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ことばの 力 向 上 のための 言 語 活 動 の 充 実 について - 教 科 における 言 語 活 動 の 充 実 についての 一 考 察 - 高 校 教 育 研 修 課 主 任 指 導 主 事 兼 課 長 北 川 真 一 郎 主 任 指 導 主 事 高 橋 信 之 主 任 指 導 主 事 行 本 健 一 指 導 主 事 駒 田 勝 はじめに 平 成 21 年 3 月 に 改 訂 された 新 しい 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 において 国 語 科 のみならず 各 教 科 等 において 記 録 要 約 説 明 や 論 述 といった 学 習 活 動 に 取 り 組 む 必 要 があることが 示 された 兵 庫 県 教 育 委 員 会 は 平 成 20 21 年 度 の2 年 間 で 知 識 技 能 活 用 能 力 向 上 事 業 ~ことばの 力 向 上 プラン ~ ( 以 下 ことばの 力 向 上 プラン という)を 実 施 し 県 立 高 等 学 校 等 における 言 語 力 の 育 成 という 観 点 から 独 自 教 材 の 開 発 及 びそれを 用 いた 学 習 活 動 の 普 及 を 図 ることとした 県 教 育 委 員 会 は 平 成 22 年 3 月 に 教 材 ことばの 力 を 作 成 し 全 県 立 高 等 学 校 等 に 配 布 し これを 活 用 した 公 開 研 究 授 業 が 平 成 22 年 10 月 から12 月 にかけて 県 立 高 等 学 校 等 で 実 施 された 本 研 究 では ことばの 力 向 上 プラン の 取 組 を 踏 まえ 高 等 学 校 における 言 語 活 動 の 充 実 を 目 指 した 授 業 の 在 り 方 について 提 案 を 行 うものである 1 言 語 活 動 の 充 実 について 文 部 科 学 省 は 平 成 18 年 に 実 施 されたPISA 調 査 結 果 から 日 本 の 児 童 生 徒 の 学 力 について 思 考 力 判 断 力 表 現 力 等 を 問 う 読 解 力 や 記 述 式 問 題 知 識 技 能 を 活 用 する 問 題 に 課 題 がある 1) と 指 摘 した こうし た 子 どもたちの 学 力 の 課 題 を 踏 まえ 中 央 教 育 審 議 会 では 学 習 指 導 要 領 改 訂 に 向 けた 審 議 において 基 礎 的 基 本 的 な 知 識 技 能 の 育 成 (いわゆる 習 得 型 の 教 育 )と 自 ら 学 び 自 ら 考 える 力 の 育 成 (いわゆる 探 究 型 の 教 育 )を 総 合 的 に 進 めるためには 知 識 技 能 を 実 際 に 活 用 して 考 える 力 を 育 成 すること(いわゆる 活 用 型 の 教 育 )が 求 められているとの 考 え 方 が 示 され そのための 手 だてとして 新 学 習 指 導 要 領 において 国 語 科 のみならず 各 教 科 等 において 言 語 活 動 の 充 実 を 図 ることとされた つまり 新 学 習 指 導 要 領 では 知 識 技 能 の 習 得 と 思 考 力 判 断 力 表 現 力 等 の 育 成 のバランス を 重 視 し 両 者 をつなぐものとして 基 礎 的 基 本 的 な 知 識 技 能 を 習 得 する 学 習 活 動 知 識 技 能 の 活 用 を 図 る 教 育 総 合 的 な 学 習 の 時 間 を 中 心 とした 探 究 活 動 という 流 れの 中 に 言 語 活 動 を 位 置 付 け その 充 実 を 目 指 している こうした 知 識 技 能 を 活 用 する 学 習 活 動 としての 言 語 活 動 を 充 実 することができるよう 小 中 学 校 では 国 語 理 数 等 の 必 修 教 科 の 授 業 時 数 の 確 保 が 図 られ 高 等 学 校 においては 週 30 単 位 時 間 を 標 準 とした 上 で これを 超 えて 授 業 を 行 うことが 可 能 であることを 明 確 化 した こうした 改 訂 は 学 習 の 量 の 拡 大 ではなく 学 習 の 質 の 深 化 発 展 につながるものでなければならない 県 教 育 委 員 会 が 実 施 した ことばの 力 向 上 プラン は 知 識 技 能 を 活 用 する 能 力 を 高 め 学 習 指 導 要 領 のねらいとする 確 かな 学 力 の 向 上 に 資 する ことを 目 的 としている 平 成 20 年 度 は 本 県 独 自 の 教 材 を 開 発 するとともに 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 取 組 を 全 県 立 高 等 学 校 等 に 普 及 することを 目 的 として こと ばの 力 教 材 構 想 委 員 会 を 設 置 し 平 成 21 年 3 月 に 報 告 書 が 出 された これを 踏 まえて 平 成 21 年 度 は 教 材 開 発 を 行 い 平 成 22 年 3 月 に 教 材 ことばの 力 を 発 行 し 全 県 立 高 等 学 校 等 に 配 布 した この 教 材 は 音 読 暗 唱 聞 き 書 き 要 約 評 価 推 敲 発 表 及 び 討 論 の 重 視 する 言 語 活 動 6 項 目 を 効 果 的 に 行 うために 国 語 地 理 歴 史 公 民 数 学 外 国 語 理 科 及 び 家 庭 の 各 教 科 で 活 用 されることをねらいとしている 今 後 これを 活 用 した 授 業 実 践 が 蓄 積 され 成 果 の 共 有 が 図 られるとともに そうした 取 組 の 中 から 各 学 校 においても 新 たな 教 材 開 発 が 進 むことが 期 待 される 51

教 材 ことばの 力 では 言 語 力 を 知 識 としての 言 語 力 自 己 を 表 現 する 技 能 としての 言 語 力 他 者 とコミュニケーションする 能 力 としての 言 語 力 の 三 つの 能 力 の 総 体 として 定 義 している 授 業 で 言 語 活 動 を 展 開 するにあたっては これらの 能 力 が 相 互 に 関 連 しながら 言 語 力 が 育 成 されるように 言 語 力 のどういう 側 面 に 着 目 するかを 自 覚 し それぞれの 教 科 科 目 や 領 域 の 特 質 を 踏 まえて 取 り 組 むこと が 重 要 である その 際 言 語 活 動 の 授 業 への 位 置 付 けについては 次 の 三 つのパターンが 考 えられる 1 毎 時 間 の 授 業 の 中 に 言 語 活 動 にかかわる 課 題 を 設 定 する 授 業 を 構 成 する 基 本 的 な 要 素 である 発 問 や 課 題 の 質 を 高 めることにより 生 徒 に 主 体 的 に 考 えること を 促 すものである 例 えば 事 実 と 意 見 の 区 別 や 判 断 と 根 拠 原 因 と 結 果 比 較 対 照 な どの 観 点 を 明 確 にした 発 問 を 常 に 心 がけることによって 生 徒 に 論 理 的 思 考 の 素 地 が 形 成 されると 考 え られる 2 単 元 の 導 入 やまとめとして 言 語 活 動 にかかわる 課 題 を 設 定 する 授 業 1 時 間 を 言 語 活 動 にあてるものである まとまった 量 の 文 章 を 書 いたり 学 級 やグループで 話 し 合 ったりする 活 動 により 新 しい 単 元 を 学 習 する 意 欲 や 課 題 意 識 の 向 上 を 図 ったり 学 習 を 振 り 返 って 学 んだことをまとめたり それを 発 展 させたりすることをねらいとする 3 言 語 活 動 そのものをテーマとした 単 元 を 設 定 する 2をさらに 拡 大 し 総 合 的 な 学 習 の 時 間 や 課 題 研 究 等 において 探 究 的 な 学 習 の 成 果 をまとめる 上 で 論 文 の 書 き 方 を 学 習 する 取 組 などをいう 当 所 では 初 任 者 研 修 や10 年 経 験 者 研 修 など 教 員 のライフステージに 応 じた 研 修 や 各 教 科 の 一 般 研 修 講 座 において 新 学 習 指 導 要 領 の 円 滑 な 実 施 に 向 けた 研 修 を 実 施 しており 特 に 言 語 活 動 の 充 実 については 指 導 案 の 作 成 改 善 や 模 擬 授 業 など 実 践 的 な 内 容 を 盛 り 込 んでいる こうした 取 組 の 成 果 を 踏 まえ また 教 員 に 対 するアンケート 調 査 を 行 うことにより 英 語 数 学 美 術 について 授 業 改 善 の 視 点 とアイデアを 提 案 する 英 語 では 音 読 指 導 を 取 り 上 げ 毎 時 間 の 授 業 をとおして 英 語 によるコミュニケーション 能 力 の 向 上 をめざすものであり 1にあたる また 数 学 及 び 美 術 は 2に 関 するもので それぞれ1 時 間 の 授 業 案 を 提 案 するものである 2 教 科 における 言 語 活 動 の 充 実 に 向 けての 考 察 1 外 国 語 科 ( 英 語 ) -コミュニケーション 能 力 を 高 めるための 効 果 的 な 音 読 指 導 - 本 節 では 毎 時 間 の 授 業 の 中 に 設 定 する 言 語 活 動 として 音 読 を 取 り 上 げた ほとんどの 英 語 の 授 業 で 行 われている 音 読 指 導 を 見 直 すことにより 授 業 改 