( 別 紙 5-2) 拠 点 校 用 平 成 20 年 3 月 6 日 拠 点 校 の 事 業 実 施 報 告 書 拠 点 校 名 : 秋 田 県 由 利 本 荘 市 立 由 利 小 学 校 1 年 間 スケジュールに 基 づいて 実 施 した 事 業 経 過 4 月 10 日 校 内 授 業 研 究 会 6 年 松 組 (HRT JTE) 授 業 提 示 と 協 議 6 月 11 日 校 内 研 修 会 発 音,Classroom English,ゲーム( 講 師 JTE 髙 野 ) 6 月 29 日 校 内 授 業 研 究 会 6 年 松 組 (HRT Supporter),3 年 竹 組 (HRT JTE) 授 業 提 示 と 協 議 7 月 23 日 教 育 センターC 講 座 小 学 校 英 語 活 動 受 講 報 告 ( 佐 藤 春 美 ) 8 月 22 日 校 内 研 修 会 Classroom English( CDを 使 用 ), ICT(デジタルカメラ 動 画 )の 活 用 8 月 24 日 由 利 中 学 区 合 同 研 修 会 由 利 中 学 校 英 語 担 当 教 員 との 情 報 交 換 10 月 10 日 校 内 授 業 研 究 会 4 年 竹 組 (HRT JTE) 授 業 提 示 と 協 議 10 月 26 日 自 主 公 開 研 究 会 3 年 竹 組 (HRT NET),4 年 竹 組 (HRT JTE),5 年 松 組 (HRT Supporter), 6 年 松 組 (HRT ALT) 授 業 提 示 と 協 議 秋 田 県 教 育 委 員 会 義 務 教 育 課 指 導 主 事 関 谷 美 佳 子 氏 による 講 話 テーマ これからの 小 学 校 英 語 活 動 ー 基 本 的 な 考 え 方 と 授 業 の 実 際 ー 11 月 16 日 校 内 研 修 会 自 主 公 開 研 究 会 のまとめと 振 り 返 り 11 月 30 日 由 利 中 学 校 英 語 授 業 参 観 12 月 25 日 先 進 校 視 察 ( 横 浜 市 立 立 野 小 学 校 英 語 活 動 公 開 研 究 会 )の 報 告 佐 藤 美 保 子, 佐 藤 春 美, 伊 原 陽 子 1 月 10 日 校 内 研 修 会 Classroom English(ビデオを 使 用 ), 歌,ICT( DVD,パソコン)の 活 用, 今 年 度 の 実 践 のまとめと 振 り 返 り 3 月 3 日 にかほ 市 立 象 潟 小 学 校 英 語 活 動 自 主 公 開 研 究 会 参 加 報 告 石 山 潤, 佐 々 木 伸 小 学 校 における 英 語 活 動 等 国 際 理 解 活 動 推 進 事 業 (ファン イング リッシュ 推 進 事 業 ) 地 域 内 協 議 会 参 加 報 告 髙 野 宏 明 今 年 度 の 成 果 と 課 題, 来 年 度 の 方 向 性 の 確 認 H R T Homeroom teacher( 学 級 担 任 ) J T E Japanese teacher of English Supporter 英 語 活 動 等 国 際 理 解 活 動 推 進 事 業 英 語 活 動 支 援 員 N E T Native English teacher A L T Assistant language teacher 2 本 校 における 取 組 の 具 体 的 な 内 容 (1) 教 員 の 指 導 力 の 向 上 のための 取 組 について 授 業 提 示 や 参 観, 協 議 や 実 技 研 修 ( 発 音,Classroom English,ゲーム, 歌,ICTの 活 用 ), 講 座 の 受 講 や 先 進 校 の 視 察 等 を 行 い, 指 導 力 の 向 上 を 図 ってきた 今 年 度 行 った 研 修 で 役 に 立 ったもの,これから 更 に 行 いたい 研 修 についてアンケ ート 調 査 (1 月 )を 行 ったところ 下 記 のような 結 果 になった 役 