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った 場 合 など 監 事 の 任 務 懈 怠 の 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 減 算 する (8) 役 員 の 法 人 に 対 する 特 段 の 貢 献 が 認 められる 場 合 は その 程 度 に 応 じて 業 績 勘 案 率 を 加 算 することができる

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学校安全の推進に関する計画の取組事例

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目 次 策 定 の 背 景... 1 防 衛 技 術 戦 略 の 位 置 付 け 及 び 防 衛 省 の 技 術 政 策 の 目 標... 2 技 術 政 策 上 考 慮 すべき 課 題... 4 推 進 すべき 具 体 的 施 策... 6 諸 施 策 の 基 礎 となる 技 術 情 報 の 把 握... 6 中 長 期 技 術 見 積 りの 策 定... 8 プロジェクト 管 理 による 最 適 な 防 衛 装 備 品 の 取 得 に 向 けた 対 応... 8 将 来 装 備 に 向 けた 研 究 開 発 の 実 施... 9 防 衛 用 途 として 期 待 される 先 進 的 な 技 術 の 発 掘 と 育 成... 13 適 正 な 技 術 管 理 と 知 的 財 産 の 活 用... 13 研 究 開 発 の 基 盤 の 充 実... 15 留 意 事 項... 17

策 定 の 背 景 我 が 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 は 様 々な 課 題 や 不 安 定 要 因 がより 顕 在 化 先 鋭 化 してきており 一 層 厳 しさを 増 している 北 朝 鮮 は 核 ミサイル 開 発 を 進 展 させ 我 が 国 に 対 する 挑 発 的 な 言 動 を 繰 り 返 し また 中 国 は 東 シナ 海 や 南 シナ 海 を 始 めとする 海 空 域 等 における 活 動 を 急 速 に 拡 大 活 発 化 させ ロシ アは 軍 の 近 代 化 を 継 続 しながら アジア 太 平 洋 地 域 のみならず 軍 の 活 動 を 活 発 化 させ その 活 動 領 域 を 拡 大 する 傾 向 が 見 られる このような 国 際 情 勢 の 下 技 術 革 新 の 進 展 とあいまって 各 国 はゲーム チ ェンジャーとなりうる 最 先 端 の 軍 事 技 術 をいち 早 く 保 有 するため 研 究 開 発 に 注 力 している 例 えば 中 国 は 国 防 費 を 拡 充 し 新 たな 弾 道 ミサイル 極 超 音 速 兵 器 ステルス 戦 闘 機 無 人 機 対 衛 星 兵 器 や 独 自 の 測 位 衛 星 等 の 開 発 を 進 めており ロシアはステルス 戦 闘 機 等 の 開 発 を 進 めるなど 先 端 技 術 の 保 有 を 目 指 している 他 方 米 国 は 最 新 技 術 の 普 及 が 従 来 の 戦 闘 様 相 を 変 えるとの 認 識 の 下 自 国 の 技 術 的 優 越 を 維 持 拡 大 するため 第 3のオフセット 戦 略 (1 を 提 唱 し 米 国 防 省 高 等 研 究 計 画 局 (DARPA)を 中 心 として 企 業 や 大 学 に 対 し 最 先 端 科 学 技 術 を 軍 事 技 術 へ 転 用 するための 投 資 を 積 極 的 に 実 施 してい る また 最 先 端 の 技 術 を 有 する 兵 器 として 高 出 力 エネルギー 兵 器 自 律 兵 器 高 速 打 撃 兵 器 等 の 研 究 を 進 め 大 国 を 含 めた 脅 威 に 対 する 通 常 戦 力 による 抑 止 を 強 化 しようとしている さらに 革 新 的 な 民 生 技 術 を 軍 事 分 野 に 取 り 込 むため 国 防 省 と 民 生 部 門 の 架 け 橋 として 国 防 イノベーション 実 験 ユニット(D IUx{Defense Innovation Unit Experimental})を 設 置 したところである 今 や 技 術 革 新 の 急 速 な 進 展 が グローバルな 安 全 保 障 環 境 に 大 きな 影 響 を 与 えているということは 論 ずるまでもない したがって 我 が 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 が 一 層 厳 しさを 増 す 中 いかなる 事 態 においても 国 民 の 命 と 平 和 な 暮 らしを 守 り 抜 くために 我 が 国 が 有 する 高 い 技 術 力 を 有 効 に 活 用 する 必 要 がある このような 考 え 方 は 我 が 国 の 安 全 保 障 防 衛 における 重 要 事 項 とし て 様 々な 政 府 全 体 の 政 策 指 針 においても 示 されているところである 平 成 25 年 12 月 に 閣 議 決 定 された 国 家 安 全 保 障 戦 略 では 国 家 安 全 保 障 の 観 点 から 我 が 国 の 高 い 技 術 力 は 経 済 力 や 防 衛 力 の 基 盤 であり デュアル (1 2014 年 11 月 に 米 国 国 防 省 が 発 表 した DII: Defense Innovation Initiative による 1

ユース 技 術 を 含 め 一 層 の 技 術 の 振 興 を 促 し 我 が 国 の 技 術 力 の 強 化 を 図 る 必 要 があることが 確 認 されている 併 せて 閣 議 決 定 された 平 成 26 年 度 以 降 に 係 る 防 衛 計 画 の 大 綱 及 び 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 ( 平 成 26 年 度 ~ 平 成 30 年 度 ) においては 防 衛 力 整 備 の 上 で 産 学 官 の 力 の 結 集 と 民 生 技 術 (デュアルユース 技 術 )の 積 極 的 な 活 用 の 必 要 性 が 指 摘 されている さらに この 点 については 防 衛 生 産 技 術 基 盤 戦 略 (2 ( 平 成 26 年 6 月 防 衛 省 策 定 )においても 我 が 国 の 比 較 優 位 を 踏 まえつ つ 戦 略 的 に 研 究 開 発 を 行 う 必 要 があるとの 認 識 を 示 している また 科 学 技 術 政 策 の 観 点 からは 平 成 28 年 1 月 に 閣 議 決 定 された 第 5 期 科 学 技 術 基 本 計 画 (3 において 国 家 安 全 保 障 上 の 諸 課 題 に 対 し 必 要 な 研 究 開 発 を 推 進 することが 初 めて 明 記 され 科 学 技 術 イノベーション 総 合 戦 略 201 6 ( 同 年 5 月 閣 議 決 定 )において 具 体 的 課 題 や 取 組 が 規 定 されるに 至 ったとこ ろである 防 衛 技 術 戦 略 の 位 置 付 け 及 び 防 衛 省 の 技 術 政 策 の 目 標 (1) 防 衛 技 術 戦 略 の 位 置 付 け 防 衛 省 が 国 家 安 全 保 障 戦 略 を 始 めとする 政 府 全 体 の 一 連 の 政 策 指 針 の 下 で 防 衛 力 の 質 を 必 要 かつ 十 分 に 確 保 し 抑 止 力 及 び 対 処 力 を 高 めていくため には 中 長 期 的 な 防 衛 構 想 を 念 頭 に 置 きながら ゲーム チェンジャーとなり 得 る 革 新 技 術 から 既 存 装 備 品 に 適 用 される 高 度 な 技 術 まで 国 家 安 全 保 障 上 重 要 な 技 術 力 を 限 られた 資 源 の 下 で 強 化 していくことが 必 要 である このような 認 識 に 基 づき 防 衛 省 として 我 が 国 の 防 衛 力 の 基 盤 である 技 術 力 を 効 果 的 効 率 的 に 強 化 (4 するため 防 衛 技 術 戦 略 を 策 定 する 本 戦 略 では 防 衛 省 における 技 術 政 策 の 目 標 を 示 した 上 で 防 衛 技 術 を 取 り 巻 く 昨 今 の 環 境 の 変 化 を 考 慮 すべき 課 題 として 整 理 する その 後 それらの 考 (2 装 備 の 生 産 及 び 開 発 に 関 する 基 本 方 針 防 衛 産 業 整 備 方 針 並 びに 研 究 開 発 振 興 方 針 について( 通 達 ) ( 防 装 管 第 1535 号 45.7.16) いわゆる 国 産 化 方 針 に 代 わり 防 衛 生 産 技 術 基 盤 の 維 持 強 化 の 方 向 性 を 示 す 指 針 (3 科 学 技 術 基 本 法 ( 平 成 7 年 法 律 第 130 号 ) 第 9 条 第 1 項 の 規 定 に 基 づき 政 府 が 策 定 する 科 学 技 術 の 振 興 に 関 する 基 本 的 な 計 画 (4 防 衛 省 設 置 法 ( 昭 和 29 年 法 律 第 164 号 ) 第 36 条 において 防 衛 装 備 庁 は 装 備 品 等 について その 開 発 及 び 生 産 のための 基 盤 の 強 化 を 図 りつつ 研 究 開 発 調 達 補 給 及 び 管 理 の 適 正 かつ 効 率 的 な 遂 行 並 び に 国 際 協 力 の 推 進 を 図 ることを 任 務 とする とされている 2

