特許研究 No.47

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私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

●電力自由化推進法案

2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1


(4) 運 転 する 学 校 職 員 が 交 通 事 故 を 起 こし 若 しくは 交 通 法 規 に 違 反 したことにより 刑 法 ( 明 治 40 年 法 律 第 45 号 ) 若 しくは 道 路 交 通 法 に 基 づく 刑 罰 を 科 せられてから1 年 を 経 過 していない 場 合 同

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定款

弁護士報酬規定(抜粋)

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

消 費 生 活 センターに 関 する 条 例 の 制 定 施 行 規 則 第 8 条 地 方 消 費 者 行 政 ガイド ライン 施 行 規 則 において 都 道 府 県 及 び 消 費 生 活 センターを 設 置 する 市 町 村 が 消 費 生 活 センターの 組 織 及 び 運 営 及 び 情

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

ていることから それに 先 行 する 形 で 下 請 業 者 についても 対 策 を 講 じることとしまし た 本 県 としましては それまでの 間 に 未 加 入 の 建 設 業 者 に 加 入 していただきますよう 28 年 4 月 から 実 施 することとしました 問 6 公 共 工 事 の

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18 国立高等専門学校機構

平 成 27 年 11 月 ~ 平 成 28 年 4 月 に 公 開 の 対 象 となった 専 門 協 議 等 における 各 専 門 委 員 等 の 寄 附 金 契 約 金 等 の 受 取 状 況 審 査 ( 別 紙 ) 専 門 協 議 等 の 件 数 専 門 委 員 数 500 万 円 超 の 受

参 考 様 式 再 就 者 から 依 頼 等 を 受 けた 場 合 の 届 出 公 平 委 員 会 委 員 長 様 年 月 日 地 方 公 務 員 法 ( 昭 和 25 年 法 律 第 261 号 ) 第 38 条 の2 第 7 項 規 定 に 基 づき 下 記 のとおり 届 出 を します この

文化政策情報システムの運用等

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岡山県警察用航空機の運用等に関する訓令

4 参 加 資 格 要 件 本 提 案 への 参 加 予 定 者 は 以 下 の 条 件 を 全 て 満 たすこと 1 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 昭 和 22 年 政 令 第 16 号 ) 第 167 条 の4 第 1 項 各 号 の 規 定 に 該 当 しない 者 であること 2 会 社

続 に 基 づく 一 般 競 争 ( 指 名 競 争 ) 参 加 資 格 の 再 認 定 を 受 けていること ) c) 会 社 更 生 法 に 基 づき 更 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなされている 者 又 は 民 事 再 生 法 に 基 づき 再 生 手 続 開 始 の 申 立 てがなさ


2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36

根 本 確 根 本 確 民 主 率 運 民 主 率 運 確 施 保 障 確 施 保 障 自 治 本 旨 現 資 自 治 本 旨 現 資 挙 管 挙 管 代 表 監 査 教 育 代 表 監 査 教 育 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部 市 町 村 警 視 総 監 道 府 県 警 察 本 部

- 1 - 総 控 負 傷 疾 病 療 養 産 産 女 性 責 帰 べ 由 試 ~ 8 契 約 契 約 完 了 ほ 契 約 超 締 結 専 門 的 知 識 技 術 験 専 門 的 知 識 高 大 臣 専 門 的 知 識 高 専 門 的 知 識 締 結 契 約 満 歳 締 結 契 約 契 約 係 始

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二 資本金の管理

学校法人日本医科大学利益相反マネジメント規程

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1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

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●労働基準法等の一部を改正する法律案

一般競争入札について

学校安全の推進に関する計画の取組事例

4 乙 は 天 災 地 変 戦 争 暴 動 内 乱 法 令 の 制 定 改 廃 輸 送 機 関 の 事 故 その 他 の 不 可 抗 力 により 第 1 項 及 び 第 2 項 に 定 める 業 務 期 日 までに 第 1 条 第 3 項 の 適 合 書 を 交 付 することができない 場 合 は

入 札 参 加 者 は 入 札 の 執 行 完 了 に 至 るまではいつでも 入 札 を 辞 退 することができ これを 理 由 として 以 降 の 指 名 等 において 不 利 益 な 取 扱 いを 受 けることはない 12 入 札 保 証 金 免 除 13 契 約 保 証 金 免 除 14 入

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

独立行政法人国立病院機構

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(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

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 三郷市市街化調整区域の整備及び保全の方針(案)

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別 添 巡 回 連 絡 実 施 要 領 第 1 趣 旨 この 要 領 は 埼 玉 県 地 域 警 察 運 営 規 程 ( 平 成 15 年 埼 玉 県 警 察 本 部 訓 令 第 51 号 以 下 運 営 規 程 という ) 第 5 条 第 2 項 第 4 号 イの 規 定 に 基 づき 巡 回 連

( 減 免 の 根 拠 等 ) 第 1 条 こ の 要 綱 は, 地 方 税 法 第 条 の 規 定 に 基 づ く 市 税 条 例 第 6 9 条 の 2 の 規 定 を 根 拠 と す る 身 体 障 害 者 等 に 対 す る 軽 自 動 車 税 の 減 免 の 具 体 的 な 対

入札公告 機動装備センター

公表表紙

もの( 交 通 事 故 事 件 に 係 るものを 除 く ) 3 重 大 な 交 通 事 故 事 件 とは 次 に 掲 げる 交 通 事 故 事 件 をいう (1) 死 亡 ひき 逃 げ 事 件 車 両 等 の 交 通 により 人 が 死 亡 した 場 合 において 道 路 交 通 法 ( 昭 和

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疑わしい取引の参考事例

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高松市緊急輸送道路沿道建築物耐震改修等事業補助金交付要綱(案)

m07 北見工業大学 様式①

第2回 制度設計専門会合 事務局提出資料

必 要 なものとして 政 令 で 定 める 原 材 料 等 の 種 類 及 びその 使 用 に 係 る 副 産 物 の 種 類 ごとに 政 令 で 定 める 業 種 をいう 8 この 法 律 において 特 定 再 利 用 業 種 とは 再 生 資 源 又 は 再 生 部 品 を 利 用 することが

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固定資産評価審査申出とは

4 調 査 の 対 話 内 容 (1) 調 査 対 象 財 産 の 土 地 建 物 等 を 活 用 して 展 開 できる 事 業 のアイディアをお 聞 かせく ださい 事 業 アイディアには, 次 の 可 能 性 も 含 めて 提 案 をお 願 いします ア 地 域 の 活 性 化 と 様 々な 世

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質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定

った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

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スライド 1

資料6 国の行政機関等における法曹有資格者の採用状況についての調査結果報告(平成27年10月実施分)(法務省提出資料)

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

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2 生 活 安 全 部 地 域 課 鉄 道 警 察 隊 長 ( 以 下 隊 長 という )は 被 害 相 談 所 の 名 称 を 記 載 した 表 示 板 を 庁 舎 入 口 付 近 に 掲 出 するものとする 3 隊 長 は 臨 時 の 被 害 相 談 所 を 設 置 するときは 当 該 相 談

Ⅰ 元 請 負 人 を 社 会 保 険 等 加 入 建 設 業 者 に 限 定 平 成 28 年 10 月 1 日 以 降 に 入 札 公 告 指 名 通 知 随 意 契 約 のための 見 積 依 頼 を 行 う 工 事 から 以 下 に 定 める 届 出 の 義 務 ( 以 下 届 出 義 務 と

平成24年度開設予定大学院等一覧(判定を「不可」とするもの)

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福 山 市 では, 福 山 市 民 の 安 全 に 関 する 条 例 ( 平 成 10 年 条 例 第 12 号 )に 基 づき, 安 全 で 住 みよい 地 域 社 会 の 形 成 を 推 進 しています また, 各 地 域 では, 防 犯 を 始 め 様 々な 安 心 安 全 活 動 に 熱 心

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

●幼児教育振興法案

独立行政法人国立病院機構呉医療センター医療機器安全管理規程

4 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 若 しくはその 委 任 を 受 けた 者 又 は 監 査 委 員 の 監 査 に 応 じなければ ならない ( 状 況 報 告 ) 第 7 条 承 認 コミュニティ 組 織 は 市 長 が 必 要 と 認 めるときは 交 付 金 事 業 の 遂 行 の

競 争 参 加 資 格 審 査 等 事 務 取 扱 要 領 ( 抜 粋 ) ( 有 資 格 者 としない 者 ) 第 6 条 契 約 事 務 責 任 者 は 契 約 を 締 結 する 能 力 を 有 しない 者 破 産 者 で 復 権 を 得 ない 者 及 び 暴 力 団 等 の 反 社 会 的 勢

