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目 次 はじめに 2 第 1 章 空 気 環 境 の 調 整 3 Ⅰ 個 別 空 調 方 式 の 維 持 管 理 方 法 3 基 本 的 な 考 え 方 3 維 持 管 理 方 法 4 Ⅱ 冷 却 塔 及 び 冷 却 水 の 維 持 管 理 方 法 19 基 本 的 な 考 え 方 19 維 持 管 理 方 法 20 第 2 章 飲 料 水 の 管 理 30 中 央 式 給 湯 設 備 の 維 持 管 理 方 法 30 基 本 的 な 考 え 方 30 維 持 管 理 方 法 30 第 3 章 雑 用 水 の 管 理 34 雑 用 水 設 備 の 維 持 管 理 方 法 34 基 本 的 な 考 え 方 34 維 持 管 理 方 法 34 第 4 章 排 水 の 管 理 37 排 水 設 備 の 維 持 管 理 方 法 37 基 本 的 な 考 え 方 37 維 持 管 理 方 法 37 第 5 章 清 掃 43 清 掃 の 管 理 43 基 本 的 な 考 え 方 43 維 持 管 理 方 法 43 第 6 章 ねずみ 等 の 防 除 46 IPM( 総 合 的 有 害 生 物 管 理 )の 施 行 方 法 46 基 本 的 な 考 え 方 46 維 持 管 理 方 法 46 1

1. はじめに 建 築 物 における 衛 生 的 環 境 の 確 保 に 関 する 法 律 ( 以 下 建 築 物 衛 生 法 という )の 規 制 対 象 となる 特 定 建 築 物 については 特 定 建 築 物 の 所 有 者 等 は 環 境 衛 生 上 良 好 な 状 態 を 維 持 するのに 必 要 な 基 準 ( 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 )に 従 って その 建 築 物 を 維 持 管 理 しなければならないこ ととされている 建 築 物 の 維 持 管 理 にあたっては 建 築 物 衛 生 法 はもとよりその 他 の 関 連 法 令 等 を 遵 守 し 環 境 衛 生 の 向 上 に 努 めることが 重 要 である 建 築 物 衛 生 法 上 特 定 建 築 物 については 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 技 術 者 ( 以 下 管 理 技 術 者 と いう )を 選 任 しなければならないこととされており 管 理 技 術 者 は 当 該 建 築 物 の 維 持 管 理 が 環 境 衛 生 上 適 正 に 行 われるように 監 督 することとされている しかし 近 年 高 度 化 複 雑 用 途 化 している 建 築 物 が 多 くなっているため 管 理 技 術 者 等 の 実 務 者 は それらの 設 備 に 関 する 最 新 の 知 見 やその 留 意 点 を 把 握 した 上 で 適 切 な 維 持 管 理 を 行 うことが 求 められている また 平 成 15 年 4 月 1 日 に 建 築 物 衛 生 法 政 省 令 改 正 が 施 行 され 空 気 環 境 の 調 整 に 係 る 基 準 において 従 前 の 中 央 管 理 方 式 の 限 定 が 廃 止 された 他 給 水 及 び 排 水 の 管 理 に 係 る 基 準 における 給 湯 水 や 雑 用 水 の 維 持 管 理 基 準 やねずみ 等 防 除 における 生 息 状 況 調 査 等 新 たな 規 定 が 導 入 され た このように 近 年 の 建 築 物 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 やそれに 対 応 した 制 度 改 正 により 建 築 物 を 衛 生 上 適 切 に 維 持 管 理 することがより 一 層 求 められている そこで 本 マニュアルでは 近 年 の 知 見 を 整 理 することで 管 理 技 術 者 等 の 実 務 者 を 対 象 として 政 省 令 改 正 の 際 に 新 たに 導 入 され た 事 項 を 中 心 に 建 築 物 の 良 好 な 環 境 を 維 持 するための 管 理 方 法 の 一 例 を 示 すこととした なお 建 築 物 所 有 者 が 管 理 技 術 者 との 意 思 疎 通 を 十 分 に 図 ることや 建 築 物 所 有 者 側 が 管 理 基 準 に 従 って 維 持 管 理 を 積 極 的 に 行 う 意 識 を 持 つことなどにより それぞれの 建 築 物 の 特 性 にあった 適 切 な 管 理 が 推 進 されることが 望 まれる よって 建 築 物 所 有 者 等 においても 本 マニュアルを 参 考 にし 衛 生 的 環 境 の 確 保 に 努 めていただきたい 2

第 1 章 空 気 環 境 の 調 整 Ⅰ 個 別 空 調 方 式 の 維 持 管 理 方 法 < 基 本 的 な 考 え 方 > 建 築 物 における 衛 生 的 環 境 の 確 保 に 関 する 法 律 施 行 令 及 び 同 施 行 規 則 が 平 成 15 年 4 月 に 施 行 された これにより 特 定 建 築 物 の 空 気 調 和 設 備 については 中 央 管 理 方 式 のみならずいわゆ る 個 別 方 式 についても 室 内 空 気 環 境 を 良 好 に 保 つために 維 持 管 理 しなければならないこととな った 近 年 中 央 管 理 方 式 と 個 別 方 式 の 形 態 は 多 種 多 様 にわたっており 両 方 式 の 境 界 が 判 然 としな くなっているが 一 般 的 に 中 央 管 理 方 式 は 各 居 室 に 供 給 する 空 気 を 中 央 管 理 室 等 で 一 元 的 に 制 御 することができること 方 式 を 言 う 個 別 空 調 方 式 は 中 央 熱 源 を 持 たずに 熱 源 と 空 気 調 和 機 とが 一 体 となっているか 室 内 ユニットと 熱 源 ユニット( 室 外 機 や 室 外 ユニットと 呼 ぶことが ある )を 冷 媒 配 管 で 接 続 して 各 々の 機 器 単 体 で 運 転 制 御 が 可 能 な 空 気 調 和 設 備 をいい パッ ケージ 方 式 と 呼 ぶこともある 本 章 では 個 別 空 調 方 式 について 建 築 物 衛 生 法 に 基 づく 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 を 満 たすた めに 必 要 と 考 えられる 維 持 管 理 方 法 を 例 示 する 削 除 : において 削 除 : されなければならない こととなった コメント [m1]: 意 見 12を 踏 まえ 修 正 意 見 12 何 を 維 持 管 理 する のか 不 明 確 室 内 環 境 を 良 好 に 保 つために 空 調 設 備 を 維 持 管 理 されなければならない ことになった とすべき 本 章 で 示 す 個 別 方 式 空 気 調 和 設 備 の 例 については 特 定 の 商 品 ( 構 造 または 画 像 )を 取 り 上 げることはあるが これらはあくまでも 説 明 するための 例 示 であり その 性 能 を 保 証 しあるいは 推 奨 するものではない 3

< 維 持 管 理 方 法 > 1. 個 別 方 式 空 調 機 の 分 類 個 別 空 調 方 式 の 空 調 機 は 以 下 のような 種 類 がある 1) 空 冷 式 ヒートポンプパッケージ 直 膨 コイルにより 室 内 空 気 を 加 熱 し 冷 却 減 湿 する 水 冷 式 と 比 べて 温 水 ボイラーや 温 水 コイ ルが 不 要 である これらパッケージ 型 空 調 機 は 直 接 室 内 へ 空 調 空 気 を 吹 き 出 す 直 吹 き 出 し 方 式 とダクトを 接 続 して 複 数 の 吹 き 出 し 口 から 空 調 空 気 を 吹 き 出 すダクト 接 続 方 式 とがある 図 1-Ⅰ-2 空 冷 式 ヒートポンプパッケージの 例 2) 分 散 設 置 型 の 水 熱 源 ヒートポンプ パッケージ 型 空 調 機 天 井 面 等 に 多 数 設 置 された 小 型 の 水 熱 源 ヒートポンプ パッケージ 型 空 調 機 を 水 配 管 で 接 続 し 屋 上 に 冷 却 塔 を 設 置 すると 共 に 補 助 温 熱 源 ( 通 常 は 小 型 温 水 ボイラー)を 設 置 している 冷 房 時 に は 水 熱 源 ヒートポンプ パッケージ 型 空 調 機 から 循 環 水 へ 放 熱 を 行 い 冷 却 塔 で 循 環 水 を 減 温 する 暖 房 時 には 水 熱 源 ヒートポンプ パッケージ 型 空 調 機 は 循 環 水 から 採 熱 を 行 い 補 助 温 熱 源 で 循 環 水 を 加 熱 する このシステムは 冷 房 運 転 モードの 水 熱 源 ヒートポンプ パッケージ 型 空 調 機 が 循 環 水 へ 捨 てる 熱 を 暖 房 運 転 モードの 空 調 機 が 循 環 水 から 吸 い 上 げるので 暖 冷 房 同 時 運 転 時 に 熱 回 収 でき ることが 大 きな 利 点 である 3) 分 散 設 置 型 の 空 気 熱 源 ヒートポンプ パッケージ 型 空 調 機 通 常 ビル 用 マルチエアコンと 呼 ばれているもので 一 台 の 室 外 機 に 対 して 複 数 の 室 内 機 を 設 置 で きる 機 種 を 指 している 室 内 ユニットから 直 吹 き 出 しするだけでなく ダクトを 接 続 して 周 辺 の2~ 3 個 の 吹 き 出 し 口 から 空 調 空 気 を 吹 き 出 すものがある システムが 開 発 された 当 初 は 比 較 的 小 規 模 のビルへ 設 置 されることが 多 かったが 冷 媒 管 の 許 容 配 管 長 許 容 ヘッド( 高 低 差 )の 増 大 に 伴 って 中 大 規 模 ビルへ 普 及 していった 適 応 ビルの 大 型 化 に 伴 って 建 築 物 衛 生 法 への 対 応 が 要 求 され 室 内 ユニット 内 へ 加 湿 器 並 びに 高 性 能 フィルタを 設 置 す 4

るもの 外 気 処 理 用 に 全 熱 交 換 器 や 別 置 きの 外 気 用 空 調 機 を 組 み 込 むものなどが 開 発 された また 省 エネルギー 性 能 を 向 上 させる 為 に 夜 間 電 力 を 利 用 した 氷 蓄 熱 ビル 用 マルチエアコンや 冷 媒 3 管 方 式 による 熱 回 収 暖 冷 房 同 時 運 転 が 可 能 なシステムが 開 発 されている (1)~(3)の 他 に ウォールスルー 型 などがある 図 1-Ⅰ-2 ビル 用 マルチエアコン カセット 型 天 井 つり 型 天 井 隠 蔽 ダクト 型 図 1-Ⅰ-3 室 内 ユニットの 例 図 1-Ⅰ-4 ウォールスルー 型 5

2. 機 器 - 個 別 方 式 の 空 調 換 気 設 備 とその 維 持 管 理 方 法 室 内 空 気 質 と 温 熱 環 境 を 建 築 物 衛 生 法 に 定 められている 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 を 満 足 す るように 維 持 管 理 を 行 うことは 空 調 機 の 性 能 維 持 にも 有 効 である ここでは 各 種 空 調 機 において 維 持 管 理 すべき 項 目 及 びその 方 法 について 示 す 1)パッケージ 型 空 調 機 (1) 種 類 と 原 理 熱 源 と 空 気 調 和 機 とが 一 体 となっているか 室 内 ユニットと 熱 源 ユニット( 室 外 機 や 室 外 ユニ ットと 呼 ぶことがある )を 冷 媒 配 管 で 接 続 して 各 々の 機 器 単 体 で 運 転 制 御 が 可 能 な 空 気 調 和 設 備 はパッケージ 型 空 調 機 と 呼 ばれる (2) 維 持 管 理 項 目 とその 方 法 維 持 管 理 項 目 は まず 維 持 管 理 の 必 要 性 をリモコン 上 の 洗 浄 サイン 表 示 にて 判 断 する オプション として 加 湿 器 が 設 置 された 場 合 については フィルタに 加 えて 加 湿 器 ドレンパンの 管 理 が 必 要 となる( 次 節 参 照 ) また 外 気 処 理 機 についても 維 持 管 理 項 目 及 びその 方 法 は 同 様 である 吸 込 グリルを 開 ける エアーフィルタを 取 り 出 して 洗 浄 図 1-Ⅰ-5 カセット 型 の 例 吸 込 グリルを 開 ける エアーフィルタを 取 り 出 して 洗 浄 図 1-Ⅰ-6 天 井 つり 型 の 例 6

吸 込 パネルを 開 ける 図 1-Ⅰ-7 床 置 型 の 例 エアーフィルタを 取 り 外 して 洗 浄 サービスパネルを 開 ける エアーフィルタを 取 り 外 して 洗 浄 図 1-Ⅰ-8 天 井 隠 蔽 型 の 例 7

各 階 毎 や 部 屋 毎 に 個 別 に 設 置 されている 冷 却 加 熱 加 湿 により 外 気 を 処 理 する 直 膨 方 式 により 冷 媒 配 管 で 室 内 機 と 室 外 機 が 接 続 されるものがある 室 内 機 のタイプとしては 天 井 埋 込 型 や 機 械 室 設 置 の 床 置 ビルトイン 型 などがある 図 1-Ⅰ-9 外 気 処 理 機 の 例 2)マルチ 型 空 調 機 マルチ 型 空 調 システムの 例 を 図 -Ⅰ-10に 示 す 維 持 管 理 は 基 本 的 に 室 内 ユニットに 関 する ものであり 前 記 のパッケージ 型 空 調 機 と 同 様 である 図 1-Ⅰ-10 マルチ 型 空 調 システムの 例 の 例 3) 個 別 式 加 湿 器 加 湿 器 が 衛 生 的 な 状 態 に 保 たれないとレジオネラ 症 等 の 加 湿 器 で 増 殖 した 微 生 物 が 室 内 に 侵 入 し 居 住 者 に 健 康 影 響 を 与 える 健 康 障 害 を 引 き 起 こすことがあることから 加 湿 器 の 適 正 な 維 持 管 理 は 性 能 を 維 持 するのみならず 室 内 空 気 の 衛 生 管 理 においても 極 めて 重 要 である 8 削 除 : や 加 湿 器 病 ( 削 除 : もの)と 言 われている 微 生 物 に 起 因 する コメント [m2]: 意 見 12を 踏 まえ 修 正 意 見 12 加 湿 器 病 という 表 現 は 初 めて 目 にした 他 に どのようなものがあるのか 例 示 していただきたい