慮 すべき 課 題 を 踏 まえつつ 目 標 を 達 成 するために 戦 略 的 に 取 り 組 むべき 各 種 施 策 の 基 本 的 な 方 向 性 を 示 す 本 戦 略 は 防 衛 計 画 の 大 綱 に 示 される 我 が 国 の 防 衛 の 在 り 方 を 踏 まえているが 大 綱 がおおむね10 年 程 度 の 期 間 を 念 頭 に 置 いているのに 対 し 防 衛 装 備 品 の 研 究 開 発 には 相 応 の 期 間 を 要 し 要 素 研 究 から 量 産 化 までに 長 くは20 年 程 度 の 期 間 を 要 するものもあることから 本 戦 略 はそれぞれの 技 術 のサイクルに 合 わせて おおむね20 年 程 度 の 期 間 を 念 頭 に 置 く そのため 本 戦 略 の 下 で 目 指 す 技 術 力 は 将 来 の 防 衛 計 画 の 大 綱 や 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 の 策 定 に 当 たって の 基 礎 となり 得 るものである なお 防 衛 生 産 技 術 基 盤 戦 略 が 防 衛 産 業 基 盤 育 成 の 観 点 からの 各 種 施 策 の 方 向 性 を 示 したのに 対 し 本 戦 略 は 技 術 力 強 化 の 観 点 から 各 種 施 策 の 基 本 的 な 方 向 性 を 示 すものである (2) 防 衛 省 の 技 術 政 策 の 目 標 我 が 国 の 防 衛 力 の 基 盤 である 技 術 力 を 強 化 し 更 に 強 固 な 防 衛 力 の 基 盤 とす るべく 防 衛 省 の 技 術 政 策 の 目 標 を 以 下 の2 点 に 定 めた この2 点 は 相 補 的 相 乗 的 なものであり 一 方 を 推 進 することが 一 方 の 向 上 にもつながり 両 者 を 推 し 進 めることによって 我 が 国 の 技 術 力 の 強 化 につながっていく 1 技 術 的 優 越 の 確 保 我 が 国 の 高 い 技 術 力 は 経 済 力 と 防 衛 力 の 基 盤 を 成 しており 諸 外 国 に 対 す る 技 術 的 優 越 を 確 保 することは 防 衛 力 強 化 に 直 接 的 に 寄 与 するのみならず 技 術 的 奇 襲 (5 を 防 ぐといった 観 点 からも 国 家 安 全 保 障 上 重 要 な 意 義 を 持 つ 加 えて 国 際 共 同 研 究 開 発 を 行 う 場 合 等 において 我 が 国 が 主 導 的 な 立 場 を 確 保 することを 可 能 とする バーゲニングパワーの 源 泉 ともなるものである 当 然 ながら 技 術 的 優 越 を 確 保 することは 次 に 述 べる 優 れた 装 備 品 の 創 製 にも 貢 献 する (5 1957 年 にソビエト 連 邦 ( 当 時 )が 人 類 初 となる 人 工 衛 星 の 打 ち 上 げに 成 功 し 米 国 に 強 い 衝 撃 を 与 えた いわゆる スプートニク ショック のような 想 定 外 の 他 国 の 技 術 的 進 展 により 安 全 保 障 環 境 に 急 激 な 変 化 が 生 じる 出 来 事 のこと 3

2 優 れた 防 衛 装 備 品 の 効 果 的 効 率 的 な 創 製 防 衛 装 備 庁 は 新 たな 脅 威 や 多 様 な 事 態 に 柔 軟 かつ 迅 速 に 対 応 し 得 る 各 自 衛 隊 等 の 運 用 ニーズに 合 致 した 高 度 な 防 衛 装 備 品 を 創 製 する 必 要 がある 一 方 防 衛 装 備 品 の 高 度 化 複 雑 化 に 伴 い 研 究 開 発 コストを 含 むライフサイクルコスト は 上 昇 傾 向 にあり 抑 制 が 必 要 である そのため ライフサイクル 全 般 を 通 じた コスト 意 識 を 常 に 念 頭 に 置 き 防 衛 力 整 備 上 の 優 先 順 位 との 整 合 性 を 確 保 しつ つ 優 れた 防 衛 装 備 品 を 効 果 的 効 率 的 に 創 製 する また 優 れた 防 衛 装 備 品 の 創 製 は その 過 程 において 技 術 力 を 蓄 積 することとなり 上 に 述 べた 技 術 的 優 越 の 確 保 にも 貢 献 し ひいては 他 国 に 対 するバーゲニングパワーに 繋 がり 得 る 技 術 政 策 上 考 慮 すべき 課 題 本 項 では 前 項 で 示 した 目 標 を 達 成 するために 特 に 踏 まえておくべき 防 衛 技 術 を 取 り 巻 く 昨 今 の 環 境 の 変 化 について 考 慮 すべき 課 題 として 整 理 する (1) 技 術 のボーダレス 化 デュアルユース 化 の 進 展 近 年 防 衛 技 術 と 民 生 技 術 との 間 でボーダレス 化 デュアルユース 化 が 進 展 し 両 者 の 相 乗 効 果 によるイノベーションの 創 出 が 期 待 されており 既 存 の 防 衛 産 業 が 有 する 技 術 のみならず 我 が 国 が 保 有 する 幅 広 い 分 野 の 技 術 にも 目 を 向 け これらを 進 展 させることにも 留 意 しなければ 真 に 優 れた 装 備 品 の 創 製 にはつながらなくなってきている 第 5 期 科 学 技 術 基 本 計 画 において 科 学 技 術 には 多 義 性 があり ある 目 的 のために 研 究 開 発 した 成 果 が 他 の 目 的 に 活 用 できることを 踏 まえ ( 中 略 ) 適 切 に 成 果 の 活 用 を 図 っていくことが 重 要 とされているとおり 科 学 技 術 政 策 の 観 点 からも 防 衛 と 民 生 の 双 方 の 技 術 連 携 を 促 進 するため 産 学 官 の 力 を 結 集 し 防 衛 にも 応 用 可 能 な 民 生 技 術 の 積 極 的 な 活 用 (スピンオン)を 行 うととも に 民 生 分 野 への 防 衛 技 術 の 展 開 (スピンオフ)を 図 り 我 が 国 の 技 術 力 を 進 展 させることが 重 要 である このため 安 全 保 障 と 民 生 分 野 の 双 方 に 活 用 可 能 な 先 進 的 な 技 術 を 創 出 し 4

