第 1 回改訂 (2005/2/3 承認 ): 適格規準の病理組織学的悪性度に FNCLCC system の Grade 2 を追加した 対象年齢上限を 60 歳から 65 歳に引き上げた MRI 撮影施設を追加した 第 2 回改訂 (2005/7/5 承認 ): 新規参加施設における放射線治療の

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あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

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第 1 回改訂 (2005/2/3 承認 ): 適格規準の病理組織学的悪性度に FNCLCC system の Grade 2 を追加した 対象年齢上限を 60 歳から 65 歳に引き上げた MRI 撮影施設を追加した 第 2 回改訂 (2005/7/5 承認 ): 新規参加施設における放射線治療の外部委託を許容した 第 3 回改訂 (2005/8/18 承認 ): 適格規準の組織型に WHO 分類にない組織亜型を追加した 第 4 回改訂 (2006/5/1 承認 ): 登録期間を 2 年から 4 年に延長した 対象年齢上限を 70 歳に引き上げた 適格規準の組織型に 分類不能肉腫 を追加した 第 1 回改正 (2007/5/18 承認 ): プライマリーエンドポイントの変更 ( 術前化学療法の奏効割合 を 2 年無増悪生存割合 に変更 ) 中間解析の方法を含む統計的事項を変更した 追跡期間を 2 年から 3 年に延長した 第 5 回改訂 (2010/2/9 承認 ): 追跡期間を 5 年に延長した 第 6 回改訂 (2013/5/29 承認 ): 追跡期間を 10 年に延長した 3. 登録状況登録ペースは当初予測したペースを下回っていたため 登録促進のために上述のようなプロトコール改訂を行い 適格規準を変更し登録期間を延長することで試験を完遂した 施設毎の患者登録数は 大阪府立成人病センターからが 7 人と最多であり 次いで国立がん研究センター中央病院 静岡県立静岡がんセンター 岡山大学からが 6 人であった 6 施設 (5 施設は IRB 承認済 1 施設は IRB 未承認 ) では患者登録がなかった 誤登録や重複登録など 登録上の問題点はなかった 不適格例は 2 人であり 不適格の理由はそれぞれ 肺転移あり ( グループでの検討によって決定された不適格 ) 組織学的悪性度が Grade 1 ( 中央病理診断による不適格 ) であった 4. 背景因子年齢の中央値 ( 範囲 ) が 49 歳 (21-66 歳 ) と予想よりやや若く 組織学的悪性度 Grade 2 が 47 人と過半数を占め 組織型では非円形細胞肉腫の中では化学療法が奏効しやすいとされている滑膜肉腫が 20 人と予想よりも多かった PS についても 0 が 53 人と予想よりも多かった 5. 治療経過プロトコールで規定した術前化学療法を完了した患者は 72 人中 66 人であった 術後化学療法を完了した患者は 53 人であった 化学療法の中止理由の大半は有害事象 (8 人 ) と有害事象との関連が否定できない患者拒否 (7 人 ) であった 原病の悪化は 3 人のみであり 化学療法に関連した死亡はなかった 一方 手術は 70 人に行われ 術前化学療法中に切除不能となった患者はなかった 6. プロトコール遵守本試験におけるプロトコール逸脱は次のとおりである 化学療法のコース開始規準の不遵守を 31 人 ( うち臨床的に妥当 4 人 やむを得ない逸脱 2 人 逸脱 25 人 ) G-CSF 投与規定の不遵守を 37 人 ( うち臨床的に妥当 1 人 やむを得ない逸脱 1 人 逸脱 35 人 ) 投与量の不遵守を 7 人 ( 全て逸脱 ) 腫瘍縮小効果判定に関する規準の不遵守を 9 人 ( うち許容範囲 1 人 逸脱 8 人 ) 手術適応規準の不遵守を 8 人 ( うちやむを得ない逸脱 1 人 逸脱 7 人 ) プロトコール中止規準の不遵守を 7 人 ( うち臨床的に妥当 1 人 逸脱 6 人 ) に認めた グループ初めての臨床試験ということもあり 全体的に逸脱が多かったが primary endpoint への影響は小さいと考えられた 2

