平成23年12月15日

平 成 23 年 12 月 15 日 橋 下 徹 次 期 大 阪 市 長 に 望 む 社 団 法 人 関 西 経 済 同 友 会 代 表 幹 事 大 竹 伸 一 代 表 幹 事 大 林 剛 郎 大 阪 府 市 経 営 改 革 推 進 委 員 会 委 員 長 帯 野 久 美 子 はじめに 関 西 経 済 同 友 会 は 大 阪 維 新 の 会 の 代 表 と 幹 事 長 が 今 回 の 大 阪 市 長 選 大 阪 府 知 事 選 で そろって 当 選 したことを 歓 迎 する 幕 末 の 志 士 坂 本 龍 馬 は 日 本 を 今 一 度 せんたくいたし 申 候 と 書 き 残 しているが 大 阪 維 新 の 会 代 表 である 橋 下 徹 次 期 大 阪 市 長 も 同 じ 心 意 気 で 大 阪 市 大 阪 府 の 改 革 に 取 り 組 むと 同 時 に 活 力 ある 新 しい 大 阪 ビジョンを 策 定 実 行 し 大 阪 ひいては 関 西 日 本 の 閉 塞 状 況 を 打 ち 破 っていただきたい 本 会 は 今 後 新 市 長 新 知 事 と 継 続 して 政 策 対 話 を 行 い 共 に 元 気 な 商 都 大 阪 をつくっていきたい 大 阪 都 構 想 の 評 価 今 回 の 選 挙 で 大 阪 維 新 の 会 が 掲 げる 大 阪 都 構 想 は その 方 向 性 において 民 意 を 得 たもの と 評 価 する 本 会 はこれまで 地 域 主 権 型 道 州 制 を 提 唱 しており 大 阪 都 構 想 が 道 州 制 へ 移 行 するワンステップとなるよう 今 後 の 具 体 化 のなかで 制 度 設 計 していただきたい 本 会 とし ても 研 究 する 関 西 では 京 都 滋 賀 和 歌 山 の 各 府 県 知 事 が 都 構 想 に 賛 意 を 示 していると 報 道 されてい る それらの 府 県 知 事 らにも 連 携 を 働 きかけ 地 域 が 主 役 となる 分 権 型 社 会 の 実 現 を 目 指 し てほしい そのためにも 大 阪 市 が 関 西 広 域 連 合 に 早 期 加 盟 することを 望 む 以 下 次 の6 本 柱 21 項 目 について 緊 急 に 提 言 する 1. 聖 域 なき 行 財 政 改 革 と 公 務 員 制 度 改 革 の 断 行 大 阪 維 新 の 会 の 掲 げる 行 財 政 改 革 の 考 え 方 を 支 持 する 既 得 権 益 にとらわれず あらゆる 施 策 をゼロベースで 見 直 すことが 必 要 である 大 阪 府 市 が 共 同 して 二 重 行 政 の 解 消 官 の 役 割 の 縮 小 と 民 間 活 力 の 活 用 に 取 り 組 み 大 阪 の 再 興 に 全 力 をあげていただきたい とりわけ 大 阪 市 役 所 の 行 財 政 公 務 員 改 革 は 急 務 である 大 阪 市 の 平 成 23 年 度 一 般 会 計 予 算 は 歳 出 が 歳 入 を 上 回 り その 財 源 不 足 を 土 地 売 却 や 基 金 からの 繰 り 入 れ 等 で 賄 っており 極 めて 不 健 全 である 市 職 員 人 件 費 の3 割 削 減 外 郭 団 体 の 整 理 補 助 金 の 整 理 などの 公 約 を リーダーシップを 発 揮 し スピーディーかつ 抜 本 的 な 聖 域 なき 行 財 政 改 革 公 務 員 改 革 を 断 行 することを 求 めたい 1

具 体 的 提 案 1 府 市 行 政 委 員 会 の 業 務 一 元 化 から 統 合 へ 行 政 委 員 会 は 一 執 行 機 関 への 権 限 集 中 を 防 ぎ 独 立 して 行 政 を 執 行 する 重 要 な 組 織 であ る しかし 現 実 には 十 分 にその 力 が 発 揮 できているとは 言 いがたい 府 市 の 行 政 委 員 会 の 将 来 の 統 合 共 同 設 置 を 見 据 えて まず 業 務 の 一 元 化 から 取 り 組 み 機 能 を 強 化 すべき である (A) 人 事 委 員 会 業 務 の 一 元 化 府 市 職 員 の 給 与 の 基 準 となる 民 間 給 与 は 府 内 ほぼ 同 額 であり 府 市 で 別 々に 調 査 する 意 味 はない 調 査 などの 業 務 の 共 