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鶏大腸菌症 ( 組換え型 F11 線毛抗原 ベロ細胞毒性抗原 )( 油性アジュバント加 ) 不活化ワクチン平成 20 年 6 月 6 日 ( 告示第 913 号 ) 新規追加 平成 25 年 9 月 26 日 ( 告示第 2480 号 ) 一部改正 1 定義組換え型 F11 線毛抗原産生大腸菌及びベロ細胞毒性抗原産生大腸菌の培養菌液を不活化し その遠心上清を濃縮後 油性アジュバントを添加したワクチンである 2 製法 2.1 製造用株 2.1.1 F11 線毛抗原発現大腸菌 2.1.1.1 名称大腸菌 JA221/pPF11-10 株又はこれと同等と認められた株 2.1.1.2 性状兎特異抗血清を用いた平板凝集反応で強い凝集を示す 2.1.1.3 継代及び保存原株及び種菌は 血液寒天培地 ( 付記 1) 又は適当と認められた培地で継代する 継代は 原株では3 代以内 種菌では2 代以内でなければならない 原株及び種菌は 凍結乾燥して- 20 以下で保存する 2.1.2 ベロ細胞毒性抗原発現大腸菌 2.1.2.1 名称大腸菌 CH7 株又はこれと同等と認められた株 2.1.2.2 性状ベロ細胞毒性を示す 2.1.2.3 継代及び保存原株及び種菌は 血液寒天培地又は適当と認められた培地で継代する 継代は 原株では3 代以内 種菌では2 代以内でなければならない 原株及び種菌は 凍結乾燥して- 20 以下で保存する 2.2 製造用材料 2.2.1 F11 線毛抗原発現大腸菌 2.2.1.1 培地製造に適当と認められた培地を用いる 2.2.2 ベロ細胞毒性抗原発現大腸菌 2.2.2.1 培地製造に適当と認められた培地を用いる 2.3 原液 2.3.1 F11 線毛抗原発現大腸菌 2.3.1.1 培養培養した種菌を F11 線毛抗原発現大腸菌用製造用培地に接種し 培養したものを培養菌液とする 培養菌液について 3.1 の試験を行う 2.3.1.2 不活化培養菌液を適当と認められた温度及び時間で加熱し 不活化したものを不活化菌液とする 不活化菌液について 3.2 の試験を行う 2.3.1.3 原液の調製

不活化菌液について 遠心によって菌体を除いた上清をろ過 濃縮したものを原液とする この場合において 適当と認められた保存剤を加えてもよい 原液について 3.3.1 及び 3.3.2.1 の試験を行う 2.3.2 ベロ細胞毒性抗原発現大腸菌 2.3.2.1 培養培養した種菌をベロ細胞毒性抗原発現大腸菌用製造用培地に接種し 培養したものを培養菌液とする 培養菌液について 3.1 の試験を行う 2.3.2.2 原液の調製培養菌液について 遠心によって菌体を除いた上清をろ過 濃縮したものに適当と認められた不活化剤を加えて不活化したものを原液とする 原液について 3.3.1 3.3.2.2 及び 3.3.3 の試験を行う 2.4 最終バルク F11 線毛抗原原液及びベロ細胞毒性抗原原液を濃度調整して混合した後 適当と認められた油性アジュバントを添加したものを最終バルクとする この場合において 適当と認められた保存剤を添加してもよい 2.5 小分製品最終バルクを小分容器に分注し 小分製品とする 小分製品について 3.4 の試験を行う 3 試験法 3.1 培養菌液の試験 3.1.1 夾雑菌否定試験 3.1.1.1 試験材料 3.1.1.1.1 試料検体を試料とする 3.1.1.2 試験方法 3.1.1.2.1 鏡検試料 1 滴を顕微鏡下で観察し グラム染色を行って鏡検する 3.1.1.2.2 血液寒天培地接種血液寒天培地 2 枚に試料を塗抹して 37 ±2 で 24 ±4 時間培養し コロニーの性状を観察する 3.1.1.3 判定鏡検においては 試料 1 滴中に大腸菌以外の菌を認めてはならず また グラム染色においてグラム陰性桿菌以外の菌を認めてはならない また 血液寒天培地においては 乳白色状のコロニー以外のコロニーを認めてはならない 3.2 不活化菌液の試験 3.2.1 不活化試験 3.2.1.1 試験材料 3.2.1.1.1 試料検体を試料とする 3.2.1.2 試験方法試料 1 ml を 100mL のソイビーン カゼイン ダイジェスト液状培地 ( 以下この項において SCD 培地 という ) に接種し 37 ±2 で 20 ±4 時間培養した後 その1 ml を新たな 100mL の SCD 培地に接種し 37 ±2 で 20 ±4 時間培養する 3.2.1.3 判定菌の発育を認めてはならない

