平成 22 年 調剤報酬改定説明会 主催社団法人茨城県薬剤師会 本日の配布資料は 診療報酬改定に関わる膨大な資料の中から 保険薬局に関係する部分を取りまとめたものです スライドの説明順とは必ずしも一致しませんので ご了承ください 1/41
平成 22 年度調剤報酬改定の内容 1. 後発医薬品使用促進に関連する改定 2. 調剤技術料に関する改定 3. 薬学管理料に関する改定 4. 明細書発行の義務化 5. その他 2/41
資料 p.1~2 保険医療機関及び保険医療養担当規則の改定 現行 ( 診療の具体的方針 ) 第 20 条ニ投薬を行うに当たっては 後発医薬品の使用を考慮するよう努めなければならない 改定 ( 診療の具体的方針 ) 第 20 条ニ投薬を行うに当たっては 後発医薬品の使用を考慮するとともに 患者に後発医薬品を選択する機会を提供すること等患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努め なければならない 3/41
後発医薬品調剤体制加算 現行 後発医薬品調剤体制加算 4 点 直近 3 ヶ月の, 処方せん受付回数のうち, 後発医薬品を調剤した処方せんの割合の平均が 30% 以上であること 改定 後発医薬品調剤体制加算 1(20% 以上 ) 6 点 2(25% 以上 ) 13 点 3(30% 以上 ) 17 点直近 3 ヶ月の, 調剤した医 薬品の規格単位数量のうち, 後発医薬品の規格単位数量 の割合の平均が, それぞれ の割合以上となった場合に 算定できる 4/41
規格単位数量とは? 規格単位数量とは, 薬価基準に規定する規格単位ごとに数えた数量のこと 規格単位数量の割合とは? 一定期間に調剤した後発医薬品の規格単位数量を すべての医薬品の規格単位数量で除した割合のこと 5/41
規格単位と規格単位数量の例 規格単位 服用方法数量 規格単位数量 錠剤の場合 1 錠 3 錠分 3 14 日分 42 散剤の場合 1 1g 6g 分 3 14 日分 84 散剤の場合 2 10g 6g 分 3 14 日分 8.4 点眼の場合 1 1ml5ml2 本 10 点眼の場合 2 1 瓶 5ml2 瓶 2 エンシェア 10ml250ml 42 缶 1050 6/41
資料 p.16 規格単位数量の計算から除くもの (1) 経腸成分栄養剤エレンタール エレンタールP エンシュア リキッド エンシュア H ツインライン ハーモニック-M ハーモニック-F ラコール (2) 特殊ミルク製剤雪印新フェニルアラニン除去ミルク, 雪印新ロイシン イソロイシン バリン除去ミルク 7/41
4 月から後発医薬品から除外される 先発より後発の方が薬価が高い医薬品 ハイセレニン細粒 40%, ムコサールドライシロッ プ 1.5%, テオロング錠 50 mg 同錠 100 mg 同錠 200 mg, アモリンカプセル 125 同カプセル 250 同 細粒 10%, センセファリンカプセル 250, メジテック, マドロス輸液 10%(500mL 製剤 ), マレントール注 射液注 )(250mL 製剤 ( 瓶 袋 ) 500mL 製剤 ( 瓶 袋 )), ソルラクト TMR 輸液 (250mL 製剤 ) 資料 p.17 8/41
後発医薬品調剤体制加算の届出 後発医薬品調剤体制加算を算定しようとする場合は 関東信越厚生局に届け出なければならない 届け出た翌月 1 日から算定することができる 算定基準に変更があった場合は新たな届出を 算定基準を満たさなくなった場合は辞退届が必要となる なお 旧基準で届け出てある後発医薬品調剤体制加算の辞退届は必要ない 届け出の様式は, 配布資料の18,19 ページをコピーして使用 9/41
後発医薬品調剤体制加算を 1~3 月実績で 4 月から算定する場合の特例 1~3 月実績で算定しようとする場合 4 月 14 日まで に届け出をすれば,4 月 1 日に遡って算定すること ができる その場合 10 月調剤分 (7~9 月実績による ) までは 後発医薬品調剤率が変動して算定基準を満たさな くなったとしても 基準の 1 割以内の変動なら その まま算定し続けることができる この特例は 4 月 15 日以降に届け出た薬局には適 用されない 資料 p.15 10/41
後発医薬品調剤体制加算を 1~3 月実績で 4 月から算定する場合の特例 変動の範囲 1 で届け出ている場合 (20% 以上 ) 18% 以上 2 で届け出ている場合 (25% 以上 ) 22.5% 以上 3 で届け出ている場合 (30% 以上 ) 27% 以上 ただし 一度加算の届出区分を変更したり辞退したり してしまうと 新たな届出は特例扱いにならない 11/41