技 術 力 の 強 化 を 図 るとともに 関 係 府 省 産 学 と 連 携 し 我 が 国 が 有 する 様 々 な 技 術 力 を 効 果 的 効 率 的 に 活 用 し 真 に 優 れた 装 備 品 の 創 製 につなげること が 一 層 不 可 欠 となってきている (2) 防 衛 装 備 品 の 複 雑 化 高 性 能 化 と 国 際 共 同 研 究 開 発 の 拡 大 防 衛 装 備 品 の 複 雑 化 高 性 能 化 に 伴 い F-35 戦 闘 機 やA400M 輸 送 機 等 世 界 的 に 国 際 共 同 研 究 開 発 が 増 加 する 潮 流 にある 国 際 共 同 研 究 開 発 は 各 国 の 優 れた 技 術 を 集 約 し 研 究 開 発 費 を 分 担 することを 可 能 とするのみなら ず 相 手 国 との 安 全 保 障 上 の 協 力 関 係 や 相 互 運 用 性 の 強 化 に 貢 献 する また 我 が 国 と 共 通 の 価 値 観 を 有 する 国 々の 能 力 が 向 上 することによって 地 域 の 安 定 に 寄 与 することが 期 待 できることからも 考 慮 する 必 要 がある 我 が 国 においても 防 衛 生 産 技 術 基 盤 戦 略 に 沿 って 他 国 に 依 存 すべきでな い 防 衛 装 備 品 は 国 内 開 発 を 基 本 とするものの 国 際 共 同 研 究 開 発 にも 積 極 的 に 対 応 し 効 果 的 な 技 術 力 の 強 化 と 防 衛 生 産 技 術 基 盤 の 維 持 強 化 を 図 りつつ 世 界 の 潮 流 に 取 り 残 されないよう 常 に 留 意 し 続 ける 必 要 がある その 際 我 が 国 の 技 術 力 を 十 分 に 分 析 し 様 々な 観 点 から 我 が 国 にとって 優 位 な 立 場 を 確 立 していくなど より 効 果 的 効 率 的 な 協 力 形 態 を 追 求 することが 重 要 である (3) 防 衛 装 備 移 転 における 技 術 流 出 リスク 我 が 国 では 武 器 輸 出 三 原 則 等 (6 の 下 一 部 の 例 外 化 措 置 を 除 き 防 衛 装 備 の 移 転 (7 を 行 っていなかったが 平 成 26 年 4 月 に 防 衛 装 備 移 転 三 原 則 が 閣 議 決 定 され 防 衛 装 備 の 海 外 移 転 に 係 る 方 針 が 包 括 的 に 整 理 され 明 確 な 原 則 が 定 められる こととなった これにより 防 衛 生 産 技 術 基 盤 戦 略 においても 政 府 主 導 の 下 に 積 極 的 戦 略 的 に 国 際 共 同 開 発 生 産 等 の 防 衛 装 備 技 術 協 力 を 推 進 する ための 必 要 な 措 置 を 講 じる とされている 防 衛 装 備 の 移 転 や 国 際 共 同 研 究 開 発 を 進 める 上 では 関 連 する 知 的 財 産 を 保 護 活 用 するための 適 切 な 知 的 財 産 管 理 が 必 要 となるとともに 移 転 される 防 (6 武 器 輸 出 三 原 則 ( 衆 議 院 決 算 委 員 会 答 弁 1967.4.21) 及 び 武 器 輸 出 に 関 する 政 府 統 一 見 解 ( 衆 議 院 決 算 委 員 会 答 弁 1976.2.27) の 総 称 を 指 す (7 国 家 安 全 保 障 会 議 及 び 閣 議 決 定 (2014.4.1) 5

衛 装 備 が 安 全 保 障 上 及 ぼす 懸 念 の 程 度 を 把 握 する 一 つの 指 標 として 技 術 的 な 観 点 からの 評 価 が 求 められる 一 方 当 該 三 原 則 の 対 象 とならない 民 生 用 途 とし て 海 外 移 転 される 技 術 についても 軍 事 転 用 による 安 全 保 障 上 の 影 響 について 検 討 した 上 で 移 転 するため 経 済 産 業 省 との 緊 密 な 連 携 態 勢 を 維 持 強 化 する ことが 引 き 続 き 重 要 である 推 進 すべき 具 体 的 施 策 前 項 にて 明 らかにした 技 術 政 策 上 考 慮 すべき 課 題 を 踏 まえつつ 第 2 項 で 示 した 技 術 政 策 の 目 標 を 達 成 するため 以 下 のような 観 点 から 各 種 施 策 を 検 討 し た まず 我 が 国 及 び 諸 外 国 の 技 術 情 報 を 把 握 する 必 要 がある これは 我 が 国 や 諸 外 国 の 技 術 基 盤 の 優 位 性 を 確 認 するだけでなく 我 が 国 及 び 諸 外 国 にとって の 技 術 が 持 つ 安 全 保 障 上 の 価 値 を 認 識 し 将 来 の 動 向 も 把 握 するものである また 我 が 国 の 技 術 基 盤 を 強 化 するとともに 優 れた 装 備 品 の 効 果 的 効 率 的 な 創 製 を 目 指 し 技 術 の 育 成 を 着 実 に 行 う 必 要 がある ここでは 装 備 品 の 取 得 において 国 内 開 発 国 際 共 同 開 発 等 の 複 数 の 代 替 案 を 分 析 して 適 切 な 取 得 を 実 現 可 能 とする 技 術 力 を 蓄 積 するとともに 将 来 の 防 衛 装 備 品 のコンセプト と 研 究 開 発 のロードマップの 提 示 により 中 長 期 的 な 研 究 開 発 の 方 向 性 を 定 め 着 実 に 研 究 開 発 を 実 施 していく さらに 我 が 国 の 技 術 が 意 図 せず 他 国 に 流 出 しないよう 我 が 国 の 技 術 を 保 護 する 必 要 がある 技 術 の 流 出 は 国 際 社 会 の 平 和 及 び 安 全 の 維 持 や 我 が 国 の 技 術 的 優 越 の 確 保 の 妨 げとなる 可 能 性 があるほか 我 が 国 の 防 衛 能 力 の 露 呈 につながるおそれもある 知 的 財 産 の 活 用 の 観 点 からは 権 利 化 と 秘 匿 化 とを 使 い 分 けることが 可 能 と なるよう 適 切 な 知 的 財 産 管 理 の 制 度 や 体 制 を 整 備 していく 以 上 の 観 点 から 具 体 的 な 施 策 を 以 下 のとおり 示 す 諸 施 策 の 基 礎 となる 技 術 情 報 の 把 握 技 術 的 優 越 の 確 保 及 び 優 れた 防 衛 装 備 品 の 効 果 的 効 率 的 な 創 製 を 図 るため 以 下 の1~3の 観 点 に 留 意 した 上 で (1)~(3)に 示 す 情 報 を 把 握 する 6

