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ベセスダシステム2001の報告様式 ーASC-US、ASC-Hの細胞像と臨床的意義ー

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ThinPrep説明資料 ~LBC(Liquid Based Cytology)~

高知赤十字病院医学雑誌第 2 2 巻第 1 号 年 5 原著 尿細胞診 Class Ⅲ(AUC) の臨床細胞学的検討 ~ 新報告様式パリシステムの適用 ~ 1 黒田直人 1 水野圭子 1 吾妻美子 1 賴田顕辞 2 奈路田拓史 1 和田有加里 2 宇都宮聖也 2 田村雅人

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記述式子宮内膜細胞診報告様式における細胞診判定区分異型内膜上皮細胞(ATEC)

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モノクローナル抗体とポリクローナル抗体の特性と

調査 統計 歯科治療における細胞診の有用性 - 東京歯科大学千葉病院臨床検査部における細胞診の統計 - 1),2) 村上聡 * 松坂賢一 1),3) 監物真 3) 塚本葉月 1) 田村美智 1) 秦暢宏 川原由里香 1) 草野義久 1) 劉潁鳳 1) 杜岩 1) 辛承一 1) 井上孝 1) 東京歯科

子宮頸部細胞診陰性症例における高度子宮頸部病変のリスクの層別化に関するHPV16/18型判定の有用性に関する研究 [全文の要約]

テイーチングマッペ書式

各部門精度管理調査結果報告 ( 細胞検査 ) はじめに 細胞検査における精度管理調査は 日々のスクリーニング作業において誤判定を起こさないよう 自施設の判定基準が他施設と十分な同一性を保持しているかを確認することを目的としている 平成 30 年度の精度管理調査はフォトサーベイ 10 問としてた 精度

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide

愛知県臨床検査標準化ガイドライン 細胞診アトラス 愛知県臨床検査標準化協議会 AiCCLS : Aichi Committee for Clinical Laboratory Standardization Aichi Committee for Clinical Laboratory Standa

32 子宮頸癌 子宮体癌 卵巣癌での進行期分類の相違点 進行期分類の相違点 結果 考察 1 子宮頚癌ではリンパ節転移の有無を病期判定に用いない 子宮頚癌では0 期とⅠa 期では上皮内に癌がとどまっているため リンパ節転移は一般に起こらないが それ以上進行するとリンパ節転移が出現する しかし 治療方法

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16 岡山県臨床細胞学会 症 例 巨大嚢胞内の一部に良性乳管上皮を伴う男性乳癌の 1 例 成富真理, 畠 榮, 日野寛子, 高須賀博久, 物部泰昌 川崎医科大学附属川崎病院病理部 背景巨大嚢胞内腔側壁の一部に良性乳管上皮を伴う男性乳癌の1 例を経験したので, 細胞像を中心に報告する. 症例 70 代

日産婦誌61巻4号研修コーナー

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目 次 はじめに... 独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター臨床検査科病理主任平紀代美 Ⅰ. Liquid-based cytology(lbc) とは... 1 Ⅱ. 体腔液検体処理方法... 1 Ⅲ. 固定液の違いによる標本の違い (BD サイトリッチ レッド保存液 or BD サイトリッ

平成 23 年 8 月 6 日 社団法人千葉県臨床検査技師会 第 1 回病理 細胞診検査研究班合同研修会 LBCPREP の検体処理方法 LBC に関する基礎知識 武藤化学株式会社内藤雅嗣 MUTO PURE CHEMICALS CO.,LTD

平成 30 年度青臨技細胞診精度管理調査報告書 八戸市立市民病院臨床検査科病理 須藤安史 はじめに 今年度の青臨技細胞診精度管理調査では フォトサーベイを実施した 評価対象問題では 各施設において細胞診業務を行う上で 日常遭遇する基本的な細胞像を適確に判定するための一定の水準と精度が保たれていること

24臨床検査精度管理総括集_04.indd

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子宮頸がんと子宮体がん 卵管 子宮体癌 子宮頸癌 子宮体癌 自覚症状初期は無症状不正性器出血 好発年齢 30~40 代 (20~30 代で急増 ) 閉経後の 50 代以降 卵巣 子宮頸癌 リスクファクター 高リスク型 HPV 感染 肥満 高血圧 糖尿病 未経産婦 エストロゲン製剤の長期使用など 腟