善 に 向 けた 重 要 な 視 点 が 得 られると 考 えた 音 読 指 導 から コミュニケーション 能 力 の 育 成 を 図 る 活 動 へと 展 開 する 授 業 の 実 践 例 を 分 析 し 英 語 によるコミュニケーシ ョン 能 力 を 高 めるための 効 果 的 な 音 読 指 導 について 提 案 する (1) 英 語 教 育 で 求 められるコミュニケーション 能 力 新 学 習 指 導 要 領 においても 従 来 の コミュニケーション 能 力 を 養 う という 目 標 を 踏 襲 している 改 訂 前 は 実 践 的 コミュニケーション 能 力 としていたが その 重 要 性 が 広 く 認 識 されたことから 今 回 は 単 に コミュニケーション 能 力 としている そのねらいは 英 語 の 文 法 規 則 などについての 知 識 を 身 に 付 けるだけでなく 実 際 のコミュニケーションを 目 的 として 英 語 を 運 用 することができる 能 力 を 養 うこと にあり コミュニケーション 能 力 を 養 うには 生 徒 が 実 際 に 情 報 や 意 見 などの 受 け 手 や 送 り 手 となっ てコミュニケーションを 行 う 活 動 すなわち 言 語 活 動 を 行 うことが 重 要 である 今 回 の 改 訂 で 生 徒 が 英 語 に 触 れる 機 会 を 充 実 するとともに 授 業 を 実 際 のコミュニケーションの 場 面 とするため 授 業 は 英 語 で 行 うことを 基 本 とすることが 明 記 された 学 習 指 導 要 領 解 説 ( 外 国 語 編 )に 示 されているコミュニケーション 能 力 について 次 のようにまとめる ことができる 52

コミュニケーション 能 力 コミュニケーションの 中 で 基 本 的 な 語 彙 や 文 構 造 を 活 用 する 力 自 らの 考 えなどについて 相 手 に 伝 えることができる 力 内 容 的 にまとまりのある 発 信 ができる 力 聞 くこと や 読 むこと を 通 じて 得 た 知 識 等 について 自 らの 体 験 や 考 えなどと 結 び 付 けながら 活 用 し 話 すこと や 書 くこと を 通 じて 発 信 することができる 力 また 学 習 指 導 要 領 解 説 ( 外 国 語 編 )に 示 されているコミュニケーション 能 力 を 育 成 するための 指 導 の 在 り 方 については 次 のようにまとめることができる コミュニケーション 能 力 を 育 成 するための 指 導 の 在 り 方 聞 くこと 読 むこと 話 すこと 書 くこと の4 技 能 を 総 合 的 に 育 成 する 指 導 四 領 域 の 言 語 活 動 の 統 合 を 図 る 指 導 文 法 事 項 について 言 語 活 動 と 効 果 的 に 関 連 付 けた 指 導 外 国 語 で 発 信 しうる 内 容 を 持 っており 4 技 能 を 総 合 的 に 育 成 するための 活 動 に 資 する 教 材 題 材 の 充 実 授 業 を 実 際 のコミュニケーションの 場 面 とすることにより 生 徒 が 英 語 に 触 れる 機 会 の 充 実 (2) コミュニケーション 能 力 の 育 成 と 音 読 の 効 果 音 読 の 効 果 については 多 くの 専 門 家 が 指 摘 している 例 えば 音 読 により 文 字 と 発 音 の 結 びつきを 確 立 し 強 化 する ことで 学 習 者 の 読 むプロセスが 自 動 化 高 速 化 され その 結 果 効 果 的 な 読 み(リ ーディング)ができるようになる また 書 かれた 英 文 の 意 味 理 解 をしつつ 音 読 することにより 語 彙 構 文 などの 学 習 項 目 を 定 着 させることができる ことが 明 らかになっている 2) また いわゆる 文 法 訳 読 式 の 従 来 の 指 導 方 法 では コミュニケーション 能 力 の 中 心 をなすと 考 えられ る 基 礎 的 な 言 語 能 力 ( 言 語 の 音 韻 統 語 語 彙 の 体 系 )を 身 に 付 けることはできない それは 言 語 能 力 は 単 なる 知 識 の 蓄 積 によって 獲 得 されるものではなく 音 読 などの 言 語 活 動 を 中 心 にした 授 業 により 言 語 能 力 を 伸 ばすことができる からである 音 読 には 英 語 らしい 発 音 ができるようになるために 必 要 な 子 音 母 音 の 発 音 文 の 区 切 り 強 勢 イントネーションなどの 音 韻 システムが 習 得 できる 意 味 的 にまとまっている 語 句 のかたまりである 語 彙 チャンクを 理 解 し 記 憶 することができるので 英 語 が 使 える ようになるために 有 効 である 正 しい 音 読 を 繰 り 返 すことで 英 文 を 正 しく 区 切 るために 必 要 な 文 法 規 則 が 自 然 と 身 につく 少 し 工 夫 すれば 音 読 をスピーキング 活 動 に 発 展 させることが 可 能 になる などの 効 用 がある 3) 英 語 の 授 業 では 音 読 は 当 然 のように 用 いられる 指 導 方 法 である しかし 実 際 には 指 導 者 自 身 が 音 読 の 効 果 を 十 分 に 理 解 しておらず ねらいが 不 明 確 なまま 指 導 が 行 われているのではないだろうか そこ で コミュニケーション 能 力 の 育 成 を 図 るための 効 果 的 な 音 読 指 導 の 在 り 方 について 考 察 することとする (3) 音 読 からコミュニケーション 能 力 を 高 めるための 活 動 へと 展 開 する 指 導 の 工 夫 改 善 ア (ア) 当 所 で 実 施 した 平 成 22 年 度 中 高 等 学 校 英 語 教 育 実 践 研 修 講 座 受 講 者 の 授 業 実 践 から 音 読 指 導 とその 効 果 について 考 察 を 行 い 授 業 改 善 のための 視 点 を 提 案 する 音 読 を 効 果 的 に 取 り 入 れた 授 業 上 記 研 修 講 座 では 7 月 初 旬 に 第 1 回 研 修 を 実 施 し 各 受 講 者 が 勤 務 校 においてコミュニケーション 能 力 の 育 成 をねらいとした 授 業 を 実 践 する 上 で 何 が 課 題 であるかをまとめたレポートを 持 ち 寄 り その 改 善 策 を 検 討 した 受 講 者 は 改 善 策 を 具 体 化 した 学 習 指 導 案 を 作 成 し 勤 務 校 で 授 業 を 実 施 した 10 月 下 旬 には 第 2 回 研 修 を 実 施 し 学 習 指 導 案 と 授 業 ビデオを 用 いて 授 業 改 善 の 成 果 について 協 議 した ここでは 指 導 効 果 が 高 かったと 考 えられる 二 つの 授 業 実 践 事 例 について 分 析 を 行 い 効 果 的 な 音 読 指 導 の 在 り 方 について 考 察 する 音 読 に 意 欲 的 でない 生 徒 に 積 極 的 に 取 り 組 ませた 事 例 コミュニケーション 能 力 の 育 成 に 向 けて 音 読 などの 言 語 活 動 を 実 施 し 基 礎 的 な 言 語 能 力 を 身 に 付 け させることが 必 要 である その 際 活 動 に 意 欲 的 に 参 加 しない 生 徒 に 対 して 積 極 的 に 音 読 に 取 り 組 ませ ることが 課 題 となる この 事 例 では 課 題 を 解 決 するために 以 下 のような 授 業 を 行 った 53

学 習 内 容 生 徒 の 活 動 指 導 上 の 留 意 点 本 文 を 聞 く CDのモデルを 聞 く 音 読 練 習 1 (リッスンアンドリピート) 1CDの 英 語 を 聞 いてリピート 2 教 師 の 英 語 を 聞 いてリピート 3ペアになって リピート 4 教 師 の 英 語 を 聞 いてリピート 1 英 文 を 短 いフレーズに 区 切 って 行 う 2 正 しく 発 音 できていない 語 句 を 重 点 的 に 音 読 さ せる 3 机 間 指 導 をして 発 音 を 確 認 する 音 読 練 習 2 (フレーズリーディング) 1 教 師 の 日 本 語 を 聞 いて 英 語 で 音 読 2ペア 活 動 2 一 人 は 日 本 語 を 言 い もう 一 人 はその 文 を 英 語 で 言 う 机 間 指 導 をして 正 しく 発 音 されてい るかを 確 認 する 暗 唱 重 要 構 文 を 暗 唱 する ペアでお 互 いに 確 認 する 発 表 本 文 の 内 容 について 英 問 英 答 を 行 う 理 解 したことが 英 語 で 言 えるかを 確 認 する この 授 業 に 見 られる 指 導 の 工 夫 英 文 の 音 声 と 意 味 をしっかりと 理 解 させてから 音 読 練 習 を 行 わせている 短 く 区 切 ったフレーズから 長 いものへ 最 初 は 文 字 を 見 るがあとは 見 ないなど 少 しずつ 音 読 練 習 の 難 易 度 を 高 めている 適 宜 机 間 指 導 を 行 うなど 生 徒 が 正 しく 音 読 できているかを 教 師 が 計 画 的 に 確 認 し 指 導 している 正 しく 音 読 できていることを 教 師 が 確 認 してからペアで 活 動 をさせている この 事 例 では 生 徒 は 最 初 に 音 声 と 意 味 を 理 解 し 次 に 全 体 練 習 を 行 うことで 自 信 を 持 ってペア 活 動 に 取 りかかることができる ペア 活 動 では 相 手 に 伝 