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第 2 部 CTD の概要 一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 版番号 : 2.6.1 緒言 ネキシウム カプセル ネキシウム 懸濁用顆粒分包 本資料に記載された情報に係る権利はアストラゼネカ株式会社に帰属します 弊社の事前の承諾なく本資料の内容を他に開示することは禁じられています

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 目次 頁 目次... 2 略語及び専門用語一覧表... 3 2.6.1.1 緒言... 4 2.6.1.2 D961H の製剤... 5 2.6.1.3 非臨床試験に用いた被験物質... 5 2.6.1.4 予定する効能 効果及び用法 用量... 6 2.6.1.4.1 ネキシウム カプセル... 6 2.6.1.4.2 ネキシウム 懸濁用顆粒分包... 8 図目次 図 1 エソメプラゾールマグネシウム水和物の化学構造式... 5 2

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 略語及び専門用語一覧表 本概要で使用する略語及び専門用語を以下に示す 略語及び専門用語 CYP D961H EPZ 用語の説明 Cytochrome P450: チトクロム P450 Esomeprazole magnesium trihydrate: エソメプラゾールマグネシウム水和物 Esomeprazole (the S-enantiomer of the racemate omeprazole): エソメプラゾール ( オメプラゾールの S 体 ) H199/19 The R-enantiomer of the racemate omeprazole: オメプラゾールの R 体 HPMC Hydroxypropyl methylcellulose: ヒプロメロース OPZ Omeprazole: オメプラゾール ( ラセミ体 ) PPI プロトンポンプ Proton pump inhibitor: プロトンポンプ阻害薬 Hydrogen/potassium adenosine triphosphatase: プロトン / カリウム - アデノシントリホスファターゼ (H + /K + -ATPase) 3

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 2.6.1.1 緒言 エソメプラゾールマグネシウム水和物 ( 以下 D961H) は ラセミ体であるオメプラゾール ( 以下 OPZ) の一方の光学異性体 (S 体 ) であるエソメプラゾール ( 以下 EPZ) を含有するプロトンポンプ阻害剤 ( 以下 PPI) であり AstraZeneca 社によって開発された 本剤は 2000 年 3 月にスウェーデンで承認されて以降 本邦及び海外主要国で承認されており 胃酸関連疾患の標準的な治療薬として世界各国で広く使用されている なお OPZ は オメプラール 錠 及び オメプラゾン 錠 という販売名にて本邦でも既に上市されている薬剤の主成分である EPZ と OPZ は同一の作用機序 すなわち 両薬物とも胃酸生成の最終過程 ( 胃酸分泌細胞である壁細胞の胃酸分泌細管に発現する H + /K + -ATPase[ 以下 プロトンポンプ ]) を阻害することにより強力な胃酸分泌抑制効果を発揮する ラセミ体である OPZ は S 体の光学異性体である EPZ と R 体の光学異性体 ( 以下 H199/19) が 1:1 の割合で混合されたものである この EPZ と H199/19 は共に 胃酸分泌細管内で胃酸と反応することで全く同一の活性本体 ( 光学不活性なスルフェンアミド体 ) に変換される 実際に in vitro 試験における両薬物のプロトンポンプ阻害作用は相互に異ならず OPZ との比較でも相違ないという結果を得ている ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.4.1.1 項参照 ) EPZ 及び OPZ の代謝においては 遺伝子多型が存在することが知られている CYP2C19 が主に関与し その他 CYP3A4 も一部関与している しかし これらの酵素の寄与率は EPZ と OPZ で異なり EPZ の代謝における CYP2C19 の寄与は OPZ と比較して少ない一方 CYP3A4 の寄与は大きい したがって EPZ は CYP2C19 の関与が OPZ と比較して少ないため 血漿中濃度及び胃酸分泌抑制作用に対する CYP2C19 の遺伝子型の影響が OPZ より小さく 安定した臨床効果が期待された ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.5.1.1 項参照 ) 本邦においては D961H のカプセル剤であるネキシウム カプセル 10 mg 及び同 20 mg が 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 逆流性食道炎 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 等の効能 効果により製造販売承認を 2011 年 7 月に取得した また 2012 年 6 月には 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 2013 年 2 月には ヘリコバクター ピロリ感染胃炎におけるヘリコバクター ピロリの除菌の補助 の効能 効果の追加に係る一部変更承認を取得した D961H は海外において 12~18 歳の小児に対しては 90 カ国以上 ( 錠剤 カプセル剤 懸濁用顆粒剤 ) 1~11 歳の小児に対しては 70 カ国以上 ( 懸濁用顆粒剤 ) で主に胃食道逆流症 ( 逆流性食道炎及び症候性胃食道逆流症 ) の効能 効果で承認されている 本邦においても 胃食道逆流症のような胃酸関連疾患は小児にも認められており 小児薬物療法検討会議にて検討する薬物療法の候補として 日本小児栄養消化器肝臓学会より H 2 受容体拮抗薬及び PPI に対する小児への開発要望が出されていた これらのことから D961H について小児患者に対する開発を検討することが望ましいと考え D961H の小児患者を対象とした開発を計画し ネキシウム カプセルにおける小児の用法 用量追加のための一部変更承認申請 並びにネキシウム 懸濁用顆粒分包の製造販売承認申請を行うに至った D961H の一般名はエソメプラゾールマグネシウム水和物 化学名は Bis 5-methoxy-2-[(S)-(4- methoxy-3,5-dimethylpyridin-2-yl)methylsulfinyl]-1h-benzimidazol-1-yl magnesium trihydrate である 構造式を図 1 に示す D961H はスルフィニル基の不斉硫黄原子に由来する S 体化合物である 分子式は C 34H 36N 6O 6S 2Mg 3H 2O 分子量は 767.17 である 4