に 立 った 研 修 % 今 後 行 いたい 研 修 % 1 Classroom English 86.7 1 ゲーム 73.3 2 授 業 提 示 や 参 観 80.0 2 Classroom English 60.0 3 ゲーム 60.0 3 授 業 提 示 や 参 観 53.3 4 活 動 案 の 作 成 26.7 4 活 動 案 の 作 成 33.3 5 発 音 26.7 5 ICTの 活 用 26.7 また, 今 年 度 の 研 修 や 子 どもたちへの 指 導 を 通 して, 指 導 力 が 向 上 したと 思 うも のを 聞 いたところ,1Classroom Englishの 使 用 (90.0%),2ゲームのやり 方 (70.0%) 3 活 動 案 の 作 成 (40.0%),3 歌 (40%)という 結 果 になり,Classroom Englishの 使 用 - 1 -
について 自 信 をもつ 教 員 が 増 えたことがわかった (2) 効 果 的 な 指 導 方 法 の 工 夫 改 善 について 1 基 本 的 な 活 動 の 流 れと の 確 認 1 単 位 時 間 (45 分 )の 基 本 的 な 活 動 の 流 れを 下 記 のように 設 定 した 指 導 の 効 果 を 上 げるために, の 内 容 を 確 認 して 指 導 に 当 たるようにした 時 間 子 ども 学 級 担 任 (HRT) 外 国 語 指 導 助 手 (ALT) 英 語 専 門 教 師 (JTE) 0 1あいさつGreeting 全 員 が 英 語 できちんとあいさつできるようにする T: Good morning(afternoon), everyone. C: Good morning(afternoon), Mr.(Ms.). T: How are you? C: I'm fine thank you, and you? T: Fine, thank you. 2ウォームアップWarm-up ( 歌,タ ンス,ケ ームなど) 前 時 の 復 習 や 本 時 の 活 動 と 関 連 する 歌 やゲームであれば,なお 効 果 的 10 3 活 動 1 Activity1(インプット 聞 く 活 動 が 主 な 活 動 ) 中 心 となる 単 語 1) 新 出 単 語 を 多 くし 過 ぎない ( 聞 き 慣 れない 単 語 は,3つくらい ) 2) 聞 いたことのある 単 語 と 結 び 付 けて 覚 えることができるようにす る Food Dog food Straight 野 球 の 直 球 Straight 3) 聞 いた 後, 動 作 のみで 反 応 する( 言 わない) 活 動 も 取 り 入 れる 例 聞 こえた 単 語 の 絵 ( 黒 板, 机 上 のプリント)を 指 さす 机 の 上 にカードを 置 き, 聞 こえた 単 語 の 絵 カードを 挙 げる Karuta gameをする (ほぼ 覚 えることができた 後 に 行 う ) 4) 新 しい 歌 を 覚 えるときは, 最 初 に 聞 くときに 漠 然 と 聞 くのではな く, という 言 葉 が 聞 こえたら 手 を 挙 げるという 指 示 をしておく と 集 中 して 聞 き, 歌 も 自 然 と 覚 えていく "Open your eyes." "Close your eyes."と 子 どもたちに 指 示 する 5) 単 なる 発 音 の 繰 り 返 しで 単 語 等 を 身 に 付 けていくのではなく,ジ ェスチャー,チャンツ, 歌,スキット,ダンス,ゲームなどを 通 し て, 楽 しく 英 語 に 触 れる 活 動 を 重 視 するようにする 例 Sunnyといいながら, 頭 の 上 で 大 きな をつくる チャンツでリズムに 合 わせて 覚 える 6) 下 学 年 は, 歌 や 体 を 動 かす 活 動 を 多 く 取 り 入 れる 英 語 の 音 声 (リズム 抑 揚 )に 慣 れ, 聞 いて 語 彙 を 増 やす 時 期 なので,インプ ットを 多 くする 7) ALTや NETを 効 果 的 に 活 用 する ( 正 しい 発 音 を 教 えてもらう 他 に, 動 作 表 情 などから 異 文 化 理 解 にも 生 かしていく ) 8) ALTや NETがいない 場 合 は,ICTも 活 用 する 例 市 販 の 教 材 を 活 用 する インターネットで 発 音 を 聞 く インターネットでパソコンに 保 存 した 発 音 を 聞 く デジタルカメラでALTの 発 音 の 様 子 を 動 画 で 録 画 し, 見 せる 9) 分 からないところ, 言 いにくいところを 確 認 し, 不 安 を 取 り 除 く ようにする 10) 英 語 の 読 みをカタカナで 板 書 しない 子 どもには 聞 こえたままを 言 わせるようにする ( シット と 書 いて, 日 本 語 の 読 みで 読 む と "sit"ではなく"shit"のような 発 音 になる ) - 2 -
25 4 活 動 2 Activity2(アウトプット 話 す 活 動 が 主 な 活 動 ) 1) ゲームなど 楽 しみながら 話 すことができる 活 動 を 取 り 入 れる 2) みんなで 言 う, 数 人 で 言 う,2 人 で 言 う,1 人 で 言 うなど 段 階 的 に 話 す 活 動 を 取 り 入 れ, 安 心 して 話 すことができるようにする ( 忘 れたり, 困 っている 友 達 はすぐ 教 えて 助 けるということを 助 言 しておく ) 例 フルーツバスケットで, 最 初 に 周 りの 全 員 が"What fruit do you like?ということでその 表 現 を 身 に 付 けさせる そして, 中 心 のオニは,"(I like)."と 答 える 3) ゲームが 主 になり, 話 す 活 動 がおろそかにならないようにする 話 をしなければ 成 り 立 たないようなゲームを 設 定 できれば 効 果 的 例 Telephone game( 伝 言 ゲーム) 単 語 や 文 を 列 の 後 ろの 人 に 伝 えていく Coloring game( 塗 り 絵 ゲーム) 相 手 から"Do you have a red pencil?"と 色 鉛 筆 を 借 りて, 塗 り 絵 をする 色 を 言 わなければ, 相 手 から 借 りることがで きない 4) 内 容 が 子 どもの 実 態 に 合 っていない 場 合 や, 飽 きてきた 場 合 は, 内 容 を 切 り 替 える ( 楽 しくないまま, 時 間 を 費 やさない ) 5) 文 法 を 重 視 しすぎない 応 答 は 単 語 のみでもOKとする (あまり 考 えないで 言 葉 を 出 せるようにする ) 6) 活 動 に 積 極 的 に 参 加 できない 子 どもへ 適 切 な 支 援 をする 7) グループに 分 かれてゲームなどをしたとき, 参 加 していない 子 ど もがいないように 注 意 する 40 5 振 り 返 りFeedback 必 ず 振 り 返 りの 時 間 を 確 保 する 時 間 があれば, 子 どもが 振 り 返 りを 発 表 する 指 導 者 の 振 り 返 り( 子 どもに 対 する)もあるとよい 45 6 終 わりのあいさつ Closing 全 員 が 英 語 できちんとあいさつできるようにする T: Good bye, everyone. C: Good bye, Mr.