1 級建築士 B テスト構造第 6 回解答 9102-13530016 問題 1 解説正答 2 1. 建築構造用圧延鋼材の使用区分は 以下のようになる SN400A: 塑性変形能力を期待しない部材又は部位に使用する また 溶接を行う構造耐力上主要な部位への使用は想定しない SN400B 490B: 広く一般の構造部位に使用する (SN400C 490Cの使用区分以外での使用 ) SN400C 490C: 溶接加工時を含め 板厚方向に大きな引張応力を受ける部材又は部位に使用する したがって 溶接加工時を含め板厚方向に大きな引張応力を受ける部材又は部位にはC 種を使用する 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.186] 2. 鋼材の降伏点は 常温から温度が上昇するにつれ 徐々に低下していく [P.183] 3. 建築構造用圧延鋼材 (SN 材 ) のうち 厚さ12mm 以上のSN490B 材は 溶接性 塑性変形能力 ( 降伏後の変形能力 ) を保証するため 降伏比を 80% 以下とする規定が定められている JIS G 3136 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.187] 4. 鋼材のヤング係数は 2.05 10 5 N/mm 2 (205,000N/mm 2 ) せん断弾性係数は0.79 10 5 N/mm 2 (79,000N/mm 2 ) である 鋼構造設計規準 [P.184] S 1 3 H02 24 A 171 N 1430 00 00 問題 2 解説正答 4 σy 1. 鋼材の降伏比は 降伏点 σ Y と引張強さσ B との比である 一般構造用圧延鋼材 σb SS400( 厚さ16mm 以下 ) の降伏点 σ Y =245N/mm 2 以上 引張強さσ B =400~510N/ mm 2 である 245 降伏比 = 0.6 となる 400 一般構造用圧延鋼材 SS400の降伏比は 0.6~0.7 程度である JIS G 3101 [P.182] 2. 溶接構造用圧延鋼材 SM490Aの数値 490は引張強さの下限値が490N/mm 2 を示す JIS G 3106 [P.186] 3. 鋼材の引張強さは 一般に 250~300 で最大となり これを超えると温度の上昇とともに低下する [P.183] 4. 圧縮力に対する鋼材の降伏点は 引張力に対する降伏点とほぼ同じである [P.180] H25 1B 構 6 解 -1
問題 3 解説正答 2 1. 鋼材は 化学成分が同じでも 圧延などの圧縮応力による加工を行うことにより ち 組織が緻密になるため 一般に 板厚が薄くなるにつれて降伏点が上昇する した がって 一般に 板厚の厚いものより板厚の薄いもののほうが高くなる [P.186] 2. 鋼材等の支圧の許容応力度 (N/ mm 2 ) は 次表の数値による 長期支圧の形式許容支圧応力度 ( 一 ) すべり支承 ローラー支承の支承部に支圧が生じる場合 1.9F ボルト又はリベットによって接合 ( 二 ) される鋼材等のボルト又はリベッ 1.25F トの軸部分に接触する面に支圧が生じる場合 ( 三 ) ( 一 ) 及び ( 二 ) 以外 F/1.1 F: 基準強度 (N/ mm 2 ) 短期許容支圧応力度 長期 1.5 許容引張応力度は F/1.5 であるので 許容支圧応力度は 許容引張応力度に比べて 大きい値となる 建築基準法施行令第 90 条表一 告示 ( 平 13) 第 1024 号第一第三号イ 表 [P.189] 3. 鋳鉄は鋳鋼に比べて 引張力 曲げモーメント及びせん断力に対して脆性的な破壊 を起こす したがって 建築基準法施行令 90 条表一においても 鋳鋼には圧縮 引 張り 曲げ及びせん断に対する許容応力度が定められているが 鋳鉄に対しては圧 縮の許容応力度のみを示し その他の応力が生じるときには使用しないよう制限し ている [P.188] 4. 