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ひろとたもん
5 years ago
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1 総合科学技術会議科学技術連携施策群総合的リスク評価による化学物質の安全管理活用のための研究開発 - 平成 21 年度対象施策成果報告会 - 化学物質管理における安全と安心水環境における微量化学物質の実態とその水生生物への影響評価独立行政法人土木研究所水環境研究グループ ( 水質チーム ) 南山瑞彦小森行也鈴木穣 Public Works Research Institute

研究対象物質の選定分析方法実態把握 ( 河川下水道 ) 挙動把握 ( 河川下水道 ) 生物影響 ( 急性毒性慢性毒性

2 土木研究所水環境研究グループ ( 水質チーム ) の医薬品に関する研究課題生理活性物質の水環境中での挙動と生体影響に関する研究 ( 平成 18 年 4 月 1 日 ~ 平成 23 年 3 月 31 日 ) 水環境における医薬品に関する研究課題調査研究対象物質の選定分析方法実態把握 ( 河川下水道 ) 挙動把握 ( 河川下水道 ) 生物影響 ( 急性毒性慢性毒性 ) 薬剤耐性菌環境影響評価対策技術 ( 除去技術 ) 生活排水の処理状況が異なる都市域小河川における医薬品の存在実態と生態リスク初期評価

3 調査地点 St.1 St.2 St.3 40,000 Night soil treatment Population (Person) 30,000 20,000 10,000 Household wastewater treatment tank Flush toilet wastewater treatment tank St.4 St.5 0 St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 Wastewater system 調査地点集水域の生活排水処理状況

4 分析方法 ( 小西ら 2) の宝輪ら 4) の方法に準拠 ) 1. 固相抽出 ( 吸着溶出 ) 2. 濃縮 ( ロータリーエバポレーター ) 3. 精製 ( 不純物除去 ) 4. 濃縮 ( 窒素吹付 ) 4-1. 誘導体化 5. 測定 (LC/MS/MS) 5. 測定 (GC/MS)

5 調査対象医薬品等 LC/MS/MS による一斉分析 (95 物質 ) No. 研究対象物質 CAS 使用対象用途等試薬入手先規格純度 1 acetaminophen 人用解熱鎮痛消炎剤和光純薬一級 min.97.0% 2 acetazolamide 人用利尿剤和光純薬 amitriptyline 人用神経系用剤和光純薬生化学用 min.99.0% 4 amoxicillin 両用抗生物質和光純薬生化学用 min.95.0% 5 ampicillin 両用抗生物質和光純薬生化学用 min.96.0% 6 antipyrine 人用解熱鎮痛消炎剤和光純薬生化学用 min.99.0% 7 atenolol 人用不整脈用剤和光純薬生化学用 min.98.0% 8 azithromycin 人用抗生物質和光純薬 benzylpenicillin 両用抗生物質和光純薬生化学用 - 10 bezafibrate 人用高脂血症用剤和光純薬 bromovalerylurea 人用抗不安剤和光純薬生化学用 min.98.0% 12 caffeine 人用強心剤和光純薬特級 min.98.5% 13 carbamazepine 人用抗てんかん剤和光純薬生化学用 min.97.0% 14 carbazochrome 人用止血剤和光純薬生化学用 min.99.0% 15 chloramphenicol 両用抗生物質関東化学残農試験用 99.5% 16 chlormadinone acetate 両用混合ホルモン和光純薬生化学用 min.98.0% 17 chlorpromazine 両用神経系用剤和光純薬生化学用 min.99.0% 18 chlortetracyclin 両用抗生物質和光純薬 HPLC 用 min.98.0% 19 citicoline 人用他の循環器官用薬和光純薬生化学用 min.98.0% 20 clarithromycin 人用抗生物質和光純薬生化学用 - 90 thiamphenicol 両用合成抗菌剤和光純薬 HPLC 用 min.99.0% 91 tilmicosin 動物用抗生物質林純薬 - min.90.6% 92 tolbutamide 両用糖尿病用剤和光純薬生化学用 min.99.0% 93 tolperisone 人用鎮けい剤和光純薬生化学用 min.98.5% 94 trimethoprim 両用合成抗菌剤和光純薬 HPLC 用 min.99.0% 95 verapamil 人用血管拡張剤和光純薬生化学用 98% 注 ) 残農試験用 : 残留農薬試験用, 残動試験用 : 残留動物薬試験用 96 clofibrate 高脂血症用剤 97 thymol 殺菌剤 98 triclosan 殺菌剤 GC/MS による分析 (3 物質 ) 合計 (98 物質 )

6 一般水質項目の分析結果 ( 試料採取日 :2007 年 1 月 29 日 ) Sampling site St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 (Time) (13:00) (13:30) (11:30) (11:00) (10:40) Water temperature ( ) ph ( - ) DO (mg/l) DOC (mg/l) NH 4 -N (mg/l) T-N (mg/l) T-P (mg/l) Flow rate (m 3 /s) DO,DOC,NH4-N,T-N,T-P の値から St.1 は人為汚染が小さく,St.4,St.5 は強い人為汚染がみられ,St.2,St.3 はその中間の汚染状況下水道整備により生活排水の多くを調査流域外へ排出している地点では人為汚染が小さく, 生活排水の多くを未処理あるいは単独合併処理浄化槽により処理している地点では人為汚染が強い傾向がみられる