後発変更可処方せんにより後発品に変更する際の留意点の改定 現行処方されている先発品及び後発品を 同一剤型 同一規格の後発品に変更することは 疑義照会なしに患者の同意があれば行える 改定処方されている先発品及び後発品を 別剤型 別規格の後発品に変更することは 疑義照会なしに患者の同意があれば行える ただし 規格又は剤型の異なる後発医薬品に変更する場合は 変更後の薬剤料は変更前と比較して同額以下であること 12/41
別剤型への変更 ( ただし 薬剤料があがらないこと ) 錠剤 OD 錠 カプセル 丸剤 散剤 顆粒剤 細粒剤 ドライシロップ剤 末剤 液剤 シロップ剤 溶解したドライシロップ剤 別規格への変更 ( ただし 薬剤料があがらないこと ) 10mg 錠 1 錠 5mg 2 錠 5mg 2 錠 10mg 錠 1 錠 10mg 錠 1 錠 20mg 半錠 13/41
参考資料 資料 p.35 ジェネリック医薬品使用 銘柄変更ガイダンス 14/41
平成 22 年度調剤報酬改定の内容 1. 後発医薬品使用促進に関連する改定 2. 調剤技術料に関する改定 3. 薬学管理料に関する改定 4. 明細書発行の義務化 5. その他 15/41
調剤基本料の例外の改定 現行調剤基本料 40 点処方せん受付回数が月 4,000 回超, 集中度 70% 超過の薬局は18 点 改定調剤基本料 40 点処方せん受付回数が月 4,000 回超, 集中度 70% 超過の薬局は24 点 ただし 時間外加算 休日加算 深夜加算 夜間 休日等加算 在宅患者訪問薬剤管理指導料 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料 在宅患者緊急時等共同指導料 居宅療養管理指導費を算定する処方せんは受付回数に含めない 16/41
資料 p.6 内服薬調剤料の改定 現行 1 内服薬 (1 剤につき ) イ 14 日分以下 ~7 日目以下 1 日分 5 点 8~14 日目 1 日分 4 点ロ 15~21 日分 71 点ハ 22 日分以上 77 点 改定 1 内服薬 (1 剤につき ) イ 14 日分以下の場合 ~7 日目以下 1 日分 5 点 8~14 日目 1 日分 4 点ロ 15~21 日分 71 点 ハ 22~30 日分 81 点 ニ 31 日分以上 89 点 17/41
資料 p.7 一包化薬調剤料の廃止と一包化加算の新設 現行 一包化薬調剤料 7 日分ごとに 89 点 改定 < 廃止 > 一包化加算 56 日分以下 7 日分ごとに 30 点 57 日分以上 270 点 18/41
資料 p.7 湯薬調剤料の改定 現行 湯薬 (1 調剤につき ) 190 点 改定 湯薬 (1 調剤につき ) 1~7 日分 190 点 8~28 日分 7 日目以下の部分 190 点 8~28 日目 1 日分ごとに 10 点 29 日分以上 400 点 19/41
薬局で調剤できる注射薬の追加 資料 p.8 顆粒球コロニー形成刺激因子製剤 グラン注, ノイトロジン注, ノイアップ注 20/41
平成 22 年度調剤報酬改定の内容 1. 後発医薬品使用促進に関連する改定 2. 調剤技術料に関する改定 3. 薬学管理料に関する改定 4. 明細書発行の義務化 5. その他 21/41
資料 p.13 後期高齢者薬剤服用歴管理指導料の廃止 現行 廃止に伴う対応 後期高齢者薬剤服用歴管理指導料 35 点 薬剤服用歴管理指導料 30 点 薬剤情報提供料 15 点 お薬手帳を忘れた場合 必要な情報の記載されたシールを渡し ただけでは算定できなくなる 22/41
薬剤服用歴管理指導料の注の追加 資料 p.8~9 現行 薬剤服用歴に記録すべき事項等ケ合併症の情報 ス服薬指導の要点 改定 薬剤服用歴に記録すべき事項等ケ合併症を含む既往歴に関する情報ス後発医薬品の使用に関する患者の意向セ服薬指導の要点 23/41
薬剤服用歴管理指導料の注の追加 資料 p.8~9 現行 改定 患者の体質 アレルギー歴 服薬状況 服薬中の体調変化 後発品使用の意向等は 薬を取りそろえる前に 患者等に確認するよう努める 24/41
特定薬剤管理指導加算の新設 資料 p.9 現行 改定 薬剤服用歴管理指導料 30 点薬剤服用歴管理指導料 30 点 特定薬剤管理指導加算 4 点 25/41
特定薬剤管理指導加算の新設 資料 p.9 特に安全管理が必要な医薬品について 服用状況 効果発現状況 副作用の自覚症状 注意すべき併用薬を確認し 過去の薬剤服用歴を参照した上で 注意すべき副作用やその対処方法 服薬や保管に係る注意事項を詳細に説明し 必要な指導を行う 特に安全管理が必要な医薬品が複数処方されている場合には そのすべてについて必要な薬学的管理及び指導を行うこと 対象となる医薬品に関して患者又は家族等に確認した内容, 指導の要点を薬剤服用歴に記録する 26/41
