経済情報処理のための Mathematica 課題 2010.3.8 改訂新里 課題 1 微分次の関数を微分せよ 1 f(x)=x 3-2x+x/(x+1) 2 f(x)=(x+1)(x 2 +1)-1/(x 3 +1) 3 f(x)=(2x+3)(x 3-2)+(2x+3)/(x 2 +1) 課題 2 微分, 平均, グラフ MC(Marginal Cost) 曲線と AC(Average Cost) 曲線 (1) 総費用関数 (Total Cost Function) が TC(q)=q 3-60q 2 +2000q+500 であるとする ここで,qは生産量(quantity) である ただし,q 0 1 限界費用関数 MC(q) と平均費用関数 AC(q) のグラフを描きなさい 2 平均費用の最小値およびその生産量 qを求めよ このとき,MC=AC であることを確認せよ (2) 総費用関数が TC(q)=q 3-120q 2 +5000q+300 であるとき, 1 限界費用関数 MC(q) と平均費用関数 AC(q) のグラフを描きなさい 2 平均費用の最小値およびその生産量 qを求めよ このとき,MC=AC であることを確認せよ ヒント1: MC=dTC/dq, AC=TC(q)/q ヒント2: 作図では, 原点を図示すこと qの範囲を変えてみること ヒント3:2つのグラフ (MC と AC) を1つの図に描くこと Plot[{MC[q],AC[q]},{q,0,100}, PlotRange {{0,100},{0,15000}}] 課題 3 MC 曲線と AVC(Average Variable Cost) 曲線,AFC(Average Fixed Cost) 曲線 1 費用関数が TC(q)=q 3-120q 2 +5000q+300 であるとき, 2 用関数が TC(q)=q 3-60q 2 +2000q+500 であるとき, 3 用関数が TC(q)=2q 2 +50 であるとき, 1
ヒント1: MC=dTC/dq, AVC=(TC(q)-TC(0)/q,AFC=TC(0)/q ヒント2: 作図では, 原点を図示すこと qの範囲を変えてみること ヒント3:3つのグラフ (MC,AVC,AFC) を1つの図に描くこと Plot[{MC[q],AVC[q],AFC[q]},{q,0,100}, PlotRange {{0,150},{0,9000}}] 課題 4 最適化問題 2 次方程式の解利潤最大化 (1) 総費用 TC(q)=q 3-120q 2 +5000q+300 とする 市場価格 (price) がpであるとき, 最適生産量を求めよ (2) 総費用 TC(q)=q 3-60q 2 +2000q+500 とする 市場価格がpであるとき, 最適生産量を求めよ ヒント1: 最適生産量とは利潤最大となる生産量ヒント2: 利潤 = 収入 - 費用 =pq-tc(q) ヒント3: 市場価格 pはパラメーター ヒント4:p>AVC の最小値 課題 5 連立 1 次方程式の解 IS=LM 分析 次のようなマクロモデルを考える C=0.6Y + 10 I=30-2i L=0.2Y -i 政府支出 Government Expenditure は所与 ( 政策変数 ) であり,Gとする 貨幣供給 Money Supply は所与 ( 政策変数 ) であり,Mとする ただし,C: 民間消費 (consumption),i: 民間投資 (investment),l: 貨幣需要 (liquidity),y: 国民所得 (national income),i: 利子率 (interest rate) 1 次の文章の空欄を埋めよ 計算に Mathematica を用いること IS 曲線の式は,i=( 1 ) となる LM 曲線の式は,i=( 2 ) となる 均衡国民所得は ( 3 ) である 均衡利子率は ( 4 ) である 政府支出 G=20, 貨幣供給 M=20 のとき, 均衡国民所得は ( 5 ) である 均衡利子率は ( 6 ) である 政府支出 G=22, 貨幣供給 M=20 のとき, 均衡国民所得は ( 7 ) である 均衡利子率は ( 8 ) である 政府支出 G=20, 貨幣供給 M=22 のとき, 均衡国民所得は ( 9 ) である 均衡 2
