Steel Construction Engineering Vol.20 No.80 (December 2013) パネルの補強はなされていない.No.4 は既存鉄骨 造で散見される形式で, ノンスチフナタイプで, 梁端に鉛直リブ ( 三角リブ ) を設けたものである. No.5 は No.3

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1 鋼構造論文集第 20 巻第 80 号 (2013 年 12 月 ) 既存鉄骨造における H 形鋼柱 梁仕口の力学的挙動 Mechanical Behavior of Semi-Rigid Beam-to-Column Connections in Existing Steel Structure 辻岡静雄 * Shizuo TSUJIOKA* ABSTRACT This study is planed to clarify the seismic performance for existing steel structure using rolled-h section members. The cyclic loading tests with increasing amplitude were conducted on five welded beam-column subassemblages having a T-shape. The test parameters were the type of the column members and the beam-to-column connections. From the results of these tests, the hysteresis characteristics, the skeleton curve, the rotation rigidity, the yield strength and the ultimate strength are clarified. The vertical triangular haunch plates have great influence on the yield strength and the failure mode. Key words: 柱梁接合部, 耐震性能, 三角リブ, ノンスチフナ, 半剛 beam-to-column connection, seismic performance, triangular plate, non-stiffener, semi-rigid 1. はじめに地震による既存の鉄骨造の被害では, 柱梁接合部, 筋かい接合部および柱脚部などの接合部被害例がきわめて多く, 接合部の製作品質や接合詳細の良否は, 骨組水平の安全性に大きく影響する. 特に, 鉄骨造骨組が地震や台風などの水平力を受けたときに柱梁接合部の柱端, 梁端や仕口パネルには大きな応力が生じ, その応力伝達とともにこの部位での局部変形の防止に留意することが必要で, 一般に, 梁フランジ位置にダイアフラムやスチフナが配置される [1,2]. また, 仕口や梁端部の補強として, リブ, カバープレート, 鉛直 水平ハンチ等も用いられる [3,4]. 一方,H 形鋼柱骨組を 2 方向ラーメンとするために,H 形鋼のフランジ間にプレートを溶接した日の字断面柱にすることがある. この骨組の柱梁接合部を剛接合とするためには, 水平スチフナを設けて柱の弱軸方向に梁を溶接したあと, 分割されたカバープレートを柱フランジの間に落とし込んで溶接し閉鎖断面とする場合は問題がないが, カバープレートを取付けて日の字断面柱とした場合には水平スチフナとカバープレートは溶接されておらず応力伝達上問題が多く, 梁端耐力が局部 * 第 2 種正会員工博福井工業大学教授建築生活環境学科 ( 福井市学園 3-6-1) 耐力で決定し, 梁の曲げ耐力がほとんど期待できないことになる [2]. 現実に, 大地震時に, 不適切な接合部詳細を有する既存の日の字断面柱骨組では, 梁端やカバープレートの溶接部破断損傷例が数多く観察され, 部材の塑性変形が発揮できていない [5]. また, その改修方法も提案されているが, 剛性や耐力等の評価は十分とはいえない [6]. 