えたり 相 手 の 言 う 英 語 を 確 認 修 正 したりするな ど 英 語 を 使 うことが 必 要 となり その 結 果 音 読 に 意 欲 的 に 取 り 組 むようになった (イ) 学 習 内 容 の 定 着 発 展 を 目 指 した 事 例 音 読 などの 言 語 活 動 を 取 り 入 れた 授 業 において 活 動 を 行 うこと 自 体 が 目 標 ではない 活 動 の 結 果 とし て 学 習 内 容 が 定 着 することを 目 指 さなければならない さらにコミュニケーション 能 力 の 育 成 という 観 点 からは 学 習 内 容 を 活 用 して 発 信 ができるレベルにまで 発 展 させることが 課 題 となる この 事 例 では 課 題 を 解 決 するために 以 下 のような 授 業 を 行 った 学 習 内 容 生 徒 の 活 動 指 導 上 の 留 意 点 新 出 語 句 発 音 練 習 意 味 の 確 認 CDでモデルをリピートさせる 本 文 の 内 容 理 解 1 英 問 英 答 2 予 習 した 内 容 の 確 認 1 本 文 のCDを 聞 かせて 内 容 について 質 問 する 2 本 文 の 日 本 語 訳 を 配 布 各 自 でチェックさせる 語 句 文 法 重 要 語 句 文 法 事 項 の 理 解 重 要 項 目 を 日 本 語 で 簡 潔 に 説 明 する 音 読 練 習 1 一 斉 音 読 教 師 のあとについて 音 読 させる 音 読 練 習 2 1シャドーイング 2ペア 音 読 3 一 斉 音 読 4 競 争 音 読 5シャドーイング 6 穴 抜 きプリント 音 読 1CDで 英 語 を 聞 きながら 行 う 2 一 人 が 読 んだ 後 もう 一 人 がリピートする 3 教 師 の 後 について 全 体 で 音 読 させる 4 全 員 を 起 立 させ できるだけ 速 く 音 読 させる 読 み 終 わった 者 から 着 席 させる 5CDで 英 語 を 聞 きながら 行 う 6 本 文 の 穴 抜 きプリントを 見 ながら 音 読 をさせ る できる 生 徒 には 暗 唱 させる この 授 業 に 見 られる 指 導 の 工 夫 CDによりモデルをしっかりと 聞 かせて 音 声 を 理 解 させ そのあと 本 文 の 内 容 や 重 要 構 文 を 理 解 させてから 本 文 の 音 読 練 習 を 行 っている 音 読 練 習 では ペア 一 斉 個 人 といった 形 態 で 実 施 し 競 争 させたり ペアでリピートさせたりするなど 生 徒 を 飽 きさせないよう 様 々な 手 法 を 用 いて 繰 り 返 し 練 習 をしている 言 語 活 動 として 難 度 の 高 いシャドーイングを 音 読 練 習 の 始 めと 終 わりに 行 うことで 生 徒 に 音 読 の 効 果 を 実 感 させるように 計 画 されている 練 習 の 最 後 に 本 文 の 一 部 を 空 欄 にしたプリントを 使 って 音 読 を 行 うことで 内 容 の 定 着 を 図 るとともに 英 文 の 暗 唱 へと 発 展 させている 54

イ ウ この 事 例 では ゲーム 的 な 要 素 を 取 り 入 れたり 活 動 を 段 階 的 に 発 展 させたりすることで 生 徒 は 繰 り 返 し 音 読 練 習 を 行 った そして 練 習 の 終 わりには シャドーイングや 空 所 補 充 音 読 など 高 度 な 音 読 が できるようになっており 学 習 内 容 の 定 着 に 効 果 が 見 られる 同 時 に 生 徒 には 音 読 の 効 果 と 達 成 感 も 実 感 させることができ それが 更 なる 発 展 的 な 活 動 へとつながっていくことが 期 待 できる コミュニケーション 能 力 の 育 成 を 図 るための 効 果 的 な 音 読 指 導 に 向 けて 受 講 者 の 授 業 実 践 の 考 察 をとおして 指 導 手 順 活 動 内 容 指 導 形 態 の3 点 から 効 果 的 な 音 読 指 導 に 向 けた 授 業 改 善 の 視 点 を 提 案 する 1 2 3 指 導 手 順 : 音 読 で 期 待 される 効 果 をあげるためには 音 読 練 習 の 前 に 正 しい 発 音 を 聞 かせるなど 音 声 のモデルを 十 分 に 与 えることが 必 要 である また 音 読 練 習 は 英 文 の 内 容 を 理 解 させた 後 に 行 うこと そして 基 礎 的 なものから 発 展 的 なものへと 段 階 を 踏 まえて 指 導 することが 必 要 である 活 動 内 容 : 音 読 の 単 位 を 短 いものから 長 いものへ 音 声 モデルのあるものからないものへ 記 憶 が 不 要 なものから 必 要 なものへというように 徐 々に 生 徒 に 負 荷 をかけながら 練 習 の 量 と 質 をともに 高 めて いく 工 夫 が 必 要 である 音 読 回 数 を 増 やすだけの 単 純 な 反 復 練 習 では 生 徒 が 飽 きてしまう 活 動 内 容 の 難 易 度 を 段 階 的 に 設 定 し 練 習 量 の 増 加 とともに より 高 度 な 音 読 暗 唱 スピーチ プレゼンテー ション 等 のスピーキング 活 動 へとつなげていく 必 要 がある 指 導 形 態 : 音 読 指 導 では 一 斉 個 人 ペア グループの 形 態 が 見 られる 教 室 内 の 全 員 が 一 斉 に 行 う 方 が 良 いのか 個 人 で 行 う 方 が 良 いのか ペアやグループが 良 いのか それぞれの 特 徴 を 踏 まえて 活 動 内 容 と 照 らし 合 わせながら 適 切 に 選 択 することが 必 要 である また 指 導 形 態 を 変 えたり 複 数 の 指 導 形 態 を 組 み 合 わせたりしながら 音 読 指 導 のバリエーションを 増 やすことで 生 徒 を 飽 きさせずに 反 復 練 習 の 量 と 質 を 高 める 工 夫 も 必 要 である 音 読 指 導 をとおしてコミュニケーション 能 力 を 育 成 するための 筋 道 上 記 の3 点 を 踏 まえて 音 読 指 導 をとおしてコミュニケーション 能 力 を 育 成 するための 筋 道 を 試 案 とし て 示 す 音 韻 システムの 習 得 語 彙 チャンクの 記 憶 読 むプロセスの 自 動 化 高 速 化 学 習 内 容 文 法 事 項 の 定 着 暗 唱 スピーキング 活 動 へと 段 階 的 に 発 展 させたり 有 機 的 につなげたりする 指 導 の 流 れを 次 の ようにまとめた 準 備 音 読 [ 多 様 な 方 法 で 段 階 的 に 実 施 す る ] リスニング: 音 声 モデルを 十 分 に 聞 かせる 内 容 理 解 : 語 句 本 文 の 意 味 文 法 項 目 等 を 理 解 させる 一 斉 音 読 : 一 般 的 によく 行 われる 方 法 である 自 信 がない 生 徒 もまわりにつられて 声 を 出 す ことができる 単 語 単 位 句 単 位 文 単 位 など 区 切 る 長 さの 工 夫 で 難 易 度 の 調 節 が 可 能 とな り 単 純 な 反 復 を 避 けることができる 個 人 音 読 : 生 徒 がそれぞれ 自 分 で 音 読 する 教 師 は 机 間 指 導 を 行 い 個 別 に 援 助 することが できる 全 員 を 立 たせて 読 み 終 わった 生 徒 から 着 席 させるなどの 工 夫 ができる 競 争 音 読 : 決 められた 時 間 内 に 音 読 する ペアやグループで 音 読 の 時 間 を 競 わせるなど ゲ ーム 性 を 持 たせることができる リピーティング: 教 師 の 話 す 英 語 を 聞 いて 英 文 を 見 ずにその 英 語 を 繰 り 返 す ペアで 行 う 場 合 は 教 師 役 の 生 徒 は 正 確 にわかりやすく 音 読 して 相 手 に 伝 えることが 必 要 となる 通 訳 音 読 : 教 師 の 話 す 日 本 語 を 聞 いて その 日 本 語 を 英 語 で 言 う ペアで 行 う 場 合 は 教 師 役 の 生 徒 は 相 手 の 英 語 をよく 聞 いて 修 正 を 加 えたりヒントを 出 したりして 支 援 することが 必 要 となる 教 師 役 をすることで 発 音 や 文 法 規 則 に 対 する 理 解 を 一 層 深 めることができる シャドーイング:CDなどの 音 声 を 聞 きながら それに 付 いて 遅 れないように 音 読 する 通 常 はテキストを 見 ずに 行 うが 最 初 はテキストを 見 ながらでもよい 難 易 度 の 高 い 活 動 だが 達 成 感 も 大 きい 音 読 練 習 の 成 果 を 生 徒 に 実 感 させることができる 55

