Epilepsy2015

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DRAFT#9 2011

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3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

相互作用DB

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

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Microsoft Word - オーソ_201302_Final.docx

DRAFT#9 2011

2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

医師のためのTUE申請ガイドブック2013_本文.indd

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 商品名 : イチョウ葉脳内 α( アルファ ) 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績による食経験の評価 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) 弊社では当該製品 イチョウ葉脳内 α( アルファ ) と同一処方の製品を 200

(別添様式)

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

Sep :28:29

新しい抗てんかん薬

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

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日本内科学会雑誌第98巻第12号

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

患者向医薬品ガイド フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg 2016 年 5 月作成 この薬は? 販売名 フィコンパ錠 2mg フィコンパ錠 4mg Fycompa Tablets 2mg Fycompa Tablets 4mg 一般名 ペランパネル水和物 Perampanel Hydrate

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タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

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1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

緒言

No.16-35

2018 年 10 月 4 日放送 第 47 回日本皮膚アレルギー 接触皮膚炎学会 / 第 41 回皮膚脈管 膠原病研究会シンポジウム2-6 蕁麻疹の病態と新規治療法 ~ 抗 IgE 抗体療法 ~ 島根大学皮膚科 講師 千貫祐子 はじめに蕁麻疹は膨疹 つまり紅斑を伴う一過性 限局性の浮腫が病的に出没

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

第1 総 括 的 事 項

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

日本内科学会雑誌第105巻第8号

医科_第20次(追加)審査情報提供(広報用)

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - 3_Dr井上 有史 .ppt [互換モード]

TDMを活用した抗菌薬療法


医療連携ガイドライン改

膿疱性乾癬の効能追加 ( 承認事項の 部変更承認 ) に伴う改訂 改訂内容 ( 該当部のみ抜粋 ) 警告 1.~3. 4. 関節リウマチ患者では, 本剤の治療を行う前に, 少なくとも 1 剤の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること. また, 本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使

用法・用量DB

添付文書の薬物動態情報 ~基本となる3つの薬物動態パラメータを理解する~

5 がん化学療法に附随する消化器症状への対応 下痢, 便秘および 重篤な消化管症状への対応 後藤歩, 小栗千里, 光永幸代, 市川靖史 小林規俊, 前田愼, 遠藤格

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

減量・コース投与期間短縮の基準

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前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

分類

Cpk=36.5 μg/ml =0.99 meq/l Cav=27.9 μg/ml =0.75 meq/l Ctr=20.7 μg/ml = 0.56 meq/l 4) 躁病治療の有効血中濃度は 0.3~1.2mEq/L であるが この投与量で治療効果が得られるか? Li は 2 分子含まれているの

5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

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審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

プラザキサ服用上の注意 1. プラザキサは 1 日 2 回内服を守る 自分の判断で服用を中止し ないこと 2. 飲み忘れた場合は 同日中に出来るだけ早く1 回量を服用する 次の服用までに 6 時間以上あけること 3. 服用し忘れた場合でも 2 回量を一度に服用しないこと 4. 鼻血 歯肉出血 皮下出

添付文書がちゃんと読める 薬物動態学 著 山村重雄竹平理恵子城西国際大学薬学部臨床統計学

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

2015 年 8 月 27 日放送 第 78 回日本皮膚科学会東京支部学術大会 3 シンポジウム2 基調講演薬疹の最新動向と今後の展望 昭和大学皮膚科教授末木博彦 はじめに本日は薬疹の最新情報と今後の展望についてお話しさせていただきます 最初に薬疹の概念が変遷しボーダレス化が進んでいるというお話 続

STEP 1 検査値を使いこなすために 臨床検査の基礎知識 検査の目的は大きく 2 つ 基準範囲とは 95% ( 図 1) 図 1 基準範囲の考え方 2

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一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

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耐性菌届出基準

B型平成28年ガイドライン[5].ppt

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(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

