図形と計量 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする 地点の目の位置 ' から 木の先端への仰角が 0, から 7m 離れた Q=90 と なる 地点の目の位置 ' から木の先端への仰角が であ るとき, 木の高さを求めよ ただし, 目の高さを.m とし, Q' を右の図のように定める ' 0 Q' '.m Q 7m 要点 PQ PQ PQ' =x とおき,' Q',' Q' を x を用いて表し, =tan0 =, =tan = を利用します Q Q ' Q' ' において, 三平方の定理を用いて x を求めます PQ' =x とおく P' Q' =0 より PQ =tan0,tan0 = であるので ' Q' = x Q P' Q' = より PQ =tan,tan = であるので ' Q' =x Q ' Q' ' は直角三角形なので, 三平方の定理により ( x) +x =7 x 9 = x x x>0 より x= 7 =. 7 したがって, 木の高さは.+.=m 90 -θ,80 -θの三角比 () 次の三角比を より小さい角の三角比で表せ sin70 cos tan0 () 0 <θ<90 のとき,sin(90 +θ),cos(90 +θ),tan(90 +θ) を,θの三角比で表せ
要 点 sin(90-θ= ) cosθ cos(90-θ= ) sinθ tan(90-θ= ) tanθ θ r x 90 θ y θ r 90 θ y x sin(80 -θ= ) sinθ cos( 80 -θ=- ) cosθ tan(80 -θ=- ) tanθ y 80 θ - -x θ x () 90-0 =70 であるから sin70 =sin(90-0 )=cos0 =80 - であるから cos =cos(80 - )=-cos 0 =80-0 であり,0 =90-0 であるから tan0 =tan(80-0 )=-tan0 =-tan(90-0 )=- tan 0 () 0 <θ<90 のとき,90 +θ は鈍角になるから 80 -(90 +θ) を考える 80 -(90 +θ)=90 -θ であるから sin(90 +θ)=sin{80 -(90 +θ)}=sin(90 -θ)=cosθ cos(90 +θ)=-cos{80 -(90 +θ)}=-cos(90 -θ)=-sinθ tan(90 +θ)=-tan{80 -(90 +θ)}=-tan(90 -θ)=- tan θ 三角比の相互関係 () 0 θ 90 とする cosθ= 7 のとき,sinθ と tanθ の値を求めよ () 0 θ 80 とする sinθ= のとき,cosθ と tanθ の値を求めよ () 0 θ 80 とする tanθ=- のとき,sinθ と cosθ の値を求めよ 要 点 次の三角比の相互関係を用います 0 θ 80 とする ただし,tanθ では θ 90 とする sin θ+cos sinθ θ= tanθ= cos θ +tan θ= cos θ
() sin θ+cos θ= から sin θ=-cos θ=- 7 sinθ また tanθ= = cos θ 7 = 7 = 9 sinθ>0 であるから sinθ= 7 () sin θ+cos θ= から cos θ=-sin 8 θ=- = 9 (ⅰ) cosθ>0 のとき 8 cosθ= = 9 (ⅱ) cosθ<0 のとき 8 cosθ=- =- 9 (ⅰ),(ⅱ) から (cosθ,tanθ)= () +tan θ= cos θ から sinθ また tanθ= = cos θ = = sinθ また tanθ= = cos θ - =- =-,, -,- =+(-) = cos θ= cos θ 0 θ 80,tanθ=-<0 であるから 90 <θ<80 よって cosθ<0 したがって cosθ= - = - また sinθ=tanθ cosθ=(-) - = 三角方程式 三角不等式 0 θ 80 のとき, 次の問いに答えよ () 等式 sinθ= を満たす θを求めよ () 不等式 sinθ> を満たす θの範囲を求めよ 要点角 θの三角比の値から, 角 θ(0 θ 80 ) を求めることができます sinθ=s を満たすθ cosθ=c を満たすθ tanθ=t を満たすθ s 80 -θ y=s t - θ - θ θ c - 0 s< なら θ,80 -θ - c t 0 のとき,θ はただ つ s= なら θ=90 θ はただ つ t=0 なら θ=0,80