本研究は, 既存鉄骨造の H 形鋼柱 梁仕口詳細に基づく力学特性の把握とその改修方法や三角リブ等による補強の為の基礎資料を得ることを目的とする. 特に, 本報は, 日の字断面柱の弱軸と強軸方向配置,H 形鋼梁端のリブ補強方法などを実験変数として行ったト字形骨組の繰返し加力実験の概要を報告し, その弾性剛性, 最大耐力, 破壊性状などを検討 考察する. 2 試験体概要試験体とその設置の概要を図 1 に示す. 試験体は 5 体のト字形骨組で, 梁は H-250x125x6x9, 柱は日の字断面 (H-175x175x7.5x11+2PL-9), 或いは, H 形鋼 (H-175x175x7.5x11) から構成される.No.1,2 試験体は梁が日の字断面柱の強軸, 弱軸に取付く場合で, 仕口はノンスチフナタイプである.No.3 5 試験体は梁が H 形鋼柱の強軸に取付く場合で, No.3 はスチフナ付きの標準的な柱梁接合部を有し 11 ページ数 1/7

2 Steel Construction Engineering Vol.20 No.80 (December 2013) パネルの補強はなされていない.No.4 は既存鉄骨 造で散見される形式で, ノンスチフナタイプで, 梁端に鉛直リブ ( 三角リブ ) を設けたものである. No.5 は No.3 の仕口の梁端を鉛直リブで補強したものである. なお, いずれも柱は十分強くし塑性化させないようにしている H-350x350x12x19 H-300x300x10x Jack:+350kN,-178kN P Load ecll:300kn L-100x100x10 H-150x150x7x10 H-250x125x6x9 H-175x175x7.5x 図 1 試験体の設置表 1 試験体一覧 155 Specimen o N.4 図 2 試験体表 2 鋼材の機械的性質 H-250x125x6x9 Rib:PL 柱梁接合部の梁端のフランジは突合せ溶接, ウェブは両面すみ肉溶接で, ノンスカラップ工法を用いた. 日の字断面柱のカバープレートとフランジのかど溶接はすみ肉溶接とした. 試験体の設置は, 柱を水平, 梁を鉛直にし, 柱と載荷基礎梁の間にフィラープレートを挿み柱の両端を高力ボルトで緊結している. また, 溝形鋼を梁の両側から挟み込み 2 ヶ所で拘束している. 試験体一覧と詳細を表 1 と図 2 に, 使用鋼材は 400N/ mm2級で, 素材試験結果を表 2 に示す. 3 ト字形骨組の弾性剛性と終局耐力 3.1 弾性剛性ト字形骨組の柱端は固定とし, リブは無視した. 柱梁接合部は接合部パネルにモデル化し, その大きさと接合部及び各部材のせん断変形を考慮した. また, 日の字断面柱の弱軸方向では梁端接合部の局部変形による回転剛性 K j を考慮した [2]. ト字形骨組の梁端弾性変位 δ f は, 梁変形 bδ b, 柱変形 cδ b, パネル変形 pδ b, 局部変形 Lδ b の各変形成分 ( 図 3) の和として次式で, ト字形骨組の弾性剛性 K c は P/δ f で得られる. δ f = b δ b + cδ b + pδ b + Lδ b (1) bδ b =PL 3 /(3EI b )(1-D c /L /2) 3 (1+λ b /2) (2a) cδ b =PL 3 /(8EI c )(H-D b /2)(1+2λ c ) /(1+3D b /(H-D b /2) +3D 2 b /(H-D b /2) 2 +λ c /2) /L (2b) pδ b =P(L-D c /2-3D b L/4/H)(L-D c /2-D b L/2/H) /(GV p ) (2c) Lδ b =P(L-D c /2) 2 /K j (2d) 但し,λ c = 6EI c /{GAs c (H-D b /2) 2 } λ b = 6EI b /{GAs b (L-D c /2) 2 } 3.2 崩壊荷重ト字形骨組の崩壊機構を図 4 に示す. 骨組の崩壊荷重はこれらの崩壊荷重の最小値となる. なお, 本計画では H 形鋼の梁と柱の全塑性モーメントは同程度としているので柱崩壊機構は生じない. 1) 梁崩壊梁端或いはリブ先端の断面が全塑性状態となる場合の梁端荷重は次式となる. 機構 I :P p = b M p /(L-D c /2) (3a) 機構 II-A :P p = b M p /(L-D c /2-h r ) (3b) 機構 II-B :P p =( b M p +b R t R R σ y (D b +b R ))/(L-D c /2) (3c) ここに, b M p (= b σ y Z p ) は梁の全塑性モーメントで, 三角リブに作用する荷重は等分布とした. 2) パネル崩壊 I,II 接合部パネルがパネルの全塑性モーメント p M p (= pτ y V p ) となる場合の梁端荷重は次式となる. ページ数 2/7 12