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要 な 指 示 をさせることができる ( 検 査 ) 第 8 条 甲 は 乙 の 業 務 にかかる 契 約 履 行 状 況 について 作 業 完 了 後 10 日 以 内 に 検 査 を 行 うものとする ( 発 生 した 著 作 権 等 の 帰 属 ) 第 9 条 業 務 によって 甲 が 乙 に

公 的 年 金 制 度 について 制 度 の 持 続 可 能 性 を 高 め 将 来 の 世 代 の 給 付 水 準 の 確 保 等 を 図 るため 持 続 可 能 な 社 会 保 障 制 度 の 確 立 を 図 るための 改 革 の 推 進 に 関 する 法 律 に 基 づく 社 会 経 済 情

3. 選 任 固 定 資 産 評 価 員 は 固 定 資 産 の 評 価 に 関 する 知 識 及 び 経 験 を 有 する 者 のうちから 市 町 村 長 が 当 該 市 町 村 の 議 会 の 同 意 を 得 て 選 任 する 二 以 上 の 市 町 村 の 長 は 当 該 市 町 村 の 議

スライド 1

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加 算 税 制 度 の 見 直 し 等 1. 現 行 制 度 の 概 要 関 税 においては 国 税 ( 輸 入 貨 物 に 対 する 内 国 消 費 税 を 含 む 以 下 同 じ ) の 制 度 と 同 様 の 過 少 申 告 加 算 税 無 申 告 加 算 税 及 び 重 加 算 税 の 制

総合評価点算定基準(簡易型建築・電気・管工事)

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国 税 クレジットカード 納 付 の 創 設 国 税 のクレジットカード 納 付 については マイナンバー 制 度 の 活 用 による 年 金 保 険 料 税 に 係 る 利 便 性 向 上 に 関 するアクションプログラム( 報 告 書 ) においてその 導 入 の 方 向 性 が 示 されている

(8) 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 ( 平 成 3 年 法 律 第 77 号 ) 第 2 条 第 2 号 に 掲 げる 暴 力 団 及 びそれらの 利 益 となる 活 動 を 行 う 者 でないこと (9) 国 税 県 税 及 び 市 町 村 税

(6) 事 務 局 職 場 積 立 NISAの 運 営 に 係 る 以 下 の 事 務 等 を 担 当 する 事 業 主 等 の 組 織 ( 当 該 事 務 を 代 行 する 組 織 を 含 む )をいう イ 利 用 者 からの 諸 届 出 受 付 事 務 ロ 利 用 者 への 諸 連 絡 事 務

1. 前 払 式 支 払 手 段 サーバ 型 の 前 払 式 支 払 手 段 に 関 する 利 用 者 保 護 等 発 行 者 があらかじめ 利 用 者 から 資 金 を 受 け 取 り 財 サービスを 受 ける 際 の 支 払 手 段 として 前 払 式 支 払 手 段 が 発 行 される 場 合

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Transcription:

1.はじめに 台 湾 における 知 的 財 産 権 保 護 の 現 状 米 国 通 商 代 表 部 (USTR)は 2009 年 1 月 17 日 ( 米 国 東 部 時 間 1 月 16 日 ), 今 年 度 のスペシャル 301 条 の 監 視 国 リスト(Watch List)から 台 湾 を 除 外 すると 発 表 した ここ 数 年, 台 湾 では 模 倣 品 海 賊 版 ( 以 下, 模 倣 品 という )の 摘 発 強 化, 知 的 財 産 権 制 度 の 大 幅 な 改 正 が 行 われてきた が,これらの 取 り 組 みが 認 められた 結 果 といえる これらの 取 り 組 みは,スペシャル 301 条 を 武 器 にした 米 国 の 圧 力 も 一 因 であるといえるが, 面 積 が 日 本 の 九 州 程 度 しかなく,また, 資 源 も 乏 しく, 経 済 の 更 なる 発 展 には, 海 外 からの 投 資 拡 大 が 必 須 であり,そのためには, 投 資 環 境 のより 一 層 の 整 備 が 不 可 欠 であることを 台 湾 当 局 自 体 が 認 識 し ていたことも 一 因 といえる そのため, 台 湾 当 局 は,2002 年 5 月 31 日 に 公 表 された チャレンジ 2008- 国 家 発 展 重 点 計 画 の 修 正 版 (2005 年 1 月 31 日 公 表 )に, 台 湾 内 外 のハイテク 企 業 による 台 湾 投 資 を 呼 び 込 み, 経 済 を 持 続 的 に 成 長 させるため, 知 的 財 産 権 制 度 の 更 なる 充 実 を 重 点 事 項 として 盛 り 込 んだ 1 また, 知 的 財 産 権 保 護 のため, 関 係 機 関 が 何 を すべきかを 定 めた 知 的 財 産 権 保 護 徹 底 の 行 動 3 Current state of intellectual property right protection in Taiwan What Japanese companies should do 年 計 画 (2003 年 ~2005 年 ), 知 的 財 産 権 保 護 行 動 貫 徹 計 画 (2006 年 ~2008 年 ) 2 を 策 定 し, 大 幅 な 知 的 財 産 権 制 度 の 改 正 に 着 手 した しかしながら,これら 知 的 財 産 権 制 度 の 改 正 に は, 主 たる 台 湾 の 知 的 財 産 権 制 度 のユーザーであ る 台 湾 企 業 に 加 え, 欧 米 企 業 の 要 望 は 大 幅 に 反 映 されているが, 外 国 ユーザーとしては 出 願 件 数 が 最 も 多 く,また, 台 湾 にとって 重 要 な 貿 易 相 手 国 である 日 系 企 業 の 要 望 が 反 映 されているものは 非 常 に 少 ない 3 筆 者 は,2005 年 7 月 ~2008 年 6 月 まで, 特 許 庁 から 財 団 法 人 交 流 協 会 台 北 事 務 所 に 派 遣 され, 台 湾 当 局, 日 米 欧 の 企 業 現 地 商 工 会 議 所 と 交 流 す る 機 会 を 得 たが, 当 地 での 議 論 を 通 して, 日 系 企 業 の 要 望 が 反 映 されないのは, 台 湾 の 知 的 財 産 権 問 題 に 対 する 日 系 企 業 自 身 の 取 り 組 み 姿 勢 が 原 因 の 一 つではないかと 感 じた * 松 本 征 二 Seiji MATSUMOTO 抄 録 現 在, 台 湾 では 知 的 財 産 権 制 度 の 大 幅 な 改 正 が 進 行 中 である こうした 動 きの 中 で, 日 系 企 業 は 自 らの 利 益 を 守 るため 何 をすべきか, 日 米 欧 企 業 の 活 動 を 比 較 しながら 私 見 を 述 べる そこで, 本 稿 では, 先 ず, 近 年 の 台 湾 における * 特 許 庁 審 判 部 審 判 官 ( 前 ( 財 ) 交 流 協 会 台 北 事 務 所 経 済 部 主 任 ) Appeals Examiner of Appeals Department, JPO (Former Director, Economic Section Interchange Association (Japan) Taipei Office) 36

