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3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で 前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者

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診療のガイドライン産科編2014(A4)/fujgs2014‐114(大扉)

配偶子凍結終了時 妊孕能温存施設より直接 妊孕能温存支援施設 ( がん治療施設 ) へ連絡がん治療担当医の先生へ妊孕能温存施設より妊孕能温存治療の終了報告 治療内容をご連絡します 次回がん治療の為の患者受診日が未定の場合は受診日を御指示下さい 原疾患治療期間中 妊孕能温存施設より患者の方々へ連絡 定

Transcription:

総論 1: リスク評価の方法 総論 2: 臨床の現場での考え方 国立成育医療研究センター母性医療診療部 ( 母性内科 ) 妊娠と薬情報センター村島温子 各論 : ステロイド 免疫抑制薬 総論 1: リスク評価の方法 投与上の注意 としての立場 使用するリスクについては表記されているが 使用しないリスクについての記載がない 妊娠中と知らずに使用した場合の 安全性の根拠 として使われることが多いにも関わらず それへの考慮がない 有益性投与が多いが 薬剤はそもそも有益性投与 措置が書かれているため 臨床現場での判断にゆだねることができない 禁忌が多いので狼少年的な事象が起こる 禁忌の根拠として動物実験が多い 4

発売 妊娠中使用の安全性のエビデンス年数症例報告参考定型の有害事象は重要な証拠に 安全性 危険性 動物実験 参考 参考 例 :AE-I ARB 疫学研究 エビデンスとなるには 大規模 ( 少なくとも 300 例以上 ) が必要 子宮内発育や生後の機能発達への影響を評価する場合には必要 ヒトの催奇形因子 (38) ヒトの非催奇形因子 (165) 動物種 陽性反応 %( 正しい陽性 ) 非陽性反応 %( 正しい陰性 ) マウス 85% 35% ラット 80% 50% ウサギ 60% 70% ハムスター 45% 35% サル 30% 80% 2 種類以上の動物種 80% 51% すべての動物種 21% 28% いずれかの動物種 97% 79% 谷村孝先生毒性学講座から引用 ヒトで催奇形性がある薬剤の 97% がいずれかの動物実験で催奇形性が認められたヒトで催奇形性のない薬剤の 72% がいずれかの動物実験で催奇形性が認められた 記号による分類 (A,B,,D,X) は廃止 動物実験でBとに分かれる 臨床的有用性でとX,DとXに分かれる 奇形の頻度や重大性が加味されていない分類から記述式へ General information 妊娠登録調査への参加 利用 ベースラインリスク Risk summary linical considerations Data section 動物データ < ヒトデータ 疫学研究の詳細記述 動物実験結果は種とヒト相当量との関係を記述 8

Fetal Risk Summary Alphaton は動物実験で催奇形性が疑われたが ヒトでの研究はない linical onsideration コントロール不良な気管支喘息は % で母体合併症が生ずるため リスクの低いとわかっている他の薬剤に変えてから計画妊娠することが望まれる Data Human data There are no data on human pregnancy exposed to Alphaton. Reproductive studies performed. 厚生労働科学研究 : 添付文書の妊婦の項のあり方 S: 疫学研究 E: 臨床経験 A: 動物実験 妊娠と薬情報センター 妊娠と薬情報センター トロント大学病院 連携 連携 協力病院ネットワーク 総論 2: 臨床の現場での考え方 オリジナルの回答書作成 ( 成育ステートメント検討会 ) 国立成育医療研究センター 情報量の増加 公表文献テ ータ 状況の情報を収集 データベースの充疫学研究実出産後 出生児の 添付文書へ反映 服薬の影響が心配な妊婦の相談に対応 妊娠経過

使用するリスク 使用しないリスク 妊娠初期に薬や放射線に暴露されなければ奇形児は生まれない 流産 奇形の自然発生率は 15%,3% 催奇形性胎児毒性 母体の疾患の増悪胎児成長環境の悪化 奇形の原因の多くは薬や放射線である 薬が原因と考えられる奇形は 1% 添付文書どおりに処方しないと何かあったときに訴えられて 負ける 医師の処方権 リスクのある薬剤では高い確率で先天異常となる FDA 出現率 異常の内容 (%) サリドマイド - 75 アザラシ肢症 男性ホルモン X 40 女性外性器の男性化 Vit-A 誘導体 X 25 小耳症 心奇形 クマリン誘導体 X 25 鼻の低形成 テトラサイクリン D 20 乳歯の着色 D ペニシラミン D 15 弛緩性皮膚 合成女性ホルモン X 15 陰核巨大症 精巣低形成 抗てんかん薬 D <10 神経管欠損症など 異常の内容 ミソプロストール メビウス症候群 四肢切断 メトトレキセート 頭蓋骨早期癒合による顔貌異常 四肢異常 リチウム エブスタイン奇形 メチマゾール 頭皮欠損など MMF( ミコフェノール ) 顔面異常 パロキセチン 心奇形 ステロイド 口唇口蓋裂

