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1 基本的な整備内容 道路標識 専用通行帯 (327 の 4) の設置 ( 架空標識の場合の例 ) 自 転 車 ピクトグラム ( 自転車マーク等 ) の設置 始点部および中間部 道路標示 専用通行帯 (109 の 6) の設置 ( 過度な表示は行わない ) 専 用 道路標示 車両通行帯 (109)

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通行禁止道路 について 道路標識又は道路標示によるもの 対象にするもの 車両通行止め道路 根拠規定道路標識 道路標示 ( 例 ) 道路交通法第 8 条第 1 項 自転車及び歩行者用道路 標識 302 同法第 8 条第 1 項 標識 325 の 3 歩行者用道路 同法第 8 条第 1 項 標識 325

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自転車の 正しい 乗り方

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自転車に係る主な交通ルール 以下の自転車に関するルールは主に道路交通法上 普通自転車 と呼ばれる自転車について記載しています 大きさが通常の自転車より大きなもの等については必ずしも当てはまらないものがあります 以下の根拠規定として掲げているものは 特に断りのない限り 道路交通法の条文です 罰則は当該

1 みんなに優しくスマートに!! 自転車は便利で環境にも優しい車両です ところが ルールやマナーを無視した乗り方は交通事故につながります 川崎市内では 自転車が関係する交通事故が多発しています みんなへの優しさを持って自転車を利用して 交通事故を防止しましょう 信号を守ろう! 違反すると 3 月以下

- 2 - 改正後改正前別表第一(第二条関係)別表第一(第二条関係)案内標識案内標識(略)(略)警戒標識警戒標識(略)(略)規制標識規制標識種類番号表示する意味設置場所種類番号表示する意味設置場所(略)(略)交通法第八条第一項の大型自動二輪車及び普交通法第八条第一項の大型自動二輪車及び普道路標識によ

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第 2 章横断面の構成 2-1 総則 道路の横断面の基本的な考え方 必要とされる交通機能や空間機能に応じて, 構成要素の組合せ と 総幅員 総幅員 双方の観点から検討 必要とされる道路の機能の設定 通行機能 交通機能アクセス機能 滞留機能 環境空間 防災空間 空間機能 収容空間 市街地形成 横断面構

スライド 1

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山地部 6,000 第 4 級 平地部 8,000 山地部 6,000 第 1 級 12,000 第 4 種 第 2 級 10,000 第 3 級 9,000 交差点の多い第 4 種の道路については, この表の設計基準交通量に 0.8を乗じた値を設計基準交通量とする 3 前項に規定する道路以外の道路

自転車利用者が定期的に点検整備や正しい乗車方法等の指導を受ける気運を醸成するとともに 自転車安全整備制度の拡充を図る 放置自転車に対しては 利用者のマナーの向上を図るとともに 撤去等の対策を講じる 広報啓発活動の推進 自転車は加害者となる場合もあることから 被害者の救済等を目的とした損害賠償責任保険

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幅員構成に関する規定 2 幅員構成 幅員については 車道 歩道等 をはじめとして その他に 軌道 緑化 に関する規定があり これらの組み合わせにより道路の断面構成が決定される 車道については 計画交通量 道路の区分から決定される 車線数 車線幅員 中央帯 路肩 の規定のほか 必要に応じて設置できる

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平成 25 年度第 7 回キッズ モニターアンケート 自転車の交通ルールとマナーについて 実施報告 アンケートの実施結果は以下のとおりでした キッズ モニターのみなさん ご協力ありがとうございました アンケート概要 1 実施期間平成 25 年 12 月 13 日 ~12 月 26 日 2 回答者数

堺市新金岡地区の自転車通行環境整備のアンケート 交通量調査結果について 堺市新金岡地区において 歩行者 自転車利用者が安心して通行できる安全なまちづく り を目指し 自転車通行環境の整備を行いました 自転車通行環境モデル地区において 平成 22 年 ~ 平成 23 年に自転車道 歩道の視覚 分離の整

