地震に強い道路橋設計講習会 2007 年 3 月 1 日 落橋防止構造設計ガイドライン ( 案 ) の概説落橋防止構造で想定する地震の影響と性能目標 落橋崩壊形を想定した落橋防止構造の設計への一提案 ガイドラインの位置付け 平成 14~16 年度 落橋防止構造に関する研究委員会 での検討成果 ( 行

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1 落橋防止構造設計ガイドライン ( 案 ) の概説落橋防止構造で想定する地震の影響と性能目標 落橋崩壊形を想定した落橋防止構造の設計への一提案 ガイドラインの位置付け 平成 14~16 年度 落橋防止構造に関する研究委員会 での検討成果 ( 行政的に通達された基準ではない ) 落橋防止構造の設計に活用するという視点で取りまとめたもの 1 落橋防止構造に求められる機能 2 設計の基本的な考え方 落橋防止構造設計ガイドライン ( 案 ) 目次 1. 一般 2. 落橋防止で想定する地震の影響と性能目標 3. 落橋防止構造の設計 4. 落橋防止構造のモデル化と保有耐力 / 変形性能 5. 落橋防止構造の性能試験 1. 一般 本ガイドライン ( 案 ) は 落橋防止構造に期待される性能とこれを担保するための設計法を示すものである 1

2 落橋防止構造の要求性能 = 落橋させないこと 落橋させないために何が必要かについては 十分検討されてこなかった 1 コストが小さい 2 次部材 2 平成 8 年道路橋示方書以前は弾性設計法 3 平成 8 年道路橋示方書 レベル 2 地震動を上まわる地震動想定外の地震としてどのような地震力を落橋防止構造に見込むべきかが定められていない 2. 落橋防止で想定する地震の影響と性能目標 2.1 落橋防止に想定する地震の影響 2.2 落橋防止に対する性能目標 2.1 落橋防止に想定する地震の影響 落橋防止構造には 通常の設計で想定される地震の影響を上回る地震力を受けた場合にも落橋を防止することが求められる 地震の影響としては 2.1 落橋防止に想定する地震の影響 1) 終局照査用地震動 a) 終局照査用加速度応答スペクトル b) 終局照査用設計水平震度 2) 大規模な地盤の液状化 流動化 地盤破壊 3) 断層変位 2

3 現在の技術基準の規定 安全性照査用設計地震動に対して橋が所要の耐震性を有するように設計する行為が規定されている 地震時保有耐力法 レベル 2 地震動に対する動的解析 落橋防止構造に求められるもの 安全性照査用設計地震動を上回る終局照査用地震動に対して落橋を防止する 耐震設計という手順化されたプロセスとして直接的に考慮されていない事象に対して落橋を防止する 2.1 落橋防止に想定する地震の影響 1) 終局照査用地震動 2) 大規模な地盤の液状化や流動化 3) 大規模な斜面崩壊等による地盤破壊 4) 断層変位 終局照査用地震動 に対する落橋防止構造の設計法 本ガイドライン 大規模液状化や流動化, 大規模な斜面崩壊等による地盤破壊 路線変更といったより広い立場に基づく構造変更等の対応 断層変位 今後の研究の進展に期待 3

4 終局照査用地震動をどう定めるか 現在までに得られている代表的な国内外の断層近傍地震動から応答スペクトル特性を求め これを安全側に包絡して設定 終局照査用標準加速度応答スペクトル終局照査用設計水平震度の標準値 表解 安全性照査用設計地震動と終局照査用地震動 地震動の性格 地震動の特徴 安全性照査用設計地震動 現在の耐震設計基準で考慮されているレベル 2 地震動 1923 年関東地震の際に東京で生じたであろう地震動と 1995 年兵庫県南部地震の際に神戸で生じた地震動を基本とし これに地震活動度や断層活動度等に基づいて地域別補正係数で補正した地震動 終局照査用地震動 レベル 2 地震動を上まわる その地点で生じる可能性のある最大地震動 Maximum Credible Earthquake 建設地点とその周辺で想定される発生可能性のある最大地震による地震動で 場所によっては マグニチュード 8 クラスの断層近傍地震動 断層近傍地震動 Ⅱ 種地盤 終局照査用標準加速度応答スペクトル 4

