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国試対策 酸塩基 酸 塩基 ( アルカリ ) って何? H 2 SO 4 水酸化カルシウムアンモニア CH HNO 3 4 HCl 硫酸ナトリウム 新垣 知輝 どれが酸? どれが塩基? 酸 酸と塩基の定義 塩基 H + を出すもの OH を出すもの by アレニウス H + を渡すもの H + を受け取るもの by ブレンステッド ローリー電子対を受け取る電子対を渡すものもの by ルイス 水素イオン (H + ) を出すものが酸 HCl H + + Cl HNO 3 H + + NO 3 H 2 CO 3 2H + + CO 2 3 H 2 SO 4 2H + + SO 2 4 H 3 PO 4 3H + + PO 3 4 CH 3 COOH H + + CH 3 COO (COOH) 2 2H + + (COO ) 2 メタン (CH 4 ) やエタン (CH 3 CH 3 ) は電離しないから H があっても関係ない

一般的に書くと HCl H + + Cl HNO 3 H + + NO 3 H 2 CO 3 H + + HCO 3 H 2 SO 4 H + + HSO 4 H 3 PO 4 H + + H 2 PO 4 CH 3 COOH H + + CH 3 COO (COOH) 2 H + + HOOCCOO H が 2 個以上ある場合は H 2 CO 3 H + + HCO 3 H 2 CO 3 H + + HCO 2 3 H 2 SO 4 H + + HSO 4 HSO 4 H + + SO 2 4 H 3 PO 4 H + + H 2 PO 4 H 2 PO 4 H + + HPO 2 4 HPO 2 4 H + + PO 3 4 水酸化物イオン (OH ) を出す or 水素イオンを受け取るものが塩基 NaOH Na + + OH KOH K + + OH Ca(OH) 2 Ca 2+ + 2OH Cu(OH) 2 Cu 2+ + 2OH NH NH 4+ + OH 3 + H 2 O それ以外のは? 1.H + を受け取ったり渡したりできない 酸でも塩基 ( アルカリ ) でもない NaCl O 2 MnSO 4 2.H + を受け取ったり渡したりできる どっちになるかは環境 ( 周り ) 次第 HCO 3 ( 塩基 )+ HCl H 2 CO 3 + Cl HCO 3 ( 酸 )+ NaOH CO 3 2 + Na + + H 2 O

この考え方を使うと HCl Cl + H + HCl 水素イオンを受け取っている! 塩化物 (Cl ) イオンは塩基!! 他にも 共役 NH 3 + H 2 O NH 4+ + OH 塩基酸酸塩基 94 回問 4 化合物の酸性度の大きさを比較した a d のうち 正しいものの組合せはどれか a H 3 CCH 3 > H 2 C=CH 2 > HC CH b H 3 CC 6 H 5 > H 3 CCN > H 3 CCH 3 c d CH 2 (COCH 3 ) 2 > H 3 CCOCH 2 COOCH 3 > H 3 CCOCH 3 1(a b) 2(a c) 3(a d) 4(b c) 5(b d) 6(c d) 酸や塩基の 価数 かすう って何? HCl H + + Cl (1 価 ) H 2 SO 4 2H + + SO 2 4 (2 価 ) H 3 PO 4 3H + + PO 3 4 (3 価 ) NaOH Na + + OH (1 価 ) Ca(OH) 2 Ca 2+ + 2OH (2 価 ) NH 3 + H 2 O NH 4+ + OH (1 価 ) 強酸 弱酸 強塩基 1 価 2 価 3 価 HCl HNO 3 CH 3 COOH NaOH H 2 SO 4 H 2 CO 3 (COOH) 2 Ca(OH) 2 H 3 PO 4 価数 = 1 分子から 何個 H + や OH が出ているかの数 弱塩基 NH 3 Mg(OH) 2 Al(OH) 3

