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1 五十嵐研雑誌会 No /11/17 M1 山崎翔子 酢酸菌の酢酸耐性 はじめに酢酸菌は 酸耐性をもつ偏性好気性菌であり アルコール脱水素酵素 (ADH) とアルデヒド脱水素酵素 (ALDH) を用いて エタノールを酢酸に部分酸化する能力をもつ 酸耐性菌の多くは膜不透過の酸にのみ耐性を示す ( 細胞内の酸性化を防いでいる ) が 酢酸菌は膜透過性である酢酸やエタノール存在下でも生育可能である 例えば 大多数の菌では酢酸濃度 0.5% で生育阻害が起こるが Acetobacter aceti の場合 6% まで生育可能であり 細胞内 ph が 3~4 に低下しても生育を続けることができる また Gluconacetobacter europaeus のように 10% の酢酸にも耐性を示すものも存在する 酢酸への耐性機構については多くの研究がなされているが 未解明の部分も多い 以下に 主に Acetobacter に関して これまでに報告のあったものについて紹介する < 細胞内の酢酸の同化 分解 > 酢酸酸化期の主なシステム? 1. TCA サイクルによる酢酸の同化 分解 citrate synthase(aara) aconitase succinyl-coenzyme A (CoA): acetate CoA - transferase (aarc) が特に寄与している酢酸をアセチル CoA に変換する酵素の活性も酢酸酸化期に上昇する 2. 酸耐性酵素 3. 高活性 酢酸耐性の PQQ ADH( 膜結合型 ADH) < 酢酸の排出 / 取り込み> エタノール酸化期の主なシステム? 4. プロトン駆動力依存排出ポンプ [A. pasteurianus] 5. putative ABC トランスポーター (AatA) < 酢酸の細胞内への侵入に対する防御 > 6. ペリクル形成 [A. pasteurianus] 7. 膜脂質 細胞形態の変化 [A. pasteurianus, Ga. europaeus] 酢酸により phospholipids glycolipids PC PG PE CL 酢酸の透過性を下げる <ダメージ修復 > 8. 酸で誘導されるタンパク質群 SOS 応答 ヒートショックプロテイン 分子シャペロン等 1

2 このうち Succinyl-Coenzyme A (CoA): Acetate CoA-Transferase (AarC) と排出ポンプについての報告を取り上げる 1 報目 A Specialized Citric Acid Cycle Requiring Succinyl-Coenzyme A (CoA): Acetate CoA-Transferase (AarC) Confers Acetic Acid Resistance on the Acidophile Acetobacter aceti Elwood A Mullins, Julie A. Francois, and T. Joseph Kappock JOURNAL OF BACTERIOLOGY, Vol. 190, No. 14, p (2008) A. aceti strain 1023 において 酢酸耐性に関与する aarc が succinyl-coa synthase(scs) を代替する Succinyl-Coenzyme A (CoA): Acetate CoA-Transferase (SCACT) をコードしていることを示した論文 A. aceti strain 1023 の TCA サイクルは succinyl-coa synthetase とグリオキシル酸経路を持たず A. pasteurianus NBRC 3283 と同型である これは オーソドックスな TCA 回路に加えて succinyl-coa synthetase とグリオキシル酸経路を持つ A. aceti NBRC 14818( 本研究室で用いている A. aceti ) とは異なることを先に述べておく BACKGROUND A. aceti 1023 は 酢酸濃度 50 mm 以上での生育に 酢酸耐性遺伝子 aarabc を必要とする aara は NADH 非感受性の 酸耐性 citrate synthase (CS) をコードしており aarb は細菌で広く用いられる情報受容 伝達系である ホスホヒスチジンリン酸リレー系に関連する転写制御因子をコードしている AarC はいくつかの acyl-coa:carboxylate CoA transferase に類似しており 酢酸同化に必要であることが分かっていた RESULTS 1-1. 本菌における ( 推察される ) 酢酸代謝の特徴 (fig. 1) ドラフトゲノム配列から A. aceti 1023 は TCA サイクルの 8 つの酵素のうち 6 つを所持し SCS と malate dehydrogenase(mdh) グリオキシル酸経路を持たないことが分かった Mdh を代替する 膜結合型 malate:quinine oxidoreductase(mqo) が存在しており 酢酸をアセチル CoA に変換する酵素 acetyl-coa synthetase(acs) acetate kinase(acka) phosphotransacetylase (Pta) も所持していた ゲノム配列中には 5 つの CoA-transferase が含まれており aarc と アサインされなかった ucta~d であった 2