知 的 財 産 権 制 度 改 正 の 概 要 を 紹 介 し, 次 に, 模 倣 品 の 摘 発 や 知 的 財 産 権 制 度 改 正 に 向 けて,ユーザ ーである 企 業 がどのように 取 り 組 んできたのか, 日 米 欧 企 業 の 活 動 を 比 較 し, 最 後 に, 現 在 の 日 系 企 業 の 取 り 組 みを 紹 介 するとともに, 今 後 日 系 企 業 が 行 うべき 点 について 私 見 を 述 べたい 2. 近 年 の 台 湾 における 知 的 財 産 権 制 度 改 正 の 概 要 (1) 知 的 財 産 権 関 連 法 の 整 備 1 専 利 法 台 湾 では, 専 利 法 が, 日 本 の 特 許 法, 実 用 新 案 3 著 作 権 法 1928 年 の 制 定 以 来,14 回 の 改 正 を 経 て, 現 行 法 は 2007 年 に 施 行 された 1985 年 の 法 改 正 以 前 は 登 録 保 護 主 義 を 採 用 していたが,1985 年 以 降 は 創 作 保 護 主 義 を 採 用 している 現 在, 使 用 者 がイン ターネット サービス プロバイダー(ISP)の 提 供 するサービスを 利 用 して 他 人 の 著 作 権 又 は 製 版 権 を 侵 害 した 場 合, 責 任 を 負 わないことを 主 張 で きる 範 囲 及 び 要 件 を 明 確 化 した 著 作 権 法 の 改 正 が 検 討 されており, 改 正 案 は 2008 年 10 月 1 日 に 立 法 院 ( 日 本 の 国 会 に 相 当 )に 送 付 され 審 議 中 であ る 法, 意 匠 法 に 相 当 する 2002 年 1 月 の WTO 加 盟 前 後 に 数 度 改 正 され, 異 議 申 立 て 廃 止, 実 用 新 案 の 無 審 査 登 録 等 が 規 定 されている 現 行 法 は 2004 年 7 月 1 日 に 施 行 された 現 在, 智 慧 財 産 局 ( 日 本 の 特 許 庁 に 相 当 するが, 専 利 法, 商 標 法 に 加 え, 著 作 権 法 も 所 管 )は 大 幅 な 見 直 しに 着 手 しており, 特 許 関 連 部 分 では, 動 植 物 の 特 許 保 護, 特 許 権 の 効 力 が 及 ばない 範 囲 の 明 確 化, 間 接 侵 害 規 定 の 創 設 等, 実 用 新 案 関 連 部 分 では, 特 許 と 実 用 新 案 の 同 時 出 願 の 許 容, 技 術 評 価 書 作 成 前 の 意 見 陳 述 機 会 の 創 設 等, 意 匠 関 連 部 分 では, 部 分 意 匠 制 度 の 創 設, 組 物 の 意 匠 保 護 制 度 の 創 設,コンピュータ のアイコンやユーザーインターフェイスの 保 護 等 が 検 討 されている 4 智 慧 財 産 法 院 の 設 立 台 湾 の 司 法 は, 民 事 及 び 刑 事 を 扱 う 一 般 裁 判 所 と, 行 政 事 件 を 扱 う 行 政 裁 判 所 の 2 つのルートが あり, 例 えば, 特 許 権 侵 害 訴 訟 が 提 起 された 場 合, 侵 害 訴 訟 は 一 般 裁 判 所 に 係 属 するが, 当 該 特 許 権 に 対 する 智 慧 財 産 局 の 無 効 審 判 の 審 決 に 不 服 の 場 合 は 行 政 裁 判 所 に 係 属 されるため, 審 理 の 遅 延 と 判 断 の 不 統 一 が 問 題 視 されていた そのため, 民 事 刑 事 行 政 を 一 括 して 扱 う 台 湾 で 最 初 の 裁 判 所 として,2008 年 7 月 1 日 に 智 慧 財 産 法 院 が 設 立 され, 裁 判 官 8 名 と 智 慧 財 産 局 から 出 向 した 技 術 調 査 官 9 名 で 業 務 を 開 始 した 知 的 財 産 案 件 の 審 理 方 式 は,2007 年 3 月 28 日 に 公 布 された 智 慧 財 産 案 件 審 理 法 に 規 定 されており, 特 許 権 侵 害 訴 訟 2 商 標 法 音 声 及 び 立 体 形 状 の 商 標 保 護, 商 標 権 侵 害 の 範 の 中 で 権 利 の 有 効 性 の 判 断 をすることができるよ うになっている 囲, 水 際 管 制 措 置 等 が 規 定 されている 現 行 商 標 法 は,2003 年 11 月 28 日 に 施 行 された 智 慧 財 産 局 は, 商 標 法 についても 大 幅 な 見 直 しに 着 手 してお り, 保 護 対 象 範 囲 の 拡 大, 国 際 消 尽 の 明 確 化, 産 地 証 明 の 標 章 と 産 地 による 団 体 商 標 の 保 護 の 強 化, 権 利 侵 害 行 為 の 態 様 の 明 確 化 等 が 検 討 されている 5 専 利 師 法 の 制 定 立 法 院 に 法 案 を 送 付 後, 約 20 年 を 経 て 2008 年 1 月 11 日 に 施 行 された 業 務 範 囲, 専 利 師 になる には 専 利 師 試 験 に 合 格 すること, 専 利 師 公 会 ( 日 本 の 弁 理 士 会 に 相 当 )の 設 立 等 が 規 定 されている 37

法 案 成 立 に 時 間 を 要 した 原 因 は, 専 利 師 法 施 行 以 前 に 出 願 代 理 を 行 っていた 専 利 代 理 人 4 をどの ように 扱 うかの 一 点 で, 法 律 施 行 前 に 1 年 間 の 業 務 経 験 があり, 且 つ 法 律 施 行 後 3 年 以 内 に 専 業 訓 練 を 修 了 すれば, 無 試 験 で 専 利 師 資 格 が 得 ら れることで 妥 協 が 成 立 した また, 模 倣 品 の 品 質 に 対 する 評 価 は, 回 答 企 業 の 中 で 真 正 品 と 遜 色 がない 又 は 真 正 品 より やや 劣 る と 回 答 した 企 業 が 約 55%で, 真 正 品 よりかなり 劣 る, 不 明 又 は 無 回 答 の 約 45% を 上 回 っており, 台 湾 の 模 倣 品 の 品 質 は 高 いとい える (2) 模 倣 品 摘 発 の 強 化 1 保 護 智 慧 財 産 権 警 察 大 隊 ( 通 称 保 智 大 隊 )の 創 設 2003 年 1 月 に, 模 倣 品 の 摘 発 を 専 門 に 行 う 警 察 部 隊 として 創 設 された 隊 員 数 は 約 220 人 で, 台 北, 桃 園, 台 中, 嘉 義, 高 雄, 花 蓮 の 6 都 市 に 分 隊 を 配 置 し,24 時 間 態 勢 で 模 倣 品 の 摘 発 を 行 って いる 2 保 智 大 隊 による 摘 発 件 数 の 日 米 欧 比 較 比 較 的 多 くの 日 系 企 業 が 台 湾 で 模 倣 被 害 に 遭 っ ているが, 取 締 当 局 によりしっかりと 摘 発 がされ ているかというとそうではない 図 1 は, 保 智 大 隊 による 摘 発 件 数 の 権 利 者 国 別 統 計 である 6 権 利 者 の 国 籍 が 欧 米 の 場 合 と 比 較 すると, 日 本 籍 の 場 合 は, 商 標 法 違 反, 著 作 権 法 違 反 とも 摘 発 件 数 が 著 しく 少 ないことが 明 らかである これは, 台 湾 の 消 費 者 にとって, 日 本 製 品 のニーズが 低 いこと 2 水 際 での 摘 発 の 強 化 商 標 権, 著 作 権 の 侵 害 物 品 の 輸 出 入 を 防 止 する ため, 税 関 では 商 標 権 侵 害 物 品 及 び 著 作 権 侵 害 物 品 の 輸 出 入 の 摘 発 又 は 情 報 提 供 の 申 請 制 度 を 設 けている この 制 度 は, 台 湾 の 登 録 商 標 又 は 台 湾 で 保 護 をうけることができる 著 作 物 について 権 利 者 が 登 録 を 行 うと, 台 湾 全 土 の 税 関 で 情 報 が 共 有 され, 侵 害 の 疑 いがある 物 品 を 発 見 した 場 合, 速 やかに 権 利 者 に 通 報 されるシステムである 3. 日 米 欧 企 業 の 活 動 比 較 (1) 模 倣 品 の 摘 発 について 1 台 湾 における 日 系 企 業 の 模 倣 被 害 の 実 態 5 特 許 庁 が 実 施 した 2007 年 度 模 倣 被 害 実 態 調 査 によると, 回 答 のあった 企 業 の 23%が 模 倣 被 害 あり と 回 答 しており,そして, 模 倣 被 害 あ り と 回 答 した 企 業 の 内, 約 30%の 企 業 が, 台 湾 で 模 倣 被 害 に 遭 っている この 割 合 は, 中 国 に 次 いで 2 番 目 に 多 い 数 字 である を 意 味 しているのではない むしろその 逆 で, 日 本 製 品 は 高 品 質 安 全 であるとの 評 価 が 高 く, 電 子 機 器, 食 品, 医 薬 品 等, 多 くの 日 本 製 品 が 販 売 されており,また, 台 湾 では 日 本 化 に 関 心 が 高 い 者 が 多 いため,キャラクターグッズ, 音 楽 TV ドラマ 等 の CD DVD も 多 く 販 売 されている 消 費 者 のニーズが 高 くなるほど 模 倣 品 も 多 くなるが, 権 利 者 が 日 本 籍 の 摘 発 件 数 が 少 ないのは, 欧 米 企 業 の 製 品 と 比 較 して 日 本 製 品 のニーズが 低 いので はなく, 単 に 模 倣 品 が 摘 発 されていないだけであ る 3 権 利 者 が 日 本 籍 の 摘 発 が 少 ない 理 由 台 湾 の 夜 市 や 電 気 街 を 歩 くと, 一 見 して 権 利 者 が 日 本 籍 の 模 倣 品 とわかる 製 品 を 多 く 見 かけるが, 何 故 摘 発 件 数 が 少 ないのか 最 も 大 きな 原 因 は, 権 利 者 側 の 模 倣 品 摘 発 に 対 する 姿 勢 の 違 いといえ る 警 察, 税 関 は, 職 権 で 模 倣 品 の 摘 発 をすること 38