酸とは水素イオン (H + ) を出すもの 酸 ( 塩基 ) の強さは 水素イオン濃度 ([H + ]) で決まる 水素イオン濃度の出し方 ( 初級 ) 酸のモル数 (mol) 溶液の体積 (L) 酸の価数酸のモル濃度 (mol/l) 酸の価数 (1) 2 L 中に0.1 mmolの塩酸があるときの [H + ] は (2) 7 L 中に0.4 mmol/lの塩酸があるときの [H + ] は (3) 5 L 中に0.05 molの硫酸があるときの [H + ] は 硫酸は 2 価 (4) 3 L 中に 0.3 µmol/l の硫酸があるときの [H + ] は 中性の ( 酸がない ) とき 水が電離すると H + を出す H 2 O H + + OH 水の電離では [H + ][OH ] = 10 14 (5) 4 L 中に 2 mmol の塩化ナトリウムがあるときの [H + ] は (6) 0.2L 中に 6 mmol/l の塩化カリウムがあるときの [H + ] は (7) 5 L 中に 0.5 mol の硫酸マグネシウムがあるときの [H + ] は が成り立つ ( 水のイオン積 ) 水では H + と OH が同じ量電離するから [H + ]=[OH ] = 10 7 (8) 6 L 中に 3 µmol/l の硝酸銀があるときの [H + ] は

塩基のとき出すのはOH NaOH Na + + OH H + ないけどどうするの? ( 例 ) 4 L 中に 2 mmol の水酸化カリウムがあるときの [H + ] は [OH ] = 2 10 3 4 1 = 0.5 10 3 = 5 10 4 10 14 10 14 [H + 10 10 ] = = = 15 = 2 10 [OH ] 5 10 4 5 10 4 11 ( 例 )5 mmol/l 水酸化カルシウムが 6 L あるときの [H + ] は [H + ][OH ] = 10 14 を利用する 実際には [H + ] = 1014 [OH ] [OH ] = 5 10 3 2 = 10 10 3 = 10 2 10 14 10 14 10 2 [H + ] = = = 10 [OH ] 12 Ca(OH) 2 (9) 3 L 中に 0.06 mol の水酸化カリウムがあるときの [H + ] は ph について [H + ] = 0.000025 mol/l = 2.5 10 5 長い! mol/l = 10 4.6 mol/l( 指数表現 ) (10)2.5 mmol/l 水酸化カルシウムが 7 L あるときの [H + ] は ここだけ書こう ph 4.6 ph = log[h + ] ph は [H + ] に log をつけたもの

( 例 ) 2 L 中に 0.2 mmol の塩酸があるときの ph は (11) 0.2 L 中に 0.1 mmol の硫酸があるときの ph は 0.2 10 3 2 1 = 0.1 10 3 = 10 4 ph=4 ( 例 ) 3 L 中に 0.3 mol の硫酸マグネシウムがあるときの ph は 中性なので10 7 ph=7 ( 例 )5 mmol/l 水酸化カルシウムが 6 LあるときのpHは (12)5 L 中に 0.1 mol の塩化ナトリウムがあるときの ph は (13)10 µmol/l 水酸化ナトリウムが 6 L あるときの ph は [OH ] = 5 10 3 2 = 10 10 3 = 10 2 10 14 10 14 10 2 [H + ] = = = 10 [OH ] 12 ph=12 100 回問 5 0.1 mol/l 塩酸水溶液の ph として最も近い値はどれか 1 つ選べ ただし 塩酸は完全に解離するものとする 1 0.10 2 0.00 3 0.10 4 1.0 5 2.0 強酸 弱酸 1 価 2 価 3 価 HCl HNO 3 CH 3 COOH H 2 SO 4 強い 弱いって何 H 2 CO 3 (COOH) 2 H 3 PO 4 強塩基 弱塩基 NaOH NH 3 Ca(OH) 2 Mg(OH) 2 Al(OH) 3

酸 塩基の電離のしくみ 強い酸 ( 塩基 ) HA H + + A BOH B + + OH 弱い酸 ( 塩基 ) HA H + + A BOH B + + OH 元に戻る ( 逆反応が起きる ) 100% は反応が進まない HA H + + A BOH B + + OH 元に戻る ( 逆反応が起きる ) これを可逆反応という 正反応と逆反応の反応の速さが同じとき見た目には変化しなくなる これを ( 化学 ) 平衡状態という aa + bb pp +qq いつ平衡状態になるの? これを表したものを平衡定数という p q [P] [Q] K = a b [A] [B] 豆知識それぞれの反応速度は V = k [A] [B] V = k [P] [Q] a b p q 1 1 2 2 次の反応式の平衡定数を求めてみよう HCl + H 2 O H 3 O + + Cl HNO 3 + H 2 O H 3 O + + NO 3 H 2 CO 3 + H 2 O H 3 O + + HCO 3 H 2 SO 4 + H 2 O H 3 O + + HSO 4 H 3 PO 4 + H 2 O H 3 O + + H 2 PO 4 CH 3 COOH + H 2 O H 3 O + + CH 3 COO (COOH) 2 + H 2 O H 3 O + + HOOCCOO

