2 研 究 の 概 要 (1) 常 陸 太 田 市 の 取 組 1 小 中 連 携 の 取 組 について 常 陸 太 田 市 では, 小 中 が 連 携 してコミュニ ケーション 能 力 の 素 地 を 養 えるようにALT を 小 学 校 に 派 遣 したり, 中 学 校 の 英 語 教 諭 が



Similar documents
問題解決能力等の調査(小学校)

Ⅰ 調 査 の 概 要 1 目 的 義 務 教 育 の 機 会 均 等 その 水 準 の 維 持 向 上 の 観 点 から 的 な 児 童 生 徒 の 学 力 や 学 習 状 況 を 把 握 分 析 し 教 育 施 策 の 成 果 課 題 を 検 証 し その 改 善 を 図 るもに 学 校 におけ

PowerPoint プレゼンテーション

国 語 算 数 外 国 語 活 動 リズムを 感 じ 取 りながら 発 声 の 仕 方 に 気 をつけて 音 読 や 群 読 を 楽 しく 行 うことができる 漢 字 の 部 首 を 理 解 することが できる 整 数 の 加 法 減 法 乗 法 の 計 算 についての 理 解 を 深 め 確 実

1. 実 施 内 容 (1) 研 修 体 制 の 概 要 2 大 阪 府 教 育 庁 大 阪 府 教 育 センター 進 捗 管 理 研 修 の 委 託 進 捗 管 理 連 携 協 力 進 捗 報 告 民 間 業 者 ( 外 部 機 関 ) 市 町 村 教 育 委 員 会 府 立 高 等 学 校 研

Microsoft Word - 09-  研究計画 シラバス 英語科

4 教 科 に 関 する 調 査 結 果 の 概 況 校 種 学 年 小 学 校 2 年 生 3 年 生 4 年 生 5 年 生 6 年 生 教 科 平 均 到 達 度 目 標 値 差 達 成 率 国 語 77.8% 68.9% 8.9% 79.3% 算 数 92.0% 76.7% 15.3% 94

●幼児教育振興法案

守 口 市 立 東 小 学 校 大 久 保 小 学 校 の 統 合 実 施 計 画 目 次 第 1 守 口 市 における 学 校 統 合 の 背 景 1 第 2 東 小 学 校 と 大 久 保 小 学 校 の 統 合 について 1 第 3 統 合 校 の 学 校 づくりについて 2 第 4 東 小

(2)大学・学部・研究科等の理念・目的が、大学構成員(教職員および学生)に周知され、社会に公表されているか

Microsoft Word - 交野市産業振興基本計画 doc

40 宮崎県

学校安全の推進に関する計画の取組事例

< F2D8E518D6C B83678C8B89CA >

「子どもが自ら学ぼうとする力の育成」―自分の思いを伝える子・高めあう子をめざして

/ 5 ページ 身 近 な 普 通 名 詞 を 覚 えさせ 絵 カードや 言 葉 絵 本 などを 使 い 身 近 な 生 活 に 関 わる 固 有 名 詞 をマッチングさせ 集 合 名 詞 の 概 念 を 身 に 付 けさせ 普 通 名 詞 の 絵 カードや 字 単 語 カードを 見 本 に 従 っ

積 極 的 な 児 童 の 発 想 や 活 動 を 引 き 出 していきたい 共 通 事 項 の 視 点 自 分 の 感 覚 や 活 動 を 通 し て 形 や 色 組 合 せ な ど の 感 じ を と ら え る こ と 形 や 色 などの 感 じを 基 に 自 分 のイメージをもつこと 4 テ

1 年 女 子 保 健 体 育 生 徒 は 主 体 的 に 授 業 に 取 り 組 んでいる しかし 周 りが 動 かないと 動 けない 場 面 が 見 られる 体 育 係 が 声 掛 けをしているが 今 後 は 体 育 係 の 声 掛 けがなくても 動 けるようにしていく 運 動 が 苦 手 な

Taro-学校だより学力調査号.jtd

をメモ 書 きし それを 見 て 教 師 に 話 したり 質 問 に 答 えたりできる 4. 単 元 指 導 計 画 (8 時 間 ) 段 階 配 時 目 標 活 動 と 内 容 教 師 の 手 立 て 話 をするときは6 1 教 師 のある 日 の 体 験 につい *6 要 素 が 大 切 である

資料2-2 定時制課程・通信制課程高等学校の現状

安 芸 太 田 町 学 校 適 正 配 置 基 本 方 針 の 一 部 修 正 について 1 議 会 学 校 適 正 配 置 調 査 特 別 委 員 会 調 査 報 告 書 について 安 芸 太 田 町 教 育 委 員 会 が 平 成 25 年 10 月 30 日 に 決 定 した 安 芸 太 田

Taro-指導案(修正版)

< F2D819A8B638E968E9197BF82528E968BC68C7689E68F C>

0605調査用紙(公民)

中高の英語指導の実態と 教員の意識 ―「中高の英語指導に関する実態調査2015」 ―

34 県 立 鶴 岡 工 業 高 等 校 ( 全 日 制 ) 工 業 科 ( 機 械 科 電 気 電 子 科 情 報 通 信 科 建 築 科 環 境 化 科 ) 次 のいずれかに 該 当 する 1 文 化 的 活 動 や 体 育 的 活 動 において 地 区 大 会 を 経 て 県 大 会 に 出

Hi, friends!1 Lesson5

??P019?098

< F2D E58A FC8A778ED B297768D80>

11年度事業報告1

<4D F736F F D E598BC68A8897CD82CC8DC490B68B7982D18E598BC68A8893AE82CC8A C98AD682B782E993C195CA915B C98AEE82C382AD936F985E96C68B9690C582CC93C197E1915B927582CC898492B75F8E96914F955D89BF8F915F2E646F6

<4D F736F F D A778F4B8E7793B188C45F8FAC81458ED089EF816A8DD593632E646F63>

11年度事業報告1

(3) 指 導 観 文 法 事 項 の 導 入 段 階 では, 実 物,ピクチャーカード,ジェスチャーなどを 使 用 し, 生 徒 の 視 覚 に 訴 えながら 興 味 関 心 を 引 き 付 ける 工 夫 をしていきたい 文 法 事 項 の 導 入 後 にペアによるコミュニケーション 活 動 を


4 学 習 交 流 の 対 象 となる 国 グループの 決 定 について (1) 東 京 都 教 育 委 員 会 が 各 校 に 対 し 東 京 2020 大 会 に 参 加 予 定 の 国 地 域 につい て 五 大 陸 のバランスを 考 慮 した5か 国 地 域 を 一 つのグループ( 以 下