さらに目的細胞への赤血球や炎症細胞等のマスキン 上清をデカントにて廃棄し 細胞沈渣を得た 次に グ等により 判定が困難となる場合が多々認められ 細胞沈渣に脱イオン水 10 ml を添加し 再度 800 G る 4) そのため LBC 法における従来法との内膜細 で 5 分間遠心しデカントした 再度得

平成 29 年度細胞検査サーベイ報告 細胞 ( フォトサーベイ ) はじめに 今回の細胞検査は例年どおりフォトサーベイを行った 昨年度同様 各設問につき判定区分と推定病変を設け 回答していただくようにした また回答状況をよりよく把握するために わからないとした理由や細胞所見などを書いていただける欄を

原 著 最近の動向から見た子宮頸がん検診の判定と事後指導に対する提案 人間ドック 26: , ,4) 岩﨑武輝 1,5) 奥村次郎 1,6) 山本嘉昭 松井 1,2) 薫 1,2) 水口善夫 1,3,7) 宇野正敏 要約 キーワード 目的 : 今までの子宮頸部細胞診のいわゆる

乳腺40 各論₂ 化膿性乳腺炎 (suppulative mastitis) 臨床像 授乳の際に乳頭の擦過創や咬傷から細菌が侵入し, 乳房に感染症を生じるものである 乳汁 排出不良によって起こるうっ滞性乳腺炎とは区別する 起炎菌は連鎖球菌や黄色ブドウ球菌である 自発痛, 腫脹, 硬結, 圧痛, 発赤

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります

組織所見 ( 写真 4,5): 異型上皮細胞が間質および脂肪組織に索状, 管状に浸潤して おり, 浸潤性乳管癌 ( 硬癌 ) の所見である. 設問 2 78 歳, 女性. 左乳房上 C 領域の腫瘤 選択肢 1. 線維腺腫 2. 乳管内乳頭腫 3. 乳管癌 4. 小葉癌 5. 悪性リンパ腫 写真 4

子宮頸がん死亡数 国立がん研究センターがん対策情報センターHPより

子宮頸部細胞診新報告様式について 子宮頸癌 子宮頸部細胞診における ベセスダシステム 2001 導入の意義 ー病理医の立場からー 早期発見が可能となった 本邦女性の死亡数は減少している しかし 20代 30代女性の罹患数や死亡数が増加 この年代においては 臓器別では最多 川崎医科大学 病理学2 現代

子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案要綱

子宮頸がん 1. 子宮頸がんについて 子宮頸がんは子宮頸部に発生するがんです ( 図 1) 約 80% は扁平上皮がんであり 残りは腺がんですが 腺がんは扁平上皮がんよりも予後が悪いといわれています 図 1 子宮頸がんの発生部位 ヒトパピローマウイルス (HPV) 感染は子宮頸がんのリスク因子です

図 1 乳管上皮内癌と小葉上皮内癌 (DCIS/LCIS) の組織像 a: 乳頭状増殖を示す乳管癌 (low grade).b: 篩状 (cribriform) に増殖する DCIS は, 乳管内に血管増生を伴わない時は,comedo 壊死を形成することがあるが, 本症例のように血管の走行があると,

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子宮がん細胞診の実施成績 長谷川 壽彦 東京都予防医学協会検査研究センター長 はじめに わって採用されるまでに至らなかったTBSは 厚生労働省内に設置された がん検診に関する検討 平成 年に それまでの実績の評価や指摘され 会 は 検診開始年齢や検診間隔についての指針を示 た問題点を検討し改訂がなさ

僕が見た21世紀の 産婦人科医療

8 整形外科 骨肉腫 9 脳神経外科 8 0 皮膚科 皮膚腫瘍 初発中枢神経系原発悪性リンパ腫 神経膠腫 脳腫瘍 膠芽腫 頭蓋内原発胚細胞腫 膠芽腫 小児神経膠腫 /4 別紙 5( 臨床試験 治験 )

33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

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バーチャルスライドセミナー 1 見なきゃ損するバーチャルスライド ピットフォールにはまり込むな! 症例番号 :3( 口腔擦過 ) 出題者田中瑞穂 ( 名古屋掖済会病院病理診断科 ) 症例番号 :4( 乳腺穿刺 ) 出題者今井律子 ( 公立西知多総合病院臨床検査科 ) 年齢 :70 歳代性別 : 男性

