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体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

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高齢化率が上昇する中 認定看護師は患者への直接的な看護だけでなく看護職への指導 看護体制づくりなどのさまざまな場面におけるキーパーソンとして 今後もさらなる活躍が期待されます 高齢者の生活を支える主な分野と所属状況は 以下の通りです 脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 脳卒中発症直後から 患者の

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褥瘡発生率 JA 北海道厚生連帯広厚生病院 < 項目解説 > 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

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7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

一般会計負担の考え方

平成 24 年度診療報酬説明会リハビリテーション関連 平成 24 年 4 月 21 日 公益社団法人 高知県理学療法士協会 医療部

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クリニカルパスの 普及・体制の現状と課題

摂食嚥下訓練 排泄訓練等を開始します SCU で行うリハビリテーションの様子 ROM 訓練 ( 左 ) と端坐位訓練 ( 右 ) 急性期リハビリテーションプログラムの実際病棟訓練では 病棟において坐位 起立訓練を行い 坐位耐久性が30 分以上となればリハ訓練室へ移行します 訓練室訓練では訓練室におい

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

脳血管疾患による長期入院者の受診状況~レセプトデータによる入院前から退院後5年間の受診の分析

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

1 届出 施設基準に 病院の一般病棟又は療養病棟の病棟 ( 病室 ) 単位で行うもの とあるが 一般病棟入院基本料や療養病棟入院基本料からの移行のみでなく障害可能である 者施設等入院基本料や亜急性期入院医療管理料 回復期リハビリテーション病棟入院料からの移行は可能か? 2 届出 当院は一般 10 対

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大垣市民病院改革プラン実施計画の概要 1. 実施計画策定までの経緯総務省が平成 19 年 2 月に示した 公立病院改革ガイドライン を踏まえ 当院では 平成 21 年 3 月に 大垣市民病院病院改革プラン を策定し 病院事業経営の改革に総合的に取り組みました 平成 25 年度以降 改革プランは 大垣

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4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

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27 年度調査結果 ( 入院部門 ) 表 1 入院されている診療科についてお教えください 度数パーセント有効パーセント累積パーセント 有効 内科 循環器内科 神経内科 緩和ケア内科

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届出上の注意 1 届出前 1 ヶ月の各病棟の勤務計画表 ( 勤務実績 ) 及び 2 つの勤務帯が重複する各勤務帯の申し送りの時間が分かる書類を添付すること 2 7 対 1 特別入院基本料及び 10 対 1 特別入院基本料を算定する場合には 看護職員の採用活動状況等に関する書類を添付すること

基本情報平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度単位収集期間定義備考 死亡患者 死亡退院数 人 年度 粗死亡率 % 年度 精死亡率 % 年度 死亡患者数 / 退院患者数 100 この病院での 1 年間の死亡の数です この

目次 I. 調査概要 II. 調査票 調査目的調査期間調査対象調査方法サンプル数 III. 属性調査結果 性別年齢入院病棟入院日数当院を選んだ理由 IV. 満足度調査結果 1. 満足度ポイント一覧 2. 満足度構成比率総合満足度医療サービス施設 設備 情報提供師の接遇の接遇の接遇 V. ポートフォリ

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平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

2011 年 11 月 2 日放送 NHCAP の概念 長崎大学病院院長 河野茂 はじめに NHCAP という言葉を 初めて聴いたかたもいらっしゃると思いますが これは Nursing and HealthCare Associated Pneumonia の略で 日本語では 医療 介護関連肺炎 と

⑩-1【資料8カガミ】病床機能転換等の一覧

Q3 回復期リハ病棟の施設基準とは? A3 標榜科名リハビリテーション科を標榜していること 医師病棟ごとに常勤の専任医を 1 名以上配置すること PT OT 看護職員 看護補助者 夜勤看護職員 夜勤看護補助者 リハ施設基準 病室床面積 廊下幅 その他の構造設備 リハ実施体制 日常生活機能評価 地方社

DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療

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2/12 開催時間研修会 検討会等名称研修等の目的 内容 概要等開催場所参加人員 院内外 職種等 5 平成 26 年 5 月 15 20:00~ 21:35 第 10 回薬薬連携勉強会地域保健薬局薬剤師との連携強化 院内 : 薬剤師 10 人院外 : 薬剤師 12 人 6 平成 26 年 5 月 2

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2018 年 3 月 15 日 株式会社千早ティー スリー 代表取締役谷口仁志 平成 30 年度診療報酬改定における重症度 医療 看護必要度関連の変更について 拝啓時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます さて 平成 30 年度診療報酬改定における施設基準等が 3 月 5 日に公開され 重症度

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脳卒中の医療連携体制を担う医療機関等における実績調査 調査内容 平成 28 年度の実績 ( 調査内容は別紙様式のとおり ) 別紙 1: 急性期の医療機能を有する医療機関用別紙 2: 急性期及び回復期の医療機能を有する医療機関用別紙 3: 回復期の医療機能を有する医療機関用別紙 4: 維持期の医療機能

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リハビリテーションマネジメント加算 計画の進捗状況を定期的に評価し 必要に応じ見直しを実施 ( 初回評価は約 2 週間以内 その後は約 3 月毎に実施 ) 介護支援専門員を通じ その他サービス事業者に 利用者の日常生活の留意点や介護の工夫等の情報を伝達 利用者の興味 関心 身体の状況 家屋の状況 家

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(2) 傷病分類別ア入院患者入院患者を傷病分類別にみると 多い順に Ⅴ 精神及び行動の障害 千人 Ⅸ 循環器系の疾患 千人 Ⅱ 新生物 千人となっている 病院では Ⅴ 精神及び行動の障害 千人 Ⅸ 循環器系の疾患 千人 Ⅱ 新生物 147.

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<4D F736F F F696E74202D D30335F8DE C8D6293EC A8D F91E590BC E712

国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院医療に係る安全管理のための指針 第 1 趣旨本指針は 医療法第 6 条の10の規定に基づく医療法施行規則第 1 条の11 の規定を踏まえ 国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 ( 以下 センター病院 という ) における医療事故防止について組織的に

書類が整理できない ~ 書類 書類棚の 5S~ 書類が整理できない 岐阜赤十字病院看護部係長会小柳葉子村瀬彩はじめに当院は 平成 25 年度より 業務 KAIZEN 活動 (QC サークル活動 ) を開始し 毎年 20 前後のチームが活動に取り組んでいる 看護部係長会も 当初から 5S 班 を結成し

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医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

(目的)

ンパ浮腫外来業務および乳腺外来業務で全日および半日をそれぞれ週に 2 日に変更する さくら 9 は現状の外来業務として平日の全日に 4 名を助勤しているが これに加え さらに輸血業務として 1 名を助勤し 計 5 名を助勤していきたいと考えている さくら 8 は新たに児童精神科外来業務として全日を週

2. 療養型病院 (1) 機能性の状況 療養型病院 施設数 ( 施設 ) 470 病床数 ( 床 ) 利用率 90.3 在院日数 ( 日 ) 92.7 入院外来比 0.52 新患率 日平均患者数 ( 人 ) 入院 外来 床当たり医業収益 ( 千円 )

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また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を

図表 リハビリテーション評価 患 者 年 齢 性 別 病 名 A 9 消化管出血 B C 9 脳梗塞 D D' E 外傷性くも幕下出血 E' 外傷性くも幕下出血 F 左中大脳動脈基始部閉塞 排尿 昼夜 コミュニ ケーション 会話困難 自立 自立 理解困難 理解困難 階段昇降 廊下歩行 トイレ歩行 病

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2017年度患者さん満足度調査結果(入院)

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Q: 療養病棟が 2 病棟 (60 床 +60 床 ) あり 人員配置が共に施設基準をクリアしている場合には 2 病棟合計の 120 床に対して医療区分 2 3 の割合が 8 割以上となればよいのでしょうか 1 病棟 (60 床 ) 毎に 8 割以上でなければならないのでしょうか A: 療養病棟入院

