癌 転 移 : 最 近 の 発 見 新 しい 治 療 戦 略 Metastasis: recent discoveries and novel treatment strategies The Lancet, vol369, No.9574, May 19-25, 2007, Suzanne A Eccles 他 西 伊 豆 早 朝 カンファランス 仲 田 1.Introduction 癌 転 移 が いかに いつ どこへ 起 こるのかの 分 子 的 メカニズムについて 概 説 する 基 底 膜 を 突 破 して 浸 潤 するのが 癌 の 特 徴 であるがすべての 癌 が invasive とは 限 らない 例 えば 乳 癌 の ductal caricinoma in situ や prostatic intraepithelial neoplasia などはおと なしい たいへん 転 移 しやすい 癌 ( 肺 小 細 胞 癌 黒 色 腫 膵 癌 )もあればめったに 転 移 せ ず 局 所 浸 潤 で 終 わる 癌 ( 皮 膚 基 底 細 胞 腫 glioblastoma multiforme)もある 転 移 は 普 通 血 行 性 転 移 を 起 すがリンパ 性 転 移 や 腹 腔 内 散 布 ( 卵 巣 癌 はめったに 血 行 性 転 移 せず 腹 腔 内 散 布 で 転 移 する)が 主 なものもある 膵 癌 のように 内 皮 細 胞 と 基 底 膜 の 間 や neuron に 沿 って 広 がるものもある 2. 転 移 の 基 本 メカニズム a. invasive phenotype への 進 化 癌 細 胞 が 実 際 に 転 移 する 前 に 転 移 のプロセスは 始 まっている 癌 細 胞 の 初 期 の 特 徴 は 遺 伝 的 (genetic), 表 現 型 (phenotypic)の 不 安 定 性 である 癌 細 胞 は 正 常 細 胞 に 比 べ 変 異 (mutation)や phenotypic drift を 起 こしやすい 遺 伝 子 的 不 安 定 性 (genetic instability) とダーウィンの 選 択 すなわち 適 者 生 存 (survival of the fittest)により 癌 細 胞 は 妨 害 をは ねのけて 成 長 していく 同 じ 癌 の 中 でも 細 胞 によって 転 移 できるものと そうでない subpopulation があり 転 移 癌 中 のすべての 細 胞 が 転 移 できるわけではない 最 近 の 研 究 により 癌 は 転 移 前 にすでに 転 移 の 最 適 位 置 (pre-metastatic niche)を 準 備 して いることが 分 かった 何 らかの 因 子 が haematopoietic stem cell を 動 員 して マトリックス をリモデリングし 間 質 細 胞 (stromal cell)を 整 え 腫 瘍 の 成 長 環 境 を 準 備 しているのである b. epithelial-mesenchymal transition 癌 細 胞 は 脱 分 化 して より 遊 走 性 (motile)の mesenchymal cell の 表 現 型 を 獲 得 し 転 移 が 可 能 となる これを epithelial-mesenchymal transition(emt)という 一 旦 転 移 すると 今 度 は TGFβなどが 関 与 して 逆 に 転 移 しない 表 現 型 を 獲 得 しそこへ 住 み 着 く これを mesenchymal-epithelial transition という EMT(epithelial-mesenchymal transition)を 起 した 細 胞 は 遊 走 性 が 高 まるだけでなく apoptosis にも 抵 抗 性 となり これは 転 移 が 成 功 する 為 のキーとなる