1 現 時 点 で 他 国 に 対 し 優 位 な 技 術 基 盤 を 有 しており 引 き 続 き 資 源 を 投 入 す ることで 将 来 においても 技 術 的 優 越 を 確 保 し 続 けることが 可 能 となる 技 術 分 野 がある 当 該 技 術 分 野 は 我 が 国 にとって 強 みといえる 分 野 であり 他 国 との 共 同 研 究 開 発 を 行 う 場 合 には 交 渉 時 におけるバーゲニングパワ ーとなり 得 るものである 2 現 時 点 で 他 国 に 対 し 必 ずしも 優 位 な 技 術 基 盤 を 有 していないものの 資 源 を 継 続 的 に 投 入 し 一 定 の 技 術 力 を 保 持 しておかなければ 将 来 技 術 政 策 上 明 らかに 不 利 になる 技 術 分 野 がある 3 民 間 において 自 発 的 な 研 究 開 発 が 積 極 的 に 推 進 されるため 防 衛 省 として 多 くの 資 源 を 投 入 する 必 要 のない 技 術 分 野 についても これらの 技 術 を 常 続 的 に 把 握 することで 防 衛 装 備 品 への 転 活 用 を 効 率 的 に 図 ることが 可 能 となる (1) 防 衛 装 備 品 に 関 連 する 科 学 技 術 の 動 向 把 握 防 衛 技 術 を 支 えている 様 々な 科 学 技 術 について デュアルユース 技 術 や 萌 芽 的 最 先 端 技 術 を 含 む 国 内 外 の 科 学 技 術 に 関 する 現 状 と 動 向 を 把 握 する 当 該 動 向 把 握 は 国 内 外 の 現 有 防 衛 装 備 品 の 機 能 性 能 の 把 握 及 び 国 外 防 衛 装 備 品 の 将 来 の 動 向 を 把 握 するための 資 となるとともに 後 述 する 中 長 期 技 術 見 積 りの 策 定 に 資 するほか 我 が 国 が 保 有 する 技 術 の 諸 外 国 に 対 する 優 劣 の 把 握 により 我 が 国 にとって 重 要 な 技 術 の 特 定 や 技 術 交 流 等 の 各 種 施 策 にも 資 する なお 我 が 国 において 科 学 技 術 の 研 究 開 発 投 資 の 大 部 分 は 他 府 省 が 担 ってい ることから 関 係 府 省 各 研 究 機 関 等 が 有 する 技 術 情 報 については 総 合 科 学 技 術 イノベーション 会 議 や 国 家 安 全 保 障 会 議 とも 連 携 しつつ 効 率 的 に 収 集 する 仕 組 みを 検 討 する (2) 国 内 外 の 現 有 防 衛 装 備 品 の 機 能 性 能 及 び 構 成 技 術 の 把 握 国 内 外 の 現 有 防 衛 装 備 品 の 機 能 性 能 及 び 構 成 技 術 について 保 有 国 の 安 全 保 障 上 の 必 要 性 を 踏 まえて 分 析 することで 当 該 防 衛 装 備 品 にとっての 重 要 技 術 や 将 来 の 技 術 のニーズを 把 握 する これにより 特 に 優 位 性 のある 技 術 を 支 7

えるサプライチェーンの 把 握 や 開 発 着 手 前 に 実 施 するライフサイクルコストを 考 慮 した 代 替 案 分 析 等 の 検 討 に 資 するとともに 当 該 技 術 を 含 む 防 衛 装 備 品 構 成 品 等 の 移 転 の 判 断 に 際 し 移 転 相 手 国 の 防 衛 装 備 品 に 関 する 能 力 向 上 の 度 合 いを 評 価 することで 当 該 技 術 の 機 微 性 判 断 にも 資 する これらの 技 術 情 報 の 把 握 に 当 たっては 保 有 国 の 安 全 保 障 上 の 必 要 性 の 把 握 や 分 析 が 重 要 であることから 各 自 衛 隊 の 支 援 はもとより 関 係 府 省 の 知 見 も 得 て 実 施 する また 国 内 外 の 幅 広 い 技 術 情 報 の 収 集 が 必 要 となることから 海 外 への 調 査 員 の 派 遣 を 行 うとともに 調 査 会 社 等 に 対 するアウトソーシング 等 外 部 資 源 の 活 用 を 図 る (3) 国 外 の 防 衛 装 備 品 に 関 する 将 来 の 動 向 把 握 国 外 の 防 衛 装 備 品 を 対 象 とし 技 術 的 観 点 から 将 来 の 動 向 を 予 測 する 当 該 調 査 分 析 や 自 衛 隊 の 運 用 に 係 るニーズを 踏 まえることで 中 長 期 的 に 取 り 組 む 必 要 のある 研 究 開 発 事 業 計 画 の 策 定 及 び 優 れた 防 衛 装 備 品 の 効 果 的 効 率 的 な 創 製 につなげていく 中 長 期 技 術 見 積 りの 策 定 今 後 おおむね20 年 の 間 に 確 立 されることが 期 待 される 防 衛 装 備 品 に 適 用 が 可 能 な 技 術 の 進 展 の 見 通 しと 我 が 国 の 技 術 的 優 越 を 確 保 するために 確 立 しな ければならない 技 術 分 野 特 に 中 長 期 的 かつ 重 点 的 に 獲 得 を 目 指 すべきゲー ム チェンジャーとなり 得 る 先 進 的 な 技 術 分 野 を 明 らかにすべく 中 長 期 技 術 見 積 りを 策 定 する なお 本 見 積 りは 公 表 することで 優 れた 民 生 先 進 技 術 の 取 り 込 み(デュア ルユース 技 術 の 活 用 )や 防 衛 装 備 品 への 適 用 を 目 指 した 技 術 の 省 外 での 育 成 (オープンイノベーション)を 促 進 させるといった 効 果 が 期 待 できる プロジェクト 管 理 による 最 適 な 防 衛 装 備 品 の 取 得 に 向 けた 対 応 防 衛 装 備 品 を 取 得 するに 当 たっては 他 国 に 依 存 すべきではないなど 海 外 からの 導 入 が 困 難 なものについては 防 衛 生 産 技 術 基 盤 の 維 持 育 成 にも 直 結 する 国 内 開 発 を 基 本 とする これを 踏 まえつつ 国 際 共 同 開 発 等 の 複 数 の 代 替 8