(1) 種 類 と 原 理 表 -1 個 別 方 式 加 湿 器 の 種 類 と 加 湿 原 理 加 湿 方 式 概 略 構 造 加 湿 原 理 加 湿 能 力 気 化 式 ( 流 下 式 ) 加 湿 器 に 静 置 した 加 湿 材 に 上 部 から 給 水 し, 水 分 を 浸 透 させる これに 空 調 機 または 加 湿 器 組 み 込 みファンの 気 流 を 通 過 させる 水 分 は 気 流 と 熱 交 換 して 気 化 蒸 発 し, 高 湿 空 気 となって 加 湿 する 0.2~4.8 kg/h 気 化 式 ( 膜 式 ) 透 湿 膜 でできたチューブ 内 に 水 を 流 し,チューブ の 外 側 に 空 気 が 流 れるようにする チューブ 内 の 水 分 は 透 湿 膜 を 水 蒸 気 の 状 態 で 透 過 し,チューブ 表 面 より 放 出 され, 表 面 を 流 れる 空 気 を 加 湿 す る 0.2~4.8 kg/h 蒸 気 式 加 湿 器 内 の 水 槽 上 部 からヒータを 懸 垂 してこれを 水 中 に 浸 漬 し, 水 を 直 接 加 熱 する 発 生 した 蒸 気 は 噴 霧 管 または 本 体 のファンにより 送 出 され 加 湿 する 6~60 kg/h 水 噴 霧 式 加 湿 器 の 水 槽 底 部 に 超 音 波 振 動 子 が 取 り 付 けら れ, 水 面 に 向 けて 超 音 波 を 発 振 することにより 水 を 常 温 のまま 直 接 霧 化 する 霧 は 空 調 機 または 加 湿 器 組 み 込 みのファンの 気 流 により 送 出 され 蒸 発 加 湿 する 0.4~18 kg/h (2) 維 持 管 理 項 目 と 方 法 (ⅰ) 保 守 点 検 頻 度 :1 回 / 年 (ⅱ) 交 換 部 品 気 化 式 ( 流 下 式 ): 加 湿 モジュール 気 化 式 ( 膜 式 ): 加 湿 エレメント 蒸 気 式 :ヒータ 水 噴 霧 式 : 超 音 波 振 動 子 4) 個 別 式 全 熱 交 換 器 (1) 維 持 管 理 の 必 要 性 熱 交 換 エレメントは 粉 じんや 微 生 物 などの 粒 子 状 物 質 の 付 着 による 目 詰 まり 目 つぶれ あ るいは 経 年 変 化 による 変 形 損 傷 などにより 熱 交 換 効 率 の 低 下 や 外 気 量 を 確 保 できない 状 態 も 起 こりうる 従 って エレメントの 定 期 的 な 点 検 清 掃 が 望 ましい (2) 種 類 カセット 型 と 天 井 埋 め 込 み 型 がある 天 井 埋 め 込 み 型 には 加 湿 できるタイプもある 9

排 気 ダンパー 熱 交 換 エレメント 外 気 ダンパー 排 気 外 気 還 気 給 気 排 気 ファン 還 気 給 気 給 気 ファン 熱 交 換 エレメント 加 湿 エレメント 図 1-Ⅰ-11 カセット 型 の 例 図 1-Ⅰ-12 天 井 埋 め 込 み 型 の 例 (3) 維 持 管 理 項 目 と 方 法 維 持 管 理 項 目 として 熱 交 換 エレメント 加 湿 エレメント( 加 湿 器 有 の 場 合 )がある( 次 節 参 照 ) 10

3. 部 品 - 個 別 方 式 の 空 調 換 気 設 備 構 成 部 品 とその 維 持 管 理 方 法 法 令 にある 規 定 を 遵 守 しつつ 効 率 的 な 点 検 を 行 っていくためには 点 検 の 実 績 により 汚 れや すい 機 器 等 のデータを 積 み 重 ねることで 汚 れ 具 合 に 関 係 する 項 目 を 見 いだしていくこと 等 が 重 要 である ここでは フィルタといった 各 種 空 調 換 気 設 備 構 成 部 品 の 保 守 点 検 方 法 について 示 す なお 空 調 機 については 機 器 を 分 解 することなく 簡 便 に 点 検 できるような 構 造 のものが 開 発 されることが 望 まれる 1)エアーフィルタ ロングライフフィルタ 高 性 能 フィルタ 点 検 保 守 頻 度 リモコン 上 のエレメント 洗 浄 サイン 表 示 にて 判 断 点 検 方 法 カセットの 場 合 : 吸 込 グリルを 開 放 しフィルタ 脱 着 ダクトの 場 合 : 現 地 調 達 であり 現 地 仕 様 による カセットの 場 合 : 吸 込 グリルを 開 放 し フィルタ 脱 着 ダクトの 場 合 : 点 検 口 よりフィルタチ ャンバ 横 の 点 検 蓋 をあけフィルタ 脱 着 保 守 方 法 掃 除 機 による 清 掃 または 水 中 性 洗 剤 を 用 いブラシなどで 洗 浄 十 分 に 乾 燥 させてから 設 置 すること 交 換 図 1-Ⅰ-13 2) 空 気 洗 浄 ユニット 集 じんエレメント 点 検 保 守 頻 度 リモコン 上 のエレメント 洗 浄 サイン 表 示 にて 判 断 ( 運 転 ON 積 算 2500 時 間 をカウントする) 点 検 方 法 カセットの 場 合 : 吸 込 グリルを 開 放 しエレメント 脱 着 ダクトの 場 合 : 点 検 口 より 集 塵 チャンバ 横 の 点 検 蓋 をあけエレメント 脱 着 保 守 方 法 薬 品 ( 専 用 ) 溶 解 水 への 水 没 洗 浄 11

集 じんユニット 図 1-Ⅰ-14 3)エアコン ベーンルーバー 点 検 方 法 (1) エアコンの 受 け 持 ち 範 囲 に 気 流 が 行 き 渡 っているか 不 快 なドラフ トがないかを 確 認 する (2)ベーンルーバーが 破 損 していないか 外 れかかっていないかを 点 検 する (3) 自 動 ベーンの 場 合 は リモコンを 操 作 してスムースに 稼 働 するかを 確 認 する 保 守 方 法 ベーン 角 度 や 風 量 の 調 整 で 可 能 ベーン 図 1-Ⅰ-15 12

4)エアコン-ドレンパン 高 性 能 フィルタ 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 化 粧 パネル 電 装 品 ドレンパンの 順 で 脱 着 保 守 方 法 水 洗 浄 清 掃 ドレンパン 図 1-Ⅰ-16 5) 気 化 式 加 湿 器 加 湿 エレメント: 気 化 式 ( 流 下 式 ) 加 湿 エレメント: 気 化 式 ( 膜 式 ) 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 カセットの 場 合 : 点 検 口 より 加 湿 器 本 体 カバーを 外 し エレメント 押 さ えを 外 して 脱 着 ダクトの 場 合 : 点 検 口 より 加 湿 器 チ ャンバ 横 の 点 検 蓋 をあけエレメン ト 脱 着 カセットの 場 合 : 点 検 口 より 加 湿 器 本 体 カバーを 外 し エレメント 押 さえを 外 して 脱 着 ダクトの 場 合 : 点 検 口 より 加 湿 器 チャ ンバ 横 の 点 検 蓋 をあけエレメント 脱 着 保 守 方 法 交 換 (ⅰ) 加 湿 エレメントと 給 水 ドレンパ ンを 取 り 外 す (ⅱ) 給 水 ドレンパン 内 の 水 を 捨 て る (ⅲ) 清 水 を 内 部 に 流 し 込 んで 洗 う (ⅳ) 給 水 ドレン 内 清 掃 後 元 どお りに 取 り 付 ける 13

図 1-Ⅰ-17 流 下 式 の 例 図 1-Ⅰ-18 膜 式 の 例 14

6) 自 然 蒸 発 式 加 湿 器 ドレンパン 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 カセットの 場 合 : 点 検 口 より 加 湿 器 本 体 カバーを 外 し エレメント 押 さえを 外 して 脱 着 し ドレンパン 清 掃 ダクトの 場 合 : 点 検 口 より 加 湿 器 チャンバ 横 の 点 検 蓋 をあけエレメ ント 脱 着 し ドレンパン 清 掃 保 守 方 法 (1) 加 湿 エレメントと 給 水 ドレンパンを 取 り 外 す (2) 給 水 ドレンパン 内 の 水 を 捨 てる (3) 清 水 を 内 部 に 流 し 込 んで 洗 う (4) 給 水 ドレン 内 清 掃 後 元 通 りに 取 り 付 ける 図 1-Ⅰ-19 自 然 蒸 発 式 加 湿 器 の 例 7) 蒸 発 式 加 湿 器 蒸 発 槽 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 (1) 蒸 発 槽 を 取 り 外 す (2) 蒸 発 槽 内 の 水 を 捨 てる (3) 清 水 を 内 部 に 流 し 込 んで 洗 う (4) 蒸 発 槽 清 掃 後 元 通 りに 取 り 付 ける 保 守 方 法 スケール 除 去 清 掃 15

図 1-Ⅰ-23 蒸 発 槽 内 のスケールの 堆 積 8) 超 音 波 加 湿 器 超 音 波 加 湿 器 点 検 保 守 頻 度 水 槽 の 汚 れ ストレーナのつまり 状 況 で 判 断 点 検 方 法 (1) 運 転 スイッチを 停 止 にし 電 源 を 切 る 吸 い 込 みグリルを 開 ける (2) 加 湿 器 のフタをはずすと 水 槽 及 び 振 動 子 が 見 える (3) 水 槽 振 動 子 の 汚 れ ストレーナのつまりを 点 検 する 保 守 方 法 マニュアル 記 載 の 保 守 周 期 で 振 動 子 フロートスイッチを 刷 毛 などで 清 掃 汚 れがひどい 時 は 清 掃 の 頻 度 を 高 くする シーズン 始 めや 終 わりにも 清 掃 を 行 う 汚 れた 水 はゴム 栓 を 抜 いて 排 水 し 清 掃 後 はゴム 栓 をしっかりしめる 図 1-Ⅰ-20 9) 加 湿 器 ストレーナ 加 湿 器 ストレーナ 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 (1) 給 水 弁 を 閉 じる (2) 給 水 入 り 口 ストレーナのキャップをゆるめる( 水 が 出 てくるので バケツなどで 受 け 水 がこぼれないようにする) (3)ストレーナ 内 部 のエレメントを 取 り 出 して 清 掃 する (4)エレメントの 清 掃 後 元 どおりに 取 り 付 ける 保 守 方 法 水 洗 浄 清 掃 16

図 1-Ⅰ-21 ストレーナーの 取 り 出 し 方 10) 全 熱 交 換 機 熱 交 換 エレメント 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 カセットの 場 合 : 吸 込 グリルを 開 放 しフィルタ 脱 着 ダクトの 場 合 : 点 検 口 より 本 体 側 面 の 点 検 蓋 をあけフィルタ 脱 着 保 守 方 法 掃 除 機 による 清 掃 a) 点 検 ふたを 外 す b)エアーフィルタを 取 り 出 す 17

c) 熱 交 換 エレメントを 取 り 出 す d)エアーフィルタの 清 掃 をする e) 熱 交 換 エレメントの 清 掃 をする 図 1-Ⅰ-22 11)ダクト 使 用 年 数 の 経 過 につれダクト 内 に 粉 塵 や 微 生 物 の 付 着 量 が 多 くなるばかりではなく ダクト 内 の 温 湿 度 は 微 生 物 の 生 育 にとって 好 環 境 となり その 増 殖 によって 室 内 空 気 質 の 低 下 にもた らす 可 能 性 がある 今 までの 多 くの 調 査 報 告 では ダクト 内 の 汚 染 が 指 摘 されており 室 内 良 好 な 環 境 を 維 持 するために ダクトの 定 期 的 な 清 掃 を 行 うことが 望 ましい ダクト 点 検 保 守 頻 度 運 転 期 間 で 判 断 点 検 方 法 ダクト 接 続 型 室 内 ユニットからダクトを 外 して 清 掃 を 行 う 保 守 方 法 真 空 吸 引 による 清 掃 12) 石 綿 を 扱 う 場 合 の 留 意 点 建 築 物 において 石 綿 にばく 露 する 作 業 を 行 う 場 合 については 各 種 法 制 度 を 踏 まえた 対 応 が 必 要 である また 建 築 物 内 の 作 業 であっても 廃 棄 物 処 理 法 に 則 って 適 正 に 処 理 する 必 要 がある なお 石 綿 を 取 り 扱 う 作 業 等 では 石 綿 障 害 予 防 規 則 等 に 基 づいて 主 に 次 のような 対 策 を 講 ず ることが 義 務 付 けられている ( 以 下 平 成 17 年 アスベスト( 石 綿 )についてQ&A 抜 粋 ) 石 綿 が 使 用 された 建 築 物 等 の 解 体 等 の 作 業 解 体 改 修 を 行 う 建 築 物 に 石 綿 が 使 用 されているか 否 かについて 事 前 調 査 を 行 う 石 綿 が 使 用 されている 建 築 物 の 解 体 改 修 を 行 う 前 に 労 働 者 へのばく 露 防 止 対 策 等 を 定 め た 作 業 計 画 を 定 め これに 従 って 作 業 を 行 う 石 綿 が 使 用 されている 建 築 物 等 の 解 体 等 の 作 業 に 従 事 する 労 働 者 に 石 綿 の 有 害 性 粉 じ んの 発 散 防 止 保 護 具 の 使 用 方 法 等 について 特 別 教 育 を 行 う 石 綿 作 業 主 任 者 を 選 任 し 作 業 方 法 の 決 定 労 働 者 の 指 揮 等 の 業 務 を 行 わせる 石 綿 を 含 む 建 材 等 の 解 体 をする 際 に 労 働 者 にばく 露 を 防 止 するための 呼 吸 用 保 護 具 作 業 衣 または 保 護 衣 を 着 用 させ 粉 じんの 飛 散 を 防 止 するため 建 材 等 を 湿 潤 なものにする 常 時 これらの 作 業 に 従 事 する 労 働 者 について 6 か 月 ごとに 1 回 特 殊 健 康 診 断 を 実 施 す るとともに 1 か 月 を 超 えない 期 間 ごとに 作 業 の 記 録 を 作 成 する 健 診 の 記 録 及 び 作 業 の 記 録 は 30 年 間 保 存 する コメント [m3]: 委 員 追 加 意 見 18

第 1 章 空 気 環 境 の 調 整 Ⅱ 冷 却 塔 及 び 冷 却 水 の 維 持 管 理 方 法 < 基 本 的 な 考 え 方 > 平 成 15 年 4 月 より 建 築 物 衛 生 法 では 空 気 調 和 設 備 を 設 置 している 場 合 病 原 体 によって 居 室 の 内 部 の 空 気 が 汚 染 されることを 防 止 するための 措 置 として 1 冷 却 塔 や 加 湿 装 置 に 供 給 する 水 は 水 道 法 の 水 質 基 準 に 適 合 すること 2 冷 却 塔 や 加 湿 装 置 の 汚 れの 状 況 を 定 期 的 に 点 検 し 必 要 に 応 じ 清 掃 等 を 行 うこと 3 冷 却 塔 を 含 む 冷 却 水 の 水 管 及 び 加 湿 装 置 の 清 掃 を1 年 以 内 ごと に1 回 行 うこと 等 が 定 められた ここでは 建 築 物 の 冷 却 塔 や 給 湯 設 備 などで 増 殖 し 易 感 染 性 の 高 齢 者 や 免 疫 不 全 者 に 対 して 重 篤 な 肺 炎 症 状 をもたらすことがあるレジオネラ 症 を 防 止 するための 維 持 管 理 方 法 について 示 す コメント [m4]: 意 見 3を 踏 まえ 修 正 意 見 3 水 道 水 の 使 用 につ いての 規 定 はない 削 除 : 水 道 水 を 用 いる レジオネラ 属 菌 レジオネラ 属 菌 は 発 育 至 適 温 度 が 36 前 後 であり 水 を 使 用 する 設 備 に 付 着 する 生 物 膜 に 生 息 する 微 生 物 の 細 胞 内 で 繁 殖 し これらの 設 備 から 発 生 したエアロゾルを 吸 入 することによって 感 染 する レジオネラ 症 の 発 生 の 防 止 対 策 の 基 本 は 1 微 生 物 の 繁 殖 及 び 細 菌 性 スライム( 生 物 膜 ) 等 の 生 成 の 抑 制 2 設 備 内 に 定 着 する 細 菌 性 スライム 等 の 除 去 3エアロゾルの 飛 散 の 抑 制 である 図 1-Ⅱ-1 冷 却 塔 を 用 いた 空 気 調 和 設 備 の 例 19