5 2.2 落橋防止に対する性能目標 (1) 落橋損傷モード (2) 落橋防止に対する性能目標 (3) 地震動の 3 方向同時作用の影響 終局照査用地震動を受けた場合に落橋を防止する どう落橋するか? 落橋損傷モード 1) 橋軸方向の上下構造間の過大な相対変位 2) 上部構造間に生じる過大な回転 3) 橋軸直角方向の上部構造間の過大な相対変位 落橋損傷モードの一例 橋軸方向への桁の大きな変位 桁の橋軸直角方向への変位 (1) 桁が下部構造頂部から落下 (2) 桁が橋軸直角方向にずれて落下 5

6 落橋損傷モードの一例 落橋損傷モードの一例 桁の引張り + 回転 桁の衝突 + 回転 橋脚躯体に生じる大きな損傷 橋梁の 3 次元的な振動に起因 2.2 落橋防止に対する性能目標 (1) 落橋損傷モード (2) 落橋防止に対する性能目標 (3) 地震動の 3 方向同時作用の影響 2.2 落橋防止に対する性能目標 (2) 落橋防止に対する性能目標 1) 上部構造が下部構造から逸脱しないように変位を拘束する 2) 上部構造が下部構造から逸脱した状態でも 上部構造の落下を防止できるようにする 6

7 道路橋示方書 Ⅴ 耐震設計編 16.3 落橋防止構造の設計変位係数 CF 標準値 0.75 落橋防止構造の設計遊間量 < けたかかり長落橋防止構造の遊間量が過大 支承部の機能や維持管理に障害にならない範囲で CF を標準値よりも小さくしてよい 道路橋示方書 Ⅴ 耐震設計編 16.3 シ ョイントフ ロテクター 落橋防止構造 S E : けたかかり長 段差防止構造 道路橋示方書 Ⅴ 耐震設計編 16.3 支承破壊後の状況 ( 落橋防止構造作用時 ) 落橋防止構造の作用 段差防止構造の作用 0.25S E 設計変位係数 C F としてどの程度の値が望ましいか本来ならば 1 橋の特性 2 落橋損傷モード 3 橋に求められる性能目標に基づいて定められるべきもの 今後の技術的蓄積が必要 7

8 想定した一般的な連続橋 現行の道路橋示方書によって耐震設計された一般的な連続橋の落橋防止構造は 何時機能するのか? 5 径間連続桁橋 橋長 200m ( 支間 40m) 地震時水平力分散ゴム支承 落橋防止構造取付け位置 G1 G2 G3 G4 G = 落橋防止構造のモデル化 PCケーブル構造非線形弾性バネ要素 PC ケーブルの降伏軸力 圧縮 圧縮力には抵抗できない δ fall 1 EA PC L PC 緩衝ゴムの影響は無視 降伏考慮と非考慮 設計遊間量分伸び出して張力が作用する 引張 8

9 橋梁を構成する各構造要素に現れる非線形性のモデル化 橋梁全体系の 3 次元骨組モデル 背面土の土圧 背面土の土圧 水平力 押込み 押込み K b3 0.0 δ G δ G 桁間 ~ 橋台間の非線形性 K b2 1 -δ 500 -δ 250 K 1 b1 δ250 δ500 K b2 =2.87 K b1 せん断変形 桁端 ~ 橋台間 水平力 PC ケーブルの降伏軸力 圧縮 引張 ゴム支承のせん断ひずみによる剛性の変化 RC 橋脚は剛性低下型の最大点指向 せん断変形ゴム支承 落橋防止構造 5 径間連続鋼桁橋に生じる損傷過程 ( 橋軸方向 ) 加速度応答スペクトル (JR 鷹取駅記録 NS 成分 ) 9

10 入力地震動の大きさと橋梁の地震応答 ( 橋軸方向 ) 入力地震動強度と落橋防止構造に生じる軸力 1.5 橋台死荷重反力 解析より得られた知見 入力地震動がレベル2 地震の2 倍程度になると 落橋防止構造の張力は降伏耐力を上回る可能性がある 落橋防止構造が桁に生じる変位を抑制しても, 橋脚に大きな損傷が生じると桁落下を回避できない可能性がある 各部材に生じる損傷との関係を考慮しないと落橋防止構造がフェイルセーフ機構として機能しない恐れがある 2.2 落橋防止に対する性能目標 (2) 落橋防止に対する性能目標 1) 上部構造が下部構造から逸脱しないように変位を拘束する 2) 上部構造が下部構造から逸脱した状態でも 上部構造の落下を防止できるようにする 10