(Ms.). T: See you. C: See you 2 題 材 の 設 定 他 教 科 や 行 事 との 関 連 を 図 ったりして, 子 どもたちにとって 身 近 で 興 味 関 心 の 高 いものを 設 定 するようにした また, 子 どもたちが 課 題 意 識 や 目 的 意 識 をも った 単 元 を 設 定 するようにし, 自 主 的 に 取 り 組 むことができるように 配 慮 した 課 題 意 識 をもたせた 単 元 例 日 本 を 紹 介 しよう (6 年 ) 日 本 を 紹 介 するビデオレターを 作 成 してアメリカの 小 学 校 に 送 るという 課 題 を 設 定 し, 紹 介 の 仕 方 を 学 習 する 3 Classroom Englishの 使 用 や 日 常 的 に 英 語 に 触 れる 場 の 設 定 よく 使 う 指 示 などは,できるだけ 英 語 を 使 うようにした また,JTEやALT 等 の 英 語 の 後 に 必 ずしも 日 本 語 訳 は 付 けないようにした 英 語 の 後 にいつも 日 本 語 訳 を 付 けると 子 どもはその 英 語 を 聞 かずに,その 後 の 日 本 語 訳 を 待 つようになる 逆 に, 英 語 の 中 から 聞 いたことのある 単 語 を 聞 き 取 り,そこから 推 量 する 経 験 を させておくと, 英 語 を 聞 こうとする 態 度 が 身 に 付 く 例 5 年 生 の 子 どもたちに "Move your desks to the back." とJTEが 指 示 したと きがあった 子 どもたちは 聞 いたことのない 指 示 に 戸 惑 いの 表 情 を 浮 かべる が, 再 度 ゆっくり "Move your desks to the back."というと,moveという 単 語 は 分 からなくても,desk( 机 )と back( 後 ろ)という 聞 いたことのある 単 語 から 机 を 後 ろに 下 げるんだな と 推 量 することができるようになる そして 教 師 が "move"というのは, 動 かす という 意 味 なんだよ と 付 け 加 えてお くと, 次 からこの 指 示 を 理 解 することができるようになり,"Move your desks to the front."にも 反 応 できるようになる - 3 -
英 語 で 話 をされたときに, さっぱり 分 からない とあきらめるのではなく, 知 っている 単 語 を 聞 き 取 り, 相 手 の 表 情 やジェスチャーから 何 を 言 っているのか 推 量 しようとする 態 度 を 育 てることが 大 切 である また, 日 常 生 活 や 他 教 科 での 指 導 の 際 にも 簡 単 なClassroom Englishを 使 用 したり, 朝 の 会 や 帰 りの 会, 校 内 放 送 でも 英 語 を 使 う 場 を 設 定 し, 日 常 的 に 英 語 に 触 れる 環 境 を 整 えるようにした (3) ALTや 地 域 人 材 等 の 効 果 的 な 活 用 について 1 役 割 分 担 指 導 者 授 業 中 の 役 割 授 業 前 後 の 役 割 学 級 担 任 授 業 の 管 理 運 営, 個 に 応 じ 活 動 案 の 作 成, 教 材 教 具 の ( H R T ) た 支 援 と 評 価,ALT 等 との 準 備, 児 童 の 自 己 評 価 等 の 分 モデルスキットの 提 示 析 英 語 専 門 教 師 英 語 の 発 音 等 の 指 導, 担 任 と 活 動 案 の 作 成, 教 材 教 具 の ( J T E ) ALTの 仲 立 ち, 子 どもとA 準 備, 担 任 への 助 言, 教 員 の LTの 仲 立 ち 研 修 英 語 活 動 支 援 員 英 語 の 発 音 等 の 指 導, 担 任 と HRTやJTEへの 英 語 の 指 ( Supporter) ALTの 仲 立 ち, 子 どもとA 導 方 法 や 小 中 連 携 に 関 する 助 LTの 仲 立 ち 言 英 語 講 師 生 きた 英 語 異 文 化 の 情 報 の HRTやJTEへの 英 語 の 指 ( N E T ) 提 供, 発 音 や 会 話 のモデル, 導 方 法 や 国 際 理 解 に 関 する 助 コミュニケーションの 相 手 言 外 国 語 指 導 助 手 生 きた 英 語 や 異 文 化 の 情 報 の HRTやJTEへの 発 音 等 の ( A L T ) 提 供, 発 音 や 会 話 のモデル, 助 言, 教 員 の 