同 化 を 行 うと 共 に 賃 金 センサスを 用 いた 給 与 の 官 民 格 差 の 実 態 を 把 握 し 府 民 市 民 に 分 かりやすい 給 与 決 定 のシステムを 導 入 すべきである 将 来 は 組 織 の 統 合 共 同 化 を 図 るべきである (B) 教 育 委 員 会 業 務 の 一 元 化 現 在 教 育 委 員 会 の 業 務 は 学 校 管 理 に 重 点 がおかれ 教 育 施 策 に 対 する 比 重 が 低 い 府 市 教 育 委 員 会 の 将 来 の 統 合 も 見 据 え 学 校 管 理 などの 重 複 業 務 の 統 合 をすすめ 児 童 生 徒 の 学 力 向 上 に 資 するための 教 育 施 策 に 重 点 を 置 くべきである また 初 等 中 等 高 等 教 育 をトータルで 考 える 必 要 があり 大 阪 府 全 域 の 教 育 委 員 会 の 統 合 または10 程 度 の 広 域 教 育 連 合 区 に 分 割 して 執 行 能 力 を 高 めることを 検 討 すべきである 2 府 市 職 員 の 給 与 制 度 の 一 元 化 大 阪 市 職 員 も 府 職 員 も 市 民 から 見 れば 同 じ 地 方 自 治 体 の 役 人 であり 給 与 水 準 は 同 等 とすべきである 同 時 に 特 別 休 暇 や 特 別 勤 務 手 当 てなどの 制 度 も 一 本 化 するなど 府 民 市 民 に 理 解 できる 制 度 に 改 革 すべきである 3 大 阪 市 交 通 局 の 民 営 化 : 地 下 鉄 とバス 事 業 の 完 全 分 離 大 阪 維 新 の 会 が 公 約 した 地 下 鉄 とバス 事 業 の 民 営 化 は 当 会 のかねてからの 主 張 であり 一 日 も 早 い 実 現 を 求 める まず 地 下 鉄 事 業 からバス 事 業 への 実 質 補 助 金 を 中 止 し 両 事 業 を 完 全 分 離 する そのうえで 民 営 化 株 式 公 開 へと 進 むべきである 株 式 公 開 のキャピタ ルゲインは 市 債 の 返 済 や 50 年 後 100 年 後 の 大 阪 づくりに 対 する 前 向 き 投 資 にあてるべきで ある また 大 阪 の 発 展 を 大 きく 左 右 する 京 阪 神 間 の 交 通 ネットワークの 充 実 のためにも 民 営 化 は 有 効 である 4 大 阪 府 市 水 道 事 業 の 統 合 : 琵 琶 湖 水 系 の 水 道 事 業 の 一 体 化 府 市 の 二 重 行 政 一 元 化 の 象 徴 として 速 やかに 水 道 事 業 の 統 合 に 再 挑 戦 することを 求 め る さらに 道 州 制 の 実 現 を 見 据 え 琵 琶 湖 淀 川 水 系 一 体 となった 水 道 事 業 の 統 合 を 関 西 広 域 連 合 に 働 き 掛 けていただきたい 5 大 阪 府 市 信 用 保 証 協 会 住 宅 供 給 公 社 の 統 合 府 市 が 所 管 する 信 用 保 証 協 会 を 統 合 し 経 営 合 理 化 と 融 資 審 査 機 能 の 充 実 を 図 る 府 市 の 住 宅 供 給 公 社 の 統 合 は 効 率 的 な 財 政 資 金 の 活 用 につながると 同 時 に 土 地 の 有 効 活 用 を 図 ることができる 民 営 化 民 間 委 託 も 検 討 すべきである 6 大 阪 市 24 区 長 への 権 限 委 譲 と 民 間 人 の 区 長 への 積 極 登 用 府 市 の 事 業 仕 分 けは 優 先 施 策 だが 市 庁 内 分 権 も 重 要 である 中 之 島 にある 大 阪 市 本 庁 に 権 限 が 集 中 することは 住 民 サービスの 視 点 から 望 ましくない 24 区 長 への 権 限 委 譲 は 正 しい 選 択 であり 区 長 には 経 営 感 覚 に 優 れた 民 間 人 を 積 極 的 に 登 用 するべきである 2