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資料 -1 道路構造令等の条例案および技術基準案の検討 たかさわゆうすけおがわかずやひらぎしじゅん高澤雄介 小川和也 平岸純 ( 株 ) 国土開発センター設計事業部設計 1 部 ( 石川県白山市八束穂 3-7) 地域主権一括法案の制定により道路構造や標識の大きさ等については 各自治

道路法に基づく道路の構造の技術的基準等を定める条例 ( 平成 24 年 9 月 19 日広島県府中市条例第 25 号 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この条例は 道路法 ( 昭和 27 年法律第 180 号 以下 法 という ) 第 30 条第 3 項及び第 48 条の3の規定に基づき 市が管理する市道

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資料 -2 国道 24 号烏丸通 歩行者 自転車通行安全協議会 国道 24 号烏丸通の概要 平成 30 年 3 月 国土交通省近畿地方整備局京都国道事務所

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道路 地形 設計基準交通量 ( 単位 1 日につき台 ) 第 3 種 第 2 級 平地部 9,000 第 3 級 平地部 8,000 山地部 6,000 第 4 級 平地部 8,000 山地部 6,000 3 第 2 項規定道路以外の道路 ( 第 5 級の道路を除く ) の車線の数は 4 以上 (

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2

 

バリアフリー化に対応した歩道の構造基準『歩道における段差及び勾配等に関する基準』

昨年9月、IOC総会において、東京が2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市に決定し、日本中が歓喜の渦に包まれた

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3-1 道路

1-1 交通死亡事故全体の推移 10 年前と比較し の死者は 40.7% 65 歳以上の死者は 24.0% それぞれ減少 死者に占める 65 歳以上の割合は 24 年以降増加 27 年中死者の半数以上 (54.6%) を 65 歳以上が占める 10 年前と比較し 人口当たり死者数は 65 歳以上のい

国土技術政策総合研究所 研究資料

目次 第 1 章指針の趣旨等 1 第 2 章自転車の安全利用に必要となる技能及び知識に関する事項 2 第 1 節総則 2 第 2 節自転車の安全利用に必要となる技能 2 第 3 節自転車の安全利用に必要となる基礎的な知識 2 第 4 節自転車の安全利用に必要となる一般的な知識 3 第 1 乗車 3

の整備を推進し 自転車本来の走行性能の発揮を求める自転車利用者には歩道以外の場所を通行するよう促すとともに 車道を通行することが危険な場合等当該利用者が歩道を通行することがやむを得ない場合には 歩行者優先というルールの遵守を徹底させることが必要である また 制動装置不良自転車運転を始めとする悪質 危

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佐倉市道路構造条例 (案)

交通事故から 自分自身と家族を守るために

1 見出し1

平成 26 年問題 A 問題 問題は 問 1 から問 50 問まであります 各問とも解答は 正しいものには マークシートの の箇所 誤ってい るものには の箇所を 黒鉛筆で塗りつぶすこと 問 1 自転車安全整備店として登録をした自転車店は 自転車安全整備店章 を事業所の見やすい場所に掲出しなければな

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石狩市道路の構造の技術的基準等を定める条例をここに公布する 平成 25 年 3 月 28 日 石狩市長田岡克介 石狩市条例第 12 号石狩市道路の構造の技術的基準等を定める条例目次第 1 章総則 ( 第 1 条 第 2 条 ) 第 2 章道路の区分 ( 第 3 条 ) 第 3 章横断面の構成 ( 第

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(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

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1

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例 : 止まれ 文字表示等 (4) 直接的に交通の安全と円滑に寄与するものではないが 災害発生時の緊急交通路の確保等 交通管理上 必要性の極めて高い場合例 : 災害対策基本法に基づく交通規制の予告看板等 (5) その他交通の安全と円滑のために必要と認められる場合 3 法定外表示等の運用 (1) 統一

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ひっかけ問題 ( 緊急対策ゼミ ) ステップ A B C D 39.4% 学科試験パーフェクト分析から ひっかけ問題 に重点をおいた特別ゼミ! 2 段階 出題頻度 39.4% D ゼミ / 内容 *(2 段階 24.07%+ 安知 15.28%=39.4