ただし EMT はメタや invasion と 同 義 ではないことを 強 調 しておきたい c. Apoptosis や anoikis に 対 する 抵 抗 性 正 常 では 表 皮 細 胞 は 間 質 細 胞 との 接 着 に 失 敗 すると apoptosis(programmed cell death)を 起 す Anoikis は 特 殊 な apoptosis で これは 正 常 細 胞 を 浮 遊 液 に 入 れると 起 こる 細 胞 死 で あり 組 織 をごろつき(rogue)の 細 胞 から 守 る 為 の 機 構 である 癌 細 胞 が 転 移 する 為 には anoikis にも apoptosis にも 打 ち 勝 たなければならない 多 くの 研 究 により 転 移 の 際 には apoptosis の 調 節 機 構 が 抑 制 されていることが 分 かった ラットの 腸 管 表 皮 細 胞 は 剥 離 するとすぐ anoikis を 起 すが neurotropic receptor TRKB を 加 えることにより anoikis は 妨 害 され 容 易 に 血 行 性 リンパ 性 転 移 を 起 すようになった ヒト の 癌 でも TRKB はしばしば 過 剰 産 出 されている 3. 血 管 新 生 リンパ 管 新 生 癌 では 血 管 新 生 が 起 こらないと 腫 瘍 の 成 長 は 制 限 されてしまう 低 酸 素 状 態 と 腫 瘍 遺 伝 子 の 活 性 化 により angiogenic cytokines が 作 られ またその 阻 害 因 子 を 抑 制 することで 血 管 新 生 腫 瘍 成 長 が 促 される また 低 酸 素 は 直 接 腫 瘍 細 胞 の 遊 走 能 転 移 に 関 係 し そのキーになっているのは LOX(H1α regulated lysyl oxidase)と 最 近 確 認 された LOX は 乳 癌 口 腔 癌 などでの 予 後 不 良 因 子 とされている 並 行 し て lymphangiogenesis も リ ン パ 行 性 転 移 を 促 進 し lymphangiogenic cytokines(vegf-c と VEGF-D)がリンパ 節 転 移 と 関 係 するようである 最 近 腫 瘍 のリン パ 管 内 皮 細 胞 に 郵 便 番 号 (zip codes) が 確 認 されこれをブロックすることによりリンパ 転 移 が 阻 止 される 興 味 ある 二 つの 疑 問 がある 果 たしてリンパ 行 性 メタが 腫 瘍 の 遺 伝 子 表 現 型 (gene expression signatures)により 予 測 がつくのか またリンパ 転 移 はさらに 遠 位 の 転 移 のきっかけとなるのかである リンパ 節 転 移 が 更 なる 転 移 の 橋 頭 堡 (bridge head) となるのは 明 らかであるが 他 の 癌 では 直 接 血 行 性 転 移 が 起 こる a. 癌 散 布 と 転 移 部 での 増 殖 腫 瘍 1gあたり 毎 日 700 万 細 胞 が 血 流 あるいはリンパ 流 に 散 布 されている 血 行 に 入 っ たほとんどの 細 胞 は 転 移 できない では 他 の 組 織 で 増 殖 するに 必 要 な 条 件 は 何 だろうか? 転 移 は clonal な 増 殖 であるから 癌 細 胞 1 個 の 中 にすでにこれを 満 たす 条 件 がなければな らない これには 腫 瘍 細 胞 は chemokine 勾 配 (gradients)や preoteinase を 使 用 する 最 近 コラーゲンマトリックス 内 に 浸 潤 した 癌 は 各 種 proteinase の 存 在 下 でも 浸 潤 可 能 だ ったという studyがある これら proteinase は 癌 から 産 生 されるのでなく 間 質 細 胞 (stromal cell)から 由 来 するものであった 癌 は 転 移 した 場 所 に 接 着 しなければならないが 血 行 性 転 移 では 移 動 時 間 はわずか 数 秒 であ
る この 間 に 原 発 部 位 で 接 着 分 子 の transscription を 中 止 して 転 移 部 位 で 再 開 するのは 不 可 能 である 癌 細 胞 は 他 の 接 着 分 子 か なんらかの DNA 翻 訳 後 の 修 正 を 行 っているのか もしれない 4.いつ どのように 転 移 能 力 は 決 まるのか? 