測量士補 重要事項 はじめに GNSS測量の基礎

Similar documents
測量士補重要事項 基準点測量 GNSS測量

国土籍第 376 号平成 29 年 3 月 23 日 マルチ GNSS 測量マニュアル - 近代化 GPS Galileo 等の活用 - 平成 29 年 4 月 国土交通省土地 建設産業局地籍整備課

測量士補 重要事項 基準点測量 基準点の選点

<4D F736F F F696E74202D F94D191BA976C5F8B5A8F7095F18D9089EF F8091A582CC89FC92E B8CDD8AB B83685D>

図 -2 測位方式の概念図 RTK-GPS: Real Time Kinematic GPS 2 図 D-GPS RTK-GPS cm 1ms GPS CDMA 巻 8 号情報処理 2002 年 8 月 - 2 -

Microsoft PowerPoint - 24p-29p(宮川)GEONET-GNSS時代の幕開け-

2. 測位衛星のシステム提供者 ( プロバイダー ) 間の国際協力の重要性現在 全地球規模 ( 全球型 ) のグローバルな衛星測位システム (GNSS) として 米国の GPS 欧州の GALILEO ロシアの GLONASS 中国の北斗の 4 システムが整備される予定である また 地域型のシステム

Microsoft PowerPoint tokura.pptx

受信機時計誤差項の が残ったままであるが これをも消去するのが 重位相差である. 重位相差ある時刻に 衛星 から送られてくる搬送波位相データを 台の受信機 でそれぞれ測定する このとき各受信機で測定された衛星 からの搬送波位相データを Φ Φ とし 同様に衛星 からの搬送波位相データを Φ Φ とす

Microsoft Word - 【マルチ&QZSS対応】電子基準点のみ基準点測量マニュアル(平成27年7月22日改)

測量士補試験 重要事項 基準点測量「偏心補正計算」

センチメータ級補強の利用 : 情報化施工 従来法 座標計算測量丁張り設置施工検測を繰り返して整形品質 出来型管理 図面情報 人間が図面情報を丁張りに移す 人間が丁張りを見ながら建機を操作 建機が作った地形を人間が計測 出来型情報 設計図から座標計算 測量 丁張り 設置 施工 検測 品質 出来型管理

利用実証への期待 *情報化施工への適用に向けて*

<4D F736F F F696E74202D20355F8F B AF AA8EC08CBB82B782E98D8290B AA88CA8ED089EF

測量士補 重要事項 基準点測量 基準点測量の作業工程

マルチGNSS解析に関する技術指針

測量士補 重要事項 レベルによる観測作業の注意事項

測量試補 重要事項

測量機器性能基準

GPS仰角15度

屋内 3 次元 測位 + 地図 総合技術開発 現状 屋内 3 次元測位統一的な測位手法 情報交換手順がなく 共通の位置情報基盤が効率的に整備されない 技術開発 屋内外のシームレス測位の実用化 (1) 都市部での衛星測位の適用範囲拡大 (2) パブリックタグ 屋内測位の標準仕様策定 効果 3 次元屋内

準天頂衛星を利用したオートステアリングシステムの精度向上

Microsoft PowerPoint - 日本測量者連盟講演.pptx

我が国の測位衛星システムの 全体構成に関するケーススタディ 2011 年 2 月 10 日 内閣官房宇宙開発戦略本部事務局

IS-QZSS サブメータ級測位補強サービス / 災害 危機管理通報サービス編 (IS-QZSS-L1S-001) の構成 Page 1 Quasi-Zenith Satellite System Services Inc. 2015

「準天頂衛星システム ユーザインターフェース仕様書 (IS-QZSS)」 について

<4D F736F F D F A282BD8CBB926E91AA97CA>

<936F8B4C8AEE8F80935F90BB967B D2816A E20312E30312E786C73>

<4D F736F F F696E74202D F B8817A93648AC E096BE8E9197BF E >

8.ICG (2) 各衛星測位システム間の相互運用性確保 MHz MHz MHz MHz E5a OS/SoL E5 E5b MHz E6 CS E1 OS/SoL L5 L2C L2 M-code L1 M-code L1C/A