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1 趣旨このガイドラインは 日本国内の公道 ( 道路交通法 ( 昭和 35 年法律第 105 号 ) 第 2 条第 1 項第 1 号に規定する 道路 をいう 以下同じ ) において 自動走行システム ( 加速 操舵 制動のうち複数の操作を一度に行い 又はその全てを行うシステムをいう 以下同じ ) を

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こんな事故が起きています! 交通事故データから 自転車事故の実態や原因を見てみましょう データから見る自転車事故の実態 各地で多発している自転車事故 被害事故だけでなく 加害事故も発生しています 最近の自転車事故の発生状況や事例を見ながら その実態を探ってみましょう 自転車事故の発生状況 主な要因は

目 次 1 交通事故の発生状況 1 2 死傷者の状況 (1) 齢層別の状況 3 (2) 状態別の状況 5 (3) 齢層別 状態別の状況 7 (4) 損傷部位別の状況 12 (5) 昼夜別の状況 14 3 交通事故の状況 (1) 齢層別の状況 17 (2) 法令違反別の状況 19 (3) 飲酒別の状況


根拠条項 第 131 条の 2 第 3 項 壁面線の指定等がある場合の高さ制限の例外認定 法令の定め第 131 条の 2 3 前面道路の境界線若しくはその反対側の境界線からそれぞれ後退して壁面線の指定がある場合又は前面道路の境界線若しくはその反対側の境界線からそれぞれ 後退して法第 68 条の 2

2019 年春の全国交通安全運動埼玉県実施要綱 1 目的本運動は 広く県民に交通安全思想の普及 浸透を図り 交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに 県民自身による道路交通環境の改善に向けた取組を推進することにより 交通事故防止の徹底を図ることを目的とする 2 実施期間 2019

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7 主な推進事項 (1) 子供と高齢者の交通事故防止 県民総ぐるみで交通安全意識の高揚を図り 子供及び高齢者等に対する保護意識の醸成を図る 保護者から子供への交通安全教育の推進 通学路等における子供の安全確保 高齢歩行者の死亡事故の特徴を踏まえた交通安全教育の推進 身体機能や認知機能の変化が運転に及

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第 14 章 交通安全施設 第 1 節設計一般 ( 標準 ) この設計便覧は国土交通省近畿地方整備局管内の交通安全施設の設計に適用する 交通安全施設の設計は 表 の示方書等によるほか この設計便覧によるものとする な お 示方書および通達が全てに優先するので示方書の改訂 新しい通達等に

○福岡県警察交通管制要綱の制定について(通達)

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原 議 保 存 期 間 1 0 年 ( 平成 31 年 12 月 31 日まで ) 各地方機関の長警察庁丙規発第 2 3 号殿各都道府県警察の長平成 2 1 年 1 0 月 2 9 日 ( 参考送付先 ) 警 察 庁 交 通 局 長 本 庁 各 局 部 課 長 各 付 属 機 関 の 長 交通規制基

富士見市都市計画法に基づく開発許可等の基準に関する条例

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1 自転車関連事故の現状と指導取締りの状況 (1) 自転車関連事故の推移 自転車関連事故の全交通事故に占める割合は増加傾向にあり 平成 23 年は約 2 割を占めている状況 自転車対歩行者の交通事故件数は10 年前の約 1.5 倍 全交通事故件数 ( 件 ) ( 件 ) 1,000, ,

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調査 計画 設計部門 :No.15 インバウンドの道路利用調査について 斉藤秀樹 1 1 近畿地方整備局京都国道事務所管理第二課 ( 京都市下京区西洞院通塩小路下る 南不動堂町 808) 我が国において観光産業分野は成長分野として位置付けられ 国土交通省観光庁を中心としたビジットジ