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 図 1 エソメプラゾールマグネシウム水和物の化学構造式 2.6.1.2 D961H の製剤 ネキシウム カプセル ネキシウム カプセルは 有効成分である D961H を含有するペレットを充填したヒプロメロース (HPMC) カプセル剤である D961H はであるため ペレットは腸溶性コーティングされており 胃液中ではほとんど溶けないが 小腸で D961H を放出するように設計されている 本剤には EPZ がそれぞれ 10 mg 及び 20 mg(d961h として それぞれ 11.1 mg 及び 22.3 mg) 含まれており いずれの含量の場合も D961H を含有するペレットの構造及び組成は同一で カプセルあたりのペレットの充填量 HPMC カプセルの色と大きさのみが異なっている ネキシウム 懸濁用顆粒分包 ネキシウム 懸濁用顆粒分包は ネキシウム カプセルと同じ腸溶性コーティングされたペレットと添加剤顆粒を 1 回使い切りアルミ袋に充填した顆粒剤である ネキシウム 懸濁用顆粒剤 10 mg 及び 20 mg は それぞれアルミ袋に EPZ のフリー体として 10 mg 及び 20 mg を含有する カプセル剤と同様 懸濁用顆粒剤も腸溶性コーティングされたペレットを用いて製した 機能を有する製剤である 2.6.1.3 非臨床試験に用いた被験物質 ネキシウム カプセル及びネキシウム 懸濁用顆粒分包に含有される D961H は 遅延放出型カプセル 錠剤及び経口懸濁液用顆粒として臨床的に使用されている 非臨床試験でも EPZ のマグネシウム塩が主に使用されてきたが 幾つかの非臨床試験では EPZ のフリー体やナトリウム塩が使用され OPZ についても同様に そのフリー体 ナトリウム塩又はマグネシウム塩が使用されてきた したがって 今回の承認申請で提出する非臨床試験に関する資料に示した投与量及び濃度は 個々の試験で用いた実際の剤型に関わらず一貫して EPZ 及び OPZ の各フリー体での投与量及び濃度として表示している 5