(3) 研 究 副 主 題 について 豊 かな 読 解 力 を 育 てるためには 友 だちとの 学 び 合 いが 不 可 欠 である 友 だちと 読 みを 交 流 することで 自 分 の 読 みの 深 さや 浅 さを 実 感 したり 自 分 とは 違 った 読 みに 出 会 う 中 で 読 みの 幅

1 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )について 林 地 台 帳 整 備 マニュアル( 案 )の 構 成 構 成 記 載 内 容 第 1 章 はじめに 本 マニュアルの 目 的 記 載 内 容 について 説 明 しています 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 5 章 第 6 章 林 地

学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う文部科学省関係省令の整備に関する省令等について(通知)

平成24年度 英語科 3年 年間指導計画・評価計画

預 金 を 確 保 しつつ 資 金 調 達 手 段 も 確 保 する 収 益 性 を 示 す 指 標 として 営 業 利 益 率 を 採 用 し 営 業 利 益 率 の 目 安 となる 数 値 を 公 表 する 株 主 の 皆 様 への 還 元 については 持 続 的 な 成 長 による 配 当 可

<4D F736F F D C482C682EA817A89BA90BF8E7793B1834B A4F8D91906C8DDE8A A>

主要生活道路について

個王座授業事例集(高英語)

Microsoft Word - 02第3期計画(元データ).doc

文化政策情報システムの運用等

Microsoft PowerPoint - ホームページ 表紙 藤山

平成17年度高知県県産材利用推進事業費補助金交付要綱

スライド 1

第 1 章 目 指 す 姿 1 基 本 目 標 立 県 ぎふ 県 民 が 明 るく 健 康 で 心 豊 かに 暮 らし 地 域 に 元 気 があふれる による 清 流 国 ぎふ 実 現 は 心 身 健 康 保 持 増 に 重 要 な 役 割 を 果 たし 健 康 で 活 力 に 満 ちた 長 寿 社

財政再計算結果_色変更.indd

<4D F736F F D208DE98BCA8CA B582A28CF68BA481768E E968BC65F A F92B28DB895F18D908F A6D92E8817A>

(3) 小 単 元 の 指 導 と 評 価 の 計 画 小 単 元 第 11 章 税 のあらまし の 指 導 と 評 価 の 計 画 ( 四 次 確 定 申 告 制 度 抜 粋 ) 関 心 意 欲 態 度 思 考 判 断 技 能 表 現 知 識 理 解 小 単 元 の 評 価 規 準 税 に 関 す

< F2D819B92CA926D E9693E A2E6A7464>

研究職員会資料

( 新 ) 医 療 提 供 の 機 能 分 化 に 向 けたICT 医 療 連 携 導 入 支 援 事 業 費 事 業 の 目 的 医 療 政 策 課 予 算 額 58,011 千 円 医 療 分 野 において あじさいネットを 活 用 したICT したICT 導 入 により により 医 療 機 能

新 行 財 政 改 革 推 進 大 綱 実 施 計 画 個 票 取 組 施 策 国 や 研 究 機 関 への 派 遣 研 修 による 資 質 向 上 の 推 進 鳥 インフルエンザ 等 新 たな 感 染 症 等 に 対 する 検 査 技 術 の 習 得 など 職 員 の 専 門

2 学 校 への 支 援 方 法 CMS(NetCommons)の 操 作 説 明 会 2-1 操 作 説 明 会 平 成 26 年 度 も 学 校 ホームページ 作 成 運 用 における 支 援 となるよう 操 作 説 明 会 を 実 施 した 基 礎 編 としてCMS(NetCommons)の

平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について

02【発出】280328福島県警察職員男女共同参画推進行動計画(公表版)

03 平成28年度文部科学省税制改正要望事項

Microsoft PowerPoint - 報告書(概要).ppt

資 料 年 オリンピック パラリンピック 東 京 大 会 における ホストシティ タウン 構 想 (イメージ) 1. 趣 旨 経 済 財 政 運 営 と 改 革 の 基 本 方 針 2014( 平 成 26 年 6 月 24 日 閣 議 決 定 )を 踏 まえ 2020 年 オリン

世 羅 町 立 世 羅 中 学 校 下 森 憲 治 神 田 明 埜 上 千 幸 金 子 哲 菅 隆 幸 土 生 秀 子 前 由 紀 恵 世 羅 町 立 世 羅 西 中 学 校 佐 伯 邦 章 藤 原 康 治 宮 岡 英 明 湯 浅 裕 子 川 﨑 とも 子 (3) 研 究 テーマ 生 徒 の 思 考

( 教 育 職 員 免 許 状 の 取 得 ) 第 9 条 教 育 職 員 免 許 状 ( 幼 稚 園 教 諭 二 種 免 許 状 )を 取 得 しようとする 者 は 教 育 職 員 免 許 法 に 基 づき 別 表 2に 掲 げる を 修 得 しなければならない 2 教 育 職 員 免 許 状 の

平成22年度 指導者・指導士養成検定事業計画書

東京都立産業技術高等専門学校

Ⅰ 平 成 24 年 度 全 国 体 力 運 動 能 力 運 動 習 慣 等 調 査 について 1 調 査 の 概 要 (1) 目 的 子 どもの 体 力 が 低 下 している 状 況 にかんがみ 国 が 全 国 的 な 子 どもの 体 力 の 状 況 を 把 握 分 析 することにより 子 どもの

ステップ2 日 中 の 高 校 の 異 同 自 分 の 学 校 の 魅 力 に 関 するプレゼンテーション 中 国 ルーツの 生 徒 には 日 本 の 高 校 に 来 て どんな 事 に 驚 いたのかまた 興 味 をもったのかパワーポイントにまとめ 発 表 して もらう また 日 本 人 生 徒 は

本 校 の 沿 革 昭 和 21 年 昭 和 49 年 昭 和 54 年 昭 和 60 年 平 成 9 年 平 成 11 年 平 成 18 年 北 海 道 庁 立 農 業 講 習 所 として 発 足 北 海 道 立 農 業 大 学 校 に 改 組 修 業 年 限 を1 年 制 から2 年 制 に 改

2. ど の 様 な 経 緯 で 発 覚 し た の か ま た 遡 っ た の を 昨 年 4 月 ま で と し た の は 何 故 か 明 ら か に す る こ と 回 答 3 月 17 日 に 実 施 し た ダ イ ヤ 改 正 で 静 岡 車 両 区 の 構 内 運 転 が 静 岡 運