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2. 自転車通行空間の種類と通行ルール 2-1. 自転車通行空間に関する用語の定義 本ガイドラインで用いる用語は 以下のように定義する 1) 自転車通行空間 自転車が通行するための道路 又は道路の部分をいう 2) 自転車 道路交通法第 63 条の 3 に規定される 普通自転車 をいう なお 普通自転車 とは 車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する二輪又は三輪の自転車で 他の車両を牽引 ( けんいん ) していないものをいう 内閣府令で定める基準 としては 道路交通法施行規則第 9 条の 2 で次のように規定されている 一車体の大きさは 次に掲げる長さ及び幅を超えないこと イ長さ 190 センチメートルロ幅 60 センチメートル二車体の構造は 次に掲げるものであること イ側車を付していないこと ロ一の運転者席以外の乗車装置 ( 幼児用座席を除く ) を備えていないこと ハ制動装置が走行中容易に操作できる位置にあること ニ歩行者に危害を及ぼすおそれがある鋭利な突出部がないこと 3) 自転車道 道路構造令第 2 条第 1 項第 2 号に規定される 専ら自転車の通行の用に供するために 縁石線又は柵その他これに類する工作物により区画して設けられる道路の部分をいう なお道路交通法上も 自転車道として扱われる( 第 2 条第 1 項第 3 号の 3) 4) 自転車専用通行帯 道路交通法第 20 条第 2 項の道路標識により 車両通行帯の設けられた道路において 自転車が通行しなければならない車両通行帯として指定された車両通行帯をいう 5) 自転車走行指導帯 道路交通法上 自転車が通行すべき 車道の左側端 を路面表示等により明示した部分をいう 9

6) 自転車歩行者道 道路構造令第 2 条第 1 項第 3 号に規定される 専ら自転車及び歩行者の通行の用に供するために 縁石線又は柵その他これに類する工作物により区画して設けられる道路の部分をいう なお 道路交通法上は 自転車歩行者道という定義はなく 歩道として扱われる 本ガイドラインでは 自転車歩行者道 と限定した記述をしない限り 歩道 には歩道と自転車歩行者道とが含まれるものとする 7) 歩道 道路構造令第 2 条第 1 項第 1 号に規定される 専ら歩行者の通行の用に供するために 縁石線又は柵その他これに類する工作物により区画して設けられる道路の部分をいう なお 道路交通法上も 歩道として扱われる( 第 2 条第 1 項第 2 号 ) 8) 路肩 道路構造令第 2 条第 1 項第 12 号に規定される 道路の主要構造部を保護し 又は車道の効用を保つために 車道 歩道 自転車道又は自転車歩行者道に接続して設けられる帯状の道路の部分をいう 9) 路側帯 道路交通法第 2 条第 1 項第 3 号の 4 に規定される 歩行者の通行の用に供し 又は車道の効用を保つため 歩道の設けられていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道路の部分で 道路標示によって区画されたものをいう 自転車通行空間に関する法令別の区分 自転車道 自転車専用通行帯 ( 自転車レーン ) 自転車歩行者道 ( 普通自転車の歩道通行部分 の指定 ) 歩道 ( 普通自転車歩道通行可 の指定 ) 路側帯 10

10) 自転車専用道路 道路法第 48 条の 14 第 2 項に規定される 専ら自転車の一般交通の用に供するために 独立して設けられる道路をいう 11) 道路標示 道路交通法第 2 条第 1 項第 16 号に規定される 道路の交通に関し 規制又は指示を表示する標示で 路面に描かれた道路鋲 ペイント 石等により路面に描かれた線 記号又は文字をいい 種類 様式等については道路標識 区画線及び道路標示に関する命令第 8 条 ~ 第 10 条により規定される 12) 路面表示 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令に規定されていない 法定外の路面に描かれた表示で ペイント 石等で路面に描かれた線 記号又は文字をいう 13) 区画線 道路法第 45 条に規定される 道路の構造を保全し 又は交通の安全と円滑を図るため 必要な場所に設けられるものをいい 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令第 5 条 ~ 第 7 条に規定される区画線をいう 具体には同命令別表第 4 で規定される様式に従って道路鋲 ペイント 石等により路面に描かれた線 記号又は文字をいう 14) 道路標識 道路交通法第 2 条第 1 項第 15 号に規定される 道路の交通に関し 規制又は指示を表示する標示板をいい 種類 様式等については 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令第 1 条 ~4 条により規定される 15) 看板 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令に規定されていない 法定外の内容を表示する看板をいう 16) 分離工作物 道路の部分において 自動車 自転車 歩行者の通行空間を区画するための縁石線 柵その他これに類する工作物をいう 11