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 2.6.1.4 予定する効能 効果及び用法 用量 今回申請するネキシウム カプセル及びネキシウム 懸濁用顆粒分包の効能 効果 ( 案 ) 及び用法 用量 ( 案 ) を以下に示す 2.6.1.4.1 ネキシウム カプセル 効能 効果 ( 案 ) < ネキシウムカプセル 10mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 逆流性食道炎 非びらん性胃食道逆流症 Zollinger- Ellison 症候群 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 下記におけるヘリコバクター ピロリの除菌の補助胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃 MALT リンパ腫 特発性血小板減少性紫斑病 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃 ヘリコバクター ピロリ感染胃炎 < ネキシウムカプセル 20mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 逆流性食道炎 Zollinger-Ellison 症候群 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 下記におけるヘリコバクター ピロリの除菌の補助胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃 MALT リンパ腫 特発性血小板減少性紫斑病 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃 ヘリコバクター ピロリ感染胃炎 用法 用量 ( 案 ) < ネキシウムカプセル 10mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 Zollinger-Ellison 症候群成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 小児通常 1 歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 体重 20 kg 未満では 1 回 10 mg を 体重 20 kg 以上では症状に応じて 1 回 10~20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 逆流性食道炎成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする さらに再発 再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては 1 回 10~20mg を 1 日 1 回経口投与する 小児通常 1 歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 体重 20 kg 未満では 1 回 10mg を 6

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 体重 20 kg 以上では症状に応じて 1 回 10~20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする 非びらん性胃食道逆流症成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 10mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 4 週間までの投与とする 小児通常 1 歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 1 回 10mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 4 週間までの投与とする 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する ヘリコバクター ピロリの除菌の補助通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg アモキシシリン水和物として 1 回 750mg ( 力価 ) 及びクラリスロマイシンとして 1 回 200mg( 力価 ) の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する なお クラリスロマイシンは 必要に応じて適宜増量することができる ただし 1 回 400mg( 力価 )1 日 2 回を上限とする プロトンポンプインヒビター アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの 3 剤投与によるヘリコバクター ピロリの除菌治療が不成功の場合は これに代わる治療として 通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg アモキシシリン水和物として 1 回 750mg( 力価 ) 及びメトロニダゾールとして 1 回 250mg の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する < ネキシウムカプセル 20mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 Zollinger-Ellison 症候群成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 小児通常 体重 20 kg 以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 症状に応じて 1 回 10~ 20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 逆流性食道炎成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする さらに再発 再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては 1 回 10~20mg を 1 日 1 回経口投与する 小児通常 体重 20 kg 以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 症状に応じて 1 回 10~ 20mg を 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする 7

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を 1 日 1 回経口投与する ヘリコバクター ピロリの除菌の補助通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg アモキシシリン水和物として 1 回 750mg ( 力価 ) 及びクラリスロマイシンとして 1 回 200mg( 力価 ) の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する なお クラリスロマイシンは 必要に応じて適宜増量することができる ただし 1 回 400mg( 力価 )1 日 2 回を上限とする プロトンポンプインヒビター アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの 3 剤投与によるヘリコバクター ピロリの除菌治療が不成功の場合は これに代わる治療として 通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg アモキシシリン水和物として 1 回 750mg( 力価 ) 及びメトロニダゾールとして 1 回 250mg の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する 2.6.1.4.2 ネキシウム 懸濁用顆粒分包 効能 効果 ( 案 ) < ネキシウム懸濁用顆粒分包 10mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 逆流性食道炎 非びらん性胃食道逆流症 Zollinger- Ellison 症候群 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 下記におけるヘリコバクター ピロリの除菌の補助胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃 MALT リンパ腫 特発性血小板減少性紫斑病 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃 ヘリコバクター ピロリ感染胃炎 < ネキシウム懸濁用顆粒分包 20mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 逆流性食道炎 Zollinger-Ellison 症候群 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制 下記におけるヘリコバクター ピロリの除菌の補助胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃 MALT リンパ腫 特発性血小板減少性紫斑病 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃 ヘリコバクター ピロリ感染胃炎 用法 用量 ( 案 ) < ネキシウム懸濁用顆粒分包 10mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 Zollinger-Ellison 症候群成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 小児通常 1 歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 体重 20 kg 未満では 1 回 10mg を 8