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

症例4 消化器

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

c 10 (1)May-Grünwald 染色液 10 (2)Giemsa 染色液 10 (3)1/15M リン酸緩衝液 (ph6.4) 11 d a 12 b 12 c % アルシアンブルー染色液 (ph2.5) 12 d 12 4 PAS periodic acid

子宮内膜細胞診従事者講習会 静岡


イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ

第46回日本臨床細胞学会秋期大会 細胞検査士会要望教育シンポジウム

H29千臨技サーベイ 集計結果

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シンポジウム 1 Debate on practical cytology 細胞診にまつわる实務上の論点を debate 形式で議論します 俎上に上げるのは 内膜細胞診 ベッドサイド細胞診 乳腺穿刺吸引細胞診 です いずれも 細胞診の重要なジャンルですので 私達は大きな関心があり その精度を増すため

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平成28年度 千臨技細胞診検査研究班精度管理報告

43048腎盂・尿管・膀胱癌取扱い規約第1版 追加資料

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学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 佐藤雄哉 論文審査担当者 主査田中真二 副査三宅智 明石巧 論文題目 Relationship between expression of IGFBP7 and clinicopathological variables in gastric cancer (

Photo. 1 大脳皮質 / 圧挫標本 a) パパニコロウ染色 (Pap, 対物 40) 正常組織では, 神経細胞, 星膠細胞, 乏突起膠細胞がバランスよく出現しているが, 胞体や突起, 線維とも不明瞭である. 神経基質は微細な網目状構造として認める. b) GFAP 免疫染色 (GFAP, 対物

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日本における子宮頸がん検診の時代的背景 1982 年老人保健法にて 20 年かけて子宮頸がんを半減させる 30 歳以上の女性を対象受診間隔は 1 年に 1 回費用は行政が全額負担 1998 年地方交付税による財源措置に変更費用の一部個人負担が必要となる 2004 年子宮頸がん検診の見直し受診対象年齢

Transcription:

2016.1.31 第 24 回愛媛県臨床細胞学会総会 子宮内膜液状化検体細胞診の普及を目指して 奈良県立医科大学附属病院病理部西川武 Liquid based cytology(lbc) の必要性 子宮内膜 LBC 標本における細胞像 OSG 式子宮内膜判定票を用いた細胞診断成績 利益相反の有無 : 無 この演題に関連し, 開示すべき COI 関係にある企業などはありません PAP Scandal 1987 年米国 The Wall Street Journal 紙 Liquid based cytology(lbc) の必要性 子宮内膜 LBC 標本における細胞像 OSG 式子宮内膜判定票を用いた細胞診断成績 Lax Laboratories: The Pap Test Misses Much Cervical Cancer Through Labs' Errors. Nov. 2, 1987, at A: 1, Column 6. Physicians' Carelessness with Pap Tests is Cited in Procedure's High Failure Rate. Dec. 29, 1987, at A:17, Column 4. 婦人科癌検診における細胞診の精度管理が問題視 1988 年にベセスダシステム (TBS) が発案公表され 子宮頸部細胞診報告様式および標本品質評価の基準 直接塗抹法 ; 偽陰性を生じる原因 サンプリングエラー及びスクリーニングエラーに大別 サンプリングエラー 異常細胞が採取されなかった 採取された異常細胞が標本上に塗抹されなかった 塗抹時の乾燥や変性などによる細胞の保存不良 スクリーニングエラー 異常細胞の見逃し 細胞同定の誤り 2/3 1/3 1990 年 LBC Technique 採取器具採取細胞の液状化薄層 (Thin layer) 標本作製標本の均霑化直接法に比し 不適正な標本作製の軽減や標本作製の標準化の点で有用性が高く 高い診断鋭敏度を有する多数の報告 そのほとんどは標本作製過程に起因 1