案 に 対 して 主 要 性 能 ライフサイクルコスト 技 術 の 成 熟 度 リスク 等 の 観 点 から 分 析 を 行 い ライフサイクル 全 般 を 通 じて 最 も 費 用 対 効 果 に 優 れた 防 衛 装 備 品 の 取 得 を 実 現 していくことが 重 要 である このため 国 外 の 防 衛 装 備 品 の 将 来 動 向 に 加 え 外 部 組 織 の 活 用 諸 外 国 と の 交 流 等 による 技 術 情 報 の 取 得 先 行 的 な 研 究 やM&S (8 の 活 用 により 装 備 品 と しての 成 立 性 や 全 体 性 能 を 推 定 するなどの 活 動 を 推 進 し 防 衛 装 備 品 の 特 性 に 応 じた 最 適 な 取 得 に 向 けて 長 期 的 視 野 を 持 って 技 術 力 を 蓄 積 し 前 広 に 最 適 な 装 備 品 取 得 の 態 勢 を 強 化 する さらに 防 衛 装 備 品 の 構 想 段 階 から 廃 棄 までのライフサイクルを 管 理 するプ ロジェクト 管 理 の 下 国 内 開 発 や 国 際 共 同 開 発 といった 開 発 手 法 の 活 用 防 衛 装 備 品 の 統 合 運 用 ファミリー 化 及 び 共 通 化 に 加 えて 要 素 技 術 の 他 分 野 展 開 を 可 能 とする 共 通 性 拡 張 性 等 についても 考 慮 した 研 究 開 発 や 技 術 的 な 観 点 か らの 統 合 化 に 関 する 新 たな 提 案 開 発 後 の 防 衛 装 備 品 に 対 する 適 切 なフォロー アップの 実 施 等 安 全 保 障 環 境 の 変 化 や 技 術 進 展 に 迅 速 に 対 応 するとともに 海 外 移 転 等 の 装 備 品 の 国 際 化 にも 対 応 できるよう 防 衛 装 備 品 の 質 的 向 上 やライ フサイクルコストの 低 減 を 図 る 活 動 を 推 進 する 将 来 装 備 に 向 けた 研 究 開 発 の 実 施 我 が 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 が 一 層 厳 しさを 増 す 中 我 が 国 の 技 術 力 によ る 研 究 開 発 を 自 衛 隊 の 活 動 や 国 家 安 全 保 障 上 の 諸 課 題 の 解 決 につなげていくと ともに 他 国 に 依 存 すべきでない 技 術 やゲーム チェンジャーとなり 得 る 革 新 的 技 術 といった 重 要 な 技 術 についての 研 究 開 発 に 取 り 組 んでいく その 際 革 新 的 技 術 が 持 つ 潜 在 的 な 脆 弱 性 にも 配 意 する (1) 中 長 期 的 な 研 究 開 発 の 推 進 ( 研 究 開 発 ビジョンの 策 定 ) 研 究 開 発 ビジョンは 先 進 的 な 研 究 を 中 長 期 的 な 視 点 に 基 づいて 体 系 的 に 行 うため 将 来 的 に 主 要 な 防 衛 装 備 品 と 考 えられるものについて 取 り 組 むべき 技 術 的 課 題 を 明 らかにし 将 来 を 見 据 えた 防 衛 装 備 品 のコンセプトとそれに 向 けた 研 究 開 発 のロードマップを 提 示 し 中 長 期 的 な 研 究 開 発 の 方 向 性 を 定 める (8 Modeling and Simulation 9

ものである 統 合 運 用 を 踏 まえた 将 来 の 戦 い 方 能 力 見 積 り 戦 闘 様 相 の 変 化 等 を 踏 まえ おおむね15~20 年 後 までに 我 が 国 の 主 要 な 防 衛 装 備 品 となり 得 るものを 対 象 とし スマート 化 ネットワーク 化 及 び 無 人 化 といった 防 衛 技 術 の 動 向 を 見 据 えつつ 技 術 基 盤 の 育 成 向 上 が 必 要 なものについて 研 究 開 発 ビジョンを 策 定 する 策 定 した 研 究 開 発 ビジョンは 公 表 し 中 長 期 的 な 研 究 開 発 計 画 を 我 が 国 の 防 衛 産 業 等 とも 共 有 した 上 で 企 業 等 にとって 予 見 可 能 性 を 向 上 させ 安 定 的 効 率 的 な 設 備 投 資 や 人 員 配 置 を 促 すことで より 効 果 的 効 率 的 な 研 究 開 発 の 実 現 に 努 める 研 究 開 発 ビジョンでは 厳 しい 財 政 事 情 の 下 中 長 期 的 な 研 究 開 発 に 係 る 費 用 対 効 果 の 最 大 化 を 図 るため 技 術 的 な 観 点 からの 研 究 開 発 の 提 案 と 安 全 保 障 環 境 を 踏 まえて 将 来 において 必 要 となる 所 要 いわゆる 技 術 のシーズと 自 衛 隊 の 運 用 ニーズの 方 向 性 を 一 致 させていく すなわち 将 来 の 防 衛 装 備 品 に 必 要 な 重 点 的 に 取 り 組 むべき 主 要 な 技 術 やその 効 率 的 な 獲 得 手 段 を 明 らかにした 上 で 研 究 の 進 捗 及 び 安 全 保 障 環 境 の 変 化 に 応 じて 防 衛 装 備 品 のコンセプトとそ れに 向 けた 研 究 開 発 のロードマップを 柔 軟 に 見 直 していく このように 実 現 すべき 防 衛 装 備 品 やその 運 用 の 詳 細 について 具 体 的 な 機 能 性 能 想 定 する 任 務 等 を 技 術 安 全 保 障 環 境 さらには 経 済 性 といった 多 角 的 な 観 点 から 段 階 的 に 精 緻 化 していく (2) 防 衛 力 構 築 の 基 盤 を 着 実 に 担 う 研 究 開 発 防 衛 力 構 築 の 基 盤 を 着 実 に 担 う 研 究 開 発 は 自 衛 隊 の 運 用 ニーズに 基 づき 又 はそれを 先 取 りしつつ 着 実 かつ 速 やかに 行 うことが 必 要 である このような 研 究 開 発 においては 一 層 厳 しさを 増 す 安 全 保 障 環 境 や 財 政 事 情 を 踏 まえ 運 用 上 の 重 要 性 必 要 な 時 期 国 外 への 技 術 的 依 存 の 可 否 費 用 対 効 果 等 といった 観 点 とともに 技 術 を 防 衛 装 備 品 への 実 用 化 につなげるための 研 究 の 重 要 性 を 認 識 し 重 要 な 技 術 については 初 期 の 研 究 から 開 発 さらには 能 力 向 上 に 至 るまでの 各 段 階 に 切 れ 目 なく 資 源 配 分 を 行 い 自 衛 隊 の 運 用 ニー ズに 速 やかに 応 えられるよう 取 り 組 んでいく この 際 装 備 技 術 面 の 国 際 化 10