3 1-2. 酵素活性測定 (table 1) ゲノム配列から予測された通り TCA サイクルの酵素のうち 6 つの酵素と Mqo Succinyl-Coenzyme A (CoA): Acetate CoA-Transferase(SCACT) の活性が検出された SCS Mdh グリオキシル酸経路の酵素(isocitrate lyase と malate synthase) の酵素活性は検出されなかった (data not shown) 2. SCACT をコードする遺伝子候補の発現と活性スクリーニング SCACT の候補である ucta~d と aarc を E. coli 中で過剰発現させた (fig. 2) ところ UcdD もしくは AarC を産生する細胞のみに活性があった AarC は 5 つの CoA-transferase の中でもっとも可溶性が低いにも関わらず SCACT 特異的な活性は ucta~d よりも aarc を発現している細胞溶菌液でずっと高かった 以上より SCACT は aarc 遺伝子単独からつくられていると思われた 3. AarCH6 の精製と性質 C 末端にヘキサヒスチジンを含むタンパク (His-tag) を融合させた AarC(AarCH6) は タグをつける前に比べて やや可溶性が低いものの 活性はほぼ同じであった ESI-MS を用いた分析の結果 AarCH6 は 513 残基のタンパク質であった また 活性部位の配列より AarC はクラスⅠ CoA-transferase であると予測された クラスⅠ CoA-transferase は まず アシル CoA 基質と結合して カルボン酸塩生成物と 酵素 CoA 中間体を形成し 次に CoA をもう一方のカルボン酸塩基質に転移するという反応機構をもつ 4. AarCH6 の動力学的解析各種基質における AarCH6 の動力学的解析を行った (table 2) CoA を添加した LCR アッセイ (TCA サイクルから見て逆向き反応の活性測定 ) より CoA は acetyl-coa の効果的な競合的阻害剤であることが示された 速度 -acetyl-coa 濃度のプロットは 剰余 CoA による阻害を考慮すると適当な結果であった (fig. 3B) CoA が競合的阻害剤であることは AarCH6 が予測通りの反応機構をもつことを支持する また 二重逆数プロットからも AarCH6 の反応はピンポン機構であることが確認された 5. 酢酸に関する動力学的パラメーターの ph 依存性 ここでは acetate = 酢酸イオン acetic acid = 酢酸と表記する SCACT の真の基質は酢酸イオンであると予想される 酢酸の pka 値 4.76 を下回る範囲では ph が下がるにつれて酢酸イオンのモル分率も減少する LCF アッセイで求められた kcat Km Ki, acetate の値は それぞれ ph 8.0 のとき 280 s -1 70±20 mm 1600±780 mm ph6.0 のとき 147 s -1 51±11 mm 1100±310 mm ph5.0 のとき 49 s -1 29±8 mm 3

4 500±130 mm であった 低 ph において基質阻害が強くなったのは 酢酸のモル分率が多くなるためと考えられる (fig. 3A) DISCUSSION A. aceti は 完全な しかしオーソドックスではない TCA サイクルを所持しており 酢酸耐性タンパク質 AarC(SCACT) によって スクシニル CoA と酢酸をコハク酸とアセチル CoA に変換することが示された このバイパスは代謝を活性化し 酢酸酸化を促進する また ある条件で必須な解毒化経路 すなわち 酢酸濃度が高く 低 ph での生育には必須であるが たとえ低 ph であっても酢酸濃度が低いときの生育には必須でない を構成している SCACT を使用することで 反応のはじめの酢酸のリン酸化やアデニル化が不必要となり 遊離の CoA に対する要求性も減少する (fig. 1) したがって 不可逆的酸化による酢酸の解毒が有利に進められると考えられる 酢酸の異化について SCACT を含む TCA サイクルでは 1 分子の酢酸が 2 分子の CO2 に分解されると 8e - 分酸化されたことになる NAD + 等の補助因子の再酸化の速度が遅くなると 還元力が余剰になり 酢酸の TCA サイクルによる分解が抑制されるため たちまち細胞内に酢酸が蓄積してしまう 補助因子の酸化には酸素が必要であるため 高濃度の酢酸存在下での A. aceti の培養には 積極的な酸素供給が必要である また 多くのグラム陰性菌の CS は NADH や succinyl-coa に対するアロステリック酵素であり Mdh は生成物阻害に敏感である A. aceti は NADH 非感受性の CS(AarA) を持ち Mdh が Mqo で置き換えられている ユビキノンを還元する Mqo は Mdh に比べ NADH /NAD + の影響を受けない A. aceti において これらの適応は酢酸ストレス下での酢酸異化の抑制を回避するためかもしれない 動力学的特徴について A. aceti の野生株は 0.5 M 以上の酢酸中で生育可能であるが aar 破壊株は 50 mm でも生育不可能である 酢酸の膜透過性に違いはないと考えられるので ~10-2 Mで酢酸の細胞質内酸化による除去が追い付かず 致命的になると考えられる 測定で得られた酢酸の Km 値はまさしくこの範囲であった Km 値付近では SCACT の速度は細胞質内の酢酸濃度と直線関係にあり 酢酸が枯渇するにつれ減少した CONCLUSION A. aceti 1023 の aarc による生産物は SCACT であった SCACT は SCS をバイパスしており 基質レベルのリン酸化を介さずに酢酸を取り込み CO2 として除去することを可能にしている また CS(AarA) と Mqo と合わせて変則的な TCA サイクルと構成しており これは酢酸耐性と酢酸の同化 分解に有利であると考えられた 4