17

セルフメディケーション推進のための一般用医薬品等に関する所得控除制度の創設(個別要望事項:HP掲載用)

社会保険加入促進計画に盛込むべき内容

<4D F736F F D F8D828D5A939982CC8EF68BC697BF96B38F9E89BB82CC8A6791E52E646F63>

先進的科学技術・理科教育推進委託事業

1 正 規 団 員 希 望 者 は 入 団 希 望 日 から1ヶ 月 間 の 仮 団 員 期 間 を 経 て 団 員 となることができる 仮 団 員 期 間 は 団 費 は 発 生 せず 入 団 届 けに 明 記 した 入 団 日 がその 月 の15 日 以 前 ならば 当 月 16 日 以 降 な

<6D33335F976C8EAE CF6955C A2E786C73>

国立研究開発法人土木研究所の役職員の報酬・給与等について

1 農 地 中 間 管 理 機 構 のねらい (1)24 年 度 から 開 始 した 各 市 町 村 における 人 農 地 プラン ( 地 域 の 農 業 者 の 徹 底 した 話 合 いにより 人 農 地 問 題 の 解 決 方 向 や 地 域 農 業 の 将 来 のあり 方 を 明 確 にしてい

0812教育プラン.indd

<819A955D89BF92B28F BC690ED97AA8EBA81418FA48BC682CC8A8890AB89BB816A32322E786C7378>

私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等

推 進 項 目 15 人 材 育 成 の 強 化 重 要 A 番 号 取 組 事 業 名 151 職 員 の 専 門 性 向 上 作 成 日 H 更 新 日 H 担 当 部 署 32 総 務 部 人 事 課 責 任 者 吉 田 克 夫 担 当 者 人 事 人 材 育 成 担

就 学 前 教 育 保 育 の 実 施 状 況 ( 平 成 23 年 度 ) 3 歳 以 上 児 の 多 く(4 歳 以 上 児 はほとんど)が 保 育 所 又 は 幼 稚 園 に 入 所 3 歳 未 満 児 (0~2 歳 児 )で 保 育 所 に 入 所 している 割 合 は 約 2 割 就 学

目 標 を 達 成 するための 指 標 第 4 章 計 画 における 環 境 施 策 世 界 遺 産 への 登 録 早 期 登 録 の 実 現 史 跡 の 公 有 地 化 平 成 27 年 度 (2015 年 度 )までに 235,022.30m 2 施 策 の 体 系 1 歴 史 的 遺 産 とこ

< F2D945F8A778CA48B8689C88F438E6D89DB92F695E58F D80>

発 表 の 流 れ 1 事 業 概 要 2 評 価 票 の 記 載 内 容 について 3 指 標 について 4 事 業 内 容 について 5 提 案 のまとめ 2

為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設

Microsoft Word - 目次.doc


課 税 ベ ー ス の 拡 大 等 : - 租 税 特 別 措 置 の 見 直 し ( 後 掲 ) - 減 価 償 却 の 見 直 し ( 建 物 附 属 設 備 構 築 物 の 償 却 方 法 を 定 額 法 に 一 本 化 ) - 欠 損 金 繰 越 控 除 の 更 な る 見 直 し ( 大

< F2D8CA48B B837D914F95B F E6A7464>

Microsoft Word - akiootacyou.doc

3 体 制 整 備 等 (1) 全 ての 特 定 事 業 主 が 共 同 して 取 組 むものとする () 総 務 部 人 事 管 理 室 人 事 課 を 計 画 推 進 の 主 管 課 とし 全 ての 市 職 員 により 推 進 する (3) 実 施 状 況 を 把 握 し 計 画 期 間 中 で

<6D313588EF8FE991E58A778D9191E5834B C8EAE DC58F4992F18F6F816A F990B32E786C73>

その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農

PTA

目 次 都 市 づくりの 全 体 構 想 偏 1. 都 市 づくりの 理 念 と 目 標 1 1. 都 市 づくりの 理 念 と 将 来 像 1 2. 都 市 づくりの 目 標 とテーマ 2 3. 計 画 期 間 3 4. 将 来 人 口 フレーム 3 2. 将 来 都 市 構 造 4 1. 将 来

Transcription:

県 北 ブロック 英 語 を 意 欲 的 に 学 び, 積 極 的 に 発 信 しようとする 児 童 生 徒 の 育 成 - 楽 しい 外 国 語 活 動 から 確 かな 中 学 校 英 語 への 滑 らかな 接 続 - 1 主 題 設 定 の 理 由 近 年 のグローバル 社 会 において, 多 様 な 文 化 価 値 観 をもつ 世 界 の 国 々と 共 に 発 展 してい くために, 他 者 と 共 存 するコミュニケーション 能 力 や 郷 土 を 愛 する 心 ( = 日 本 人 として のアイデンティティ)を 持 つ 次 世 代 の 育 成 がま すます 必 要 とされている そのためには, 自 ら の 考 え 及 び 日 本 の 伝 統 文 化 や 歴 史 について, 積 極 的 に 伝 えようとする 発 信 力 の 育 成 が 求 め られている 昨 年 度 文 部 科 学 省 より 発 表 された グローバ ル 化 に 対 応 した 英 語 教 育 改 革 実 施 計 画 ( 平 成 25 年 12 月 )では,こうした 時 代 に 対 応 すべく, 初 等 中 等 教 育 段 階 からグローバル 化 に 対 応 した 教 育 環 境 づくりが 進 められるよう 提 言 している 具 体 的 には, 小 学 校 における 英 語 教 育 の 拡 充 強 化, 中 高 等 学 校 における 英 語 教 育 の 高 度 化 な ど, 小 中 高 等 学 校 を 通 じた 英 語 教 育 全 体 の 抜 本 的 充 実 が 求 められている また, 東 京 2020 オリンピック パラリンピ ックの 開 催 に 向 けて, 今 後, 外 国 人 を 含 め 多 く の 人 々と 触 れ 合 う 機 会 が 増 えることから,さら なる 英 語 教 育 の 充 実 が 求 められている 県 北 ブロックでは,こうした 背 景 を 踏 まえて, 県 の 研 究 テーマと 同 様 の 英 語 を 意 欲 的 に 学 び, 積 極 的 に 発 信 しようとする 児 童 生 徒 の 育 成 を 研 究 主 題 として 設 定 した そして,この 発 信 する 力 を 次 の3 点 としてとらえた 1. 自 分 の 考 えや 伝 えたい 情 報 などについ て, 積 極 的 に( 間 違 いを 恐 れず)かつ, できるだけ 相 手 に 分 かりやすく 伝 えよう とする 力 2. 自 分 自 身 や 自 分 の 住 んでいる 地 域 ( 郷 土 )を 大 切 にし,その 良 さを 他 者 に 伝 え ることができる 力 3. 課 題 を 見 つけ,その 課 題 に 向 かい, 協 力 して 解 決 しようと 他 者 とやりとりがで きる 力 特 に, 今 後 の 国 際 社 会 においては, 異 なる 文 化 や 価 値 観 をもつ 人 々に 自 分 の 考 えを 正 しく 伝 える 発 信 力 が 必 要 とされる しかしながら, 言 わなくても 考 えを 理 解 してもらえる ことの 多 い 風 土 の 中 で, 自 分 の 考 えを 相 手 に 分 かりやす く 表 現 する 力 は, 県 北 ブロックでもまだ 十 分 と は 言 えない 傾 向 にある そこで, 県 北 の 研 究 テーマである 英 語 を 意 欲 的 に 学 び, 積 極 的 に 発 信 しようとする 児 童 生 徒 の 育 成 - 楽 しい 外 国 語 活 動 から 確 かな 中 学 校 英 語 への 滑 らかな 接 続 - のために, 次 の2 点 を 重 点 的 に 取 り 組 んでいる (1) 小 学 校 での 外 国 語 活 動 から 中 学 校 英 語 科 への 滑 らかな 接 続,さらには 高 校 への 接 続 CAN-DO リストを 作 成, 情 報 を 交 換 し 合 い, 最 終 的 に 育 てたい 姿 から 小 中 ( 高 ) での 各 段 階 での 学 習 到 達 目 標 について 研 究 し 合 う 各 指 導 法 研 修 会 や 研 究 会 を 小 学 校 中 学 校 で 連 携 して 行 い, 児 童 生 徒 の 実 態 をつ かみ,より 確 かな 目 標 設 定 目 標 を 具 現 化 する 手 法 について 研 究 する (2) 授 業 における 英 語 を 意 欲 的 に 学 び, 積 極 的 に 発 信 しようとする 児 童 生 徒 の 育 成 茨 城 県 主 催 の 英 語 インタラクティブフォ ーラムを 基 軸 に, 各 到 達 段 階 に 合 った, 自 分 のことや 身 近 な 事 柄 を 積 極 的 に 伝 え ようとする 活 動 や 場 の 工 夫 自 分 の 考 えや 郷 土 ( 日 本 の 伝 統 文 化 自 分 の 町 や 学 校 の 良 いところなど)につい て,4 技 能 を 総 合 的 に 育 成 しながら,そ れらを 表 現 する 言 語 活 動 の 工 夫 発 信 しようとする 力 を 支 えるための 土 台 として, 基 本 的 な 語 彙 や 文 構 造 を 活 用 する 力 を 育 てる 取 組 伝 える 喜 びを 実 感 させるための ALT の 活 用 英 語 を 意 欲 的 に 話 したり 書 いたりしたく なる 活 動 の 工 夫

2 研 究 の 概 要 (1) 常 陸 太 田 市 の 取 組 1 小 中 連 携 の 取 組 について 常 陸 太 田 市 では, 小 中 が 連 携 してコミュニ ケーション 能 力 の 素 地 を 養 えるようにALT を 小 学 校 に 派 遣 したり, 中 学 校 の 英 語 教 諭 が 小 学 校 に 赴 き 授 業 を 行 ったりしている 小 学 校 では, 歌 やチャンツで 英 語 音 声 に 多 く 触 れ, またインタビュー 活 動 やゲームを 通 して, 外 国 語 への 意 欲 を 高 め,より 一 層 の 慣 れ 親 しみ が 図 れるよう 工 夫 している それを 受 け 中 学 校 では, 英 語 でコミュニケーションをする 楽 しさを 継 続 して 味 わえるように,ビンゴやゲ ームなどを 取 り 入 れた 言 語 活 動 を 展 開 してい る 2 小 学 校 実 践 例 ( 金 砂 郷 小 ) コミュニケーションの 楽 しさを 味 わおう 金 砂 郷 小 では, 人 前 で 話 したり, 英 語 に よる 表 現 を 実 際 に 用 いたりする 場 の 設 定 が 重 要 であると 考 え, 総 合 的 な 学 習 の 時 間 と 関 連 づけて,6 年 生 では 修 学 旅 行 でインタ ビュー 活 動 を 行 った 外 国 人 旅 行 者 との 触 れ 合 いは, 異 文 化 を 学 ぶとともに 英 語 での 表 現 に 慣 れ 親 しみ,コミュニケーションへ の 関 心 意 欲 の 高 まりにつながっている 本 単 元 では, 行 きたい 国 について 尋 ねた り 答 えたりする 活 動 を 多 く 取 り 入 れ, 外 国 語 に 慣 れ 親 しむことを 重 視 していく 〇 指 導 計 画 (5 時 間 扱 い) (1) 評 価 について 評 価 の 観 点 評 価 規 準 ア コミュニケーションへの 関 心 意 欲 態 度 自 分 の 思 いが 伝 わるように, 積 極 的 におすすめの 国 を 紹 介 したり, 友 だちに 質 問 しようとしたりしている イ 外 国 語 への 慣 れ 親 しみ 行 きたい 国 について 尋 ねたり 答 えたりする 表 現 に 慣 れ 親 しんでいる ウ 言 語 や 文 化 に 関 する 気 付 き 世 界 には 様 々な 人 たちが 様 々な 生 活 をしていることに 気 付 いている (2) 本 単 元 の 指 導 と 評 価 について 時 主 な 学 習 活 動 評 価 規 準 主 な 言 語 材 料 1 国 名 の 言 い 方 を 知 る ウ America Australia Egypt France China Spain Greece Brazil 2 本 時 行 きたい 国 について 尋 ねたり 答 えたりする 表 現 に 慣 れ 親 しむ 3 行 きたい 国 について 尋 ねたり 答 えたりする 表 現 に 慣 れ 親 しむ 4 自 分 たちが 紹 介 する 国 について まとめ, 発 表 準 備 をする 5 いろいろな 国 について 質 問 した り 答 えたりして 積 極 的 に 交 流 する ア イ I want to go to ~. What country? Where do you want to go? ア イ I want to go to ~. I like ~. What country? Where do you want to go? ウ This is~. It ' s in~. ア イ I want to go to ~. I like ~. What country? 本 時 の 指 導 (1) 目 標 行 きたい 国 の 名 前 や 理 由 を 伝 えたり 聞 いたりする 活 動 を 通 して,コミュニケー ションの 楽 しさを 味 わい, 外 国 語 の 表 現 に 慣 れ 親 しむ

