Microsoft PowerPoint - 耐性菌とCPE検出法

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1 福岡県臨床衛生検査技師会微生物部門研修会 ct 3, 205 美萩野臨床医学専門学校 耐性菌と βlactamase による耐性菌の検出法 抗菌剤耐性機序 抗菌薬の不活化分解 (βlactamase) 修飾 (minoglycoside 修飾酵素 ) 抗菌薬作用点の変異質的変化 ( gyrase point mutation, PBP, ribosome の変異による親和性の低下 ヘ フ チト ク リカン組成の変化 ) 量的変化 (PBP の大量産生 ) 抗菌薬排出ポンプの亢進外来性のものも存在する 抗菌薬耐性機序 作用部位のブロック抗菌薬を近づけないようにする キノロン耐性 Qnr など 村谷哲郎 菌体内抗菌薬量の低下流入阻害 ( 外膜蛋白上の porin の減少または欠損 ) 能動的排出促進 抗菌薬の不活化分解酵素産生 :βlactamase 修飾酵素産生 : アミノグリコシド修飾酵素 作用点の変化 gyrase, TopoisomeraseⅣ の変異 ( キノロン耐性 ) PBP の変異 新生 (βlactam 耐性 ) ibosome の変異 修飾 ( マクロライド Linezolid, tetracycline アミノグリコシド ) 抗菌剤耐性獲得機序 突然変異抗菌薬作用点の変異による親和性の低下抗菌薬不活化酵素の変異による親和性の上昇抗菌薬不活化酵素産生抑制遺伝子の変異による産生量の増加外膜タンパク質産生遺伝子の変異による抗菌薬透過性の減少抗菌薬排出蛋白の産生量増加 外来遺伝子の獲得プラスミド トランスポゾン バクテリオファージによる耐性遺伝子の伝達 耐性の種類 誘導耐性 prototype, βlactamase, マクロライド排出ポンプ突然変異による耐性獲得キノロン耐性 ( 標的遺伝子 gyr, par の点変異 ) βlactamase の大量産生 ( 抑制遺伝子 amp の点変異 ) BL 外来遺伝子の獲得染色体性 PP( 同属異菌種との組み換え ) ( 新たな遺伝子 mec) プラスミド性 ( 易伝達性 ) アミノグリコシド修飾酵素 βlactamase (, etalloβlactamase) VE (van, vanb) 遺伝子組み換えによる耐性菌 淋菌の遺伝子と耐性菌の遺伝子の比較 /200 92/00 9/0 90/02 髄膜炎菌の遺伝子と耐性菌の遺伝子の比較 /73 3/3 35/70 97/0 eisseria flavescens の遺伝子と耐性菌の遺伝子の比較 /0 9/9 7/9 組み換えが起こった耐性菌の遺伝子 /200 3/3 9/9 97/ ペニシリン耐性肺炎球菌も同様の機序 の出現 (TE, V, X type) ペニシリン 第三世代セファロスポリン lass lass X 型 (lass) の出現 type(lass) の増加 Penicillinase から への mutation セファマイシンカルバペネム カルバペネムやセファマイシンを分解するものも存在するが 稀である 非保有株 TE TE2 TE3 TE26 TE52 TE223 V93 X へのアミノ酸変異 39 Q Q Q P2 GE26 E5 II アミノ酸位置 0 2 E E IP52 VI6 6 T 23 G G G Y36 22 FX2 X I (μg/ml) BP PX 6 耐性菌とは 細菌学的 ( 抗菌薬 ) 耐性菌と臨床的 ( 抗菌薬 ) 耐性菌消毒剤耐性菌も存在する 通常医療現場でいう耐性菌とは臨床的抗菌薬耐性菌を指す ある抗菌薬により治療できないレベルの最小発育阻止濃度 (I) を示す菌をその抗菌薬に対し耐性を示すといい その菌株をその抗菌薬に対する耐性菌という 自然耐性 : ある菌種のほとんどすべての株が特定の抗菌薬に対して耐性を示す場合獲得耐性 : 遺伝子の突然変異や耐性遺伝子獲得により 耐性化した場合