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パスを活用した臨床指標による慢性心不全診療イノベーション よしだ ひろゆき 福井赤十字病院クリニカルパス部会長循環器科吉田博之 緒言本邦における心不全患者数の正確なデータは存在しないが 100 万人以上と推定されている 心不全はあらゆる心疾患の終末像であり 治療の進步に伴い患者は高齢化し 高齢化社会

3 医療安全管理委員会病院長のもと 国府台病院における医療事故防止対策 発生した医療事故について速やかに適切な対応を図るための審議は 医療安全管理委員会において行うものとする リスクの把握 分析 改善 評価にあたっては 個人ではなく システムの問題としてとらえ 医療安全管理委員会を中心として 国府台

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医療機能分化連携推進事業 1 対象事業者 病床を有する医療機関 2 支援対象 既存病床を回復期病床に転換する際に必要となる施設 設備整備費 設備整備 H27~ 継続対象リハビリを行うための治療機器や訓練機器等の導入経費 物理療法を実施するための 超音波治療器や温浴療法用装置の導入事業例 運動療法を実

目次 Ⅰ 外来 1 アンケート様式 1 2 アンケート集計結果 2 Ⅱ 入院 1 アンケート様式 17 2 アンケート集計結果 18 Ⅲ 分析 31

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人間ドック受診者アンケート報告書 ( 平成 29 年 06 月 27 日 ~ 平成 29 年 07 月 18 日実施 ) 共立蒲原総合病院健康診断センター

Ⅰ 通所リハビリテーション業務基準 通所リハビリテーションのリハビリ部門に関わる介護報酬 1. 基本報酬 ( 通所リハビリテーション費 ) 別紙コード表参照 個別リハビリテーションに関して平成 27 年度の介護報酬改定において 個別リハビリテーション実施加算が本体報酬に包括化された趣旨を踏まえ 利用

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評価チームの職種別人数グラフ ( 人 ) 看護 472 医師 事務 介護 リハビリ MSW 106 栄養士 薬剤師 その他 47

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当院人工透析室における看護必要度調査 佐藤幸子 木村房子 大館市立総合病院人工透析室 The Evaluation of the Grade of Nursing Requirement in Hemodialysis Patients in Odate Municipal Hospital < 諸

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臨床指標 2015 医療の質を改善する取り組み 南部病院臨床指標委員会

臨床指標 2015 医療の質を改善する取り組み 臨床指標とは 臨床指標とは 実際に行われている医療の 1 構造 ( ストラクチャー ) 2 過程 ( プロセス )3 結果 ( アウトカム ) を測定した数値です これらを測定する目的は医療の質を知ることですので 最近では Quality Indicator( 質指標 ) という言葉がよく使われています 臨床指標 クリニカルインディケータ Clinical Indicator (CI) 質指標 クオリティインディケータ Quality Indicator (QI) 医療の質を評価する 3 つの側面 当院では 2012 年より臨床指標への取り組みをはじめました 臨床指標の選定に当たっては 先進的な病院の取り組みを参考とし 16 項目の臨床指標 (CI) と 自院として一般の方にアピールしたい項目を中心に 7 項目の質指標 (QI) を選定しました 項目は 今後徐々に増やしてゆく予定です 他の医療機関との比較 ( ベンチマーク ) も臨床指標の重要な役割ですが 各施設の特徴や患者さんの特徴が異なるため 比較には調整が必要です 日本では臨床指標の定義 ( 計算式や条件 ) の標準化が不十分であり 今回この調整は行っていません ですから医療機関の指標の数値だけを比較することには慎重になる必要があります 施設全体の変化を経年的に把握し 医療の質を改善するために 臨床指標は重要な役割をすると考えます 指標の結果は 院内で定期的に評価 分析を行い 改善策を実行しながら 患者さんや地域から信頼される質の高い医療の提供に努めてまいります Plan( 計画 ) Do( 実施 ) 改善のサイクル Act( 改善 ) Check( 評価分析 )