特に安全管理が必要な医薬品 資料 p.10 1 抗悪性腫瘍剤 ( シクロフォスファミド など ) 2 免疫抑制剤 ( アザチオプリン エベロリムアス など ) 3 不整脈用剤 (212) 4 抗てんかん剤 (113) 5 血液凝固阻止剤 ( ワルファリンカリウム 塩酸チクロピジン 硫酸クロビドクレル シロスタゾール 同様の薬理作用を有する成分を含有するもの ) 6ジギタリス製剤 (2213) 7テオフィリン製剤 ( キサンチン系製剤 ) 8カリウム製剤 ( 注射のみ ) 9 精神神経用剤 (117) 10 糖尿病用剤 (396) 11 膵臓ホルモン剤 (2492) 12 抗 HIV 薬 ( リトナビル ダナビルなど ) 27
資料 p.28 参考資料 薬局におけるハイリスク薬の薬学的管理指 導に関するガイドライン ( 日本薬剤師会編 ) 28/41
後発医薬品情報提供料の注の追加 資料 p.11 現行 改定過去に処方せんに記載された先発医薬品を後発医薬品に変更して調剤し 後発医薬品情報提供料を算定した患者に対して 過去に提供した情報と同じ内容の情報を提供した場合は 算定できない 29/41
資料 p.12 在宅患者訪問薬剤管理指導料の改定 在宅患者 現行 500 点 改定 同一建物居住者以外 500 点 居住系施設の患者 350 点 同一建物居住者 350 点 同一建物内に居住する複数の患者に 同一日に実施した場合は 350 点を算定する それ以外は 500 点を算定する 30/41
平成 22 年度調剤報酬改定の内容 1. 後発医薬品使用促進に関連する改定 2. 調剤技術料に関する改定 3. 薬学管理料に関する改定 4. 明細書発行の義務化 5. その他 31/41
医療費の内容のわかる領収証の発行 32/41
資料 p.23 個別の算定項目のわかる明細書の発行 保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の追加改定 ( 領収証の交付 ) 第四条の二 ( 略 ) 2 厚生労働大臣の定める保険薬局は 前項に規定する領収証を交付するときは 正当な理由がない限り 当該費用の計算の基礎となった項目ごとに記載した明細書を交付しなければならない ただし 領収証を交付するに当たり明細書を常に交付することが困難であることについて正当な理由がある場合は 患者から求められたときに交付することで足りるものとする 3 前項に規定する明細書の交付は 正当な理由がある場合を除き 無償で行わなければならない 33/41
資料 p.26 34/41
資料 p.23 個別の算定項目のわかる明細書の発行 下記の内容について薬局内に掲示しなければならない 1. 項目ごとに記載した明細書を, 発行すること 2. 明細書が不要な場合は 申し出てもらうこと 3. 明細書を発行することができない場合は その旨 例文を県薬 HP に掲載予定です ( レセコン等で対応可能な薬局用 その都度手書きで作成しなければならない薬局用 ) 35/41
平成 22 年度調剤報酬改定の内容 1. 後発医薬品使用促進に関連する改定 2. 調剤技術料に関する改定 3. 指導管理料に関する改定 4. 明細書発行の義務化 5. その他 36/41
処方せんの様式の変更 資料 p.5 都道府県番号 点数表番号 医療機関コード 記載欄を追加 調剤報酬明細書に転記することになる 37/41
特定保険医療材料の価格改定 資料 p.22 004 腹膜透析液交換セット (1) 交換キット 558 円 ( 19 円 ) (2) 回路 1 Yセット 867 円 ( 48 円 ) 2 APDセット 5,610 円 ( 90 円 ) 3 IPDセット 1,040 円 006 在宅寝たきり患者処置用栄養用ディスポーザブルカテーテル (1) 経鼻用 1 一般用 175 円 ( 29 円 ) 2 乳幼児用 ア一般型 90 円 イ非 DEHP 型 140 円 3 経腸栄養用 1,650 円 ( 20 円 ) 4 特殊型 2,020 円 (2) 腸瘻用 4,350 円 38/41
投与日数制限の改定 資料 p.27 モダフィニルが,4 月 1 日から最大 30 日まで投与可 能になる モディオダール錠 100 mg 効能 効果 : ナルコレプシーに伴う日中の過度の眠気 39/41
資料 p.27 前期高齢者の一部負担金軽減特例措置の継続 前期高齢者(70~74 歳 ) のうち 低所得者については 自己負担の割合を当面 1 割とする という時限措置の期限が 平成 23 年 3 月末まで延長される 40/41
内服薬処方せんの記載方法の在り方 資料 p.27 厚生労働省の 内服薬処方せんの記載方法の在り 方に関する検討会 から 医療安全の観点から 内服 薬処方における分量の記載を 1 日量から 1 回量にする という報告書が提出され 医療機関に通知された しかし 医療保険では 診療録等の記載上の注意事項 ( 昭和 51 年 8 月 7 日保険発第 82 号 ) 通知により 分 量は 内服薬については 1 日分量 内服用滴剤 注射 薬及び外用薬については投与総量 屯服薬について は 1 回分量を記載すること とされている 41/41