空 所 補 充 音 読 : 本 文 の 一 部 を 空 所 にしたテキストを 見 ながら 音 読 する 空 所 の 工 夫 で 難 易 度 の 調 節 ができる 難 易 度 の 高 い 活 動 だが 学 習 内 容 の 定 着 を 図 るのに 効 果 的 である 発 展 英 問 英 答 : 英 文 を 見 ずに 内 容 についての 英 語 の 問 いに 英 語 で 答 える 暗 唱 : 英 文 を 見 ずに 意 味 場 面 状 況 聞 き 手 を 意 識 して 英 語 を 話 す 英 作 文 プレゼンテーション: 音 読 した 学 習 事 項 を 活 用 し 語 句 等 を 自 由 に 入 れ 替 えて オ リジナルの 英 文 を 作 り スピーチ プレゼンテーションを 行 う 音 読 のねらいを 明 確 にして そのねらいに 沿 った 適 切 な 活 動 内 容 指 導 形 態 を 設 定 することにより 生 徒 に 積 極 的 に 反 復 練 習 を 行 わせることが 重 要 である 音 読 の 効 果 は 反 復 練 習 によって 生 徒 自 身 が 自 ら 体 得 できるものである 生 徒 が 音 読 の 効 果 を 実 感 できるような 指 導 を 工 夫 することにより 達 成 感 を 味 わわ せ 学 習 意 欲 を 高 めることが コミュニケーション 能 力 の 育 成 につながる 2 数 学 科 - 数 学 Ⅰにおける 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 - 平 成 20 年 1 月 中 央 教 育 審 議 会 答 申 において 自 分 の 考 えを 分 かりやすく 説 明 したり 互 いに 自 分 の 考 えを 表 現 し 伝 え 合 ったりするなどの 指 導 を 充 実 すること や 言 語 活 動 や 体 験 活 動 を 重 視 した 指 導 が 行 わ れるようにするために 高 等 学 校 では 必 履 修 科 目 などに 課 題 学 習 を 位 置 付 けること などの 算 数 数 学 科 の 改 善 の 基 本 方 針 が 示 された その 背 景 には 数 学 の 学 習 に 関 心 や 意 欲 を 見 いだせない 生 徒 の 存 在 がある このような 生 徒 は 単 なる 問 題 の 解 法 の 暗 記 に 終 始 した 学 習 に 陥 りやすく 数 学 の 有 用 性 や 数 学 を 学 ぶ 意 義 を 認 識 できないでいることが 多 い そこで 本 節 では 生 徒 に 数 学 の 有 用 性 や 数 学 を 学 ぶ 意 義 を 認 識 させるために 新 たに 位 置 付 けられた 課 題 学 習 を 取 り 上 げ その 効 果 的 な 指 導 法 について 考 察 する 具 体 的 には 数 学 Ⅰの 知 識 を 用 いて 身 近 な 題 材 を 数 学 的 に 考 察 処 理 し その 結 果 を 自 らのことばで 表 現 させるなど 特 に 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 の 展 開 例 を 示 す (1) 求 められる 課 題 学 習 について ア 高 等 学 校 数 学 における 課 題 学 習 新 学 習 指 導 要 領 解 説 ( 数 学 編 理 数 編 )では 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 手 立 てとして 自 らの 考 えを 数 学 的 に 表 現 し 根 拠 を 明 らかにして 説 明 したり 議 論 したりすること が 数 学 的 活 動 における 特 に 重 視 すべ き 内 容 の 一 つに 取 り 上 げられている この 数 学 的 活 動 を 生 かした 指 導 を 一 層 充 実 させるために 新 たに 課 題 学 習 が 数 学 Ⅰと 数 学 Aの2 科 目 に 位 置 付 けられた 課 題 学 習 は 生 徒 の 主 体 的 な 学 習 を 促 し 数 学 のよさや 数 学 を 学 ぶ 意 義 を 生 徒 に 認 識 できるようにすることをねらいとしており 実 践 にあたっては 以 下 の3 点 に 留 意 する 必 要 がある 1 学 習 内 容 を 身 近 な 題 材 と 関 連 付 けたり 学 習 内 容 を 発 展 させたりするなどして 生 徒 の 関 心 や 意 欲 を 高 める 課 題 を 設 けること 2 学 習 内 容 との 関 連 を 踏 まえ 適 切 な 時 期 や 場 面 を 考 慮 すること 3 生 徒 に 一 方 的 に 知 識 を 与 えるのではなく 数 学 的 活 動 を 一 層 重 視 すること これらはつまり 数 学 教 育 において 数 学 的 な 知 識 や 技 能 の 量 だけでなく 学 習 の 質 を 問 うこ とが 必 要 であることを 意 味 している 何 故 ならば 日 常 の 様 々な 場 面 で 数 学 的 な 知 識 や 技 能 を 活 用 して 課 題 を 解 決 しようとするとき 数 学 的 な 知 識 や 技 能 をいかにして 習 得 したかという 学 習 の 質 が 問 わ れることになるからである イ 中 学 校 数 学 における 課 題 学 習 平 成 元 年 の 学 習 指 導 要 領 改 訂 において 中 学 校 の 数 学 に 課 題 学 習 が 初 めて 導 入 され 平 成 10 年 の 改 訂 では 生 徒 の 主 体 的 な 学 習 を 促 し 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 の 育 成 を 図 るため 各 領 域 の 内 容 を 総 合 し 56

たり 日 常 の 事 象 に 関 連 付 けたりした 適 切 な 課 題 を 設 け 作 業 観 察 実 験 調 査 などの 活 動 を 重 視 して 行 う 課 題 学 習 を 各 学 年 で 指 導 計 画 に 適 切 に 位 置 付 け 実 施 するものとする とされた この 内 容 は 表 現 の 違 いはあるものの 高 等 学 校 の 数 学 に 新 たに 位 置 付 けられた 課 題 学 習 のねらいと 共 通 していることがわかる 李 淳 也 (2002)は 課 題 学 習 で 用 いる 課 題 の 満 たすべき 要 点 を 次 の3 点 に 整 理 している 4) 1 生 徒 にあった 追 求 ができるような 深 さや 幅 がある 課 題 2 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 が 表 れ その 良 さがわかるような 課 題 3 発 展 性 のある 課 題 李 は1について 用 意 する 課 題 が それぞれの 生 徒 が 持 っている 知 識 やアイデアで 解 決 できると 同 時 に ある 程 度 の 困 難 性 を 感 じさせることが 望 ましいとしている また 生 徒 が 課 題 に 取 り 組 むにあたって 自 分 でもできそうだという 見 通 し を 持 たせることが 重 要 で このことは 生 徒 が 主 体 的 に 学 習 しようとする 意 欲 を 喚 起 することにもつながると 述 べている さらに 3については 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 のよさが 納 得 できた 後 その 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 が 生 かせる 場 のある 課 題 が 望 ましいとし 発 展 性 のある 課 題 の 重 要 性 についても 言 及 している 次 項 では これら 中 学 校 での 先 行 研 究 の 成 果 を 生 かし 言 語 活 動 を 重 視 した 高 等 学 校 の 課 題 学 習 の 授 業 展 開 の 一 例 について 述 べる (2) 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 を 目 指 して 数 学 の 学 習 において 数 学 遊 技 (ゲーム パズルなど)を 用 いることは 数 学 のよさを 生 徒 に 伝 える 有 効 な 手 段 の 一 つであると 考 えられる 例 えば 1980 年 代 に 日 本 でも 大 流 行 したルービックキューブの 解 法 は 数 学 の 一 分 野 である 群 論 を 用 いて 証 明 ができ その 最 短 手 順 数 は 現 在 も 数 学 者 らの 興 味 を 引 いている 2010 年 8 月 欧 米 の 研 究 チームが 面 の 配 置 に 関 係 なくルービックキューブは 20 手 以 下 で 解 けることを 実 証 したことは 記 憶 に 新 しい また 将 棋 やチェス 知 恵 の 輪 など 世 界 の 異 なった 地 域 で 同 じようなゲームやパズルが 考 案 され 多 くの 人 々の 関 心 を 集 めていることからすると ゲームやパズルで 数 学 的 な 思 考 を 楽 しみ 知 的 なよろこ びを 得 ることは 人 間 の 本 性 に 根 ざしたものと 考 えることもできる 秋 山 久 義 (2010)は 数 学 遊 技 の 一 例 として 蛙 の 跳 び 越 しパズル を 用 いた 中 学 校 での 授 業 について 実 践 報 告 をしている 5) この 蛙 の 跳 び 越 しパズル は 一 般 によく 知 られ 秋 山 の 実 践 以 外 にも 小 学 校 や 中 学 校 での 数 多 くの 実 践 が 報 告 されている このパズルが 多 用 される 理 由 としては ルールが 簡 単 である ことに 加 えて 思 考 の 過 程 が 多 様 で 小 学 校 の 算 数 の 知 識 から 高 等 学 校 の 数 学 の 知 識 まで 幅 広 く 扱 える 内 容 を 含 んでいることが 考 えられる それゆえに このパズルは 李 のいう 課 題 学 習 の 満 たすべき 要 点 を 備 えた 題 材 といえる そこで 蛙 の 跳 び 越 しパズル を 題 材 に 取 り 上 げ 数 学 Ⅰ 二 次 関 数 の 既 習 内 容 を 活 用 して 課 題 を 解 決 する 課 題 学 習 の 授 業 展 開 の 一 例 を 示 すこととする 授 業 の 実 施 に 際 しては 数 学 的 活 動 を 基 に 生 徒 が 表 やグラフなどを 用 いて 課 題 をよりよく 解 決 する 方 法 を 表 現 しあえるように グループ 活 動 を 取 り 入 れ 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 取 組 を 重 視 することにした ア 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 の 授 業 展 開 の 一 例 について (ア) 蛙 の 跳 び 越 しパズル のルール 白 の 蛙 と 黒 の 蛙 をそれぞれ と のコマで 表 すこととし の 数 をnで 表 すことにする コマは 表 1の コマの 並 べ 方 に 従 い 空 白 の1マスを 挟 んで 左 右 に と のコマを 同 数 並 べる また このパズルのコマ は 表 1のコマの 動 かし 方 のルールに 従 って 移 動 し 白 と 黒 のコマを 左 右 入 れ 替 えることができれば 終 了 となる 授 業 では パズルを 終 了 するまでに 要 した 手 数 を 調 べることを 課 題 とする 例 えば n=1のとき 右 の 図 のようにコマを 移 動 できれば 終 了 となる このときに 要 した 手 数 は3 手 となる 57