5 2 報目 Putative ABC Transporter Responsible for Acetic Acid Resistance in Acetobacter aceti Shigeru Nakano, Masahiro Fukaya, and Sueharu Horinouchi APPLIED AND ENVIRONMENTAL MICROBIOLOGY, Vol. 72, No. 1, p (2006) A. aceti 10-8S2 において 酢酸によって誘導される ATP 結合カセット (ABC) トランスポーターと推定されるタンパク質 AatA が 酢酸排出ポンプの機能を担う可能性と 酢酸生産 酢酸耐性に効くことを示した論文 RESULTS 1. A. aceti における酢酸によるタンパク質プロファイルの変化酢酸存在下 / 非存在下における A. aceti 10-8S2 の対数期 / 定常期の膜画分を二次元電気泳動で分析した (fig. 4) いくつかのタンパク質が酢酸によって誘導され いくつかはほぼ消失した 酢酸により大いに誘導された 見かけの分子量 60 kda のタンパク質を選んでさらなるキャラクタリゼーションを行った 2. aata のクローニングと塩基配列得られた ORF から計算された分子量は 65.5 kda であり 二次元電気泳動の結果とよく一致していた この ORF を以下に示す理由から aata(for acetic acid transporter) と名付けた コンピューターを用いたホモロジー検索により AatA は ABC トランスポーターに属すると予測された なぜならば Walker A B や ABC signaturesⅠ Ⅱといった ABC トランスポーターによく保存された配列を含んでいたからである (fig. 5) アミノ酸配列アラインメントには 排出ポンプやトランスポゾン切除に関係するタンパク質等のマクロライド耐性決定因子が含まれていた さらに AatA のハイドロパシー ( 疎水性親水性指標 ) は薬物トランスポーターと類似しており 既知の膜貫通領域をもっていないことが示された (fig. 6) 以上より AatA は ABC スーパーファミリーに共通の構造を持つことが示された 3. aata 変異株の生理学的特徴 AatA の機能を解明するため クロムソーム上の aata を破壊した株 (m60k-1) を作製した AatA のアミノ酸配列は このタンパク質は薬剤排出ポンプやトランスポゾン切除タンパク質とは違う機能を持つことを示唆していた なぜならば アミノ酸配列の相同性が非常に低かった ( それぞれ 18.7% と 35.4%) からである 予測通り m60k-1 の種々の薬剤耐性は親株と同じであった (table 3) 次に ph を HCl で調整して m60k-1 の生育を調べた ph 3 ~6 において 24 時間の培養後の m60k-1 の生育は親株と変わらなかった しかし 培地中の酢酸濃度が高くなるにつれ m60k-1 の生育は親株よりも抑制された (fig. 7) このこと 5