図 1-Ⅱ-2 冷 却 塔 の 例 ( 左 : 開 放 型 右 : 密 閉 型 ) < 維 持 管 理 方 法 > 1. 維 持 管 理 の 留 意 点 建 築 物 の 冷 却 水 は 空 調 用 冷 凍 機 などの 熱 を 発 生 する 機 器 と 冷 却 塔 の 間 を 循 環 して 発 生 した 熱 を 冷 却 塔 から 放 出 するのに 用 いられる 冷 却 水 は 夏 期 に 水 温 25~35 程 度 であり 日 射 酸 素 の 供 給 大 気 への 開 放 蒸 発 による 有 機 物 質 の 濃 縮 などレジオネラ 属 菌 を 含 めて 微 生 物 や 藻 類 の 増 殖 に 好 適 な 環 境 となり スライムを 発 生 しやすい 冷 却 塔 では 冷 却 水 が 菌 に 汚 染 されている と 蒸 発 時 に 菌 をエアロゾルとして 空 中 に 飛 散 させるため レジオネラ 症 防 止 のために 最 も 注 意 を 払 わなければならない 建 築 設 備 の 一 つである また 冷 却 水 は 冷 却 塔 での 蒸 発 に 伴 い 徐 々に 水 中 のカルシウム ケイ 酸 塩 炭 酸 塩 などの 塩 類 が 濃 縮 し 冷 却 水 系 統 にスケールの 生 成 腐 食 の 発 生 を 引 き 起 こすことがある そのため 生 物 膜 やスケールの 生 成 を 抑 制 し 除 去 を 行 うことが 重 要 である 2. 冷 却 塔 の 維 持 管 理 全 ての 冷 却 塔 が 維 持 管 理 の 対 象 であるが 特 に 易 感 染 性 の 患 者 老 人 等 が 利 用 する 施 設 におい て 外 気 取 入 口 に 近 い 冷 却 塔 や 丸 形 (カウンターフロー) 冷 却 塔 の 場 合 は さらに 厳 重 な 管 理 が 必 要 である 1) 冷 却 塔 の 調 査 記 録 建 築 物 内 の 冷 却 塔 の 維 持 管 理 にあたっては 冷 却 塔 に 関 して 位 置 と 型 式 と 管 理 の 調 査 を 行 い 管 理 シートを 作 成 する( 表 2-1) (1) 冷 却 塔 型 式 の 調 査 建 築 物 内 の 冷 却 塔 の 型 式 ( 角 形 丸 形 の 区 別 )と 冷 凍 容 量 を 調 べる 丸 形 の 冷 却 塔 は 角 形 に 比 べて 飛 散 水 量 が 多 いので 特 に 注 意 する (2) 冷 却 塔 相 対 位 置 の 調 査 建 築 物 内 の 各 冷 却 塔 に 対 して 外 気 取 入 口 と 冷 却 塔 の 位 置 を 調 べて 平 面 図 に 記 入 する 特 に 病 院 などでは 病 室 の 窓 と 冷 却 塔 の 位 置 屋 上 や 庭 など 患 者 や 老 人 の 集 まる 場 所 と 冷 却 塔 との 距 離 が10m 以 内 の 冷 却 塔 または 飛 散 水 が 届 くと 考 えられる 冷 却 塔 を 要 注 意 対 象 とする 20

(3) 冷 却 塔 管 理 の 調 査 現 状 の 冷 却 塔 の 洗 浄 方 法 洗 浄 回 数 薬 注 の 有 無 薬 注 している 場 合 はその 目 的 を 調 べる またレジオネラ 属 菌 検 査 の 状 況 およびその 結 果 を 調 べ 記 録 する 21

表 2-1 冷 却 塔 管 理 シート 冷 却 塔 No. 1( 例 ) 2 設 置 位 置 第 一 棟 屋 上 NO.1 冷 却 塔 型 式 丸 型 (カウンターフロー) 冷 却 能 力 120RTON 保 有 水 量 500 設 置 年 1975 年 6 月 対 象 第 一 棟 空 調 最 も 近 い 外 気 取 入 口 事 務 室 空 調 用 OA 取 入 口 同 上 距 離 15m 最 も 近 い 居 室 の 窓 第 一 棟 6 階 事 務 室 同 上 距 離 26m ( 人 が 歩 行 する) 最 も 近 い 場 所 第 一 棟 屋 上 同 上 距 離 12m 冷 却 塔 管 理 責 任 者 冷 却 塔 管 理 担 当 者 薬 注 の 有 無 有 り 抗 レジオネラ 薬 注 の 有 無 有 り 薬 注 方 法 比 例 注 入 方 式 薬 剤 名 称 レジオバイオサイド223 薬 剤 主 成 分 イソチアゾロン メーカー 名 ( 株 ) 注 入 量 50g/m2 担 当 者 名 電 話 番 号 一 〇 〇 〇 〇 備 考 1985 年 5 月 エリミネーター 取 付 (4) 対 策 作 業 冷 却 水 管 を 含 む 冷 却 塔 の 清 掃 を1 年 以 内 毎 に 行 うとともに 冷 却 塔 及 び 冷 却 水 は 冷 却 塔 の 使 用 開 始 時 及 び 使 用 を 開 始 した 後 1ヶ 月 以 内 毎 に1 回 定 期 にその 汚 れの 状 況 を 点 検 す る( 施 行 規 則 第 3 条 の18) 特 に 要 注 意 対 象 の 冷 却 塔 に 関 しては 月 1 回 の 洗 浄 を 行 い レジオネラ 属 菌 の 検 査 を 定 期 的 に 行 うか 化 学 洗 浄 の 後 抗 レジオネラ 用 空 調 水 処 理 剤 を 投 入 する 数 日 以 上 にわたる 長 期 停 止 後 の 運 転 開 始 時 には 冷 却 塔 の 殺 菌 処 理 を 行 う また 設 備 の 更 新 計 画 がある 場 合 は 要 注 意 対 象 の 冷 却 塔 を 優 先 的 に 角 形 (クロスフロー) に 取 り 替 えることや 設 置 位 置 の 変 更 を 検 討 する 削 除 : 塔 2) 定 期 清 掃 ( 物 理 的 な 清 掃 ) 冷 却 塔 の 物 理 的 な 清 掃 及 び 清 掃 に 伴 う 冷 却 水 の 入 れ 替 えは 設 備 の 保 守 管 理 上 重 要 である しかし 物 理 的 な 清 掃 のみでは 効 果 が 持 続 せず 一 旦 減 少 した 冷 却 水 中 のレジオネラ 属 菌 は 通 常 運 転 再 開 とともに 増 加 を 始 める 22

物 理 的 な 清 掃 の 一 般 的 な 方 法 (1) 冷 却 水 の 循 環 を 停 止 した 後 冷 却 塔 下 部 水 槽 の 水 を 排 出 する (2) 冷 却 塔 内 部 の 汚 れは デッキブラシ 等 を 用 いて 洗 い 流 す (3) 充 填 材 の 汚 れは 高 圧 ジェット 洗 浄 で 落 とす (4) 洗 浄 により 下 部 水 槽 に 溜 まった 汚 れは 冷 却 塔 の 排 水 口 から 排 出 し 冷 却 水 系 に 混 入 しないようにする (5) 冷 却 塔 内 部 をよくすすいだ 後 清 水 を 張 り 運 転 を 再 開 する なお 清 掃 に 際 しては 作 業 員 の 安 全 確 保 のため 保 護 マスク 保 護 メガネ ゴム 手 袋 等 を 着 用 させる 23

3. 冷 却 水 系 の 維 持 管 理 1) 冷 却 水 系 の 維 持 管 理 に 関 する 留 意 点 冷 却 水 系 のレジオネラ 属 菌 を 抑 制 するには 定 期 的 な 清 掃 ( 物 理 的 清 掃 )を 行 うとともに 化 学 的 洗 浄 と 殺 菌 剤 添 加 とを 併 用 することが 望 ましい 化 学 的 洗 浄 は 冷 却 塔 の 運 転 開 始 時 と 終 了 時 に 行 い 冷 却 塔 の 運 転 中 は 殺 菌 剤 を 連 続 的 に 投 入 することが 必 要 である さらに 洗 浄 殺 菌 効 果 を 維 持 するためにスケール 防 止 やスライム 防 止 等 の 水 処 理 を 行 うことも 重 要 である また 冷 却 塔 や 冷 却 水 の 維 持 管 理 状 況 の 定 期 的 な 点 検 やレジオネラ 属 菌 の 定 期 検 査 の 実 施 は レジオネラ 属 菌 抑 制 対 策 の 効 果 確 認 とともに 冷 却 水 系 の 適 正 な 管 理 を 行 うため 必 要 で ある 表 1-Ⅱ-2 冷 却 水 系 におけるレジオネラ 属 菌 対 策 水 処 理 の 流 れ (1) 維 持 管 理 の 流 れ (ⅰ) 使 用 開 始 時 化 学 的 洗 浄 を 行 う また 休 止 後 再 開 時 には 再 開 する 前 に 殺 菌 等 の 処 理 をする (ⅱ) 使 用 期 間 中 1 冷 却 水 の 殺 菌 剤 処 理 2 洗 浄 殺 菌 効 果 を 持 続 させるための 水 処 理 3 定 期 清 掃 ( 毎 月 1 回 程 度 の 物 理 的 洗 浄 ) 4 定 期 点 検 ( 毎 月 1 回 程 度 ) 5レジオネラ 属 菌 検 査 ( 新 版 レジオネラ 防 止 指 針 (ビル 管 理 教 育 センター) Ⅳ.1 感 染 因 子 の 点 数 化 参 考 ) (ⅲ) 使 用 終 了 時 化 学 的 洗 浄 を 行 う (ⅳ) 緊 急 時 レジオネラ 症 患 者 の 集 団 発 生 が 確 認 あるいは 推 定 された 場 合 等 には 検 水 を 保 存 した 上 で 化 学 洗 浄 により 冷 却 水 系 を 殺 菌 する 24 コメント [m5]: 意 見 10を 踏 まえ 修 正 意 見 10 緊 急 時 殺 菌 洗 浄 す る は 化 学 的 洗 浄 により 冷 却 水 系 を 殺 菌 する がわかり やすい 削 除 : 殺 菌 洗 浄 する

2) 化 学 的 洗 浄 冷 却 水 系 を 化 学 的 に 殺 菌 洗 浄 するには 過 酸 化 水 素 塩 酸 又 は 有 機 酸 などの 酸 を 循 環 させる 化 学 洗 浄 によって 冷 却 水 系 全 体 がかなりの 程 度 まで 殺 菌 され レジオネラ 属 菌 数 も 検 出 限 界 以 下 となる しかし 化 学 洗 浄 の 効 果 は 持 続 しないので 条 件 によってレジオネラ 属 菌 数 は2 週 間 前 後 で 洗 浄 前 の 状 態 に 復 帰 する この 洗 浄 に 用 いる 薬 剤 によっては スケール スライムも 同 時 に 除 去 されるが 腐 食 性 の 強 い 薬 剤 を 使 用 する 場 合 は 系 内 の 金 属 素 材 の 腐 食 防 止 に 十 分 配 慮 しな ければならない (1) 化 学 洗 浄 剤 の 種 類 と 特 徴 表 1-Ⅱ-2 化 学 洗 浄 剤 主 な 目 的 使 用 濃 度 特 徴 過 酸 化 水 素 又 は 過 炭 酸 塩 スライム 洗 浄 殺 菌 数 % 有 機 物 を 酸 化 分 解 し 殺 菌 酸 素 発 砲 しスライム 剥 離 塩 素 剤 : 次 亜 塩 素 酸 ナトリウム 溶 液 等 スライム 洗 浄 殺 菌 残 留 塩 素 として 5~10mg/L 有 機 物 を 酸 化 分 解 し 殺 菌 消 費 量 を 見 な がらの 補 充 添 加 が 必 要 必 要 に 応 じ 腐 食 防 止 剤 を 併 用 各 種 有 機 系 殺 菌 剤 スライム 洗 浄 殺 菌 数 百 mg/l ( 薬 剤 の 種 類 により 金 属 に 対 する 腐 食 性 低 い 異 なる) (2) 洗 浄 のタイミング (ⅰ) 冷 却 塔 の 運 転 開 始 時 (ⅱ) 冷 却 塔 の 運 転 終 了 時 (ⅲ)レジオネラ 属 菌 が100CFU/100mL 以 上 検 出 された 場 合 直 ちに 洗 浄 洗 浄 後 検 出 限 界 以 下 (10CFU/100mL 未 満 )であることを 確 認 (ⅳ) 緊 急 時 :レジオネラ 症 患 者 の 集 団 発 生 が 確 認 あるいは 推 定 された 場 合 検 水 保 存 の 上 直 ちに 洗 浄 洗 浄 後 検 出 限 界 以 下 (10CFU/100mL 未 満 )であることを 確 認 コメント [m6]: 意 見 12を 踏 まえ 修 正 意 見 12 過 酸 化 水 素 殺 菌 剤 または 塩 酸 有 機 酸 ~ とありますが ここでは 殺 菌 剤 などの 説 明 の 部 分 なので 過 酸 化 水 素 過 炭 酸 塩 ま たは 塩 酸 有 機 酸 ~ とされ たらいかがか 削 除 : 殺 菌 剤 または コメント [m7]: 意 見 10を 踏 まえ 修 正 意 見 10 化 学 的 洗 浄 の 表 中 の グルタルアルデヒド は 変 異 原 物 質 なので 例 示 として は 各 種 有 機 系 殺 菌 剤 の 高 濃 度 使 用 が 適 当 削 除 : グルタルアルデヒド (1,5-ペンタジアール (3) 薬 剤 の 種 類 別 洗 浄 方 法 洗 浄 方 法 の 流 れは 以 下 のとおり なお 処 理 時 間 濃 度 は 冷 却 水 系 の 汚 れ 状 況 により 異 なる 表 1-Ⅱ-2 過 酸 化 水 素 塩 素 剤 各 種 有 機 系 殺 菌 剤 1 冷 却 塔 のファン 停 止 2 投 入 予 定 量 に 応 じて 冷 却 塔 下 部 水 槽 の 水 位 を 下 げる 3 ブロー 停 止 削 除 : グルタルアルデヒド 25