土木学会論文集 F3( 土木情報学 ), Vol. 68, No. 2, I_101-I_116, GPS と GLONASS における高精度測位の利用衛星選択効果に関する研究 池田隆博 1 佐田達典 2 1 学生会員日本大学大学院理工学研究科社会交通工学専攻 ( 千葉


<4D F736F F F696E74202D20322D32305F8F B AF4C312D E28BAD904D8D8682CC474C4F4E CE899E205B8CDD8AB783828

Microsoft Word - 03基準点成果表

Microsoft PowerPoint - ネットワーク型RTK-GPS 利用方法.pptx

Microsoft Word - マルチGMNSS測量マニュアル(案)解説_確定版(2)

平成30年度 卒業論文 低軌道衛星(LEO)使用よってもたらされる影響

<4D F736F F F696E74202D20834B F D78BAD89EF5F A957A A2E B8CDD8AB B83685D>

最 新 測 量 学 ( 第 3 版 ) サンプルページ この 本 の 定 価 判 型 などは, 以 下 の URL からご 覧 いただけます. このサンプルページの 内 容 は, 第 3 版 1 刷 発 行 時 の

測量士補 重要事項「標準偏差」

タイトル

測量士補 重要事項 はじめに「レベルと高低差の観測」

Microsoft Word - 【改正】GNSS水準測量マニュアル(平成29年2月27日改)(本文・黒)

Trimble G3100-R1B G6Ni ATLAS (GR-5) GNR5 (NET-G5) R2 GNSS G3100-R1R G6Ni GGD GGBD GGD GGBD 一体型一体型一体型一体型一体型分離型分離型 GPS L2 GPS L2C GPS L5 - GLONASS Galil

スライド 1

Microsoft Word - 24_11景観.doc

第6次案H25報道各位

1

GPS/GNSS: Satellite Navigation

マルチGNSS解析に関する技術指針

Jacic115.indb

<4D F736F F F696E74202D2091AA88CA91E589EF8D E9197BF62208E E707074>

<4D F736F F F696E74202D2089C18CC390EC8E CA48F E D828CA9816A2E B8CDD8AB B83685D>

国土地理院時報124.indb

経営理念 宇宙と空を活かし 安全で豊かな社会を実現します 私たちは 先導的な技術開発を行い 幅広い英知と共に生み出した成果を 人類社会に展開します 宇宙航空研究開発を通して社会への新たな価値提供のために JAXAは 2003年10月の発足以来 宇宙航空分野の基礎研究から開発 利用に至るまで一貫して行

<4D F736F F D CA918A93C190AB8C8892E88DEC8BC CC>

Trimble Agriculture 精密農業ソリューションカタログ

7. 衛星測位分野の国際動向 (2) 測位衛星システムに係る国際関係の経緯 1980 年頃から 米ソ 2 大国による軍事目的の測位衛星システムの開発 導入がスタート ( 米国 :GPS ソ連 ( 当時 ): グロナス ) 米ソ 2 大国による測位衛星システム整備に加え 欧州や中国による協力関係構築の

specialreportj

宇宙インフラ活用人材育成のための大学連携国際教育プログラム

GPS 海洋ブイの概要 GPS 衛星 GPS 衛星 陸上局 ( 基準点 ) 基準点の測位 RTK-GPS 補正データ 観測データ 観測点の測位 GPS 海洋観測ブイ 20km RTK (Real Time Kinematic) 測位 数 cm オーダの測位精度 観測センター GPS 測位により 海面

09_神谷泉.indd

改訂履歴日付 Version ページ 改定内容 著者 2016/7/ n/a 初版発行 吉田直子 2 / 50 ページ

欠であり 運輸交通分野を中心に膨大なインフラ投資が必要になると見込まれる これらのインフラ整備にあたっては 案件ごとにマスタープランから工事まで段階を踏んで検討 建設が進められるが 対象地の地形などを確認 把握するため 検討段階に応じた精度の地図が必要となる 現在 同国では基本的な測地基準点網が整備

Microsoft PowerPoint - 12NInst02-5.ppt [互換モード]