鋼構造物の塑性挙動を支配する主要因は降伏比 ( 降伏点 σ y/ 引張強さ σ B ) であり 降伏比が大きくなるほど部材の塑性変形能力が減少し 脆性的な ( 粘りの少ない ) 挙動を示す したがって 降伏比の小さい鋼材を用いた鉄骨部材は 塑性変形能力 じん が大きく 粘り強い 骨組の靭性を高めるためには 塑性化が予想される部位に用 いる材料は 降伏比の小さい材料とする [P.182] 問題 4 解説正答 1 1. SUS304の降伏比は0.43 SS400の降伏比は0.6~0.7 程度ある したがって 降伏比は SUS304のほうが SS400より小さい ステンレス建築構造設計基準 [P.190] 2. SUS304のヤング係数は 1.93 10 5 N/mm 2 SS400のヤング係数は 2.05 10 5 N/mm 2 である したがって ヤング係数は SUS304のほうがSS400より小さい ステンレス建築構造設計基準 [P.190] 3. SS400 材の線膨張係数は 1 10-5 (1/ ) である また SUS304 材の線膨張係数は 1.73 10-5 (1/ ) である したがって SUS304 材の線膨張係数は S S400 材の線膨張係数より大きい [P.190] H25 1B 構 6 解 -2
4. SUS304( オーステナイト系 ) は SUS410( マルテンサイト系 ) SUS430( フェ ライト系 ) など他のステンレス鋼に比べて 構造骨組とするために不可欠な溶接性 に優れている ステンレス建築構造設計基準 [P.190] 問題 5 解説正答 2 1. F11Tは遅れ破壊の発生が認められたため 実質上使用禁止状態になっており F 10Tを用いる 鋼構造接合部設計指針 なお F10Tの高力ボルトの材料強度の基準強度は900N/mm 2 引張強さは1,000~1,200N/mm 2 である [P.213] 2. 鋼材は炭素の含有量が 0.8% 程度までは 炭素含有量を増すとともに引張強さ 降伏点 弾性限度は上昇するが 伸びは減少する [P.182] 3. 建築構造用耐火鋼 (FR 鋼 ) は SN 材に0.3~ 0.9% のモリブデンなどの合金元素を添加して 通常の常温でのJIS G 3136(SN 材 ) に規定される機械的性質のほかに 600 における降伏点が常温での降伏点規格値の2/3 以上になるように製造された鋼材である 鉄骨工事技術指針 工場製作編 [P.191] 4. シャルピー衝撃試験とは 種々の形状の切り欠きを持つ試験片を振子型ハンマーの 衝撃力で破断し 吸収エネルギーの大きさで 材料の靭性を判定するものである シャルピー衝撃値が小さいほど 吸収エネルギーが小さくなり 材料はもろい また ビッカース硬さ試験とは ダイヤモンド四角すい圧子を試験片に押し付けてで. きたくぼみと加えた荷重により材料の硬さを判定するもので 鋼材を局部的に塑性変形させようとする力に対する抵抗性を表し 引張強さや延性と脆性などの鋼材の基本的性質に関連している ビッカース硬さが大きいほどもろくて硬い [P.182 P.184] じん 問題 6 解説正答 3 1. 横移動が自由なラーメンの柱材の座屈長さは 柱に対する梁の剛性の割合が大きいほど短くなるが 一般に材長 ( 節点間距離 ) より長くなる [P.202] 2. 断面を構成する板要素の幅が大きく 厚さが薄い いわゆる 幅厚比が大きいと局部座屈を起こしやすくなるので 部材全体としての塑性変形能力は低下する 鋼構造塑性設計指針 [P.202] M 1 3 S58 16 A 210 N 1110 00 00 H25 1B 構 6 解 -3
3. せいの高いH 形断面梁のウェブの座屈を防 ぐためには スチフナによって対処する 中間スチフナは せん断座屈が支配的な場 合に効果的であり 水平スチフナは曲げ圧 縮座屈に対処するのに効果がある なお 横補剛材は せいの高いH 形断面梁の横座 屈 ( 横倒れ ) を防止する目的で用いるもので 小梁などに横補剛材としての機能をもたせている [P.194 P.204] 4. 箱形や円形断面の材では 横座屈の心配はない 鋼構造設計規準 [P.205] M 1 3 S62 16 A 243 N 1140 00 00 問題 7 解説正答 3 1. 