6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 半径 の円に内接する正十二角形 D がある その面積を S とする D の各辺の中 点を順に結んで正十二角形 D をつくる さらに, D の各辺の中点を順に結んで正十 二角形 D をつくる このように, Dn - の各辺の中点を順に結んで正十二角形 Dn をつ くる ( n ) D n の面積を S n とする 以下の問いに答えよ () S と S を求めよ () Sn を n の式で表せ ( n ) () S n S となる最小の整数 n を求めよ ただし,.89 < log ( + ) <.9 であ る --
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 辺の長さが の立方体 ABCD-EFGH がある 右の図 のように, 辺 BC, CD 上に, BS = CT = ( ) を満たす 点 S, T をとる このとき, 三角形 EST の面積の最大値と最小値を求めたい 以下の問いに答えよ () 右の図 を参考にして, 三角形 OPQ において OP =, OQ = q とおくとき, 三角形 OPQ の面積は q -( q) と表されることを証明せよ () EF =, EH = b, EA = c とおく 立方体の q 辺の長さが であることに注意して, ES, ET を, b, c および を用 θ O P いて表せ また, ES, ET を, それぞれ の式として表図 せ さらに, ES と ET の内積 ES ET は, によらない一定の値になることを示せ () 上の () を利用して三角形 EST の面積 f ( ) を求めよ () の範囲で, f ( ) の最大値と最小値を求めよ また, そのときの の値 も答えよ D H T C G A E 図 Q S B F --
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ 関数 f ( ) = e で定まる曲線 C : y= f ( ) を考える を正の数とする 以下の問 いに答えよ () f ( ) と f ( ) を求めよ また, すべての について, {( + b) e } = f ( ) が成 り立つような定数, b の値を求めよ () 曲線 C 上の点 P(, f ( )) における C の接線を l : y= c( - ) + dとする c と d の値を を用いて表せ さらに, 区間 において関数 g( ) = f ( ) -{ c( - ) + d} の増減を調べ, 不等式 f ( ) c( - ) + d ( ) が成り立つことを示せ () の範囲で, 曲線 C と接線 l, および y 軸で囲まれた図形を F とする その面積 S( ) を求めよ () 辺が 軸, y 軸に平行な長方形 R を考える R が図形 F を囲んでいるとき, R の S( ) 面積の最小値 T( ) を求めよ さらに, lim を求めよ T ( ) --
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程問題 解答解説のページへ y 楕円 + = ( > ) と y 軸の交点を A (, ), B(, - ) とする が - の範囲を動くとき, 点 P(cos, sin ) はこの楕円上を動く 以下の問い に答えよ () 線分 AP の長さを l とする X = sin ( - ) のとき, Y = l となる関数 を Y = f ( X ) とする f ( X ) を X の式で表せ () < < の場合 () の関数 f ( X ) の最大値を を用いて表し, そのときの X の 値を求めよ () = の場合 () の関数 f ( X ) の値が最大となるときの点 P を P とする f ( X ) の最大値と P の座標を求めよ また点 A (, ) を中心とし点 P を通る円を, 軸のまわりに 回転してできる回転体の体積 V を求めよ --
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () 半径 の円に内接する正十二角形 D の面積 S は, y S ( sin = ) = 6 また, D の各辺の中点を順に結んでできる正十二角形 D の面積 S は, S = { ( cos ) sin } 6 = ( + cos ) 6 S = + S () () と同様に考えると, S + n+ = cos S = + n- ( ) + ( ) n (+ ) = S ( n ) より, Sn = S = () S n S とすると, + n n n ( ) となり, (+ ) から, log + nlog ( + ) nlog, + nlog (+ ) n すると, {- log (+ )} n となり,.89 < log ( + ) <.9 から,. < - log ( + ) <. よって, n となるので, - log (+ ) める最小の整数 n は である n 9.9 < < から, 求 - log (+ ) O [ 解説 ] 図形と数列の基本的な融合問題です 最後の対数計算も複雑ではありません -- 電送数学舎 6