1200 ( 件 ) 1000 800 844 901 著 作 権 商 標 600 400 200 0 20 590 342 434 329 156 95 215 91 141 161 38 53 2007 年 2008 年 2007 年 2008 年 2007 年 2008 年 2007 年 2008 年 日 本 米 国 欧 州 台 湾 図 1 2007 年,2008 年 の 保 智 大 隊 による 摘 発 件 数 数 値 は, 保 智 大 隊 HP から 引 用 写 真 : 日 系 企 業 のキャラクターグッズの 模 倣 品 倉 庫 摘 発 の 様 子 ( 第 4 回 工 商 会 知 財 委 員 会 勉 強 会 : 保 智 大 隊 蘇 副 大 隊 長 講 演 資 料 からの 引 用 ) が 可 能 であるが, 立 件 するためには, 権 利 者 が 真 贋 鑑 定 を 行 い, 模 倣 品 であることを 確 認 する 必 要 がある 警 察 による 摘 発 の 場 合, 憲 法 及 び 刑 事 訴 訟 法 では, 逮 捕 から 24 時 間 以 内 に 所 管 裁 判 所 に 被 疑 者 を 移 送 できない 場 合 は, 被 疑 者 を 釈 放 しなけ ればならないと 規 定 されており,また, 税 関 の 水 際 取 締 りの 場 合, 税 関 が 商 標 権 及 び 著 作 権 保 護 措 置 と 連 動 して 執 行 する 際 の 作 業 要 点 によると, 航 空 便 は 4 時 間 以 内, 船 便 は 24 時 間 以 内 に 権 利 者 が 鑑 定 をしないと, 貨 物 を 通 過 させることになっ ている つまり, 権 利 者 側 は, 警 察, 税 関 から 職 権 による 摘 発 の 連 絡 を 受 けた 場 合, 迅 速 に 真 贋 鑑 定 ができる 体 制 を 構 築 する 必 要 がある なお, 真 贋 鑑 定 は 企 業 の 担 当 者 が 自 ら 行 ってもよいが, 法 律 事 務 所 或 いは 調 査 会 社 等 の 社 員 に 真 贋 鑑 定 訓 練 を 施 し, 真 贋 鑑 定 権 と 告 訴 権 を 授 権 しておけば, 企 業 自 らが 鑑 定 をする 必 要 はない そして,そのような 体 制 が 構 築 されている 企 業 39

については, 担 当 者 名 及 び 連 絡 先 が 取 締 当 局 内 で 共 有 されており, 摘 発 があった 場 合 には, 権 利 者 に 速 やかに 通 報 がされている 取 締 当 局 は, 日 系 企 業 も 速 やかに 真 贋 鑑 定 ができる 体 制 を 整 備 し, 当 局 に 連 絡 先 を 登 録 するよう 呼 びかけているが, 折 角 の 呼 びかけに 応 えている 日 系 企 業 が 欧 米 企 業 と 比 較 して 少 ないことが, 摘 発 件 数 の 少 ない 理 由 の 一 つであるといえる 4 摘 発 件 数 向 上 のためには 取 締 官 とユーザーの 情 報 共 有 が 必 要 上 述 したように, 模 倣 品 の 品 質 は 真 正 品 と 遜 色 がないものが 多 く, 一 見 しただけでは 模 倣 品 と 判 別 できないものもある このような 製 品 は, 取 締 当 局 が 事 前 に 真 贋 鑑 定 ポイント, 正 規 品 の 流 通 ル ート 等 の 情 報 を 持 っていないと, 摘 発 が 困 難 にな ってきている こうした 情 報 を, 事 前 に 警 察, 税 関 の 取 締 官 向 けにインプットする 真 贋 鑑 定 研 修 会 を, 個 別 企 業, 或 いは 業 界 団 体 等 の 主 催 により 実 施 している 日 系 企 業 もあることはあるが, 少 数 で あることも, 摘 発 件 数 が 少 ない 理 由 の 一 つである といえる 一 方, 欧 米 企 業 については, 在 台 湾 の 商 工 会 議 所 が 窓 口 になって, 毎 年, 警 察, 税 関 の 取 締 官 向 け 真 贋 鑑 定 研 修 会 に 会 員 企 業 の 時 間 枠 をとってい る 表 1 は,2004 年 に 開 催 された 一 般 警 察 官 向 け の 研 修 プログラムで,アンダーラインの 部 分 が, 米 国, 欧 州 商 工 会 議 所 加 盟 企 業 に 割 り 振 られた 研 修 枠 である 個 々の 企 業 の 枠 に 加 え, 特 筆 すべき は, 研 修 の 最 終 日 に, 当 時 台 湾 における 模 倣 品 取 締 りの 企 画 立 案 の 中 心 人 物 であった 智 慧 財 産 局 副 局 長 と 米 国, 欧 州 商 工 会 議 所 の 事 務 局 長 とが, 取 締 官 の 前 でディスカッションすることにより, 欧 米 企 業 が 何 を 求 めているのか,ユーザーと 取 締 官 で 認 識 の 共 有 化 が 図 られていることである 組 織 というものは, 一 旦 作 られるとその 業 績 が 評 価 されるのは 古 今 東 西 同 じである 保 智 大 隊 で は,4-6 人 で 小 組 を 作 り,4 半 期 毎 に 小 組 単 位 で 摘 発 件 数 が 評 価 され,そして 評 価 結 果 は, 昇 進 ボーナス 次 の 人 事 異 動 の 勤 務 地 等 に 反 映 される そういった 背 景 を 考 えると, 模 倣 品 の 蓋 然 性 が 高 い 製 品 が 目 の 前 に 複 数 並 んでいた 場 合, 権 利 者 が 電 話 一 本 で 駆 け 付 けて 真 贋 鑑 定 を 行 うことが 明 ら かな 企 業 の 模 倣 品 と, 商 標 等 から 権 利 者 が 誰 かは 明 らかであるが 連 絡 先 がわからない, 或 いは, 過 去 何 度 も 連 絡 をしたが 対 応 が 悪 い 企 業 の 模 倣 品 で は,どちらの 摘 発 を 優 先 するのか 言 うまでもない だろう 模 倣 品 製 造 業 者 は 刑 事 事 件 として 立 件 されるこ とを 恐 れるため, 摘 発 に 熱 心 な 企 業 の 模 倣 品 の 製 造 を 避 ける 傾 向 にある 前 述 した 模 倣 品 実 態 調 査 の 結 果 のみを 見 れば, 台 湾 は 未 だ 模 倣 品 天 国 と 早 合 点 する 者 もいるだろうが, 断 固 とした 姿 勢 を 示 さない 日 系 企 業 側 にも 原 因 があるといえるのでは ないだろうか (2) 制 度 改 正 について 1 欧 米 企 業 の 要 望 について 次 に, 欧 米 企 業 の 要 望 が, 台 湾 の 知 的 財 産 権 制 度 改 正 にどのように 反 映 されているのか 検 証 する 在 台 湾 米 国 商 工 会 議 所 は 毎 年 6 月 頃, 欧 州 商 工 会 議 所 は 毎 年 11 月 頃 に, 台 湾 で 企 業 活 動 を 円 滑 に 進 めるのに 不 都 合 な 点 を 網 羅 的 にまとめた 要 望 書 を 台 湾 当 局 に 提 出 しているが, 知 的 財 産 権 問 題 に ついても 毎 年 改 善 要 望 がなされている 近 年 の 米 国 商 工 会 議 所 の 知 的 財 産 権 に 関 する 要 望 をみると 7, 例 えば, 著 作 権 の 保 護 の 徹 底, 知 的 財 産 権 保 護 教 育 の 徹 底, 著 作 権 法 商 標 法 違 反 の 罰 則 強 化,に 関 する 多 くの 要 望 が 数 年 に 渡 りされ ており,これら 要 望 の 多 くは, 上 述 した 知 的 財 40