高力ボルト摩擦接合部の許容せん断応力度は すべり係数 0.45を基にして定められ ている 鋼構造設計規準 [P.213]. 2. 高力ボルト接合を先に行う場合は 溶接接合によるひずみの影響を受けないので 溶接と高力ボルトに生じる力を分担させることができる それ以外は溶接のみの耐 力による 鋼構造設計規準 [P.221] 3. 鉄骨部材の平板要素の幅厚比は 一般に次のように表すことができる 板要素の幅 E α 板要素の厚さ F したがって 幅厚比の制限値は 材料の基準強度が大きいほど小さくなる [P.203] 4. 鋼材の降伏点のみに基づいて許容応力度を定めたのでは高降伏点のものほど安全率 が少なくなる この点を考慮して降伏点と引張強さの 70% のうち小さいほうの値を もって 許容応力度を決定する場合の基準強度 F として与え これに基づいて各種 許容応力度を定めている なお 引張強さの 70% という基準は 鋼材の降伏比がだいたい 0.7 以下であるこ とを目安としている 鋼構造設計規準 [P.188] 問題 8 解説正答 1 M 1 3 S58 15 A 241 N 1140 00 00 1. 鉄筋コンクリート造の基礎梁に鉄骨柱を埋め込む埋込型柱脚は 鉄骨柱脚の回転を 阻止できるので 柱脚固定とするために用いる したがって ピン柱脚となるよう に 埋込型柱脚を採用したことは誤りである 露出型柱脚などを採用すべきである [P.195~196] 2. のど断面に対する突合せ溶接 隅肉溶接の許容せん断応力度は等しい 建築基準法 施行令 92 条表 [P.216] α: 定数 ( 一定値 ) F: 材料の基準強度 E: ヤング係数 3. 隅肉溶接は 筋かいの軸力をせん断力でガセットプレートに伝達する [P.219] 4. 鉄骨部材の一方を自由端としたとき 温度が上昇すると部材は伸びる 両端を固定 して拘束すると 伸びが 0 になるよう 部材に圧縮力が生ずる 鋼構造設計規準 H25 1B 構 6 解 -4
問題 9 解説正答 1 1. 水平移動が拘束されているラーメンの柱材の座屈長さ l k は 支点間距離より長くはならないので 移動を止めら れている節点間の距離に等しくとることができる なお 水平移動が拘束されていないラーメンの柱材の座屈長さ l k は 節点間距離 h より長くなる 鋼構造設計規準 [P.202] 2. 角形鋼管の柱の設計では 横座屈が生じるおそれはないので 許容曲げ応力度 f b は 許容引張応力度 f t としてよい 鋼構造設計規準 [P.205] 3. 地震時に筋かい材の軸部が降伏点に達し 破断点に至る間の塑性変形で地震エネル ギーを吸収させる したがって 接合部の強度は 軸部の降伏強度より十分に大き くすることが必要である 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.197] 4. 幅厚比は 板厚に対する板幅の比である たとえば H 形鋼の場合の幅厚比は次のようになる b d フランジ : ウェブ : t 2 t1 幅厚比を小さくする つまり板幅を小さく 板厚を大き くすると板の局部座屈は生じにくくなる [P.203] 問題 10 解説正答 1 1.3.4. 枝 1. の場合 0.6T o 2( 本 )>0.3 高力ボルト摩擦接合の許容せん断応力度 T o 3( 本 ) である また枝 3. の場合 長期短期 0.3T 0 4( 本 )=0.6T 0 2( 本 ) となり 一面せん断 0.3T 0 長期 1.5 許容耐力は同じである また枝 4. の場合 二面せん断 0.6T 0 高力ボルト摩擦接合の一面せん断の短期許 T 0 : 高力ボルトの基準張力容せん断応力度は 次式が成り立ち 高力ボルトの基準張力の 0.45 倍となる f s =0.3T 0 1.5=0.45T 0 建築基準法施行令 92 条の2 第 1 項表 [P.213~214] 2. せん断力と引張力を同時に受ける高力ボルトの許容せん断応力度 f s t は次式による σa f st= f so(1- T t ) 0 σ t: 高力ボルトに加わる外力に対応する引張応力度 T o: 設計ボルト張力 A: 高力ボルトの軸断面積高力ボルトで締め付けられている接合部が引っ張られると 接合部の圧縮力が減少し すべり耐力も減少するので せん断力のみを受けるときの高力ボルトの許容せん断応力度 f so を低減する 建築基準法施行令第 92 条の2 第 2 項 [P.214] H25 1B 構 6 解 -5