予 後 不 良 のマーカーとなる gene が 70 ほど 知 られており これによりある 程 度 予 後 を 予 測 でき chemotherapy を 行 うかどうか 決 めることができる 予 後 不 良 の gene が 既 に primary tumor で 見 つか ることが あり こ れは 転 移 能 力 が 初 期 の 段 階 で 組 み 込 まれ てい る (hardwired)ことを 意 味 する これは 転 移 が 腫 瘍 進 展 の 晩 期 に 特 殊 な subclone が 出 現 し て 起 こるという 仮 説 と 矛 盾 する 癌 は 均 一 性 ではないからその 癌 の 一 部 に 転 移 能 力 が 存 在 するのかもしれない 最 近 新 たな 仮 説 が 提 唱 された 散 布 された 癌 細 胞 が 再 び 元 の primary tumor に 戻 り 転 移 能 力 のある gene を 持 つ 細 胞 に 置 き 換 わっていくというものである しかしある 癌 では primary tumor と 比 し 骨 髄 に 転 移 した 癌 細 胞 はかなり 遺 伝 子 が 異 なり 早 い 時 期 に 転 移 して 並 行 して 各 々 進 化 したとも 考 えられる この 場 合 primary tumor を 生 検 した 場 合 とその 転 移 巣 を 生 検 した 場 合 では gene profile が 異 なる 可 能 性 がある 転 移 癌 で 見 つかった gene の 幾 つかは 癌 細 胞 由 来 でなく 間 質 細 胞 由 来 であった これは 宿 主 が 癌 に 貢 献 していることを 示 す これらの 多 くの genes が 癌 の 細 胞 外 マトリックス 浸 潤 移 動 性 に 役 立 っている 5. 何 が 転 移 臓 器 を 決 めるのか? 癌 転 移 には 臓 器 選 択 性 がある 結 腸 直 腸 癌 の 肝 転 移 前 立 腺 癌 の 脊 椎 転 移 はその 血 流 によ り 説 明 できよう しかしブドウ 膜 の melanoma の 肝 転 移 乳 癌 の 長 管 骨 転 移 などは 血 流 で は 説 明 できない Paget は 癌 細 胞 の 種 (seed)はそれが 適 した 土 壌 (soil)でのみ 発 育 す る と 述 べたが これは 多 くの 研 究 により 実 証 された 癌 細 胞 はある 臓 器 の 内 皮 細 胞 や 基 底 膜 に 選 択 的 に 結 合 する 乳 癌 のうち ERB-B 腫 瘍 遺 伝 子 を 発 現 する 乳 癌 細 胞 は 中 枢 神 経 に 転 移 しやすいが この ligand は brain growth factor でもあることで 説 明 できる また 結 腸 癌 膵 癌 で EGFR MET を 過 剰 発 現 するものはそれぞれ 肝 内 の TGFα hepatocyte growth factor に 反 応 する それぞれの 場 所 への 転 移 には gene 1 分 子 では 不 十 分 で 複 数 の genes が 必 要 である 骨 転 移 では 腫 瘍 細 胞 が 分 泌 した PTH related peptide などが 骨 芽 細 胞 や 破 骨 細 胞 を 活 性 化 して cytokine(rankl など)を 産 出 し osteoprotegerin を 抑 制 すると 骨 破 壊 の 悪 循 環 を 起 していく 骨 破 壊 により TGFβや IGF が 放 出 されるとさらに 腫 瘍 成 長 が 促 され
PTHrelated peptide が 更 に 産 生 されて いく 分 子 の プロフ ァイ リング が 出 来 れ ば bisphosphonate が 有 効 かどうかが 分 かるであろう リンパ 転 移 が 腫 瘍 の active なものなのか passive なものなのかはよく 分 かっていない 6. 転 移 を 決 める 遺 伝 子 は 何 か? 約 20 ほどの 転 移 抑 制 遺 伝 子 (metastasis suppressor gene)が 確 認 されており 腫 瘍 成 長 を 止 めることなく 転 移 を 抑 制 する 最 近 転 移 抑 制 遺 伝 子 CD82/KAI1 が 内 皮 細 胞 の 蛋 白 (DARC:Duffy antigen receptor for chemokines)と 反 応 し 腫 瘍 細 胞 の 老 化 を 起 こし 転 移 を 抑 制 することがわかった これらの 転 移 抑 制 遺 伝 子 はある 場 所 への 転 移 のみ 抑 制 し 他 の 場 所 ではそうでないのかも しれない 7. 