を 踏 まえつつ 防 衛 装 備 品 において 鍵 となる 基 盤 技 術 の 喪 失 や 国 外 流 出 を 防 ぐ ため 我 が 国 の 技 術 基 盤 の 強 化 も 考 慮 する かかる 観 点 を 踏 まえ 研 究 の 段 階 から 運 用 ニーズに 適 合 する 先 進 技 術 を 防 衛 装 備 品 として 実 証 し 運 用 が 可 能 となるまでの 過 程 を 体 系 化 し 実 現 を 図 る 機 能 性 能 その 時 期 等 を 十 分 に 検 討 した 研 究 開 発 を 推 進 する (3) 加 速 する 科 学 技 術 イノベーションの 進 展 への 対 応 ICT (9 ロボット AI (10 といった 分 野 においてはイノベーションの 進 展 が 著 しく 従 来 の 防 衛 装 備 品 で 行 われてきた 手 法 による 研 究 開 発 では 対 応 が 困 難 な 状 況 となってきている 技 術 進 展 の 速 さに 迅 速 に 対 応 していくため 数 年 先 を 見 据 え 技 術 者 と 運 用 者 が 一 体 となった 効 果 的 効 率 的 な 研 究 開 発 のための 方 策 を 検 討 していく このような 技 術 分 野 においては 我 が 国 では 民 間 を 中 心 に 様 々な 研 究 開 発 上 の 工 夫 が 検 討 実 践 されており 短 期 間 に 技 術 や 運 用 上 のアイデアを 具 現 化 し た 試 作 等 が 繰 り 返 されている 防 衛 分 野 にこのような 工 夫 を 取 り 入 れることに より 従 前 にない 特 徴 を 有 する 防 衛 装 備 品 の 創 製 につながり 得 ることから 研 究 開 発 の 実 施 に 当 たっては 運 用 者 を 交 えての 新 たな 運 用 方 法 の 実 証 が 必 要 不 可 欠 である この 側 面 からも 外 部 の 専 門 家 を 含 む 技 術 者 と 運 用 者 の 緊 密 な 連 携 について 検 討 を 進 めていく (4) 国 内 外 の 関 係 機 関 等 との 技 術 交 流 の 強 化 国 内 外 の 研 究 機 関 等 との 技 術 交 流 は 防 衛 装 備 庁 が 有 しない 先 進 技 術 を 活 用 することによって 優 れた 防 衛 装 備 品 の 創 製 や 効 果 的 効 率 的 な 研 究 開 発 に 資 するものである 昨 今 の 厳 しい 財 政 事 情 や 民 生 技 術 が 急 速 に 発 展 している 状 況 においては 全 ての 技 術 を 自 前 で 研 究 開 発 することは 困 難 であるため 国 内 外 の 他 機 関 との 技 術 交 流 を 強 化 することは 防 衛 技 術 戦 略 上 の 重 要 な 施 策 であ る 技 術 交 流 を 進 めるに 当 たっては それぞれの 研 究 開 発 課 題 や 目 的 に 応 じ 国 内 外 の 最 新 の 科 学 技 術 動 向 国 際 共 同 研 究 開 発 の 可 能 性 国 内 の 技 術 基 盤 の (9 Information and Communication Technology( 情 報 通 信 技 術 ) (10 Artificial Intelligence( 人 工 知 能 ) 11

維 持 強 化 等 の 観 点 を 考 慮 しつつ 進 めていくことが 必 要 である 特 に 民 生 分 野 においては 多 くの 分 野 で 我 が 国 が 高 い 技 術 力 を 有 している ことから 国 内 研 究 機 関 等 とのより 一 層 積 極 的 な 連 携 を 進 め 我 が 国 の 技 術 力 の 相 補 的 相 乗 的 な 向 上 を 図 る なお 国 内 研 究 機 関 等 との 技 術 交 流 については お 互 いの 研 究 活 動 に 対 する 考 え 方 等 を 理 解 尊 重 しつつ 相 互 の 自 発 的 な 意 思 に 基 づいて 行 うものとの 認 識 の 下 交 流 によって 得 られた 成 果 は 防 衛 分 野 における 優 れた 先 進 技 術 の 獲 得 のみならず 我 が 国 全 体 のイノベーションへの 貢 献 が 期 待 されることから 一 般 的 な 研 究 成 果 の 取 扱 いと 同 様 に 知 的 財 産 の 管 理 に 配 慮 した 上 で 適 切 に 公 開 していく また 国 際 共 同 研 究 開 発 の 実 施 においては 我 が 国 の 技 術 力 を 十 分 に 分 析 し 様 々な 観 点 から 我 が 国 にとって 優 位 な 立 場 を 確 立 していくなど より 効 果 的 効 率 的 な 協 力 形 態 を 追 求 することが 必 要 である 一 方 で 諸 外 国 との 技 術 交 流 は 単 に 技 術 的 な 意 義 のみならず 相 手 国 との 安 全 保 障 上 の 協 力 関 係 の 構 築 強 化 に 貢 献 する 側 面 もある 防 衛 装 備 移 転 三 原 則 策 定 以 降 諸 外 国 の 日 本 との 技 術 交 流 に 対 する 期 待 が 高 まっており そうした 側 面 も 踏 まえつつ 他 方 技 術 交 流 に 投 入 可 能 なリソースが 限 られていることも 念 頭 に 協 力 相 手 に 応 じた 適 切 な 交 流 形 態 等 について 総 合 的 に 判 断 することが 必 要 である 具 体 的 には 相 手 国 の 技 術 力 安 全 保 障 上 のニーズ 等 に 応 じて 従 来 からの 相 互 互 恵 的 な 国 際 共 同 研 究 開 発 を 行 う 場 合 や 人 材 の 受 入 れ 等 人 的 交 流 を 中 心 としたものとする 場 合 等 両 者 にとって 最 適 なものとなるよう これまでの 交 流 形 態 にとらわれず 外 部 機 関 との 連 携 による 交 流 も 含 めて 柔 軟 に 対 応 してい く その 上 で 国 地 域 別 の 技 術 交 流 については 現 時 点 では 以 下 のように 対 応 していく 1 米 国 との 間 では 既 に 多 くの 共 同 研 究 開 発 が 実 施 され 現 在 も 継 続 中 の 共 同 研 究 開 発 が 複 数 存 在 する 状 況 にあり 技 術 者 同 士 の 交 流 も 行 っている 米 国 は 軍 事 技 術 及 び 民 生 技 術 共 に 他 国 を 上 回 る 技 術 力 を 有 しており 引 き 続 き 積 極 的 なパートナーとして 協 力 していく 2 欧 州 諸 国 や 豪 州 は 特 定 の 技 術 分 野 において 我 が 国 に 対 して 比 較 的 優 位 であるケースが 多 い こうした 各 国 の 強 み 及 び 特 徴 を 把 握 した 上 で 相 互 補 12