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 体重 20 kg 以上では症状に応じて 1 回 10~20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 逆流性食道炎成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする さらに再発 再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては 1 回 10~20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する 小児通常 1 歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 体重 20 kg 未満では 1 回 10mg を 体重 20 kg 以上では症状に応じて 1 回 10~20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする 非びらん性胃食道逆流症成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 10mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 4 週間までの投与とする 小児通常 1 歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 1 回 10mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 4 週間までの投与とする 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する ヘリコバクター ピロリの除菌の補助通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して アモキシシリン水和物として 1 回 750mg( 力価 ) 及びクラリスロマイシンとして 1 回 200mg( 力価 ) の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する なお クラリスロマイシンは 必要に応じて適宜増量することができる ただし 1 回 400mg( 力価 )1 日 2 回を上限とする プロトンポンプインヒビター アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの 3 剤投与によるヘリコバクター ピロリの除菌治療が不成功の場合は これに代わる治療として 通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して アモキシシリン水和物として 1 回 750mg( 力価 ) 及びメトロニダゾールとして 1 回 250mg の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する < ネキシウム懸濁用顆粒分包 20mg> 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 吻合部潰瘍 Zollinger-Ellison 症候群成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 小児通常 体重 20 kg 以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 症状に応じて 1 回 10~ 9

2.6.1 緒言一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 胃潰瘍 吻合部潰瘍では 8 週間まで 十二指腸潰瘍では 6 週間までの投与とする 逆流性食道炎成人通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする さらに再発 再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては 1 回 10~20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する 小児通常 体重 20 kg 以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして 症状に応じて 1 回 10~ 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する なお 通常 8 週間までの投与とする 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して 1 日 1 回経口投与する ヘリコバクター ピロリの除菌の補助通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して アモキシシリン水和物として 1 回 750mg( 力価 ) 及びクラリスロマイシンとして 1 回 200mg( 力価 ) の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する なお クラリスロマイシンは 必要に応じて適宜増量することができる ただし 1 回 400mg( 力価 )1 日 2 回を上限とする プロトンポンプインヒビター アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの 3 剤投与によるヘリコバクター ピロリの除菌治療が不成功の場合は これに代わる治療として 通常 成人にはエソメプラゾールとして 1 回 20mg を用時水で懸濁して アモキシシリン水和物として 1 回 750mg( 力価 ) 及びメトロニダゾールとして 1 回 250mg の 3 剤を同時に 1 日 2 回 7 日間経口投与する 10

第 2 部 CTD の概要 一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 版番号 : 2.6.2 薬理試験の概要文 ネキシウム カプセル ネキシウム 懸濁用顆粒分包 本資料に記載された情報に係る権利はアストラゼネカ株式会社に帰属します 弊社の事前の承諾なく本資料の内容を他に開示することは禁じられています

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 目次 頁 目次... 2 略語及び専門用語一覧表... 3 2.6.2.1 まとめ... 4 2.6.2.2 効力を裏付ける試験... 5 2.6.2.2.1 In vitro 試験... 5 2.6.2.2.2 In vivo 試験... 5 2.6.2.3 副次的薬理試験... 6 2.6.2.4 安全性薬理試験... 6 2.6.2.5 薬力学的薬物相互作用試験... 7 2.6.2.6 考察及び結論... 7 2.6.2.7 図表... 8 2.6.2.8 参考文献... 8 2

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 略語及び専門用語一覧表 本概要で使用する略語及び専門用語を以下に示す 略語及び専門用語 AUC AUC t CYP D961H EPZ 用語の説明 Area under plasma concentration-time curve from zero to infinity: 投与後無限大時間までの血漿中濃度 - 時間曲線下面積 Area under the plasma concentration-time curve from time zero to time of last quantifiable concentration: 投与後最終測定可能時点 t までの血漿中濃度 - 時間曲線下面積 Cytochrome 450: チトクローム P450 Esomeprazole magnesium trihydrate: エソメプラゾールマグネシウム水和物 Esomeprazole (the S-enantiomer of the racemate omeprazole): エソメプラゾール ( オメプラゾールの S 体 ) H199/19 The R-enantiomer of the racemate omeprazole: オメプラゾールの R 体 IC 50 i.v. OPZ PD PK p.o. プロトンポンプ 50% inhibitory concentration:50% 阻害濃度 intravenous: 静脈内投与 Omeprazole: オメプラゾール Pharmacodynamic(s): 薬力学 Pharmacokinetic(s): 薬物動態学 / 薬物動態 / 体内動態 per os: 経口投与 Hydrogen/potassium adenosine triphosphatase: プロトン / カリウム - アデノシントリホスファターゼ (H + /K + -ATPase) 3