当院における BD シュアハ ス法の運用状況 完全液状化 婦人科 泌尿器科 EUS-FNA( 膵腫瘍 胃粘膜下腫瘍 腹腔内リンパ節など ) EBUS-FNA( 縦隔腫瘍 縦隔 肺門リンパ節など ) 従来法と併用 ( その他すべての細胞診 ) 擦過ブラシ洗浄液 : 気管支 胆管 膵管 穿刺針洗浄液 : 乳腺 甲状腺 唾液腺 頸部腫瘤など 液状検体 ( ギムザ染色との併用 ) 喀痰 ( 直接法と併用 : 検討中 ) 1. 当院における子宮切除断端細胞診の従来法とBD SurePath TM 法の比較検討. 日本臨床細胞学会誌 2013 52 巻 3 号 Page218-223 2. 当院における子宮頸部 子宮切除断端細胞診の従来法とLBC(SurePath) 法との比較検討, 第 52 回日本臨床細胞学会総会 2011 3. 尿細胞診標本作製法における引きガラス法とLBC 法の比較検討. 第 50 回日本臨床細胞学会秋期大会 2011 4.LBC 法における尿中好酸球の有用. 第 26 回日本臨床細胞学会奈良支部学術集会 2011 5. 当院におけるBD Sure Path 法導入後の運用方法とその有用性について BDプレセミナー 6. 当院におけるBD Sure Path 法導入後の運用方法とその有用性について平成 26 年日本臨床細胞学会京都支部総会 第 27 回生活習慣予防検診細胞診従事者研修会ランチョンセミナー 7. 乳腺手術材料のLBC(BD Sure PathTM) 検体と組織検体における免疫組織化学染色の比較検討. 第 52 回日本臨床細胞学会秋期大会 2013 8. 尿細胞診 Suspiciousの取扱い第 55 回日本臨床細胞学会総会 ( 春期大会 )2014 9.EUS-FNA 細胞診断におけるLBCの有用性の検討 2014.6 第 55 回日本臨床細胞学会総会 ( 春期大会 ) 10. 乳腺手術材料を用いたLBC 検体と組織検体における免疫組織化学染色の比較検討第 22 回日本乳癌学会学術集会 2014 11. 切除検体から採取したLBC 法および直接塗抹法による細胞診の比較検討第 55 回日本肺癌学会総会 2014 12. 当院における経気管支擦過細胞診の細胞診検体取扱いについて ワークショップ2: 肺癌細胞診と遺伝子検索ー検体材料の取扱いを中心にー第 56 回日本臨床細胞学会総会 ( 春期大会 )2015.6 13. 肺腺癌切除検体から採取したLBC 法の有用性第 56 回日本臨床細胞学会総会 ( 春期大会 )2015.6 14. テーマ指定演題 ; 各臓器におけるLBC 法導入メリットと従来法と比べた細胞像の見方捉え方 1 呼吸器第 41 回日本臨床細胞学会近畿連合会学術集会 2015.9 15.Diagnostic efficacy of liquid-based cytology in EUS-FNA of pancreatic lesions. The 90th Congress of JGES at JDDW 2015 16.Cytorich Redを用いた喀痰 LBC 標本の作製方法とその有用性 第 54 回日本臨床細胞学会 ( 秋期大会 ) 2015.11 17. 乳腺穿刺吸引細胞診における液状検体を用いた免疫染色の有用性 第 54 回日本臨床細胞学会 ( 秋期大会 ) 2015.11 18. 肺気管支擦過細胞診における抗酸菌検出について LBCの有用性 第 30 回日本臨床細胞学会奈良県支部総会 学術集会 2015.12 婦人科領域 作製法による不適正標本の割合 対象 :H22.10~11 月に当院婦人科外来を受診した患者 標本 : 子宮頸部 318 例断端 115 例 標本作製法 : スプリットサンプル法 細胞判定 : マッチドペア 盲検試験法 Bethesda System 2001 に準拠し 5 名の CT にて判定した 小関久恵 西川武ほか当院における子宮切除断端細胞診の従来法と BD SurePath TM 法の比較検討. 日本臨床細胞学会誌 2013 52 巻 3 号 Page218-223 不適正標本の割合 子宮頸部の不適正率 (318 件 ) 断端の不適正率 (115 件 ) 子宮頸部 従来法 LBC 法 P 17.3% (55 件 ) 28.7% (33 件 ) 断端 6.0% (19 件 ) 9.6% (11 件 ) <0.001 <0.001 子宮頸部における一致率 (318 件 ) 断端における一致率 (115 件 ) 一致率 不一致率 一致率 不一致率 98.1% (312 件 ) 1.9% (6 件 ) 97.4% (112 件 ) 2.6% (3 件 ) LSIL 以上の判定率 LSIL 以上の判定率 従来法 7.5% (24 件 ) LBC 法 8.8% (28 件 ) HSIL 以上では不一致例は見られず NILM LSIL ASC-US ASC-H の中での不一致であった. これは従来の報告と同じであった. LSIL 以上では LBC 法で判定率が上がった. 従来法 1.7% (2 件 ) LBC 法 1.7% (2 件 ) 断端においても NILM ASC-US LSIL での不一致であった. 判定率は同等. 2