3 鋼構造論文集第 20 巻第 80 号 (2013 年 12 月 ) 機構 I :P p = p M p /(L-D c /2-0.75L/H D b ) (4a) 機構 II-A:P p = p M p /(L-D c /2-0.75L/H (D b +2b R )) (4b) 機構 II-B :P p =( p M p +b R t R R σ y h R 2 /(h R 2 +b R 2 ) (D b +b R ))/(L-D c /2-0.75L/H D b ) (4c) ここに, 機構 I ではパネルを柱と梁で囲まれた 領域で, 機構 II-A では柱とリブで拡張された梁せ いで囲まれた領域とした. また, 機構 II-B では三 角リブの降伏 [7] 下での梁フランジと柱フランジ で囲まれた接合部パネルのせん断降伏とした. 3) 局部崩壊 ノンスチフナタイプの日の字断面柱の弱軸方向では梁端接合部の曲げ耐力としてノンダイアフラム形式の角形鋼管柱 H 形断面梁接合部での梁端接合部の回転変形が顕著となるときの耐力式 [2] を用いて梁端荷重を求めた. また,H 形鋼柱の強軸方向に対しては柱ウェブの局部降伏, クリップリング, で決まる梁端接合部の曲げ耐力 [2] で局部崩壊の梁端荷重を求めた. bδb (a) 梁崩壊機構 I (d) パネル崩壊機構崩 I 図 3 各部の変形 図 4 ト字形骨組の崩壊機構 Jack:+350kN,-178kN H-150x150x7x10 P L-100x100x10 1(uB) 155 Load ecll:300kn 3(vL) cδb 11(d1) 8(v2) Loading e bam: H-350x350x12x19 12(d2) 241 EIb, br GAsb L cr pr LR EIc, GAsc Dc Db H H (a) 梁の変形 (b) 柱の変形 (c) パネルのせん断変形 (d) 局部変形 (b) 梁壊機構 I I-A (e) パネル崩壊機構 II-A 2(ut) Specimen No.5 Beam: H-250x125x6x9 6(u2) 5(u1) 7(v1) 164 pδb 図 5 加力方法と測定方法 4(vR) (c) 梁崩壊機構 II-B (f) パネル崩壊機構 II-B Lδb 13 図 6 局部変形の測定 図 7 歪の測定 4 実験方法 4.1 加力方法と加力履歴加力方法を図 5 に示す. 試験体の梁先端 ( 柱芯から cm位置の梁フランジ ) に繰返し横力 ( 梁端荷重 ) を加える. 柱の梁端の荷重 P は 350kN ロードセルにて測定する. 加力履歴では, 本載荷に先立ち, 予備載荷として ±P p /2 の弾性載荷を正負 1 回行い, その後, 変位振幅が ±2u p,±4u p,±6u p, となるように各 2 サイクルずつ載荷する. ただし, 加力は最大荷重の 90% 以下に荷重が低下するまで行うものとした. ここに,P p,u p は No.3 試験体の等断面梁 (H-250x125x6x9) の全塑性モーメントに対応する梁端荷重, 梁端変位である. 4.2 変位と歪の測定変位測定を図 5 に合わせて, 接合部の局部変形の測定例を図 6 に示す. 