表 1 コマの 並 べ 方 とコマの 動 かし 方 のルー <コマの 並 べ 方 > 1 n=1のとき 2 n=2のとき 3 n=3のとき...... <コマの 動 かし 方 のルール> 1 コマは1 手 で1マス 前 進 できる 2 コマは2マス 先 のマスが 空 いていれば 目 前 の 他 色 のコマを 飛 び 越 えて 空 所 に 移 動 ができる これも 1 手 とする 3 飛 び 越 せるのは1コマだけで 同 色 のコマは 飛 び 越 せない 4 コマは 前 方 だけに 進 み 後 退 はできない (イ) 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 の 授 業 展 開 例 対 象 は 二 次 関 数 の 学 習 を 終 えた 生 徒 とする また 授 業 では4 人 程 度 の 小 グループをつくり グルー プ 活 動 をとおして 課 題 の 解 決 を 図 らせる なお 本 授 業 展 開 例 では 言 語 活 動 に 係 る 取 組 に 特 化 し 評 価 の 観 点 等 については 省 いた パズルという 日 常 よく 目 にする 題 材 を 用 いて 事 象 を 数 学 的 に 定 式 化 したり 数 学 的 手 法 で 処 理 したりす るなどして 学 習 者 に 数 学 の 有 用 性 や 数 学 を 学 ぶ 意 義 について 理 解 させる ねらい 事 象 を 考 察 処 理 する 際 数 学 的 な 表 現 を 用 いて 根 拠 を 明 確 にし 筋 道 を 立 てて 説 明 したりする 活 動 をとおして 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 学 習 内 容 生 徒 の 言 語 活 動 に 係 る 取 組 等 指 導 上 の 留 意 点 導 入 (5 分 ) パズルのルール 等 を 理 解 する 文 章 で 書 かれたパズルのルール 等 について グルー プ 内 で 共 通 理 解 する <1ルールの 共 通 理 解 > 展 開 1 (10 分 ) n=2の 場 合 パズル が 終 了 するのに 必 要 な 手 数 を 求 める (グループ 協 議 ) n=3も 同 様 (グループ 協 議 ) グループ 協 議 では 筋 道 を 立 てて 自 分 の 考 えを 相 手 に 伝 える グループで 考 えた 手 数 を 根 拠 を 明 確 にして 全 体 発 表 する 手 数 を 誤 った 場 合 グループで 手 数 を 再 考 する <2ルールの 適 用 > コマの 動 きを 書 いて 具 体 的 に 手 数 を 求 めさせる 根 拠 を 明 らかにし 筋 道 を 立 てて 説 明 することを 意 識 させる 展 開 2-1 (15 分 ) n=4の 場 合 パズル が 終 了 するのに 必 要 な 手 数 を 求 める (グループ 協 議 ) 得 られた 結 果 を 数 学 的 手 法 を 用 いて 考 察 処 理 し 手 数 を 考 える グループ 協 議 では 数 学 的 な 表 現 や 手 法 を 適 切 に 用 いることを 意 識 し 筋 道 を 立 てて 自 分 の 考 えを 相 手 に 伝 える グループで 考 えた 手 数 を 根 拠 を 明 確 にして 全 体 発 表 する 異 なる 根 拠 が 示 された 場 合 その 正 誤 を 確 認 する 手 数 を 誤 った 場 合 グループで 手 数 を 再 考 する <3 事 象 の 数 学 的 処 理 > コマの 動 きを 書 かない で 手 数 を 求 めさせる 事 象 を 数 学 的 に 考 察 処 理 させ パズルの 規 則 性 に 気 付 かせる 必 要 に 応 じて 考 え 方 の ヒントを 与 える ( 求 めたい 手 数 24 手 ) 展 開 2-2 (15 分 ) 一 般 形 を 求 める 必 要 性 について 理 解 する n= x の 場 合 パズル が 終 了 するのに 必 要 な 手 数 を 求 める (グループ 協 議 ) 手 数 y と 放 物 線 の 関 係 を 考 える (グループ 協 議 ) パズルの 規 則 性 を 数 学 的 な 表 現 を 用 いて 表 す グループ 協 議 では 数 学 的 な 表 現 や 手 法 を 適 切 に 用 いることを 意 識 し 筋 道 を 立 てて 自 分 の 考 えを 相 手 に 伝 える グループで 考 えた 手 数 を 根 拠 を 明 確 にして 示 し 手 数 y と 放 物 線 の 関 係 を 全 体 発 表 する <4 事 象 の 一 般 化 > 一 般 形 を 求 めることの 重 要 性 を 理 解 させる パズルの 規 則 性 を 数 学 的 に 定 式 化 させる 手 数 y と 放 物 線 の 関 係 を 考 えさせる 58

まとめ (5 分 ) 本 時 のまとめ レポート 課 題 事 象 を 数 学 的 に 考 察 し 処 理 することの 有 用 性 を 理 解 する 自 らの 考 えを 他 者 に 説 明 したり 協 議 したりするこ とで 学 習 内 容 の 理 解 が 深 まることを 知 る レポート 課 題 の 内 容 を 聞 く <5 考 察 結 果 の 応 用 > 数 学 の 知 識 を 活 用 するこ との 有 用 性 を 理 解 させる 言 語 活 動 を 重 視 した 学 習 が 内 容 の 理 解 を 深 める ことを 実 感 させる レポート 課 題 を 与 え 考 察 結 果 を 発 展 的 に 考 えさせ る (ウ) 考 察 結 果 の 応 用 ここでは n= x の 場 合 パズルが 終 了 するまでに 要 する 手 数 y と 二 次 関 数 の 学 習 内 容 の 関 係 について 触 れて おく パズルが 終 了 するまでに 要 する 手 数 は 関 数 y = x 2 + 2x のグラフ 上 の 点 と 関 係 して 現 れ る この 点 の x 座 標 ( x は 自 然 数 )は 白 い 蛙 の 数 y 座 標 はパズルが 終 了 するまでに 要 す る 手 数 となる なお ここでは 求 めた 関 数 y は 類 推 の 範 囲 にとどめておくことにする 特 に 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 を 考 え る 場 合 学 習 者 にパズルのルールを 自 由 に 変 更 させ このときの 手 数 を 求 める 一 般 形 のグラ フについて 考 察 させることが 考 えられる( 以 下 応 用 編 という) 表 2 aの 値 a=0 例 えば 先 の 課 題 学 習 の 授 業 を 終 えた 後 宿 題 として 応 用 編 をレポート 提 出 させるなど 自 分 の 考 えを 数 学 の 知 識 を 用 いて まとめさせてみるとよい また 提 出 されたレポ ートをもとに 自 分 の 考 えを 他 者 に 伝 える 工 夫 をさせ 全 体 発 表 をさせてみることが 考 えられる つまり この 応 用 編 のようなオープンエンドの 問 題 を 扱 うことは 考 え 方 が 一 意 的 にならず 多 様 な 考 え 方 が 期 待 できるため 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 の 授 業 を 実 施 する 上 で 有 効 である 最 後 に 応 用 編 の 解 答 の 一 例 を 示 しておく 白 の 蛙 より 黒 の 蛙 がa 匹 多 い 場 合 の 手 数 y パズルが 終 了 するま でに 要 する 手 数 y 2 + 図 1 図 4のグラフ y = x 2x 実 線 のグラフ a=1 y = x + 3x + 1 a=2 2 y = x + 4x + 2 a=3 2 y = x + 5x + 3 2 点 線 のグラフ 一 点 鎖 線 のグラフ 破 線 のグラフ グラフの 変 化 の 一 例 例 えば 白 の 蛙 より 黒 の 蛙 がa 匹 多 い 場 合 を 考 えてみる このとき パズルが 終 了 するまでに 要 する 手 数 y は 右 の 表 2のようになり それぞれの 手 数 y の 式 に 対 応 する 放 物 線 は 図 1となる (3) よりよい 課 題 学 習 とは 本 節 では 蛙 の 跳 び 越 しパズル を 用 いて 数 学 Ⅰ 二 次 関 数 の 既 習 内 容 へとつながる 課 題 学 習 の 展 開 例 を 紹 介 した 新 学 習 指 導 要 領 解 説 ( 数 学 編 理 数 編 )では 課 題 学 習 で 扱 う 課 題 として 日 頃 から 生 徒 が 関 心 を 持 ちそ うな 話 題 や 生 徒 に 育 てたい 能 力 とその 能 力 を 育 てるために 相 応 しい 話 題 を 考 えておくこと が 示 されてい る さらに 李 が 述 べているように ある 程 度 の 困 難 性 に 加 え 生 徒 が 自 分 でもできそうだという 見 通 し を 持 つことのできる 課 題 を 準 備 することが 重 要 となる また 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 では 事 象 を 数 学 的 に 処 理 し 表 現 する 能 力 を 高 めるために 表 やグ ラフなどを 用 いて 自 らの 考 えを 表 現 しあえるグループ 活 動 が 有 効 となる 加 えて オープンエンドの 課 59