11 2.2 落橋防止に対する性能目標 (2) 落橋防止に対する性能目標 傾斜 下部構造が損傷し, 桁が下部構造頂部から落下する ケーブルが鋭角な突起部を境に両方向から引っ張られる 2.2 落橋防止に対する性能目標 (1) 落橋損傷モード (2) 落橋防止に対する性能目標 (3) 地震動の 3 方向同時作用の影響 2.2 落橋防止に対する性能目標 (1) 落橋損傷モード (2) 落橋防止に対する性能目標 3 方向から作用 (3) 地震動としてはする地震動によっ 3 方向同時作用の影響を考慮するものて生じた被災事とする 例 橋梁の3 次元的な振動が落橋防止構造に与える影響斜橋と曲線橋上部構造に水平移動や回転が生じた場合 落橋防止構造の作用力や変形は? 11

12 対象とした斜橋 斜橋の解析モデル 衝突バネ落橋防止構造 変位制限構造 支承バネ プッシュオーバー解析結果 橋台に平行な方向に地震荷重を載荷 飛びだそうとする桁を落橋防止構造が止めようとする 落橋防止構造が大きく機能する場合は 微少変位理論と有限変位理論では 異なる結果が得られる 上部構造の回転 ( 鋭角側 ) 落橋防止構造の機能よりも桁と橋台の衝突の影響が卓越 12

13 桁の回転が現れる固有振動モード 上部構造の回転が卓越固有周期 0.66 秒 加速度応答スペクトル (JR 鷹取駅記録 NS 成分 ) 水平 2 方向より地震動を入力橋軸方向 -JR 鷹取駅記録 NS 成分直角方向 -JR 鷹取駅記録 EW 成分 支間中央位置における鉛直軸回り回転角 13

14 ケーブル軸力のアンバランス 落橋防止構造のモデル化モデル1 降伏軸力 = PCケーブルの降伏軸力圧縮力には抵抗できない 圧縮 δ fall 1 EA PC L PC 緩衝ゴムの影響は無視 モデル 2 降伏軸力考慮 引張 設計遊間量分伸び出して張力が作用する ケーブルの降伏耐力を とした場合の解 = 落橋防止構造への要求耐力の指標 A1 橋台側の落橋防止構造に負担が集中ケーブルの降伏耐力を考慮した場合の解 14

15 ケーブルに生じる伸び 対象とした曲線橋 ( 交角 30 ) 曲線橋の解析モデル プッシュオーバー解析結果 衝突バネ落橋防止構造 支承バネ 変位制限構造 上部構造の回転 15

16 桁の回転が現れる固有振動モード 上部構造の回転が卓越固有周期 0.75 秒 加速度応答スペクトル (JR 鷹取駅記録 NS 成分 ) 支間中央位置における鉛直軸回り回転角 ケーブル軸力のアンバランス 16

17 斜橋と曲線橋の解析より得られた知見 落橋防止構造ケーブルが機能する方向にプッシュオーバー解析を行う場合は 有限変位理論によらないと その挙動を正しく追跡することができない 鉛直軸周りの桁の回転が生じる その結果 各々の落橋防止構造ケーブルに作用する軸力が均等とならない 3. 落橋防止構造の設計 3.1 落橋防止構造の特徴とその限界状態 3.2 落橋防止構造の設計 3.1 落橋防止構造の特徴とその限界状態下部構造間あるいは上部構造間の過大な変位に対して引張で抵抗できる構造圧縮で抵抗できる構造せん断で抵抗できる構造これらを組合わせた構造 引張抵抗型 桁の動き 17

18 桁の動き 圧縮抵抗型 引張抵抗型圧縮抵抗型 桁の動き 箱桁 中空床版 せん断抵抗型 積層ゴム系支承 支承 3.1 落橋防止構造の特徴とその限界状態落橋防止構造の作用力に対して 落橋防止構造は 破断 変形性能 エネルギー吸収性能もしくはその組合わせから決まる限界状態に至らない範囲で機能できる構造 18