3.3 原液の試験 3.3.1 無菌試験一般試験法の無菌試験法を準用して試験するとき 適合しなければならない 3.3.2 抗原含有量試験 3.3.2.1 F11 線毛抗原量 3.3.2.1.1 試験材料 3.3.2.1.1.1 試料適当と認められた参照抗原及び原液について 抽出操作を行ったものを試料とする 3.3.2.1.2 試験方法適当と認められた抗 F11 線毛抗原抗体を希釈し ELISA プレートの各穴に固相化したのちブロッキングする プレートを洗浄し 2 倍階段希釈した試料を各穴に加え 37 で1 時間反応させる プレートを洗浄し 適当と認められたペルオキシダーゼ標識抗 F11 線毛抗原抗体を加え 37 で 45 分間反応させる プレートを洗浄し 適当と認められた基質液を加えて反応させた後 硫酸で反応を停止させ 吸光度を測定する 参照抗原と比較し 平行線定量法により原液の抗原含有量を算出する 3.3.2.1.3 判定 F11 線毛抗原含有量は 1 ml 中 0.98 mg 以上でなければならない 3.3.2.2 ベロ細胞毒性抗原量 3.3.2.2.1 試験材料 3.3.2.2.1.1 試料適当と認められた参照抗原及び原液について 抽出操作を行ったものを試料とする 3.3.2.2.2 試験方法適当と認められた抗ベロ細胞毒性抗原抗体を希釈し ELISA プレートの各穴に固相化したのちブロッキングする プレートを洗浄し 2 倍階段希釈した試料を各穴に加え 37 で1 時間反応させる プレートを洗浄し 適当と認められたペルオキシダーゼ標識抗ベロ細胞毒性抗原抗体を加え 37 で 45 分間反応させる プレートを洗浄し 適当と認められた基質液を加えて反応させた後 硫酸で反応を停止させ 吸光度を測定する 参照抗原と比較し 平行線定量法により原液の抗原含有量を算出する 3.3.2.2.3 判定ベロ細胞毒性抗原含有量は 1 ml 中 0.98 mg 以上でなければならない 3.3.3 不活化試験 3.2.1 を準用して試験するとき 適合しなければならない 3.4 小分製品の試験 3.4.1 特性試験一般試験法の特性試験法を準用して試験するとき 固有の色調を有する均質な懸濁液でなければならず 異物及び異臭を認めてはならない 小分容器ごとの性状は 均一でなければならない 3.4.2 無菌試験一般試験法の無菌試験法を準用して試験するとき 適合しなければならない 3.4.3 ホルマリン定量試験一般試験法のホルマリン定量法を準用して試験するとき ホルマリンの含有量は 0.135vol % 以下でなければならない 3.4.4 安全試験 3.4.4.1 試験材料 3.4.4.1.1 注射材料試験品を注射材料とする