TTP 治療ガイド ( 第二版 ) 作成厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業 血液凝固異常症等に関する研究班 ( 主任研究者村田満 ) 血栓性血小板減少性紫斑病 (thrombotic thrombocytopenic purpura:ttp) は 緊急に治療を必要とする致死的疾患である

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

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ハイゼントラ20%皮下注1g/5mL・2g/10mL・4g/20mL

(別添様式1)

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日本てんかん学会ガイドライン作成委員会報告

My DIARY ベンリスタをご使用の患者さんへ

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

要旨 平成 30 年 2 月 21 日新潟県福祉保健部 インターフェロンフリー治療に係る診断書を作成する際の注意事項 インターフェロンフリー治療の助成対象は HCV-RNA 陽性の C 型慢性肝炎又は Child-Pugh 分類 A の C 型代償性肝硬変で 肝がんの合併のない患者です 助成対象とな

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SpO2と血液ガス

資料 2-4 イソプロピルアンチピリン製剤の安全対策について 平成 23 年 6 月 23 日平成 23 年度薬事 食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会 ( 第 2 回 ) 1. イソプロピルアンチピリン製剤の安全性に係る調査結果報告書 ( 別紙 ) 1 ページ

Transcription:

Key Concepts 1. 患者個々の治療のゴールをできるだけ早く設定 てんかんの薬物治療 薬物治療学 小川竜一 か または他の抗てんかん薬へ切り替える 第一 選択薬とは異なる作用機序の薬物 3. 年齢や合併症 服薬コンプライアンスなどの基本 情報も抗てんかん薬の選択に影響 2. 抗てんかん薬の投与が中止できる患者も存在する 決定する必要がある 50%~70%は単剤で管理でき る 2 慢性の脳の病気 大脳の神経細胞が過剰に興奮するために 脳の症 状 発作 が反復性 2回以上 に起こるもの 発作は突然に起こり 普通とは異なる身体症状 や意識 運動および感覚の変化が生じる 3. 再発性の焦点発作患者の一部では外科的治療も適 応できる 4. 抗てんかん薬の適正使用には 臨床薬理学の理解 が必要 3 てんかん 1. 治療のゴールが達成できない場合は 1剤追加する 2. 早期の診断とけいれん型の分類が適切な薬物治療 に重要 4. てんかん治療は患者に個別化し 最適な投与量を 1 Key Concepts てんかんの疫学 てんかん発作 有病率 0.5 1.0% 70 80%は薬物治療で寛解 https://youtu.be/lb1v8yey_ze 20 30%は難治 明らかなけいれんがあればてんかんの可能性は高い 日本神経学会 てんかん治療ガイドライン2010 4 5 6 てんかんの症状 てんかんの診断 てんかんの脳波 約50%は脳波正常 電気活動に異常が生じる脳の部位によって現れ 睡眠賦活検査で検出率 る症状は様々 ひきつけ けいれん ボーッとする 体がピクッとする 意識を失ったまま動き回ったりする 日本神経学会 日本神経学会 てんかん治療ガイドライン2010 7 てんかん治療ガイドライン2010 8 9

A 1. 2. B A 1. 2. 3. B. 1. 2. 3. C D E F 20102012 10 11 12 UpToDate QOL 13 14 15 Na GABAA T Ca 2 16 17 18