19 3.2 落橋防止構造の設計 19

20 Yes 適切な落橋防止構造の選定し直しもしくは初期断面の再設定 4. 落橋防止構造のモデル化 と保有耐力 / 変形性能 4.1 一般 4.2 引張抵抗型落橋防止構造 PCケーブル 鋼棒 チーェン 4.3 圧縮抵抗型落橋防止構造 ゴム製緩衝型 鋼製ストッパー型 落橋防止構造のモデル化 (4.1 一般 ) 落橋防止構造が有する強度と変形特性及び破断特性を考慮 1) 落橋防止構造の保有耐力と保有変位 2) 載荷後に落橋防止構造に生じる残留変位 引張力 引張力 変位 変位 引張力 変位 非線形弾性型履歴落橋防止構造の非線形特性の一例 20

21 解析モデル化 圧縮力 圧縮力 落橋防止構造の機能に直接影響を与える 落橋防止構造に生じる最大耐力と最大変位を評価できる解析モデル 変位変位ひずみ硬化型 軟化型履歴落橋防止構造の非線形特性の一例 終局照査用地震動という強烈な地震動をうけた後に 橋に生じる残留変位に影響を与える除荷 再載荷過程における変形特性 残留変位特性についても考慮しておく PC ケーブル式落橋防止構造 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗するケーブルタイプ 21

22 ケーブルが鋭角な突起部を境に両方向から引っ張られる 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗するケーブルタイプ 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗するケーブルタイプ 荷重 Pu Pa Py P a 1 P y K 2 uu u K 1 ua u y 1 uy ua uu 変位 PCケーブル式落橋防止構造の耐力 - 変位履歴 P u P y y 荷重 Pu Pa Py cpu Pa cp u K 1 1 u a 1 K 2 P uy ua uu PCケーブル式落橋防止構造の耐力 - 変位履歴 a K 1 cpu P y 変位 22

23 荷重 P Pu Pa Py a K 1 1 P y cp 1 u a u K 2 uy ua uu PCケーブル式落橋防止構造の耐力 - 変位履歴 P u y y cpu P y cp P u y K 2 変位 PCケーブル式落橋防止構造性能試験 θ=0 ( 一様引張 ) ジャッキ PCケーブル PC ケーブル式落橋防止構造性能試験 PC ケーブル式落橋防止構造性能試験 ジャッキ 突起 ( エッジ ) ジャッキ 突起 ( エッジ ) θ=30 θ=30 PC ケーブル PC ケーブル 23

24 PC ケーブル式落橋防止構造性能試験 ジャッキ 突起 ( エッジ ) PC ケーブル式落橋防止構造性能試験 ジャッキ 突起 ( エッジ ) θ=45 PC ケーブル θ=60 PC ケーブル PC ケーブル PC 鋼より線 17.8mm の両端を圧着加工 突起 ( エッジ ) の形状 材質 ; 超硬合金 (HRA87),SS400 形状 ;2R,10R,C1,(SS400 は 2R のみ ) PC 鋼より線の断面 24

25 載荷ケース 性能試験の条件一覧 突起 ( エッジ ) 材 質 形状 - R 超硬合金 SS400 材 - 超硬合金 2R 10R C1 2R R 2R 曲げ角度 θ 一様引張破断部分の例 一様引張り試験より得られる破断荷重と降伏荷重の比 Pu (act) /Py=1.29 Pu (act) ; ケーブルの実破断荷重 Py ; ケーブルの規格降伏荷重 PC ケーブルタイプの落橋防止構造を対象とした性能試験の一例 25

26 一様引張り試験より得られる 2 次剛性比 2 次剛性比 γ=0.034 曲げ引張り試験と一様引張り試験より得られる破断荷重の比 c= 曲げ引張り / 一様引張り =0.320 ( 曲げ引張り条件 ; 超硬合金 2R 60 ) 曲げ引張り試験と一様引張り試験より得られる破断荷重の比に突起 ( エッジ ) の形状が与える影響 曲げ引張り試験と一様引張り試験より得られる破断荷重の比に曲げ角度が与える影響超硬合金,2R 26

