Quantifying Contingent Business Interruption from Natural Hazards Toshihiro Yamada President, OYO RMS Corporation
本日の話題 自然災害による過去のサプライチェーン被害 CBI 分析の考え方 分析結果の利用 CBI 分析普及の課題 CBI: Contingent Business Interruption 構外利益 CBI Tool: RiskLink の結果を使ってサプライチェーンを考慮した分析を行うためのツール (RMS 社製 )
自然災害による過去のサプライチェーン被害 1995 年阪神淡路大震災 神戸製鋼所 ( バネ用鋼材トップ ) 等が被災 自動車の減産 4 万台 2007 年新潟県中越沖地震 リケン ( ピストンリングの国内シェア5 割 ) 等が被災 自動車の減産 10 万台 2011 年東日本大震災 ルネサスエレクトロニクス ( マイコン世界シェア3 割 ) 等が被災 自動車の減産 100 万台以上 ( 次頁参照 ) 2011 年タイ洪水 自動車の減産 20 万台 ハードディスク駆動装置 (HDD) 世界で10~12 月で減産 5000 万台
東日本大震災前後の自動車生産台数 日本自動車工業会の公表データから作成
新潟県中越沖地震前後の自動車生産台数 日本自動車工業会の公表データから作成
CBI 分析の考え方 (1/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 A 工場部品 a B 工場部品 x C 工場部品 x 50 50 100 100 D 工場部品 d E 工場部品 e 100 100 G 工場 100 製品
CBI 分析の考え方 (2/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 操業度 50% A 工場部品 a 100 50 D 工場 100 50 部品 d B 工場部品 x E 工場部品 e G 工場製品 C 工場部品 x
CBI 分析の考え方 (3/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 操業度 50% 100% A 工場 50+20 100 D 工場 100 50 70 部品 a 部品 d 在庫 20 B 工場部品 x E 工場部品 e G 工場製品 C 工場部品 x
CBI 分析の考え方 (4/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 A 工場部品 a 操業度 20% 100% B 工場部品 x C 工場部品 x 50 10 100 60 E 工場 100 60 部品 e 50 D 工場部品 d G 工場製品
CBI 分析の考え方 (5/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 A 工場部品 a D 工場部品 d 操業度 20% 100% B 工場部品 x 120% C 工場部品 x 50 10 100 60 70 E 工場 100 70 60 部品 e 60 50 G 工場製品
CBI 分析の考え方 (6/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 A 工場部品 a B 工場部品 x 操業度 50% 100% D 工場部品 d E 工場部品 e 100 50 100 G 工場 100 50 製品 C 工場部品 x
CBI 分析の考え方 (7/7) サプライチェーンの特性 関係 ( 直列 並列 ) 操業度 在庫 A 工場部品 a D 工場部品 d 100 B 工場部品 x C 工場部品 x E 工場部品 e 100 G 工場 100 50 製品 操業度 50% 100%
操業度サプライチェーンを考慮した復旧曲線 G 工場の復旧曲線 ( サプライチェーン考慮せず ) 部品 d 部品 e 100% 60% 実効的事業中断日数 G 工場の復旧曲線 ( サプライチェーン考慮 ) 30% X 1 日 X 2 日地震発生後の経過日数 X 3 日
分析結果の利用 BI と CBI はどれ位違う? 最悪のシナリオは? ボトルネックは? 対策を優先すべき拠点は? 対策の比較 ( 費用対効果 )