4 冷 却 水 を 循 環 させながら 過 酸 化 水 素 を 徐 々に 添 加 す 冷 却 水 を 循 環 させながら 薬 剤 を 徐 々に 添 加 冷 却 水 を 循 環 しながら 徐 々に 添 加 る 発 砲 するので 必 要 に 応 じて 配 管 途 中 でエア 抜 きを する 必 要 に 応 じて 同 時 に 腐 食 防 止 剤 を 添 加 発 泡 するので 必 要 に 応 じて 配 管 途 中 でエア 抜 き 5 必 要 に 応 じて 過 酸 化 水 素 濃 度 を 測 定 し 洗 浄 状 態 を 把 握 残 留 塩 素 濃 度 を 測 定 し 所 定 濃 度 を 保 持 するよう 補 充 添 加 phを7.0~7.5に 保 つのが 望 ま しい 6 数 時 間 循 環 後 亜 硫 酸 塩 な どで 中 和 数 時 間 循 環 後 洗 浄 水 ブロー 開 始 一 定 時 間 循 環 後 洗 浄 水 ブロー 開 始 洗 浄 水 を 全 ブロー 水 洗 緊 急 殺 菌 洗 浄 時 は12~24 時 間 循 環 後 全 ブローし 物 理 清 掃 7 循 環 水 の 汚 れが 激 しい 場 合 は 循 環 水 洗 を 繰 り 返 す 循 環 水 の 汚 れが 激 しい 場 合 は ブロー 量 を 多 くするか 又 は 全 部 ロー 循 環 水 の 汚 れが 激 しい 場 合 はブロー 量 を 多 く するか 又 は 全 ブロー 8 系 内 に 清 水 を 張 り 通 常 運 転 復 帰 3) 冷 却 水 の 殺 菌 剤 処 理 (1) 多 機 能 型 薬 剤 多 機 能 型 薬 剤 は 総 合 水 処 理 剤 あるいは 複 合 水 処 理 剤 などと 呼 ばれ スケール 防 止 剤 腐 食 防 止 剤 スライムコントロール 剤 とレジオネラ 属 菌 の 殺 菌 剤 ( 又 は 抑 制 剤 )を 含 有 するものであり スライムコントロール 剤 と 殺 菌 剤 抑 制 剤 が 同 一 薬 剤 の 場 合 もある 多 機 能 型 薬 剤 は 薬 注 装 置 を 使 用 し 連 続 的 に 注 入 して その 効 果 を 発 揮 する (ⅰ)タイプ 分 け 殺 菌 型 薬 剤 :その 薬 剤 自 体 が 菌 数 を 減 少 させるタイプ 抑 制 型 薬 剤 : 化 学 洗 浄 などにより 一 旦 菌 数 を 低 下 させてから 使 用 し 菌 数 増 加 を 抑 制 するタ イプ (ⅱ) 薬 剤 の 注 入 方 法 1 冷 却 塔 の 化 学 洗 浄 を 行 ったのち 冷 却 塔 水 槽 に 多 機 能 型 薬 剤 を 初 期 投 入 する 2 初 期 導 入 濃 度 は100~500mg/L( 薬 剤 の 種 類 により 異 なる)である 3 冷 却 塔 の 運 転 開 始 時 薬 液 注 入 ポンプを 稼 働 させ 薬 剤 を 連 続 的 に 所 定 の 場 所 に 注 入 す る 4 薬 剤 の 注 入 量 は 補 給 水 量 比 例 方 式 あるいは 冷 却 塔 運 転 時 タイマー 制 御 方 式 により 冷 却 水 中 の 薬 剤 維 持 濃 度 が100~500mg/Lになるように 調 整 する 5 冷 却 塔 の 運 転 期 間 中 薬 剤 濃 度 を 分 析 し 薬 剤 維 持 濃 度 を 調 整 する 6 なお 初 期 投 入 濃 度 及 び 維 持 濃 度 は 薬 剤 の 種 類 により 異 なるので 個 別 の 水 処 理 計 画 に 基 づき 実 施 することとする (2) 単 一 機 能 型 薬 剤 26

単 一 機 能 型 薬 剤 とは スライムコントロール レジオネラ 属 菌 の 殺 菌 機 能 を 有 するタイプを 示 す この 場 合 腐 食 防 止 スケール 防 止 機 能 を 有 する 薬 剤 を 別 途 注 入 する このため 2 液 型 薬 剤 とも 呼 ばれる 以 下 にはレジオネラ 属 菌 への 殺 菌 剤 を 記 載 する ( 単 一 機 能 型 薬 剤 には 抑 制 タイプは 使 用 しな い ) (ⅰ)レジオネラ 属 菌 の 殺 菌 剤 の 例 1 塩 素 冷 却 水 中 の 残 留 塩 素 濃 度 を2~5mg/Lに 維 持 すれば レジオネラ 属 菌 に 対 する 殺 菌 効 果 が 得 られる 2 その 他 有 機 化 合 物 冷 却 水 系 に 使 用 される 殺 菌 剤 の 多 くは 有 機 化 合 物 であり その 組 成 作 用 有 効 濃 度 は 様 々 である 表 1-Ⅱ-3 レジオネラ 属 菌 に 対 する 代 表 的 な 殺 菌 剤 ( 有 効 濃 度 と 作 用 時 間 ) 化 合 物 名 有 効 濃 度 (mg/l) 作 用 時 間 グルタールアルデヒド 7.5mg/L 6 時 間 15mg/L 3.4 時 間 2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1 3-ジオール 7.5mg/L 28 時 間 15mg/L 21 時 間 イソチアゾロン 化 合 物 7.5mg/L 22 時 間 15mg/L 18 時 間 塩 素 0.5mg/L 0.6 分 過 酸 化 水 素 10000mg/L 2.5 分 (ⅱ) 薬 剤 ごとの 添 加 方 法 1 酸 化 剤 塩 素 は 酸 化 力 が 強 いので 高 濃 度 の 衝 撃 添 加 方 法 は 冷 凍 機 の 熱 交 換 機 材 質 ( 銅 SUS 材 ) 又 は 配 管 材 質 ( 鉄 SUS 材 )を 傷 めやすい 低 濃 度 の 連 続 添 加 方 法 が 望 ましい 2 有 機 系 殺 菌 剤 連 続 注 入 により 殺 菌 剤 の 有 効 成 分 を 常 に 残 留 させることも 有 効 であるが ランニングコ ストの 関 係 上 衝 撃 添 加 方 法 が 望 ましい 投 入 間 隔 はレジオネラ 属 菌 数 を 減 少 させた 後 に 菌 数 が 立 ち 上 がるまでの 期 間 の 殺 菌 効 果 持 続 期 間 が 目 安 となる 季 節 にもよるが 一 般 的 に は2~7 日 である (3)パック 剤 スケール 防 止 剤 腐 食 防 止 剤 スライムコントロール 剤 とレジオネラ 属 菌 の 殺 菌 剤 を 含 有 する 錠 剤 等 の 固 形 剤 をプラスチック 等 の 容 器 に 入 れた 形 態 のものといい 冷 却 塔 の 下 部 水 槽 または 散 水 板 に 固 定 して 使 用 する 冷 却 水 中 に 薬 剤 が 徐 々に 溶 け 出 す 加 工 がされていて 効 果 は1~3 ヶ 月 間 持 続 する 4) 洗 浄 殺 菌 剤 効 果 を 維 持 するための 水 処 理 冷 却 水 中 のレジオネラ 属 菌 の 洗 浄 殺 菌 処 理 を 効 果 的 に 持 続 させるために 水 処 理 対 策 が 必 要 で ある 殺 菌 剤 の 効 果 を 持 続 させるための 水 処 理 体 策 としては 冷 却 水 の 濃 縮 管 理 とスケール ス ライム 腐 食 等 の 防 止 策 が 必 要 となる (1) 冷 却 水 濃 縮 管 理 ( 冷 却 水 をブローする ) スケール 防 止 のため 冷 却 水 を 過 度 に 濃 縮 させないようにする 水 中 に 腐 食 性 イオンが 多 い 場 合 過 剰 な 濃 縮 は 腐 食 の 原 因 ともなる 一 般 に 濃 縮 の 限 度 は 塩 化 物 イオンもしくは 電 気 伝 削 除 : に 削 除 : の 残 留 塩 素 濃 度 削 除 : を コメント [m8]: 意 見 12を 踏 ま え 修 正 意 見 12 冷 却 水 中 に 2~ 5mg/L の 残 留 塩 素 濃 度 を 維 持 すれば~ では 表 現 が 少 し 変 に 感 じます 冷 却 水 中 の 残 留 塩 素 濃 度 を 2~5mg/L に 維 持 すれば~ とすべきでは コメント [m9]: 意 見 10を 踏 ま え 修 正 意 見 10 表 1は 物 質 名 有 効 濃 度 とも 見 直 しするのが 良 い 削 除 : ( 表 1 表 2) 削 除 : 2 削 除 : 表 1 レジオネラ 属 菌 に 対 す る 代 表 的 な 有 機 殺 菌 剤 とその 有 効 濃 度 化 合 物 名... [1] コメント [m10]: 意 見 10を 踏 まえ 修 正 意 見 10 低 濃 度 の 無 添 加 連 続 添 加 は 無 添 加 が 不 要 削 除 : 無 添 加 27

導 率 を 目 安 とするが 薬 剤 処 理 に 際 しては 処 理 条 件 に 合 った 水 質 基 準 値 ( 濃 縮 度 )を 採 用 する 濃 縮 管 理 には 図 2-1の 方 式 等 で 冷 却 水 を 強 制 ブローする 図 1-Ⅱ-3 (2) 薬 剤 処 理 冷 却 水 系 に 発 生 する 障 害 を 防 ぐために 目 的 に 応 じて 下 記 の 薬 剤 が 用 いられる スライ ム 防 止 薬 剤 のなかには レジオネラ 属 菌 殺 菌 効 果 を 有 するものがある 1スケール 防 止 主 に 炭 酸 カルシウム 系 スケールを 防 止 するため ホスホン 酸 合 成 有 機 高 分 子 化 合 物 重 合 リン 酸 塩 などが 用 いられている 2 腐 食 防 止 ( 防 食 ) 対 象 とする 金 属 により 使 用 する 薬 剤 が 異 なる 鉄 に 対 してはリン 酸 塩 や 二 価 金 属 系 薬 剤 銅 に 対 してはアゾール 系 薬 剤 が 使 用 される 3スライム 防 止 殺 菌 と 殺 藻 の 目 的 で 塩 素 系 第 四 級 アンモニウム 系 イソチアゾロン 系 有 機 臭 素 系 など 種 々の 化 学 物 質 が 用 いられている これらの 薬 剤 はそれぞれ 適 正 な 濃 度 を 維 持 しなければならない そのため 自 動 ブロー 装 置 に 連 動 して 薬 液 注 入 ポンプを 作 動 させたり 冷 却 塔 の 補 給 水 量 に 比 例 して 薬 剤 を 注 入 する ( 図 2 2) 効 果 の 異 なる 複 数 の 薬 剤 を 個 別 に 注 入 する 場 合 もあるが 複 合 効 果 を 持 たせ るには 前 述 の 3 種 の 薬 剤 を 混 合 し 一 液 として 注 入 することもできる 小 型 冷 却 塔 では 乾 電 池 等 を 利 用 した 簡 易 薬 注 装 置 も 利 用 できる コメント [m11]: 意 見 10を 踏 まえ 修 正 意 見 10 実 際 にはオゾンを 使 用 することは 行 なわれてい ないので オゾンについては 削 除 してはどうでしょうか 削 除 : 冷 却 水 中 にオゾン(O 3 ) を 注 入 してスライム 障 害 を 防 止 することもある 28

図 1-Ⅱ-4 29

第 2 章 飲 料 水 の 管 理 - 中 央 式 給 湯 設 備 の 維 持 管 理 - < 基 本 的 な 考 え 方 > 平 成 15 年 4 月 に 施 行 された 政 省 令 改 正 により 人 の 飲 用 炊 事 用 浴 用 その 他 人 の 生 活 の 用 に 供 する 水 を 供 給 する 場 合 水 道 法 の 水 質 基 準 に 適 合 した 水 を 供 給 することとされた このため 給 湯 水 について 循 環 ポンプによる 貯 湯 槽 内 の 水 の 撹 拌 及 び 貯 湯 槽 底 部 の 滞 留 水 の 排 出 を 定 期 に 行 い 貯 湯 槽 内 の 水 の 温 度 を 均 一 に 維 持 すること 等 が 新 たに 告 示 で 定 められた 特 に 中 央 式 給 湯 設 備 における 湯 は 一 般 に 水 道 水 を 原 水 とするものであるが 湯 の 循 環 加 熱 により 消 毒 副 生 成 物 機 器 や 配 管 材 料 から 溶 出 する 金 属 イオン 等 が 増 加 して 水 質 が 悪 化 する 傾 向 にあり また 給 湯 温 度 が 低 いと 一 般 細 菌 や 従 属 栄 養 細 菌 レジオネラ 属 菌 等 が 繁 殖 してレジ オネラ 感 染 症 の 原 因 となること 等 が 指 摘 されている 給 湯 水 を 含 めた 給 水 設 備 におけるレジオネラ 汚 染 を 防 止 するためには 建 築 物 衛 生 法 で 定 めら れた 維 持 管 理 を 確 実 に 実 施 し 定 期 的 な 貯 水 槽 貯 湯 槽 の 清 掃 を 行 うほかに 水 温 の 管 理 滞 留 水 の 防 止 外 部 からのレジオネラ 属 菌 の 侵 入 防 止 を 図 ることが 重 要 である ここでは 建 築 物 の 冷 却 塔 や 給 湯 設 備 などで 増 殖 し 易 感 染 性 の 高 齢 者 や 免 疫 不 全 者 に 対 して 重 篤 な 肺 炎 症 状 をもたらすことがあるレジオネラ 症 を 防 止 するための 維 持 管 理 方 法 について 示 す 削 除 : 源 水 削 除 : 一 般 細 菌 トリハロメタ ン 削 除 : 侵 出 削 除 : と コメント [m12]: 意 見 16を 踏 まえ 修 正 削 除 : <sp> < 維 持 管 理 方 法 > 1. 中 央 式 給 湯 設 備 の 維 持 管 理 のポイント レジオネラ 汚 染 防 止 対 策 から 見 た 中 央 式 給 湯 設 備 の 維 持 管 理 の 要 点 は 以 下 の3 点 である 1 給 湯 温 度 の 適 切 な 管 理 2 給 湯 設 備 内 における 給 湯 水 の 滞 留 防 止 3 給 湯 設 備 全 体 の 清 掃 しかし これらの 対 策 は 省 エネの 視 点 や 機 器 類 の 腐 食 防 止 の 面 などから 見 て 相 反 する 内 容 の ものが 多 く どのような 維 持 管 理 を 実 施 するかは 建 築 物 の 用 途 と 給 湯 水 の 使 用 用 途 の 二 面 から 検 討 し 各 施 設 に 適 した 方 法 を 選 択 する 必 要 がある 1) 給 湯 温 度 の 適 切 な 管 理 給 湯 温 度 はその 管 理 が 不 十 分 であるとレジオネラ 属 菌 を 含 む 細 菌 汚 染 を 招 く 要 因 になるが 適 切 な 管 理 によりレジオネラ 汚 染 の 防 止 は 可 能 である (1) 温 度 管 理 の 考 え 方 レジオネラ 汚 染 の 防 止 対 策 としては 給 湯 設 備 内 のいずれの 部 位 の 給 湯 栓 類 においても 初 流 水 を 捨 て 湯 温 が 一 定 になった 時 点 で55 以 上 に 保 持 されていることが 重 要 であり 貯 湯 槽 等 での 設 定 温 度 をそれに 見 合 う 温 度 に 管 理 する 必 要 がある 加 熱 装 置 の 加 熱 能 力 として 常 時 は 貯 湯 温 度 を60 以 上 とし 給 湯 栓 から55 以 上 の 湯 が 出 るように また ピーク 使 用 時 にお いても 貯 湯 温 度 を55 以 上 となるように 維 持 管 理 する (2) 留 意 事 項 給 湯 温 度 で 注 意 しなければいけない 点 は 熱 傷 である 給 湯 温 度 が 高 いほどレジオネラ 汚 染 の 30 削 除 : 温 度 管 理 の 方 法 給 湯 管 および 返 湯 管 の 貯 湯 槽 近 傍 に 水 温 計 を 設 置 し 給 湯 温 度 返 湯 温 度 を 定 期 的 に 測 定 し ていつでも55 以 上 に 保 持 さ れるよう 設 定 温 度 を 調 節 する また 配 管 系 統 の 末 端 の 給 湯 栓 類 および 循 環 状 況 が 悪 く 湯 待 ち 時 間 の 長 い 給 湯 栓 を 基 準 点 に 定 め 定 期 的 に( 週 に1 回 程 度 ) 滞 留 水 の 放 流 と 併 せて 温 度 測 定 を 行 い その 状 況 も 加 味 し て 設 定 温 度 を 調 節 する コメント [m13]: 意 見 2を 踏 まえ 修 正 意 見 2 貯 湯 式 の 給 湯 設 備 や 循 環 式 の 中 央 式 給 湯 設 備 を 設 置 する 場 合 は 貯 湯 槽 内 の 湯 温 が 給 湯 非 使 用 時 には 60 以 上 給 湯 使 用 ピーク 時... [2]

