米国　18年12月18、19日ＦＯＭＣで利上げ決定|桂畑誠治|第一生命経済研究所

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1 / 6 米国 発表日 :08 年 月 9 日 ( 水 ) 8 年 月 8 9 日 FOMC で利上上げ決決定 ~ 不透透明性の高まりを受け FRB 議長は今後の金金融政策はデータ次第を強調 ~ 第一生命経済済研究所調査査研究本部経済調査部主任エコノミスト桂畑誠誠治 ( :0--00) 月 8 9 日に開催催されたFOMCでは FRBが政策策金利である FFレート誘導目標レンジを. ~.0% に引き上げることを全会一一致で決定した (0 人賛賛成 ) 景気気や労働市場場の堅調持続続や 現時点で見通しに大幅な変更更がないとの判断から FRBは利上上げを決定した 今回のの FOMC 声明文では 現状 見通通し判断で 景気 雇用 インフレの見方が変更更されなかっった ただし FOMC 参加加者の経済成成長率やインフレ率の見見通しが金融融状況の引き締まりを考考慮に入れ下方修正されたこともあり FOMC 参加者の利利上げ予想は 9 年 回 0 年 回 年ゼロ回と 9 年の利上げ回回数が減少した パウエル FRB 議長長は 9 月の会合以降 世界経済が懸念するほどではないものの減速速したほか 金金融市場のボラティリティーが高まるなど金融融環境が引き締まっている可能性もあるため インフレ見通通しを徐々に変更しつつあり 利上上げペースの減速を検討討してきたとハト派的な見方を示した 声明文でも 見通しのリスク判断断は 概ね均均衡しているとの見方が維持されたものの 世世界的な経済 金融情情勢を注視し続け これらの経済見通通しへの影響響を評価する と加えられた 貿易易摩擦などによる世界経経済成長に対対する不安感も存在しており 世界景景気の鈍化 金融市場の引き締まりなどの影響を考慮しながら 金融融政策を判断する姿勢を明明確化した このため FRB の目標を達成するために さらなるる緩やかなFF 金利誘導目目標の引き上上げが 経済活動の持持続的な拡大大 力強い労働働市場の維持持 中期的に委員会の対対称的な目標標である% 付近で推移するインフレ率と整合合すると予想している との前回までの文言は 若干の さらなる緩緩やかなFFF 金利誘導目目標の引き上上げが 経済活活動の持続的的な拡大 力力強い労働市市場の維持 中期的に委委員会の対称的な目標である% 付近で推移するインフレ率率と整合すると判断している とされ 利上げげ終了に近づいたことを示したうえ 見通しのリスクが高まったことから これままでのFRBB の目先の金金融政策を示すような予予想ではなく 現時点の判判断に変更された パウエル議長はFOMC 後の記者者会見で FOMCの中中立金利推定定レンジの下下限に達したため 今後はデータ次次第であるとし 追加利上上げの最終的的な到達地点点と道筋の双双方について かなりの不確実性が存在することを指摘した 他方 7 年 0 月に開開始されたバランスシーートの正常化化計画に関しては 保有債債再投資額の縮小額は 計画通り 0 月から米国国債月額 000 億ドル 住住宅ローン担担保証券月額 00 億ドルとなっている パウエルFRB 議長は 金融政政策は金利の変更で実施施しており バランスシートの縮小小は関係ないとしたうえで バランスシート縮縮小による悪影影響はみられないとし 今後も縮小小を継続することを明言言した 声明文の詳細をみていく 総合判判断は 0- 月期の実実質 GDP 成長率が前期期比年率 +% 程度の伸びを続けているとみられることを受受け 今回 労働市場が強まり続け 経済活動動は力強いペースで拡大していることを示している との判判断が維持された / マクロ経済分分析レポート