HA + H 2 O H 3 O + + A HA + H 2 O H 3 O + + A このときの平衡定数 K は 実際は水の濃度 ([H 2 O]) は変わらないから Ka を酸解離定数という B + H 2 O BH + + OH B + H 2 O BH + + OH このときの平衡定数 K は 実際は水の濃度 ([H 2 O]) は変わらないから K b を塩基解離定数という

ある物質について 酸解離定数は 酸 塩基解離定数は K a + H A = [ HA] HA + H 2 O H 3 O + + A HA + OH H 2 O + A K b = [ HA] OH A 塩基 酸解離定数は 塩基解離定数は K a K b この 2 つをあわせてみよう + H A = = [ HA] [ HA] OH A K に log をつけると pk さっきと同じように ( 今度は足す ) と HA + H 2 O H 3 O + + A + H A K a = [ HA] + H A pk = log K = log a a [ HA] K a が大きいと ( 分子 / 分母 ) が大きい したがって水素イオン濃度の値は ( 大きい / 小さい ) から ( 強い / 弱い ) 酸 pk a が大きいと ( 分子 / 分母 ) が小さい したがって水素イオン濃度の値は ( 大きい / 小さい ) から ( 強い / 弱い ) 酸

HA + OH H 2 O + A 89 回問 15 [ HA] OH K b = a A b [ HA] OH pkb = log Kb = log c A d K a が大きいと ( 分子 / 分母 ) が大きい e したがって水素イオン濃度の値は ( 大きい / 小さい ) から ( 強い / 弱い ) 酸 pk a が大きいと ( 分子 / 分母 ) が小さい したがって水素イオン濃度の値は ( 大きい / 小さい ) から ( 強い / 弱い ) 酸 解離定数に関する記述の正誤について答えよ pk a の値が小さいほど 酸性の強さは小さい pk b の値が大きいほど 塩基性の強さは大きい pk a の値は 解離している分子種と解離していない分子種が等モル量存在している溶液のpHに等しい 25 における弱電解質水溶液では pk a pk b =14として取り扱える pk b 8の塩基性薬物は ph 9の水溶液においてはほとんどがイオン型で存在している 灰色は後で出てくるので今はいいです 強い酸 H x A xh + + A x 弱い酸 弱酸の ph は?? [H + ] = 酸の濃度 価数 HA H + + A 電離する割合を α [H + ] = 酸の濃度 電離度 100% は反応が進まない 何 % 進むの? 弱塩基の ph は?? 強い塩基 B(OH) x B x+ + xoh [OH ] = 塩基の濃度 価数 弱い塩基 BOH B + + OH 電離する割合を α [OH ] = 塩基の濃度 電離度 100% は反応が進まない 何 % 進むの?

まとめ 弱い酸 濃度を C 電離度を α とすると HA H + + A [H + ] = Cα ( 応用 ) + [HA] [H ] = K [A ] + [H ] = C K 弱い塩基 BOH B + + OH 平衡定数 K を使うと [OH ] = Cα + [B ] [OH ] = K [BOH] [OH ] = C K 超応用この溶液のpHはいくつ? pka を使って表せる [ ] [ ] + H A pk = log K = log a [ HA] A + pka = log H log HA A pka = ph log HA A ph= pka+ log HA a [ ] 81 回問 25 0.5 mol/l 酢酸水溶液の水素イオン濃度 [H + ] に最も近い値はいくつか ただし 酢酸の電離定数 (K a ) は 1.80 10 5 とする ヒント : 反応式を考えよう Start End 92 回問 19 ある弱塩基 B(K b =5.0 10 5 ) を水に溶解し 1.0 10 3 mol/lの溶液を調製した この溶液のpHに関する文章の [ ] の中に入れるべき数値と字句を [ ] の中から選べ 弱塩基 Bの水溶液中での解離は式 (1) 水の自己解離は式(2) で表される 水の自己解離を無視すればこの溶液の ph は約 [ 9/10/11 ] となる しかし この溶液のような希薄溶液では 水の自己解離を無視できないため この溶液の ph は水の自己解離を無視した場合よりも [ 高い / 低い ] い値となる ただし 水のイオン積 K W = 1.0 10 14 log2 = 0.30 とせよ 答