微 小 環 境 : 細 胞 の 背 景 腫 瘍 宿 主 の 関 係 転 移 能 力 は 癌 細 胞 本 来 備 わっているのでなく 微 小 環 境 により 修 正 されるのは 明 らかである 悪 性 乳 癌 であっても 間 質 細 胞 によって 正 常 の 表 現 型 に 変 えられる また 放 射 線 照 射 された 組 織 で 悪 性 化 することもある 骨 のような 細 胞 外 マトリックスで 転 移 前 立 腺 癌 や 乳 癌 が 生 存 を 助 長 されることもある 悪 性 黒 色 腫 は embryonic morphogen(nodal)を 分 泌 して 隣 接 細 胞 の 表 現 型 を 再 プログラムし 自 らの 生 存 に 適 するようにしてしまう 原 発 腫 瘍 が 放 出 する 因 子 により VEGFR1 陽 性 の 骨 髄 造 血 幹 細 胞 を 腫 瘍 へ 引 き 寄 せ 更 に 遠 隔 組 織 で 細 胞 塊 を 作 りだし 腫 瘍 細 胞 が 転 移 しやすいように 前 もって 準 備 する 我 々は 腫 瘍 とその 周 囲 環 境 との 間 でクロストーク(cross talk)している 言 語 を 解 読 しつつ あり 最 終 的 にはこれを 中 断 できるかもしれない また 宿 主 の 遺 伝 子 自 体 が 腫 瘍 の 転 移 傾 向 を 促 している 例 もある 我 々の 遺 伝 子 自 体 に 転 移 を 予 測 する 特 徴 (signature)が 隠 されて いるかもしれない 種 と 土 壌 (seed and soil) は 癌 転 移 の 古 典 的 な 考 えであるが それに 加 え 宿 主 の 性 質 (climate)も 癌 転 移 を 決 める 重 要 な 因 子 であることが 認 識 されつつある 8. 癌 細 胞 の 散 布 と 転 移 は 違 うのではないか? 末 梢 循 環 リンパ 節 骨 髄 に 癌 細 胞 があるのは 予 後 不 良 因 子 ではあるが 癌 細 胞 が 末 梢 に あることと 転 移 とは 同 じではない しかしその 区 別 は 困 難 で 癌 治 療 で 必 要 以 上 の 細 胞 毒 性 薬 剤 を 投 与 されている 可 能 性 がある 9. 分 子 標 的 治 療 従 来 の 放 射 線 治 療 化 学 療 法 は 癌 細 胞 の DNA 複 製 を 阻 止 することにより 細 胞 増 殖 を 抑 える ものであった 今 や 癌 の 分 子 を 標 的 とした 治 療 の 時 代 に 入 りつつある 多 くの 腫 瘍 受 容 体 での tyrosine kinase に 対 する 抗 体 や inhibitor が 開 発 されている 抗 血 管 新 生 因 子 の bevacizumab( 抗 VEGF 抗 体 ) や vascular disrupting
agents(combretastatin A4), angiogenic growth factor receptor に 対 する 抗 体 やおとり (decoy)などがある 初 期 の matrix metalloproteinase inhibitor の 結 果 は 期 待 はずれで あったが 多 くの 教 訓 を 得 ることができた 失 敗 した 原 因 としては 末 期 の 大 きな 腫 瘍 を 治 療 していたり mettaloproteinase もいろいろあって 腫 瘍 促 進 的 あるいは 抗 腫 瘍 的 な 作 用 があったりしたからである 10. 幹 細 胞 : 我 々は 本 当 に 正 確 なターゲットを 狙 っているのか? 転 移 癌 の 完 全 な 治 癒 は 稀 である 幹 細 胞 (stem cell)のあるものが primary cancer も secondary cancer も 産 み 出 し これらの 細 胞 が 最 初 から 治 療 抵 抗 性 なのではないかという 考 えがある 血 液 幹 細 胞 の 悪 性 化 については 多 くの 記 述 があるものの 表 皮 細 胞 やそれから 生 ずる 癌 の stem cell の 研 究 は 難 しい 多 くの 癌 は 自 己 再 生 産 (self renewal)が 不 可 欠 な 組 織 ( 腸 管 皮 膚 骨 髄 )で 発 生 する これらの 組 織 では 少 数 の stem cell がその 数 を 維 持 するとともに 先 駆 細 胞 (progenitor cell)を 