7 各調査地点における医薬品分析結果 ,800 4, ,000 12,000 1,600 Concentration (ng/l) 検出数 St.1-21 物質 St.2-25 物質 St.3-46 物質 St.4-45 物質 St.5-50 物質 St.1,St.2 では他の調査地点に比べ検出物質数が少なく, 検出濃度も低い St.4,St.5 では他の調査地点に比べ検出物質数が多く, 検出濃度も高い人為汚染が小さい地点では, 検出された医薬品数が少ないとともに検出濃度も低く, 人為汚染が強い地点では, 検出された医薬品数が多く, かつ検出濃度も高い傾向がみられた

8 各調査地点における医薬品負荷量 (g/day) と人口 ( 人 ) No. Analyte St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 1 acetaminophen atenolol bezafibrate caffeine carbamazepine clarithromycin crotamiton disopyramide erythromycin ibuprofen mefenamic_acid 負荷量小 53 metoclopramide N,N-diethyl-m-tolamide ofloxacin sulpiride theophylline triclosan population 1,073 2,413 6,180 10,269 11,950 負荷量大 St.1 の負荷量が最も小さく,St.2,St.3,St.4,St.5 の順に負荷量が大きくなっている調査流域からの人用医薬品の排出源は, 基本的に人であると考えられ, 流域内の人口 ( 下水道人口を除く ) が大きいほど排出負荷量が大きい傾向が見られる

9 各調査地点における一人当たりの医薬品負荷量 (mg/day 人 ) No. Analyte Pollutant load per person 1 acetaminophen 0.57 ± atenolol ± bezafibrate 0.30 ± caffeine 6.3 ± carbamazepine ± clarithromycin 0.24 ± crotamiton 0.48 ± disopyramide ± erythromycin 0.10 ± ibuprofen 0.12 ± mefenamic_acid ± metoclopramide ± N,N-diethyl-m-tolamide ± ofloxacin ± sulpiride 0.64 ± theophylline 0.35 ± triclosan 0.17 ± 人口一人当たりの各医薬品負荷量は, 全地点の平均値に対し 0.1 倍 ~2.5 倍の範囲調査流域に排出している浄化槽 ( 単独合併 ) の処理機能の違い, 排出後の水環境における各医薬品の分解率の違い等が一因と考えられる

10 各調査地点における一人当たりの医薬品負荷量 (mg/day 人 ) 1.0E+01 1 acetaminophen Load per person (mg/day/person) 1.0E E E-02 7 atenolol 10 bezafibrate 12 caffeine 13 carbamazepine 20 clarithromycin 23 crotamiton 32 disopyramide 33 erythromycin 42 ibuprofen 50 mefenamic_acid 53 metoclopramide 55 N,N-diethyl-m-tolamide 61 ofloxacin 86 sulpiride 1.0E-03 St.1 St.2 St.3 St.4 St.5 89 theophylline 98 triclosan

11 ミジンコの慢性毒性試験結果 (NOEC) を用いた生態リスク初期評価結果 No. Analyte MEC (max.) (ng/l) NOEC (mg/l) ref. PNEC (ng/l) MEC/PNEC 1 acetaminophen ) 1, atenolol ) 48, carbamazepine ),30) diclofenac ) 10, ibuprofen ) 20, indomethacine ) 6, mefenamic acid ) 7, ofloxacin ) 100, propranolol ),30) sulfamethoxazole ) 2, triclosan ) 評価を行った 11 物質中,8 物質は MEC/PNEC が 0.1 未満を示し,2 物質が 0.36,0.39,1 物質が 106 を示した環境省のガイドライン判定によれば,PEC/PNEC<0.1 は現時点では作業は必要ないと考えられる,0.1 PEC/ PNEC<1 は情報収集に努める必要があると考えられる, 1 PEC/PNEC は詳細な評価を行う候補と考えられるとしている

12 まとめ生活排水の処理状況が異なる区域の小河川における医薬品等の存在実態を調査したところ対象とした医薬品等 98 物質中 56 物質が検出された人為汚染が小さい地点では, 検出された医薬品数が少ないとともに検出濃度も低く, 人為汚染が強い地点では, 検出された医薬品数が多く, かつ検出濃度も高い傾向がみられた調査集水域の生活排水処理人口が大きいほど医薬品等排出負荷量が大きくなる傾向があったまた人口一人当たりの各医薬品等排出負荷量はそれぞれ全調査地点の平均値の 0.1~2.5 倍の範囲にあった甲殻類の慢性毒性試験結果が収集できた医薬品等 11 物質について生態リスク初期評価を行ったところ 8 種の医薬品は MEC/PNEC が 0.1 未満 carbamazepine acetaminophen の 2 物質は殺菌剤の triclosan は 106 を示した

資料 3-1 リスク評価 ( 一次 ) 評価 Ⅱ における 1,2,4- トリメチルベンゼンの評価結果 ( 案 ) について ( 生態影響 ) < 評価結果及び今後の対応について > 1,2,4- トリメチルベンゼン ( 以下 TMB という ) について生態影響に係る有害性評価として既存の有

資料 3-1 リスク評価 ( 一次 ) 評価 Ⅱ における 1,2,4- トリメチルベンゼンの評価結果 ( 案 ) について ( 生態影響 ) < 評価結果及び今後の対応について > 1,2,4- トリメチルベンゼン ( 以下 TMB という ) について生態影響に係る有害性評価として既存の有害性データから水生生物及び底生生物に対する予測無影響濃度 (PNEC) を導出し 1 暴露評価として