2 / 6 需要項目目別では 家家計支出は強強い伸びを続続けた一方 企業の設備備投資の伸びは今年早い時時期の急速なペースから緩やかなった との判判断が維持された 雇用判断断は 0 月の失業率率が.7% と変変わらなかっったことを受受け 今回 雇用は最近近数か月に平均で増加ペースを強め 失業率は低低いままだっった と前回回 雇用は最最近数か月に平均で増加加ペースを強め 失業率率は低下した から小幅変変更にとどまり 雇用判判断に大きな変化はない インフレに関しては PCEコアデフレーターが 0 月に前年同月比 +.8% PCEコアデフレーターが同 +..9% と% を下回ったが 前回と同同様に 前年年比で 全体体のインフレ率率 エネルギー 食品を除くインフレは % 付近にとどまった と変更せず インフレの基調に変化化は見られないとの判断を示した また 期待待インフレについては 市市場での期待待インフレ率率が低下しているにもかかわらず 前回と同様様に 中長期のインフレ期期待を示す指指標は総じて小幅の変化化にとどまっった と判断断は変更されず 物価統統計の下振れが 全般的な期待インフレに影響していないとの見方が示示された 金融政策策の見通しは 今回 委員員会は 若干干のさらなる緩やかなFF 金利誘導導目標の引き上げが 経済活動の持持続的な拡大大 力強い労働働市場の維持持 中期的に委員会の対対称的な目標標である% 付近で推移するインフレ率と整合合すると判断している と 前回の 委員会は さらなる緩緩やかなFFF 金利誘導目標の引き上上げが 経済済活動の持続的的な拡大 力力強い労働市市場の維持 中期的に委委員会の対称称的な目標である% 付近で推移するインフレ率率と整合すると予想している から FRBの目標を達成成するために必要な利上上げが終了に近づいていることを示した また 経経済見通しのリスクでは前前回の 経済済見通しのリスクは概ね均衡している から 今回 委員会は 経済済見通しのリスクは概ね均均衡していると判断している しかし 世界的的な経済 金金融情勢を注視し続け これらの経経済見通しへの影響を評価価する とし 世界景気気の下振れ 金融市場のボラティリティーの高高まりを考慮慮して リスクを判断することを指摘摘した 今回の金金融政策の決決定については 委員会会は 労働市市場の状況とインフレの実実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘誘導レンジを.-.0% に引き上げることを決決定した と前回 委員員会は 労働市場の状況況とインフレの実績と見通通しを考慮して FF 金利目標の誘誘導レンジをを.00-.% に据え置くことを決決定した から 上述のような経済の現状 見通通しに基づき政策金利の引き上げを決定したとの判断が示示された 今後の金金融政策を決決定するうえでの判断材料料は FFF 金利の誘導導目標レンジの将来の調整整の時期と規模の決定定には 委員会会は目標の最最大雇用と対対称的な% のインフレ目標との比比較で経済状状況の実績と見通しで評評価する この評価は 労労働市場の状状況を示す指指標 インフレ圧力やインフレ期待待の指標 金融動向や国国際情勢に関関するデータを含む幅広い情報を考慮慮する とこれまでと全全く変わらず データ次第であるとされた FRB の金融政策の当社見通しは 9 年 6 月に利上上げが実施されるとの見見方を維持する 今後の米国景気は貿易戦争の影響を受けるものの関税税賦課のペーースは当初想想定されていたよりも時時間をかけており 悪悪影響は徐々に顕在化しよう トランプ政権は中中間財や資本本財への関税税賦課によっって企業にサプライチェーンの見直直し圧力をかけているため 企業のコスト上昇圧圧力を一時的的に強めるものの 関税賦課実施のペースの遅遅れで企業が対対応する時間間的余裕も若若干生じている また 現状では中中間財への関税賦課が中中心であるほか 法人税率率引き下げなどで余力のある企業は競争力維持持のため最終終消費財への価格転嫁を抑制するとみられ 小売売価格の大幅幅上昇は回避避されよう さらに 所所得減税や歳歳出拡大等もあり 9 年前半にかけて景気の拡大大基調は変化化しないと考考えられ 労労働市場は一一段と逼迫すると予想さ

3 / 6 れる このため FRBは 9 年 6 月の FOMCでそれぞれ bp の利上げを決定すると見込まれる ただし ドル高の継続による早い時期の景景気減速のほか 株価が過剰なリスク回避の動動きを強め 急落する場場合には利上上げを見送る可可能性がある 8 年 月 FOMC のSEP( (the Summary of Economic Projections) ) FOMC 参加者の新新しい経済見見通し (SEP:the Summary of Economic Projections) によると 実質 GDP 成長率が8 年 0.%p 9 年 0.%p 下方修正された 一方方 失業率はは 0 年 0.%p 上方修正されたが 年にかけて労働市市場の逼迫が続くとの見見方になっている インフレ見通しは PCEデフレーターが9 年 0.%p 0 年 0.% 下方修正 PCEコアデフレータは8 年から 年のすべての予測期期間で0.%p 下方修正された FOMC 参加者者は労働市場場が一段と逼迫する予想想しているにもかかわらず インフレ見通しは情情報技術革新新などにより安定を続けるとの見方を維持した ( 図表 )FOMC 参加者の経済済金利予測 :8 年 月 08 年 09 年 00 年 中央値 中央値 中央値 前回 前回 前回 0 年 中央値前回 長期 中央値前回 実質 GDP 失業率 PCEテ フレーター PCEコアテ フレーター FFレーート ( 注 ) 実質 GDP PCEテ フレーター PCEコアテ フレーターは0~ 月期期の前年同期比の伸び率 失業率は 0~ 月期の平平均値.8.0 FOMC 参加者の利上上げ予想は 9 年 回 00 年 回 年ゼロ回このようなファンダメンタルズの予測のもと FOMC 参加者の適適切なFFレート誘導目目標予測 ( 中央値 ) は 9 年末.87% %( 前回.%) 0 年末.%( 前回.7% %) 年末..%( 前回.7%) 長期は.7%( 前回の.00%) から下方シフトした 予測中央央値が示す利利上げ回数は 9 年 回 0 年 回 年ゼロ回回となった ( 図表 )FOMC 委員員のFF 金利予想中央値 (%) 08 年末 09 年末 00 年末 0 年末長期 08 年 月 年 9 月 年 6 月 年 月