(2) 準 備 資 料 探 険 バック ワークシート (3) 展 開 学 習 活 動 内 容 1 あいさつをする 支 援 ( 支 援 個 への 支 援 )と 評 価 HRT Hello,everyone.How are you?i ' m fine.thank you. 外 国 語 活 動 支 援 員 元 気 よくあいさつをする 2 カードを 使 って, 国 名 の 復 習 をする 発 音 を 確 かめながら, 国 名 の 言 い 方 を 確 認 する 国 名 の 言 い 方 をサポート, リピートする 3 CDを 聞 き,チャンツをす る (Let s Chant) 2 4 本 時 のめあてを 知 る 行 きたい 国 の 名 前 を 伝 え たり, 聞 いたりしよう 5 カード 合 わせのデモンス トレーションをする 国 名 や 理 由 を 答 える 言 い 方 などを 聞 かせる 前 もって 行 きたい 国 をカー ドに 記 入 させておく 歌 詞 を 一 度 リピートする 6 行 きたい 国 とその 理 由 を 表 す 表 現 を 用 いたゲームを する (1)カードマッチングゲー ムをする I want to go to ~. (2)インタビューゲームを する 7 本 時 の 学 習 を 振 り 返 る 8 終 わりのあいさつをする HRT : Hello. Where do you want to go? 支 援 員 : I want to go to ~. Where do you want to go? できるだけ 多 くの 人 にイン タビューするように 指 示 す る 評 行 きたい 国 を 表 す 表 現 を 用 いたゲームを 通 し て,コミュニケーション の 楽 しさを 味 わい, 外 国 語 に 慣 れ 親 しんでいた か ( 観 察 ワークシート) うまく 言 えない 場 合 には, 自 分 の 知 っている 語 彙 だけ を 使 ったり, 友 だちや 教 師 に 尋 ねたりできるよう 支 援 する 子 どもたちの 活 動 ぶりを 称 賛 する まとめ( 成 果 と 課 題 ) 外 国 語 活 動 の 中 に 歌 やゲームを 取 り 入 れることで, 外 国 語 活 動 を 楽 しみにしている 児 童 が 増 えている 修 学 旅 行 では, 今 まで 学 んだ 英 語 を 使 って 外 国 人 とコミュニケーションをとることができ 児 童 の 自 信 につながっている 課 題 英 語 による 表 現 を 積 極 的 に 活 用 できる 場 を 今 後 も 検 討 していきたい

(2) 日 立 市 の 取 組 日 立 市 では 中 学 校 外 国 語 科 の 指 導 の 重 点 とし て 小 中 の 円 滑 な 接 続 と4 技 能 を 総 合 的 に 育 成 する 指 導 法 の 工 夫 と 改 善 を 掲 げている そし て 小 学 から 中 学 校 へ 連 携 して 育 てたい 力 を, 日 立 の 英 語 教 育 9 年 間 の 構 想 と ALT の 活 用 の 仕 方 として 系 統 立 てて 明 示 している これによ り 最 終 的 に 育 てたい 姿 を 自 国 の 文 化 の 理 解 を 基 盤 として, 他 国 の 文 化 を 理 解 尊 重 し, 広 い 視 野 でよりよい 世 界 の 創 造 に 貢 献 できる 子 ども とし, 各 学 校 で 授 業 の 実 践 に 励 んでいる 1 中 学 校 実 践 例 1 身 近 な 日 本 のものや 日 本 のことを 伝 えよう! 教 科 書 単 元 Sunshine English Course 3 Program 5 Sushi-Go-Around in the World 発 信 する 力 を 高 めることをねらいとし, 自 分 たちの 身 近 にある 日 本 のものや 日 本 のことを 他 の 国 の 人 に 知 ってもらえるようプレゼンテーシ ョンを 作 成 した call + 目 + 補,make+ 目 + 補 などの 新 出 文 法 や 既 習 文 法 を 用 いて,ペアで 考 えた 日 本 について 紹 介 したいものを, 相 手 に 興 味 をもって 聞 いてもらえるよう 工 夫 し, 意 欲 的 に 発 信 することができた また,できた 作 品 を 実 際 にニュージーランドの 姉 妹 都 市 国 際 交 流 校 に 送 り,その 返 事 を 受 け 取 ることができたこ とにより,さらに 生 徒 の 意 欲 付 けにつなげるこ とができた 与 え, 既 習 の 表 現 を 生 かして,どのようにして グループの 仲 間 に 紹 介 したらよいか, 何 とかし て 伝 える 力 を 育 てることをねらいとする 教 科 書 単 元 Sunshine English Course 1 Program 6 由 紀 のイギリス 旅 行 My Project1で 既 習 の 自 己 紹 介 スピーチの 原 稿 を 活 用 して, 自 分 のことをペアに 伝 える ペ アは,アイコンタクト 相 づちに 留 意 し,メモ を 取 りながら 聞 きとる 英 語 の 授 業 専 用 の3 人 グループの 中 で, 聞 きとったペアのことをメモ をもとに 紹 介 してみる その 際, 振 り 返 りに 役 立 つようボイスレコーダーで 紹 介 している 場 面 を 録 音 しておく ボイスレコーダーを 聞 きなが ら, 自 分 の 発 話 を 振 り 返 る 活 動 後 に,タスク 達 成 に 必 要 であった 新 出 の 表 現 方 法 を 導 入 する 教 師 は, 最 初 に 文 法 事 項 を 教 える 活 動 を 行 わず, 生 徒 のタスク 達 成 への 意 欲 を 高 め, 友 だち 紹 介 に 必 要 な 表 現 を 生 徒 が 自 ら 探 し 出 す 手 助 けをす る (2)メモをもとに, 友 だちをグループの 仲 間 に 伝 えてみよう Recorder Speaker Listener 1アイコンタクト 相 づち を 打 ちながら 聞 く 2 聞 き 取 れたことを,Speaker に 日 本 語 で 伝 える 全 てではなく 聞 き 取 れたメモを 元 に 伝 えてみる 3 中 学 校 実 践 例 3 姉 妹 都 市 (ニュージーラ ンドタウランガ 市 )の 学 校 と 国 際 交 流 を 深 めよう 自 分 たちの 学 校 生 活 やスポーツ, 行 事, 日 本 文 化 などを 写 真 と 文 章 で 互 いに 紹 介 し 合 う 活 動 (Photo Essay)やスカイプを 通 して 現 地 の 学 校 の 生 徒 と 会 話 を 行 っている 昨 年 度 一 つの 中 学 校 で 始 まったこの 取 組 は, 現 在 4 中 学 校 に 増 え, 来 年 度 はさらに3 中 学 校 増 える 予 定 である スカイプを 用 いて 現 地 の 学 校 と 会 話 する 様 子 2 中 学 校 実 践 例 2 友 だちを 紹 介 してみよう 活 動 のねらい TBLT(Task Based Language Teaching) 手 法 を 用 いて, 使 用 する 言 語 形 式 を 生 徒 が 主 体 的 に 選 択 し, 相 手 との 自 然 なコミュニケーション を 通 して, 与 えられた 課 題 を 達 成 するタスク 活 動 を 行 った 三 人 称 単 数 現 在 形 の 学 習 の 第 1 時 に, 友 だちを 紹 介 してみよう というタスクを