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 2.6.2.1 まとめ 今回 ネキシウム カプセルにおける小児の用法 用量追加のための一部変更承認申請 並びにエソメプラゾールマグネシウム水和物 ( 以下 D961H) の懸濁用顆粒の製造販売承認申請を行うにあたり 本概要では追加試験を実施しなかった妥当性について考察した エソメプラゾール ( 以下 EPZ) の効力を裏付ける試験から以下の結果が得られている ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.6.2.2 項参照 ) EPZ( オメプラゾール [ 以下 OPZ] の S 体 ) は摘出ウサギ胃粘膜層由来の H + /K + -ATPase ( 以下 プロトンポンプ ) に対して阻害作用を示し その作用は OPZ 及び OPZ の R 体 ( 以下 H199/19) と同程度であった EPZ は単離ウサギ胃底腺におけるヒスタミン刺激胃酸産生に対して抑制作用を示し その作用は OPZ 及び H199/19 と同程度であった EPZ は胃瘻 SD 系ラットのペンタガストリン及びカルバコール刺激胃酸分泌に対して抑制作用を示した (2 試験 ) うち 1 試験において H199/19 は OPZ 及び EPZ よりも有意に高い胃酸分泌抑制作用を示したが この差は薬物のラットにおける全身曝露量 (AUC t) の違いに起因していると考えられた EPZ は Heidenhain pouch ラブラドール犬のヒスタミン刺激胃酸分泌に対して抑制作用を示し その効力は OPZ 及び H199/19 と同程度であった また これら 3 薬物間には全身曝露量 (AUC) の違いも認められなかった 上記のことより EPZ は OPZ 同様 胃壁細胞のプロトンポンプを阻害し 強力な胃酸分泌抑制作用を発揮することが示された また イヌの試験で観察されたように 全身曝露量 (AUC t 又は AUC) が同じであれば EPZ と OPZ の in vivo における効力にほとんど差は認められないことから これまでに明らかにされた OPZ の薬効薬理作用を EPZ も同様に有していることが示唆された したがって EPZ は胃酸分泌反応の最終過程で プロトンポンプを阻害し 刺激物質誘発の胃酸分泌を強力かつ持続的に抑制すること また OPZ が各種病態モデルにおいて優れた胃粘膜障害発生抑制作用及び治癒促進作用を有することが明らかとなっている 一般薬理試験において OPZ は臨床用量と比較して十分高用量まで投与されており その薬理学的安全性が確認されている OPZ の半量は EPZ と見なすことが可能であることから EPZ の薬理学的安全性も既に確認されていると考えられる ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.6.2.4 項参照 ) ラット及びイヌの幼若動物を用いた毒性試験で EPZ の胃酸分泌抑制作用により 成長と共にガストリン濃度及びガストリン反応は増加することが示された ( 試験 900127 及び試験 900186) 以上のことより 非臨床モデルにおいて in vivo での EPZ の胃酸分泌抑制作用は全身曝露量に比例することが示されたこと また幼若動物を用いた毒性試験の結果から EPZ の薬理作用が単に動物の年齢によって異なると考えられないことから 幼若動物を用いた薬力学的試験を追加実施する必要はないと判断した なお 本概要文では OPZ EPZ 及び H199/19 の投与量及び濃度は 各被験物質のフリー体としての換算値を表記している 4