1975 1977 1979 1981 1983 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 1975 1977 1979 1981 1983 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 泌尿器科領域引きガラス法 vs LBC 100% 90% 80% 70% 60% 50% 陽性 偽陽性 L 2 B 回 L C 遠 B 法心 C ル法法 の導チ導入ン入化陽性 偽陽性 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 % 59% 55% 64% 75% 77% 73% 74% 100 50 High grade UC 0 78% 2009 79% 2010 81% 2011 87% 2012 84% 2013 83% 2014 Low grade UC 0% 32% 59% 60% 54% 55% 年 high low 小括 LBC による細胞診標本作製 標本作製の均霑化 不適性標本の減少 細胞採集率の向上 診断精度の向上 Liquid based cytology(lbc) の必要性 子宮内膜 LBC 標本における細胞像 OSG 式子宮内膜判定票を用いた細胞診断成績 子宮癌の罹患数 16000 14000 12000 10000 8000 6000 4000 2000 0 子宮頸癌 子宮体癌 子宮癌の死亡数 3500 子宮頸癌 vs 子宮体癌 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 子宮頸癌子宮体癌 罹患数 (2011 年 ) 子宮頸癌 約 1 万人の女性が発症している (CIS を除く ) 子宮体癌 約 1 万 4 千人の女性が発症している 死亡数 (2014 年 ) 子宮頸癌 約 2900 人 減少が予想されている 子宮体癌 約 2200 人 横ばいが予想されている ( 厚生労働省疾病統計局推計値 ) 検診体制子宮頸癌 1982 年から実施 受診率向上の取り組み 子宮体癌 1987 年から実施 希望者のみ 検診のチャンスを残す 3

日本産婦人科医会第74回記者懇談会 平成26年3月12日 日本産婦人科医会報2015年6月号 忘れていませんか 子宮体癌 日本における内膜細胞診の標準的報告様式 子宮体癌患者が年々増加している 早期発見が重要であるにもかかわらず 子宮体癌検診は行われていない 記述式子宮内膜細胞診報告様式 閉経後は 侵襲性のない超音波検査で スクリーニングをし 5mm以上の内膜肥厚 症例には子宮内膜細胞診を必ず行う必要 がある 新たな子宮内膜細胞診報告様式と医会主導の 臨床試験 子宮内膜液状化検体細胞診(LBC)を 用いた子宮体癌スクリーニング多施設共同試験 が スタート 上記報告様式に対する日本産婦人科医会の対応は 認めるだけでなく 医会の事業として 普及に向けた有用性の 検証を行っている 管状集塊 または シート状集塊 OSG 式 内 膜 細 胞 診 判 定 様 式 かつ 重積なし 核の密集 増殖期 蜂巣状細胞質 核下空砲 初期 鋸歯状態 中期以降 分泌期 均一円形核 乏しい細胞質 細く短い血管 腎形核 紡錘形核 細胞質なし 不整形 突出集塊 かつ 重積あり (三層以上) 拡張分岐集塊5個以上 重積なし 紡錘形核 細胞質広く厚い 線毛あり 線毛化生 間質凝集集塊の取り込みまたは付着 萎縮 間質凝集集塊 EGBD 化生性不整形突出集塊 血性背景 ライトグリーン体 ATEC-A EGBDの所見なしかつ不整形突出集塊のみ出現 注 化生性の場合もあり 核の異常所見 クロマチン増量 核大小不同 核小体 最外層核突出 重畳性 篩状 back to back 壊死性背景 扁平上皮化生 or morule 癌 異型増殖 症も含む 異型のない 増殖症 ATEC-US 核異型なし 注 異型のない増殖症 において 拡張分岐集塊5個以上 については 現在のところ科学的根拠はない 上記のいずれにもあてはまらないもの Yanoh K, Norimatsu Y, Munakata S, Yamamoto T, Nakamura Y, Murata T, Kobayashi TK, Hirai Y. Evaluation of endometrial cytology prepared with the Becton Dickinson SurePath method: a pilot study by the Osaki Study Group. Acta Cytol. 2014;58(2):153-61. 管状集塊 または シート状集塊 かつ 重積なし 核の密集 増殖期 蜂巣状細胞質 核下空砲 初期 鋸歯状態 中期以降 分泌期 均一円形核 乏しい細胞質 細く短い血管 OSG式子宮内膜細胞診判定様式 BD SurePath Liquid based cytology (SP-LBC; BD Diagnostics, Franklin, NJ) 管状集塊 または シート状集塊 かつ 重積なし 核の密集 増殖期 萎縮 4