表 1:2004 年 一 般 警 察 向 け 研 修 プログラム 日 期 時 間 08:30 09:20 09:30 10:20 10:30 11:20 11:30 12:20 13:40 14:30 14:40 15:30 15:40 16:30 16:40 17:30 8 月 23 日 ( 星 期 一 ) 8 月 24 日 ( 星 期 二 ) 8 月 25 日 ( 星 期 三 ) 報 到 網 路 侵 權 實 務 研 討 講 座 : 葉 檢 察 官 奇 鑫 ( 法 務 部 檢 察 司 ) 著 作 權 法 制 及 實 務 研 討 講 座 : 何 副 組 長 鈺 璨 ( 智 慧 局 著 作 權 組 ) 商 標 法 制 及 實 務 研 討 講 座 : 王 組 長 美 花 ( 智 慧 局 商 標 權 組 ) 新 刑 事 訴 訟 制 度 強 制 處 分 蒐 證 實 務 研 討 講 座 : 何 法 官 菁 莪 ( 司 法 院 司 法 人 員 研 習 所 ) 網 路 盜 版 檢 警 偵 查 配 合 要 領 講 座 : 張 檢 察 官 紹 斌 ( 台 北 地 檢 署 ) 取 締 盜 版 軟 體 及 有 聲 出 版 品 實 務 研 討 講 座 : 陳 秘 書 長 銓 ( 財 團 法 人 中 華 有 聲 出 版 錄 音 著 作 權 管 理 協 會 ) 取 締 仿 冒 精 品 商 標 實 務 研 討 講 座 : 趙 委 員 美 璇 廖 委 員 志 遠 宦 委 員 宏 儀 ( 歐 洲 商 會 精 品 委 員 會 委 員 ) 取 締 偽 藥, 禁 藥 實 務 研 討 講 座 :Mr.Tony.Chiu ( 趙 六 根 先 生 ) (Novartis 公 司 ) 取 締 仿 冒 國 產 煙 酒 實 務 研 討 講 座 : 陳 佳 男 技 士 ( 台 灣 煙 酒 公 司 內 埔 菸 廠 ) 取 締 仿 冒 洋 煙 酒 實 務 研 討 講 座 : 張 委 員 欽 楷 張 委 員 祺 ( 歐 洲 商 會 煙 酒 委 員 會 ) 取 締 盜 版 書 籍 實 務 研 討 講 座 : 朱 律 師 瑞 陽 ( 台 灣 國 際 圖 書 業 交 流 協 會 ) 綜 合 座 談 主 持 人 : 盧 副 局 長 祥 與 談 人 : 美 國 商 會 魏 執 行 長 理 庭 歐 洲 商 會 紀 執 行 長 維 德 賦 歸 産 権 保 護 徹 底 の 行 動 3 年 計 画 (2003 年 ~2005 年 ), 知 的 財 産 権 保 護 行 動 貫 徹 計 画 (2006 年 ~2008 年 )に 盛 り 込 まれている そして, 要 望 が 具 体 化 した 例 を 挙 げると, 著 作 権 の 保 護 の 徹 底 についてみると,ISP の 役 割 の 再 定 義 については, 改 正 案 が 既 に 立 法 院 に 送 付 され, ネット 犯 罪 専 門 摘 発 チーム 設 立 等 については, 警 政 署 ( 日 本 の 警 察 庁 に 相 当 ) 内 にコンピュータや ネット 関 連 の 犯 罪 を 主 に 扱 うチーム( 刑 事 警 察 局 捜 査 第 9 班 )が 設 立 された また, 知 的 財 産 権 保 護 教 育 の 徹 底 についてみる と,2005 年 に 智 慧 財 産 培 訓 学 院 8 が 設 立 され, 学 生 への 知 財 教 育 の 普 及 を 図 っている 他, 特 に 米 国 が 繰 り 返 し 要 求 している 学 生 の 教 科 書 の 不 法 コ ピーについては, 教 育 部 ( 日 本 の 部 科 学 省 に 相 当 )は, 大 学 の 新 入 生 に 知 的 財 産 権 に 関 するテス トを 実 施 し, 合 格 者 のみに 図 書 館 カードと PC ア カウントを 発 行 することを 検 討 した 結 局,この 案 は 大 学 及 び 学 生 からの 強 烈 な 反 対 を 受 けたため 実 際 には 具 体 化 されなかったものの, 教 科 書 の 違 法 コピーの 取 締 りを 強 化 するため, 警 察 は 大 学 周 辺 のコピー 店 の 巡 回 を 強 化 し,2007 年 11 月 8 日 付 けの 新 聞 報 道 によると, 実 際 に 教 科 書 の 違 法 コ ピーを 行 った 大 学 生 ( 当 該 大 学 生 は, 教 科 書 の 二 分 の 一 近 くを 合 計 4 部 コピーした)を 逮 捕 し, 検 察 は 20 日 間 の 拘 留 を 求 刑 した 9 また, 著 作 権 法 商 標 法 違 反 の 罰 則 の 強 化 につ いてみると, 違 反 者 を 逮 捕 しても 軽 微 な 罰 金 刑 で 済 まされている 点, 及 び 地 方 裁 判 所 の 量 刑 のばら つきの 是 正 をかねてより 要 望 しており,この 要 望 が 智 慧 財 産 法 院 の 設 立 へと 繋 がっていった 一 方, 欧 州 商 工 会 議 所 の 知 的 財 産 権 に 関 する 要 望 をみると 10, 例 えば, 著 名 商 標 の 更 なる 保 護 に ついては, 智 慧 財 産 局 は 各 国 の 制 度 を 調 査 し, 調 査 結 果 について 公 聴 会 を 実 施 し,ユーザーニーズ の 把 握 に 努 めている また, BMW の 修 理 等, 41

あたかも 特 定 メーカーの 正 規 修 理 工 場 と 見 間 違 え るような 商 標 の 使 用 による 紛 争 の 軽 減 の 要 望 につ いては, 智 慧 財 産 局 は 過 去 の 判 例 等 を 調 査 し,ど のような 使 用 形 態 が 商 標 法 違 反 に 該 当 するのか, 自 動 車 修 理 業 者 向 けに 説 明 会 を 実 施 した 2 日 系 企 業 の 取 り 組 み では,この 間, 日 系 企 業 は 何 をしていたの ま ず, 台 湾 側 について 述 べると, 在 台 湾 日 系 企 業 ( 以 下, 現 地 法 人 という )で 組 織 されている 台 北 市 日 本 工 商 会 ( 以 下, 工 商 会 という )が, 台 湾 における 日 系 企 業 の 唯 一 の 団 体 であるが, 台 湾 に 知 的 財 産 権 に 詳 しい 者 を 置 いている 現 地 法 人 は ほとんど 無 いため, 工 商 会 で 知 的 財 産 権 問 題 につ いて 議 論 されたことはなく, 当 局 とのパイプも 持 っていなかった 一 方, 日 本 側 では, 定 期 的 に 台 湾 を 訪 問 し, 当 局 と 会 合 を 持 っている 業 界 団 体 や 権 利 者 団 体 があ り, 日 系 企 業 にとって 評 判 の 悪 い 外 部 審 査 官 問 題 等 11, 一 定 の 成 果 が 得 られた 例 もある しかしながら, 一 度 の 訪 問 で 複 数 の 関 係 当 局 を 訪 問 するため, 時 間 の 制 約 上, 要 望 事 項 は 伝 える ものの, 踏 み 込 んだ 議 論 まで 至 らないケースがあ り, 結 果 として, 要 望 事 項 について 議 論 をしに 来 たのか, 単 に 要 望 を 伝 えに 来 ただけなのか, 或 い は 表 敬 訪 問 なのか, 曖 昧 なまま 訪 問 が 終 わるケー スが 多 く 見 られた そして,そのような 訪 問 は, 以 下 に 述 べるように, 時 としてマイナスとなるこ とがある 点 に 注 意 が 必 要 である 3 日 系 企 業 の 取 り 組 みの 問 題 点 日 系 企 業 の 取 り 組 みとして, 最 も 問 題 なのは 責 任 あるフォローアップ の 欠 如 である 制 度 改 正 の 担 当 者 の 立 場 に 立 って 考 えてみればわかるが, 制 度 改 正 等 の 要 望 について,1 回 の 会 合, 或 いは 数 行 の 要 望 書 の 提 出 でユーザーが 何 を 求 めている のか, 正 確 に 把 握 することは 困 難 な 場 合 がある 例 えば, 模 倣 品 の 取 締 り 強 化 といえば, 方 向 性 としては 誰 でも 理 解 できる 要 望 であろうが, 権 利 者 側 の 真 贋 鑑 定 負 担 を 軽 減 してほしいのか, 刑 罰 を 厳 格 化 してほしいのか, 或 いは 取 締 官 への 教 育 を 徹 底 してほしいのか,そのような 要 望 は 受 け 手 としては 漠 然 とし 過 ぎていると 感 じるだろう 良 心 的 な 対 応 であれば, 具 体 的 に 何 を 改 善 してほし いのか,ユーザーに 確 認 を 求 め, 不 誠 実 な 場 合 は, しっかり 対 応 している と 木 で 鼻 をくくった 回 答 が 予 想 される 前 者 の 場 合, 要 望 事 項 を 更 に 具 体 化 するとともに, 必 要 に 応 じて 事 例 等 を 提 出 し, 何 を 求 めているのか 明 確 化 することが 必 要 で, 後 者 の 場 合, 現 状 の 対 応 では 不 十 分 である 点 を 具 体 的 に 示 し, 再 度 議 論 することが 必 要 である どち らの 場 合 も, 一 旦 要 望 した 以 上, 責 任 あるフォロ ーアップ をしないと, 単 なるクレーマーと 相 手 方 に 舐 められるだけである 過 去 の 具 体 例 をあげ ると, 日 系 企 業 から 台 湾 ではデッドコピーを 防 止 する 制 度 がないので 法 制 化 してほしい との 要 望 が 出 され, 日 本 の 不 正 競 争 防 止 法 に 相 当 する 法 律 ( 公 平 交 易 法 )を 所 管 している 公 平 交 易 委 員 会 からは, 具 体 的 に 困 った 事 例 があれば 法 改 正 を 検 討 するので 事 例 を 提 出 してほしい と 回 答 があっ たが, 日 本 側 はその 回 答 に 全 く 応 えていないにも かかわらず, 翌 年 に 同 様 の 要 望 を 行 い, 先 方 を 呆 れさせたことがあった それに 対 し, 欧 米 は, 要 望 した 後 は 適 切 なフォ ローアップを 実 施 している 現 地 の 新 聞 では, 米 国 商 工 会 議 所 が 法 務 部 と について 検 討, 欧 州 商 工 会 議 所 が 経 済 部 と について 検 討 との 報 道 をよく 見 かける 当 局 によると, 例 えば, 欧 米 商 工 会 議 所 からの 要 望 で 法 改 正 等 が 必 要 な 場 合, 草 案 作 成 前 から 意 見 交 換 を 行 うことにより 問 題 点 をしっかり 把 握 し,そして, 草 案 作 成 後 には 公 聴 会 を 開 催 するが, 公 聴 会 を 開 催 する 際 には 欧 米 商 42

