567_ 次曲線の三角関数による媒介変数表示 次曲線の三角関数による媒介変数表示 次曲線 ( 放物線 楕円 双曲線 ) の標準形の, についての方程式と, 三角関数による媒介変数表示は次のように対応している.. 放物線 () 4 p (, ) ( ptn, ptn ) (). 楕円. 双曲線 () () (, p p ), tn tn (, ) ( cos, sin ) (, ), tn cos (, ), tn sin 4 p 説明. 放物線 () 軸上に 点 F( p, 0), F ( p, 0) ( p 0) とり, 点 F を通り, 軸の正の向きとのなす角が である直線を l とし,l と 軸との交点 において l に垂直な直線を m 直線 m の 軸との交点を, 直線 l と直線 p との交点を とし, 点 を通り 軸に平行な直線と, 点 を通り 軸に平行な直線との交点を (, ) 直線 l の方程式は ( p)tn であるから, 点 (0, p tn ) において, 直線 l に垂直な直線 m の方程式は tn ' 0 のとき ptn tn したがって, 点 の 座標は m ptn 0 ptn tn また, 直線 m と直線 p の交点 の 座標は ( p p) tn ptn F- F よって, 点 の座標 (, ) は ptn, ptn と表され ( ptn ) 4 p tn 4 p ptn 4 p より, 点 は放物線 4 p 上を動くことがわかる. () 軸上に 点 F(0, p), F (0, p) ( p 0) とり, 点 F を通り, 軸の正の向きとのなす角が である直線を l とし,l と 軸との交点 において l に垂直な直線を m 直線 m の 軸との交点を, 直線 l と直線 p との交点を とし, 点 を通り 軸に平行な直線と, 点 を通り 軸に平行な直線との交点を (, ) p 直線 l の方程式は tn pであるから, tn ' 0 のとき点,0 tn において, 直線 l に垂直な直線 m の方程式は -- -p O p =p
p tn tn したがって, 点 の 座標は p p tn tn tn また, 直線 l と直線 p の交点 の 座標は p p tn p tn よって, 点 の座標 (, ) は p p, tn tn と表され p 4p p 4p 4p tn tn tn より, 点 は放物線 4 p 上を動くことがわかる. =p ttp://www.geocities.jp/ikemt F p O -p F- m. 楕円原点を中心とする半径 ( 0) の円周上に動点 Q をとり, 線分 OQ と 軸の正の向きとのなす角を とおくと点 Q の座標は ( cos, sin ) と表される. 点 Q から 軸に垂線 QH を引き, QH:H=: ( 0, ' ) を満たす点 を直線 QH 上にとると, 点 の座標 (, ) は cos, sin sin と表される. このとき ( cos ) ( sin ) sin cos より点 は楕円 上を動くことがわかる. - O - Q H. 双曲線 () 原点を中心とする半径 ( 0) の円周上に動点 をとり, 線分 O と 軸の正の向きとのなす角を とおくと点 の座標は ( cos, sin ) と表される. 点 における円の接線 l と 軸との交点を, 直線 O と直線 ( 0) との交点を とし, 点 を通り 軸に平行な直線と, 点 を通り 軸に平行な直線との交点を (, ) 円 上の点 ( cos, sin ) における接線 l の方程式は ( cos ) ( sin ) cos sin ( -- r )
567_ 次曲線の三角関数による媒介変数表示 であるから, 軸との交点 の座標は cos ' 0 のと き,0 cos と表される. 一方, 直線 O: tn と直線 との交点の 座標は tn よって, 点 の座標 (, ) は, - O, tn cos となり - ( tn ) cos tn ( tn ) cos cos より, 点 は双曲線 上を動くことがわかる. () 原点を中心とする半径 ( 0) の円周上に動点 をとり, 線分 O と 軸の正の向きとのなす角を とおくと点 の座標は ( cos, sin ) と表される. 点 における円の接線 l と 軸との交点を, 直線 O と直線 ( 0) との交点を とし, 点 を通り 軸に平行な直線と, 点 を通り 軸に平行な直線との交点を (, ) 円 上の点 ( cos, sin ) における接線 l の方程式は ( cos ) ( sin ) cos sin ( r ) であるから, 軸との交点 の座標はsin ' 0 のとき 0, sin と表される. = 一方, 直線 O: tn と直線 との交点の 座標は tn ' 0 のとき tn tn - O よって, 点 の座標 (, ) は,, - tn sin となり tn sin tn sin ( ) tn sin より, 点 は双曲線 上を動くことがわかる. -- =