92 回問 19 ある弱塩基 B(K b =5.0 10 5 ) を水に溶解し 1.0 10 3 mol/lの溶液を調製した この溶液のpHに関する文章の [ ] の中に入れるべき数値と字句を [ ] の中から選べ 弱塩基 Bの水溶液中での解離は式 (1) 水の自己解離は式(2) で表される 水の自己解離を無視すればこの溶液のpHは約 [ 9/10/11 ] となる 反応式を考えよう しかし この溶液のような希薄溶液では 水の自己解離を無視できないため この溶液の ph は水の自己解離を無視した場合よりも [ 高い / 低い ] い値となる ただし 水のイオン積 K W = 1.0 10 14 log2 = 0.30 とせよ Start End 中和反応 酸 + 塩基 H 2 O + 塩 HCl + NaOH H 2 O + NaCl H 2 SO 4 + Mg(OH) 2 2H 2 O + MgSO 4 塩を水に溶かしたとき H 2 O + 塩 酸 + 塩基 H + + A B + + OH 塩を水に溶かしたらどうなるんだろう? ここにいけるかどうかは酸 ( 塩基 ) の強さによる H 2 O + A + B + 中性

強酸 + 強塩基でできた塩 H 2 O + 塩 強酸 + 強塩基 H + + A B + + OH 強酸 + 弱塩基でできた塩 H 2 O + 塩 強酸 + 弱塩基 酸性 H + + A B + + OH 両方とも完全に電離 H 2 O + A + B + 弱塩基はほぼ電離せず BOH 例 :NaCl, MgSO 4 中性 例 :NH 4 Cl, (NH 4 ) 2 SO 4 弱酸 + 強塩基でできた塩 塩基性 まとめ H 2 O + 塩 強塩基 + 弱酸 B + + OH H + + A 強酸 + 強塩基でできた塩 中性強酸 + 弱塩基でできた塩 弱酸性 弱酸 + 強塩基でできた塩 弱塩基性 弱酸はほぼ電離せず 例 :K 2 CO 3, CH 3 COONa HA 強いほうに引っ張られる

94 回問 17 0.10 mol/l 酢酸ナトリウム水溶液の ph は次のどれか ただし 酢酸の電離定数は 2.5 10 5 (mol/l) 水のイオン積は 1.0 10 14 [(mol/l) 2 ] log 10 2 = 0.30 log 10 3 = 0.48 とする 1 7.3 2 7.8 3 8.3 4 8.8 5 9.3 6 9.8 緩衝液 少量の酸 ( 塩基 ) を加えても ph があまり変化しない溶液 すごい!! どうやって作るの? 緩衝液の作り方 弱酸 (or 弱塩基 ) とその塩の溶液を混ぜる 緩衝液の仕組みもし弱酸 (HA) とその塩 (A ) が両方あると HA H + +A 例酢酸溶液 + 酢酸ナトリウム水溶液 弱酸その塩 ( 弱塩基 ) アンモニア水 + 塩化アンモニウム溶液 弱塩基その塩 ( 弱酸 ) H + が増えても HA H + が減っても HA H + +A 減る 増える H +A + H + は一定

この性質を緩衝作用という この溶液の ph はいくつだろ? 実際に求めてみよう 酢酸と酢酸ナトリウムの各々 2.00 mol/l 水溶液を等容量ずつ混合した この溶液の ph は? 但し 酢酸の pka は 4.74 とする ph=pka+log [A ] [HA] 考え方 [HA] [A ] CH 3 COOH CH 3 COO +H + 塩は電離する [A ] CH 3 COONa CH 3 COO +Na + 解答 [HA]:CH 3 COOH 2.00 mol/l [A ]:CH 3 COONa 2.00 mol/l 半分に薄まる ph=4.74+log 1.00 1.00 =4.74+log1.00 =4.74 例題 2 0.200 mol/l の NaH 2 PO 4 を 40 ml と 0.200 mol/l の Na 2 HPO 4 を 60 ml 混合した この溶液の ph は? 但し pk 2 は 7.20 とする 考え方 H 3 PO 4 H 2 PO 4 +H + pk 1 H 2 PO 4 HPO 2 4 +H + pk 2 HPO 2 4 PO 3 4 +H + pk 3 NaH 2 PO 4 H 2 PO 4 +Na + 塩の電離 Na 2 HPO 4 HPO 4 2 +2Na +