問題 11 解説正答 4 1. 梁端部が塑性状態 ( 全塑性曲げモーメント ) に達する梁では 端部が十分回転変形するまで横座屈を生じないよう十分に配慮する 横座屈を制御する最も有効な方法として 横補剛が考えられる 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.227] 2. 部材の塑性化が想定される柱及び梁の仕口部は 保有水平耐力時に 当該部材の当該部位に作用する応力に鋼種別に応じた安全率を乗じた応力に対して破断しないことを確認する 490N 級炭素鋼材を使用した場合の安全率は1.2である したがって SN490Bを用いる場合は 仕口部の最大曲げ強度は 梁の全塑性モーメントの1.2 倍以上となるように設計しなければならない 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.228] 3. 高さ20m 鉄骨造 地上 5 階建ての建築物の場合 計算ルートはルート2 又はそれ以上のより精密な耐震計算 ( ルート3 限界耐力計算等) としなければならない ルート2とする場合は 層間変形角 (1/200 以下 ) 並びに剛性率 偏心率及び塔状比の確認を行うほか 筋かいのβによる応力の割り増し等が満足することを確認する ルート3とする場合は 層間変形角 (1/200 以下 ) 及び保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることを確認する 告示 ( 平 19) 第 594 号第三 第四 [P.224]. 4. 梁材のたわみは 通常の場合はスパンの1/300 以下 片持梁では1/250 以下とする.. 鋼構造設計規準 なお 床面に用いる梁材のたわみは 最大たわみδに変形増大係数 ( 鉄骨構造の場合は1) を乗じた値が 梁材の有効長さ ( スパン )lの1/250 以下とする 告示 ( 平 12) 第 1459 号 [P.206] 問題 12 解説正答 2 1. 高力ボルトの相互間の中心距離 ( ピッチ ) は その径の2.5 倍以上とし 高力ボルトの孔径は 高力ボルトの径より2mmを超えて大きくしてはならない したがって 高力ボルトM22を使用する場合 ボルトの相互間の中心距離 =22mm 2.5=55mm 以上とする また 高力ボルトの孔径 =22mm+2mm=24mm 以下とする 建築基準法施行令 68 条 1 項 2 項 [P.211] 2. ボルト孔の径は ボルトの径より1mmを超えて大きくしてはならない ただし ボルトの径が20mm 以上であり かつ 構造耐力上支障がない場合においては ボルト孔の径をボルトの径より1.5mmまで大きくすることができる 建築基準法施行令 68 条 4 項 [P.211] 3. 所定の構造計算を行わない場合 根巻き形式柱脚の根巻き部分 ( 鉄骨柱の脚部において 鉄筋コンクリートで覆われた部分 ) のせん断降伏を防ぎ 曲げ降伏を先行させるためには 根巻き部分の高さは 柱幅 ( 張り間方向及びけた行方向の柱の見付幅のうち大きいほう ) の2.5 倍以上とする また せん断補強は通常のもののほか 特に頂部での補強が重要となる ( 根巻き頂部には大きな力が集中的に加わる ) ので せん断補強筋を密に配置することは適切である 告示 ( 平 12) 第 1456 号二号 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.196] H25 1B 構 6 解 -6