平成 27 年度南部病院臨床指標一覧 臨床指標 Clinical Indicator (CI) CI-1 年齢階級別患者数 CI-2 新入院患者数 CI-3 平均病床利用率 CI-4 一般病棟平均在院日数 CI-5 2 週間以内の退院サマリー完成率 CI-6 クリニカルパス使用率 CI-7 紹介率 CI-8 ソーシャルワーカーによる転院患者の割合 CI-9 摂食機能療法の有効率 CI-10 がん相談件数 CI-11 インシテ ント アクシテ ント報告件数 CI-12 看護必要度 CI-13 看護職の離職率 CI-14 職員のインフルエンザワクチン予防接種率 CI-15 職員の健診受診率 CI-16 職員の非喫煙率 質指標 Quality Indicator (QI) QI-1 患者満足度 QI-2 死亡退院患者率 QI-3 転倒 転落発生率 QI-4 再入院率 QI-5 褥瘡推定発生率 QI-6 糖尿病患者の血糖コントロール QI-7 回復リハ病棟在宅復帰率

CI-1 年齢階級別退院患者数 CI-3 平均病床利用率 分子 : 月間静態患者数の 4 月 ~3 月の合計分母 :( 月間日数 月末病床数 ) の 4 月 ~3 月の合計 CI-2 新入院患者数 CI-4 一般病棟平均在院日数 分子 : 在院患者延べ数分母 :1/2 ( 入院患者数 + 退院患者数 ) 一覧へ

CI-5 2 週間以内の退院サマリー完成率 CI-7 紹介率 CI-6 クリニカルパス使用率 分子 : 紹介状を持参した外来患者分母 : 外来初診患者数 CI-8 ソーシャルワーカーによる転院患者の割合 分子 :1 種類でもパスを使用した退院患者数分母 : 退院患者数 分子 : ソーシャルワーカーによる転院患者分母 : 全転院患者数 一覧へ

CI-9 摂食機能療法の有効率 CI-11 インシテ ント アクシテ ント報告件数 分子 : 藤島グレード評価 摂食状況レベル評価のいずれかが改善した患者数分母 : 摂食機能療法実施患者数 CI-10 がん相談件数 CI-12 看護必要度 一覧へ

CI-13 看護職の離職率 CI-15 職員の健診受診率 分子 : 退職者数分母 : 年度末の在職看護師, 准看護師数 CI-14 職員のインフルエンザワクチン予防接種率 分子 : 職員健診を受診した職員数分母 : 全職員数 ( 介護事業部を含む ) CI-16 職員の非喫煙率 分子 : インフルエンザワクチンを接種した職員数分母 : 全職員数 ( 介護事業部を含む ) 除外 : 委託職員 分子 : 非喫煙者数分母 : 全職員数 ( 介護事業部を含む ) 除外 : 委託職員 一覧へ

QI-1 患者満足度 ( 平成 27 年度 ) 指標の説明 定義 分子 分母 除外 収集期間 外来患者 入院患者の当院への評価や満足度を把握し問題点の改善と満足度の向上を図るため調査を実施し 5 段階評価 ( 大変満足 満足 どちらともいえない 不満足 大変不満足 ) の 大変満足 満足 を集計しました < 外来患者 > < 入院患者 > この病院での診療に大変満足または満足している と回答した患者数 患者満足度調査に回答した患者数 未記入患者 外来 2 日以上, 入院 1 週間以上 3 月までに 1 回の報告 指標の種類 値の解釈 アウトカム より高い値が望ましい 考察 アンケート回収率について 外来 95.9% 入院 31.6% 外来の回収率は高く 取組を継続していきます 入院の回収率が非常に低く 原因 ( 背景 ) を調査する必要があります 満足度 ( 大変満足 + 満足 ) について 外来 73.3%( 参考値 81.7%) 入院 81.2%( 参考値 89.3%) 外来は 参考値と比較して 低い値となっています 入院は 参考値と比較して やや低い値となっています 外来 入院アンケートの自由記入欄から ソフト面に関しては接遇に対する不満が多く見受けられました ハード面に関しては 設備の老朽化 ( トイレ 駐車場 待合室等 ) の整備に対する要望が多く見受けられました また 産婦人科の設置 皮膚科 耳鼻科の診療枠の増枠の要望もありました 今後の改善活動患者サービス 接遇委員会で 調査結果について検討を行いました ソフト面については 接遇に対する不満が多い事から 接遇教育を強化していくことと 他の委員会等と協力し 職員の満足度を上げ 業務に対する意欲をアップさせて 良いサービスが提供できるよう取り組んでいきます ハード面では 病院全体の設備改修計画の中に 委員会より改善案を提案し 順次整備を進めていきます 診療科設置 増枠に関しては 病院の経営 診療方針に鑑みて計画する事になりますが 診療の中心となる医師確保が課題となっているため 近々での改善は難しい状況と考え 病院運営会議等で検討を行っていきます 平成 28 年度の満足度の目標値については 参考値に近づけるよう 外来 80% 入院 90% とします