解答 [A ] :HPO 4 2 0.200 [HA]:H 2 PO 4 0.200 60 40+60 40 40+60 ph=7.20+log 0.200 60 40+60 40 0.200 40+60 =7.20+log 3 2 混ぜると薄まる =7.20+log3log2 =7.38 98 回問 95 0.10 mol/l リン酸 400 ml と 0.20 mol/l 水酸化ナトリウム 300 ml を混合した水溶液の 25 における ph に最も近いのはどれか 1 つ選べ ただし リン酸の pk a1 =2.12 pk a2 =7.21 pk a3 =12.32( 各 25 ) とする また log2=0.30 log3=0.48 とする リン酸と水酸化ナトリウムは反応する! リン酸 NaOH リン酸の反応 H 3 PO 4 H 2 PO 4 HPO 4 2 PO 4 3 リン酸の反応 H 3 PO 4 H 2 PO 4 HPO 4 2 PO 4 3 リン酸の反応 ( 第 1 弾 ) Start End リン酸の反応 ( 第 2 弾 ) Start End

つまり NaH 2 PO 4 が 0.02 mol Na 2 HPO 4 が 0.02 mol ある緩衝液 ph=pka+log 全体の液量は 400+300 = 700 ml [A ] [HA] リン酸の反応 ( 第 2 弾 ) NaH 2 PO 4 + NaOH Na 2 HPO 4 + H 2 O 使う pka は pk a2 86 回問 19 0.05 mol/l 酢酸水溶液と 0.05 mol/l 酢酸ナトリウム水溶液を容積比 1:4 の割合で混合したときに得られる水溶液の ph の値いくつか ただし 酢酸の pka =4.5 また log2 = 0.30 log3 = 0.48 log7 = 0.85 とする ph=pka+log [A ] [HA] 酢酸 ([HA]) が 1 酢酸ナトリウム ([A ]) が 4 89 回問 19 次の記述の に入れるべき数値を答えよ ある弱酸 (Ka = 8.0 10 5 ) の0.20 mol/l 水溶液のpHは a であり この水溶液と0.20 mol/l 水酸化ナトリウム水溶液を2:1の割合で混合したときに得られるpHは b となる ただし log 2 = 0.30 log 4 = 0.60 log 8 = 0.90とする Start End HA + NaOH H 2 O + Na + + A 今日覚えること 溶解度の問題では イオンは水に溶ける分子は水に溶けない

NaCl は水に溶けるのに なぜ AgCl は水に溶けないの? NaCl Na + + Cl Na + とCl に電離 イオン AgCl Ag + + Cl AgCl はほとんど電離しない 分子 それ以外にも分子型 イオン型が関係するのが ph によって分子が変化 COO COOH 陰イオン H + 分子型 NH 3 NH 4 + 分子型 ph H + 陽イオン 酸性物質は酸性で分子型塩基性物質はアルカリ性で分子型 酸性物質を水に溶かすには何性がいい? 塩基性物質を水に溶かすには何性がいい? ヒントイオンは水に溶ける分子は水に溶けない phごとの分子とイオンの割合を調べよう! 分子形分率曲線 分子の割合 100 80 60 40 20 0 酸性物質イオン型 pka2 pka1 pka pka+1 pka+2 100 100 80 80 50 50 ph 分子型 60 40 20 0 分子の割合 60 40 20 塩基性物質 イオン型分子型 100 80 60 40 20 0 0 4 5 6 7 8 9 10 ph pka2 pka1 pka pka+1 pka+2 ph=pka のとき [ 分子型 ]=[ イオン型 ]

ph が pka のとき [ 分子型 ]=[ イオン型 ] 逆に言うと [ 分子型 ]=[ イオン型 ] のとき ph=pka (pka が求められる ) また [ 全体 ]=[ 分子型 ]+[ イオン型 ] だから ph=pka のとき [ 全体 ] 2 =[ 分子型 ]=[ イオン型 ] では 酸性物質 塩基性物質は ph でどんな風に溶け方がかわってくるの? この場合はイオンは水に溶ける分子はほぼ水に溶けないと考える 溶解量 2C ph C 酸性物質 塩基性物質の ph による溶解曲線 酸性物質 pka3pka2 pka1 pka pka+1 イオン型で溶けている量 2C ph 溶解量 分子型で溶けている量 C 塩基性物質 pka1 pka pka+1 pka+2 pka+3 一番少ないところ [ 分子型 ] の量 ph が pka のとき [ 分子型 ]=[ イオン型 ] よって [ 溶解量 ]=[ 分子型 ]+[ イオン型 ]=2[ 分子型 ] 逆に言うと 溶解量が 2[ 分子型 ] のところが ph=pka (pka の場所が求められる )