17) 幹線的な道路 幹線的な道路 については 当該道路の自動車交通量や走行速度 広域的な道路の位置づけ 沿道土地利用状況 ( 停車需要の高低 ) などを総合的に勘案し 個別路線ごとに判断する 例えば 歩車道区分のある4 車線以上の道路 歩車道区分はないが自動車の交通量が多く速度が速い道路 自動車の交通需要が比較的低い道路でも歩車道区分や車線区分のある道路等をいう 18) 非幹線的な道路 自動車交通需要が低く幅員の狭い道路( 細街路 生活道路など ) 歩車道区分や車線区分のない道路 あるいは歩車道区分はあるが車線区分のない道路等をいう 自転車通行空間に関する用語の定義一覧 用語 道路構造令 道路交通法 その他 自転車通行空間 - - 本ガイドライン 自転車 - 第 63 条の 3 - 自転車道 第 2 条第 1 項第 2 号 第 2 条第 1 項第 3 号の 3 - 自転車専用通行帯 ( 自転車レーン ) - 第 20 条第 2 項 - 自転車走行指導帯 - - 本ガイドライン 自転車歩行者道第 2 条第 1 項第 3 号 - - 歩道第 2 条第 1 項第 1 号第 2 条第 1 項第 2 号 - 路肩第 2 条第 1 項第 12 号 - - 路側帯 - 第 2 条第 1 項第 3 号の 4 - 自転車専用道路 - - 道路法 ( 第 48 条の 14 第 2 項 ) 道路標示 - 第 2 条第 1 項第 16 号 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令 路面表示 - - 本ガイドライン 区画線 - - 道路法第 (45 条 ) 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令 道路標識 - 第 2 条第 1 項第 15 号 道路標識 区画線及び道路標示に関する命令 看板 - - 本ガイドライン 分離工作物 - - 本ガイドライン 幹線的な道路 - - 本ガイドライン 非幹線的な道路 - - 本ガイドライン 12

2-2. 字句の意味 末尾に用いられる字句については 以下の考えに基づき使用する 1 ~するものとする ~する必要がある 関連法令による基準において規定されているもの ( ただし 法令により条例によることとされているものは条例によるものとする ) または 関連法令で規定されていないものの 記載した内容による運用について その必要性が高いと考え 特に推奨するもの 2 ~することが望ましい 記載した内容による運用を推奨するもの 3 ~することが考えられる ~できる 記載した内容による運用を例示的に示したもの 13

2-3. 自転車の通行ルール 関連法令によって定められた自転車の通行ルールについて整理する 自転車は 道路交通法上 軽車両 であり 道路 ( 車道 ) の左側端 を左側通行することが原則である ただし 普通自転車歩道通行可 の標識のある区間等では例外的に歩道通行が認められているほか 自転車道 普通自転車通行可の歩道 路側帯 ( 歩行者専用除く ) では自転車の対面通行が認められている 1) 自転車安全利用五則 ( 警察庁 ) 1. 自転車は 車道が原則 歩道は例外 2. 車道は左側を通行 3. 歩道は歩行者優先で 車道寄りを徐行 4. 安全ルールを守る 1 飲酒運転 二人乗り 並進の禁止 2 夜間はライトを点灯 3 交差点での信号遵守と一時停止 安全確認 5. 子どもはヘルメットを着用 ( 小学生以下 ) 補足 車道通行に関する規定 自転車は 歩道又は路側帯( 歩道等 ) と車道の区別のある道路においては 車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 17 条第 1 項 ) 自転車は 道路 ( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) 自転車は 著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合を除き 路側帯を通行することができる ( 道路交通法第 17 条の 2 第 1 項 ) 補足 歩道通行に関する規定 自転車は 次に掲げるときは 歩道を通行することができる 1 道路標識等により自転車が歩道を通行することができることとされているとき ( 道路交通法第 63 条の 4 第 1 項第 1 号 ) 2 自転車の運転者が 児童 幼児その他の自転車により車道を通行することが危険であると認められるものとして政令で定める者であるとき ( 道路交通法第 63 条の 4 第 1 項第 2 号 ) 3 車道又は交通の状況に照らして自転車の通行の安全を確保するため自転車が歩道を通行することがやむを得ないと認められるとき ( 道路交通法第 63 条の 4 第 1 項第 3 号 ) 普通自転車歩道通行可の標識 14