管状集塊または シート状集塊かつ 重積なし 管状集塊または シート状集塊かつ 重積なし 核の密集 増殖期 核の密集 長い血管 増殖期 管状集塊または シート状集塊かつ 重積なし 蜂巣状細胞質 核の密集 核下空砲 ( 初期 ) 鋸歯状態 ( 中期以降 ) 増殖期分泌期 管状集塊または シート状集塊かつ 重積なし 蜂巣状細胞質核の密集 核下空砲 ( 初期 ) 鋸歯状態 ( 中期以降 ) 増殖期分泌期 5

管状集塊または シート状集塊かつ 重積なし 均一円形核 核の密集 乏しい細胞質 細く短い血管 萎縮 不整形突出集塊かつ 重積あり ( 三層以上 ) 腎形核 紡錘形核 細胞質なし 間質細胞凝集塊 腎形核 紡錘形核 細胞質なし 間質細胞凝集塊 EGBD 紡錘形核 細胞質広く厚い 線毛 ( 線毛化生 ) 間質凝集集塊の取り込みまたは付着 血性背景 ライトグリーン体 化生性不整形突出集塊 子宮内膜腺間質破綻 間質細胞凝集塊 腎形核 紡錘形核 細胞質なし 間質細胞凝集塊 EGBD CAM5.2 CD10 6

不整形突出集塊かつ 重積あり ( 三層以上 ) 不整形突出集塊かつ 重積あり ( 三層以上 ) 紡錘形核 腎形核 紡錘形核細胞質広く厚い 細胞質なし線毛 ( 線毛化生 ) 間質細胞凝集塊の取り込みまたは付着 間質細胞 化生性不整形凝集塊突出集塊 EGBD 血性背景 ライトグリーン体 EGBD 不整形突出集塊かつ 重積あり ( 三層以上 ) EGBD の所見なしかつ不整形突出集塊のみ出現 ( 注 : 化生性の場合もあり ) ATEC-A 核の異常所見 核小体 最外層核突出 重畳性 クロマチン増量 核大小不同 篩状 back to back 壊死性背景 扁平上皮化生 or morule 癌 ( 異型増殖症も含む ) 篩状 back to back 壊死性背景 扁平上皮化生 or morule 癌 ( 異型増殖症も含む ) 核の異常所見 核小体 最外層核突出 重畳性 クロマチン増量 核大小不同 癌 ( 異型増殖症も含む ) 7

篩状 back to back 壊死性背景 扁平上皮化生 or morule 癌 ( 異型増殖症も含む ) EGBD の所見なしかつ不整形突出集塊のみ出現 ( 注 : 化生性の場合もあり ) ATEC-A 核の異常所見 核小体 最外層核突出 重畳性 クロマチン増量 核大小不同 癌 ( 異型増殖症も含む ) p53 8

p53 拡張分岐集塊 5 個以上かつ 重積性 3 層未満 ER PgR 核異型なし 異型のない増殖症 注 ; 異型のない増殖症 において, 拡張分岐集塊 5 個以上 については, 現在のところ科学的根拠はない 拡張分岐集塊 5 個以上かつ 重積性 3 層未満 核異型なし 異型のない増殖症 上記のいずれにもあてはまらないもの 上記のいずれにもあてはまらないもの ATEC-US ATEC-US 9