2. 経 済 成 長 戦 略 大 阪 の 閉 塞 感 を 打 ち 破 るには 経 済 の 成 長 が 不 可 欠 である 大 阪 府 市 一 体 となった 成 長 戦 略 の 策 定 には 大 賛 成 である 橋 下 知 事 時 代 に 策 定 した 大 阪 府 の 成 長 戦 略 および 平 松 市 長 時 代 の 大 阪 市 成 長 戦 略 はともに 今 後 10 年 間 の 目 標 として 実 質 2% 成 長 を 掲 げており 最 低 でもこの 水 準 を 達 成 すべく 最 大 限 努 力 すべきである そのためには 府 市 の 枠 を 超 え 関 西 全 体 を 見 据 えた 戦 略 が 必 要 である 厳 しい 国 際 的 な 都 市 間 競 争 に 生 き 残 るための 責 任 と 義 務 を 負 う 具 体 的 戦 略 を 打 ち 出 し 大 阪 府 市 がその 先 頭 に 立 つべきである なお 経 済 成 長 と 市 民 生 活 の 安 定 のために 安 全 安 定 安 価 のエネルギーの 確 保 に 留 意 していただきたい 具 体 的 提 案 1 成 長 戦 略 会 議 の 設 置 府 市 経 済 界 が 一 体 となった 成 長 戦 略 を 議 論 する 場 の 設 営 を 強 く 求 める 形 式 的 な 意 見 交 換 の 会 議 体 ではなく 具 体 化 にあたっては テーマごとにタスクフォースを 置 く 当 会 は 積 極 的 に 協 力 する 2 大 阪 にふさわしいIR( 統 合 型 リゾート)の 誘 致 観 光 振 興 による 成 長 策 は 有 効 である その 方 策 としてIR( 統 合 型 リゾート)が 考 えられ る 当 会 はどのようなIRが 大 阪 にふさわしいかを 目 下 調 査 研 究 中 であり 来 春 具 体 的 に 提 言 する 政 府 国 会 に 府 市 経 済 界 が 共 同 してIR 関 係 法 制 の 制 定 を 働 きかけ その 実 現 によって 観 光 客 を 例 えば 100 万 人 増 やす 計 画 を 立 てることを 提 案 する 3スポーツの 力 による 成 長 戦 略 の 立 案 関 西 はスポーツ 用 品 産 業 の 世 界 三 大 集 積 地 のひとつに 数 えられる 当 会 はこうしたこと を 背 景 に スポーツを 取 り 巻 く 多 くの 関 連 産 業 の 振 興 を 図 るべく スポーツコミッション 関 西 準 備 委 員 会 を 立 ち 上 げ 来 春 本 委 員 会 を 設 立 する 大 阪 府 市 はスポーツのもつ 力 を 認 識 し 成 長 戦 略 に 取 り 込 んでいただきたい 具 体 的 には オリンピックのシニア 版 といわれる ワールド マスターズ ゲームズ (World Masters Games)の 日 本 初 誘 致 を 検 討 いただきたい 当 会 は 積 極 的 に 支 援 する 4 地 方 税 の 体 系 の 見 直 し 大 阪 府 市 の 法 人 住 民 税 の 超 過 課 税 をまず 撤 廃 し 将 来 的 には 軽 減 すべきである 府 の 法 人 事 業 税 や 市 の 固 定 資 産 税 都 市 計 画 税 も 軽 減 するなど 大 阪 に 国 内 外 から 企 業 を 呼 び 込 むた めの 優 遇 措 置 が 必 要 である 5 特 区 と 大 学 の 融 合 関 西 イノベーション 国 際 戦 略 総 合 特 区 ( 申 請 中 )と 関 西 の 大 学 の 力 を 活 用 し 内 外 の 企 業 誘 致 新 産 業 創 出 に 積 極 に 取 り 組 むべきである 3. 都 市 づくり 大 阪 が 都 市 間 競 争 に 勝 ち 抜 いていくためには ヒト モノ カネ 情 報 の 集 積 がカギであ る それにはまず 関 西 全 体 をにらみ そのなかでの 大 阪 の 役 割 と 方 向 を 示 した 具 体 的 な 都 市 ビジョンを 早 急 に 明 確 化 する 必 要 がある 市 民 府 民 そして 関 西 が 世 界 に 誇 れる 大 阪 づく りにまい 進 していただきたい 3