QI-2 死亡退院患者率 ( 平成 27 年度 ) 指標の説明 定義 分子 分母 除外 収集期間 死亡退院患者数 退院患者数 緩和ケア等退院患者 1 ヶ月毎 どの病院でも 死亡退院患者率を把握できますが 医療施設の特徴 ( 病院の規模 病院機能 地域の特性など ) 入院患者のプロフィール ( 年齢 性別 疾患の種類と重症度など ) が異なるため 医療機関間の比較には調整が必要です この死亡退院患者率から直接医療の質を比較することは適切ではありませんが 施設全体の変化を経年的に把握するのに役立つ指標だと考えます 考察当院の平成 27 年度 1 年間の平均は平均値 3.4% 中央値 3.9% 最大値 5.7% 最小値 0.8% という結果で 平成 26 年度日本病院 会 QI 推進事業報告書の 6 ヶ月間の平均値 3.9% 中央値 3.6% 最 大値 26.3% 最小値 0.0% と比較して低い結果でした 回復期リ ハビリテーション病棟の退院数を含めると低くなるため 一般病 棟のみの死亡率も計測したところ 4.9%( 前年 4.8%) という結 果でした 死亡患者の平均年齢は 85.2 歳 ( 前年 85.4 歳 ) でした 死因は肺炎等の呼吸器系疾患 33.9%, 悪性新生物 15.3%, 心 不全等の循環器系疾患 13.6% でした 改善活動事例院内情報共有や数値のフィードバック 委員会での報告や院内ホームページで値を共有した 死亡率が 4.0% 以上になった月は病棟師長に報告し 症例検討 を行なった 勉強会 講習会の開催 急変時対応訓練を実施した 指標の種類 値の解釈 アウトカム より低い値が望ましい

QI-3 転倒 転落発生率 損傷発生率 1 転倒 転落発生率 1 転倒 転落発生率 分子分母除外収集期間 レポートが提出された転倒 転落件数入院延べ患者数分子除外 = 学生 スタッフなど入院患者以外の転倒 転落 1ヶ月毎 2 転倒 転落による損傷発生率 分子 分母 除外 収集期間 レポートが提出された転倒 転落件数のうちインシデントアクシデントの分類基準 患者への影響レベル 4 以上の転倒 転落件数 入院延べ患者数 分子除外 = 学生 スタッフなど入院患者以外の転倒 転落 1 ヶ月毎 入院中の患者の転倒やベッドからの転落は少なくありません 原因としては 入院という環境の変化によるものや疾患そのもの 治療 手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります 転倒 転落の指標としては 転倒 転落によって患者に傷害が発生した損傷発生率と 患者への傷害に至らなかった転倒 転落事例の発生率との両者を指標とすることに意味があります 転倒 転落による傷害発生事例の件数は少なくても それより多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して発生件数を追跡するとともに それらの事例を分析することで より転倒 転落発生要因を特定しやすくなります こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒 転落発生リスクを低減していく取り組みが 転倒による傷害予防につながります 転倒 転落の損傷レベルについてはインシデント アクシデント分類基準の 患者への影響レベル基準 を採用しています 2 転倒 転落による損傷発生率 指標の種類 アウトカム 値の解釈 より低い値が望ましい