防 止 効 果 は 増 すが 同 時 に 熱 傷 の 危 険 性 も 増 すので 熱 傷 の 危 険 性 を 防 ぐ 対 策 が 必 要 になる また 省 エネ 省 資 源 対 策 からは 必 要 以 上 に 給 湯 温 度 を 上 げないことが 望 ましいが その 場 合 でも 給 湯 温 度 が55 以 下 にならないように 管 理 することが 重 要 である レジオネラ 属 菌 以 外 の 細 菌 汚 染 対 策 については レジオネラ 汚 染 の 防 止 対 策 を 実 施 すること により 兼 ねることが 可 能 である なお 給 湯 水 の 水 質 検 査 の 採 水 場 所 は 施 設 内 で 最 も 湯 待 ち 時 間 の 長 い 給 湯 栓 類 を 把 握 しておき その 給 湯 栓 類 から 採 水 するようにする 2) 給 湯 設 備 内 における 滞 留 水 の 防 止 滞 留 水 となっていた 予 備 の 加 熱 装 置 が 原 因 と 思 われるレジオネラ 症 の 発 生 や 循 環 経 路 が 短 絡 し 滞 留 水 となっていた 配 管 系 が レジオネラ 属 菌 や 従 属 栄 養 細 菌 の 生 息 域 になっていたという 事 例 が 報 告 されるなど 滞 留 水 は 細 菌 汚 染 の 原 因 となることが 示 唆 されている このため 給 湯 温 度 の 適 切 な 管 理 とともに 給 湯 設 備 内 における 滞 留 水 の 防 止 が 給 湯 水 の 衛 生 を 確 保 する 上 で 重 要 である また 滞 留 水 による 障 害 は 細 菌 汚 染 以 外 に 機 器 や 配 管 などからの 金 属 類 が 溶 出 するという 問 題 を 引 き 起 こす 滞 留 水 を 防 止 するためには 給 湯 設 備 全 体 での 保 有 水 量 が 給 湯 使 用 量 に 対 して 適 正 な 容 量 であ ること 配 管 内 を 含 めて 死 水 域 が 給 湯 設 備 内 に 生 じていないことを 定 期 的 に 確 認 すること 及 び 滞 流 水 の 定 期 的 な 放 流 が 重 要 である 3) 給 湯 設 備 全 体 の 清 掃 従 来 給 湯 設 備 については ボイラの 缶 体 検 査 の 一 環 として 貯 湯 槽 の 清 掃 が 行 われていたが 給 水 設 備 に 比 べるとその 方 法 が 十 分 ではなかった 貯 湯 槽 のみの 清 掃 を 実 施 してもレジオネラ 属 菌 を 完 全 には 除 去 できず 配 管 等 を 含 む 給 湯 設 備 全 体 の 清 掃 が 必 要 である 加 熱 と 貯 留 を 繰 り 返 し 残 留 塩 素 の 殺 菌 効 果 が 期 待 できない 給 湯 設 備 においては 給 水 設 備 に 比 べより 徹 底 した 清 掃 が 必 要 である (1) 清 掃 部 位 貯 湯 槽 のほかに 膨 張 水 槽 もレジオネラ 属 菌 の 侵 入 経 路 となる 可 能 性 があるので 清 掃 を 実 施 する 必 要 がある その 他 の 部 位 については 以 下 の 通 り 給 湯 配 管 : 内 面 にスライムが 形 成 されている 可 能 性 があるので 特 にレジオネラ 属 菌 が 検 出 された 場 合 には 枝 管 等 を 含 め 配 管 全 体 について 管 洗 浄 を 実 施 する 循 環 ポンプや 弁 類 : 分 解 清 掃 を 実 施 する シャワーヘッドや 給 湯 栓 等 の 管 末 器 具 類 : 常 時 空 気 に 触 れており 微 生 物 に 汚 染 され る 機 会 も 多 いので 分 解 清 掃 を 実 施 する (2) 清 掃 方 法 回 数 部 位 清 掃 回 数 方 法 貯 湯 槽 膨 張 水 槽 厚 生 労 働 省 告 示 に 基 づく 貯 水 槽 の 清 掃 を 準 用 して 行 う 基 本 的 に 清 掃 頻 度 は 1 年 に 1 回 以 上 とするが 開 放 式 の 貯 湯 槽 および 開 放 式 の 膨 張 水 槽 であって 冷 却 塔 が 接 近 している 場 合 など 外 部 からの 汚 染 の 可 能 性 が 考 えられる 場 合 には 必 要 に 応 じて 清 掃 回 数 を 多 くする 貯 湯 槽 以 外 の 循 1 年 に 1 回 以 上 動 作 確 認 を 兼 ねて 分 解 清 掃 を 実 施 する 環 ポンプや 弁 類 削 除 : 掃 除 削 除 : の 機 器 類 31

給 湯 配 管 類 シャワーヘッド や 水 栓 のコマ 部 その 他 病 院 や 高 齢 者 対 象 の 施 設 におけるシャワ ーヘッド 1 年 に 1 回 以 上 厚 生 労 働 省 告 示 に 基 づく 給 水 系 統 配 管 の 管 洗 浄 に 準 じて 管 洗 浄 を 行 うことが 望 ましい 6 ヶ 月 に 1 回 以 上 定 期 的 に 点 検 し 1 年 に 1 回 以 上 分 解 清 掃 を 実 施 する 1 ヶ 月 に 1 回 以 上 定 期 的 に 70 程 度 に 昇 温 してフラッシングを 実 施 する 図 2-2 シャワーヘッドの 分 解 清 掃 の 例 (3) その 他 貯 湯 槽 および 膨 張 水 槽 清 掃 作 業 時 には 作 業 従 事 者 を 高 圧 洗 浄 時 などエアロゾル 発 生 に 伴 うレ ジオネラ 汚 染 から 守 る 等 安 全 対 策 のため マスク 防 護 メガネ ゴム 手 袋 等 による 防 護 対 策 を 講 じる 必 要 がある 4) 水 質 管 理 (1) 水 質 検 査 給 湯 水 の 水 質 を 衛 生 学 的 に 良 好 な 状 態 に 維 持 するためには 定 期 的 な 水 質 検 査 によって 現 状 を 把 握 し 適 切 な 維 持 管 理 を 行 う 必 要 がある また 頻 繁 に 多 項 目 にわたる 水 質 検 査 を 実 施 するこ とは 困 難 なため 週 1 回 程 度 簡 易 的 な 日 常 検 査 を 行 うことが 望 ましい 削 除 : 水 質 を (2) 水 質 検 査 結 果 に 対 する 対 策 給 湯 水 の 水 質 検 査 の 結 果 基 準 値 を 超 える 一 般 細 菌 が 検 出 された 場 合 またはレジオネラ 汚 染 が 認 められた 場 合 には 可 能 な 限 りその 原 因 を 究 明 し 対 策 を 講 じて 改 善 する 必 要 がある 必 要 に 応 じて 以 下 の 対 策 を 組 み 合 わせて 対 応 することが 望 ましい また レジオネラ 属 菌 の 検 査 を 自 主 的 に 実 施 することが 望 ましい 1 給 湯 水 の 循 環 状 況 について 確 認 し 滞 留 水 をなくす 2 換 水 ( 強 制 ブロー)する 3 貯 湯 槽 等 を 清 掃 する 4 加 熱 処 理 ( 約 70 で 約 20 時 間 程 度 循 環 )やフラッシングを 行 う 5 高 濃 度 塩 素 により 系 内 を 一 時 的 に 消 毒 する 32 削 除 : 水 質 検 査 の 基 準 は 建 築 物 衛 生 法 に 基 づく 基 準 値 を 採 用 する コメント [m14]: 意 見 16を 踏 まえ 修 正 意 見 16 レジオネラ 属 菌 の 検 査 については 規 定 されて いないので 自 主 的 検 査 を 実 施 することが 望 ましいという 様 な 一 文 を 加 えてはどうか

6 貯 湯 温 度 を 60 給 湯 温 度 を 55 以 上 に 保 持 する 7 細 菌 検 査 の 回 数 を 増 やす 33

第 3 章 雑 用 水 の 管 理 雑 用 水 設 備 の 維 持 管 理 方 法 < 基 本 的 な 考 え 方 > 雑 用 水 は 人 の 飲 用 や 浴 用 などのような 日 常 の 生 活 用 として 供 給 されるものではないが 汚 染 された 雑 用 水 を 噴 水 の 飛 沫 等 の 形 で 吸 引 したり 誤 飲 による 健 康 被 害 が 生 じる 恐 れがあるなど 衛 生 上 の 問 題 が 指 摘 されている 平 成 15 年 4 月 に 建 築 物 衛 生 法 に 雑 用 水 の 規 定 が 追 加 され 雑 用 水 を 供 給 する 場 合 人 の 健 康 に 係 る 被 害 が 生 ずることを 防 止 するための 措 置 として 1 残 留 塩 素 ph 臭 気 外 観 等 の 項 目 について 定 期 検 査 を 実 施 すること 2 雑 用 水 槽 の 点 検 等 を 実 施 すること 3 供 給 する 雑 用 水 が 人 の 健 康 を 害 するおそれがあることを 知 ったときは 直 ちに 供 給 を 停 止 し その 雑 用 水 を 使 用 するこ とが 危 険 である 旨 を 関 係 者 に 周 知 させること 等 が 定 められた 雑 用 水 の 維 持 管 理 にあたって 最 も 留 意 すべき 点 は 誤 飲 防 止 と 汚 染 された 水 の 飛 沫 飛 散 防 止 で ある < 維 持 管 理 方 法 > 1. 誤 飲 誤 使 用 の 防 止 誤 飲 誤 使 用 防 止 のため 以 下 の 事 項 に 留 意 する なお 定 期 的 に 表 示 の 確 認 を 行 い 誤 使 用 等 を 発 見 した 場 合 は 直 ちに 雑 用 水 の 使 用 を 中 止 し その 使 用 を 改 めさせることが 必 要 であ る 1 飲 料 水 と 雑 用 水 の 配 管 材 の 種 類 を 変 える 2 飲 料 水 管 雑 用 水 管 給 湯 管 等 が 平 行 して 配 管 される 場 合 は 配 列 を 変 えないこと 3 雑 用 水 管 であることを 示 す 表 示 をし かつ 飲 料 水 管 と 異 なる 識 別 色 で 塗 装 テープ 巻 き 等 をする 被 覆 する 場 合 は 塗 装 色 またはマーキングで 識 別 する 埋 設 配 管 の 場 合 は 識 別 テープをつける 4 竣 工 時 に 雑 用 水 に 着 色 して 通 水 試 験 を 行 い 飲 料 水 の 器 具 に 着 色 水 が 出 ないことを 確 認 する また 雑 用 水 を 便 器 洗 浄 水 以 外 の 散 水 等 に 使 用 する 場 合 は 誤 飲 誤 用 を 防 止 するた め 以 下 のような 措 置 を 講 ずることが 必 要 である 1 雑 用 水 は 洗 面 器 手 洗 器 等 誤 飲 誤 用 の 恐 れのある 器 具 に 連 結 しないこと 2 専 用 の 場 所 に 設 置 し かつ 一 般 の 人 が 利 用 できないように かぎ 付 きの 水 栓 とする 3 水 栓 には 雑 用 水 であることを 示 す 飲 用 禁 止 の 表 示 ステッカー 等 を 掲 示 する 2. 設 備 系 統 の 維 持 管 理 1) 設 備 系 統 の 維 持 管 理 のポイント 雑 用 水 設 備 のほか 飲 料 水 系 統 など 雑 用 水 設 備 以 外 の 系 統 の 水 槽 及 びその 配 管 設 備 について も 全 容 を 把 握 し 衛 生 上 及 び 利 用 上 の 支 障 が 生 ずることのないよう 総 合 的 計 画 的 な 維 持 管 理 を 行 う (1) 汚 染 防 止 の 確 認 34

雑 用 水 設 備 の 計 画 書 図 面 原 水 排 出 個 所 及 び 雑 用 水 利 用 個 所 の 記 載 された 配 管 システ ム 図 を 保 管 し 原 水 排 出 個 所 及 び 雑 用 水 利 用 個 所 が 確 認 できるようにする 緊 急 時 対 策 用 の 飲 料 水 補 給 水 設 備 は 雑 用 水 設 備 に 吐 水 口 空 間 をとって 供 給 されているこ とを 確 認 し 雑 用 水 の 確 保 が 困 難 になった 場 合 は 管 理 責 任 者 に 報 告 し 許 可 を 得 た 後 に 飲 料 水 補 給 水 による 補 給 を 開 始 する 雑 用 水 が 飲 料 水 など 他 の 系 統 の 水 に 混 入 するか またはこれを 疑 わせるような 事 実 が 認 められるときは 直 ちに 飲 料 水 などの 供 給 を 停 止 し かつ 飲 料 水 などの 水 を 利 用 しない よう 利 用 者 及 び 関 係 者 に 周 知 すると 共 に 緊 急 に 原 因 の 排 除 その 他 適 切 な 措 置 を 講 じなけ ればならない 雑 用 水 供 給 設 備 の 変 更 増 設 工 事 などが 行 われた 場 合 は 新 設 工 事 に 準 じて 竣 工 検 査 を 行 い 誤 接 合 誤 配 管 がないことを 確 認 する (2) 設 備 のスケール スライムの 抑 制 配 管 弁 類 は 錆 スライム スケール 検 査 を 行 う 雑 用 水 管 にスライムが 発 生 した 場 合 は 雑 用 水 の 残 留 塩 素 濃 度 を 高 めて 洗 浄 する (3) 制 御 系 の 機 能 維 持 設 置 されている 計 装 機 器 は 定 期 的 に 清 掃 点 検 する 弁 類 が 腐 食 した 場 合 は 速 やかに 交 換 する 各 装 置 に 付 属 する 圧 力 計 水 量 計 風 量 計 等 運 転 指 標 に 基 づき 調 査 し 定 めた 指 標 と 比 べて 機 器 類 が 正 常 に 作 動 しているかを 月 1 回 程 度 確 認 する 3. 個 別 のポイント 1) 水 槽 類 水 槽 類 は 日 常 点 検 と 定 期 点 検 に 分 けて 点 検 し 必 要 に 応 じて 補 修 等 を 行 い また 定 期 的 に 清 掃 を 行 う 点 検 日 常 点 検 として 下 記 のような 項 目 があげられる 1 点 検 清 掃 等 に 支 障 がない 空 間 が 確 保 されていること 2 水 槽 回 りは 清 潔 であり ごみ 汚 物 等 が 置 かれていないこと 3 水 槽 周 辺 にたまり 水 湧 水 等 がないこと 4 水 槽 に 亀 裂 漏 水 箇 所 がないこと 2) ポンプ 類 (1) 点 検 ポンプ 類 の 点 検 及 び 補 修 部 品 交 換 について 必 要 な 維 持 管 理 項 目 と 頻 度 を 示 す ただし 頻 度 は 目 安 であり 実 際 の 設 備 の 状 況 に 応 じて 行 う 日 常 点 表 3-1 ポンプの 維 持 管 理 維 持 管 理 項 目 頻 度 1 吐 き 出 し 圧 力 揚 水 量 毎 日 2 電 流 電 圧 値 毎 日 3 騒 音 振 動 等 の 異 常 の 有 無 毎 日 35