完 的 な 互 恵 関 係 の 確 立 が 期 待 される 技 術 分 野 について 協 力 関 係 の 構 築 を 進 め ていく 3ASEAN 諸 国 インド 等 については 我 が 国 の 安 全 保 障 上 極 めて 重 要 な 地 域 である また 近 年 これら 地 域 において 我 が 国 との 技 術 協 力 に 関 する 期 待 が 高 まっている 状 況 にある このため これらASEAN 諸 国 等 との 間 においては 相 手 国 の 関 心 技 術 について その 背 景 を 丁 寧 に 調 査 した 上 で 維 持 運 用 面 での 支 援 を 含 め 積 極 的 に 関 与 していく なお 海 外 においては 多 国 間 での 共 同 研 究 開 発 等 も 行 われているところであ り 我 が 国 にとってより 効 果 的 効 率 的 な 協 力 形 態 となるよう 各 国 の 技 術 戦 略 等 を 注 視 しつつ 様 々な 場 を 活 用 して 意 見 交 換 等 を 継 続 し 多 様 な 可 能 性 を 継 続 的 に 検 討 していく 防 衛 用 途 として 期 待 される 先 進 的 な 技 術 の 発 掘 と 育 成 優 れた 防 衛 装 備 品 の 開 発 及 び 装 備 化 を 進 めていくためには 新 たに 出 現 しつ つある 先 進 的 な 技 術 分 野 を 積 極 的 に 活 用 していくとともに その 分 野 での 我 が 国 の 技 術 力 をより 一 層 向 上 させていく 必 要 がある そのために 大 学 独 立 行 政 法 人 の 研 究 機 関 企 業 等 における 独 創 的 な 研 究 を 発 掘 し 将 来 有 望 な 研 究 を 育 成 するため その 研 究 成 果 を 将 来 活 用 すること を 目 指 して 独 自 の 安 全 保 障 技 術 研 究 推 進 制 度 (ファンディング 制 度 )を 平 成 27 年 度 に 創 設 したところであり 引 き 続 き 推 進 していく 加 えて 技 術 的 優 越 の 確 保 のために 大 規 模 な 投 資 が 必 要 な 先 進 的 な 技 術 分 野 についても 萌 芽 的 研 究 の 育 成 を 行 う なお 本 制 度 では 研 究 成 果 の 最 大 活 用 の 観 点 から 得 られた 研 究 成 果 が 広 く 民 生 分 野 で 活 用 されることを 期 待 している また ファンディング 制 度 が 対 象 としている 基 礎 研 究 分 野 では 研 究 者 同 士 の 開 かれた 議 論 によってより 優 れ た 研 究 成 果 (オープン イノベーション)が 期 待 できることから 研 究 成 果 は 公 開 する 適 正 な 技 術 管 理 と 知 的 財 産 の 活 用 (1) 技 術 移 転 を 適 切 に 実 施 するための 技 術 管 理 13

技 術 管 理 の 目 的 は 防 衛 装 備 移 転 三 原 則 外 国 為 替 及 び 外 国 貿 易 法 ( 昭 和 2 4 年 法 律 第 228 号 ) 輸 出 貿 易 管 理 令 ( 昭 和 24 年 政 令 第 378 号 ) 等 の 枠 組 み 各 種 国 際 輸 出 管 理 レジーム 等 に 従 い 不 適 切 な 国 地 域 に 貨 物 や 技 術 が 流 出 することにより 当 該 国 及 び 地 域 の 武 器 の 性 能 等 が 向 上 し 国 際 社 会 の 平 和 及 び 安 全 の 維 持 の 妨 げとなることを 防 止 するともに 我 が 国 の 技 術 的 優 越 を 確 保 することである 防 衛 装 備 庁 は 国 際 共 同 研 究 開 発 等 を 含 む 防 衛 装 備 の 移 転 案 件 について 防 衛 装 備 移 転 三 原 則 に 基 づく 審 査 に 際 し 我 が 国 の 防 衛 能 力 の 露 呈 の 可 能 性 移 転 後 の 我 が 国 の 防 衛 能 力 に 対 する 影 響 等 の 視 点 に 加 え 他 国 からの 入 手 の 可 能 性 等 の 技 術 的 重 要 度 他 国 との 比 較 による 技 術 的 優 位 性 リバースエンジニア リングの 困 難 性 等 の 技 術 流 出 防 止 の 可 能 性 等 から 評 価 を 行 う この 結 果 を 国 家 安 全 保 障 会 議 経 済 産 業 省 等 に 対 して 適 正 かつ 効 果 的 な 防 衛 装 備 移 転 に 資 する 情 報 として 提 供 する デュアルユース 技 術 については 個 別 の 輸 出 審 査 において 経 済 産 業 省 と 協 力 し 軍 事 的 側 面 からの 当 該 技 術 の 機 微 性 の 評 価 に 積 極 的 に 参 画 する さらに ワッセナーアレンジメント 等 の 国 際 輸 出 管 理 レジームに 経 済 産 業 省 及 び 外 務 省 と 共 に 継 続 的 に 参 加 し 各 国 と 防 衛 技 術 デュアルユース 技 術 に 関 する 対 話 を 継 続 的 に 行 うとともに 我 が 国 の 周 辺 を 含 む 地 域 の 安 定 性 の 保 持 と 健 全 な 防 衛 生 産 技 術 基 盤 の 維 持 強 化 に 寄 与 する 提 案 及 びその 議 論 を 行 うことにより 国 際 的 なリスト 規 制 品 目 を 適 切 に 更 新 し 技 術 流 出 の 防 止 に 貢 献 する さらに 諸 外 国 の 関 係 機 関 との 連 携 を 強 化 し 情 報 共 有 を 行 うことにより 我 が 国 及 び 相 手 国 の 技 術 管 理 レベルの 向 上 を 図 る (2) 防 衛 省 が 保 有 する 知 的 財 産 の 活 用 第 5 期 科 学 技 術 基 本 計 画 や 平 成 28 年 5 月 に 知 的 財 産 戦 略 本 部 が 策 定 し た 知 的 財 産 推 進 計 画 2016 には 研 究 開 発 成 果 の 権 利 化 と 秘 匿 化 を 適 切 に 使 い 分 ける 重 要 性 がうたわれており 防 衛 装 備 庁 としても こうした 動 きを 踏 まえ 防 衛 装 備 移 転 を 考 慮 した 独 自 の 知 的 財 産 管 理 を 確 立 し 知 的 財 産 の 活 用 を 推 進 する 特 に 防 衛 装 備 の 海 外 移 転 に 当 たっては 移 転 先 での 利 用 を 踏 まえた 知 的 財 産 14