4. 所定の構造計算を行わない場合 埋込み形式柱脚の鉄骨柱のコンクリートへの埋込み部分の深さは 柱幅 ( 張り間方向及びけた行方向の柱の見付幅のうち大きいほう ) の2 倍以上とする 告示 ( 平 12) 第 1456 号三号 [P.196~197] S 1 3 H03 17 A 181 N 0000 00 00 問題 13 解説正答 3 1. 梁の横補剛の箇所数 nと細長比 λ y 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.227] λ y 170+20n(400N 級の場合 ) λ y 130+20n(490N 級の場合 ) λ y: 梁の弱軸に関する細長比 (l/i y) n : 横補剛の箇所数 2. 鋼材の長期許容せん断応力度 f s(n/ mm 2 ) は F/1.5 3とする 建築基準法施行令 90 条表一 [P.187] F f s= F: 材料の基準強度 (N/ mm 2 ) 1.5 3 3. 鋼材の長期許容引張応力度 f t(n/ mm 2 ) 建築基準法施行令 90 条表一 [P.187] F f t= 1.5 F: 材料の基準強度 (N/ mm 2 ) 4. 構造耐力上主要な柱の細長比 l k/i は 200 以下とする 鋼構造設計規準 [P.201] 問題 14 解説正答 1 l k 200 l k: 座屈長さ ( mm ) i i: 座屈軸についての断面二次半径 ( mm ) 1. アンダカットは 溶接の止端に沿って母材が掘られ て 溶着金属が満たされないで溝となって残ってい る部分をいう ( 図 1) 表記の内容は スカラップに ついてである [P.216 223] S 1 3 H03 18 A 182 N 0000 00 00 2. 裏当て金は 溶接時の溶け落ちを防ぐため 溶接部 ( 開先 ) の底部に裏から当てる金属板のこと ( 図 2) [P.217] 3. 4. [P.222] H25 1B 構 6 解 -7
S 1 3 S61 17 A 158 N 1110 00 00 問題 15 解説正答 4 1. 組立 H 形断面材のフランジとウェブの接合部は 梁に作用するせん断力に耐えるように算定する 右図に示すように隅肉溶接とする 鋼構造設計規準 [P.219] 2. 一般に 高力ボルト摩擦接合部では すべり耐力以下の繰返し応力であれば材間の摩擦力で応力を伝達する機構から考えてボルト張力の低下 摩擦面の状態の変化を考慮する必要はなく すべり耐力も低減させる必要はない 鋼構造接合部設計指針 [P.214] 3. 右図に示すように 鉄骨構造の分野での合成梁は 鉄筋コンクリート造の床スラブとこれを支持する鉄骨造の梁とをスタッドボルトなどのシアコネクターで緊結し 両者が一体となって曲げに抵抗するように構成した梁である シアコネクターは鉄骨造の梁と鉄筋コンクリートスラブとの間に生じるせん断力を伝達し 合成梁の一体化をはかる [P.195] 4. 曲げ材の座屈の許容応力度の算定には H 形断面の梁の場合 その断面寸法のほかに 鋼種 曲げモーメントの分布 横座屈長さ ( 圧縮フランジの支点間距離 ) が必要である 告示 ( 平 13) 第 1024 号第一第三号 鋼構造設計規準 [P.205]* S 1 3 S55 15 A 170 N 1140 00 00 問題 16 解説正答 1 1. 隅肉溶接継目ののど断面に対する短期許容応力度 ( 曲げ 圧縮 引張り せん断 ) は 次のとおりである 建築基準法施行令第 92 条 短期許容応力度 = 長期許容応力度 1.5=(F/1.5 3) 1.5=F/ 3) F: 接合される鋼材の溶接部の基準強度 したがって 隅肉溶接継目ののど断面に対する短期許容応力度は 溶接部の基準強度 Fの1/ 3 倍である [P.216] 2. 構造特性係数 D s を算出するための筋かいの種別には BA BB BCの3ランクがある BAが最も変形性能が高く BB BCの順に低くなる 有効細長比が小さい筋かい (λ=20 程度 ) の場合はBAランクで 有効細長比が中程度の筋かい (λ=80 程度 ) の場合は BCランクに該当する したがって 有効細長比が小さい筋かい (λ=20 程度 ) の場合は 有効細長比が中程度の筋かい (λ=80 程度 ) に比べて変形性能が高い 告示 ( 昭 55) 第 1792 号第三 築物の構造関係技術基準解説書 [P.230] 3. ラーメン構造の梁の断面設計では 断面の梁せいを小さくすると 変形が大きくなったり 断面が不足するおそれが出てくるが 曲げ剛性に余裕があれば SN400 B 材を用いる代わりに SN490B 材を用いて断面せいを小さくできる [P.206] H25 1B 構 6 解 -8