2 Frequency (%) E. coli に対する levofloxacin の I 分布 細菌学的ブレイクポイント感受性菌 I (μg/ml) 臨床的ブレイクポイント 耐性菌 細菌学的耐性菌臨床的感受性菌 腸管外 almonella 感染症ではこの範囲の菌株に対して治療効果が劣るため耐性として扱うよう LI は勧告している 現在問題となっている耐性菌. ( メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 ) V ( バンコマイシン耐性 ) 2. VE ( バンコマイシン耐性腸球菌 ) Linezolid 耐性, VE 3. PP( ペニシリン耐性肺炎球菌 ) キノロン耐性とペニシリン基準の変更. BL(βlactamase 非産生ペニシリン耐性インフルエンザ桿菌 ) 5. P ( 多剤耐性緑膿菌 イミペネム シプロフロキサシン アミカシン ) 6. B ( 多剤耐性アシネトバクター ) 7. etalloβlactamase 産生菌 ( グラム陰性桿菌 ). 産生菌 ( 基質特異性拡張型 βlactamase 産生菌 ) 9. プラスミド性 lass βlactamase 産生菌 0. 多剤耐性淋菌.TB( 多剤耐性結核菌 ) XTB( 超多剤耐性結核菌 ) 2. カルバペネム耐性腸内細菌科細菌カルバペネム分解酵素産生株 (IP 型 P 型 型など ) βlactamase 産生による耐性菌 自然耐性染色体上に βlactamase 遺伝子を有する 誘導耐性通常は発現していないが 薬剤の使用により産生される 外来遺伝子獲得による耐性本来耐性菌はないはずの菌種が耐性となってしまう 外膜変異や排出ポンプ亢進が加わると高度耐性化する 外来性 βlactamase etalloβlactamase PE 外来性 lass βlactamase 検出すべき βlactamase 自然耐性を理解し スクリーニング基準と確認試験を明確にする E. coli. pneumoniae E. cloacae. freundii. oxytoca. marcescens E. aerogenes. koseri P. vulgaris P. mirabilis P. rettgeri. morganii. alvei P. aeruginosa * 広域スペクトル 染色体上の βlactamase lass * * * lass 染色体上に lass B βlactamase を有する菌種. maltophilia B. cepacia. meningosepticum. odoratus B. fragilis 染色体上の etalloβlactamase lass B Bacillus cereus Ⅱ Bacillus anthracis Bla2 Bacteroides fragilis cr Burkholderia cepacia P yroides odoratus TU yroides odoratiminmus U hryseobacterium indologenes I Elizabethkingia meningoseptica BlaB hryseobacterium gleum GB Flavobacterium johnsoniae J lass B2 eromonas hydrophila ph eromonas jandaei sb eromonas salmonicida eromonas veronii Imi erratia fonticola F lass B3 aulobacter vibrioides bb Janthinobacterium lividum TIB Legionella gormanii FEZ Elizabethkingia meningoseptica GB tenotrophomonas maltophilia L 外来性 arbapenemase βlactamase 産生 Enterobacteriaceae に対する感受性 外来性 βlactamase のスクリーニング olecular lass B BushJacoby Group (2009) 2f 2df 3a 代表的な βlactamase P2~22, GE~26 II~7, E~5, X23~27, 33, 0,, 9, 5, 5, 55, 5, 62, ~, 6~3, etc IP~, VI~3, ~, TB, 2, GI, P, I,, I, FB, LB ペナム ペネムカルバペネムセファロスポリン st 2nd 3rd th セファマイシンモノバクタム 汎用されている薬剤 PG, BP, PIP FP IP, EP, P EZ T, X, Z, P, FP, ZP Z, FX ZT P βlactamase 安定性 lass lass B lass P me mp BL : セファロスポリン耐性 ( セファマイシン感受性 PIP/TZ 感受性 ) mp: セファマイシン耐性 PIP/TZ 耐性 セファロスポリン耐性 etalloβlactamase:z 耐性 セファマイシン耐性 ( アズトレオナム感受性 PIP/TZ 感受性 第 世代セファロスポリン感受性 ) P: セファロスポリン セファマイシン耐性 アズトレオナム耐性その他 PE: X: 後述 カルバペネムが高ければ もちろん疑うが 低い場合は参考にならない!