4 小 中 高 連 携 を 意 識 した 教 員 研 修 ア 日 立 市 英 語 研 究 会 による 夏 季 研 修 会 及 び 指 導 法 研 修 会 の 実 施 平 成 26 年 度 日 立 市 夏 季 研 修 会 では, 茨 城 大 学 齋 藤 英 敏 准 教 授 を 招 いて, 英 語 インタラ クティブフォーラムからみえる 中 学 校 に 期 待 する 英 語 能 力 と 今 後 の 英 語 教 育 のあり 方 と いう 演 題 で, 小 中 合 同 で 研 修 会 を 行 った 小 学 校 の 外 国 語 活 動 で 培 ってきた 素 地 を 中 学 校 でさらに 発 展 的 な 力 (ディスカッション 力 ) を 高 めるための 手 立 てについて, 理 論 的 な 話 からさらに 実 践 方 法 を 挙 げて 話 をしていただ いた また, 毎 年 小 学 校 での 外 国 語 活 動 指 導 法 研 修 会 及 び 中 学 校 での 英 語 指 導 法 研 修 会 を 行 い, 小 中 の 連 携 を 考 えた 授 業 研 究 を 行 っている そして CAN-DO リストについても, 各 校 の 現 状 を 話 し 合 い, 作 成 の 仕 方 についての 確 認 を 行 うなど, 各 中 学 校 で 作 成 を 進 めている イ 英 語 インタラクティブフォーラム 大 会 H26 年 度 より, 県 大 会 の 新 評 価 方 法 に 照 ら し 合 わせて, 同 様 の 形 でジャッジを 行 った またジャッジには, 中 高 連 携 を 考 えて, 市 の 教 育 委 員 会 指 導 主 事,ALT だけでなく, 市 内 の 高 校 の 英 語 の 先 生 にも 依 頼 した このこと により, 中 学 生 の 英 語 力 の 現 状 を 理 解 しても らう 良 い 機 会 となり, 中 高 連 携 を 図 ることが できた ウ 自 主 的 な 教 員 研 修 日 立 市 近 隣 の 県 北 地 区 の 先 生 方 を 中 心 に, 自 主 的 に 集 まっての 英 語 教 育 指 導 法 研 修 会 が 月 に 一 回 開 かれている 日 頃 の 指 導 における 様 々な 指 導 法 の 研 修 や, 最 新 の 英 語 教 育 につ いて(ハワイ 大 学 研 修, 昨 今 の 小 学 校 外 国 語 教 育 事 情 など)の 情 報 交 換,CAN-DO リス トの 検 討 会 などを 行 ったりしている H26 年 6 月 には, 現 港 区 立 赤 坂 中 学 校 の 北 原 延 晃 先 生 をお 招 きし, 北 原 メソッド B パターンの 授 業 体 験 ~ピクチャーカードを 使 った Q&A から 音 読 まで~ という 演 題 でセミナ を 行 った 小 中 合 同 の 指 導 法 研 修 会 を 行 い,それぞれの 取 組 を 情 報 交 換 することにより,9 年 間 を 見 通 した 効 果 的 な 指 導 について 研 究 を 深 めている さらに, 今 後 の 英 語 教 育 の 動 向 を 踏 まえ, 高 校 までの 連 携 した 英 語 教 育 の 実 践 を, 英 語 インタ ラクティブフォーラムなどを 基 軸 とした 指 導 を 通 して 進 めていくことが 今 後 の 課 題 である (3) 高 萩 市 の 取 組 1 中 学 校 実 践 例 1 持 ち 主 を 探 そう - 楽 しく 話 す 活 動 と 整 理 するために 書 く 活 動 の 統 合 - 活 動 のねらい ペットの 飼 い 主 を 探 す という 課 題 を 解 決 するために,Whose ~ is this?-it's (not) mine. の 表 現 を 繰 り 返 し 口 にすることで, 新 言 語 材 料 についての 理 解 を 図 ることをねらいとする 教 科 書 単 元 Sunshine English Course 1 Speaking 2 持 ち 主 をたずねる 導 入 では, 学 年 職 員 の 持 ち 物 を 用 いたクイズ を 行 う その 後, 小 学 校 外 国 語 活 動 で 育 んだ 温 かな 人 間 関 係 と 積 極 的 にコミュニケーションを 図 ろ うとする 態 度 を 生 かして, 教 室 内 を 自 由 に 歩 き 回 りながら,Whose ~ is this?-it's (not) mine. の 表 現 を 使 って, 持 ち 主 を 探 す 活 動 ( 話 す 活 動 )を 行 う この 活 動 には, 生 徒 各 自 が 事 前 に 描 いたペットの 絵 を 使 う まとめとして, 話 す 活 動 と 連 動 したワークシ ートを 活 用 して, 書 く 活 動 を 行 う 職 員 の 実 際 の 持 ち 物 を 使 っての 導 入, 生 徒 自 身 が 描 いた 理 想 のペットの 絵 を 使 っての 言 語 活 動 は, 生 徒 の 興 味 関 心 を 高 め, 活 発 な 活 動 を 促 すために 大 変 効 果 的 であった コミュニケーションの 楽 しさを 味 わう 話 す 活 動 と, 本 時 の 目 標 とする 表 現 を 視 覚 的 にと らえ 整 理 するための 書 く 活 動 を 統 合 的 に 行 ったことで,コミュニケーションを 支 えるもの としての 言 語 材 料 の 定 着 を 図 り, 英 語 による 表 現 力 の 基 礎 を 養 うことができた