4. 軸組筋かいは一般に X 形 あるいはK 形に組み込まれるが これらは架構が崩壊メカニズムに至った時点で 圧縮力を負担する場合 座屈を生じていると予想されているものである この場合 筋かいの設置により高い剛性は得られるものの 筋かい座屈後の筋かい耐力の劣化の影響が現れ エネルギー吸収能力に富んだものとならないことが多い このような耐震上の欠点を改善するものとして 偏心 K 形筋かい付き骨組があり 筋かい部を座屈させず 梁部分を塑性化することでエネルギーを吸収する 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.198] 問題 17 解説正答 3 1. 鉄骨造の建築物の設計用一次固有周期 T は 次式から求めることができる T=0.03h( 秒 ) h: 建築物の高さ (m) h=30m であるから T=0.03 30=0.9 秒 告示 ( 昭 55) 第 1793 号第二 [P.152~153] 2. 構造特性係数 D s は 建築物の振動減衰性及び各階の靭性に応じて必要保有水平耐 力を低減する係数であり 計算を行う階の架構の形式及び架構の性状によってその 数値が規定されている 架構が靭性に富むほど また減衰が大きいほど小さくでき る 筋かいのない純ラーメンのほうが小さくできる 告示 ( 昭 55) 第 1792 号第三 建 築物の構造関係技術基準解説書 [P.231] 3. 構造特性係数 D s を算出するための部材種別が FA 材の H 形鋼 ( 炭素鋼 ) の梁の幅厚 比の規定値は 次のとおりである 告示 ( 昭 55) 第 1792 号第三 フランジ :9 ウェブ :60 235/ F 235/ F F: 鋼材の基準強度 したがって 幅厚比の規定値は フランジよりウェブのほうが大きい [P.231] 4. 鋼材の品質は 断面の塑性的な加工によって影響を受ける そこで 板厚が 6mm 以 上の冷間成形角形鋼管柱を対象として 計算法が規定されている 具体的には 通 常のルート 1-1 ルート 1-2 の計算法に加え 標準せん断力係数を 0.3 以上と したときの地震力により柱に生じる力の大きさを 柱梁接合形式及び鋼管の種類に 応じて 規定の数値以上の係数を乗じて割り増しを行い許容応力度の検討を行う 告示 ( 平 19) 第 593 号一号 [P.225] H25 1B 構 6 解 -9
問題 18 解説正答 2 1. 冷間成形角形鋼管を柱に使用したラーメン構造の崩壊型には 柱崩壊型 梁崩壊型 パネル崩壊型があるが 柱崩壊によるある特定層での損傷集中をできるだけ避け 梁崩壊あるいはパネル崩壊を伴う全体崩壊メカニズムとすることが望ましい 冷間成形角形鋼管設計 施工マニュアル ラーメン架構の節点の塑性ヒンジは 全塑性モーメントの小さいほうの部材に生じるので 一般に ラーメン架構の塑性ヒンジは 柱に接続する大梁に設定する したがって 大梁の全塑性モーメントの値を 柱の全塑性モーメントの値より小さくする [P.210 P.227~228] 2. 鉄骨造 延べ面積が200m 2 以下で平家建ての建築物の場合 仕様規定をすべて満足していれば 構造計算は不要である 設問文の建築物は2 階建てなので 構造計算が必要である 建築基準法第 20 条四号 [P.142] 3. 鉄骨造の建築物の耐震計算ルート2で設計する場合 水平力を負担する筋かいを設けた階 ( 地階を除く ) を含む建築物では 当該階の構造耐力上主要な部分に生じる地震力による応力の数値に 次表に従って応力の割り増しを行い 割り増しされた応力により許容応力度計算を行う 告示 ( 昭 55) 第 1791 号第二 地震力による応力の割増し係数 ( 筋かいのある場合 ) β * 7 5 の場合 1+0.7β β> 7 5 の場合 1.5 [ 注 ] *:β は 地震力により建築物各階に生じる水平力に対する当該階の 筋かいが負担する水平力の比 したがって 筋かいの水平力分担率を 100% β> 7 5 平力を 1.5 倍として設計する [P.226~227] とする設計であるから 水 4. 