検 定 期 点 検 交 換 補 修 等 なお 電 流 値 の 振 れが 大 きい 場 合 は ポンプに 固 形 物 等 を 巻 き 込 んでいることがあるので 注 意 する 1 絶 縁 抵 抗 の 測 定 を 行 う 1ΜΩ 以 上 あるか 確 認 する 26 ヶ 月 に 1 回 ポンプと 電 動 機 の 芯 狂 いを 測 定 する 3 基 礎 回 りの 汚 れ 水 溜 り ボルトの 緩 み 等 を 点 検 し 必 要 に 応 じて 清 掃 ボルト 締 めなどを 行 う 4 軸 受 温 度 電 動 機 等 の 温 度 を 測 定 する 水 槽 の 清 掃 後 やポンプの 修 理 後 は ポンプの 絶 縁 抵 抗 アース 線 の 接 続 等 の 確 認 をしてから 運 転 を 行 う 1 メカニカルシールの 場 合 は オイル 交 換 を 行 う 2 グランドパッキンの 場 合 は 増 し 締 めしても 水 漏 れがとまらな い 時 に 交 換 する 3 1~2 年 に1 回 程 度 メカニカルシールの 交 換 を 行 う 4 ポンプのオーバホールを 行 う なお ポンプの 取 替 えや 補 修 では 水 張 り 後 逆 回 転 の 有 無 や 過 電 流 のチェックを 行 うこと 1 回 / 月 1 回 /6 ヶ 月 1 回 /6 ヶ 月 1 回 / 月 1~2 回 / 年 1 回 / 年 1 回 /1~2 年 1 回 /3~5 年 3) 配 管 設 備 (1) 点 検 管 の 損 傷 さび 腐 食 及 び 水 漏 れを 日 常 点 検 する 配 管 弁 類 は さび スライム スケール 等 の 検 査 を 1 年 に 1 回 行 う 衛 生 器 具 の 吐 水 口 空 間 の 保 持 クロスコネクション 逆 サイフォン 作 用 による 逆 流 等 を 年 1 回 定 期 点 検 する 汚 染 等 の 確 認 は 残 留 塩 素 の 測 定 着 色 水 試 験 などにより 行 う 誤 飲 誤 使 用 等 がないように 雑 用 水 供 給 器 具 について 年 1 回 定 期 的 に 表 示 などを 確 認 す る 弁 類 等 は 月 1 回 定 期 的 に 作 動 確 認 する (2) 洗 浄 等 さび スケールがある 場 合 は 管 内 洗 浄 を 行 う また スライムがある 場 合 は 雑 用 水 の 残 留 塩 素 濃 度 を 高 めて 洗 浄 する 管 洗 浄 を 行 う 場 合 は 洗 浄 に 用 いた 水 砂 等 を 完 全 に 排 除 し 関 係 法 令 に 基 づき 適 正 に 処 理 すること 管 洗 浄 後 給 水 を 開 始 するときに 給 水 栓 において 0.1mg/L 以 上 の 残 留 塩 素 が 確 保 されて いることを 確 認 すること (3) 補 修 など 衛 生 器 具 等 に 磨 耗 腐 食 等 が 発 生 した 場 合 は 速 やかに 部 品 等 を 交 換 する 損 傷 や 水 漏 れにより 配 管 の 一 部 を 交 換 する 場 合 は 異 種 金 属 腐 食 等 に 留 意 して 管 種 を 選 定 し 堅 固 に 取 り 付 ける 配 管 を 大 幅 に 取 り 替 える 場 合 は 給 水 の 停 止 期 間 をできるだけ 短 くするように 仮 設 配 管 などを 考 慮 する 36

第 4 章 排 水 の 管 理 排 水 設 備 の 維 持 管 理 方 法 < 基 本 的 な 考 え 方 > 建 築 物 衛 生 法 において 排 水 に 関 する 設 備 の 清 掃 を 6 ヶ 月 以 内 ごとに 1 回 行 うことが 定 めら れている 排 水 設 備 については 排 水 管 の 詰 まりによる 排 水 の 逆 流 汚 損 悪 臭 の 発 生 トラップの 破 封 による 悪 臭 の 発 生 やねずみ 等 の 室 内 への 侵 入 阻 集 器 や 排 水 槽 の 不 適 切 な 維 持 管 理 による 悪 臭 な どの 障 害 が 発 生 する 可 能 性 があるので 適 切 な 維 持 管 理 が 必 要 である < 維 持 管 理 方 法 > 1. 排 水 槽 の 保 守 管 理 関 係 法 令 に 基 づく 排 水 槽 の 点 検 清 掃 は 最 低 基 準 として 遵 守 するとともに 点 検 清 掃 回 数 は 実 際 の 状 況 により 回 数 を 増 やす また 点 検 時 にぼろ 切 れ 紙 類 等 の 異 物 がある 場 合 は 使 用 者 に 流 さないように 注 意 喚 起 をすることも 必 要 である 図 4-1 排 水 槽 の 例 1) 排 水 槽 の 清 掃 排 水 槽 内 の 清 掃 が 不 十 分 であると 排 水 ポンプの 損 傷 や 詰 まりによる 故 障 が 発 生 するだけでな く 浮 遊 物 等 が 固 着 化 してポンプが 動 かなくなったり 悪 臭 発 生 の 原 因 となるとともに 有 毒 な 硫 化 水 素 が 発 生 することがある (1) 作 業 前 の 留 意 事 項 過 去 に 排 水 槽 の 清 掃 中 硫 化 水 素 による 事 故 が 発 生 している このような 排 水 槽 の 清 掃 では 酸 素 欠 乏 危 険 作 業 主 任 者 の 資 格 を 有 するものが 作 業 を 指 揮 し 最 初 に 酸 素 濃 度 が18% 以 上 硫 化 水 素 濃 度 が10ppm 以 下 であるか 確 認 してから 作 業 を 行 い 十 分 換 気 を 行 うこと また 空 気 呼 吸 器 安 全 帯 等 を 使 用 し 非 常 時 の 避 難 用 具 等 も 備 えておくことが 必 要 である (2) 作 業 中 の 留 意 事 項 37

排 水 槽 の 清 掃 は 高 圧 洗 浄 法 等 が 利 用 される 汚 泥 等 はバキュームで 吸 引 し 建 築 物 から 排 出 す る その 廃 棄 については 汚 水 を 含 む 排 水 槽 の 汚 泥 は 一 般 廃 棄 物 として その 他 の 汚 泥 は 産 業 廃 棄 物 として 専 門 業 者 に 処 理 を 依 頼 する 厨 房 排 水 を 含 む 排 水 槽 では スカム 等 が 固 まりやすく 汚 泥 も 多 く 残 りやすいので ポンプの 運 転 停 止 水 位 はできるだけ 下 げて 排 水 ピット 内 に 位 置 するようにし かつ 排 水 槽 の 底 はピット に 向 かって 十 分 なこう 配 をとるようにすれば 汚 泥 等 は 比 較 的 残 らずにすむ 排 水 槽 に 設 けるば っ 気 撹 拌 装 置 は 悪 臭 の 発 生 を 防 止 するだけでなく スカム 等 の 固 着 化 を 防 止 することもでき る (3) 作 業 後 の 留 意 事 項 排 水 槽 の 清 掃 後 は 排 水 水 中 ポンプにおいて 電 動 機 の 保 護 のために 水 張 りを 行 って 最 低 水 位 まで 水 がたまらない 限 り 排 水 ポンプ 運 転 用 の 電 源 を 入 れないようにする 2) 排 水 槽 の 補 修 清 掃 中 に 排 水 槽 の 内 部 に 損 傷 がある 場 合 は 速 やかに 補 修 する 長 期 間 清 掃 を 行 っていない 排 水 槽 等 では 硫 化 水 素 の 発 生 が 原 因 となって 躯 体 部 の 一 部 が 劣 化 する 場 合 が 見 られる 清 掃 後 は 水 張 り 等 を 行 って 防 水 性 能 に 異 常 がないか 確 認 することが 必 要 である 3) 排 水 ポンプの 自 動 運 転 排 水 ポンプの 自 動 運 転 は 通 常 水 位 制 御 によっている しかし 排 水 構 内 の 排 水 の 貯 留 時 間 が 長 時 間 にわたると 腐 敗 による 悪 臭 が 強 くなるので タイマ ーによる 制 御 を 水 位 制 御 と 併 用 することが 望 ましい 排 水 槽 の 水 位 センサとして 雨 水 槽 や 湧 水 槽 は 電 極 棒 を 使 用 してよいが 汚 水 槽 や 厨 房 排 水 槽 は 電 極 棒 を 使 用 すると 排 水 中 の 固 形 物 が 付 着 したりして 誤 作 動 を 起 こすので フロートスイッ チ 等 を 用 いる 4) 排 水 ポンプおよび 付 属 品 の 点 検 (1) 日 常 点 検 吐 き 出 し 圧 力 揚 水 量 電 流 値 騒 音 振 動 等 の 異 常 の 有 無 を 確 認 する 電 流 値 の 振 れが 大 きい 場 合 は ポンプに 固 形 物 等 を 巻 き 込 んでいることとがあるので 注 意 する (2) 定 期 点 検 1ヶ 月 に1 回 絶 縁 抵 抗 の 測 定 を 行 い 1MΩ 以 上 あるか 確 認 する 1~2 年 に1 回 程 度 メカニカルシールの 交 換 を 行 う 3~5 年 でポンプのオーバホールを 行 う 5) 排 水 槽 の 障 害 の 原 因 と 対 策 排 水 槽 に 発 生 する 障 害 の 原 因 と 対 策 を 表 4-1に 示 す 削 除 : や 浄 化 槽 コメント [m15]: 意 見 12を 踏 まえて 修 正 意 見 12 浄 化 槽 等 では と ここでいきなり 浄 化 槽 が 出 て くるが 排 水 設 備 に 浄 化 槽 が 含 まれるのであれば 排 水 設 備 の 説 明 の 中 で 浄 化 槽 につい ても 言 及 するべき 削 除 : 12 時 間 を 超 える 削 除 : それ 以 内 の 貯 留 時 間 で 起 動 するように コメント [m16]: 意 見 5を 踏 まえ 修 正 意 見 5 ( 東 京 都 では) 滞 留 時 間 を2 時 間 以 内 になるよう にすること あるいは ばっ 気 攪 拌 併 設 装 置 または 排 水 用 補 助 ポンプ の 設 置 をお 願 いしている 表 4-1 現 象 原 因 対 策 悪 臭 が 発 生 する 1. 水 槽 上 部 室 の 一 般 機 械 室 より 換 気 回 数 を 増 やす 換 気 が 不 良 であ 送 風 機 等 の 不 良 箇 所 を 修 理 または 交 換 する る 2.マンホールふ マンホールふたはパッキン 付 き 密 閉 型 とする 38

雑 排 水 槽 の 表 面 に 浮 遊 物 の 層 が でき ポンプ 等 の 故 障 が 多 くなる 湧 水 槽 ( 地 下 二 重 スラブ 内 )に 常 時 水 がたまって 蚊 が 発 生 する た 配 管 等 の 貫 通 配 管 貫 通 部 まわりは 入 念 に 穴 埋 めし コーキングする 部 の 密 閉 が 不 十 分 である 3. 槽 内 汚 物 等 の 排 水 の 貯 留 時 間 を 短 くし かつ 低 水 位 時 に 汚 泥 が 残 らな 腐 敗 が 進 行 して いように 水 位 を 下 げ 勾 配 をとる いる 汚 水 と 厨 房 排 水 は 分 けて 槽 を 設 ける ばっ 気 攪 拌 装 置 を 設 ける 4. 換 気 設 備 が 不 清 掃 回 数 の 頻 度 を 増 やす 備 である 適 切 な 通 気 管 径 を 選 定 し 外 部 に 単 独 に 開 放 する ばっ 気 装 置 がある 場 合 は 通 気 管 径 を 太 くするか 強 制 排 気 をする 1. 厨 房 排 水 の 油 清 掃 回 数 は 年 2 回 以 上 とする 脂 類 やスカムの グリース 阻 集 器 の 清 掃 を 確 実 に 行 う 浮 遊 物 が 固 まっ ばっ 気 攪 拌 装 置 を 設 ける て 起 こる 2. 電 極 棒 制 御 で フロートスイッチ 等 に 切 り 替 える は 付 着 物 がつい て 誤 作 動 する 1.ポンプの 起 動 二 重 スラブ 底 面 より 起 動 水 位 を 下 げる 水 位 が 二 重 スラ ブ 底 面 より 上 に ある 2. 連 通 管 の 下 部 連 通 管 下 部 をスラブ 底 面 になるようにコンクリートで 連 が 二 重 スラブよ 通 管 下 部 までかさ 上 げする り 高 い 3. 水 たまりがで 上 記 によって 水 たまりをなくす きて 蚊 が 発 生 す 湧 水 槽 内 に 定 期 的 に 殺 虫 剤 をまく る なお 排 水 ポンプに 発 生 する 障 害 は 給 水 ポンプに 比 較 して 次 のような 点 が 主 に 異 なる 1フロートスイッチや 電 極 棒 への 異 物 の 付 着 作 動 障 害 物 の 接 近 により 正 常 な 作 動 が 妨 げられ る 対 策 としては 定 期 的 に 点 検 して 異 物 を 除 去 する 2ポンプの 吸 込 口 内 部 への 異 物 の 付 着 詰 まり 等 により 起 動 不 能 揚 水 不 良 騒 音 の 発 生 等 を 起 こすので 異 物 を 除 去 する 2. 排 水 管 の 保 守 1) 一 般 排 水 管 の 管 理 (ⅰ) 排 水 管 に 起 こる 障 害 厨 房 用 小 便 器 用 大 便 器 用 等 の 排 水 管 は 閉 塞 して 汚 水 が 完 全 に 流 れない 状 態 となる 場 合 が 多 い また 一 般 には 給 水 給 湯 管 より 少 ないが 排 水 管 の 内 外 面 の 腐 食 や 伸 縮 による 疲 労 割 れ 等 も 発 生 する 排 水 管 内 の 腐 食 は 鋼 管 や 鋳 鉄 管 ではスケール 分 の 付 着 した 面 に 発 生 したり 強 酸 性 の 液 体 を 流 したりすると 発 生 し 外 面 の 腐 食 は 主 に 埋 設 管 に 発 生 し 露 出 配 管 等 の 水 が 溜 ま りやすい 部 分 にも 見 られる 伸 縮 による 疲 労 割 れは 硬 質 塩 化 ビニル 管 等 の 樹 脂 管 に 多 く 発 生 す 39