工 会 議 所 には 以 前 より 開 催 通 知 がなされ,そして, 公 聴 会 には 各 商 工 会 議 所 から 代 表 者 が 参 加 してし っかり 意 見 を 述 べているとのことである 無 論,ユーザーが 当 局 と 交 流 を 図 ることは, 双 方 にとって 重 要 である しかしながら, 相 手 方 に 何 らかの 要 望 をする 以 上,それに 対 する 責 任 あるフォローアップが 必 須 で,フォローアップをするつもりが 無 いのなら, 単 なる 意 見 交 換, 表 敬 訪 問 に 徹 するべきである 日 本 側 はあまり 意 識 していないかもしれないが, 台 湾 当 局 側 は, 限 られたマンパワーとコストをど のように 割 り 振 るのか, 日 米 欧 の 活 動 をしっかり 比 較 して 判 断 しており, 上 述 した 模 倣 品 の 摘 発 と 同 様,しっかりと 対 応 する 者 の 要 望 の 対 処 を 優 先 することは 自 明 である 活 動 目 的 を 曖 昧 なままに した 交 流 は, 相 手 方 の 信 頼 を 無 くし,そして 甘 く 見 られ, 将 来 の 交 渉 に 禍 根 を 残 すことを 肝 に 銘 じ ておくべきである 4. 最 近 の 工 商 会 の 取 り 組 み 日 本 側 からは, 上 述 したような 日 米 欧 現 地 法 人 の 活 動 のギャップがわかり 難 いが, 危 機 意 識 を 持 っていた 者 もいた 欧 米 の 商 工 会 議 所 は 入 会 資 格 が 緩 やかで, 例 えば, 米 国 商 工 会 議 所 の 場 合, 米 国 と 営 業 上 関 係 があれば 誰 でも 入 会 することがで き,また, 非 会 員 であっても 委 員 会 活 動 にオブザ ーバー 参 加 することが 可 能 であるため, 両 商 工 会 議 所 の 活 動 に 実 際 に 参 加 した 者 を 中 心 に, 知 的 財 産 権 の 分 野 でもっとロビー 活 動 をすべきとの 機 運 が 高 まり,2006 年 9 月, 工 商 会 に 知 財 委 員 会 が 設 立 され, 積 極 的 な 活 動 が 行 われてきた 例 えば, 模 倣 品 対 策 では,2007 年 10 月 に, 保 智 大 隊 警 察 官 向 け 真 贋 鑑 定 研 修 会 の 際 に, 工 商 会 として 初 めて 研 修 枠 を 確 保 した 上 述 したように, 当 局 との 連 絡 体 制 が 構 築 できていない 企 業 が 研 修 を 行 っても 効 果 がないことから, 参 加 資 格 を 連 絡 体 制 が 構 築 済 み, 或 いは 今 後 必 ず 構 築 する 企 業 に 限 定 したため, 参 加 企 業 数 は 少 なかったが, 研 修 会 の 1 週 間 後 には, 早 速 研 修 内 容 を 参 考 にした 摘 発 が 行 われた そして,2008 年 にも, 保 智 大 隊, 税 関 向 けの 研 修 会 に 参 加 したが, 特 筆 すべきは, 研 修 会 の 参 加 以 外 にも, 定 期 的 に 当 局 と 交 流 を 図 り, 信 頼 関 係 を 築 いた 結 果, 保 智 大 隊 向 け 研 修 会 の 際 には, 5 日 間 の 研 修 プログラムの 内,1 日 分 は 日 系 企 業 枠 として 確 保 する,スケジュールについても 日 系 企 業 の 都 合 を 優 先 するので, 好 きな 時 間 を 指 定 して ほしい と 白 紙 のスケジュール 表 を 渡 された さらに, 過 去 2 年 は, 取 締 当 局 が 主 催 する 研 修 会 に 参 加 する 形 式 のみであったが, 日 系 企 業 側 か ら 当 局 に 積 極 的 に 情 報 を 提 供 するため,2008 年 度 内 に 企 業 名 保 有 商 標 真 贋 鑑 定 ポイント 等 を 記 載 した 権 利 集 を 作 成 し,2009 年 度 には, 当 局 に 配 布 するとともに, 真 贋 鑑 定 研 修 会 を 企 画 する ことを 計 画 中 である 一 方, 制 度 改 正 等 の 要 望 については,2007 年 11 月 28 日 に, 日 系 企 業 が 抱 える 知 的 財 産 権 問 題 を 網 羅 的 にまとめた 要 望 書 を 経 済 部 長 ( 日 本 の 経 済 産 業 大 臣 に 相 当 )に 直 接 手 渡 したところ, 要 望 書 を たたき 台 に, 双 方 で 議 論 していきたい との 発 言 があった 12 そして, 要 望 事 項 への 対 応 をみると, 例 えば, 拒 絶 理 由 通 知 に 対 する 十 分 な 応 答 期 間 の 確 保 については, 翌 年 2008 年 1 月 から, 従 来 の 60 日 から 90 日 に 延 長 され, 専 利 権 の 間 接 侵 害 規 定 の 創 設 についても, 現 在 作 業 が 進 められている 専 利 法 改 正 案 に 盛 り 込 まれる 予 定 であり, 著 名 商 標 の HP 公 表 についても, 研 究 を 開 始 する 旨 の 回 答 があった そして, 補 足 説 明 が 必 要 な 要 望 事 項 については,2008 年 3 月 28 日 に, 関 係 機 関 の 担 当 者 が 一 同 に 介 したフォローアップ 会 合 を, 智 慧 財 産 局 長 主 催 により 開 催 した また, 最 近 新 聞 紙 上 でもよく 取 り 上 げられてい 43