自転車は 歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければならず また 自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは 一時停止しなければならない ( 道路交通法第 63 条の 4 第 2 項 ) 自転車は 道路標識等により自転車が通行すべき部分として指定された部分( 普通自転車通行指定部分 ) があるときは 普通自転車通行指定部分を徐行しなければならない ただし 普通自転車通行指定部分を通行し 又は通行しようとする歩行者がないときは 歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる ( 道路交通法第 63 条の 4 第 2 項 ) 2) 自転車通行空間別の通行ルール (1) 自転車道 自転車は 自転車道が設けられている道路においては 自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き 自転車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 63 条の 3) 自転車道が設けられている道路における自転車道と自転車道以外の車道の部分とは それぞれ一の車道とする ( 道路交通法第 16 条第 4 項 ) 自転車道内では 一方通行規制のない限り 対面通行となる 仙台市 三鷹市 (2) 自転車専用通行帯 ( 自転車レーン ) 自転車は 車両通行帯の設けられた道路において 道路標識等により通行の区分が指定されているときは 指定された車両通行帯を通行しなければならない ( 道路交通法第 20 条第 2 項 ) 自転車専用通行帯内の自転車の通行は一方向( 自動車と同方向 ) のみ 金沢市 東京都渋谷区 15

(3) 自転車走行指導帯 自転車は 歩道又は路側帯( 歩道等 ) と車道の区別のある道路においては 車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 17 条第 1 項 ) 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) 幅員や路面表示等に関する詳細な規定はないことから 本ガイドラインで一定のルール化を図る 金沢市 金沢市 (4) 自転車歩行者道及び歩道 1 普通自転車の歩道通行部分 の指定がある場合 自転車は 道路標識等により自転車が通行すべき部分として指定された部分( 普通自転車通行指定部分 ) があるときは 普通自転車通行指定部分を徐行しなければならない ただし 普通自転車通行指定部分を通行し 又は通行しようとする歩行者がないときは 歩道の状況に応じた安全な速度と方法で進行することができる ( 道路交通法第 63 条の 4 第 2 項 ) 調布市 岡山市 参考 普通自転車の歩道通行部分 の標示方法 幅員 4m 以上の広い歩道上で 歩行者と自転車を分離する場合 普通自法定マーク転車の歩道通行部分 の適用可否を検討する必要がある 適用する場合 幅 10~20cm の白色実線で歩行者と自転車の通行空間を区分するとともに 自転車の通行空白色実線間には自転車マーク ( 法定 ) を標示する必要がある 出典 : 改訂路面標示設置の手引 16

2 普通自転車歩道通行可 の標識がある場合 自転車は 歩道の中央から車道寄りの部分を徐行しなければならず また 自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは 一時停止しなければならない ( 道路交通法第 63 条の 4 第 2 項 ) 東京都世田谷区 名古屋市 3 普通自転車歩道通行可 の標識がない場合 自転車は 歩道又は路側帯( 歩道等 ) と車道の区別のある道路においては 車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 17 条第 1 項 ) 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) (5) 路側帯 1 路側帯 ( 白色実線 1 本 ) がある場合 自転車は 歩道又は路側帯( 歩道等 ) と車道の区別のある道路においては 車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 17 条第 1 項 ) 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) なお 路側帯がある場合は 自転車は 著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合を除き 路側帯を通行することができる ( 道路交通法第 17 条の 2 第 1 項 ) 17