る まれにルーフドレンにごみが 詰 まって 流 れが 悪 くなり 屋 上 に 雨 水 が 溜 まったり 豪 雨 時 に 屋 外 の 排 水 管 から 雨 水 が 逆 流 して 雨 水 槽 や 排 水 目 皿 からあふれたりする 事 故 が 発 生 する 場 合 があ る (ⅱ) 点 検 診 断 点 検 は 排 水 管 トラップ 類 ます 等 の 損 傷 腐 食 詰 まり 漏 水 の 有 無 等 を 目 視 したり 流 れ 具 合 を 確 認 したりするもので 日 常 から 月 単 位 まで 比 較 的 短 い 周 期 で 行 う 診 断 は 診 断 機 器 を 用 いて 管 内 部 の 詰 まり 具 合 や 腐 食 状 況 等 を 定 量 的 に 把 握 して 耐 用 期 限 を 推 定 する 診 断 には 費 用 もかかるので 半 年 から 数 年 周 期 で 行 い 診 断 機 器 として 平 成 15 年 厚 生 労 働 省 告 示 第 118 号 に 規 定 されている 内 視 鏡 以 外 に 超 音 波 厚 さ 計 等 が 使 用 されている (ⅲ) 清 掃 主 な 清 掃 方 法 として スネークワイヤを 通 す 方 法 と 高 圧 洗 浄 による 方 法 がある 1 スネークワイヤを 通 す 方 法 ピアノ 線 をコイル 状 に 巻 いたものの 先 端 にヘッドを 取 り 付 け 機 械 でワイヤを 送 り 込 むもの である グリース 等 の 固 い 付 着 物 の 除 去 にも 有 効 である 排 水 管 の 内 径 に 適 した 大 きさのヘッ ドを 取 り 付 けて 施 工 しないと 管 内 に 付 着 物 が 残 り 清 掃 が 不 十 分 となる ワイヤの 長 さは25m 以 下 なので 排 水 横 管 では25mまで 排 水 立 て 管 ではワイヤの 重 量 から20m 程 度 が 限 界 である 2 高 圧 洗 浄 法 高 圧 ポンプを 装 備 した 高 圧 洗 浄 車 ホース ノズル 等 からなり 5~30MPaの 高 圧 の 水 を 噴 射 し 噴 射 力 を 利 用 して 洗 浄 しながらノズルを 管 内 の 奥 まで 送 り 込 む 方 法 である この 方 法 は 土 砂 や 汚 物 等 の 除 去 には 有 効 であるが 厨 房 の 固 いグリースの 除 去 には スネークワイヤを 併 用 する 場 合 もある その 他 の 清 掃 方 法 としては 敷 地 排 水 管 に 利 用 されるロッド 法 薬 品 による 洗 浄 圧 縮 空 気 の 衝 撃 による 方 法 等 がある 2) 雨 水 管 の 管 理 屋 上 やベランダのルーフドレン 回 りは 落 葉 やごみでふさがりやすく 日 常 点 検 して 清 掃 する また 増 改 築 等 でルーフドレンからモルタルが 管 内 に 流 入 したことに 気 づかず 降 雨 時 に 雨 水 が 室 内 に 浸 入 したりする 例 もあるので 工 事 に 際 してはルーフドレン 回 りの 養 生 を 十 分 しておかな ければならない 敷 地 雨 水 排 水 管 では 雨 水 ますの 泥 だめを 定 期 的 に 点 検 して 土 砂 等 を 除 去 する 下 水 本 管 の 位 置 より 低 い 敷 地 にある 建 築 物 や 豪 雨 時 に 浸 水 する 恐 れのある 建 築 物 では 下 水 本 管 からの 逆 流 を 防 止 する 逆 流 止 め 弁 や 敷 地 外 からの 水 の 逆 流 を 抑 える 防 潮 堤 が 正 しく 設 置 さ れているか 確 認 し 定 期 的 に 作 動 確 認 をして 非 常 の 場 合 に 備 える 3) 掃 除 口 の 点 検 および 確 認 掃 除 口 の 保 守 にあたっては まず 掃 除 口 の 位 置 と 排 水 系 統 を 確 認 する また 定 期 的 に 掃 除 口 を 外 して 必 要 な 時 に 容 易 にはずせるように ネジ 部 にグリース 等 を 塗 っておくとよい 掃 除 口 は 床 上 式 を 原 則 とするが 床 下 式 となっている 場 合 は 清 掃 する 際 に 管 内 の 排 水 が 流 出 するので 十 分 養 生 をしてから 掃 除 口 をはずす また 床 下 式 の 掃 除 口 は 砲 金 製 がよく 継 手 の 一 部 である 鋼 製 のプラグがしてある 場 合 は 砲 金 製 に 取 り 替 える 3.グリース 阻 集 器 の 管 理 グリース 阻 集 器 は 排 水 中 のちゅう 芥 やグリースを 阻 集 するものであるから 定 期 的 に 清 掃 して 40

蓄 積 物 を 除 去 することが 必 要 である ちゅう 芥 は 槽 内 のバスケットに 溜 まるようになっているの で 原 則 として 使 用 日 毎 に 取 り 除 く 放 置 しておけば 腐 敗 して 悪 臭 を 放 つことになる また 1 ~2カ 月 に1 回 程 度 槽 内 の 底 壁 面 トラップ 等 についたグリースや 沈 積 物 を 高 圧 洗 浄 等 で 清 掃 する 槽 内 の 蓄 積 物 の 除 去 には バキュームで 引 っ 張 ることが 一 般 に 行 われている なお グリース 阻 集 器 で 発 生 する 廃 棄 物 も 産 業 廃 棄 物 となるので 専 門 の 業 者 に 委 託 する グリース 阻 集 器 内 は 清 掃 に 便 利 なように 内 部 の 仕 切 り 板 が 外 せるようになっているので 清 掃 後 は 正 しい 位 置 にセッ トされているか 確 認 する 削 除 : 設 計 段 階 では 一 般 に7 ~10 日 位 の 間 隔 でグリースの 除 去 をすることを 前 提 として 容 量 を 決 定 し 設 置 している ので 清 掃 が 不 十 分 であれば グリースの 一 部 は 排 水 管 中 に 流 出 することになる 削 除 : 毎 日 コメント [m17]: 意 見 5を 踏 まえ 修 正 意 見 5 清 掃 は7 日 ごとに 1 回 以 上 とし また 捕 集 物 に ついては 使 用 日 ごとに 除 去 を お 願 いしているところ 図 4-2 グリース 阻 集 器 の 例 (4) 通 気 管 の 保 守 通 気 管 の 末 端 には 通 気 網 を 設 けるが 長 い 年 月 外 気 にさらされていれば 腐 食 したり 脱 落 し たりして 鳥 の 巣 になるといったこともあり 定 期 的 に 点 検 することが 必 要 である また 通 気 管 が 腐 食 して 穴 が 開 いたり 通 気 弁 が 故 障 して 開 いたままになっていると 建 築 物 内 に 下 水 臭 が 漂 うので 1 年 に1 回 程 度 定 期 的 に 系 統 ごとに 異 常 がないか 点 検 確 認 をする 41

図 4-3 排 水 通 気 管 の 例 42

第 5 章 清 掃 の 管 理 清 掃 の 管 理 < 基 本 的 な 考 え 方 > 建 築 物 衛 生 法 における 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 の 一 つとして 清 掃 は 日 常 行 うもののほか 大 掃 除 を6ヶ 月 以 内 ごとに1 回 定 期 に 統 一 的 に 行 うことが 定 められている 清 掃 は 人 の 健 康 を 守 る 衛 生 性 人 に 快 適 さを 与 える 美 観 建 築 物 の 機 能 を 長 持 ちさせ る 保 全 性 建 築 物 各 室 の 安 全 を 確 保 する 安 全 性 の 維 持 を 目 的 として 建 築 物 内 の 汚 れや ほこり 等 の 異 物 を 取 り 除 くとともに 廃 棄 物 を 収 集 し 廃 棄 物 保 管 場 所 まで 運 搬 する 維 持 管 理 業 務 である また 清 掃 は ほこりによるアレルギー 性 疾 患 並 びにねずみ 等 衛 生 動 物 や 害 虫 の 発 生 生 息 を 防 ぐとともに ウイルスや 微 生 物 等 による 感 染 症 を 防 ぐ 役 割 も 果 たしている 清 掃 の 目 的 を 達 成 するためには 清 掃 作 業 内 容 ごとに 日 常 的 に 行 う 清 掃 ( 日 常 清 掃 )と 定 期 的 に 行 う 清 掃 ( 定 期 清 掃 )を 適 正 に 分 け 計 画 的 かつ 統 一 的 な 方 法 により 清 掃 を 行 わなければな らない また 建 築 物 の 利 用 者 や 使 用 者 への 衛 生 的 環 境 の 確 保 だけではなく 清 掃 従 事 者 や 利 用 者 使 用 者 の 安 全 衛 生 に 注 意 を 払 うとともに 自 然 環 境 保 護 の 観 点 から 環 境 負 荷 低 減 に 寄 与 する 清 掃 を 行 う 必 要 がある コメント [m18]: 委 員 追 加 意 見 削 除 : 庫 < 維 持 管 理 方 法 > 1. 作 業 計 画 と 作 業 手 順 書 の 内 容 統 一 的 な 方 法 で 効 率 的 かつ 効 果 的 に 清 掃 を 行 うには 作 業 計 画 と 作 業 手 順 書 の 整 備 が 不 可 欠 である また 作 業 計 画 と 作 業 手 順 書 は 清 掃 従 事 者 や 建 築 物 の 使 用 状 況 の 変 更 清 掃 状 況 の 点 検 結 果 等 により 常 に 見 直 す 必 要 がある なお ここでは 清 掃 用 資 材 と 清 掃 用 機 械 器 具 を 清 掃 資 機 材 という 1) 作 業 計 画 作 業 計 画 は 清 掃 従 事 者 と 清 掃 資 機 材 を 効 果 的 に 配 置 するために 作 成 するものであり 対 象 と なる 作 業 について いつ 誰 が どの 場 所 を どのような 方 法 で 行 うかを 示 した 作 業 の 工 程 表 で ある その 内 容 は 建 築 物 の 用 途 や 建 築 資 材 劣 化 状 況 を 考 慮 した 上 で 対 象 作 業 ( 場 所 作 業 概 要 作 業 回 数 ) 時 間 ( 実 施 日 作 業 時 間 及 び 時 間 帯 ) 清 掃 従 事 者 ( 人 数 氏 名 ) 作 業 方 法 が 記 載 されている 必 要 がある 2) 作 業 手 順 書 作 業 手 順 書 は 誰 でも 統 一 的 な 方 法 により 清 掃 が 行 われ かつ 一 定 の 良 好 な 水 準 を 担 保 でき るように 作 成 されるものであり 対 象 となる 場 所 について どの 清 掃 資 機 材 を 使 用 し どのよう な 方 法 で 行 うのかを 示 したものである 清 掃 資 機 材 や 作 業 手 順 方 法 に 不 備 があると 浮 遊 粉 塵 や 細 菌 等 の 発 生 を 助 長 する 場 合 がある したがって 作 業 手 順 書 の 内 容 は 1 対 象 作 業 項 目 2 作 業 手 順 作 業 内 容 作 業 回 数 3 使 用 清 掃 資 機 材 の 種 類 と 数 量 4 注 意 事 項 5 最 終 点 検 を 記 載 する 2. 清 掃 の 点 検 方 法 建 築 物 所 有 者 等 は 建 築 物 内 の 衛 生 的 な 環 境 を 良 好 に 保 つためには 清 掃 の 実 施 状 況 を 定 期 的 に 点 検 する 必 要 がある 具 体 的 には 建 築 物 の 各 室 を 目 視 で 点 検 し 清 掃 状 態 の 良 否 を 確 認 する また 清 掃 状 態 の 良 否 を 点 検 する 以 外 にも 清 掃 実 施 前 と 実 施 後 の 中 間 時 期 や 清 掃 を 行 う 直 前 の コメント [m19]: 委 員 追 加 意 見 削 除 : 資 材 や 清 掃 用 機 械 器 具 削 除 : 清 掃 用 機 械 器 具 削 除 : も 43

点 検 は 作 業 計 画 や 作 業 手 順 書 の 見 直 しを 図 る 観 点 から 意 味 をなす 特 に 清 掃 を 専 門 業 者 に 委 託 している 場 合 は 委 託 した 清 掃 が 確 実 かつ 適 正 に 履 行 されているか 定 期 的 に 点 検 する 必 要 がある 清 掃 の 点 検 ポイントは 次 のとおり 清 掃 の 点 検 のポイント 評 価 項 目 点 検 のポイント 作 業 品 質 事 務 室 玄 関 階 段 トイレ 湯 沸 室 等 各 室 ほこりや 汚 れの 付 着 状 況 臭 気 を 点 検 する また 不 適 切 な 作 業 により 建 築 資 材 を 傷 めていないか 点 検 する 組 織 品 質 作 業 計 画 作 業 計 画 どおりに 従 事 者 等 が 適 正 に 配 置 されているか ま た 定 期 的 に 見 直 されているか 点 検 する 作 業 実 施 従 事 者 に 作 業 手 順 書 が 徹 底 されているか 点 検 する 資 機 材 管 理 資 機 材 が 過 不 足 なく 準 備 され 資 機 材 が 使 用 別 に 管 理 整 備 されているか 点 検 する 資 機 材 保 管 庫 整 理 整 頓 されているか 特 殊 洗 剤 薬 品 類 が 誤 って 使 用 され ないよう 管 理 されているか 点 検 する 組 織 品 質 契 約 書 業 務 仕 様 書 契 約 書 業 務 仕 様 書 の 内 容 を 正 確 に 理 解 しているか 点 検 す る *1 作 業 実 施 契 約 書 業 務 仕 様 書 に 準 拠 して 業 務 が 履 行 されているか 点 検 する 自 主 点 検 定 期 的 に 自 主 点 検 し 記 録 されているか 点 検 する 組 織 管 理 体 制 組 織 管 理 体 制 図 が 整 備 され 必 要 に 応 じて 改 定 されているか 点 検 する 緊 急 対 応 体 制 緊 急 対 応 体 制 図 が 整 備 され 見 やすい 箇 所 に 掲 示 されている か また 従 事 者 に 徹 底 されているか 点 検 する 苦 情 処 理 体 制 苦 情 処 理 体 制 図 が 整 備 され 苦 情 等 の 発 生 時 に 迅 速 に 処 理 で きるか また 再 発 防 止 策 がとられているか 点 検 する 安 全 衛 生 安 全 衛 生 マニュアルが 整 備 され 従 事 者 に 徹 底 されている か また 従 事 者 の 健 康 管 理 ができているか 点 検 する 従 事 者 研 修 定 期 的 に 教 育 が 実 施 されているか 点 検 する 接 客 対 応 接 客 対 応 マニュアルが 整 備 され 従 事 者 に 徹 底 されている か また 身 だしなみやマナーも 点 検 する 従 事 者 控 室 整 理 整 頓 され 清 潔 であるか 点 検 する 廃 棄 物 処 理 廃 棄 物 処 理 マニュアル 等 が 整 備 され 従 事 者 に 徹 底 されてい るか 処 理 方 法 は 適 切 か 事 故 対 策 が 講 じられているか 点 検 する 館 内 規 則 貸 与 品 等 館 内 規 則 が 守 られ 貸 与 品 等 が 適 切 に 管 理 されているか ま た 省 エネルギーに 努 めているか 点 検 する ( 注 釈 ) 作 業 品 質 とは 清 掃 作 業 の 結 果 の 状 態 をいう 組 織 品 質 とは 清 掃 を 行 う 管 理 体 制 をいう *1 清 掃 を 外 部 委 託 している 場 合 に 点 検 を 行 う 項 目 コメント [m20]: 委 員 追 加 意 見 3. 清 掃 に 伴 う 廃 液 処 理 清 掃 では 汚 れを 取 り 除 くために 水 や 洗 剤 を 使 用 する 日 常 清 掃 で 使 用 する 水 や 洗 剤 の 量 はそ れほど 多 くないが 定 期 清 掃 特 に 床 の 表 面 洗 浄 と 剥 離 洗 浄 で 出 される 廃 液 は 多 くの 水 ととも に 洗 剤 と 床 維 持 剤 (ワックス)が 含 まれるため 自 然 環 境 保 護 の 観 点 から 排 出 する 際 に 注 意 を 要 44