る 讃 岐 等, 日 本 国 の 地 名 が 商 標 登 録 されてい る 問 題 についても,2008 年 3 月 28 日 に,1 日 本 国 地 名 リストを 商 標 審 査 官 に 配 布 し, 審 査 の 参 考 資 料 とすることにより 本 来 登 録 されるべきではな い 地 名 が 商 標 登 録 されることを 未 然 に 防 止 する, 2 既 に 登 録 済 み 日 本 国 地 名 商 標 について, 紛 争 を 早 期 に 解 決 するための 措 置 を 講 じる,からなる 要 望 書 を 提 出 し 13,1 資 料 の 提 供 を 歓 迎,2 双 方 の 答 弁 終 了 後, 速 やかに 処 理 する,との 回 答 を 得 て いる 5. 今 後 日 系 企 業 に 必 要 なこと こうしたロビー 活 動 は, 汗 を 掻 いても 成 果 に 結 びつかない 場 合 もあるため, 机 上 の 議 論 ばかり 続 き, 一 歩 前 に 踏 み 出 せないケースが 多 いが, 少 な くとも 台 湾 においては, 机 上 の 議 論 の 段 階 はとう に 過 ぎ, 更 に 良 い 結 果 を 得 るため, 次 に 何 をなす べきかの 段 階 であるといえる 以 下 に 私 見 を 述 べ る (1) 現 地 工 商 会 活 動 を 日 本 側 経 営 者 がサポートすべ き 工 商 会 の 最 も 重 要 な 任 務 の 一 つは 台 湾 当 局 高 官 とのパイプ 作 りである 工 商 会 では, 定 期 的 に 経 済 部 長 を 始 め, 高 官 と 交 流 の 場 を 持 ち,face to face の 関 係 を 作 っている 2008 年 9 月 17 日 には, 直 前 の 台 風 災 害 のため, 馬 英 九 総 統 は 急 遽 欠 席 とな ったが, 蕭 万 長 副 総 統 以 下, 主 要 閣 僚 と 政 策 協 議 の 場 を 持 ち, 知 的 財 産 権 問 題 も 含 め 多 くの 政 策 提 言 を 盛 り 込 んだ 要 望 書 を 手 交 している 14 そ して,2009 年 1 月 7 日 の 工 商 会 日 本 人 会 の 新 年 会 には, 馬 総 統 が 出 席 し,2008 年 9 月 17 日 に 提 出 した 工 商 会 の 要 望 書 に 対 して, これらの 意 見 を 非 常 に 重 視 し, 関 連 部 門 に 適 切 な 対 応 と 処 置 をと るよう 促 した と 挨 拶 の 中 で 述 べており, 日 系 企 業 が 台 湾 の 知 的 財 産 権 問 題 に 大 きな 関 心 を 寄 せて いることは, 台 湾 の 首 脳 レベルにしっかりとイン プットされているといえる 15 知 的 財 産 権 問 題 は 実 務 に 関 する 問 題 が 多 いため, 最 終 的 には 実 務 者 同 士 の 協 議 が 必 須 ではあるが, 最 初 から 実 務 者 同 士 の 協 議 になると,なかなか 物 事 が 前 に 進 まないケースもある 日 本 の 経 営 者 は, 台 湾 への 重 要 な 投 資 者 である 日 系 企 業 の 位 置 付 け を 理 解 し, 政 治 的 な 判 断 ができる 閣 僚 クラスへの 交 渉 ルートを 持 つことの 意 義, 及 び,その 交 渉 ル ートの 窓 口 となる 工 商 会 の 存 在 意 義 をよく 認 識 す べきである 無 論,こうした 交 渉 は, 民 のみではなく, 官 民 が 協 力 して 行 うことが 必 要 であるが, 民 間 ルート の 交 渉 は, 当 局 間 の 交 渉 と 違 い 相 互 主 義 ではなく, 投 資 者 としての 要 望 を 一 方 的 に 伝 えることができ, しかも, 日 本 の 位 置 付 けが 高 ければ 高 いほど, 発 言 力 が 大 きくなるメリットがある こうした 台 湾 における 日 系 企 業 の 優 位 性 を 最 大 限 に 生 かすため, 工 商 会 活 動 のメリットを 本 社 経 営 者 が 十 分 に 理 解 し, 現 地 法 人 が 工 商 会 活 動 に 参 加 できるよう 万 全 のサポートをすべきである (2) 知 的 財 産 権 に 関 する 業 務 も 現 地 法 人 の 業 務 とす ること 多 くの 現 地 法 人 と 意 見 交 換 を 行 ったところ, 台 湾 で 模 倣 被 害 等, 知 的 財 産 権 問 題 に 直 面 した 経 験 はあるが, 具 体 的 な 対 策 を 採 った 現 地 法 人 は 少 な かった その 共 通 した 理 由 は, 台 湾 における 知 的 財 産 権 問 題 は 本 社 の 知 的 財 産 部 が 担 当 し, 現 地 法 人 の 業 務 範 囲 外 とされているため, 現 地 法 人 で 問 題 意 識 があったとしても, 予 算 人 的 措 置 が 無 く, 対 処 が 困 難 とのことであった 同 じ 中 華 圏 である 中 国 と 台 湾 を 比 較 した 場 合, 市 場 規 模 からみて, 知 的 財 産 専 任 の 担 当 者 を 台 湾 に 配 置 することは 困 難 であろうが, 取 締 当 局 向 けの 研 修 会 の 参 加 や, 当 局 とのパイプ 作 り 等, 現 地 法 人 を 通 してしか 得 44

られない 情 報, 現 地 法 人 にしかできない 業 務 は 多 々ある 現 地 法 人 が 出 願 等 の 実 務 面 を 担 当 する 必 要 はないが, 知 的 財 産 権 問 題 についてアンテナ を 張 らせるとともに, 普 段 から 本 社 知 財 部 と 連 絡 を 密 にし, 何 か 問 題 が 発 生 した 時 に 知 財 部 と 協 力 して 速 やかに 対 処 ができる 体 制 は 必 要 不 可 欠 であ るが,そういった 体 制 作 りは 現 地 法 人 からの 提 言 では 実 現 が 難 しいとのことである 本 社 経 営 者 が 音 頭 をとって 前 に 進 めていただきたい (3) 情 報 の 集 約 と 迅 速 な 交 渉 ができる 体 制 作 り 上 述 した 個 々の 企 業 における 日 本 側 と 台 湾 側 の 協 力 体 制 の 構 築 に 加 え, 工 商 会 知 財 委 員 会 と 日 本 の 権 利 者 団 体 等 が 協 力 し, 当 局 に 対 して 速 やかに 交 渉 できる 体 制 を 作 ることも 重 要 である 工 商 会 知 財 委 員 会 では, 一 昨 年 から, 当 局 へのロビー 活 動 を 活 発 化 してはいるが, 台 湾 に 知 的 財 産 の 担 当 者 を 配 置 している 企 業 ほとんど 無 いため, 当 局 へ の 要 望 の 作 成 は, 工 商 会 知 財 委 員 会 の 一 部 の 者 と 日 本 の 権 利 者 団 体 の 一 部 の 者 が, 本 業 の 傍 らボラ ンティアベースで 汗 を 掻 いて 行 っているのが 現 状 で, 活 動 には 自 ずと 限 界 がある また, 法 律 改 正 等 の 公 聴 会 は, 当 然 のことながら 中 国 語 ( 北 京 語 ) で 議 事 が 進 められるので, 知 的 財 産 権 問 題 に 精 通 し, 且 つ 北 京 語 で 議 論 ができる 人 材 でなければそ の 場 で 発 言 をすることは 困 難 で, 更 に, 公 聴 会 は 不 定 期 に 開 催 されるため,その 都 度 日 本 から 参 加 して 発 言 することも 困 難 である 一 方, 米 国 商 工 会 議 所 では, 当 局 とのフォロー アップや 公 聴 会 には, 台 湾 の 元 知 財 担 当 の 裁 判 官 で 現 在 は 米 国 系 法 律 事 務 所 に 所 属 している 台 湾 人 弁 護 士 が, 米 国 商 工 会 議 所 知 財 委 員 会 のメンバー として 参 加 発 言 しており, 欧 州 商 工 会 議 所 でも, 公 聴 会 等 には 知 財 委 員 会 に 所 属 している 台 湾 人 の 弁 護 士 が 参 加 発 言 を 行 っている 以 前 の 工 商 会 は, 会 員 資 格 は 日 本 人 のみであっ たが, 一 定 要 件 を 満 たせば 日 本 人 以 外 でも 会 員 に なることができ,また, 委 員 会 活 動 等 の 際 には, 弁 護 士 等 の 専 門 家 が 参 加 できるよう 会 員 規 約 が 改 正 された 更 に, 委 員 会 活 動 を 一 部 の 者 のボラン ティアではなく, 工 商 会 の 業 務 として 円 滑 に 実 施 できるようにするため,スタッフの 増 員 等, 事 務 局 機 能 の 強 化 も 進 められている しかしながら,いくら 工 商 会 の 体 制 整 備 が 進 ん だとしても, 日 系 企 業 が 何 を 問 題 視 しているのか, 日 本 側 と 台 湾 側 で 常 日 頃 から 問 題 意 識 が 共 有 され ていなければ, 知 財 委 員 会 活 動 に 弁 護 士 等 の 専 門 家 を 参 加 させても 公 聴 会 等 の 場 で 適 切 な 発 言 をす ることは 困 難 であり,また, 速 やかに 対 処 すべき 問 題 が 発 生 した 場 合, 工 商 会 知 財 委 員 会 事 務 局 と 日 本 の 業 界 団 体 や 権 利 者 団 体 の 事 務 局 で 意 見 の 調 整 を 図 る 必 要 もあろう そのためには, 上 述 した ように, 個 々の 企 業 において, 日 本 側 と 台 湾 側 で 知 的 財 産 権 問 題 について 情 報 を 共 有 できる 体 制 を 整 備 し, 工 商 会 知 財 委 員 会 に 情 報 を 集 約 するとと もに, 日 本 の 業 界 団 体 や 権 利 者 団 体 も, 台 湾 の 知 的 財 産 権 問 題 について 責 任 を 持 って 取 りまとめを 行 う 専 任 の 窓 口 を 作 り, 工 商 会 知 財 委 員 会 と 事 務 局 間 の 協 力 体 制 を 作 る 必 要 があろう 6.おわりに 米 国 のロビー 活 動 は 内 政 干 渉 そのものと 言 って いいほど 強 引 なやり 方 で,しばしば 台 湾 側 の 反 発 を 招 いている 例 えば, 智 慧 財 産 法 院 の 設 立 は, 当 初 予 定 より 10 ヶ 月 ほど 遅 れたが,その 理 由 は, 条 上 の 問 題 ではなく, 外 国 ( 欧 米 ) 企 業 の 権 利 を 守 るための 裁 判 所 が 必 要 なのか? と, 立 法 院 で 疑 問 が 出 されたためである しかしながら, 国 際 的 な 企 業 活 動 を 行 うに 当 た っては, 自 分 たちに 有 利 な ルール 作 りが 重 要 なことは 自 明 である 長 年 培 った 技 術 力 のおかげ で, 日 本 製 品 は 世 界 中 で 高 い 評 価 を 受 けているが, 45