7. 安全性治療関連死亡はなかった 予期されない重篤な有害事象の発生もみられなかった 化学療法に関する有害事象としては Grade 4 の非血液毒性として低カリウム血症が 2 人に認められたが 他に報告を要する有害事象の発生はなかった 血液毒性は 術前化学療法において Grade 3/4 の好中球減少 98.6% 白血球減少 97.2% 貧血 55.6% 血小板減少 15.3% 術後化学療法においては好中球減少 98.3% 白血球減少 98.3% 貧血 23.7% 血小板減少 35.6% であった このうち Grade 4 の白血球減少と好中球減少は 術前化学療法ではそれぞれ 77.8% 94.4% 術後化学療法ではそれぞれ 81.4% 91.5% と高頻度に見られた 非血液毒性は 術前化学療法において Grade 3/4 の悪心 26.4% 食欲不振 22.2% 発熱性好中球減少 18.1% 嘔吐 12.5% 術後化学療法においては Grade 3/4 の悪心 16.9% 食欲不振 18.6% 発熱性好中球減少 15.3% 嘔吐 5.1% などであった 血液毒性を中心に強い有害事象の発生が認められたが 予想された範囲内であり 臨床的に管理可能な許容範囲であった 支持療法として G-CSF の使用が推奨されるが 発熱性好中球減少は 20% 未満の発生割合であり 二次予防的投与が適切と考えられる 8. 有効性本試験では 有効性の primary endpoint として 2 年無増悪生存割合を設定し 手術単独での 2 年無増悪生存割合 40% を 15% 上回る 55% を期待値として検討した 結果として 主たる解析における 2 年無増悪生存割合は 75.7%(95%CI: 63.8-84.1%) であり 信頼区間下限が試験設定における閾値 2 年無増悪生存割合 40% を上回り さらに期待 2 年無増悪生存割合 55% も越え 良好な 2 年無増悪生存割合が得られた また 5 年無増悪生存割合および生存割合はそれぞれ 65.3% (95%CI 52.2-75.6%) および 81.8% (95%CI 68.9-89.7%) であった 有効性の secondary endpoints である術前化学療法の奏効割合については MRI 画像の施設判定による奏効割合が 17.1%(95%CI: 9.2-28.0%) 中央判定による奏効割合が 21.4%(95%CI: 12.5-32.9%) と差があり 施設判定が PR であった 2 人が中央判定で SD に SD であった 5 人が PR に SD であった 2 人が PD に再評価された 病理学的奏効割合は 28.6% であった これらの奏効性については従来の報告とほぼ同等であった 9. 考察本試験では 予想を上回る良好な 2 年無増悪生存割合が得られた 非円形細胞肉腫に対し奏効割合の高い Key drug は ADM および IFO であるが 両者の併用がより有効であると考えられている これまでに実施された 18 のランダム化比較試験のメタアナリシスでは ADM+IFO 併用の補助化学療法は手術単独に対し生存を有意に改善した (HR:0.56, 95%CI:0.36-0.85, p=0.01) と報告されている 本試験の結果からも ADM と IFO の併用が現時点で最も有効なレジメンと考えられるが 本試験は第 II 相試験であるため様々なバイアスが含まれている可能性もある 組織型として化学療法が奏効しやすいと考えられている滑膜肉腫の割合が多かったこと 登録例の年齢中央値が 49 歳と比較的若かったこと 組織学的悪性度 Grade2 の腫瘍が多かったこと 患者の PS は 0 が多かったこと などが結果にプラスの影響を与えた可能性は否定できない 本試験で採用した術前化学療法は 登録時に既に存在する可能性のある微小肺転移の制御と腫瘍の縮小効果を狙ったものである 現時点では 術前から化学療法を行う意義は確立してはいないものの イタリアのグループが実施した非円形細胞肉腫に対する術前化学療法 3 コースと術前術後化学療法 5 コースとの比較試験では 全生存期間において術前化学療法のみの非劣性が示されており 切除可能な非円形細胞肉腫に対する術前化学療法の効果は高いものと推察される 1) 過去の比較試験では術後化学療法が多く採用されており 本試験の良好な結果には術前化学療法の試験デザインが影響した可能性も考えられる 主たる解析時点で 本試験の局所再発例は 5 例 (6.9%) であったが 過去の欧米の報告と遜色無い 3