2 駐停車禁止路側帯 ( 白色実線 + 白色破線 ) がある場合 自転車は 歩道又は路側帯( 歩道等 ) と車道の区別のある道路においては 車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 17 条第 1 項 ) 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) なお 駐停車禁止の路側帯がある場合でも 自転車は 著しく歩行者の通行を妨げることとなる場合を除き 路側帯を通行することができる ( 道路交通法第 17 条の 2 第 1 項 ) 3 歩行者専用路側帯 ( 白色実線 2 本 ) がある場合 自転車は 歩道又は路側帯( 歩道等 ) と車道の区別のある道路においては 車道を通行しなければならない ( 道路交通法第 17 条第 1 項 ) 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) (6) 自転車及び歩行者用道路の規制のある道路 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) なお 歩行者の側方を通過するときは 歩行者との間に安全な間隔を保ち 又は徐行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 2 項 ) 自転車及び歩行者専用の標識 (7) 自転車を除く歩行者用道路の規制のある道路 自転車は 道路( 歩道等と車道の区別のある道路においては車道 ) の左側端に寄って通行しなければならない ( 道路交通法第 18 条第 1 項 ) 通行するときは 特に歩行者に注意して徐行しなければならない ( 道路交通法第 9 条第 1 項 ) 歩行者専用 ( 自転車は除く ) の標識 18

3) 交差点の通行ルール (1) 交差点の通行方法 自転車は 交差点を通行する場合において 付近に自転車横断帯があるときは 当該自転車横断帯を進行しなければならない ( 道路交通法第 63 条の 7 第 1 項 ) また 信号機がない交差点等において 狭い道路から広い道路等に出るときは 交差道路等を通行する他の車両の進行を妨害しないようにするとともに 徐行しなければならない ( 道路交通法第 36 条第 2 項及び第 3 項 ) さらに 交差点内を通行するときは 状況に応じて他の車や歩行者に注意してできる限り安全な速度と方法で進行しなければならない ( 道路交通法第 36 条第 4 項 ) なお 横断歩道を通行する場合は 横断中の歩行者がいないなど歩行者の通行を妨げるおそれのない場合を除き 自転車に乗ったまま通行してはならない (2) 左折又は右折の方法 自転車は 左折するときは あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り かつ できる限り道路の左側端に沿って徐行しなければならない ( 道路交通法第 34 条第 1 項 ) また 右折するときは あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り かつ 交差点の側端に沿って徐行しなければならない ( いわゆる二段階右折をしなければならない ) ( 道路交通法第 34 条第 3 項 ) 1 交差点を直進する場合 直進( 自転車横断帯ありと自転車横断帯なし ) の通行方法イメージ ( 自転車横断帯がある場合 ) ( 自転車横断帯がない場合 ) 通行区分の指定により最左車線が左折専用車線となっている場合でも 軽車両である自転車は 左折専用車線を直進することとなる 19

2 交差点を左折する場合 左折( 自転車横断帯ありと自転車横断帯なし ) の通行方法イメージ ( 自転車横断帯がある場合 ) ( 自転車横断帯がない場合 ) 3 交差点を右折する場合 交通整理の行われていない交差点で右折する場合は できるだけ道路の左端に寄って交差点の向こう側までまっすぐに進み 十分速度を落としてから曲がらなければならない 信号機などにより交通整理の行われている交差点で右折する場合は 青信号で交差点の向こう側までまっすぐに進み その地点で止まって向きを変え 前方の信号が青になってから進むようにしなければならない 交差点やその近くに 自転車横断帯があるときは その自転車横断帯を通らなければならない 右折( 自転車横断帯ありと自転車横断帯なし ) の通行方法イメージ ( 自転車横断帯がある場合 ) ( 自転車横断帯がない場合 ) 20