27 曲げ引張り試験と一様引張り試験より得られる破断荷重の比に曲げ角度が与える影響超硬合金,10R 試験後突起 ( エッジ ) の状況 超硬合金 SS400 PC 鋼より線の圧痕形状変化なし PC 鋼より線破断部の例 2R 10R 耐力低下率 c= 曲げ引張試験 / 一様引張試験 突起 ( エッジ ) 耐力低下率 θ 材質形状 c( 平均値 ) R 超硬合金 10R C SS400 2R

28 PC ケーブル式落橋防止構造性能試験結果 一様引張試験実破断荷重 / 規格降伏荷重 次剛性比 γ 耐力低下率 c(= 曲げ引張試験 / 一様引張試験 ) は 供試体 A~Eでほぼ等しい 耐力低下率 cは 曲げ角度 θが大きくなるにつれて小さくなるが その変化は緩やかである 突起の材質による耐力低下率 cの変化 θ=60, 突起形状 2Rの場合超硬合金 c 0.4 SS400 材 c 0.6 ケーブルが曲げられた場合の引張耐力の低下率 c ケーブルが曲げられた場合の引張耐力の低下率 c 引張耐力の低下率 c 折り曲げ角度 θ c 0.59 ケーブル径 d 0.16 折り曲げ半径 D/2 n D d D d 3 ケーブルが曲げられた場合の引張耐力の低下率 c 28

29 D 折り曲げ径 D 鋼棒を用いた落橋防止構造 c ケーブル径 d ケーブルが曲げられた場合の引張耐力の低下率 c n D d 1 D d D d 3 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗する鋼棒タイプ 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗する鋼棒タイプ 29

30 PC 鋼棒式落橋防止構造性能試験 試験装置と性能試験条件一覧 2L 回転軸回転軸突起 ( エッジ ) 突起 ( エッジ ) θ PC 鋼棒突起形状 ;10R 2θ=0, 30, 45, 60 材質 ; 合金工具鋼 (SKS)HRC45 以上 θ L 形 状 規格荷重 Py(kN) Pu(kN) φ 以上以上 φ 以上以上 φ26 試験装置 以上 以上 PC 鋼棒の破断状況 φ17 曲げ引張り試験後の PC 鋼棒破断面 φ17 φ26 φ17 φ26 破断後供試体 φ26 30

31 曲げ引張り試験と一様引張り試験より得られる破断荷重の比 φ26mm 曲げ引張り試験と一様引張り試験より得られる破断荷重の比 φ17mm, φ23mm, φ26mm PC 鋼棒の性能試験結果 鋼棒径 2θ 耐力低下率 c ( 平均値 ) ( 平均値 ) mm mm mm 耐力低下率 c= 曲げ引張試験 / 一様引張試験 PC 鋼棒式落橋防止構造の試験結果 鋼棒の応力 - ひずみ関係は バイリニア型の復元力モデルで表すことができる 耐力低下率 c は 曲げ角度 2θ が大きくなるにともない低下するが ここで対象とした 2θ=26 から 60 の範囲ではその変化は小さいので 実用上一定とみなすことができる ここで検討した鋼棒径 d と折り曲げ径 D の範囲では 耐力低下率 c はほぼ一定とみなすことができる 31

32 鋼棒が曲げられた場合の引張耐力の低下率 c チェーンを用いた落橋防止構造 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗するチェーンタイプ 1 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態引張力に抵抗するチェーンタイプ 2 32

33 試験装置 :200kN アムスラー式横型万能試験機 材質 SCM420H 19mm 120mm 360mm 性能試験に用いた供試体 試験装置 :150kN チェーン引張試験状況 120mm 360mm 材質 SCM420H チェーンの一様引張試験から得られた荷重 - 変位関係の一例 19mm ゴム製緩衝型落橋防止構造 ゴム製緩衝装置の応力度 - ひずみ関係 33

34 ゴム製緩衝型落橋防止構造性能試験 PRF 緩衝材 連続繊維を積層状にして補強した緩衝材 全面圧縮 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態圧縮力に対する緩衝効果を有するストッパー 部分圧縮 :1/2 載荷 1/4 載荷 圧縮タイプ ( 緩衝材 ) の落橋防止構造を対象とした性能試験の一例部分載荷の影響 ゴム製緩衝材 PRF 緩衝材 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態圧縮力に対する緩衝効果を有するストッパー 34