研 修,ICT 教 コミュニケーションの 相 手 材 ( 発 音 )のモデル 2 指 導 者 の 組 み 合 わせ 学 級 担 任 (HRT)+ 英 語 活 動 支 援 員 (Supporter) 5 6 年 生 学 級 担 任 (HRT)+ 英 語 講 師 (NET) 全 学 年 学 級 担 任 (HRT)+ 外 国 語 指 導 助 手 (ALT) 全 学 年 学 級 担 任 (HRT)+ 英 語 活 動 支 援 員 (Supporter)+ 外 国 語 指 導 助 手 (ALT) 5 6 年 生 学 級 担 任 (HRT) 全 学 年 3 指 導 時 数 学 年 時 間 (1 時 間 =45 分 ) 時 数 の 扱 い 5 先 生 45 分 35 回 =35 時 間 総 合 的 な 学 習 の 時 間 6 年 生 45 分 35 回 =35 時 間 総 合 的 な 学 習 の 時 間 4 時 間 割 の 設 定 火 曜 日 5 校 時 6 松 (Supporter 渡 辺 ) 6 校 時 6 竹 (Supporter 渡 辺 ) 金 曜 日 5 校 時 5 松 (Supporter 渡 辺 ) 6 校 時 5 竹 (Supporter 渡 辺 ) NETとの 英 語 活 動 は, 不 定 期 ALTは 週 3 回 来 校 ( 火 曜 日 の5 6 校 時, 水 曜 日 の6 校 時 のクラブ 活 動, 金 曜 日 の3 4 校 時 にどちらかの 学 級 に 入 る ) クラブ 活 動 は60 分 15 回 5 指 導 者 の 打 ち 合 わせ SupporterやALTとの 打 ち 合 わせは, 活 動 案 資 料 1 を 基 に 授 業 前 15 分 程 度 行 う NETとの 打 ち 合 わせは, 事 前 に 活 動 案 をFAXで 送 り, 当 日 10 分 程 度 で 行 う JTEは 本 校 職 員 なので, 打 ち 合 わせは, 適 宜 行 っている ALTには, 映 像 や 写 真 を 使 用 しながら, 英 語 だけで 話 をする 時 間 を5 分 程 度 (ALTタ イム) 設 定 してもらっている 子 どもたちは,ALTの 表 情 やジェスチャー, 映 像, 写 真 などから 話 の 内 容 を 理 解 しようと 真 剣 に 聞 いている ALTタイムは 子 どもた ちにとってとても 楽 しみな 時 間 になっている 地 域 人 材 として 活 用 しているのは, SupporterとNETである Supporterからは, 長 年 の 中 学 校 で 英 語 を 指 導 された 経 験 を 生 かして, 英 語 指 導 についてのアドバイスをもらっている Supporterが 実 際 に 指 導 に 当 たるのは5 6 年 生 だが, 毎 回 その 活 動 の 反 省 や 英 語 指 導 で 配 慮 すべき 点 につ いて 記 載 された 資 料 をもらい,その 都 度 全 職 員 に 配 布 して 研 修 に 役 立 てている また,NET(Native English teacher)は 日 本 語 も 堪 能 なので, 英 語 の 指 導 方 法 や 国 際 理 解 に 関 するアドバイスをもらうことができた このような 連 携 を 図 ることによ り, 成 果 と 課 題 が 明 確 になり, 次 の 授 業 に 生 かすことができた - 4 -
(4) 児 童 の 興 味 関 心 等 学 習 状 況 の 変 容 の 把 握 について 毎 時 間 の 自 己 評 価 カードから, 子 どもの 情 意 面 の 変 容 を 把 握 し, 指 導 に 生 かして いくようにしている 子 どもたちの 自 己 評 価 ( 進 んで 言 う, 楽 しい, 分 かる,かか わる) 資 料 2 と 指 導 者 の 評 価 (ねらいの 達 成 度,プログラム, 子 どもの 反 応, 教 材 学 習 形 態 の 工 夫, 役 割 分 担 ) 資 料 1 は, 毎 時 間 蓄 積 していき, 次 時 の 支 援 