作 り 更 にこれが 分 化 していく このわずかな stem cell の みが 長 命 であり これは 遺 伝 子 損 傷 の 蓄 積 を 避 けるためと 思 われる 原 則 として 細 胞 の 分 化 と 死 を 繰 返 すがこれが 破 綻 した 時 が 癌 である 多 くの 癌 での 不 均 質 性 は 先 駆 細 胞 に 由 来 すると 思 われ 薬 剤 感 受 性 の 違 いや 転 移 能 力 の 差 を 起 す 化 学 療 法 では 先 駆 細 胞 は 叩 くこ とができるが 大 本 の stem cell は 叩 けず 従 ってめったに 治 癒 に 至 らない 最 近 結 腸 癌 で 癌 浸 潤 の 前 線 で 遊 走 している stem cell が epithelial-mesenchymal transition を 起 こし Wnt 経 路 が 活 性 化 され 転 移 を 起 すことがわかった 興 味 深 いことにこ の 遊 走 細 胞 は 増 殖 していない(non-proliferating) 従 って この 危 険 な 細 胞 を 叩 くには 新 しい 治 療 法 が 必 要 である 腫 瘍 の stem cell を 叩 くことが 正 常 細 胞 の stem cell を 叩 くこ とになるのかは 未 解 決 である まとめ 1. 卵 巣 癌 はめったに 血 行 性 転 移 を 起 さず 腹 腔 内 散 布 で 転 移 する 2. 癌 は 転 移 前 にすでに 転 移 最 適 位 置 (pre-metastatic niche)を 準 備 している 3. 癌 は 転 移 前 に EMT(epithelial-mesenchymal transition)を 起 こし 転 移 すると 逆 に MET(mesenchymal-epithelial transition)を 起 して 住 み 着 く 4.Anoikis : 細 胞 を 浮 遊 液 に 入 れると 起 こる apoptosis のこと 5. 転 移 するには 癌 細 胞 は apoptosis や anoikis を 抑 制 して 打 ち 勝 つ 6. 癌 は 低 酸 素 状 態 で 血 管 新 生 を 起 こし そのキーになるのは LOX である 7.リンパ 管 内 皮 細 胞 の zip code( 郵 便 番 号 )ブロックでリンパ 転 移 が 阻 止 される
8. 転 移 能 力 は 癌 の 初 期 の 段 階 で 既 に 遺 伝 子 に 組 み 込 まれている 可 能 性 がある 9. 転 移 癌 細 胞 が 元 の primary tumor に 戻 ってきて 転 移 能 力 のある 癌 に 置 き 換 わるかも 10. 転 移 癌 の 遺 伝 子 が 癌 細 胞 由 来 でなく 間 質 細 胞 由 来 のことがある( 宿 主 が 貢 献 ) 11. 結 腸 癌 の 肝 転 移 前 立 腺 癌 の 脊 椎 転 移 は 血 流 で 説 明 できる 12. ブドウ 膜 melanoma の 肝 転 移 や 乳 癌 の 骨 転 移 は 血 流 で 説 明 できない 13. 癌 はある 臓 器 の 内 皮 細 胞 や 基 底 膜 に 選 択 的 に 結 合 する ( 乳 癌 の 脳 転 移 ) 14. 骨 転 移 は 腫 瘍 が PTHrP など 分 泌 骨 芽 破 骨 細 胞 活 性 骨 破 壊 15. 転 移 抑 制 遺 伝 子 は 腫 瘍 成 長 を 止 めることなく 転 移 を 抑 制 する 16. 黒 色 腫 は Nodal を 分 泌 し 隣 接 細 胞 gene を 再 プログラムして 自 分 用 に 利 用 する 17. 宿 主 の 遺 伝 子 自 体 が 癌 転 移 を 助 長 する 場 合 がある 18. 癌 転 移 には 種 (seed)と 土 壌 (soil)に 加 え 宿 主 の 性 質 (climate)も 重 要 19. 癌 の 散 布 と 転 移 とは 違 うが 区 別 は 困 難 20. 幹 細 胞 (stem cell)が 先 駆 細 胞 (progenitor cell)を 作 りこれが 分 化 して 癌 化 21. 幹 細 胞 は 長 命 で 分 裂 しにくく 化 学 療 法 で 叩 けず 従 って 根 治 困 難 22. 結 腸 癌 の 転 移 の 原 因 となる 遊 走 stem cell は 分 裂 せず 化 学 療 法 で 叩 けない