考察本院の 27 年度転倒 転落の報告数は前年度よりも増加しましたが 損傷発生率は前年度比較で減少しています 転倒 転落の報告に対するスタッフの意識は周知されていると評価したいと思います 損傷発生 2 件の内容として対応 ( フットコール ) はされていましたがフットコールの位置が悪く, 対応が遅くなり転倒 損傷レベルに達してしまいました 今年度は RCA( 根本原因分析 ) を行うことで 分析の中見えてきたことを他の病棟と共有し損傷レベルの減少へとつながったと考えます 今年度の転倒 転落の原因として転倒 転落対応の医療機器の接触不良や破損等が原因で対応が遅れ転倒に至った事象が多くありました 対応策として院内作製を中止し機器 ( フットコール ) 購入を病院に申請し購入決定となりました 転倒 転落改善活動として KYT( 危険予知トレーニング ) を 損傷発生防止においては RCA 分析 ( 根本原因分析 ) を周知させ対応策へ繋げる活動を継続中です 又 患者さん参加型の安全管理への協力依頼と説明 個々に必要な安全対策がなされることが重要との考えは継続したいと思います 次年度の目標として 報告率は下げず損傷発生率を下げ 転倒 転落報告書の振り返りと KYT RCA 分析を継続し 目標達成したいと思います 改善活動事例院内情報共有や数値のフィードバック 医療安全ホームページの充実 南部病院医療安全対策の部屋 勉強会 講習会の開催 KYT 報告会 ( リスク委員会 看護部リスク委員会 ) 転倒 転落発生時の振り返りと RCA 分析 RCA 分析の講習会施設 設備 機器の見直しや購入 ベットコール フットコール てんとう虫等転倒 転落予防のための機器点検 ( 院内作成から購入へ )

QI-4 平成 27 年度再入院率 指標の説明 定義 分子 分母 除外 収集期間 退院後 6 週間以内の予定外入院患者数 退院患者数 1 ヶ月毎 患者の中には 退院後 6 週間以内に予定外の再入院をすることがあります その背景としては 初回入院時の治療が不十分であったこと 回復が不完全な状態で患者に早期退院を強いたこと などの要因が考えられます 分母は様式 1 の 退院年月日 が調査期間に該当する症例数 分子は様式 1 の 予定 救急医療入院区分 が 救急医療入院 救急医療入院以外の予定外入院 に該当し かつ 入院日の 42 日前以降に様式 1 の 前回退院年月日 が該当する症例数としました 考察 1 年間の平均は 平均値 8.44% 中央値 8.61% 最大値 11.39%(10 月 ) 最小値 4.43%(4 月 ) という結果で 日本病院会の平均値 5.52% と比較して高い値でした このうち前回入院と同一疾病での再入院率は 4.63% でした 前年度より再入院率が増加している要因として 平成 26 年度 7 月より DPC の様式 1 により計測したことが考えられます これまで 救急医療入院以外の予定外入院 の把握が不十分であった部分が数値化されたと考えられますが, 予定入院 の定義が院内で統一されているか等, 入力の精度について見直す必要があります 再入院患者の 22% が介護施設からの入院でした 高齢による嚥下機能低下で誤嚥性肺炎を繰り返す患者さんも多く, 退院先の検討は充分にしなければいけません また, 介護施設への吸引指導なども継続する必要があります 当院の特徴として 一般病棟での急性期治療を終了したとはいえ 高齢による ADL 低下や栄養回復不十分な患者が多いことが挙げられますが そのようなケースでは早期退院そのものが再入院のリスクになっていたと考えられます 平成 26 年 10 月より亜急性期病棟が廃止になり, 地域包括ケア病棟が稼働しました 急性期治療後に包括ケア病棟へ移動することで充分な期間リハビリ 栄養管理を行い, 短期間での再入院の減少に努めていきます 改善活動事例院内情報共有や数値のフィードバック 委員会での報告や院内ホームページで値を共有した リハビリカンファレンスで退院先の検討を行った 指標の種類アウトカム値の解釈より低い値が望ましい