加力点の水平変形 Δ t は試験体の剛体変位 ( 回転と移動 ) を取り除いて, 仕口の接合部パネルのせん断変形角 γは対角の変位計の値 d 1,d 2 を用いて, 接合部の局部変形角 θ L は柱フランジの面外変形 ( 梁フランジ近傍 )δ 9,δ 10 より算定した. また, リブ付き試験体についてはリブの降伏 ( リブの回転 ) の有無を調べるため, リブ先端の面外変形も測定し, リブ位置での局部回転角 θ R を測定した. Δ t =(u t -u 2 )-(v 1 +v 2 )/(2H) (L-0.5D c ) (5a) γ=(d 1 +d 2 )/(2D c D b /(D 2 c +D 2 b ) 0.5 ) (5b) θ L =(δ 9 +δ 10 )/D b (5c) θ R =(δ 13 +δ 14 )/(D b +2b R ) (5d) ここで,u t : 梁先端載荷点の水平変位,u 2 : 梁端の水平変位,v 1,v 2 : 柱支持端の鉛直変位である. 梁端の降伏状況, 仕口パネルのせん断歪, 局部応力, リブの降伏を調べるために歪も測定した. 歪の測定例を図 7 に示す. 5 実験結果とその考察剛性 耐力等の実験値を表 3 に掲げる. 荷重 P- 変形 Δ t, パネル変形 γ, 局部変形 θ L 関係を図 8 10 に示す. また, 各履歴曲線に累加経験則を適 ページ数 3/7

4 Steel Construction Engineering Vol.20 No.80 (December 2013) 用して荷重 累積変形関係 ( 骨格曲線 [8]) を算出し, 図 11 に示す. これらの図中の,, 印は降伏耐力 P y, 全塑性耐力 P p, 最大耐力 P max 時を示している. ここに, 降伏耐力, 全塑性耐力は各々接線剛性が初期剛性の 1/3,1/6 に低下したときの荷重レベルで, 但し, パネルの全塑性耐力は 0.35% オフセット値による. また, 水平変形 Δ t の骨格曲線より耐力上昇率は全塑性耐力に対する最大耐力の比率で算定した. 5.1 変形性状 (1) 日の字断面柱試験体 No.1 では, 梁端フランジ縁の溶接始端部に亀裂が生じた後, 引張側フランジ止端部全面に亀裂が生じた. 繰返しとともに, 梁フランジ端の亀裂が柱フランジを貫通, 幅方向に進展した後, 梁フランジ, ウェブのを誘発し, 最大荷重を呈した ( 写真 1(a)). No.2 では, 梁フランジ両縁端の溶接始端部に亀裂が発生し, 縁端周りの亀裂がカバープレートを貫通した. 亀裂を伴ってカバープレートのめり込みと浮き上がり ( 梁の回転 ) が顕著となり, カバープレートと柱フランジとのかど部のすみ肉溶接が破断し, 最大荷重を示した ( 写真 1(b)). (2)H 形鋼柱試験体 No.3 では, 繰返しとともにパネルのせん断変形が著しくなり, 梁フランジのが発生して, 最大荷重を呈した ( 写真 1(c)). No.4 では, 仕口パネルのせん断変形が認められ, 柱フランジの局部変形が顕著となる. リブ先端位置での梁フランジの, 柱の片フランジのねじれを伴って梁がくの字に折れ曲り, 最大荷重を示した ( 写真 1(d)). 一方, パネルのせん断変形は著しくなく,No.5 では, リブ先端で梁の曲げ変形が抑制される. リブ先端位置でヒンジが形成され, フランジのが生じて耐力上昇がなくなり, ウェブのを伴って最大荷重を呈した ( 写真 1(e)). 5.2 弾性剛性日の字断面柱試験体の No.2 の剛性は No.1 の 倍になる. これは, No.2 は柱が弱軸配置で No.1 は強軸配置であることと, ノンスチフナ形式により局部変形の影響が特に著しいことによる. また,No.1 の剛性は H 形鋼柱試験体 No.3 の 1.01 倍になる. これは, 柱の断面二次モーメントが 1.19 倍で, 接合部パネルのせん断変形が抑制されるものの, 仕口の局部変形が生じた結果である. 次に,H 形鋼柱試験体 (No.3 5) では, 通常の柱梁仕口の No.3 の剛性に比べて, リブ補強の No.4 とNo.5 の剛性は 倍とほぼ同程度になる. スチフナの有無の影響は小さいと考えられる. 5.3 崩壊機構と全塑性耐力日の字断面柱試験体では, パネルは弾性で, 局部変形も生じており, 水平変形の全塑性耐力は局部変形の値とほぼ同じである. これらの試験体は仕口の局部変形の影響を受けており,No.1 ではト字形骨組が梁崩壊し,No.2 ではノンスチフナタイプのため仕口での局部崩壊となりその全塑性耐力は著しく低くなる. 次に,H 形鋼柱試験体について, 弱パネルの No.3 では局部変形は生ぜずパネル崩壊が発生, その後荷重が上昇し, 梁崩壊が生じる. 