2 中 学 校 実 践 例 2 私 の 夢 ~ 自 分 の 思 いを 伝 えよう~ - 小 学 校 外 国 語 活 動 の chants を warm-up に 取 り 入 れて- 活 動 のねらい 聞 き 手 によく 伝 わるように 話 すこと を 目 指 し, 声 の 大 きさに 気 をつけ,アイコンタクト, 表 情, 身 振 り, 絵 や 写 真 等 を 効 果 的 に 用 いて 話 す 力 を 育 てることをねらいとする 教 科 書 単 元 Sunshine English Course 2 My Project 5 将 来 の 夢 を 語 ろう warm-up として, 小 学 校 外 国 語 活 動 で 学 習 し た chants を 取 り 入 れ, 身 体 表 現 を 交 えながら I want to ~.の 表 現 をリズムよく 唱 える 活 動 を 行 うことで, 楽 しく 学 習 する 雰 囲 気 をつくる その 上 で, 練 習 のポイント(= 評 価 の 観 点 と 評 価 基 準 )を 明 確 にし,スピーチの 練 習 を 繰 り 返 し 行 う 他 教 科 の 教 師 数 名 にジャッジとして 授 業 に 参 加 してもらい, 練 習 の 成 果 をその 場 で フィードバックし, 生 徒 一 人 ひとりが 達 成 感 を 味 わえるようにする 生 徒 がペアになり, 向 かい 合 って, 絵 を 指 し 示 しながらすでに 慣 れ 親 しんでいる chants を 行 ったことで, 自 然 にアイコンタクトを 用 い, 大 きな 声 で 話 す 雰 囲 気 が 作 られ, 本 時 の 中 心 と なる 活 動 にスムーズに 入 ることができた ALT によるモデルの 活 用, 練 習 のポイントの 理 解, 複 数 のジャッジによる 評 価 により, 生 徒 一 人 ひとりが 自 分 の 課 題 を 意 識 して 主 体 的 に 練 習 に 取 り 組 み, 聞 き 手 によく 伝 わるように 話 す こと について,1 時 間 の 中 で 大 きな 進 歩 が 見 られた (4) 北 茨 城 市 の 取 組 1 中 学 校 実 践 例 1 本 の 帯 を 英 語 で 作 り, 外 国 の 人 に 好 きな 本 をアピールしよう 活 動 のねらい 自 分 が 好 きな 本 について, 理 由 などを 含 めな がら, 相 手 に 分 かりやすく 伝 える 方 法 を 考 え, 英 作 文 の 構 成 力 を 育 てることをねらいとする 教 科 書 単 元 Sunshine English Course 1 Program 7 Dilo the Dolphin グループの 中 で 本 の 紹 介 をし, 英 語 で 質 問 を 出 し 合 う 質 問 されたことをつけ 加 えながら, 好 きな 理 由 や 登 場 人 物 などを 分 かりやすくまと め, 本 の 帯 を 作 る 英 語 で 書 くことに 苦 手 意 識 をもっている 生 徒 たちだが, 本 の 帯 作 成 には 意 欲 的 に 取 り 組 んで いた 国 語 の 授 業 の 中 でまとめた 本 の 紹 介 文 の ワークシートを 活 用 したことで, 紹 介 する 本 を 決 める 時 間 が 省 けたことや, 小 学 校 時 代 に 日 本 語 で 帯 作 成 をしている 経 験 があったことから 今 度 は 英 語 で 作 るんだ という 喜 びにつなげ ることができた 帯 作 成 をする 前 に,グループ の 中 で 本 の 紹 介 をさせることで, 書 く 活 動 だけで なく, 話 す 活 動 や 聞 く 活 動 にも つなげることが できた 発 表 の 際 にはルーブリックを 使 用 し, ポイントを 押 さえながら 発 表 することができた ただ 書 くだけでなく, 相 手 がいることを 意 識 さ せることで, 生 徒 の 意 欲 を 向 上 させることが 分 かった

2 小 中 連 携 実 践 例 小 学 校 外 国 語 活 動 と 中 学 校 外 国 語 科 との 滑 ら かな 接 続 をめざして~ 中 妻 小 学 校 と 華 川 中 学 校 による 相 互 出 前 授 業 プロジェクトを 通 して~ 北 茨 城 市 の 中 妻 小 学 校 と 同 学 区 の 華 川 中 学 校 では, 年 間 2 回 ずつ, 相 互 に 出 前 授 業 を 行 って いる 華 川 中 学 校 の 外 国 語 担 当 者 が 中 妻 小 学 校 の 第 6 学 年 児 童 に 対 し 外 国 語 活 動 の 授 業 をし, 中 妻 小 学 校 の 外 国 語 活 動 担 当 者 が, 卒 業 生 でも ある 華 川 中 学 校 の 生 徒 に 対 し 外 国 語 の 授 業 をす るものである ねらいは, 小 学 校 外 国 語 活 動 か ら 中 学 校 外 国 語 科 への 滑 らかな 接 続 である 外 国 語 活 動 でコミュニケーションへの 素 地 を 豊 か に 育 まれた 児 童 が,スムーズに 教 科 としての 外 国 語 科 にステップアップし,コミュニケーショ ン 能 力 の 基 礎 を 養 い,4 技 能 をバランス 良 く 身 に 付 けていけるようにするためには, 本 プロジ ェクトの 継 続 実 施 が 有 効 であると 考 えている 校 の 教 科 としての 学 習 への 不 安 感 を 興 味 や 関 心 の 高 まりに 変 換 することができる このことは, ねらいである 外 国 語 活 動 と 外 国 語 科 との 滑 らか に 繋 げる 一 助 となっていると 考 えられる 二 つ 目 には, 中 学 校 の 生 徒 に 対 し, 小 学 校 外 国 語 活 動 で 得 た 素 地 を 十 分 に 生 かした 授 業 を 展 開 できるという 点 が 挙 げられる 例 えば, 中 学 2 年 生 に 買 い 物 をテーマにしたスピーキン グを 教 える 際 に, 小 学 校 5 年 生 の 時 に 英 語 ノ ートⅠ で 学 習 し, 慣 れ 親 しんでいたチャンツ や 歌 を 使 って 導 入 することで 生 徒 の 興 味 関 心 を 高 めたり, 当 時 使 った 絵 カードや 掲 示 物, 児 童 作 品 などを 教 材 をとして 使 用 することで 生 徒 の 理 解 を 深 める 手 立 てにしたりすることができた このように, 本 プロジェクトで 相 互 に 出 前 授 業 を 継 続 して 行 うことは, 小 中 連 携 の 観 点 から は 小 学 校 から 中 学 校 への 円 滑 な 橋 渡 しの 一 助 と なること,また, 学 習 指 導 の 観 点 からは, 児 童 生 徒 それぞれの 学 習 効 果 を 高 めることができる と 考 察 する 具 体 的 な 成 果 としては, 一 つ 目 に 小 学 校 第 6 学 年 児 童 の 中 学 校 外 国 語 科 に 対 する 不 安 感 の 軽 減 と 学 習 意 欲 及 び 期 待 感 の 増 大 が 挙 げられる 出 前 授 業 後 の 児 童 の 振 り 返 りカードには, 中 学 校 ではどんな 風 に 英 語 を 勉 強 するのか 分 からな かったので 不 安 でしたが, 中 学 校 の 先 生 の 授 業 を 受 けてみて, 早 く 中 学 校 に 行 って 英 語 を 勉 強 して 読 んだり 書 いたりしてみたいと 思 いまし た という 感 想 に 代 表 されるような 記 述 が 多 く 見 られている 実 際 に 進 学 する 先 の 外 国 語 担 当 者 からの 出 前 授 業 を, 卒 業 や 進 学 に 対 する 不 安 感 や 緊 張 感 を 持 ち 始 める2 学 期 や3 学 期 に 体 験 的 に 学 習 できる 機 会 を 得 ることで, 児 童 は 中 学 課 題 一 人 ひとりの 児 童 生 徒 が,5 年 生 から 中 学 校 3 年 生 までの5 年 間 に, 外 国 語 活 動 で 得 た 素 地 を 十 分 に 生 かし, 効 率 よく 外 国 語 科 においてコ ミュニケーション 能 力 の 基 礎 力 を 身 に 付 けてい けるようにするためには, 小 学 校 の 高 学 年 担 任 と 中 学 校 外 国 語 科 担 当 のより 一 層 の 連 携 が 求 め られる 外 国 語 活 動 の Hi,Friends!と 外 国 語 科 の Sunshine English Course 1~3について, その 相 関 性 を 明 らかにし, 指 導 計 画 や 教 材 研 究 を 共 同 で 進 めていきたいと 考 えている