35 ゴム製緩衝型落橋防止構造性能試験 PRF 緩衝材 連続繊維を積層状にして補強した緩衝材 全面圧縮傾斜圧縮 :5 載荷 10 載荷 圧縮タイプ ( 緩衝材 ) の落橋防止構造を対象とした性能試験の一例傾斜載荷の影響 ゴム製緩衝材 PRF 緩衝材 ゴム性緩衝型落橋防止構造の試験結果 緩衝材の荷重 - 変位関係は ひずみ硬化型復元力モデルで表せることがわかる 部分載荷すると 同一荷重が作用した際に落橋防止構造に生じる変位は大きくなる 回転載荷すると 傾斜角が大きいほど 同一荷重が作用した際に落橋防止構造に生じる変位は大きくなる 鋼製ストッパー型 落橋防止構造 35

36 B. ポット部の破壊 アンカーバー ポット部 ストッパー部 アンカーボルト A. アンカー部の破壊 C. ストッパー部の破壊 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態大きな変位を許容しないストッパー 落橋のパターンと落橋防止構造に想定される限界状態大きな変位を許容しないストッパー 鋼製ストッパー型落橋防止構造の性能試験水平載荷試験ポット部 取付冶具 試験機 0 方向 45 方向 ストッパー部 試験機 水平力作用方向 鋼製ストッパーとそれを構成する部材の比較 36

37 鋼製ストッパーの載荷方向の比較 鋼製ストッハ ー型落橋防止構造の試験結果 鋼製ストッパーの荷重 - 変位関係は ひずみ硬化型の復元力モデルで表すことができることがわかる 設計で想定している 0 方向から載荷するよりも 斜め 45 方向から載荷する方が同一荷重が作用した場合に落橋防止構造に生じる変位が小さい 5. 落橋防止構造の性能試験 : 原則 落橋防止構造の特性と安全性の評価 (1) 試験目的履歴特性等の検証 所要の性能を有することの検証 (2) 環境条件や荷重の作用のさせ方等 : 設置される環境条件および地震の作用に基づいて (3) 試験体 : 落橋防止構造本体 + 取付部 (4) 試験体の規模 : 実大もしくはこれに近い寸法 ウェブの破断 接合部のはく離 ピンの切断 連結板の破断 連結板の破断 出典 : 阪神高速道路監修 : 阪神高速道路震災から復旧まで [ 写真集 ], 財団法人阪神高速道路管理技術センター, 平成 9 年 1 月 37

38 落橋防止構造は 終局照査用地震動に対して落橋を担保する重要な部材 異なる力学メカニズムに基づく幾つかの部材から構成される複雑な構造特性を有する構造 その特性や安全性の検討は性能試験に基づいて行う必要がある 落橋防止構造は 予期しない厳しい地震力の作用下でも落橋という最悪の状態を防止するためのフェールセーフ機能を委ねられた構造であり 現実に予想される過酷な条件から目をそらせて試験をしたのでは 有用な情報は得られない 当該落橋防止構造の力学メカニズムを確実に担保できる試験方法の選択が重要である 性能試験においては 原則として 落橋防止構造 + 取付部 を対象に実験を行う ただし 取付部だけを単独で実験し これと落橋防止構造本体に対する実験を組合わせれば全体系の特性が把握できることが明らかな構造では 両者を別々に実験してもよい 性能試験においては 実大もしくはこれに近い寸法の供試体を用いることを原則とする 落橋防止構造は 橋脚や橋台と異なり 実大試験が可能な部材であり これが有する規模の大きさから 実大寸法の供試体を用いることを原則としたものである 38

39 本ガイドライン ( 案 ) の位置付け 行政的に通達された基準ではなく あくまでも研究会の報告書をその審議に基づく提案としてガイドラインの形に取りまとめたものである 落橋防止構造に対する実験的, 解析的検討は限られており ここに示す一部のタイプの落橋防止構造の設計法も限られた条件での実験, 解析に基づくものである 今後の継続的検討に基づく内容の充実が不可避である ご静聴ありがとうございました 落橋防止構造設計ガイドライン ( 案 ) が落橋防止構造の性能目標や落橋崩壊形を想定した設計法を考えていくための一助となれば幸いです 落橋防止構造に関する研究委員会 Copyright(c) 2007 Masaaki Yabe All rights reserved. 39

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