高さ 13m かつ軒の高さ 9m の 2 階建て 延べ面積 500m 2 梁スパン 6m 以下の鉄骨 造の建築物の場合 計算ルートは ルート 1-1 の耐震計算とすることができる したがって 設問の偏心率は 0.18 であるが ルート 1-1 には偏心率の規定がな いので 標準せん断力係数 C 0 を 0.3 以上として許容応力度計算を行うことができる 告示 ( 平 19) 第 593 号一号 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.224] 問題 19 解説正答 3 1. 圧縮材の許容圧縮応力度 f c は 右図のように有 効細長比 λ が大きいほど つまり 形状が細長 いほど座屈しやすいため 小さくなる また 圧縮材の座屈軸回りの断面二次半径が大きいほ ど 座屈軸からの断面の広がりが大きくなり 有効細長比は小さくなるため 許容圧縮応力度 は大きくなる 告示 ( 平 13) 第 1024 号第一 [P.201] 有効細長比 λ= 座屈長さ l k = 断面二次半径 i M 1 3 H22 15 A 137 N 1110 C0 00 H25 1B 構 6 解 -10
2. 柱と梁の接合部を剛接合とした場合 曲げは主として梁フランジから柱へ伝達することになる そのためには 梁フランジと柱フランジとは突合せ溶接とする また 梁ウェブは隅肉溶接とするのが一般的である [P.219] 3. H 形断面梁の変形能力を制約する要因として 局部座屈のほかに横座屈がある 横座屈とは H 形鋼など開断面の梁が曲げを受けた場合 ねじれを伴って フランジ等が曲げ応力の生じる面外にはらみ出して座屈する現象である この横座屈を制御する最も有効な方法として 横補剛が考えられる 横補剛の方法としては 逆対称モーメントを受ける梁に対して 梁全長にわたって等間隔で横補剛を設ける方法等がある 強度が大きい部材には より大きな応力が生じる 一方 部材断面が同じであれば ヤング係数は強度に係わらず一定なので 梁の剛性は変わらない つまり強度が大きい部材のほうが より多くの補強が必要となる したがって 等間隔に設置する横補剛の必要箇所数は 梁材が SN490 材の場合 より SS400 材 のほうが少ない 建築物の構造関係技術基準解説書 [P.227] 参考 横補剛の必要個所数 λ y 170+20n(400N 級の炭素鋼の梁の場合 ) λ y : 梁の弱軸回りの細長比 λ y 130+20n(490N 級の炭素鋼の梁の場合 ) n: 横補剛の箇所数 4. 柱の継手位置で 断面に引張応力を生じるおそれがなく 接合部端面を削り仕上げなどにより密着させる構造 ( メタルタッチ ) とした場合は 圧縮力及び曲げモーメントのそれぞれの1/4は接触面より直接伝達するものとみなしてよい 鋼構造設計規準 [P.208~209] M 1 3 H18 18 A 159 N 1133 D0 00 問題 20 解説正答 3 1. 溶接部にせん断力のみが作用する場合は 部分溶込み溶接とすることができる なお 片面溶接でルート部に曲げまたは荷重の偏心による付加曲げによる引張り応力が作用する場合には 部分溶込み溶接は使用できない 鋼構造設計規準 [P.218] 2. 完全溶込み溶接ののど断面に対する許容応力度及び材料強度は 母材と同一の値とする 建築基準法施行令 92 条表 98 条表 [P.216] 3. 露出形式柱脚のせん断降伏耐力は ベースプレート下面とコンクリートとの摩擦耐力とアンカーボルトのせん断降伏耐力のいずれか大きいほうの値とする 鋼構造限界状態設計指針 [P.196] 4. 溶融亜鉛めっき高力ボルトの摩擦接合の許容応力度は 許容摩擦耐力の値を高力ボルトの軸断面積で除した値を安全側に整理したものである 許容摩擦耐力は 滑りに対する安全率 摩擦面の数 滑り係数 (0.4) 設計ボルト張力によって求める [P.213] H25 1B 構 6 解 -11