3 研 究 の 成 果 と 課 題 (1) 研 究 の 成 果 1 小 中 連 携 について 県 北 の 各 地 区 で 小 中 合 同 の 研 修 会 や 出 前 授 業 などの 取 組 が 活 発 に 行 われたこと により,それぞれの 教 育 の 現 状 を 把 握 し, 今 後 の 英 語 教 育 を 見 通 した 授 業 研 究 情 報 交 換 を 行 うことができた また, 小 学 校 から 中 学 校 への 滑 らかな 接 続 を 意 識 し た 授 業 を 展 開 することで, 児 童 生 徒 の 学 習 意 欲 を 高 めるとともに, 授 業 者 の 授 業 力 向 上 の 意 識 を 高 めることにつながった 2 英 語 を 意 欲 的 に 学 び, 積 極 的 に 発 信 し ようとする 児 童 生 徒 の 育 成 について 生 徒 が 意 欲 的 に 英 語 を 学 び, 積 極 的 に 発 信 する 力 を 高 めるために, 県 北 ブロックで 重 点 的 に 取 り 組 んできた 以 下 の 点 で 効 果 が あったと 考 えられる ア 英 語 インタラクティブフォーラム 大 会 およびこの 大 会 を 念 頭 に 置 いての 授 業 での 活 動 について 情 報 共 有 すること で, 自 分 のことや 身 近 な 事 柄 を 積 極 的 に 伝 えようとする 活 動 や 場 の 工 夫 を 行 う 授 業 が 増 えている このことは 生 徒 が 英 語 で 自 分 のことを 話 す 意 欲 を 高 め ることにつながっていると 考 えられる イ 自 分 の 考 えや 郷 土 について 表 現 する 言 語 活 動 を 取 り 入 れた 取 組 が 多 く 見 ら れた 伝 える 相 手 を 意 識 した 上 で 活 動 に 取 り 組 むことにより, 自 分 や 自 分 た ちの 学 校 や 地 域 などを 知 る 機 会 が 増 え, それをできるだけ 分 かりやすく 伝 えた いと 考 える 児 童 生 徒 の 姿 が 見 られた こうした 活 動 を 通 して, 自 尊 心 が 高 ま り, 英 語 を 学 ぶ 意 欲,しいては 積 極 的 に 発 信 しようとする 児 童 生 徒 を 育 てることにつながると 考 えられる (2) 今 後 の 課 題 1 CAN-DO リストの 作 成 においては 小 学 校 での 外 国 語 活 動 における 到 達 段 階 をしっかり 認 識 し, 毎 年 検 討 修 正 していく 必 要 がある 特 に 今 後 小 学 校 での 外 国 語 活 動 が 教 科 化 されていくこ とを 踏 まえ,より 効 果 的 な 接 続 を 促 す CAN-DO リストの 作 成 が 必 要 となる 2 生 徒 の 発 信 力 を 高 めるために, 今 後 プレゼンテーション,ディベート, リテリングなどの 生 徒 の 思 考 力 表 現 力 を 高 める 言 語 活 動 を 指 導 計 画 に 位 置 づけていきたい 研 究 の 経 過 平 成 26 年 度 (1) 第 1 回 研 究 推 進 委 員 会 平 成 26 年 6 月 10 日 実 態 把 握 と 研 究 テーマの 設 定 (2) 英 語 インタラクティブフォーラム 県 北 地 区 大 会 運 営 委 員 会 平 成 26 年 6 月 30 日 (3) 第 2 回 研 究 推 進 委 員 会 平 成 26 年 8 月 28 日 県 北 地 区 中 学 校 英 語 指 導 法 研 修 会 打 ち 合 わせ (4) 第 3 回 研 究 推 進 委 員 会 平 成 26 年 12 月 26 日 今 年 度 研 究 のまとめ (5) 平 成 26 年 度 県 北 地 区 中 学 校 英 語 指 導 法 研 修 会 ( 授 業 研 究 会 ) ア 日 時 平 成 26 年 10 月 15 日 イ 場 所 常 陸 太 田 市 立 金 砂 郷 小 学 校 ウ 授 業 者 田 澤 健 吾 永 井 由 紀 子 ( 外 国 語 活 動 支 援 員 ) (6)その 他 各 市 における 英 語 指 導 法 研 修 会 平 成 26 年 10 月 24 日 北 茨 城 市 立 関 本 中 学 校 10 月 29 日 日 立 市 立 豊 浦 中 学 校 高 萩 市 立 松 岡 中 学 校 11 月 11 日 日 立 市 立 田 尻 小 学 校