() sinθ= から sinθ= 半径 の円周上で,y 座標が となる Q P 点は, 右の図の 点 P,Q である 求める θ は, OP と OQ である から θ=0,0 () sinθ> から sinθ> - 0 0 () より,sinθ= を満たす θ は θ=0,0 よって, 右の図から sinθ> を 満たす θ の範囲は 0 <θ<0-0 0 三角比の対称式の値 0 θ 80,sinθ+cosθ= のとき, 次の値を求めよ () sinθcosθ () sinθ-cosθ () tanθ 要 点 () sinθ+cosθ= の両辺を 乗します () まず,(sinθ-cosθ) の値を求めます () sinθ+cosθ= と () から,sinθ,cosθ を求めます () sinθ+cosθ= の両辺を 乗すると sin θ+sinθcosθ+cos θ= sin θ+cos θ= から +sinθcosθ= よって,sinθcosθ=- から sinθcosθ=- 8
() (sinθ-cosθ) =sin θ-sinθcosθ+cos θ sin θ+cos θ=,() から sinθcosθ=- であるから (sinθ-cosθ) =- - = 8 8 ここで,0 θ 80 のとき sinθ 0 であることと,sinθcosθ=- <0 から cosθ<0 8 よって,sinθ-cosθ>0 である したがって sinθ-cosθ= = () 条件と () から sinθ+cosθ= sinθ-cosθ= + - これを解くと sinθ=,cosθ= sinθ よって tanθ= = cos θ + - = ( ( + ) - )( + 8+ = =-- ) - 三角比の 次関数の最大 最小 0 θ 80 のとき,y=cos θ+sinθ の最大値, 最小値を求めよ また, そのときの θ の値を求めよ 要点 sin θ+cos θ= を利用して, 関数を つの三角比で表します sinθ=t( または cosθ=t ) とおき, 変域に注意して 次関数のグラフをかきます cos θ=-sin θより y=cos θ+sinθ=-sin θ+sinθ=-sin θ+sinθ+ sinθ=t とおくと,0 θ 80 のとき 0 sinθ であるから 0 t y を t を用いて表すと y=-t +t+=-(t -t)+= - - t - += - - t + += - - t + t= で最大値,t=0, で最小値 をとる t= すなわち sinθ= を満たす θ は θ=0,0 t=0 すなわち sinθ=0 を満たす θ は θ=0,80 t= すなわち sinθ= を満たす θ は θ=90 よって,θ=0,0 のとき最大値,θ=0,90,80 のとき最小値
7 正弦定理 余弦定理 において, 辺,, の長さをそれぞれ a,,c,,, の大きさをそれぞれ,, で表すことにする () において, 次のものを求めよ =0,=,a= のとき, および外接円の半径 R a=,=0,c= のとき c a () において,=,=,c= のとき,a,, を求めよ 要 正弦定理 点 a sin = sin c = =R sin c R 余弦定理 a = +c -ccos, =c +a -cacos,c =a + -acos a () 正弦定理により, = sin 0 から sin = よって = = = = また, 正弦定理により R= から R= sin 0 0 よって R= = = = 余弦定理により = + - cos0 =+9- = >0 から = 0
() 正弦定理により sin = から sin = sin よって sin= したがって =0,0 は右の図のように 通りある 余弦定理により = = = ( ) = +a - a cos =9+a -a 整理すると a - a+=0 0 0 解の公式により a= (- ) - = また,=0 のとき =7,=0 のとき = 以上から (a,,)= +, 7, 0, -,, 0 8 三角形の形状 において,sin=cossin が成り立っているとき, この三角形はどのような三角形か 要 点 正弦定理, 余弦定理を用いて, 与えられた等式を辺だけの関係式に直します a 与えられた式に sin=,cos= a +c - R ac c,sin= R をそれぞれ代入すると a R = a +c - ac c R 両辺に ar を掛けると a =a +c - これから =c >0,c>0 より =c よって, は = の二等辺三角形である 9 三角形の面積次の の面積を求めよ () =,=,=0 () =,=,=7 7