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 2.6.2.2 効力を裏付ける試験 これまでに OPZ EPZ 及び H199/19 について実施した 成人患者での D961H 使用を支持する非臨床薬理試験の結果を以下に要約する ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ] 2.6.2.2 項参照 ) 2.6.2.2.1 In vitro 試験 摘出ウサギ胃粘膜層より調製したプロトンポンプに対する EPZ OPZ 及び H199/19( いずれもフリー体 ) の阻害作用を検討したところ すべての薬物がプロトンポンプ阻害活性を有し その作用強度は同程度であり プロトンポンプ阻害能に立体選択性はないことが示唆された 単離ウサギ胃底腺において OPZ EPZ 及び H199/19 はヒスタミンにより誘発されるウサギ胃底腺の胃酸産生を濃度依存的に抑制した 各薬物による胃酸産生に対する抑制作用 (IC 50 値 ) はそれぞれ 0.33 0.36 及び 0.32 µmol/l であり 3 薬物ともに同程度の胃酸産生抑制作用を示した また 別の社内試験でも 3 薬物の胃酸産生抑制作用を検討したが IC 50 値はほぼ同じであったことから in vitro 試験で観察される胃底腺における胃酸産生抑制作用には立体選択性はないことが示唆された EPZ 及び H199/19 の両光学異性体は壁細胞の胃酸分泌細管に取り込まれ 蓄積するが 酸性環境下ではこれらの薬物は不安定であり いずれも光学異性を失った酵素阻害作用を有するスルフェンアミド体 ( 活性本体 ) に変化する 2 つの光学異性体は類似の物理化学的性質を有し 親化合物から活性代謝物への化学的変換は両光学異性体で同じ速度で生じることから in vitro では これら光学異性体の薬理作用に差はなく 又ラセミ体とも差がない結果となったと考えられる 2.6.2.2.2 In vivo 試験 前項の in vitro 試験に続き in vivo での胃酸分泌に対する 2 つの光学異性体の胃酸分泌抑制作用をラットで検討した EPZ OPZ 及び H199/19 の胃酸分泌反応に対する抑制作用について 胃瘻 SD 系ラットを用い まず単回静脈内投与により検討した後に 1 週間の休薬期間を設け 更に単回経口投与により検討した 検討する用量は静脈内投与では 1.0 μmol/kg(0.35 mg/kg) 経口投与では 7.0 μmol/kg(2.4 mg/kg) に設定し 各投与経路で別途 溶媒投与群も設けた 各薬物の投与 75 分後からペンタガストリン及びカルバコールにより胃酸分泌を刺激し (2 時間の持続皮下注 ) 薬物投与 105~195 分後の胃酸分泌を測定したところ すべての薬物投与群で胃酸分泌抑制作用が認められ また各薬物の作用強度に統計学的有意差は認められなかった 両投与経路において EPZ の胃酸分泌抑制作用は OPZ とほぼ同程度であったが H199/19 よりも弱い傾向を示した 上記の in vivo 試験において H199/19 投与により 統計学的有意ではないものの 同用量の EPZ 投与後よりも強い胃酸分泌抑制作用が認められたことから EPZ 及び H199/19 の胃酸分泌抑制作用は in vivo では異なる可能性があることが示唆された 更に薬物活性 薬物動態相関を包括的に明らかにする目的で 成熟ラット及び成熟イヌを用いた薬力学 (PD)/ 薬物動態学 (PK) 試験を追加実施し 2 つの光学異性体 (EPZ 及び H199/19) の薬理作用をラセミ体の OPZ と比較検討した 胃瘻 SD 系ラットに各薬物 (EPZ H199/19 及び OPZ) の 0 4.0 7.0 及び 12 μmol/kg(0 1.4 2.4 及び 4.1 mg/kg) を単回経口投与し 各薬物の胃酸分泌 ( 胃液分泌量 胃液量及び胃液酸度 ) 5