Microsoft Word - 01.docx

産業研究 第 43 巻第 1 2 合併号 (2007) れている ( わが国の運輸多目的衛星用衛星航法補強システムである, ;MSAS など ) また,GPS は米国一国のシステムであるため, 各国はその恒久的利用あるいは安全保障に対する懸念を持つ そのため, わが国の準天頂衛星 ( ),E UのG

測量試補 重要事項 応用測量

geoinformatics

講演 みちびき による民間利用実証の 状況について - 民間利用実証推進状況中間報告と今後の利用実証計画 - 講師 : 財団法人衛星測位利用推進センター 利用推進本部副本部長小笠原均様

R8sGNSS-Trimble SKY Controller

Microsoft Word - 02__⁄T_ŒÚ”�.doc

GSILIB の開発 125 GSILIB の開発 Development of Multi-GNSS Analysis Software GSILIB 測地観測センター古屋智秋 酒井和紀 1 万所求 辻宏道 Geodetic Observation Center Tomoaki FURUYA, K

PowerPoint プレゼンテーション

携帯型 GNSS 受信機を活用した森林測量の可能性と課題 岩手北部森林管理署森林官補 ( 新町森林事務所 ) 巻田和丈 業務グループ 谷地真梨佳 業務グループ 鳥淵匠見 業務グループ 斉藤幹保 1. はじめに GNSS(Global Navigation Satellite System) とは G

Microsoft Word - rtk.doc

<4D F736F F D D325F8EC08FD88EC08CB195F18D C789C18F4390B C63393FC82EA91D682A6816A>

海上での高精度測位応用に向けたQZS-PPP評価

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A8F B AF C982C282A282C42E B8CDD8AB B83685D>

から放送される測距信号をユーザ端末で受信し 測位衛星とユーザ端末間の距離を高精度に計測する その観測量を測位衛星とユーザ端末の位置関係を表した観測方程式に代入し 複数の測位衛星による観測方程式を連立化する そして 3 次元座標とユーザ端末の時計誤差および観測量に含まれるアンビギュイティと呼ばれる波長

<4D F736F F F696E74202D E93788CA48B8694AD955C89EF5F4E6F30325F D AC48E8B8CA48B865F53438FBC

Microsoft PowerPoint - 資料3_衛星系、複数周波数信号の組合せに関する調査検討

Microsoft Word - 第5章09電波障害 doc

プラズマ バブルの到達高度に関する研究 西岡未知 齊藤昭則 ( 京都大学理学研究科 ) 概要 TIMED 衛星搭載の GUVI によって観測された赤道異常のピーク位置と 地上 GPS 受信機網によって観測されたプラズマ バブルの出現率や到達率の関係を調べた 高太陽活動時と低太陽活動時について アジア

Microsoft Word - 07_sagyo_unyokijun_beppyo

宇宙インフラ活用人材育成のための大学連携国際教育プログラム

Trimble マッピング&GIS  新しい後処理エンジン ホワイトペーパー

いつでも どこ が正確に 準天頂衛星システム (QZSS) 準天頂衛星初号機 みちびき 宇宙航空研究開発機構 宇宙利用ミッション本部 準天頂衛星システムプロジェクトチーム

デジカメ天文学実習 < ワークシート : 解説編 > ガリレオ衛星の動きと木星の質量 1. 目的 木星のガリレオ衛星をデジカメで撮影し その動きからケプラーの第三法則と万有引 力の法則を使って, 木星本体の質量を求める 2. ガリレオ衛星の撮影 (1) 撮影の方法 4つのガリレオ衛星の内 一番外側を

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF345F F8F B8918D D E0955D89BF88CF88F589EF94AD955C8E9197BF816A5F DC58F4994C5205B8CDD8AB B83685D>

PowerPoint プレゼンテーション

1. はじめに 2. 検証実施環境 1

メインタイトル 32-40pt

Microsoft PowerPoint - 【政務官PT用】委託費概要.ppt

<H22-pm1-A: 問題 > 平成 22 年度測量士試験問題午後 No1: 必須 次の文は 測量法 ( 昭和 24 年法律第 188 号 ) に規定された事項について述べたものである 下線の語句について 正しいものには を 間違っているものには 及び正しい語句を それぞれ 解答欄に記せ 1. こ