一方, リブ補強の No.4,No.5 ではパネルせん断変形, 局部変形とも生じている.No.4 では, パネル崩壊が発生, その後荷重が上昇した. 水平変形と局部変形の全塑性耐力の値はほぼ同程度となり, 局部変形によって梁崩壊も生じたと言える. また, No.5 ではパネルが崩壊後, 梁崩壊が生じた. その後荷重が上昇して仕口での局部崩壊も生じている. いずれも,H 形鋼柱試験体ではパネル変形についての全塑性耐力は水平変形の全塑性耐力を大きく下回り, 柱梁で囲まれた領域が早期にせん断降伏し, その後耐力上昇している. 5.4 最大耐力と耐力上昇率日の字断面柱試験体では,No.2 の最大耐力は No.1 の 0.30 倍に,H 形鋼柱試験体では, リブ補強の No.4 と No.5 の最大耐力はほぼ同じで,No.3 の 1.14 倍になる. 耐力上昇率については,No.1 は梁で崩壊し塑性域の進展で耐力が上昇するが,No.2 は局部崩壊するため耐力上昇は認められない. 一方,H 形鋼柱試験体の耐力上昇率は No.3> No.4>No.5 の順になる.No.3 は標準的な仕口形式でパネル崩壊後耐力上昇が著しく最大耐力が大きくなる.No.4 と No.5 はリブ補強のため全塑性耐力も最大耐力も増大し, いずれも最大耐力はリブ先端位置での梁ので生じたのでほぼ同じである. 特に,No.5 はパネルの全塑性耐力の増大と局部変形が抑制されたので結果として耐力上昇率は小さくなっている. 表 3 実験結果 14

5 鋼構造論文集 第20巻第80号 2013年12月 図 11 骨格曲線 A B (a)no.1 (b) No.2 図 8 荷重 P-変形Δt 関係(No.1 No.5) A部 B部 (c) No.3 写真 1 破壊状況 (d) No.4 (e) No.5 写真 1 破壊状況 図 9 荷重 P-パネル変形γ関係(No.1 No.5) 図 10 荷重 P-局部変形θL 関係(No.1 No.5) 5.5 計算値と実験値の比較 各部の崩壊荷重の計算値を表 3 に合わせて示す また 骨組の崩壊荷重は太字で表してある 日の字断面柱試験体では 水平変形の全塑性耐 力の実験値は計算値の 倍で 柱のか ど溶接と局部変形の影響が認められる また H 形鋼柱試験体では 水平変形の実験値は計算値の 倍で よい近似を得ている また 計 算値の No.4,5 の崩壊モードはいずれもパネル崩壊 機構 II-B である 次に 骨格曲線における各変形成分 骨組変形 パネル変形 梁端接合部変形 局部変形 と水平 変形の初期剛性の実験値と計算値等を表 4 に示す ただし パネル変形や局部変形は梁先端の変位に 換算している また 骨組変形は水平変形よりパ ネル変形 局部変形を差し引いたものである 日の字断面柱試験体では No.1 の計算値では局 部変形を無視し No.2 では局部変形を評価してい るにもかかわらず 水平変形の実験値は計算値の ページ数

6 Steel Construction Engineering Vol.20 No.80 (December 2013) 倍である. また, いずれも接合部パネルの剛性は大きく, せん断変形の影響は小さい. H 形鋼柱試験体では, 剛性の実験値は計算値の 倍で,No.3 では各部変形とも計算値と大きな違いは無く良い精度で近似している. No.4,5 では, 計算値はリブを無視していること, 接合部パネル領域を過小評価していることによる. また,No.4,5 では, 特に,No. 5 では本来の梁端接合部の局部変形は抑制されているにもかかわらず, 実験値において局部変形が大きく生じているが, これには三角リブ付き梁部分 ( 長さ 150 mm ) の曲げ変形が含まれているからである. 各変形成分の水平変形に占める比率を図 12 に掲げる. 図中の鎖線, は全塑性耐力の計算値, 実験値を示している. 日の字断面柱試験体では, 変形分担比率においてパネルのせん断変形は全域を通して小さく, No.1 では局部変形と骨組変形が同程度であるが全塑性耐力以降梁ヒンジが形成され塑性域が進展したことにより骨組変形が増大する. また,No.2 では荷重上昇とともに局部変形がほとんどを占めることになり, 局部崩壊が裏付けられる. H 形鋼柱試験体では, いずれもパネル変形が増大し 50 60% を全塑性耐力時には占め, パネル崩壊が早期に生じていると言える. また,No.3 では局部変形が僅かで, 全塑性耐力以降骨組変形が増大しているが,No.4 では 20% 程度から荷重上昇とともに局部変形が増加し, 全塑性耐力以降も増加している. 