題 は 生 徒 の 考 え 方 が 一 意 的 にならず 生 徒 同 士 が 協 議 する 中 で 学 習 内 容 の 深 まりが 期 待 できるなど 言 語 活 動 を 重 視 した 課 題 学 習 の 授 業 に 適 したものといえる ところで 課 題 学 習 を 通 して 一 層 の 充 実 が 求 められている 数 学 的 活 動 については これまでもその 取 組 が 求 められてきたが 期 待 されたほどにはその 趣 旨 は 生 かされてこなかった 今 回 新 たに 課 題 学 習 が 数 学 Ⅰなどに 位 置 付 けられたことをきっかけとして 数 学 的 活 動 の 重 要 性 が 広 く 認 知 されることが 期 待 されている 数 学 的 活 動 において 言 語 活 動 を 重 視 することは 生 徒 の 学 習 内 容 の 理 解 をよりよく 深 め ひ いては 生 徒 の 学 習 の 質 を 一 層 高 めていくと 考 える 3 芸 術 科 ( 美 術 ) - 美 術 における 対 話 型 鑑 賞 法 の 在 り 方 について- 新 学 習 指 導 要 領 における 芸 術 科 改 訂 の 要 点 の 一 つとして 美 術 では 作 品 について 互 いに 批 評 し 合 う 活 動 を 鑑 賞 指 導 に 取 り 入 れ 言 語 活 動 の 充 実 を 図 ることがあげられている そこで 本 節 では 美 術 教 員 の 鑑 賞 指 導 の 意 識 と 取 組 を 調 査 し その 結 果 を 踏 まえ 言 語 活 動 の 充 実 を 図 った 鑑 賞 指 導 の 展 開 例 を 示 す (1) 美 術 における 鑑 賞 の 指 導 について ア 学 習 指 導 要 領 における 扱 い 学 習 指 導 要 領 では 従 来 から 美 術 の 指 導 内 容 を 表 現 と 鑑 賞 に 大 別 しているが 新 学 習 指 導 要 領 解 説 ( 芸 術 編 )では 美 術 文 化 の 理 解 を 深 めることを 目 標 に 鑑 賞 指 導 の 一 層 の 充 実 を 図 ることを 求 めている 鑑 賞 もまた 創 造 活 動 の 一 環 である と 位 置 付 け 生 徒 が 対 象 に 対 して 能 動 的 に 接 し 感 性 を 豊 かに 働 かせ て 作 品 などに 対 する 自 分 としての 意 味 や 価 値 をつくりだすこと が 必 要 であると 述 べている 生 徒 の 能 動 的 な 鑑 賞 は 作 品 についての 理 解 を 深 めるだけでなく 作 品 の 造 形 的 なよさや 美 しさを 自 己 の 表 現 に 生 かすことで より 豊 かな 創 造 活 動 につながることが 期 待 される こうした 鑑 賞 と 表 現 の 関 連 を 図 った 美 術 の 幅 広 い 活 動 をとおして 生 涯 にわたり 美 術 を 愛 好 する 心 情 を 育 てる という 目 標 を 達 成 できることに なり ひいては 生 涯 学 習 社 会 の 一 層 の 進 展 に 対 応 することにもつながると 考 える イ 対 話 型 鑑 賞 法 について 新 学 習 指 導 要 領 解 説 ( 芸 術 編 )では 主 体 的 な 鑑 賞 をとおして 作 品 の よさや 美 しさなどを 感 じ 取 り 味 わい 調 べたり 討 論 や 批 評 をし 合 ったりすることをとおして 作 品 に 対 する 理 解 を 深 めること も 大 切 であると 述 べている 討 論 したり 批 評 し 合 ったりする 鑑 賞 法 の 一 つとして ニューヨーク 近 代 美 術 館 で 教 育 事 業 に 関 わったアメリアアレナスが 実 践 してきたギャラリートークの 手 法 がある アレナスのアメリ カをはじめ 日 本 を 含 む 世 界 各 地 における 実 践 により こうした 鑑 賞 法 が 広 く 認 知 されるようになり 美 術 館 や 学 校 における 取 組 が 多 数 報 告 されている 兵 庫 県 立 美 術 館 は 来 館 者 の 鑑 賞 を 支 援 するという 立 場 に 立 ち 教 育 普 及 担 当 スタッフが 児 童 生 徒 を 対 象 としたギャラリートークを 多 数 実 施 している また スタッフが 学 校 に 出 向 き 児 童 生 徒 を 対 象 に 鑑 賞 の 授 業 を 支 援 する 事 業 も 行 っている アレナスのギャラリートークの 手 法 は 対 話 型 鑑 賞 法 と 呼 ばれている 上 野 行 一 (2001)によれば 対 話 型 鑑 賞 法 は 作 品 に 関 する 知 識 を 提 供 する 鑑 賞 ではなく 初 めて 出 会 った 作 品 を 凝 視 し 自 分 なりにそ の 意 味 を 考 えそして 発 見 し 他 者 との 対 話 の 中 でさらに 見 方 を 深 めたり 広 げたりして 作 品 の 理 解 という 問 題 を 解 決 していく 6) ものである 対 話 型 鑑 賞 法 は 自 分 の 考 えを 言 葉 で 表 現 し 伝 え 合 う 活 動 であり 言 語 活 動 を 基 本 とした 鑑 賞 法 である 従 って 本 節 では 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 鑑 賞 指 導 法 として 対 話 型 鑑 賞 法 の 手 法 を 取 り 入 れることとする (2) 教 員 に 対 する 意 識 調 査 をとおして 美 術 教 員 の 鑑 賞 に 対 する 意 識 成 果 及 び 課 題 と 対 話 型 鑑 賞 法 に 対 する 認 知 と 実 践 を 調 査 することを 目 的 として 平 成 22 年 11 月 に 全 県 立 高 等 学 校 の 美 術 教 諭 ( 主 幹 教 諭 を 含 む)51 人 を 対 象 にアンケート 調 査 を 実 施 した 有 効 回 答 数 は37であり 全 体 の72.5%にあたる 60

ア 鑑 賞 の 授 業 に 対 する 意 識 と 取 組 図 1に 見 るように 鑑 賞 を 行 う 場 面 として 最 も 多 いのが 表 現 に 関 する 単 元 の 導 入 で あり 表 現 に 関 する 単 元 のまとめ と 美 術 史 などの 鑑 賞 に 関 する 単 元 が 続 いている また 図 2に 見 るように 鑑 賞 の 題 材 として は 生 徒 作 品 が89%と 最 も 多 い つまり 教 員 は 表 現 に 関 する 単 元 の 導 入 部 分 で 過 去 の 生 徒 作 品 の 写 真 などを 題 材 に 鑑 賞 指 導 を 行 い 表 現 方 法 や 主 題 などについて 理 解 を 深 図 1 授 業 で 鑑 賞 を 行 っている 場 面 めさせることをねらいとしていると 考 えられ る これらのことから 鑑 賞 指 導 は 主 として 表 現 と 関 連 付 け 表 現 を 充 実 させることをね らいとして 行 われていることがわかる また アンケート 結 果 からは 生 徒 が 意 見 を 述 べあっている 及 び 感 想 文 やレポー トを 作 成 している について 肯 定 的 な 回 答 がともに70%を 占 めており 鑑 賞 において 言 語 活 動 は 比 較 的 活 発 に 行 われているといえる 図 2 鑑 賞 の 題 材 として 主 として 取 り 上 げているもの また 今 後 鑑 賞 の 時 間 を 増 やしたいかという 問 いに 対 しては 81%の 教 員 が 増 やしたい と 回 答 しており 鑑 賞 指 導 に 積 極 的 に 取 り 組 もうとしていることがわかる 図 3は 鑑 賞 指 導 の 成 果 として 教 員 が 感 じ たことを 比 較 したものである あてはまる と ややあてはまる を 合 わせた 肯 定 的 な 回 答 は 他 の 生 徒 の 作 品 のよさに 気 付 くように なった で92% 自 分 の 作 品 のよさが 理 解 で きるようになった で84%を 占 めている こ れは 鑑 賞 指 導 が 表 現 と 関 連 付 けて 行 われ 鑑 賞 指 導 の 成 果 が 表 現 指 導 の 充 実 に 生 かされ ていることを 示 している イ 対 話 型 鑑 賞 法 に 対 する 認 知 と 実 践 対 話 型 鑑 賞 法 を 知 っているか という 問 いに 対 して 約 80%の 教 員 が 知 っていると 回 答 している しかし 実 践 したことがあるか という 問 いに 対 して ある と 回 答 した 教 員 は 半 数 にとどまっている このことから 対 話 型 鑑 賞 法 に 対 する 関 心 は 高 いが それが 必 表 現 に 関 する 単 元 の 導 入 81% 表 現 に 関 する 単 元 の 途 