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 に対する抑制作用を検討した 薬物投与を行った 120 分後に ペンタガストリン又はカルバコールの皮下 150 分間持続投与による胃酸分泌刺激を開始した 胃液は胃酸分泌刺激中に 30 分間隔で採取した すべての薬物で用量依存的な胃酸分泌抑制作用が確認された この抑制作用は薬物投与後 120~180 分 すなわち胃酸分泌刺激時間の初期で最大に達し EPZ の低用量 (4.0 μmol/kg) を除く全薬物の全用量で 胃酸分泌刺激時間の最後の 30 分間でも有意な胃酸分泌量抑制作用が確認された また 胃液酸度も低下したが 胃酸分泌に対する作用は主に胃液分泌量の減少によるものと考えられた 胃酸分泌に対する抑制作用は H199/19 は OPZ より強く OPZ は EPZ より強く いずれの差も統計学的に有意であったが この所見は 各薬物の AUC t 値が H199/19>OPZ>EPZ の順に高いことと相関していた ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.6.4.3.1 項参照 ) すなわち OPZ の両光学異性体がラットにおいて異なる全身曝露量 (AUC t) を示すことが 今回示された胃酸分泌抑制作用強度の差の主な原因であると考えられた これは 両光学異性体とも 胃壁細胞に移行した後に酸による触媒反応によって全く同一の活性本体 ( スルフェンアミド体 ) に変化することからも支持された イヌを用いて上記と同様の試験を実施し EPZ H199/19 及び OPZ の胃酸分泌 ( 胃液分泌量 胃液量及び胃液酸度 ) に対する抑制作用と用量並びに薬物曝露量との相関性について検討した Heidenhain pouch ラブラドール犬に各薬物を 0 1.0 2.0 及び 4.0 μmol/kg(0 0.35 0.69 及び 1.4 mg/kg) を単回経口投与した 胃酸分泌刺激は 投与の 90 分前から 300 分後までヒスタミン静脈内持続投与により行った ヒスタミン刺激中の 30 分毎に胃液を採取した すべての薬物で用量依存的な胃酸分泌抑制が認められ 胃酸分泌抑制作用は概して投与後 120~300 分で最大に達した また 全薬物の全用量で 胃酸分泌刺激の最後の 30 分間 ( 投与後 270~300 分 ) でも有意な抑制作用が確認され 4.0 μmol/kg 投与群では約 60% の胃酸分泌抑制作用が残存していた 本試験では 3 薬物の効力は同程度であり AUC 値 ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.6.4.3.2 項参照 ) も同程度であることが示されている ラセミ体の OPZ に関してこれまでに実施された広範な薬理学的検討の結果と併せて 上記の PD 試験の結果から ラセミ体 OPZ と同様 その 2 つの光学異性体である EPZ 及び H199/19 は胃酸分泌に対して強力な抑制作用を有することが示された 2.6.2.3 副次的薬理試験 該当なし 2.6.2.4 安全性薬理試験 既にラセミ体である OPZ の一般薬理作用が詳細に検討され その安全性に懸念を抱かせるような所見は認められていないことから 改めて EPZ を用いた安全性薬理試験を実施しなかった 以下に OPZ の一般薬理試験の結果を要約する ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.6.2.4 項参照 ) OPZ の一般薬理作用はマウス ラット モルモット ウサギ ネコ及びイヌを用いて検討された OPZ は in vivo では 100 mg/kg 経口投与又は 10 mg/kg 静脈内投与までの用法 用量において 中枢神経系 自律神経系 消化器系 血液系等に対し ほとんど作用を示さなかった 一方 呼吸 循環器系では ネコへのアドレナリン投与による昇圧反応に対し昇圧の増強傾向及び降圧の 6