一方,No.5 では全域で局部変形 20% 程度であり, 全塑性耐力以降骨組変形が増大している. H 形鋼柱 梁仕口では 1) 弾性剛性は実験値ではリブ補強により 1.24~ 1.30 倍高く, 実験値は計算値の 倍である. 2) いずれの試験体もパネル崩壊の後耐力が上昇し, 梁崩壊するが, 水平変形の全塑性耐力の実験値は計算値の 倍である. 3) リブ補強 (No.4,No.5) の最大耐力はほぼ同じで, 無補強 (No.3) の 1.14 倍である. 4) 無補強の標準的な仕口形式では耐力上昇率は大きいが, リブ補強では全塑性耐力, 最大耐力共に増大し, 耐力上昇率は小さい. 以上, 日の字断面柱 梁仕口では強軸, 弱軸共に剛性と耐力上昇率が低く, 特に, 弱軸では水平三角リブや外ダイアフラムで補強する必要がある. 一方,H 形鋼柱 梁仕口ではリブ補強をした仕口の剛性と全塑性耐力, 最大耐力は大きくなり, リブ補強は有効な方法であると言える. 6. まとめ本報では, 既存鉄骨造の H 形鋼柱 梁仕口を有するト字形骨組の漸増交番繰返し加力実験の概要とその結果を報告し, その力学挙動を検討 考察した. 得られた事項を要約すると次の通りである. 日の字断面柱 梁仕口では 1) 日の字断面柱の弾性剛性の実験値は弱軸では強軸の 倍, 計算値の 倍で, いずれも局部変形の影響が大きい. 2) 強軸では梁崩壊, 弱軸では柱梁仕口カバープレートの局部崩壊で, 水平変形の全塑性耐力の実験値は計算値の 倍である. 3) 強軸では梁崩壊後耐力が増大するが, 弱軸では局部崩壊後は耐力がほぼ一定で, 弱軸の最大荷重は強軸の 0.30 倍である. 図 12 変形分担比率 ( 鎖線 : 崩壊荷重, : 全塑性耐力 ) 表 4 各初期剛性 (kn/m) の比較 16

7 鋼構造論文集第 20 巻第 80 号 (2013 年 12 月 ) 参考文献 [1] 日本建築学会近畿支部鉄骨構造部会 : 通しダイアフラム形式で角形鋼管柱に接合される H 形鋼の塑性変形能力に関する実大実験 - 報告書, [2] 日本建築学会 : 鋼構造接合部設計指針, [3] 安野武治, 辻岡静雄, 多田元英 : 圧延 H 形鋼を用いたハンチ付き鉄骨梁の繰返し載荷実験 ( その 1, その 2), 日本建築学会大会学術講演梗概集, [4] 大隈亮佑, 田中剛, 田渕基嗣, 塩飽豊明, 高田武之, 西村有司 : ノンダイアフラム形式円形鋼管柱梁接合部の弾塑性挙動 ( その 1, その 2), 日本建築学会近畿支部研究報告集 ( 構造系 ), 第 50 号, [5] 山内泰之, 岡本晴仁, 奥薗敏文 : 鉄骨構造建築物の耐震設計, 工業調査会, [6] 建設省住宅局建築指導課他編集 : 既存鉄骨造建築物の耐震改修施工マニュアル 改訂版, 日本鋼構造協会, [7] 井上一朗 : 建築鋼構造の理論と設計, 京都大学学術出版会, [8] 建築研究所 日本鉄鋼連盟 : 鋼構造建築物の構造性能評価試験方法に関する研究委員会報告書, 記号 E: ヤング係数,G: せん断弾性係数,I b : 梁の断面二次モーメント,I c : 柱の断面二次モーメント, As b : 梁のせん断断面積,As c : 柱のせん断断面積, D b : 梁せい, L: 梁長さ, bσ y : 梁の降伏応力度, bz p : 梁の塑性断面係数,D c : 柱せい, H: 柱長さ, cσ y : 柱の降伏応力度,V p : パネル体積, pτ y : パネルのせん断降伏応力度, b R : リブ高さ, h R : リブ長さ,t R : リブ板厚, R σ y : リブの降伏応力度,B b : 梁フランジ幅,t r : 梁フランジの溶接寸法, b c : 柱フランジ中心間距離,h: パネル高さ, cp σ y : カバープレートの降伏応力度, cp t: 柱のカバープレート板厚, (2013 年 5 月 7 日原稿受理 ) 17

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