GPS GPS(Global Positioning System) GPS GPS 1 GPS GPS GPS I II 1994 ( 1991 ) 1

高度交通システムの 研究

0 21 カラー反射率 slope aspect 図 2.9: 復元結果例 2.4 画像生成技術としての計算フォトグラフィ 3 次元情報を復元することにより, 画像生成 ( レンダリング ) に応用することが可能である. 近年, コンピュータにより, カメラで直接得られない画像を生成する技術分野が生

高精度測位技術の応用について 第 13 回クリティカルソフトウェアワークショップ 宇宙航空研究開発機構衛星測位システム技術ユニット小暮聡 1

Microsoft PowerPoint - SPACシンポ発表原稿 [互換モード]

Transcription:

GNSS 測量の基礎 (1)GNSS とは GNSS(Global Navigation Satellite Systems: 全地球衛星航法 ( または測位 ) システム ) 測量とは いわゆるカーナビを想像すればよい つまり 上空の衛星から発射される電波を受信する事により 地上の位置を求める測量である 衛星として代表的なものは アメリカの GPS 衛星であるが その他にも次のようなものがある アメリカの GPS( ジーピーエス :Global Positioning System) ロシアの GLONASS( グロナス :Global Navigation Satellite System) ヨーロッパ共同体の Galileo( ガリレオ :Galileo positioning system) 日本の準天頂衛星システム (Quasi( 準 )-Zenith( 天頂 ) Satellites( 衛星 ) System) GNSS の呼び名は H23 年の作用規程の準則の改正により GPS 衛星と GLONASS 衛星を併用して利用する事ができるようになったため 従来の GPS 測量から GNSS 測量へと名称が変更されたものである それまでは GPS 測量と呼ばれていた 従来 GPS 衛星はそれ単独で用いていたが H28 年の作業規程の準則の改正により GPS 準天頂衛星と変更された 元来 準天頂衛星は GPS 衛星を補完するために開発されたものであるため GPS 衛星と同様に扱われるようになった (2)GNSS 測量の原理 GNSS 測量の原理は 次図のように既知点と未知点に GNSS アンテナを設置し 衛星電波到達のズレを用いて両点の基線ベクトルを測定し 未知点の座標データを求めようとする方式である GNSS 衛星 4 つ以上の衛星からの受信電波のズレにより 基線ベクトル ( 距離と方向 ) を求め 未知点の 3 次元座標値が計算される GNSS アンテナ 未知点 基線ベクトル 既知点 受信機 1

GNSS測量 (3)GNSS 測量に必要な機器 < 受信アンテナ > 衛星からの電波を受信するためのアンテナ 写真のように三脚等に据付けて使用する GNSS アンテナ ( 株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン提供 ) (4)GPS 衛星の概要 GPS 衛星 2 は 地球の赤道面に対して約 55 度傾いた地上高度約 20,000Km の 6 つの軌道上に 合計 24 個 (1 軌道につき 4 個 ) 1 あり 周回周軌道 0.5 恒星日 (11 時間 58 分 ) で 常時電波を発信しながら地球の周りを回っている この GPS 衛星が発信する電波 ( 搬送波 ) には 衛星の位置を計算するための軌道情報や時刻などの 航法メッセージ と 観測に用いる周波である C/A コードや P コード が含まれている 1 予備の衛星を含めると 31 個 (2015/05 現在 ) の衛星がある GPS 衛星の配備状況は 海上保安庁 DGPS センターのWEBページ上で公開されている 2 現在 国内の電子基準点が GPS のみの観測となっており また日本の QZSS が GPS 衛星を補間するためのシステムであることから GNSS=GPS であると覚えておけば 士補試験には対応できると考える (5)GNSS 測量の概要 GNSS 測量を分類すると 次のようになる 単独測位法 ( 車や船舶のナビゲーション ) 相対測位法 DGPS( テ ィファレンシャル ) 法 干渉測位法 ( 測量で利用 ) スタティック法 短縮スタティック法 キネマティック法 RTK( リアルタイム キネマティック ) 法 2