や 単 元 開 発, 学 習 過 程 の 工 夫 に 生 かしていく 昨 年 度 前 半 までは, 子 どもたちは 外 国 人 がいるだけで 興 奮 していた しかし, 昨 年 度 の 後 半 あたりから, 外 国 人 が 来 ても 日 本 人 と 同 じように 自 然 に 接 することがで きる 子 どもが 増 えてきた そのため,ALT 等 外 国 人 が 入 って 英 語 活 動 を 行 っても, 内 容 に 興 味 がないと 盛 り 上 がらないという 現 象 が 見 られるようになった 特 に 高 学 年 になると 英 語 を 話 す 物 珍 しさや 新 鮮 さは,すでに 薄 れてきている 慣 れてきてい る 分, 内 容 によってはあまり 楽 しいと 感 じていない 子 どももたまに 見 られる 教 師 は, 課 題 設 定 や 活 動 内 容 をより 工 夫 しなければいけないという 意 識 をもった 子 どもの 楽 しさの 自 己 評 価 は, 下 の 表 のようになっている ( とても 楽 しい まあまあ 楽 しい あまり 楽 しくない) 平 成 19 年 度 (%) 平 成 18 年 度 (%) 学 年 1 年 92.7 7.0 0.3 1 年 75.4 22.9 1.7 2 年 96.6 2.7 0.7 2 年 82.5 15.5 2.0 3 年 74.2 24.5 1.3 3 年 82.0 17.8 0.2 4 年 91.8 7.9 0.3 4 年 71.9 27.5 0.6 5 年 77.7 21.1 1.2 5 年 77.2 21.9 0.8 6 年 78.1 21.3 0.6 6 年 77.9 21.6 0.5 全 体 81.7 17.5 0.8 全 体 78.1 21.0 0.9 ほとんどの 子 どもたちが, 楽 しさの 評 価 に を 付 けているが,たまに が 見 ら れる を 付 けた 子 どもに 理 由 を 聞 いてみると, 低 学 年 では ゲームに 負 けたから という 理 由 が 多 いのに 対 して, 高 学 年 になると うまく 発 音 できなかった 覚 え られなかった 難 しかった といった 技 能 面 の 不 十 分 さを 気 にしている 子 どもが 多 いことが 分 かった 小 学 校 時 代 に 英 語 嫌 いは 絶 対 につくってはならないので, 次 の 点 に 配 慮 して, 活 動 を 進 めるようにしたいと 考 えている 楽 しさ にするために 覚 えることを 強 調 しない ( 単 純 なリピートを 多 くしない ) よく 誉 め, 自 信 を 付 ける HRTも 一 緒 に 楽 しむ (ハイテンションの 演 技!) 乗 りが 悪 いときは, 柔 軟 に 計 画 を 変 更 する ( 楽 しくないまま, 時 間 を 費 やさ ない ) 友 達 や 先 生 とのコミュニケーションを 楽 しむ 活 動 を 多 くする 分 からなかったり, 忘 れてしまって 困 っている 人 がいたら,すぐ 友 達 が 助 ける ( 教 える)ということをできるようにしておく 難 しいところや 不 安 なところを 子 どもたちに 問 いかけ, 分 からないまま( 不 安 なまま) 活 動 を 進 めないようにする ( 特 に 高 学 年 ) 課 題 意 識, 目 的 意 識 を 継 続 させ, 達 成 感 を 味 わうことができるようにする ( 特 に 高 学 年 ) (5) その 他 ( 中 学 校 との 連 携,ICTの 効 果 的 な 活 用 等 ) 1 中 学 校 との 連 携 由 利 中 学 校 の 英 語 担 当 教 員 と 授 業 を 見 合 ったり, 情 報 交 換 したりする 機 会 を 年 2 回 設 けている 本 校 で 行 っている 英 語 活 動 の 内 容 を 紹 介 したり, 卒 業 生 の 中 学 校 での 英 語 学 習 への 取 り 組 みの 様 子 を 聞 いたりした また, 小 学 校 から 中 学 校 へ の 接 続 をスムーズに 行 