の 活 用 を 実 現 するため 自 らのみの 利 用 を 前 提 としていたこれまでの 知 的 財 産 管 理 制 度 を 見 直 し 我 が 国 の 官 民 が 保 有 する 技 術 を 知 的 財 産 の 権 利 関 係 という 形 で 的 確 に 把 握 した 上 で 防 衛 装 備 品 を 構 成 する 知 的 財 産 の 権 利 化 に 係 る 判 断 の 際 は 民 間 での 活 用 可 能 性 や 安 全 保 障 に 与 える 影 響 を 踏 まえ 公 開 あるいは 秘 匿 化 等 の 適 切 なオプションを 選 択 できることが 必 要 である 防 衛 装 備 庁 としては 知 的 財 産 権 として 権 利 化 し 企 業 等 での 実 施 を 許 諾 する 従 来 のやり 方 に 加 え 権 利 化 することなく 積 極 的 に 公 開 することで 更 なる 技 術 の 発 展 を 促 すオープン 戦 略 や 権 利 化 し 独 占 的 に 使 用 するほか 営 業 秘 密 等 と して 秘 匿 するクローズ 戦 略 を 適 切 に 使 い 分 ける(オープン&クローズ 戦 略 )こ とが 可 能 になるよう 企 業 等 の 意 向 も 踏 まえ 検 討 を 行 い 適 切 な 知 的 財 産 管 理 を 可 能 とする 制 度 や 体 制 を 整 備 する 研 究 開 発 の 基 盤 の 充 実 (1) 技 術 の 目 利 きができる 人 材 の 育 成 確 保 我 が 国 の 優 れた 民 生 技 術 をいち 早 く 発 掘 し 防 衛 技 術 に 活 用 していくために は 防 衛 技 術 のニーズを 十 分 に 把 握 した 上 で 膨 大 な 技 術 情 報 の 中 から 民 生 技 術 のデュアルユース 性 を 見 抜 くとともに 将 来 の 技 術 動 向 を 予 見 し 得 る 目 利 き ができる 人 材 が 必 要 である さらに 諸 外 国 の 将 来 の 技 術 動 向 も 踏 まえた 技 術 流 出 の 影 響 や 将 来 重 要 な 防 衛 技 術 となり 得 る 技 術 を 予 見 し 得 る 目 利 き ができる 人 材 も 必 要 である 予 見 すべき 技 術 の 動 向 には 防 衛 装 備 庁 の 投 資 に よる 伸 び だけでなく 民 間 分 野 の 自 発 的 な 投 資 による 伸 び や 国 際 的 な 技 術 トレンドの 変 化 も 含 まれることから 継 続 的 な 技 術 動 向 の 情 報 収 集 調 査 に 加 え 国 際 的 な 視 点 も 含 めた 技 術 動 向 を 俯 瞰 する 分 析 力 が 必 要 である このような 人 材 は 一 朝 一 夕 で 育 成 することは 困 難 であるが 防 衛 装 備 庁 職 員 の 技 術 力 を 高 め 研 究 所 等 の 研 究 実 績 を 蓄 積 することにより 鋭 意 育 成 して いく また 関 係 府 省 研 究 機 関 等 とのより 一 層 の 連 携 により 防 衛 装 備 庁 以 外 の 視 点 からも 目 利 き 人 材 を 育 成 していくとともに 外 部 の 人 的 資 源 であ る 民 間 や 自 衛 隊 OBの 知 見 の 活 用 も 含 め 検 討 する さらに 民 間 には 大 企 業 に 限 らず ベンチャーを 含 む 中 小 企 業 においても 先 進 的 な 技 術 に 精 通 した 技 術 者 が 存 在 することから 各 種 シンポジウム セミナー 等 を 活 用 し 防 衛 装 備 庁 15

との 研 究 交 流 の 場 を 積 極 的 に 設 け 優 れた 人 材 の 発 掘 とコミュニティの 利 活 用 の 検 討 も 進 める また 先 進 的 かつ 大 規 模 な 研 究 開 発 事 業 をマネージメントで きるプロジェクトマネージャー(11 の 育 成 も 重 要 性 を 増 している 特 に 防 衛 用 途 と 民 生 用 途 の 双 方 の 技 術 を 見 据 えてプロジェクトを 推 進 することができる 人 材 の 育 成 についても 強 化 する 我 が 国 の 高 い 技 術 力 は 人 材 のみならず 当 該 技 術 を 生 み 出 す 高 い 製 造 技 術 等 で 支 えられており 研 究 機 関 及 びベンチャーを 含 む 民 間 企 業 において 先 進 的 な 技 術 に 精 通 した 技 術 者 その 技 術 を 用 いた 製 品 等 のサプライチェーンの 把 握 等 広 範 な 技 術 情 報 の 収 集 分 析 のみならず 技 術 動 向 を 俯 瞰 することが 必 要 であ ることから 当 該 技 術 情 報 を 継 続 して 収 集 分 析 を 行 う 体 制 について 外 部 組 織 の 活 用 等 も 含 め 検 討 する (2) 積 極 的 な 情 報 発 信 上 述 のとおり 本 戦 略 を 含 め 中 長 期 技 術 見 積 りや 研 究 開 発 ビジョンを 公 表 し 優 れた 民 生 技 術 の 獲 得 を 促 進 するとともに 企 業 等 にとって 事 業 の 予 見 可 能 性 を 高 めることが 必 要 であり 積 極 的 にこれらの 情 報 発 信 を 行 っていく また 防 衛 装 備 庁 によるシンポジウムの 開 催 や 国 内 外 の 展 示 会 等 を 通 じ 防 衛 省 にお ける 技 術 に 関 する 政 策 全 般 について 幅 広 い 理 解 を 得 るための 情 報 発 信 や 広 報 活 動 も 引 き 続 き 積 極 的 に 行 っていく (3) 安 全 保 障 の 諸 課 題 に 対 する 技 術 的 な 貢 献 研 究 開 発 を 通 じて 獲 得 された 様 々な 技 術 力 をもって 防 衛 装 備 庁 が 自 衛 隊 の 活 動 する 様 々な 現 場 において 安 全 保 障 上 の 諸 課 題 に 対 し 直 接 的 に 貢 献 すること は 国 民 の 負 託 に 応 えるとともに 職 員 の 技 術 力 の 向 上 にも 資 するものである 東 日 本 大 震 災 発 生 直 後 の 東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 における 赤 外 線 計 測 による 遠 隔 からの 原 子 炉 温 度 調 査 北 朝 鮮 による 地 下 核 実 験 後 の 特 別 調 査 を 含 む 高 空 における 放 射 能 塵 等 の 継 続 的 な 調 査 分 析 等 今 後 とも 様 々な 場 面 におい て 防 衛 装 備 庁 が 有 する 技 術 を 安 全 保 障 に 係 る 諸 課 題 に 対 して 直 接 的 に 活 かし (11 プロジェクト 単 体 のみならず 複 数 のプロジェクトの 整 合 性 を 保 ちつつ 最 適 化 するプログラムマネージ ャーも 含 む 16

我 が 国 及 び 国 民 の 安 全 安 心 の 確 保 により 一 層 貢 献 していく 以 上 の 推 進 すべき 具 体 的 施 策 を 踏 まえ 防 衛 省 の 関 係 機 関 はもとより 産 学 官 の 連 携 強 化 を 図 るとともに 防 衛 装 備 庁 の 関 係 部 門 ( 政 策 立 案 部 門 開 発 部 門 研 究 所 等 )の 機 能 強 化 を 推 進 する 留 意 事 項 本 戦 略 の 下 防 衛 省 の 技 術 に 係 る 政 策 及 び 各 種 事 業 が 的 確 に 行 われることが 重 要 である さらに 本 戦 略 の 下 で 目 指 す 技 術 力 は 将 来 の 防 衛 計 画 の 大 綱 や 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 の 策 定 に 当 たっての 基 礎 となり 得 るものである また 本 戦 略 及 び 関 連 する 諸 施 策 は 今 後 の 実 施 状 況 を 分 析 評 価 するとと もに 我 が 国 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 の 変 化 や 科 学 技 術 の 進 展 が 著 しく 早 いこ とを 念 頭 に 置 いて 将 来 の 国 家 安 全 保 障 戦 略 防 衛 計 画 の 大 綱 中 期 防 衛 力 整 備 計 画 運 用 ニーズ 技 術 動 向 の 変 化 等 を 考 慮 し 適 宜 適 切 に 見 直 しを 図 るこ ととする 17