Liquid based cytology(lbc) の必要性 子宮内膜 LBC 標本における細胞像 OSG 式子宮内膜判定票を用いた細胞診断成績 直接法とSP-LBCの比較対象 ;2013 年 10 月から2014 年 1 月の期間, 子宮内膜細胞診を行った220 件のうち, 不適正判定を除いた211 件. 内膜採取器具 ; ソフトサイト標本作製法 : スプリットサンプル法細胞判定 : マッチドペア 盲検試験法 OSG 式判定様式に準拠し4 名のCTにて判定した 判定の一致率 直接塗抹法と SP-LBC 法での判定結果の一致が見られた症例は 207 例 (98%) であった. 4 症例で不一致が見られた. 直接塗抹法 不一致の内訳 SP 法 1 癌陰性 (EGBD) 2 ATEC-A 陰性 3 ATEC-US ATEC-A 4 ATEC-A 陰性 (EGBD) 1 癌 VS 陰性 (EGBD); 直接塗抹法 1 癌 VS 陰性 (EGBD); SP-LBC 法 CAM5.2 CD10 10

SP 法における間質細胞凝集塊の特徴 間質細胞が変性凝集して密な集団を形成する 濃染性核 核は紡錘 類円 腎形と多彩であり, 腎形核の出現が特徴 乏しい細胞質 不整形集塊で, 核は極性が乱れ重積性を示す 間質細胞凝集塊は,EGBD では 23.5±18.4 個 ( 全視野 ) と多数出 現が見られる (SP 法の対物 10 倍での視野数は約 30 視野 ) 則松良明. 無排卵周期に伴う endometrial glandular and stromal breakdown の細胞像 - 従来法と LBC 法の比較 -. 日臨細胞誌 2013;52(2);77~86. 間質細胞凝集塊の腎形核 2ATEC-A VS 陰性 ; 直接塗抹法 2ATEC-A VS 陰性 ; SP-LBC 法 グラム染色 グロコット染色 11

2ATEC-A VS 陰性 ; SP-LBC 法 組織一致率 ; 2012 年度 VS 2014 年度 内膜細胞診判定後 3 か月以内に内膜組織診で診断が得られた症例 グラム染色 グロコット染色 [2012 年度 ; 66 件 ] 陽性 Positive, Suspicious ( 癌が疑われる ) 陰性 Negatine, Suspicious ( 増殖症が疑われる 意義不明細胞 ) [2014 年度 ; 67 件 ] 陽性 Malignancy, Malignancy suspected ( 癌 ) (ATEC-A) 陰性 Indeterminate, Normal or benign (ATEC-US) (Negative for malignancy ) 組織一致率 ; 2012 年度 VS 2014 年度 細胞診 2012 年度 ; 直接塗抹法 2014 年度 ;SP-LBC 法 件数 66 件 件数 67 件 組織診 組織診 陽性陰性陽性陰性 陽性 21 2 0.91 14 0 1 陰性 5 38 0.88 5 47 0.89 判定不可 1 10 0 3 0.81 0.95 0.74 1 感度 0.81 0.74 特異度 0.95 1 陽性的中率 0.91 1 陰性的中率 0.88 0.89 OSG 式運用の判定成績 [ 対象 ] 2013 年 10 月から 2014 年 7 月の期間, 子宮内膜細胞診 を行った 454 件. 内膜採取器具 ; ソフトサイト [ 結果 ] 細胞判定を陰性, ATEC-US, ATEC-A, 癌に大別したとき, 細胞検査士間の判定結果の完全一致は 434 症例 (96%) であった 成績表より, κ(siegel) 係数値 =0.8773 であり一致度は Excellent であった 陰性の内訳は 判定不能, 増殖期, 分泌期, 萎縮,EGBD, 異型のない増殖症 (EH) endometrial glandular and stromal breakdown 直接塗抹法に比しSP-LBC 法では以下の利点を有する 均一な標本の作製が可能. 全体像の把握が容易. 背景がより鮮明. 詳細な観察が容易. 特殊染色, 免疫染色への応用が容易. 子宮内膜液状化検体細胞診の普及を目指して OSG 判定を運用した成績 直接法に比し精度は同等以上 検査士間での高い判定一致率 12