4 / 6 F O M C 委員の F F 金利予想 ( 08 年 9 月 ) F O M C 委員の F F 金利予想 ( 08 年 月 ) ( % ) 8 年末 9 年末 0 年末 年末長期 ( % ) 8 年末 9 年末 0 年末 年末 長期 ( 注 ) 青丸は中央値を示す ( 注 ) 青丸は中央値を示す / マクロ経済分析レポート

5 / 6 8 年 月 8 9 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回回からの変更更箇所 削除除された箇所所は表記していない ) 月の会会合以降に入入手した情報は 労働市場場が強まり続続け 経済活活動は力強いペースで拡拡大していることを示している 雇雇用は最近数か月に平均で増加ペースを強め 失失業率は低いままだった 家計支出は強い伸びを続けた一一方 企業の設備投資の伸伸びは今年早早い時期の急急速なペースから緩やかになった 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食食品を除くインフレは % 付近にとどまった 中長期のインフレ期期待を示す指指標は総じて小小幅の変化にとどまった 法律に定定める責務に従って 委員員会は最大限限の雇用と物物価安定の促促進を目指す 委員会は 若干のさらなる緩やかなFF 金利誘導目標の引き上げが 経済活動動の持続的な拡大 力強強い労働市場場の維持 中期的に委員員会の対称的的な目標である % 付近で推移するインフレ率と整合すると判断している 委員会は 経済見見通しのリスクは概ね均衡衡していると判断している しかし 世界的な経済 金融融情勢を注視し続け これらが経済済見通しへの影影響を評価する 委員会は 労働市場場の状況とインフレの実実績と見通しを考慮して FF 金利利目標の誘導レンジを.-.0% に引き上げることを決決定した FF 金利利の誘導目標標レンジの将来来の調整の時時期と規模の決定には 委員会は目目標の最大雇雇用と対称的な% のインフレ目標標との比較で経経済状況の実実績と見通しで評価する この評価価は 労働市市場の状況を示す指標 インフレ圧力力やインフレ期待の指標標 金融動向向や国際情勢勢に関するデータを含む幅広い情報を考慮する FOMC の金融政策策行動に賛成したのは ジェローム パウエル委委員長 ジョン ウィリアムズ副委員長 トーーマス バーーキン ラファエル ボスティック ミッシェル ボウマン ラエル ブレイナード リチャード クラリダ メアリー デイリー ロレッタ メスター ランダル クオーールズ

6 6 / 6 8 年 月 7 8 日の FOMC 声明文 ( 下線線部は前回からの変更箇箇所 削除された箇所は表記していない ) 9 月の会会合以降に入入手した情報は 労働市場場が強まり続続け 経済活活動は力強いペースで拡拡大していることを示している 雇雇用は最近数か月に平均で増加ペースを強め 失失業率は低下下した 家計計支出は強い伸びを続けた一方 企業業の設備投資資の伸びは今今年早い時期期の急速なペースから緩緩やかになっった 前年比で 全体のインフレ率率 エネルギーー 食品を除除くインフレは % 付近にとどままった 中長長期のインフレ期待を示示す指標は総総じて小幅の変変化にとどまった 法律に定定める責務に従って 委員員会は最大限限の雇用と物物価安定の促促進を目指す 委員会は さらなる緩やかな FF 金利誘導導目標の引き上上げが 経済済活動の持続続的な拡大 力強い労働働市場の維持持 中期的に委員会の対対称的な目標標である% 付近で推移すするインフレ率と整合すると予想している 経経済見通しのリスクは概概ね均衡している 委員会は 労働市場場の状況とインフレの実実績と見通しを考慮して FF 金利利目標の誘導レンジを.00-.% に据え置くことを決定定した FF 金利利の誘導目標標レンジの将来来の調整の時時期と規模の決定には 委員会は目目標の最大雇雇用と対称的な% のインフレ目標標との比較で経経済状況の実実績と見通しで評価する この評価価は 労働市市場の状況を示す指標 インフレ圧力力やインフレ期待の指標標 金融動向向や国際情勢勢に関するデータを含む幅広い情報を考慮する FOMC の金融政策策行動に賛成したのは ジェローム パウエル委委員長 ジョン ウィリアムズ副委員長 トーーマス バーーキン ラファエル ボスティック ラエル ブレイナード リチャーード クラリダ メアリー デイリー ロレッタ メスターー ランダル クオールズ 本資料は情報提提供を目的として作成されたものであり 投資勧誘誘を目的としたものではありません 作成時点で 第一生命経済研研究所経済調査部が信ずるに足足ると判断した情情報に基づき作成成していますが その正確性 完全全性に対する責任任は負いません 見通しは予告なく変更されることがあります また 記載された内内容は 第一生命命保険ないしはその関連会社の投投資方針と常に整整合的であるとは限りません