如 何 に 優 れた 技 術 力 を 持 っていても, 不 利 なルー ルを 作 られ, 対 応 に 苦 慮 した 経 験 を 日 系 企 業 は 過 去 何 度 も 味 わってきたはずである 相 手 側 との 関 係 や 産 業 構 造 の 問 題 もあり,こうした 活 動 が 必 ず 成 果 に 結 びつくわけではないが, 日 本 の 国 益 が 海 外 において 適 切 に 保 護 されるためには, 日 本 に 適 したスタイルで 相 手 側 と 交 渉 できる 体 制 作 りが 必 須 である そして,この 体 制 作 りは, 海 外 の 知 的 財 産 権 制 度 のユーザーである 企 業 自 らが 真 剣 に 取 り 組 むべきであることを 経 営 者 はしっかりと 認 識 し, 適 切 な 対 策 を 速 やかに 講 じるべきである また,この 問 題 は 台 湾 だけの 問 題 ではない 今 後,アジアでは,ベトナムやインドへの 投 資 の 増 加 が 予 想 されているが,それに 比 例 して, 様 々な 知 的 財 産 権 問 題 が 起 こるはずである しかしなが ら, 問 題 が 大 きくなってから 対 処 していては,ル ール 作 りに 乗 り 遅 れる 可 能 性 がある ルール 作 り の 主 導 権 を 握 るべく, 先 手 先 手 の 活 動 が 行 えるよ うにするためには, 今 何 をすべきか,じっくりと 考 えるべきであろう 2009 年 1 月 20 日, Yes, we can. Change を キャッチフレーズにして 選 挙 戦 を 制 したオバマ 氏 が 米 国 大 統 領 に 就 任 した そのキャッチフレーズ を 台 湾 における 日 系 企 業 の 活 動 に 引 用 すれば, 次 のようになるのではないだろうか Yes, we could. Change more! 注 ) 1 行 政 院 経 済 建 設 委 員 会 HP: 挑 戰 2008: 國 家 發 展 重 點 計 畫 (2002-2007) http://www.cepd.gov.tw/m1.aspx?sno=0001568&key=&ex=%20 &ic= この 計 画 は, 以 下 の10の 項 目 を 進 めるとされ, 知 的 財 産 権 の 整 備 は,2.1.4に 明 記 されている 1.e- 世 代 人 材 育 成 計 画 2. 化 創 意 産 業 発 展 計 画 3. 国 際 創 新 研 究 発 展 基 地 計 画 4. 産 業 高 度 化 計 画 5. 観 光 客 倍 増 計 画 6.e- 台 湾 計 画 7. 運 営 本 部 計 画 8. 全 島 運 輸 機 関 整 備 計 画 9. 新 故 郷 をつくる 計 画 10. 水 および 緑 建 設 計 画 2 経 済 部 智 慧 財 産 局 HP: 知 的 財 産 権 保 護 行 動 貫 徹 計 画 http://www.tipo.gov.tw/ch/download_downloadpage.aspx?path= 2497&Language=1&UID=5&ClsID=6&ClsTwoID=7&ClsThreeI D=8 3 台 湾 の 専 利 商 標 出 願 件 数 と,その 内, 日 本 から 台 湾 への 出 願 件 数 は 下 記 表 の 通 りで,ここ 数 年, 専 利 出 願 は 外 国 として 第 1 位, 商 標 出 願 は 外 国 として 第 2 位 2005 年 2006 年 2007 年 専 利 出 願 79,442 80,988 81,834 内 日 本 13,704 13,033 12,563 商 標 出 願 76,838 79,767 76,332 内 日 本 2,868 2,980 2,810 2007 年 の 日 台 間 の 台 湾 側 から 見 た 貿 易 額 は, 輸 出 :159.3 億 米 ドル( 日 本 は 外 国 として 第 4 位 ) 輸 入 :459.4 億 米 ドル( 日 本 は 外 国 として 第 1 位 )で, 輸 出 入 総 額 618.7 億 米 ドルで 見 る と, 日 本 は 第 2 位 の 貿 易 相 手 国 (1 位 : 中 国,3 位 : 米 国,4 位 : 香 港,5 位 : 韓 国 ) 参 考 までに,618.7 億 ドルを 日 本 側 から 見 ると, 台 湾 は 第 4 位 の 貿 易 相 手 国 (1 位 : 中 国,2 位 : 米 国,3 位 : 韓 国 ) 4 専 利 代 理 人 管 理 規 則 によると, 弁 護 士, 技 術 士, 公 認 会 計 士, 特 許 庁 審 査 官 経 験 者 が 専 利 代 理 人 になることができると 定 められていた 専 利 師 法 施 行 と 同 時 に 専 利 代 理 人 管 理 規 則 は 廃 止 されたので, 今 後 専 利 師 になるには, 試 験 に 合 格 するこ とが 必 要 5 特 許 庁 HP:http://www.jpo.go.jp/torikumi/mohouhin/mohouhin2/ jittai/jittai.htm 6 保 智 大 隊 HP: 2008 年 の 摘 発 件 数 : http://oldweb.tipo.gov.tw/iprp/service/ report/97 年 1 月 至 12 月 查 處 侵 害 他 國 智 慧 財 產 權 案.pdf 2007 年 の 摘 発 件 数 : http://oldweb.tipo.gov.tw/iprp/service/ report/96 年 1 月 至 12 月 查 處 侵 害 他 國 智 慧 財 產 權 案 (9612).pdf 保 智 大 隊 以 外 の 一 般 警 察 も 模 倣 品 の 摘 発 を 行 っているが, 一 般 警 察 では 権 利 者 の 国 別 統 計 は 公 表 されていない 7 在 台 湾 米 国 商 工 会 議 所 HP : http://www.amcham.com.tw/ component/option,com_docman/itemid,377/ 8 智 慧 財 産 培 訓 学 院 HP:http://tipa.law.ntu.edu.tw/ 初 年 度 は, 統 一 テキストの 作 成, 知 財 を 教 える 教 師 の 育 成 が 行 われ, 次 年 度 以 降 は, 初 年 度 に 育 成 した 教 師 が 台 湾 各 地 の 教 育 機 関 で 統 一 テキストを 用 いて 授 業 を 実 施 9 智 慧 財 産 局 HP:http://www.tipo.gov.tw/ch/News_NewsContent. aspx?newsid=1623 10 欧 州 商 工 会 議 所 HP:http://www.ecct.com.tw/index.php?option= com_content&task=view&id=28&itemid=48 11 外 部 審 査 官 とは, 智 慧 財 産 局 の 正 規 の 審 査 官 ではない, 外 部 の 専 門 家 ( 大 学 の 先 生 等 )に 審 査 を 委 託 する 制 度 で, 審 査 の 質 と 情 報 漏 えいが 懸 念 されている 以 前 の 計 画 では 全 廃 され る 予 定 であったが, 公 務 員 定 数 等 の 関 係 もあり,2005 年 の 約 600 人 から,2007 年 には80 名 に 削 減 されてはいるものの, 全 廃 には 至 っていない 12 要 望 事 項 及 び 台 湾 側 からの 回 答 :http://kousyoukai.japan.org. tw/kaidou.pdf 13 日 本 国 地 名 が 商 標 登 録 されている 問 題 に 関 する 要 望 書 http://kousyoukai.japan.org.tw/chimei080328.pdf 14 要 望 書 :http://kousyoukai.japan.org.tw/seifu.pdf 政 策 協 議 の 概 要 :http://www.roc-taiwan.org/jp/ct.asp?xitem= 68143&ctNode=3522&mp=202&nowPage=3&pagesize=30 15 http://www.taiwanembassy.org/ct.asp?xitem=76903&ctnode=3591 &mp=202 46