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 抑制傾向 (10 mg/kg, i.v.) を 泌尿器系ではラットの尿量並びに Na + K + Cl - 排泄の有意な増加 (10 mg/kg 以上, p.o.) を示した In vitro では 最高濃度 (1.0 10-4 g/ml) で循環器系 自律神経系 消化器系及び生殖器系に対して作用の認められたものもあったが in vivo で検討した場合には 対応する臓器の機能に特記すべき影響は認められなかった 2.6.2.5 薬力学的薬物相互作用試験 該当なし 2.6.2.6 考察及び結論 以上の試験結果から 非臨床モデルにおいて EPZ 及び OPZ の in vivo における胃酸分泌抑制作用の効力は全身曝露量に相関し 質的には全く同一であることが強く示唆された すなわち OPZ 及び各光学異性体の in vivo における効力を決定するのは 投与量により規定される全身曝露量であると考えられた ラットにおける胃酸分泌抑制作用の効力は H199/19>OPZ>EPZ の順に強く これら各薬物の全身曝露量の高さと相関することが示された 一方 イヌにおいてはこれら 3 薬物間でその効力及び全身曝露量に明らかな違いは認められなかった また CYP2C19 extensive metaboliser である健康成人では D961H の方が OPZ よりも効力及び全身曝露量ともに高値を示すことから ( ネキシウムカプセル承認時資料概要 [2011 年 7 月 ]2.5.3.1.1.2 項及び 2.5.3.2.2.1 項参照 ) これらの結果も効力と全身曝露量の相関を示唆するものとなった ある動物種ではヒトにおける胃の生後発育のパターンと同様であるものの 動物種によって 特定の腺細胞 の発現の時期及び成長に違いがあることが報告されている 実際 消化管の形態 特に機能は成長と共に著しく発達することから その発達は幼若動物の胃酸分泌のような機能にも影響を及ぼすと考えられる その影響を受けて胃酸分泌の抑制にも影響が及び 生後間もない胃酸分泌が低い時期には 低用量の EPZ でも顕著に胃酸分泌を抑制する可能性がある その後の離乳期は 哺乳期の高脂肪 / 低炭水化物食から低脂肪 / 高炭水化物食へと切り替わり 消化及び輸送機能の著しい変化が始まって消化器系が成熟するに至る (Walthall et al 2005) 上記のような成長過程の変化はラットにおいて顕著であり 出生時の消化管は形態的及び機能的に未熟であるが 生後約 3 週齢の離乳期に胃粘膜の急激な発達が始まる (Walthall et al 2005) ラットでは出生時に胃酸分泌はないため 新生児ラットの胃内 ph は高い また ペプシン ガストリン及び内因子の分泌も出生時には始まっていない 更に 胃のガストリン受容体は生後 3 週頃から成熟が始まり この時期から胃粘膜はガストリン刺激に反応して胃酸分泌を開始する ガストリン濃度は生後 18 日まで低く 生後 3 週で著しく増加したときに胃酸分泌が顕著に増加する 胃酸分泌は生後 6 週目 ( 生後 40 日 ) までに基本的に成熟ラットと同程度に達する 新生児 / 幼若ラットを用いた毒性試験において EPZ を生後 7~34 日の間投与したとき これら試験の投与期間である 4 週間の最初の 2 週間は胃酸分泌がないか極めて低いと考えられるが 3~4 週目においては EPZ の胃酸分泌抑制作用により 成長と共にガストリン濃度及びガストリン反応は増加することが示された ( 試験 900127) イヌの消化管は 出生時において形態的には完成されているが 機能は ( ヒトと同様に ) 成長と共に発達する (Walthall et al 2005) ビーグル犬では消化管の成長が最も速いのは出生から生後 63 日までの期間であり 離乳期が終わる時期と一致する イヌでは 胃酸分泌は生後 1~2 日 7

2.6.2 薬理試験の概要文一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 から始まり ペプシン分泌は生後約 21 日から始まる また リパーゼ活性は生後 1~21 日に上昇し 21~42 日まで低下するものの 42 日目のリパーゼ活性は生後 63 日から成熟期におけるリパーゼ活性よりも顕著に高い 当該総説には イヌのガストリン分泌の発達に関する情報はないが ガストリン分泌は胃酸分泌の発達に伴い 出生後から多少なりとも存在し イヌの成長と共に増加すると考えられる したがって 新生児 / 幼若イヌを用いた EPZ の毒性試験 ( 試験 900186) の 3 カ月までの投与期間中 ( 生後 10 日から開始 ) において 成熟イヌよりも低レベルであろうが 胃酸及びガストリン分泌は機能していたと考えられる 実際 上記の毒性試験では EPZ の胃酸分泌抑制作用により 成長と共にガストリン濃度及びガストリン反応は増加することが示された 以上 EPZ の薬理作用が単に動物の年齢により異なると考える理由がないこと EPZ の胃酸分泌抑制作用の効力は全身曝露量と相関していることから 今回の承認申請に当たり幼若動物で薬力学的試験を追加実施する必要性又は妥当性はないと考えた 2.6.2.7 図表 該当なし 2.6.2.8 参考文献 Walthall et al 2005 Walthall K, Cappon GD, Hurtt ME, Zoetis T. Review Article. Postnatal Development of the Gastrointestinal System: A Species Comparison. Birth Defects Research (Part B) 2005:74:132-56. 8