中 24% 表 現 に 関 する 単 元 のまとめ 49% 美 術 史 など 鑑 賞 に 関 する 単 元 49% その 他 16% なる する 態 度 を 異 なる 文 化 や 歴 史 に 敬 意 を 払 い 尊 重 する 態 度 を 持 つようになった 持 つようになった 5% 43% 41% 11% 日 本 の 伝 統 や 文 化 化 に に 関 関 心 心 を を 持 持 つようになった 5% 46% 35% 11% 美 術 が 新 しい しい 価 値 観 を 社 会 に 発 信 しているとい していると いう 役 割 う に 役 気 割 付 に くようになった 気 付 くようになった 5% 41% 41% 11% 美 術 作 品 や 作 者 に 対 する する 理 解 が 深 まるように なった なった 他 の 生 徒 の 作 作 品 品 のよさに のよさに 気 気 付 付 くようになった くようになった 自 分 の の 作 作 品 品 のよさが のよさが 理 理 解 解 できるようになった できるようになった 30% 49% 14% 5% 35% 57% 0% 5% 19% 65% 14% 0% 0% 20% 40% 60% 80% 100% あてはまる ややあてまはる あまりあてはまらない あてはまらない 術 作 品 から 表 現 の 手 法 をまなび 自 分 の 作 品 に 工 夫 を 加 える 美 術 作 品 から 表 現 の 手 法 をまなび 自 分 の 作 品 に 工 夫 を 加 えるようになった 美 術 作 品 から 表 現 の 手 法 をまなび 自 分 の 美 術 作 館 品 や に 博 工 物 夫 館 を などへ 美 加 術 えるようになった 館 行 や くようになった 博 物 館 などへ 行 くようになった 図 3 鑑 賞 指 導 の 成 果 館 や 博 物 館 などへ 行 くようになった 6% 美 術 に 対 して 美 興 術 味 に や 対 関 して 心 興 を 味 持 や つようになった 関 心 を 持 つようになった 美 術 に 対 して 興 味 や 関 心 を 持 つように 美 術 作 品 品 について 自 分 の 自 なった 感 分 じたことを の 感 じたことを 文 章 にまとめることがで 文 章 に 美 まとめることができるようになった 術 作 品 について 自 分 の 感 じたことを 文 章 にまとめることができるようになった 美 術 作 品 について 自 分 自 の 分 感 じたことを の 感 じたことを 積 極 的 に 述 積 べるように 極 的 美 に 述 術 べるようになった 作 品 について 自 分 なった の 感 じたことを 積 極 的 に 述 べるようになった 美 術 作 品 品 について について 自 分 なりに 自 分 理 なりに 解 しようとする 理 解 しようとす 姿 勢 を 持 つよう 美 る 姿 術 勢 作 を 品 持 について つようになった 自 分 なりに 理 解 しよう とする 姿 勢 を 持 つようになった 美 術 美 術 作 品 をじっくり 見 るようになった 美 作 術 品 作 をじっくり 品 をじっくり 見 るようになった 見 るようになった 0% 50% 100% 生 徒 作 品 89% 西 洋 の 美 術 作 品 76% 日 本 の 美 術 作 品 68% アジアの 美 術 作 品 8% 映 像 メディアの 作 品 11% 現 代 美 術 の 作 品 32% 工 芸 品 14% 工 業 製 品 11% 建 築 物 8% 0% 50% 100% 24% 24% 6% 24% 24% 18% 18% 53% 53% 59% 59% 47% 47% 0% 0% 10% 20% 20% 30% 40% 40% 50% 60% 60% 70% ずしも 実 践 に 結 び 付 いていないことがわかる 図 4 対 話 型 鑑 賞 法 による 生 徒 の 変 化 この 理 由 として 対 話 型 鑑 賞 法 についての 理 解 が 充 分 でないことや 対 話 型 鑑 賞 法 の 指 導 方 法 やその 効 果 についての 理 解 が 充 分 でないことがあると 考 えられる 61

図 4は 対 話 型 鑑 賞 法 を 実 践 したことが ある 教 員 に 対 する 生 徒 にどのような 変 化 が 見 られたか という 問 いについての 回 答 をまとめたものである これによると 生 徒 の 鑑 賞 に 対 する 態 度 が 積 極 的 になり 自 分 の 感 じたことや 考 えたことを 言 葉 で 表 現 できるようになっていることがわかる このことから 対 話 型 鑑 賞 法 により 言 語 活 動 の 充 実 が 図 られ 生 徒 が 主 体 的 に 作 品 他 教 科 教 の 員 学 が 作 習 品 内 の 容 背 と 景 関 や 連 作 づけて 者 について 鑑 賞 研 の 究 授 する 業 を 行 う 美 術 館 や 博 評 物 価 館 方 などで 法 について 鑑 賞 研 の 究 授 する 業 を 行 う 表 現 の 授 業 生 と 徒 関 が 連 話 づけて しやすい 鑑 環 賞 境 の を 授 作 業 るを 行 う 対 話 生 型 徒 鑑 を 鑑 賞 賞 法 に の 導 授 くワークシートを 業 を 計 画 的 に 作 継 成 続 する して 行 う 図 5 対 話 型 鑑 賞 法 の 効 果 を 高 めるために 必 要 な 工 夫 を 鑑 賞 し 自 分 なりの 価 値 を 作 り 出 そうとする 態 度 が 育 っているといえる 図 5は 対 話 型 鑑 賞 法 の 効 果 を 高 めるためにどのような 工 夫 が 必 要 か という 問 いに 対 する 回 答 をま とめたものである 実 践 したほとんどの 教 員 が 作 品 に 対 する 理 解 を 深 めておくことの 必 要 性 を 感 じてい る また 教 員 が 話 しやすい 環 境 づくりやワークシート 作 成 の 必 要 性 を 感 じていることから 対 話 型 鑑 賞 法 の 効 果 的 な 実 践 や 工 夫 の 必 要 性 を 認 識 していると 考 えられる さらに 教 員 が 美 術 館 や 博 物 館 での 鑑 賞 の 必 要 性 を 感 じていることから 本 物 の 美 術 作 品 を 鑑 賞 題 材 に 用 いることにより 生 涯 にわたり 美 術 を 愛 好 する 心 情 がはぐくまれることを 期 待 していると 考 えられる (3) 言 語 活 動 を 充 実 させるための 鑑 賞 の 指 導 ア 対 話 型 鑑 賞 法 による 授 業 展 開 例 (ア) 対 話 型 鑑 賞 法 を 行 う 場 面 アンケート 結 果 から 約 80%の 教 員 が 表 現 に 関 する 単 元 の 導 入 部 分 で 鑑 賞 指 導 を 行 っている 実 態 を 踏 ま え 生 徒 の 主 題 生 成 を 促 すことを 主 な 目 的 として 表 現 の 導 入 部 分 に 対 話 型 鑑 賞 の 場 面 を 設 定 する なお 表 現 の 単 元 のテーマを 美 術 Ⅰの 絵 画 彫 刻 の 指 導 事 項 から 想 像 の 風 景 を 描 く とした これは 対 象 や 自 己 の 内 面 を 見 つめて 感 じ 取 ったことや 考 えたこと 夢 や 想 像 などから 主 題 を 生 成 し 形 体 色 彩 構 成 などを 工 夫 して 創 造 的 な 表 現 を 行 うものである (イ) 鑑 賞 題 材 について 上 野 は 対 話 型 鑑 賞 法 にふさわしい 作 品 として 物 語 性 のあるもの 多 様 性 のあるもの 親 しみやすい ものをあげている さらに 実 施 にあたっては 作 品 の 配 列 に 類 似 や 対 照 といった 関 係 性 を 持 たせることな どをポイントとしてあげている 本 節 では 中 学 校 高 等 学 校 の 美 術 の 教 科 書 に 掲 載 されているものの 中 から 具 象 絵 画 とやや 抽 象 的 な 絵 画 を 選 んだ これらはともに 物 語 性 があり 生 徒 の 想 像 力 を 喚 起 する 力 を 持 っている また 描 かれて いる 形 体 が 具 象 抽 象 と 対 照 的 な 性 質 の 作 品 であり 色 彩 や 構 成 についても 違 いがはっきりしていること から 生 徒 は 様 々な 角 度 から 表 現 効 果 について 分 析 することができると 考 えた なお 題 材 の 提 示 には 生 徒 全 員 が 作 品 を 細 部 まで 見 ることができるよう 大 型 液 晶 テレビなどを 用 いて 大 画 面 で 投 影 する 工 夫 が 必 要 である (ウ) 授 業 展 開 について a 本 時 のねらい 1 作 品 に 隠 された 物 語 を 読 み 取 り 感 じたことや 考 えたことを 伝 え 合 う 活 動 をとおして 作 品 の 主 題 に ついて 考 察 させる 2 造 形 要 素 ( 形 体 色 彩 構 成 など)が 美 術 作 品 にどのような 表 現 効 果 をもたらしているかについて 考 察 し 表 現 に 生 かす 手 だてを 考 えさせる b 展 開 例 上 野 による 対 話 型 鑑 賞 法 を 行 う 上 での 留 意 点 や 実 践 事 例 を 参 考 に 対 話 型 鑑 賞 法 の 授 業 の 展 開 例 を 示 す 29% 24% 94% 47% 65% 53% 71% 47% 対 話 生 型 徒 鑑 を 賞 鑑 法 賞 の に 授 導 業 を くワークシートを 計 画 的 に 継 続 して 行 作 う成 する 24% 47% 表 現 の 授 業 と 関 連 生 づけて 徒 が 話 鑑 しやすい 賞 の 授 業 環 を 行 境 うを 作 る 53% 71% 美 術 館 や 博 物 館 などで 評 価 方 鑑 法 賞 について の 授 業 を 行 研 う究 する 47% 65% 他 教 科 の 教 学 員 習 が 内 作 容 品 と 関 の 連 背 づけて 景 や 作 鑑 者 賞 について の 授 業 を 行 研 う究 する 29% 94% 0% 0% 20% 20% 40% 40% 60% 60% 80% 100% 62