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () OPQ = sin q = q ( - cos ) Q = q -( q) q () ES = EB + BS = + c+ b = + θ b+ c O P ET = ED + DT = b + c + - = - + b + c C - T S - B ここで, = b = c =, b = bc = c = より, D ES A = + + = + 8 G ET (- ) c F = + + = - + H b E ES ET = - + + = 8 () EST の面積 f ( ) は, () より, f ( ) = ES ET -( ES ET ) ( 8)( ) 8 = + - + - = - + - + () g( ) = - + - + とおくと, g ( ) = - + - = ( -)( - + 8) g ( ) - + = ( -){( - ) + 7} g ( ) 7 これより, における g( ) の増減は 右表のようになる すると, f ( ) = g( ) より, f ( ) は, =, のとき最大値 = を とり, = のとき最小値 7 をとる [ 解説 ] 空間の三角形の面積を求める問題です 対象が立方体ですので, 計算は簡単です -- 電送数学舎 6
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ () f ( ) = e に対し, f ( ) = e + e = ( + ) e f ( ) = e + ( + ) e = ( + ) e また, すべての について, {( + b) e } = f ( ) が成り立つとき, ( + + b) e = e, {( - ) + + b} e = すると, - = + b= より, =, b =- () 曲線 C : y= f ( ) の点 P(, f ( )) ( > ) における C の接線 l は, y - f ( ) = f ( )( -), y = f ( )( - ) + f ( ) (*) (*) が y = c( - ) + dと一致することより, c= f ( ) = ( + ) e, d= f ( ) = e さらに, において, g( ) = f ( ) -{ c( - ) + d} とおくと, g( ) = f ( ) - f ( )( -) - f ( ) ( ) ( ) g = f - f ( ) g ( ) - g ( ) = f + ( ) = ( + ) e > g ( ) すると, g ( ) は単調に増加し, g( ) の増減は 右表のようになる よって, において g ( ), すなわち f ( ) c( - ) + dが成り立つ () 図形 F は右図の網点部であり, その面積 S( ) は, y S( ) = { e -( + ) e ( -)-e } d P C = { e -( + ) e + e } d O l ( + ) e = é ( -) e - + e ù êë úû Q ( + ) e = ( - ) e + - + e ( ) = - + - e + () 長方形 R が F を囲んでいるとき R の面積の最小値 T( ) は, Q(, - e ) から, T( ) = { f ( ) -(- e )} = ( e + e ) = ( + ) e S( ) すると, - + - = + となるので, T( ) + ( + ) e S( ) lim = + = T ( ) [ 解説 ] 微積分の総合問題です 設問は多めですが, 内容はいずれも基本的です -- 電送数学舎 6
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 問題のページへ y () 楕円 + = 上の点 A (, ), P( cos, sin ) ( - ) に対して, Y = AP = cos + ( sin -) = - sin + (sin - ) ここで, Y = f ( X ) とし, X = sin とおくと, f ( X ) = - X + ( X -) = ( -) X - X + + () < < のとき, から, y f ( X ) ( ) A = - ( X - ) - - - =-( - ) ( X + ) + - O - - P - (i) - - < B ( < ) のとき - - X より f ( X ) は X =- のとき最大値 - - をとる (ii) - - - < ( << ) のとき - X より f ( X ) は X =-のとき最大値 - + + + = をとる () = のとき, から, f ( X ) = - - = X - 8X + 5 ( X ) すると, - X より f ( X ) は X =-のとき最大値 + 8+ 5= 6をとる このとき, sin =-から =- となり, P= P から P(, -) である さて, 点 A (, ) を中心とし点 P を通る円は, + ( y- ) = 6 そして, で囲まれた図形を 軸のまわりに 回転してできる立体は, 右図の網点部を 軸のまわりに回転した立体に等しい から, y = 6- となり, V, V を, V = (+ 6 - ) d V = (- 6 - ) d すると, 求める回転体の体積 V は, V = ( V-V) となる ( 6 ), V = - + - d ( 6 ) から, V = - - - d V - V = (- ) d+ 6- d+ 6- d y 6 - - O - -- 電送数学舎 6
6 長崎大学 ( 医系 ) 前期日程解答解説 ( ) ù úû 6 = é êë - + + - 6 = + 6 + -8 = + 6 V = + 6 = 8 + 8 である よって, ( ) [ 解説 ] 楕円と体積という つの領域の融合問題です 他の問題と同じように誘導が丁寧です なお, () の後半は, 年九大 理系の第 問と数値が異なるだけで, そのときつくった解答例を流用しています -5- 電送数学舎 6