する 表 面 洗 浄 は 床 に 施 された 床 維 持 剤 の 表 面 に 付 着 した 汚 れを 洗 剤 で 取 り 除 く 作 業 剥 離 洗 浄 は 剥 離 剤 洗 剤 を 用 いて 床 維 持 剤 ごと 汚 れを 取 り 除 く 作 業 である これらの 廃 液 を 排 出 する 際 は 建 築 物 自 体 への 規 制 や 廃 液 自 体 の 成 分 等 により 水 質 汚 濁 防 止 法 や 下 水 道 法 等 の 関 係 法 令 の 他 地 方 自 治 体 の 条 例 に 従 い 適 正 に 排 出 しなければならない ( 社 ) 全 国 ビルメンテナンス 協 会 が 表 面 洗 浄 と 剥 離 洗 浄 の 廃 液 成 分 を 調 べた 結 果 1 水 素 イオン 濃 度 (ph) 2 生 物 化 学 的 酸 素 要 求 量 (BOD) 3 化 学 的 酸 素 要 求 量 (COD) 4 浮 遊 物 質 (SS) 5ノ ルマルヘキサン 抽 出 物 質 6 亜 鉛 については 剥 離 剤 や 洗 剤 に 含 まれる 界 面 活 性 剤 や 溶 剤 等 の 有 機 物 床 維 持 剤 土 砂 ほこり 等 による 影 響 が 大 きいため 不 適 切 な 処 理 を 行 った 場 合 排 出 基 準 値 を 超 えるおそれがあることから 特 に 注 意 が 必 要 である 廃 液 の 処 理 方 法 として 下 水 道 (もしくは 浄 化 槽 )への 排 出 や 産 業 廃 棄 物 としての 排 出 がある が 下 水 道 へ 排 出 する 場 合 は 法 律 条 例 に 基 づき 下 水 排 除 基 準 を 厳 守 すること 浄 化 槽 へ 排 出 する 場 合 は 浄 化 槽 の 処 理 能 力 を 確 認 すること 等 が 必 要 である 4. 廃 棄 物 の 適 正 処 理 廃 棄 物 の 処 理 に 当 たっては 減 量 ( 減 容 ) 再 利 用 再 使 用 が 求 められており 法 律 や 条 例 によ り 分 別 が 義 務 化 されている 今 日 では 廃 棄 物 が 多 様 化 しており 廃 棄 物 の 収 集 運 搬 業 務 の 一 環 として 清 掃 従 事 者 が 事 後 的 に 分 別 を 行 うよりも 所 有 者 等 が 分 別 ができるような 環 境 を 整 備 し 利 用 者 へ 分 別 を 促 すなどして 発 生 時 点 で 分 別 を 行 うことが 安 全 衛 生 効 率 の 観 点 から 必 要 である なお 廃 棄 物 の 収 集 運 搬 用 具 は 安 全 で 衛 生 的 な 用 具 を 使 用 するとともに 定 期 的 に 手 入 れ を 行 い 清 潔 維 持 に 努 めなければならない また 廃 棄 物 保 管 場 所 は 分 別 に 対 応 できる 十 分 な 面 積 を 確 保 するとともに ねずみ 等 衛 生 動 物 の 発 生 源 や 温 床 にならないよう 整 理 整 頓 清 潔 維 持 に 努 め 定 期 的 に 清 掃 を 実 施 する コメント [m21]: 意 見 1を 踏 まえ 修 正 意 見 1 また 廃 棄 物 保 管 場 所 は 分 別 に 対 応 できる 十 分 な 面 積 を 確 保 するとともに ねずみ とすることが 望 ましい 45

第 6 章 ねずみ 等 の 防 除 IPM( 総 合 的 有 害 生 物 管 理 )の 施 行 方 法 < 基 本 的 な 考 え 方 > 平 成 15 年 4 月 から 施 行 された 建 築 物 における 衛 生 的 環 境 の 確 保 に 関 する 法 律 施 行 規 則 ( 以 下 施 行 規 則 という )では ねずみ 等 の 防 除 に 関 して 16 月 以 内 ごとに1 回 定 期 に 統 一 的 に 調 査 を 実 施 し 当 該 調 査 の 結 果 に 基 づき ねずみ 等 の 発 生 を 防 止 するため 必 要 な 措 置 を 講 ずる こと 2ねずみ 等 の 防 除 のため 殺 そ 剤 または 殺 虫 剤 を 使 用 する 場 合 は 薬 事 法 の 規 定 による 承 認 を 受 けた 医 薬 品 又 は 医 薬 部 外 品 を 用 いることなどが 導 入 された さらに 空 気 調 和 設 備 等 の 維 持 管 理 及 び 清 掃 等 に 係 る 技 術 上 の 基 準 ( 平 成 15 年 3 月 25 日 厚 生 労 働 省 告 示 第 百 十 九 号 )では 食 料 を 取 扱 う 区 域 並 びに 排 水 槽 阻 集 器 及 び 廃 棄 物 の 保 管 設 備 の 周 辺 等 特 にねずみ 等 が 発 生 しや すい 箇 所 について 2 月 以 内 ごとに1 回 その 生 息 状 況 等 を 調 査 し 必 要 に 応 じ 発 生 を 防 止 す るための 措 置 を 講 ずることなどが 定 められた このように ねずみ 害 虫 等 ( 以 下 ねずみ 等 という )の 対 策 は 人 や 環 境 への 影 響 を 極 力 少 なくする 防 除 体 系 のもとに 実 施 することが 求 められていることから ここでは 調 査 方 法 と それに 基 づく 効 果 判 定 法 等 など Integrated Pest Management( 総 合 的 有 害 生 物 管 理 )( 以 下 IPM という )による 防 除 体 系 を 示 す なお 特 定 建 築 物 におけるねずみ 等 の 対 策 のための IPM とは 建 築 物 において 考 えられる 有 効 適 切 な 技 術 を 組 み 合 わせて 利 用 しながら 人 の 健 康 に 対 するリ スクと 環 境 への 負 荷 を 最 小 限 にとどめるような 方 法 で 環 境 基 準 を 目 標 に 有 害 生 物 を 制 御 し そ のレベルを 維 持 する 有 害 生 物 の 管 理 対 策 をいう 削 除 : 害 虫 < 維 持 管 理 方 法 > 1.IPMの 実 施 にあたって 1) IPM に 組 み 入 れるべき 要 素 は 以 下 の 通 り (1) 生 息 実 態 調 査 的 確 に 発 生 の 実 態 を 把 握 するため 生 息 密 度 調 査 法 に 基 づき 生 息 実 態 調 査 を 実 施 する (2) 標 準 的 な 目 標 水 準 標 準 的 な 目 標 水 準 を 設 定 し 対 策 の 目 標 とする (3) 人 や 環 境 への 配 慮 防 除 にあたっては 人 や 環 境 に 対 する 影 響 を 可 能 な 限 り 少 なくするよう 配 慮 する 特 に 薬 剤 を 用 いる 場 合 にあっては 薬 剤 の 種 類 薬 量 処 理 法 処 理 区 域 について 十 分 な 検 討 を 行 い 日 時 作 業 方 法 等 を 建 築 物 の 利 用 者 に 周 知 徹 底 させること (4) 有 効 かつ 適 切 な 防 除 法 の 組 み 合 わせ まず 環 境 整 備 を 含 めた 発 生 源 対 策 侵 入 防 止 対 策 等 を 行 う 発 生 源 対 策 のうち 環 境 整 備 等 については 発 生 を 防 止 するという 観 点 から 建 築 物 維 持 管 理 権 原 者 の 責 任 のもとで 実 施 する また 当 該 区 域 の 状 況 に 応 じて 薬 剤 やトラップの 利 用 侵 入 場 所 の 閉 鎖 などの 防 虫 防 鼠 工 事 を 組 み 合 わせて 実 施 する (5) 評 価 対 策 の 評 価 を IPM 導 入 の 効 率 について 標 準 的 な 目 標 水 準 に 照 らして 行 い 有 害 生 物 の 密 度 と 経 済 的 効 果 等 の 観 点 から 実 施 する 46

評 価 は IPM 導 入 の 効 率 について 標 準 的 な 目 標 水 準 に 照 らして 行 い 有 害 生 物 の 密 度 と 経 済 的 効 果 等 の 観 点 から 実 施 する 2) IPM の 手 順 について IPM を 行 う 場 合 は 以 下 の 手 順 で 実 施 する (1) 実 施 する 建 築 物 または 区 域 で 実 施 のための 組 織 作 りをし 全 体 を 統 括 する 責 任 者 を 決 め 各 担 当 者 と 役 割 分 担 を 決 定 する (2) 該 当 建 築 物 または 該 当 場 所 の 標 準 的 な 目 標 水 準 を 設 定 する 特 に 問 題 がなければ IP M 実 施 モデルに 示 す 水 準 値 を 採 用 するが 区 域 ごとに 異 なる 水 準 値 が 必 要 な 場 合 には 関 係 者 が 協 議 の 上 所 定 の 水 準 値 を 参 考 に 新 たな 水 準 値 を 設 定 する ただし 所 定 の 水 準 値 から 大 きく 逸 脱 した 値 を 設 定 しないようにする (3) 調 査 を 実 施 し 得 られた 結 果 がどの 水 準 値 ( 快 適 警 戒 措 置 水 準 )に 該 当 するかを 明 らかにする 調 査 はまず 十 分 な 知 識 を 有 する 技 術 者 が 全 体 について 目 視 を 行 い 次 いで 問 題 があると 思 われる 場 所 について トラップを 用 いた 捕 獲 調 査 等 客 観 的 に 判 断 できる 調 査 を 行 う 目 視 調 査 の 際 あらかじめアンケート 用 紙 を 当 該 区 域 の 管 理 者 などに 配 布 し 被 害 状 況 に 関 する 回 答 を 得 て 参 考 にすると 良 い (4) 調 査 を 行 った 場 所 についてそれぞれに 必 要 な 措 置 を 実 施 する 調 査 結 果 が 出 た 後 措 置 を 実 施 する 日 まで あまり 長 い 期 間 をあけないこと 措 置 の 内 容 は 標 準 的 な 目 標 水 準 に 示 された 内 容 とする 措 置 水 準 を 超 えた 区 域 については 環 境 整 備 を 基 本 とした 発 生 源 対 策 や 侵 入 対 策 を 行 うほか 薬 剤 やトラップを 使 用 して 防 除 作 業 を 実 施 する 薬 剤 を 使 用 する 場 合 は 散 布 する 範 囲 をできるだけ 限 定 し リスクの 少 ない 製 剤 や 方 法 を 優 先 させる (5) 薬 剤 を 使 用 する 場 合 は 事 前 に 当 該 区 域 の 管 理 者 や 利 用 者 の 了 解 を 得 て 実 施 し 処 理 前 後 少 なくとも 3 日 間 はその 旨 の 掲 示 を 行 う また 日 常 的 に 乳 幼 児 がいる 区 域 については 薬 剤 による 処 理 を 避 ける (6) 措 置 を 行 った 場 所 については 効 果 判 定 を 行 い 水 準 を 達 成 しているかどうかを 確 認 す る 達 成 していない 場 合 原 因 を 調 査 したうえ 再 度 措 置 を 行 う (7) 以 上 の 経 過 については 全 て 記 録 をとり 保 存 する 記 録 には 防 除 作 業 を 実 施 した 日 時 場 所 実 施 者 調 査 の 方 法 と 結 果 決 定 した 水 準 措 置 の 手 段 実 施 場 所 評 価 結 果 を 含 める 結 果 はできるだけ 詳 細 に 記 述 する 2. 標 準 的 な 目 標 水 準 ねずみ 害 虫 対 策 で 生 息 密 度 が0になることを 目 指 すのは 僅 かな 発 生 場 所 や 潜 伏 場 所 の 見 落 とし 対 策 後 の 防 除 対 象 区 域 外 からの 侵 入 等 防 除 を 請 け 負 う 側 にとっては 継 続 した 防 除 活 動 が 必 要 になるなど 経 済 的 精 神 的 な 負 担 が 大 きい 一 方 建 築 物 の 利 用 者 にとっては 害 虫 等 が 僅 かに 生 息 したとしても それほど 大 きな 障 害 となることはなく 逆 に0を 求 めるあまり 徒 に 過 度 の 薬 剤 使 用 を 招 き その 弊 害 を 受 けてきた 過 去 の 例 が 多 い このようなことから 快 適 環 境 の 確 保 という 法 の 趣 旨 を 踏 まえれば 許 容 水 準 ともいうべき 目 標 を 設 定 し それを 目 標 に 管 理 する ことが 妥 当 である これを 標 準 的 な 目 標 水 準 として 設 定 した コメント [m22]: 意 見 9 等 を 踏 まえ 修 正 意 見 9 事 前 通 知 は 少 なく とも 一 週 間 前 に 変 更 し 周 知 する 内 容 として 日 時 作 業 方 法 実 施 場 所 使 用 薬 剤 名 健 康 影 響 の 例 と 注 意 事 項 を 記 載 して 実 施 後 は 一 週 間 後 まで 掲 示 しておくこと とする と 変 更 する コメント [m23]: 意 見 14 等 を 踏 まえ 修 正 意 見 14 特 に 乳 幼 児 児 童 が 利 用 する 施 設 では 配 置 施 行 場 所 に 留 意 する 旨 加 筆 す る ここでは 調 査 から 得 られる 捕 獲 指 数 をもとに 水 準 を 3 段 階 に 分 けて 値 を 示 し それぞれ に 必 要 な 措 置 を 定 めた 1 快 適 水 準 : 法 の 精 神 に 定 められた 良 好 な 状 態 をいう 施 行 規 則 及 び 告 示 に 基 づき 6 か 月 以 内 に 一 度 発 生 の 多 い 場 所 では 2 か 月 47