うためにはどうしていったらいいかについても 協 議 した 本 校 の 卒 業 生 ( 中 学 1 2 年 生 )の 様 子 から 英 語 学 習 へ 意 欲 的 に 取 り 組 む 生 徒 が 多 い リエゾン( 連 音 )を 聞 き 取 ったり, 話 したりすることができる 生 徒 がいる 小 学 校 での 英 語 活 動 への 要 望 現 在 小 学 校 でやっているように, 楽 しみながら 英 語 に 触 れる 機 会 を 多 く 設 定 してほしい 発 音 は, 聞 こえたまま 真 似 る(カタカナで 教 えたりしない)という 指 導 方 法 をこれからも 続 けてほしい - 5 -
ローマ 字 の 読 み 書 き( 特 にヘボン 式 )をきちんと 身 に 付 けさせてほしい こ のことについては, 開 校 初 年 度 から 中 学 校 との 連 携 の 話 し 合 いで 要 望 されてき たものなので,6 年 生 は 卒 業 前 に 復 習 を 必 ず 行 うようにしている 小 学 校 の 英 語 活 動 のはじめと 終 わりのあいさつを 中 学 校 と 同 じように 行 う 単 語 や 基 本 表 現 は, 中 学 校 の 教 科 書 を 参 考 にする 数 字, 曜 日, 月 などは 聞 いて 理 解 でき,できればある 程 度 は 言 えるようにす る 2 ICTの 効 果 的 な 活 用 ALTの 発 音 の 様 子 をデジタルカメラの 録 画 機 能 を 使 って, 録 画 し 活 用 した デジタルカメラの 録 画 は,ビデオカメラの 録 画 よりも 手 軽 である 上 に,パソコン にも 簡 単 に 取 り 込 めるので 便 利 である ALT 不 在 の 場 合 でも,その 映 像 を 見 な がら 練 習 できる 上 に,いつでも 繰 り 返 し 活 用 できるという 点 で 効 果 があった ま た, 音 声 だけでなく 映 像 で 口 形 を 確 認 しながら 練 習 できるという 点 も 良 かった 3 本 校 における 取 組 の 成 果 等 (1) 子 どもたちの 楽 しさの 自 己 評 価 の 平 均 が,とても 楽 しい(81.7%), 楽 しい(17.5%) となっており, 昨 年 度 よりも 楽 しいと 感 じる 子 どもが 増 えた (2) 身 近 な 易 しい 英 語 や 外 国 の 文 化 に 興 味 をもつ 子 どもが 増 えた (3) 外 国 人 が 訪 問 しても, 物 怖 じせず 進 んでかかわろうとする 態 度 が 身 に 付 いてきた (4) 簡 単 な 英 語 の 指 示 にも 抵 抗 なく 反 応 する 子 どもが 増 え, 英 語 活 動 以 外 の 時 間 でも, 英 語 で 話 しかけると, 自 然 に 英 語 で 応 える 子 どもの 姿 が 見 られるようになった (5) ALTの 英 語 を 推 量 しながら 聞 く 態 度 が 身 に 付 いてきた (6) 高 学 年 の 子 どもたちは,アメリカの 小 学 生 とビデオレターのやり 取 りをしたり, イギリスの 小 学 生 とクリスマスカードの 交 換 をしたりした その 結 果, 世 界 の 友 達 と 仲 良 くするためのツールとして 英 語 を 活 用 するという 意 識 をもつようになってき た (7) Classroom Englishの 使 用 について,90%の 教 員 が 指 導 力 の 向 上 を 自 覚 することが できた (8) 授 業 参 観 日,みんなの 登 校 日 等 に 英 語 活 動 の 授 業 を 行 い, 保 護 者 や 祖 父 母 に 紹 介 するようにしてきたところ, 保 護 者 からは, 子 どもが 生 き 生 きと 英 語 活 動 に 取 り 組 む 姿 に 好 意 的 な 感 想 が 寄 せられるようになった - 6 -
資 料 1 毎 時 間 作 成 している 活 動 案 - 7 -
資 料 2 子 ど も の 自 己 評 価 カ ー ド - 8 -