要点 の面積を S とすると S= csin= acsin= asin c a () S= sin0 = = () 余弦定理により cos= + -7 = sin +cos =,0 <<80 のとき,sin>0 から よって S= csin= 別解ヘロンの公式を用いる = a++c s= = 7 + + =9 であるから sin= - = S= s( s-a)( s-)( s-c) = 9(9-7)(9- )(9- ) = 0 三角形の内角の二等分線の長さ において,=,=, =0 とする の二等分線と辺 の交点を D とするとき, 線分 D の長さを求めよ 要点三角形の面積を利用します D= D, = D+ D であり, = sin D= D sin D D= D sin D であることから D を求めることができます D 8
= D+ D であるので, それぞれ面積の公式から sin = D sin D+ D sin D よって sin0 = D sin0 + D sin0 すなわち = D + D したがって D= 8 内接円の半径 について, 次の問いに答えよ () a=7,=9,c=0 のとき, の面積 S と内接円の半径 r を求めよ () a=,=8, =0 のとき, の内接円の半径 r を求めよ 要点 の内接円の中心, すなわち, 内心を I, 面積を S, 内接円の半径を r とすると S= I+ I+ I = ar+ r+ cr r I r = r(a++c) 内接円の半径は, 辺の長さと面積から求めることができます r a++c () s= = 7 +9 + 0 = であるから, ヘロンの公式により S= s( s-a)( s-)( s-c) = = また,S= r(a++c) にそれぞれの値を代入すると = r(7+9+0) これを解いて r= 9
() の面積を S とすると S= asin = 8 sin0 = 8 = また c =a + -acos = +8-8 cos0 =+- 8 = c>0 から c= S= r(a++c) にそれぞれの値を代入すると = r(+8+ ) =(7+ )r から r= 7+ = (7- ) (7- = (7+ )(7- ) ) = (7- ) 研究 円に内接する四角形の面積円に内接する四角形 D において,=,=8,D=,D= のとき, 対角線 の長さ, 四角形 D の面積 S をそれぞれ求めよ 要 点 円に内接する四角形において, 向かい合う角の和は 80 であることを利用します において, 余弦定理により = +8-8 cos =00-9cos D において, 余弦定理により = + - cos D =-0cos(80 - ) =+0cos,から 00-9cos =+0cos 8 これを解いて cos = に代入すると =00-9 =7 D >0 から = 9 また sin = - = 9 S= + D= 8 + = sin D=sin(80 - )=sin より 0
研究 正四面体の体積 辺の長さが の正四面体 D の体積を求めよ 要点頂点 から底面 D に垂線 H を引くと, 直角三角形の斜辺と他の 辺が等しいから H H DH よって,H=H=DH であるから, 点 H は D の外心であることを利用します H D 頂点 から底面 D に垂線 H を引くと H H DH これから,H=H=DH であるので, 点 H は D の外心である よって,H は D の外接円の半径であるから =H これから H= sin 0 H は直角三角形であるから, 三平方の定理により H= -H = - = また D= sin0 = 以上から, 正四面体の体積は D H= =
研究 の三角比 =,==7,= の があり, の二等分線と の交点を D とする D であることを利用して, cos を求めてみよう 7 D = D=, = D より D また, D, D は二等辺三角形であるから,=D=D= である :=:D であるから,=x とおくと D=x- より x:=:(x-) よって x(x-)= x -x-=0 これを解いて x= + x>0 より x= x - において, 余弦定理により =x +x - x x cos これから cos = x x + = + + = = であるから + - + (+ )(- ) - + - cos = = = = + + (+ )(- ) + =