妊娠 4 週 0 日 胎児毒性のリスクのある主な薬剤 薬剤の種類症候動脈管早期閉鎖による肺高血圧症 NSAIDs羊水減少 分娩遷延胎児の低血圧と腎血流低下による AE 阻害薬頭蓋冠低形成や腎機能異常胎児の低血圧と腎血流低下による AⅡ 拮抗薬頭蓋冠低形成や腎機能異常アルコール胎児アルコール症候群タバコ子宮内発育遅延 18 必須でない薬剤 代替薬がある場合 君子危うきに近寄らず添付文書優先 必須な薬剤 知らずに使用 エビデンスに基づいて判断する妊娠と薬情報センター Briggs:Drugs in Pregnancy and Lactation 妊娠と授乳 ( 南山堂 ) 場合によっては全か無の理論も活用 妊娠と薬 : 各論 膠原病と関連した薬剤を対象として

主な免疫抑制剤の妊婦 授乳婦への投与 奇形全体のリスクは上昇させない 口唇口蓋裂が数倍増えるという疫学研究がある 胎児毒性という観点から胎盤移行性の低いプレドニゾロンが優先される 一般名 商品名 胎児への移行 ベタメタゾン リンデロン 3:1 プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニン 8-10:1 メチルプレドニゾロン メドロール 2:1 デキサメタゾン デカドロン 1:1 一般名添付文書 FDA 疫学研究 タクロリムス シクロスポリン アザチオプリン ミコフェノール シクロフォスファミド 有益性投与動物実験で催奇形性 D 催奇形性のリスクは低い ( 小規模ながら複数研究 ) 催奇形性のリスクは否定的 (850 例以上の経験から ) 催奇形性のリスクは否定的 ( 中規模の研究 経験 ) 自然流産 48 例生産 48 例 ( 奇形 11 例 ) 死産 2 例 ( 奇形 1 例 ) 奇形 胎児毒性の症例報告が複数あり 授乳 可能 可能 可能 慎重 禁忌 シクロスポリン タクロリムス アザチオプリンは 移植後の妊娠登録調査等で催奇形性は否定的であり 原疾患の管理に必要であれば妊娠中の使用は可能である 継続使用の場合は胎児毒性の注意が必要 シクロフォスファミドは妊孕性 催奇形性 胎児毒性で注意が必要 母乳 人工乳 ミコフェノールは動物実験結果および症例報告から奇形のリスクが推測されるので妊娠中の使用は避けるべき

M/P 比 ( 母乳 / 血漿濃度比 ) 添付文書では 乳汁中へ移行するので投与しない やむをえず投与する場合には断乳のこと と書かれている 母乳のメリットを無視した表現である 児 : 栄養 抗感染効果免疫疾患予防 認知能力の増加母親 : 骨密度の増加 乳がん予防 原則的に放射性物質 抗ガン剤以外は授乳可能 母乳中薬剤濃度 (mg/ml) 母体血漿中薬剤濃度 (mg/ml) M/P 比 1 以下の薬剤は母乳への移行が少ない RID(Relative Infant Dose) 母乳中の薬剤濃度 摂取した母乳の量 (mg/kg/day) 母親の薬物摂取量 (mg/kg/day) 乳児期前半は母乳摂取量を 150ml/kg として計算 RID 10% 以下の薬剤は比較的安全とされる Bennet 1996 授乳中の薬剤使用に関する情報源 USA:LactMed 原病のコントロールをしてからの妊娠がベスト すぐ妊娠するとは思わないこと 産婦人科的検査 年齢も考慮 妊娠を考えての薬剤選び 流産の自然発生率は 15% 前後 先天奇形の発生率は 2-3% 催奇形性がある薬剤でもすべてに発生するわけではない 中期以降の使用では胎児毒性を考慮 産後の再燃時の対応