具 体 的 提 案 1 うめきた2 期 開 発 区 域 のセントラルパーク 構 想 の 実 現 当 会 はすでに うめきた( 大 阪 駅 北 地 区 ) 第 2 期 開 発 区 域 を 水 と 緑 のあふれる 都 市 空 間 (グ リーンパーク)にすべく 大 阪 市 長 のリーダーシップを 求 めた(2010 年 12 月 提 言 ) 橋 下 次 期 大 阪 市 長 が 今 回 の 選 挙 のマニフェストのなかで 打 ち 出 した セントラルパーク 構 想 と 淀 川 から 難 波 に 連 なる 縦 の 緑 と 中 之 島 の 横 の 緑 を 合 わせた 巨 大 な グリーンクロス 構 想 は 壮 大 な 発 想 と 高 く 評 価 する 是 非 実 現 してほしい なかでも 緊 急 を 要 するのは 2 期 開 発 区 域 である 土 地 保 有 者 である 鉄 道 建 設 運 輸 施 設 整 備 支 援 機 構 の 掲 げる 土 地 売 却 目 標 が 2012 年 度 末 にせまっており 至 急 大 阪 府 市 一 体 となって 交 渉 していただきたい 2 期 開 発 区 域 は 防 災 機 能 を 併 せもつ 国 家 プロジェ クトとして 整 備 すべきものであり 当 会 としてもさまざまな 角 度 から 協 力 していきたい 2 御 堂 筋 の 活 性 化 と 水 の 路 づくり 構 想 の 実 現 御 堂 筋 の 管 理 が 来 春 国 から 大 阪 市 に 移 管 される この 機 会 をとらえ 御 堂 筋 の 活 性 化 策 を 立 案 する 必 要 がある 御 堂 筋 はパリのシャンゼリゼ 同 様 に 美 しく にぎわいづくりの 潜 在 力 は 極 めて 高 い 活 性 化 策 を 策 定 する 際 には 当 会 が 提 案 している 水 の 路 づくり 構 想 を 実 現 していただきたい 3 都 市 ビジョンの 策 定 と 保 有 土 地 の 有 効 利 活 用 大 阪 市 は 市 域 の4 分 の1の 土 地 を 保 有 する 道 路 河 川 を 除 いても8 分 の1を 占 める 歳 入 不 足 を 補 うために 不 要 不 急 な 市 有 地 を 売 却 する というその 場 しのぎの 売 り 食 い 政 策 を 続 けていけば 乱 開 発 が 発 生 し まとまりのない 都 市 空 間 ができる 大 阪 市 は 市 域 最 大 の 地 主 としての 自 覚 をもち 例 えば 不 要 不 急 な 土 地 をまとめて うめきた2 期 開 発 区 域 の 用 地 と 交 換 するなど 良 質 な 都 市 空 間 づくりのための 大 きなビジョンを 策 定 していただきた い 4. 文 化 戦 略 都 市 の 成 長 には 経 済 と 文 化 振 興 の 両 輪 が 欠 かせない 関 西 はこれまで 受 け 継 いできた 独 自 の 文 化 を 活 かし 都 市 格 を 高 め 国 際 的 都 市 間 競 争 に 立 ち 向 かうべきである 府 市 の 文 化 政 策 を 立 案 する 際 には 一 般 的 な 経 済 理 論 だけでなく 性 急 な 予 算 削 減 をつつしみ 保 有 する 文 化 資 産 の 有 効 活 用 などを 考 慮 すべきである 文 化 振 興 に 対 する 自 治 体 の 役 割 は 大 きいと 考 える 具 体 的 提 案 1 大 阪 府 市 文 化 財 の 常 設 展 示 府 市 は 数 多 くの 有 名 絵 画 美 術 品 を 保 有 している これらのなかには 常 設 展 示 されず 死 蔵 されているものもある 例 えば 大 阪 市 には 昭 和 58 年 9 月 大 阪 の 実 業 家 山 本 發 次 郎 が 収 集 した 美 術 コレクション(574 点 )が 寄 贈 され 日 本 一 の 佐 伯 祐 三 コレクション を 保 有 しているが 常 設 展 示 されず 美 術 ファンを 嘆 かせている こうした 作 品 群 を 例 えば うめきた に 常 設 展 示 館 を 設 けたり 市 に 寄 贈 されたサントリーミュージアム(2010 年 末 閉 館 )など 既 存 施 設 を 活 用 するなど にぎわいづくりに 役 立 てるべきである 2 大 阪 城 の 世 界 遺 産 登 録 大 阪 の 象 徴 である 大 阪 城 地 域 の 世 界 遺 産 登 録 を 行 い 観 光 大 阪 の 目 玉 とする 運 動 の 先 頭 に 立 っていただきたい 経 済 界 も 運 動 を 支 援 する 4