利子率は ( 10 ) である 2 IS 曲線,LM 曲線を作図せよ 作図に Mathematica を用いること ただし,( い )G=20,M=20,( ろ )G=22,M=20,( は )G=20,M=22 の場合を一つの図に描くこと ヒント1:IS 曲線とは, 商品市場の均衡条件, Y=C+I+G 1 を満たす,Yと i の関係である 横軸をY, 縦軸を i とすること ヒント2:LM 曲線とは, 貨幣市場の均衡条件, M=L 2 を満たす,Yと i の関係である 横軸をY, 縦軸を i とすること 均衡国民所得, 均衡利子率とは,1と2を同時に満たす,Yと i である ヒント3: Plot[{iIS[Y,20],iLM[Y,20],iIS[Y,22],iLM[Y,22]},{Y,0,250},PlotRange {{0,250},{0,40}},AxesLabel {"Y","i"}] ヒント4: 問 1 の3,4の答,Y=50+1.25G+2.5M, i=10+0.25g-0.5m 課題 6 連立 1 次方程式 IS=LM 分析 次のようなマクロモデルを考える 計算式も示して解答せよ C=0.8Y+10 I=40-2r L=10+0.2Y-2r 政府支出 Government Expenditure は所与 ( 政策変数 ) でGとする 貨幣供給 Money Supply は所与 ( 政策変数 ) でMとする ただし,C: 民間消費,I: 民間投資,L: 貨幣需要,Y: 国民所得,r: 利子率 (1) IS 曲線の式を導出せよ (r= の形で ) (2) LM 曲線の式を導出せよ (r= の形で ) (3) 均衡国民所得を求めよ (4) 均衡利子率を求めよ (5) 貨幣乗数を求めよ (6) 政府支出乗数を求めよ 3
1 上の問題を,Mathematica を使って解答せよ 2 IS 曲線,LM 曲線を作図せよ ただし,( い )G=100,M=100,( ろ )G=120,M=100, ( は )G=100,M=120 の場合を一つの図に描くこと ヒント1: 貨幣乗数とは, 貨幣供給 Mの増分 Mに対する国民所得 Yの増分 Yの比率である 貨幣乗数 = Y/ M ヒント2: 政府支出乗数とは, 政府支出の増分 Gに対する国民所得 Yの増分 Yの比率である 政府支出乗数 = Y/ G 課題 7 3 次元グラフィックス効用関数 utility function のグラフ効用関数を次の関数とする u=x1 0.5 x 0.3 2 1 効用関数のグラフを 3D で作成せよ 2 断面図を作成せよ 3 無差別曲線を描け ヒント1:Plot3D[,{x1,0, 10 },{x2,0,5 }, AxesLabel->{"x1","x2" }] ヒント 2: 断面図 Show[%, PlotRange ->{0, }] ヒント3: 無差別曲線 ContourPlot[,{x1,0, },{x2,0, }] 課題 8 非線形 4 元連立方程式総需要 = 総供給分析 1 次の問題 A の< 解答 >について, 空欄を埋めなさい 2 総需要曲線と総供給曲線の交点を示す図を,Mathematica を使って, 作図せよ ( 縦軸をp, 横軸をYとすること ) 3 1と2,3,4を連立方程式として,Mathematica を使って, 均衡の国民所得, 雇用量, 物価, 利子率を求めよ 問題 A 次のようなマクロモデルを考える 均衡の国民所得, 雇用量, 物価, 利子率を求めよ s=25%, I=0.35-10i Y= N, α=20% W=50, L=30+10Y -100i, M=2340 [ 記号 ]s: 貯蓄率,I: 投資,i: 利子率,Y: 実質国民所得,N: 雇用,α: マークアップ率,L: 実質貨幣需要,M: 名目貨幣供給,W: 貨幣賃金率,P: 物価 4
< 解答 > 与えられた関係式, 数値を使うと, 以下の体系を得る 商品市場の需給均衡条件より, 0.25Y=( 1 ) 1 貨幣市場の需給均衡条件より, 2340/P=( 2 ) 2 マークアップ式は, P=(1+0.2)50N/Y 3 生産関数は, Y= N 4 1 と2より,iを消去すると, 次の総需要曲線の式を得る P=( 3 ) 5 3 と4より,Nを消去すると, 次の, 総供給曲線の式を得る P=( 4 ) 6 5と6よりYを求める 因数分解ができ, ( 5 )=0 7 この解は2つ求められるが,Y>0であることから, 均衡国民所得 Y * =( 6 ) 8 8を4に代入すると, 均衡雇用量 N * =( 7 ) 9 8を6に代入して, 均衡物価水準 P * =( 8 ) 10 8を1に代入して, 均衡利子率 i * =( 10 ) 11 ヒント : 1. 商品市場の需給均衡条件は,sY=Iである 2. 貨幣市場の需給均衡条件は,M/P=Lである 3. 答,Y * =1 5