3 βlactam の基本構造 ペナムオキサペナム 2 セフェム Penicillium notatum カルバペネム ペネム ephalosporium acremonium 9 Italy ardinia Island treptomyces cattleya βlactam の基本構造 2 セフェム セファロスポリン モノバクタム 3 セファマイシンオキサセファマイシン efoxitin efmetazole efotetan efbuperazone efminox Latamoxef Flomoxef ztreonam armonam セファマイシン系モノバクタム系 先発品マーキシン ( 中止 ) セフメタゾン ヤマテタン ( 中止 ) トミポラン ( 中止 ) メイセリン シオマリンフルマリン アザクタムアマスリン ( 中止 ) 後発品 リリアジン セフメタゾール なし なしなし なし セファマイシンは7 位にmethoxy 基を有するセフェム系 に安定 efotetan 以降はmpにも比較的安定性を増した arbapenemase 産生 Enterobacteriaceae に対する感受性 ペニシリンピペラシリンファロペネムイミペネムメロペネムセファロスポリン st 2nd 3rd th セファマイシン 2nd FX モノバクタム me P IP βlactamase 安定性 lass lass B lass Imi IP6 X PE に対する各種薬剤の I 分布 Brigitte Lefebvre et. al. PL one, 205, 各種 PE 産生株の βlactam に対する I PIP /TZ EZ T Z P Z FX ZT FP IP EP II 2 >2 >2 2 >2 6 mei >2 0.2 >2 I (μg/ml) P2 2 >2 > > X IP > >2 >2 >2 >2 >2 2 >2 6 Temocillin を用いれば X を検出できる Temocillin X の検出方法は? mp PE X X VI isk 9 0 L 7 0 I >,02 >,02 >,02 L >,02 >, スクリーニング薬剤は Temocillin( で分解されないペニシリン ) が優れているが をおおむね阻害する tazobactam との合剤である PIP/TZ が現実的なスクリーニング薬剤となる mp 産生でも I は高くなるので セファマイシン系感受性は指標となる PIP/TZ 高度耐性かつ Z 感受性具体的には PIP/TZ > μg/ml () かつ Z μg/ml() 経口 注射 に安定 B からディスク発売中 3 Geocillin Florian P. et al. 205 J. lin. icrobio. 950

4 X のスクリーニング EP 紫色が X 産生 PE Temocillin がスクリーニングによいが 現実的に考えると PIP/TZ 耐性を考えるとよい セファマイシン感受性なら可能性は高い 複数の βlactamase を持っているなら Z も耐性となる uang et. al. J ntimicrob. hemother. 20: 69: 550 Temocillin : :VI :P PIP/TZ :X :egative 何故カルバペネムの I が低い PE は重要か 尿路より分離されたカルバペネム分解酵素 IP を有する lebsiella spp. の薬剤感受性 Isolates. oxytoca ko56*. oxytoca ko55. pneumoniae kp365**. pneumoniae kp37 IP 外膜欠損なしあり なしあり IP I (μg/ml) EP *69 才女性 2006 年 月 Int J ntimicrob gents. 202:269 **93 才男性 200 年 月 icrob rug esist. 203:27 Z 2 >52 2 etalloβlactamase 産生 lebsiella oxytoca Z Z IP IP IP ko56 : 2mercaptopropionic acid ko55 :ko56:ip, EP μg/ml B:ko55:IP, EP μg/ml B etalloβlactamase 産生 lebsiella pneumoniae Z Z IP IP IP V kp39 : 2mercaptopropionic acid kp37 a:kp365; IP, EP b:kp39; IP, EP c:kp37; IP, EP 6 d:kp3; IP, EP a b c d カルバペネマーゼ産生株 PE EP > or IP > or Z >6 & Z >6 E と PE カルバペネム耐性腸内細菌科細菌 E EP > or IP > & Z > mp 産生 Proteus group Enterobacter erratia 何を検出すべきか PE を確実に検出し 感染対策をとる体制をつくるカルバペネム感受性でも外膜に変異を生ずると高度耐性株となることを十分に認識し 臨床サイドにも共通認識を持ってもらう E は法律上の定義五類感染症とは国が感染症発生動向調査を行い その結果などに基づいて必要な情報を一般国民や医療関係者に提供 公開していくことによって 発生 拡大を防止すべき感染症対応 措置 : 感染症発生状況の収集 分析とその結果の公開 提供既に知られている感染性の疾病 ( 類感染症を除く ) であって 前各号に掲げるものと同程度に国民の健康に影響を与えるおそれがあるものとして厚生労働省令で定めるものしたがって 厳重な感染対策が必要かどうかは別物である 耐性の有無にかかわらず同一クローンが伝播している可能性が疑われる場合は 感染対策の見直しが必要であることは当然である mp 過剰産生株と同様 nonpe, Eもこの考え方でよいのでは? そのためには nonpeであることを明らかにする必要がある PE の検出 I によるスクリーニングカルバペネム or セファロスポリン & セファマイシン 改良ホッジテスト 阻害剤による併用効果 :V,, 3 アミノボロン酸それぞれのディスク マストディスクシカ β テスト P テスト P それぞれの特異的 Primer を使用 lass βlactamase 阻害剤 lass βlactamase 阻害剤 3 剤が上市されている 2 lavulanic acid ulbactam 3 2mercaptopropionic acid Thiolactic acid 2 ercaptoacetic acid () Thioglycolic acid lass B 阻害剤 2 2 Ethylene diamine tetraacetic acid ET 2 2 Tazobactam ipicolic acid