5. 教 育 改 革 次 世 代 の 人 材 育 成 は 非 常 に 重 要 であり 教 育 はその 基 本 となる 重 要 政 策 である 子 ども 達 の 可 能 性 を 引 き 出 し 社 会 を 支 える 人 材 を 創 出 するためには 社 会 をあげて 積 極 的 に 支 援 し ていくことが 求 められている そのために 大 阪 に 教 育 特 区 を 設 置 し 従 来 の 枠 にとらわれ ない 思 い 切 った 教 育 改 革 を 行 うべきである 具 体 的 提 案 1 大 阪 府 市 全 域 をスーパー 教 育 特 区 に 府 市 全 域 を 教 育 特 区 および 自 治 特 区 として 申 請 して スーパー 教 育 特 区 を 立 ち 上 げる これにより 独 自 の 教 育 制 度 や 教 員 資 格 と 採 用 方 法 カリキュラム 教 材 等 を 開 発 し さま ざまな 分 野 で 卓 越 した 人 材 を 育 成 する 具 体 策 としては 小 学 校 一 年 からの 英 語 教 育 小 学 校 の 教 科 担 任 制 中 学 校 の 大 阪 版 学 力 適 性 検 査 実 施 などが 考 えられる また 小 中 高 校 の 公 設 民 営 化 などで 多 様 な 人 材 の 育 成 を 図 るべきである 6.インフラ 整 備 大 阪 関 西 のインフラを 評 価 すると その 活 用 の 効 率 性 および 便 益 の 低 さに 問 題 がある 大 阪 がこれからの 都 市 間 競 争 を 勝 ち 抜 くためには 都 市 交 通 インフラを 整 備 し 高 速 道 路 や 鉄 道 などの 主 要 な 都 市 交 通 網 と 港 湾 空 港 を 直 結 させ 利 便 性 を 向 上 させることが 重 要 であ る 湾 岸 の 玄 関 口 である 大 阪 港 と 神 戸 港 を 一 体 的 に 運 営 し 活 性 化 を 図 ることと 関 西 国 際 空 港 の 価 値 の 最 大 化 への 取 り 組 みが 急 務 である さらに 東 日 本 大 震 災 で 脆 弱 性 が 顕 在 化 した 国 家 中 枢 機 能 の 東 京 一 極 集 中 を 解 消 するため の 政 策 議 論 が 必 要 である 具 体 的 要 望 1 関 西 国 際 空 港 へのアクセス 改 善 関 空 の 価 値 を 最 大 化 するには アクセスの 利 便 性 を 改 善 することが 不 可 欠 である その ためには なにわ 筋 線 の 早 期 着 工 が 求 められる 2 阪 神 高 速 淀 川 左 岸 線 延 伸 部 の 着 工 大 阪 は 大 環 状 道 路 の 整 備 が 東 京 や 名 古 屋 に 比 べて 遅 れている 懸 案 の 阪 神 高 速 淀 川 左 岸 線 延 伸 部 など 高 速 道 路 網 のミッシングリンクを 解 消 するように 府 市 協 力 して 早 期 着 工 へ の 環 境 整 備 を 図 っていただきたい 3リニア 中 央 新 幹 線 の 全 線 同 時 開 業 リニア 中 央 新 幹 線 は 2027 年 東 京 名 古 屋 間 が 開 業 する 計 画 だが 名 古 屋 大 阪 間 も 同 時 開 業 するよう 政 府 などへの 働 きかけを 強 めていただきたい 4 国 家 中 枢 機 能 の 分 散 化 東 日 本 大 震 災 は 国 家 中 枢 機 能 が 東 京 に 一 極 集 中 していることの 脆 弱 性 を 顕 在 化 させた 国 家 中 枢 機 能 を 関 西 に 分 散 化 させる 政 策 議 論 を 活 発 化 させることが 重 要 である 5

おわりに 今 回 の 選 挙 の 最 大 の 争 点 は 大 阪 都 構 想 であったことは 紛 れもない 事 実 である しかし 都 構 想 にはいくつものハードルがあり その 実 現 には 時 間 を 要 することもまた 事 実 であろう 第 一 のハードルを 乗 り 越 えるためにも 公 明 自 民 民 主 系 各 会 派 の 理 解 を 得 る 最 大 限 の 努 力 をしていただきたい 今 回 大 阪 府 市 のリーダーが 同 一 会 派 から 選 出 されたことで 大 阪 都 が 実 現 する 以 前 であ っても 府 市 が 歩 調 を 合 わせて 実 行 に 移 すことのできる 施 策 はきわめて 多 くなったといえる 当 面 最 大 のテーマは 大 阪 関 西 の 活 性 化 といってよい ヒト モノ カネ 情 報 が 行 き 交 う 活 力 ある 商 都 大 阪 の 復 活 こそが 多 くの 府 民 市 民 の 願 いである まず それに 向 かって 全 力 を 注 いでいただきたい 6