3.4.4.1.2 試験動物生ワクチン製造用材料の規格 1.1 由来の4 週齢の鶏を用いる 3.4.4.2 試験方法試験動物 10 羽を試験群 5 羽を対照群とする 注射材料 2 羽分ずつを試験群の胸部筋肉内に注射し 対照群と共に4 週間観察し 試験最終日に注射部位を剖検する 3.4.4.3 判定観察期間中 試験群及び対照群に臨床的な異常を認めてはならない また 剖検するとき 注射局所に 10 個以上の壊死又は膿瘍を認めてはならない 3.4.5 力価試験 3.4.5.1 試験材料 3.4.5.1.1 注射材料試験品を注射材料とする 3.4.5.1.2 試験動物生ワクチン製造用材料の規格 1.1 由来の2~4 週齢の鶏を用いる 3.4.5.1.3 抗原固相化プレート抗原吸着プレート ( 付記 2) を用いる 3.4.5.2 試験方法試験動物の 10 羽を試験群 5 羽を対照群とする 注射材料 0.1mL ずつを試験群の胸部筋肉内に注射し 4 週目に両群から得られた血清について F11 線毛抗原及びベロ細胞毒性抗原に対する抗体価を酵素抗体法 ( 以下この項において ELISA という ) により測定する あらかじめ 抗原吸着プレートの全ての穴に希釈液 ( 付記 3) を 100 μ L ずつ加える 試験群及び対照群の血清を希釈液で 50 倍に希釈したもの 並びに参照陽性血清 ( 付記 4) を希釈液で 500 倍に希釈したものを 100 μ L ずつ加え 同希釈液で2 倍階段希釈し 希釈液のみの穴をブランクとする 37 で1 時間反応させた後 液を捨て 水で5 回洗浄する 次に 各穴に至適単位の標識抗体 ( 付記 5) を 100 μ L ずつ加え 37 で 30 分間反応させた後 液を捨て 水で5 回洗浄する その後 基質液 ( 付記 6) を各穴に 100 μ L ずつ加え 遮光し 常温で 15 分間反応させた後 2 mol/l の硫酸を全ての穴に 50 μ L ずつ加えて反応を停止させ 波長 450nm の吸光度を測定する 3.4.5.3 判定ブランクの全穴の吸光度の平均値に 4.5 を乗じた値以上の吸光度値を示した血清の最高希釈倍数を抗体価とする 試験群の抗体価は 試験群の 80 % 以上が F11 線毛抗原にあっては 100 倍以上 ベロ細胞毒性抗原にあっては 1,000 倍以上でなければならない この場合において 対照群の全てが F11 線毛抗原にあっては 100 倍未満 ベロ細胞毒性抗原にあっては 1,000 倍未満でなければならない ただし 試験成立条件として 1) ブランクの吸光度が 0.100 以下であること 2) 参照陽性血清 3.6 4.2 4.5 5.0 の抗体価が F11線毛抗原では 10 ~ 10 ベロ細胞毒性抗原では 10 ~ 10 の範囲であること を満たしていなければならない 4 貯法及び有効期間有効期間は 3 年間とする ただし 農林水産大臣が特に認めた場合は この限りでない 付記 1 血液寒天培地 1,000 ml 中牛心臓抽出液ペプトン塩化ナトリウム 500 g 10 g 5g

カンテン馬脱線維素血液 ph を 7.2 に調整する 15 g 50 ml 付記 2 抗原吸着プレート 0.04mol/L PBS( 付記 7) で F11 線毛抗原については参照 F11 線毛抗原 ( 付記 8) を 2.5 μ g/ml ベロ細胞毒性抗原については参照ベロ細胞毒性抗原 ( 付記 9) を2μ g/ml に希釈後 これらを 96 穴マイクロプレートに 100 μ L ずつ加え 常温で 16 時間反応させる その後 液を捨て ブロッキング緩衝液 ( 付記 10) を各穴に 200 μ L ずつ加え 37 で 20 分間反応させた後 液を捨て プレートを水で5 回洗浄したもの 付記 3 希釈液 1,000 ml 中 リン酸水素二ナトリウム二水和物 塩化ナトリウム 35.58 g 11.69 g ポリソルベート 80 0.5 ml 水 残 量 4 mol/l 塩酸で ph を 7.0 に調整後 ろ過滅菌する 付記 4 参照陽性血清生ワクチン製造用材料の規格 1.1 由来の鶏を F11 線毛抗原及びベロ細胞毒性抗原で免疫して 3.6 4.2 4.5 得られた血清で ELISA で抗体価を測定するとき 抗体価がそれぞれ 10 ~ 10 及び 10 ~ 10 5.0 であるもの 付記 5 標識抗体ペルオキシダーゼ標識抗鶏 IgG( H+L) 血清にグリセリンを 50vol % 濃度になるように加え - 20 に保存したもの 付記 6 基質液 UP 緩衝液 ( 付記 11) を 1.5 0.6w/v % TMB 溶液 ( 付記 12) を 0.2 及び水を 15 の割合で混合したもの 付記 7 0.04mol/L PBS 1,000mL 中 リン酸二水素ナトリウム二水和物 1.4307 g リン酸水素二ナトリウム十二水和物 12.099 g 塩化ナトリウム 8.5 g 水 残 量 ph を 7.2 に調整後 ろ過滅菌する 付記 8 参照 F11 線毛抗原動物医薬品検査所が適当と認めたもの 付記 9 参照ベロ細胞毒性抗原動物医薬品検査所が適当と認めたもの

付記 10 ブロッキング緩衝液 0.04mol/L PBS にカオリン処理した牛血清アルブミンを 10 g 加えたもの 付記 11 UP 緩衝液 TMB 基質緩衝液 ( 13.6g の酢酸ナトリウム三水和物を 80mL の水に溶解し 1.5mol/L のクエン酸で ph を 5.3 ~ 5.7 に調整し 水を加えて 100mL にしたもの) に過酸化尿素 140mg を加えたもの 付記 12 0.6w/v % TMB 溶液ジメチルスルホキシド 1,000mL にテトラメチルベンチジンを6 g 溶解し 窒素で飽和状態にしたもの