抗てんかん薬開始の目安 2回目の発作が出現した場合は 1年以内の発 作再発率が高く 薬物治療の開始が推奨 孤発発作でも神経学的異常 脳波異常あるいはてん かんの家族歴を有する患者では再発率が高く 薬物 治療の開始を考慮 高齢者 65才以上 では初回発作後の再発率が高い 抗てんかん薬の選択で考慮すべき要因 患者で起こりえる薬物有害反応 患者で併用されうる他の薬物との相互作用 疾患や疾患をはじめとする合併症 年齢 性別 妊娠計画も含む 生活スタイルや患者の好み 薬剤費 注射剤 静注 錠剤 カプセル剤 散剤 顆粒剤 内用液剤 坐剤 プリミドン 徐放剤あり 徐放剤あり 第二選択 小児 思春期 ミオクロニー発作 強直間代発作 主な抗てんかん薬の薬物動態 薬物名 ホス 主消失経路 消失半減期 代謝酵素 9>42 hr 酵素阻害 酵素誘導 2565 hr 822 hr CYP1A2/2C8/ 2C9/3A4 CYP2C9/3A プリミドン 75110 hr 1015 hr 63 hr 716 hr CYP2C9 (CYP2A6) 4060 hr 3643 hr /2C19 CYP2D6 57 hr 1224 hr 1262 hr UGT (UGT) 68 hr 併用薬 相互作用 対処法 の効果減弱 臨床症状のモニター の毒性増強 臨床症状のモニター 用量調節不要 の効果減弱 濃度と臨床症状をモニター の毒性増強の可能性 の毒性を示す所見の有無をモニター (CYP2C19) () Goodman&Gilman s the pharmacological basis of therapeutics, の効果減弱 との濃度モニター の効果の変化 の効果減弱の可能性 の効果減弱 の毒性増強 静注抗てんかん薬の配合変化 とホス 濃度と臨床症状をモニター 高用量が必要となる可能性あり 濃度と臨床症状をモニター および毒性増強の可能性 とエポキシ代謝体の濃度モニター 濃度と臨床症状のモニター の効果減弱 の用量調節が必要となる可能性あり 12eおよびUpToDate より 23 UpToDate より抜粋 24 Phenytoin Fosphenytoin 分子量 252.27 分子量 532.34 水和物として との併用患者で認めた皮膚障害 Fein JD & Hamann KL, NEJM 2005;352:1696. 注射製剤のpH 8.5 9.1 26 と他の抗てんかん薬の相互作用 注射製剤のpH 約12 21 22 25 第二選択 成人 欠神発作 20 主な抗てんかん薬の投与剤型 ホス 第一選択 推奨しない 19 薬物名 全般発作 焦点発作 患者のてんかん型に対する各薬物の有効性 てんかんの発作型に応じた選択薬 27

抗てんかん薬の代表的な副作用 スティーブンス ジョンソン症候群 中毒性表皮壊死症 デパケンR錠 1回600 mgを 600 mgを1回経口投与 1日2回 計15回経口投与 再生不良性貧血 フェ ニトイン 有効治療濃度域 40 125 µg/ml 劇症炎 不全 歯肉増殖 多毛症 心伝導障害 Naチャネル遮断薬 など の過量投与 用法用量 1日400 1200 mgを2 3回 非徐放性製剤 1 2 徐放性製剤 回に分けて経口投与 28 29 30 非線形薬物動態 有効治療濃度域 4 12 µg/ml 有効治療濃度域 10 20 µg/ml 注射剤 本剤2.5 5 ml 125 250 mg を1分間に1 ml 50 mg を超えない速度で徐々に静脈内注入 用法用量 初め1日200 400 mgを1 2回に分けて経口投与 至適効果が得られるまで徐々に増量し 1日最大1200 mg 急速静注した場合 心停止や一過性の血圧低下 呼吸抑制などの循環 呼吸障害を起こすことがあ る けいれんが消失し 患者の意識が戻ったら 経口 投与に切り替える 31 32 33 てんかん治療ガイドラインの誤り 血中濃度評価の注意点 とプリミドン 低アルブミン患者では遊離形分率が上昇するが 必ず血清アルブミン値を同時に確認する 血清アルブミン値が低い患者では血中総薬物濃 度が見かけ上低く見えていると考える 遊離形薬物濃度の変化は生じない 血中濃度補正値 = 血中濃度測定値 (0.2 x ALB [g/dl]) 0.1 比例計算で用量調節を行ってはならない Phenobarbital Winter s Basic Clinical Pharmacokineticsより 34 35 Primidone 36

50% 70% 15% 250mg QOL 2 2 5 37 38 39 Status Epilepticus 2.31% H22 5 5 40 41 42