例題. 軸上に定点 F (, 0) ( 0) -4- ttp://www.geocities.jp/ikemt p p をとり, 点 F を通り傾きが tn の 直線と 軸との交点を とし, 点 を通り, 直線 F に垂直な直線と 軸との交点を このとき, 点 に関して点 と対称な点 (, ) の軌跡を求めよ. s 直線 F の方程式は ( p)tn したがって, 軸との交点の座標は (0, p tn ) ' 0 のとき, 点 を通り, 直線 F に垂直な直線の方 程式は ( tn ) p ( 0) tn F ptn 0 p, 0 tn O 0 とおくと 0 ptn ptn tn したがって, 点 の座標は ( p tn, 0) となる. 点 は線分 の中点であることから ptn, (0, ptn ) (, ) ( ptn, ptn ) これから, tn を消去すると 4p tn 4pptn 4p 0 のとき, 点, は原点 O に一致するから, 点 も原点になり, 上式に含まれる. よって, 求める点 の軌跡は放物線 4 p である. u 上の例題から, (, ) ( ptn, ptn ) も放物線 4 p の三角関数による媒介変数表示となる. 中心が原点の半径 r の円周上の点 の媒介変数表示も,O と 軸の正の向きとのなす角を とすれば ( r sin, cos ) と表される. このように角 の取り方によって, いろいろな媒介変数表示が考えられるので, どの角が で, どの方向を正の回転とするのかをきちんと確認することが必要である. 練習問題.. 放物線 4 p 上の点 (, ) における接線と 軸の正の向きとのなす角を とおくとき, 点 の座標を を用いて表せ.. 平面上の双曲線 tn, 5 4 cos は常に 上を動く ただし, であり,, は定数である. 更に, lim tn かつ lim 0 0 cos このとき,, の値を求めよ. ( 改上智大 ) を とし, 点 - O -
567_ 次曲線の三角関数による媒介変数表示 例題. 平面において, 次の式が表す曲線を 4, 0, 0 を 上の点 で に接する直線を とし, を通り と垂直な直線を m として, 軸と 軸で囲まれてできる三角形の面積を S が 上の点全体を動くとき,S の最大値とそのときの の座標を求めよ. ( 東北大 ) s :, 0, 0 4 ける. したがって, 接線 の方程式は (cos ) 4 sin (cos ) (sin ) 上の点 の座標はcos, sin 0-5- とお 点 を通り に垂直な直線 m の方程式は O (sin )( cos ) (cos ) sin 0 S sin cos sincos これから, 直線 m の 軸との交点の座標は cos, 0 4 直線 c 0 に垂直で 軸との交点の座標は 0, sin 点 (, ) を通る直線の方程式は ( ) ( ) 0 となるから, 三角形の面積を S は S cos sin sin cos O O sin 4 6 ここで, 0 であるから 0 よって, すなわち のとき最大値 4 をとり, このときの点 の座標は, である. t 4 4 0, 0 より (0 ) これから したがって, 上の点, における法線 m の方程式は m
ttp://www.geocities.jp/ikemt ( ) これと 軸, 軸との交点の座標はそれぞれ,0 4, 0, ゆえに, 三角形の面積を S は S O O 4 6 と表され S 6 6 6 ( )( ) より, 増減表は右のようになる. よって, 増減表より 0, のとき S は最大面積 S + 0 - をとる. S : q 4 より 80 ( ' 0) から求めても可. 4 練習問題..O を原点とする座標平面において楕円 5 8 を考える. 軸の正の部分とが交わる点を とし, 軸の正の部分とが交わる点を また, 上の点で第 象限にあるものを におけるの接線が 軸, 軸と交わる点をそれぞれ Q,R (), の座標はそれぞれ ア, イ, ウ, エオ である. () の 座標が のとき,Q の 座標はカとなる. () OQR の面積は の 座標がキのとき, 最小値クケをとる. (4) 四角形 O の面積は の 座標が 4. 双曲線 : 上の点,tn 0 4 コ シ サ のとき, 最大値スをとる. ( 近畿大 ) における接線 の方程式 cos は ア であり, 法線 m の方程式は イ である. また,m と 軸の交点を ( X, 0) とし m と 軸の交点を (0, Y ) とすると,X の範囲は ウ であり,Y の範囲は エ である. ( 同志社大 ) -6-