QI-5 褥瘡推定発生率 ( 平成 27 年度 ) 指標の説明 定義 分子 分母 除外 収集期間 褥瘡は 看護ケアの質評価の重要な指標の 1 つとなっています 褥瘡は患者の QOL の低下をきたすとともに 感染を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は 提供する医療の重要な項目の 1 つにとらえられ 1998 年からは診療報酬にも反映されています この指標は 院内で褥瘡が発生した割合を見るアウトカム指標です 褥瘡の新規発生率については日本国内では一定の算出方法がないため 日本褥瘡学会の褥瘡推定発生率算出方法を用いました 分母の調査日の入院患者数には当日の入院患者は含めませんが 退院の患者は含めています また 1 名の患者が複数部位に褥瘡を有していても 患者数は 1 名として数えています 入院時にすでに褥瘡を保有していた患者であっても入院中に新規発生した場合は褥瘡推定発生率に加えています 指標の種類 値の解釈 調査日に褥瘡を保有する患者数 調査日の入院患者数 入院時すでに褥瘡保有が記録されていた患者数 1 ヶ月毎 アウトカム より低い値が望ましい 考察当院の推定発生率背景には 脳血管疾患の患者や誤嚥性肺炎 治療期間を要した廃用症候群の患者など 重症度の高い患者さんが多い現状や持ち込みも多く治癒に時間を要す現状があります また オムツ患者が多くスキントラブルから褥瘡発生するケースも見られます 褥瘡を予防するためには 入院時から褥瘡評価を全員に行い看護計画の立案や栄養状態評価などや 必要な体圧分散寝具を適切に選択でき 褥瘡委員会 NST との連携を密にとり 院外での活動も積極的に取り組んでいき 作らない 悪化させない を目標にスタッフの教育活動にも努めていく必要があります 改善活動事例院内情報共有や数値のフィードバック 毎週水曜日に褥瘡委員 1 名 担当医師 薬剤士 リハビリスタッフ 栄養士が共に病棟に出向き 褥瘡処置方法を検討し 専門看護師が状況を分析しながら スタッフへの指導を行なっている 褥瘡回診記録の改善写真の取り込み 記録の見やすさなどの工夫を図り評価や褥瘡に関する情報が共有しやすいよう改善図る NST 委員会でも褥瘡 アルブミン低下のある患者さんの栄養サポートを毎週火曜部評価している 今後は全員対象の検討を行なう チーム医療を強化し 第 4 火曜日に委員会にて院内情報共有や発生件数の数値のフィードバック 褥瘡評価 処置 学習会を行なっている 勉強会 講習会の開催 新人勉強会に褥瘡予防講習会を取り入れた 院外研修会への参加 各病棟での症例を褥瘡委員会で評価の学習 施設 設備 機器の見直し購入 体圧分散寝具 高機能エアマットレスの購入 ポジショニングや体位変換枕の購入

QI-7 回復期リハビリ病棟在宅復帰率 指標の説明 定義 分子 分母 除外 収集期間 回復期リハビリ病棟退院患者のうち自宅等へ退院した患者 回復期リハビリ病棟退院患者 他の保険医療機関へ転院した患者 毎月 回復期リハビリ病棟退院患者のうち自宅等へ退院した患者を集計しました 回復期リハビリテーション病棟の目的は 脳血管疾患や大腿骨頚部骨折の急性期治療を終えた患者さんに食事 更衣 排泄 移動 会話などの集中的なリハビリテーションサービスを提供することで 家庭での生活に戻れるようにすることです 本指標は回復期リハビリテーション病棟がこの目的をどのくらい達成できているかを評価するものです ここでいう在宅には自宅以外の施設 例えばケアハウスなども含まれます 指標の種類 値の解釈 アウトカム より高い値が望ましい 考察平成 27 年度の当院の在宅復帰率は 83.2% と 参考値と比較して高い数値を示しています しかし 脳血管障害患者の発生率の増加と重症化によって機能回復に限りがあり 在宅復帰は困難を極め療養型病院及び施設調整が増加傾向にあります 今後 回復期リハビリテーション病棟の需要が高まる中で 在宅復帰を目指す援助を強化する必要があると考えられます 改善活動事例 院内情報共有や数値のフィードバック 回復期病棟に入院前より情報をとり 方向先を早めに把握することで退院後の生活をイメージしたリハビリに取り組むようにした 多職種による家屋調査を行い 問題を抽出し在宅に帰れるよう環境を整えた 地域や介護事業所等と連携を取り情報収集し活用した