2,359 平成 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 26 年 27 年 28 年 29 年 32 年 37 年 3,705 3,972 4,939 24,551 1,563 2,569 4,082 4,348 5,344 要介護 5 要介護 4 要介護 3 要介護 2 要介護 1 要支援 2 要支援 1 表 13 秋田市における要支援 要介護認定者数の推移 資料 : 平成 21~26 年 平成 27~37 年 各年 9 月末実績値 第 6 期介護保険事業計画用ワークシートによる推計値 各区分ごとに四捨五入しているため 合計と整合していない年がある イ 年齢階層別要支援 要介護認定者数の推移 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 ( 人 ) 20,459 19,644 18,259 18,507 18,909 16,119 16,704 17,401 15,199 12,794 13,729 14,389 15,089 15,882 16,090 16,278 16,885 17,567 22,687 19,423 24,551 21,615 後期高齢者 前期高齢者 第 2 号被保険者 5,000 0 1,954 1,925 1,835 1,863 1,906 1,979 2,237 2,398 2,563 2,954 2,648 451 465 480 449 471 438 394 360 328 310 288 平成 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 26 年 27 年 28 年 29 年 32 年 37 年 表 14 秋田市における年齢階層別要支援 要介護認定者数の推移 資料 : 平成 21~26 年 平成 27~37 年 各年 9 月末実績値 第 6 期介護保険事業計画用ワークシートによる推計値 各区分ごとに四捨五入しているため 合計と整合していない年がある
ウ 年齢階層別要支援 要介護認定者の認定率の推移 50.0 45.0 40.0 35.0 (%) 33.6 34.9 35.1 35.6 36.7 37.3 38.1 39.1 40.2 43.0 41.2 30.0 25.0 20.0 15.0 19.1 20.2 20.8 20.9 21.3 21.8 21.2 21.8 22.4 24.0 25.5 後期高齢者 前期高齢者 第 1 号被保険者 10.0 5.0 0.0 表 15 5.0 5.0 4.9 4.8 4.8 5.0 5.0 5.3 5.6 6.1 6.2 平成 21 年 22 年 23 年 24 年 25 年 26 年 27 年 28 年 29 年 32 年 37 年 秋田市における要支援 要介護認定者の認定率の推移 資料 : 平成 21~26 年 平成 27~37 年 各年 9 月末実績値 第 6 期介護保険事業計画用ワークシートによる推計値
(2) 調査結果 1 家族構成 高齢者の家族構成別割合は 全域で その他 (38.0%) 配偶者と二人暮らし (32.8%) 一人暮らし (15.8%) の順に多くなっており 圏域別にみると 一人暮らし は中央圏域が22.8% と他の圏域と比べ割合が高く 配偶者と二人暮らし は中央圏域が34.9% 南圏域 33.5% となっており 中央圏域においては 一人暮らし 配偶者と二人暮らし高齢者の割合が多い状況です 全域 n=2,891 0% 25 % 50% 75% 100 % 15.8 32.8 5.4 38.0 8.0 中央圏域 n=591 22.8 34.9 5.6 31.1 5.6 東圏域 n=527 15.9 31.7 5.1 37.6 9.7 西圏域 n=587 13.5 31.5 6.6 40.4 8.0 南圏域 n=588 12.4 33.5 4.6 41.8 7.7 北圏域 n=598 14.4 32.1 5.2 38.9 9.4 一人暮らし 配偶者と二人暮らし 配偶者以外と二人暮らし その他 判定できず 2 転倒リスク保有者の割合 要介護 要支援認定を受けていない一般高齢者の転倒リスク保有者の割合は 全域でみると22.3% となっており 圏域による格差は小さい状況です また 一般高齢者の中でも家族の協力が望めず最も支援が必要となる 一人暮らし 世帯のリスク保有者の割合は 全域においては24.3% となっています