ケーススタディの条件 C 工場 A 工場 B 工場 A 工場 B 工場 C 工場 所在地 東京 静岡 仙台 役割 組立 部品 部品 耐震性 新耐震 旧耐震 旧耐震 ケース 1( 直列 ) 部品 B 部品 C ケース 2( 並列 ) 50% 50%
BI と CBI はどれ位違う? A 工場の実効的事業中断日数と BI と CBI の比較 再現期間 BI CBI カッコ内は BI に対する割合 ケース 1( 直列 ) ケース 2( 並列 ) 100 年 11 日 43 日 (4.1 倍 ) 25 日 (2.3 倍 ) 200 年 17 日 65 日 (3.9 倍 ) 36 日 (2.2 倍 ) 500 年 29 日 102 日 (3.6 倍 ) 57 日 (2.0 倍 ) 1000 年 42 日 137 日 (3.3 倍 ) 77 日 (1.8 倍 ) AAL 0.58 日 1.91 日 (3.3 倍 ) 1.23 日 (2.1 倍 )
最悪のシナリオは? A 工場の実効的事業中断日数と BI と CBI の比較 シナリオ BI CBI カッコ内は BI に対する割合 ケース 1( 直列 ) ケース 2( 並列 ) 元禄地震 (A 工場の最悪シナリオ ) 南海トラフの地震 (B 工場の最悪シナリオ ) 東北地方太平洋沖地震 (C 工場の最悪シナリオ ) 25 日 26 日 (1.05 倍 ) 26 日 (1.02 倍 ) 6 日 69 日 (12.5 倍 ) 35 日 ( 6.3 倍 ) 3 日 13 日 (3.8 倍 ) 7 日 (2.2 倍 ) ( 参考 ) 再現期間 500 年 29 日 102 日 (3.6 倍 ) 57 日 (2.0 倍 )
ボトルネックは? 直列の場合 (1 日目 ) (31 日目 )
対策を優先すべき拠点は? A 工場の実行事業中断日数と BI と CBI の比較 再現期間 BI CBI( 直列 ) カッコ内は無対策に対する割合 無対策 B 工場補強 C 工場補強両工場補強 100 年 11 日 43 日 30 日 (0.71 倍 ) 42 日 (0.98 倍 ) 30 日 (0.69 倍 ) 200 年 17 日 65 日 47 日 (0.72 倍 ) 65 日 (0.99 倍 ) 47 日 (0.72 倍 ) 500 年 29 日 102 日 78 日 (0.76 倍 ) 100 日 (0.99 倍 ) 76 日 (0.75 倍 ) 1000 年 42 日 137 日 108 日 (0.79 倍 ) 135 日 (0.98 倍 ) 104 日 (0.76 倍 ) AAL 0.58 日 1.91 日 1.57 日 (0.82 倍 ) 1.89 日 (0.99 倍 ) 1.55 日 (0.81 倍 ) 南海トラフの地震 6 日 69 日 46 日 (0.67 倍 ) 69 日 (1.00 倍 ) 46 日 (0.67 倍 )
対策の比較 ( 費用対効果 ) 再現期間 BI A 工場の実行事業中断日数と BI と CBI の比較 CBI( 並列 ) カッコ内は無対策に対する割合 B 工場の対策無対策耐震補強在庫 (7 日分 ) 在庫 (20 日分 ) 100 年 11 日 25 日 19 日 (0.78 倍 ) 22 日 (0.90 倍 ) 18 日 (0.75 倍 ) 200 年 17 日 36 日 28 日 (0.78 倍 ) 34 日 (0.93 倍 ) 30 日 (0.82 倍 ) 500 年 29 日 57 日 45 日 (0.80 倍 ) 54 日 (0.96 倍 ) 49 日 (0.86 倍 ) 1000 年 42 日 77 日 64 日 (0.83 倍 ) 75 日 (0.98 倍 ) 69 日 (0.89 倍 ) AAL 0.58 日 1.23 日 1.05 日 (0.86 倍 ) 1.02 日 (0.84 倍 ) 0.88 日 (0.72 倍 )
CBI 分析普及の課題 サプライチェーンの把握が困難 サプライチェーンのデフォルトモデル (unknown) 保険が買えない 地震対策や BCP/BCM での利用方法の提案 RMS と OYORMS が共同で普及活動と開発
ニュースリリース 保険毎日新聞 (2014.1.23)
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