大きな看板やトタン屋根など (6)GNSS 測量における注意点 1 上空視界の確保 GNSS 測量では測点間の見通しは必要ないが GNSS 衛星からの電波を受信する関係上 上空視界を妨げるような障害物のある場所では観測作業を行う事ができない また木の葉や枝が張り出している場所では 風等により上空からの電波が遮られ サイクルスリップ を起こす原因となるため 注意が必要である GNSS 衛星 上空視界 最低高度角 15 度を標準とする GNSS アンテナ サイクルスリップ :GNSS 衛星からの電波が遮られ観測データが不連続となり 位相記録が欠落する現象 欠落したデータは 解析結果に誤差となって現れる 2 電波障害とマルチパス観測点近辺にレーダーや電波塔など 障害電波発生源がある場所は GNSS アンテナの受信障害の原因となる可能性がある さらに 金属製品 ( トタン 看板 車など ) や高層建築物などがある場合は マルチパス を生じる原因となるため それらを避けて選点する必要がある マルチパス :GNSS 衛星からの電波が障害物等に反射して GNSS アンテナに到着する現象 GNSS 衛星は本来の電波と反射した電波の両方を受信する事となり 誤差の原因となる GNSS アンテナの指向性により影響は異なる衛星通信施設等GNSS アンテナ マルチパス 高層ビル等 混信障害 反射障害 3

( その他の混信障害発生源 ) 電気火花 ( 高圧電線 電車線路 雷 ) 強力電波( レーダー ラジオ等の放送局 ) 特定周波数電波( 特定の GNSS 受信機に影響 無線通信設備 携帯電話等 ) 試験問題にチャレンジ (H25 年 No7) 次の文は GNSS について述べたものである 明らかに間違っているものはどれか 次の中から選 べ 1. GNSS とは 人工衛星を用いた衛星測位システムの総称であり GPS GLONASS 準天頂衛星シス テムなどがある 2. 公共測量の GNSS 測量において基線ベクトルを得るためには 最低 3 機の測位衛星からの電波 を受信する 3. GNSS 測量では 観測点間の視通がなくても観測点間の距離と方向を求めることができる 4. GNSS 測量では 観測中に GNSS アンテナの近くで電波に影響を及ぼす機器の使用を避ける 5. GNSS 測量の基線解析を行うには 測位衛星の軌道情報が必要である 4

< 解答 > GNSS 測量に関する 運用と観測上の注意点等に関する問題である 基本的に旧 GPS 測量と何ら変わりはない 問題各文について解説すると 以下の通りである 1. 正しい GNSS の定義に関する文章である GNSS とは (Global Navigation Satellite Systems) 全地球衛星測位システムの略称であり 作業規程の準則では GPS GLONASS 及び準天頂衛星システムを適用する とある また GLONASS( グロナス ) とはロシアのシステム 準天頂衛星システムとは日本のシステムである 2. 間違い 公共測量の GNSS 測量では 基線ベクトルを得るために最低 4 機の測位衛星からの電波を同時に受信する必要がある (GLONASS を併用する場合は 5 機 ) 3. 正しい 衛星からの電波を受信して 2 地点間の基線ベクトル ( 距離と方向 ) を求めるシステムのため 見通しは不要である 4. 正しい 観測点近辺にレーダーや電波塔など 障害電波発生源がある場所は GNSS アンテナの受信障害の原因となる可能性があるため その使用を避けるべきである 障害電波発生源とは電気火花 ( 高圧電線 電車線路 雷 ) 強力電波 ( レーダー ラジオ等の放送局 ) 特定周波数電波 ( 特定の GNSS 受信機に影響 無線通信設備 携帯電話等 ) である 5. 正しい GNSS 衛星が発信する電波 ( 搬送波 ) には 衛星の位置を計算するための軌道情報や時刻などの 航法メッセージ と 観測に用いる周波である C/A コードや P コード が含まれている 軌道情報が無ければ 衛星の位置が解らず 基線解析が行えない 解答 :2 5