結果であった 欧米の試験では切除後に補助放射線療法を併用する場合が多いが 本試験ではプロトコール治療に放射線療法は含まれていない 補助放射線療法は局所再発の制御に寄与することが知られているが 関節拘縮や二次がんの発生などの有害事象もあるため 我が国では可能な限り併用しない方針が主流である 本試験では対象が四肢発生に限られているため多くの例で広範切除が可能であり 良好な局所制御に影響しているかも知れないが 術前術後化学療法が局所再発割合の低下にも貢献している可能性も示唆される 本試験では術前化学療法の効果について MRI 画像による中央判定を行った 8. 有効性 に示したように施設判定と中央判定に差が認められたため 多施設共同試験では術前化学療法の効果について中央判定を行うことが重要と考えられた NCCN(National Comprehensive Cancer Network)clinical practice guideline では 切除可能な非円形細胞肉腫に対し 手術単独はサイズが 5 cm 以下の小さな腫瘍で十分なマージンが確保出来るものに対して推奨されており 高悪性度で腫瘍サイズが大きな高リスク患者には放射線療法或いは補助化学療法を併用するのが標準と記載されている また カナダの Cancer Care Ontario practice guideline でも 特に四肢発生の Stage III では補助化学療法を実施すべきとしている また 欧州で行われた最新の 2 試験でも標準治療は補助化学療法となっている 現在我が国の軟部腫瘍診療ガイドライン (2012 年日本整形外科学会監修 ) では 特に四肢発生の Stage III(AJCC 6th edition) 非円形細胞肉腫に対し ADM+IFO による補助化学療法が推奨 grade B とされているが 本試験の結果を踏まえ改訂版での記載を変更予定である 以上より JCOG 骨軟部腫瘍グループでは 欧米の現況と本試験の結果を踏まえ ADM+IFO 併用による術前術後補助化学療法を高悪性度非円形細胞肉腫の標準治療と位置づけて良いと結論した 本来は この試験の後に手術単独との比較試験を行う予定であったが 当初の予想を上回る良好な成績であったため 対象患者を手術単独群に割り付けることは臨床医としては許容し難いと考えられ 手術単独との比較試験は行わないこととした 本レジメンの問題点としては Grade 3/4 の血液毒性がほぼ必発であり毒性が強いこと IFO の投与が 5 日間連日の点滴静注であり外来化学療法が困難であること 毒性のため他の薬剤の上乗せは困難でありさらなる治療成績の向上を図る余地がないこと などが挙げられ 今後の治療開発においてこれらの問題点の改善が必要と考えられた 10. 結論と今後の方針四肢発生の切除可能高悪性度非円形細胞肉腫に対する ADM+IFO による術前術後補助化学療法は有効性が高く この対象における標準治療と位置づけて良いと考えられた 本試験の結果をふまえ ほぼ同一の対象に対して より毒性が軽く分子標的治療薬などの上乗せも可能なレジメンと考えられる gemcitabine+docetaxel を用いた術前術後補助化学療法の ADM+IFO に対する非劣性を評価するランダム化第 II/III 相試験 JCOG1306 が 2014 年 2 月より開始され 2015 年 9 月現在患者登録中である 11. その他の考察本試験では 附随研究として Ki-67 免疫染色に基づく組織学的悪性度と核分裂像に基づく通常の FNCLCC の組織学的悪性度について比較検討を行った これまで両者の比較は retrospective に行われてきたが 臨床試験の軟部肉腫登録例を用いて prospective に検討されたのは本試験が初めてである その結果 核分裂像に比して Ki-67 染色による悪性度の方が病理医間での一致割合が高く 統計学的な有意差は示されなかったが生存との関連も強い傾向にあり 有用な軟部肉腫の悪性度評価法であると考えられた また 病理診断の中央判定も実施しており 登録時の施設診断と中央診断の完全一致割合は 4

48.6%(35/72) であった 適格組織型が 13 種類もあり 必ずしも軟部腫瘍のエキスパートの病理医がいるとは限らない各施設において診断に苦慮したと推察されるが 診断が異なっていても他の適格組織型とされている例ばかりであり 中央判定の結果 不適格な組織型とされた例はなかった しかし 組織型診断は組織型別のサブグループ解析等に影響する可能性があり正確を期す必要があると考え JCOG 骨軟部腫瘍グループとしては今後も病理中央診断は継続していく予定である 現在登録中の JCOG1306( 本試験と同じ非円形細胞肉腫 ) JCOG0905( 骨肉腫 ) においても病理中央診断を実施している 非円形細胞肉腫に対する化学療法の奏効性と予後との関連については 骨肉腫の場合ほど確立されたものではないが 特に組織学的奏効性が予後因子になり得ると考えられている しかし これまで非円形細胞肉腫に対する化学療法の組織学的効果判定の標準的方法は定まっていないため 各施設の病理医が腫瘍細胞の壊死について判断し 奏効性を判定していた 本試験で 組織学的効果と予後に相関は認められていないが 