時 間 学 習 内 容 生 徒 の 言 語 活 動 に 係 る 取 組 等 指 導 上 の 留 意 点 導 入 5 分 単 元 の 概 要 を 理 解 する 本 時 のねらいを 理 解 する テーマ 想 像 の 風 景 を 描 く の 趣 旨 や 表 現 方 法 などについて 説 明 する 作 品 の 主 題 と 造 形 要 素 の 働 きに ついて 考 察 することを 理 解 させ る 作 品 1と2を 見 て 自 分 なりに 感 じたり 考 えたりする 感 じたことや 考 えたことを 書 き 出 す できるだけたくさん 付 箋 に 書 か せる 個 人 で 感 じたことや 考 えたこと をもとに グループで 選 んだ 作 品 について 説 明 する 内 容 を 考 え る 互 いの 考 えを 根 拠 を 持 って 伝 え 合 う 作 品 1を 選 んだグループは 作 品 に 隠 された 物 語 について 意 見 をまとめる 作 品 2を 選 んだグループは 形 体 色 彩 や 構 成 の 働 きによる 表 現 上 の 効 果 について 意 見 をま 作 品 の 選 択 に 偏 りが 生 じないよ うに 留 意 する 作 品 に 隠 された 物 語 作 品 から のメッセージを 感 じ 取 らせる 造 形 要 素 ( 形 体 色 彩 構 成 ) に 視 点 をおいて 考 えさせる 個 人 によって 感 じ 方 や 考 え 方 が 異 なることに 気 付 かせる とめる 他 のグループの 説 明 を 理 解 する 他 の 生 徒 の 考 えを 聞 き 自 分 の 発 言 に 対 して 受 容 的 に 接 した 上 (1) 同 じ 作 品 のグループごとに 発 表 する 感 じたことや 考 えたことを 深 め る で 必 ず 根 拠 を 求 める 生 徒 の 説 明 を 別 の 言 葉 で 言 い 換 (2) 各 グループの 説 明 を 理 解 す る グループで 考 えたことを 根 拠 を 明 らかにして 説 明 する えたり 画 面 上 で 確 認 したりし て 発 言 を 補 足 する 展 開 35 分 (3) 各 グループが 感 じ 取 った 作 品 のメッセージを 理 解 する 作 品 1 光 の 帝 国 (ルネマグリット) 作 品 2 異 なる 考 えがある 場 合 は 根 拠 を 明 らかにして 議 論 する 発 表 を 聞 いて 新 たに 気 付 いた ことをメモに 取 る 異 なる 意 見 に 関 連 を 見 いだし 発 言 を 補 足 する 光 の 帝 国 について 日 常 的 に 存 在 する 形 体 や 色 彩 を 正 確 に 表 現 しているが 現 実 と は 異 なる 関 係 で 構 成 されている ことが 作 品 固 有 の 物 語 を 生 み 出 していることに 気 付 かせる 風 のアルファベット (イブタンギー) 風 のアルファベット について 名 付 けようのない 形 体 が 様 々な イメージを 生 み 出 しながら 色 調 の 統 一 が 作 品 にまとまりを 持 たせていることに 気 付 かせる また 現 実 にあるような 奥 行 きを 感 じさせる 構 成 であることが イメージに 深 まりを 与 えている ことに 気 付 かせる 本 時 の 学 習 を 振 り 返 る 議 論 したり 対 話 したりする 活 作 品 の 主 題 について 感 じたこ (1) 鑑 賞 をとおして 気 付 いたこ とをまとめる 動 をとおして 気 付 いたことを 書 く とや 考 えたことを 伝 え 合 うこと による 深 まりや 気 付 きを 振 り 返 まとめ (2) 造 形 要 素 の 働 きによる 表 現 らせる 10 分 効 果 について 理 解 したことを 踏 まえ 自 分 の 表 現 に 生 かす 表 現 効 果 についてまとめる 次 回 の 学 習 内 容 の 確 認 する 造 形 要 素 の 働 きによる 表 現 効 果 が 主 題 と 関 係 があることを 確 認 させる 63

イ よりよい 対 話 型 鑑 賞 法 の 実 践 に 向 けて 本 節 では 表 現 の 単 元 において 生 徒 の 主 題 生 成 を 促 すことを 主 な 目 的 とした 授 業 展 開 例 を 提 案 した 評 価 については 対 話 型 鑑 賞 法 による 授 業 の 中 で 行 うことに 加 えて 表 現 の 構 想 段 階 でのスケッチなどを もとに 主 題 の 生 成 の 過 程 を 評 価 するなど 鑑 賞 による 学 習 の 成 果 が 表 現 にどう 反 映 されているかという 観 点 から 評 価 を 行 うことも 考 えられる 鑑 賞 の 単 元 では 導 入 として 対 話 型 鑑 賞 法 を 行 い 作 品 の 見 方 を 学 ばせた 後 自 分 の 好 きな 作 品 につい て 表 現 技 法 やその 効 果 を 分 析 的 に 捉 えさせるとともに 作 者 の 内 面 性 に 迫 らせる 学 習 をとおして 作 品 や 作 者 への 理 解 が 深 まると 考 えられる また 美 術 教 員 が 対 話 型 鑑 賞 法 による 鑑 賞 を 行 い 引 き 続 き 地 理 歴 史 科 の 教 員 が 作 品 の 時 代 背 景 を 説 明 するなど 他 教 科 の 教 員 と 連 携 することも 考 えられる こうしたこと により 生 徒 は 作 品 や 作 者 に 対 する 理 解 を 一 層 深 めることができると 考 えられる アレナスによれば 作 品 の 意 味 は 鑑 賞 者 が 作 品 を 見 る 行 為 を 通 じて 作 品 について 様 々に 感 じたり 考 え たりする 中 で 作 品 に 付 加 されるものである つまり 作 品 の 意 味 は 鑑 賞 者 によって 異 なる 従 って 作 品 の 見 方 は 自 由 であってよいが それだけでは 鑑 賞 は 深 まらない 作 品 を 見 て 感 じたり 考 えたりしたこと を 言 葉 で 表 現 し 伝 え 合 うことによって 自 分 なりの 作 品 の 意 味 や 価 値 が 深 まり 個 性 や 創 造 性 の 伸 長 が 図 られる 鑑 賞 指 導 の 充 実 を 図 る 上 で 教 員 は 生 徒 の 言 語 活 動 が 活 性 化 するよう 導 く 必 要 がある その 手 法 として 対 話 型 鑑 賞 法 は 有 効 な 手 法 であると 考 える おわりに 平 成 23 年 度 当 所 で 実 施 を 予 定 している 一 般 研 修 講 座 のうち 外 国 語 科 ( 英 語 ) 及 び 数 学 科 の 研 修 講 座 にお いて 本 研 究 で 提 案 した 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 視 点 を 取 り 入 れた 研 修 を 実 施 することとしている また 美 術 においては 兵 庫 県 高 等 学 校 教 育 研 究 会 美 術 工 芸 部 会 等 と 連 携 しながら 言 語 活 動 の 充 実 を 図 る 鑑 賞 指 導 の 在 り 方 について 継 続 して 研 究 していきたいと 考 えている 今 後 本 研 究 並 びに 一 般 研 修 講 座 等 における 成 果 と 課 題 を 踏 まえ 言 語 活 動 の 充 実 に 向 けた 研 究 をより 推 進 したいと 考 えている 言 語 活 動 は 国 語 科 を 中 核 としつつ すべての 教 科 等 で 取 り 組 まれることが 重 要 であり また 継 続 的 に 取 り 組 まれてはじめて 成 果 が 表 れてくるものである そのためには 教 科 ごとに 論 理 的 思 考 力 をはじめとし た 種 々の 能 力 を 育 成 するための 筋 道 を 明 らかにした 指 導 計 画 を 立 てることに 加 えて 教 科 相 互 の 関 連 にも 配 慮 した 学 校 としての 全 体 計 画 を 立 てることが 望 ましい そうした 計 画 を シラバスによってあらかじめ 生 徒 に 伝 えておくことによって 生 徒 は 学 習 への 構 えを 持 つことができるとともに 段 階 を 追 って 力 がついて いるという 達 成 感 を 味 わうことができると 考 える 注 ) 1) 中 央 教 育 審 議 会 幼 稚 園 小 学 校 高 等 学 校 及 び 特 別 支 援 学 校 の 学 習 指 導 要 領 の 改 善 について ( 答 申 ), 2009 2) 門 田 修 平 シャドーイングと 音 読 の 科 学,コスモピア,2007,pp.36-37 3) 土 屋 澄 男 英 語 コミュニケーションの 基 礎 を 作 る 音 読 指 導, 研 究 社,2004,pp.11-12 4) 李 淳 也 数 学 教 育 における 課 題 学 習 に 関 する 一 考 察 課 題 の 要 件 と 事 例 の 開 発 鳥 取 大 学 数 学 教 育 研 究 第 4 号,2002 5) 秋 山 久 義 数 学 算 数 が 好 きになるパズル 授 業 数 学 文 化 第 14 号, 日 本 評 論 社,2010,pp.6-8 6) 上 野 行 一 監 修 まなざしの 共 有, 淡 交 社,2001,p.21 64