5 lass 阻害剤 B vibactam βlactamase 阻害剤 P を含む lass および lass βlactamase を強力に阻害 lass B lass は阻害しない eftazidime との合剤が治験中 elebactam aminophenylboronic acid P type (lass ) も阻害 vibactam lass, inhibitor Including P type 試薬として購入可能であるが 35,000 円 /2 mg Bisthiazolidine etalloβlactamase inhibitor lass B: IP, lass B2: fh lass B3: L EPPX7009 phase Ⅲ PX7009 B lass, B, inhibitor? tructure of Z6 シカ β テストに使用されているセファロスポリン = olor: Yellow If βlactam bond disrupt, color changes to ed table to penicillinase (TE, V, etc) and lass βlactamase easily hydrolyze by and etalloβlactamase 2 2 Z6 mear bacteria directly Z6 hydrolyze activity aminoazol oxyimino cephalosporin with dinitro benzyl substitute ica βtestⅠ/bl/v negative Z6: being hydrolyzed by and etalloβlactamase stable to class βlactamase and penicillinase 両方赤なら 複数の βlactamase を疑う Z6 with 2mercaptopropinic acid Z6 with clavulanate etallo? etallo? mp 変法ホッジテストとメタロ βlactamase 確認試験 kp positive 2 EP 変法ホッジテスト 検体 T25922 kp 5755 negative 3 Z IP Z IP 改良ホッジテスト E. coli T25922 の cfarland を作成生理食塩水または液体培地 倍希釈 (:0) 通常のディスク拡散法の要領で培地に塗布 (60 度回転させ 3 回塗布 ) 必要に応じて乾燥 (0 min まで許容 ) カルバペネム (EP, IP, Ertapenem) のディスクを中央に配置 被検菌および陰性 陽性対照菌の 3~5 コロニーを 0μL エーゼまたは綿棒で釣菌し ディスクの端からシャーレの外側に向かって まっすぐに画線を引く 35 ±2, 6~20 hr 培養

6 変法ホッジテストの配置 変法ホッジテスト T el 670 kp 673 el 670: IP kp 673: IP6 ディスクは EP 0 μg Ertapenem eropenem Imipenem meⅠ Posi ega P2 90 mm シャーレ 0 mm シャーレ T2 Ertapenem eropenem Imipenem 阻害剤を用いた βlactamase 確認試験 Z PB Z Z P mp & etection et PB P Y2. marcescens X P2 IP IP6 mp & detection it arbapenemase 検出法 BLUE B B P test

7 複数の広域 βlactamase 産生株の検出について メタロ βlactamase メタロ βlactamasemp mp メタロ βlactamasemp Enterobacter cloacae el6397 E Z /V /V Z Z Z Z /V P P /V Z X Z X E Z /V ZT ZT X X Z /V /V Z Z Z Z /V P P /V Z X Z X itrobacter koseri ck07 E E Z /V ZT ZT X X lebsiella pneumoniae kp203 Z /V /V Z PX Z ZT P FP IP Z FX LX I 2 スクリーニング薬剤 5 剤すべて陽性セファマイシン系は 3 剤とも高値 E. coli, leb., P. mirabilis,. koseri でセファマイシン系が高ければ を最初から実施すべき! lebsiella pneumoniae kp203 でZに阻止円が出現しているので etallo β lactamase 産生株であるとわかる しかし による回復の度合いは少なく 他のβ lactamaseの存在も考えられる P/Vでの阻止円径の拡張は少なく もし 保有株であるならば TE 型かV 型が推測される をみるとでは分解を受けないセ Z ファマイシン系の薬剤とでは阻止 Z Z Z 円径の拡張が大きく 同時産生株 /V である可能性が高いことがわかる P P X /V しかし の結果をみれば IPのI は低いので 次はEを行う Z X lebsiella pneumoniae kp203 E etalloβlactamaseで分解されないztとv で阻止円径の出現が認められることから 産生株であることがわかる で分解されないLXの阻止径がにより回復していることより etalloβlactamase 産生株であることがわかる ZTの阻止円の形が変であるが 実は誘導型のlass βlactamaseも産生していた E Z /V ZT ZT X X V2 (lass ), IP (lass B), (lass ) という 3 つの広域 βlactamase 産生株であった その他に染色体上に V を プラスミド上にさらに TE を有していた まれな株ではあるが ディスク法の使い方を考える上で貴重な株である

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