各施設での病理医間での判定の差が影響している可能性が考えられる そこで骨軟部腫瘍グループでは 病理医間での組織学的効果判定の一致割合が高くなるような判定規準を決めるための附随研究 JCOG0304-A1 術前化学療法を施行した高悪性度非円形細胞軟部肉腫における組織学的効果判定に関する研究 を実施中である 本試験でのプロトコール遵守状況は 化学療法のコース開始規準の不遵守および G-CSF 投与規定の不遵守を中心に逸脱が多かった グループ初めての臨床試験であり研究事務局と施設研究者の双方が不慣れであったためと思われるが 本試験での経験に基づき その後に開始された試験では プロトコール記載を分かりやすくしたこと ポケットプロトコールを発行し疑問があればすぐに参照できるようにしたこと 班会議やメーリングリストを利用した周知の徹底などの対策を講じたことにより プロトコール遵守状況は改善しているものと考えている 本試験においては 当初 primary endpoint を術前化学療法の腫瘍縮小割合とし 試験立案時の複数の文献からのデータに基づき閾値奏効割合を 30% 期待奏効割合を 45% と設定していた しかし 試験開始後により詳細に検討してみると それらの軟部肉腫の奏効割合に関するデータは多くが Advanced case を対象としたものであり そのほとんどが肺転移巣に対するものであった 10 cmを超える腫瘍を形成することも珍しくない原発巣に比して 肺転移巣はサイズが圧倒的に小さく 化学療法による縮小が得られやすいため 肺転移のある患者集団における奏効割合は本試験の対象集団よりもかなり高くなると考えられた さらに 画像上の腫瘍縮小のみならず組織学的奏効や画像上の壊死をも奏効例に含めるなど効果判定の方法も様々である上 判定に用いる検査の modality についても雑多であり 単施設の研究を除き効果の中央判定を行っている報告も皆無であった 試験開始後の再検討の結果 本試験で採用した RECIST に準拠した効果判定法により厳密に算出される奏効割合は 過去の報告における奏効割合 すなわち 判定法が不明で 組織学的奏効や画像上の壊死を奏効例に含めている明らかに過大評価された また 転移巣に対する過大評価された効果も含まれた 中央判定を行っていない報告の奏効割合とは比較可能性がないであろうと 考えるに至った また 本試験の試験治療は 術前化学療法 手術 術後化学療法の 3 つの部分から成り立っているため そのうち術前化学療法の部分しか評価出来ていない奏効割合は 手術や術後化学療法を含めた全体の有効性や安全性や真のエンドポイントの観点からみると その代替性が弱いと考えられた さらに 本試験においては当初から 第 III 相試験に進むかどうかの決定に際し 2 年無増悪生存割合の点推定値として 手術単独例での術後 2 年無増悪生存割合 40% を 15% 上回る 55% 程度が得られるかどうかを検討する ことになっていた 以上より 2 年無増悪生存割合を primary endpoint とするプロトコール改正を行った 本来このような試験開始後の判断規準の変更は望ましいものではなく 試験立案段階における研究者側に不備があったと言わざるを得ない また 患者登録の見通しについても 当初 2 年間の登録期間の予定であったが 進捗状況は非常に悪く 度重なるプロトコール改訂による登録促進策を講じなければならなかった 骨軟部腫瘍グループ初めての試験とは言え 当初の見込みや設定の甘さは否めず 今後の試験計画立案における 5

大きな教訓を得た この教訓を踏まえた 現在登録中の JCOG1306 では現在までのところ ほぼ予定どおりの月平均 2 例の登録が得られている なお 過去の高悪性度非円形細胞肉腫に対する補助化学療法の臨床試験においては 治療終了後の早期には補助化学療法群の予後が良いが その後再発 転移の発生が続き 長期では手術単独と差が無くなる という場合が多かった しかし 本試験では長期にも安定した良好な成績が得られる可能性があり この点を確認するため追跡期間を当初予定の 2 年から 10 年にまで延長し 2018 年 9 月までの追跡を予定している 以上 < 参考文献 > 1. Gronchi A, Frustaci S, Mercuri M, et al. Short, full-dose adjuvant chemotherapy in high-risk adult soft tissue sarcomas: a randomized clinical trial from the Italian Sarcoma Group and the Spanish Sarcoma Group. J Clin Oncol 2012; 30:850-856. 6