89 回問 15 解離定数に関する記述の正誤について答えよ a pk a の値が小さいほど 酸性の強さは小さい b pk b の値が大きいほど 塩基性の強さは大きい c pk a の値は 解離している分子種と解離していない分子種が等モル量存在している溶液のpHに等しい d 25 における弱電解質水溶液では pk a pk b =14として取り扱える e pk b 8の塩基性薬物は ph 9の水溶液においてはほとんどがイオン型で存在している 国家試験第 76 回問 169 弱電解質 A の pka を推定する目的で 種々の ph で A の水溶液 (10 mg/ml) を調整し その 5 ml ずつに それぞれクロロホルム 5 ml を加えてよく振り混ぜ 分配平衡に達した後 水層中の A の濃度を測定した 結果は下の表の通りである また相互作用はないものとする 水層の ph 1 2 3 4 5 6 7 水層中の A の濃度 (mg/ml) 10.0 10.0 9.2 5.5 1.8 1.0 1.0 この化合物は酸? アルカリ?pKa はいくつ? 問題の目ヂカラ 水層の ph 1 2 3 4 5 6 7 水層中の A の濃度 (mg/ml) 10.0 10.0 9.2 5.5 1.8 1.0 1.0 問題の目ヂカラ 水層の ph 1 2 3 4 5 6 7 水層中の A の濃度 (mg/ml) 10.0 10.0 9.2 5.5 1.8 1.0 1.0 酸性側で水によく溶ける 酸でイオンになるもの アルカリ!! ph=pka のとき 2[ 分子型 ] のところが ph=pka (pka の場所が求められる ) 一番溶けてないところ [ 分子型 ] が溶ける量 [ 分子型 ] の 2 倍を探せ!! 一番溶けてないところ [ 分子型 ] が溶ける量

答 pka 約 5 の塩基 ( アルカリ ) 94 回問 169 弱酸性薬物は水溶液中で HA = H + + A のように解離する pka 値が 5.0 非解離形薬物 HA の溶解度が 0.1 mol/l である弱酸性藥物の結晶 0.11 mol を 0.01 mol/l の塩酸 0.1 L に懸濁し 塩基 B を少量ずつ添加していくとき ph 5 から ph 8 における溶解した非解離形薬物濃度 [HA] を示すグラフは次のどれか ただし HA 及び A は塩酸及び塩基 B と反応せず 結晶の溶解及び塩基 B の添加による体積変化は無視できるものとする グラフは端が問題を解くカギ! 99 回問 197 25 におけるジアゼパム水溶液 (20 μg/ml) の注射筒基材への吸着は ph 依存性を示す ph3.2 におけるジアゼパムの注射筒基材への吸着が 2.3 μg/mg であった ph7.0 における吸着はいくつか ただし ジアゼパムの pka=3.5 吸着によるジアゼパムの濃度変化は無視できるものとし 吸着は分子型薬物濃度に比例するものとする また log2=0.30 log3=0.48 とする

97 回問 201 アセタゾラミドは HCO 3 と H 2 CO 3 の濃度バランスを変化させることにより アシドーシスを引き起こすと考えられている 血漿の ph が 7.4 であるとき 血漿中の HCO 3 濃度は H 2 CO 3 の濃度の何倍か 最も近い値を 1 つ選べ ただし H 2 CO 3 は 以下の式に従って解離し その pka は 6.1 とする また log 10 2 = 0.30 log 10 3= 0.48 とする H 2 CO 3 H + + HCO 3 90 回問 17 図は三塩基酸 (H 3 Y) の各分子種のモル分率と ph の関係を示したものである 次の記述の正誤を答えよ a 曲線の交点 A では H 3 Y と H 2 Y のモル比は 1:1 である b 点 D の ph では ほとんどが H 2 Y として存在し 点 E の ph ではほとんどが HY 2 として存在している c 曲線の交点 B の ph 値は H 2 Y の pka 値である d ph 14 では ほとんどが Y 3 であり HY 2 は 10% 以下である e 三種の化学種 H 2 Y HY 2 Y 3 が同量存在するのは ph 7 のときである 多価の酸は 1 個ずつ H + が取れていく