6 は AatA が酢酸耐性に おそらく酢酸のトランスポーターとして関係していることを示している 次に aata を挿入したプラスミド (pabc101) による m60k-1 の aata 相補株を作製したところ 親株のレベルまで酢酸耐性が回復した A. aceti は酢酸を同化するため 主な炭素源として酢酸を含む培地中での m60k-1 と親株の生育を比較した fig. 8 に示すように ほとんど同じ増殖率であり 生育の上限も同じであった このことにより AatA によって付与される酢酸耐性は おそらく酢酸同化の促進ではなく排出ポンプの機能によるものであると示唆された 4. aata の E. coli における発現 aata を E. coli で発現させた形質転換体 (E. coli(pabc101)) の酢酸耐性を調べた (fig. 9) コントロール株 (E. coli(pmv24): 元のベクターのみを導入 ) は酢酸濃度 0.5 g/l 以下でないと生育しないが 形質転換体では 1.5 g/l まで生育可能であった 一方で HCl を用いて ph を調整したときは A. aceti と同様に 形質転換体とコントロール株の生育に差がなかった (data not shown) これらの結果によって AatA は A. aceti のみならず E. coli においても酢酸耐性を付与することがはっきりと示された 5. A. aceti による酢酸発酵への aata の過剰発現の影響 aata の過剰発現により 高い酢酸濃度でも生育可能となり 酢酸の収量が向上することが期待された pabc101 を A. aceti に導入して 酢酸耐性を比較した 期待された通り 形質転換体は 20 g/l の酢酸存在下で生育可能であり コントロール株 (pmv24 のみ導入 ) は 15 g/l までであった 次に 両株の酢酸発酵のプロファイルを比較した 形質転換体はわずかに生育が遅れたが 増殖率はほとんど同じであった 酢酸生成率 (acetic acid/liter/h) もほぼ同じであったが コントロール株が培地中の酢酸濃度 73.4±2.2 g/l で増殖が止まったのに対し 形質転換体は 80.4±3.8 g/l でも増殖を続けていた 形質転換体の酢酸の最終収量は 111.7±3.3 g/l と コントロール株の 103.7±1.8 g/l より高かった DISCUSSION AatA はタイプ B ABC トランスポーターに分類される 既知のモノカルボン酸トランスポーターは ABC モチーフをもたず プロトン結合型の反応であると考えられており また 2005 年には A. aceti の別の株で酢酸排出ポンプの存在が報告されたが トランスポーター活性が ATP ではなく ph 依存であること 脱共役剤感受性であることから 筆者らはこのポンプはプロトン駆動力依存性であると結論付けている したがって AatA はこれら既知のトランスポーターとは異なると考えられる 酢酸耐性には少なくとも 2 つのメカニズムが関与している ;1 つは citrate synthase や aconitase のような酵素による酢酸の同化 もう 1 つはトランスポーターによる酢酸の排出である 酢酸同化の酵素活性を増強することは より多くの ATP を生産することにつなが 6

7 り その ATP が ABC トランスポーターの機能に使われる このように 2 つのメカニズムは密接に関係しており 酢酸応答に協調的にはたらいていると考えられる 酢酸耐性メカニズムの全容を解明するためには 二次元電気泳動で検出された 酢酸で誘導される別のタンパク質の同定も必要である CONCLUSION aata 変異株は酢酸耐性が低くなり 相補によって耐性が回復した また aata を導入したプラスミドは E. coli に酢酸耐性を付与した さらに A. aceti に aata を過剰発現させることにより 酢酸の最終収量が増加した 以上より AatA は宿主に酢酸耐性を付与し 酢酸排出機能をもつ ABC トランスポーターであると推定された 感想自分のテーマに近い内容ということで 酢酸菌の酢酸耐性について調べてみた 感じたのは 酢酸によって の発現量が増加した / が誘導された や を壊したら酢酸耐性が減少した は入り口にすぎなくて 何が どのように 効いているのか の出口まで解明するのはなかなか難しそうだ ということ ちょっとした環境の変化にも 多くの物質の様々な機能が絡み合って 適応して生きているのだなと考えさせられました 参考文献 : Cloning of Genes Responsible for Acetic Acid Resistance in Acetobacter aceti M. Fukaya et al J. BACTERIOL 1990, 172, 4, Structure of a NADH-Insensitive Hexameric Citrate Synthase tha Resists Acid Inactivation Julie A. Francois et. al BIOCHEMISTRY 2006, 45, Analysis of proteins responsive to acetic acid in Acetobacter: Molecular mechanisms conferring acetic acid resistance in acetic acid bacteria S. Nakano et al International Journal of Food Microbiology 2008, 125,

8 Fig. 3. Schematic representation of molecular machineries that confer acetic acid resistance in Acetobacter and Gluconacetobacter. Acetate, which penetrates the cytoplasm, is assumed to be metabolized through the TCA cycle or possibly pumped out by a putative ABC transporter and proton motive force-dependent efflux pump; this results in reduction in the intracellular acetate concentration. ADH and ALDH might serve to produce energy that is used for the function of the putative ABC transporter, as the enzymes in the TCA cycle do. Intracellular cytosolic enzymes are

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