Nihonbashi Gakkan University 日本橋学館大学紀要 第 11 号 2012 資料 報告 月齢と殺人 新聞報道の統計学的検討 村上 千鶴子 1 古橋 幸男 2 これまで神秘と考えられていた現象も 精緻な測定機器の開発や基礎理論の整備により 科 学的な視点から解明されていく可能

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1 資料 報告 月齢と殺人 新聞報道の統計学的検討 村上 千鶴子 1 古橋 幸男 2 これまで神秘と考えられていた現象も精緻な測定機器の開発や基礎理論の整備により科 学的な視点から解明されていく可能性が高い その際それを導くのは現象学的記述であり 客観的かつ正確な調査であろう 民間伝承に関する実証的研究として月の人の心理に対する 影響は古くから語り継がれてきている 最近ではてんかん発作と月齢についての研究や海 洋生物を用いた月齢と内分泌系の動態調査などが行われてきている ここでは月齢と殺人につ いて新聞報道をデータベースとして先行研究と比較検討した 満月や新月の際の殺人件数の 増加については幅を大きく取れば先行研究と類似の傾向がみられたが結果として報道件 数の比率が予想より少なく更なるデータの集積が望まれた それよりも満月から下弦にか けての月の欠けて行く時期には上弦から満月への月の満ちてくる時期に比べて殺人件数が 波状の増減を示しており殺人生起に何らかの影響があることが示唆された これまで迷信と 片付けられていた現象もその因果や関連を詳細に真摯に検討することで科学的説明が可能 になることが示唆された キーワード 月齢 殺人 民間伝承 はじめに 生体リズム 態様変化 ように体内水分 8 の人間の生体にも潮汐作 用が起きていると仮定した この 生物学的な潮 月の引力によって潮の干満が生じることは知ら 汐 が人間の行動と感情を制御しておりこの れている 月の人に対する影響力についても古 リズムを通じて生命体は宇宙と結びついていると 来様々なことが観察されまた伝承されている いう ハムスターを使った動物実験からも満月 大ウミガメは自分が生まれた海岸で満月の夜に産 のときに代謝が最高になり新月のときに代謝は 卵する満月のときに出産や交通事故が多い月 最低になったという には癒しの力がある などである Lieber によれば月齢によって地球上の生命活 近年米国の精神科医 Lieber, L.A. は満月の 動は影響を受け人の場合には満月や新月で攻 犯罪に及ぼす影響を調査し著書 41 撃的病的になるという また月経妊娠恋愛 に著している そのバイオタイド理論 biological セックスなど多くの生殖活動も影響を受けるとい tides theory によれば月と人間の行動 感情 う しかし人の場合には精神が安定している には関連があり月の作用により満干潮が生じる 人ほど影響を受けにくい傾向があるという そしてそれを実証するべく殺人事件生起件数 を調査した結果新月の直後と満月の直前には殺 年 月 27 日受理 The lunar cycle and homicide Statistical analysis of news paper reports 1 Chizuko MURAKAMI 日本橋学館大学リベラルアーツ学部 2 Yukio FURUHASHI 日本橋学館大学 年度卒業生 人事件が多いことを実証している 満月と狂気については17 年代から 8 年 代に民間伝承との関連から研究がなされている が近年てんかん発作と満月の関係などが科学 的に詳細に研究され結果はまだ一定しないが

2 月というよりは夜の明るさが影響している可能 夜の時間帯に人工的に強い光を浴びせると概 性 Baxendale 他8 を指摘する研究も現れ 日リズムの周期は延長し入眠のタイミングも遅 ている 他にも人間や動物の行動生理に及ぼす くなる その意味ではPC の夜間使用の際には 月の影響についての研究が現れてきている 魚を 照度に留意する必要がある 始めとした海洋生物を使った生理学的研究が明 体内時計 季節リズムや概日リズムなどの生体 暗と月齢を変数としてメラトニンを指標に実施 リズムをつくっているのが生物の 体内時計 されてもいる Rahman 他4Takemura 他 である 哺乳類の場合体内時計は脳の視床下部 つまり高度に精密化した科学的測度を の 視交叉上核 にある その 体内時計 の時 用いて月の影響を海洋生物の生理人の行動に 刻合わせをしているのが朝に目から入る光であ 関して新たな視点から研究しようという流れが出 る てきている これまでに知られている医学的知見についてま とめれば以下の様になろう 体内時計は外界のさまざまな事象の時間的変 化 同調因子 を手がかりとして内因性リズム の周期を 24 時間に微調整するとともに内因性 生体リズム baio-rhythm 生体リズムという リズムの位相と外界の時間の関係を調節する 同 のは地球の公転や自転に合わせた人体の生理的 調因子には①光による明暗②家庭 学校 会 なリズムのこと 人間だけでなく地球上の生物す 社 仕事 遊びなどの社会的因子③食事④身 べてが持つリズムで地球の公転に関係した 季 体的運動⑤温度 湿度 騒音 振動などの環境 節リズム と自転に関係した 概日リズム が 因子である ある 前者の例としては鳥の渡りやクマの冬眠 人間には朝の光は同調因子として作用し位 などが有名である ヒトの病気にも秋から冬にか 相前進反応を起こすことにより24 時間の環境 けて気分が落ち込んで うつ 状態となり過食 変化に生体リズムを同調させていると考えられて や過睡眠の症状がみられる うつ病 が知られて いる これらの外界の変化に生体リズムが同調で いる きない場合に睡眠障害日中の過度の眠気や慢 概日リズム circadian rhythm 地球の自転に 性疲労感集中困難などの症状が出現する 伴う昼夜 明暗 リズムによるのが約 24 時間周 そのうちでも体内時計に最も影響を受けるの 期の概日リズムで医学的にも重視されている が睡眠である 朝起きて目から太陽光が入ると このリズムの例では体温がある 体温リズムは 体内時計はその 1 時間後に眠りに入るよ 昼夜の明暗サイクルに一致して変化することがわ うに睡眠を促すメラトニンを脳の松果体から かっている 分泌し始める 1 年に米紙サイエンスに 体 またホルモンの分泌にもリズムがあり副腎 内時計 は脳内だけではなく皮膚などの細胞 皮質ホルモンは睡眠中の後半に分泌されまた にもあることを神戸大学の岡村均教授らのグ 成長ホルモンは深い睡眠中に分泌される さらに ループが動物実験で突き止めた 自律神経のうち交感神経は昼間に副交感神経は 夜間に働きが活発になるというリズムもある ヒ このように光刺激が生体に与える影響には看 トを含む昼光性生物の概日リズムは正確に 24 時 過できないものがある 光照射は現在ではう 間周期ではなくそれよりもやや長めとなってい つ病治療の光照射療法などにも応用されている る ヒトの周期は実際には約 2 時間だが朝に 電磁波影響の中でも光刺激は PC の夜間使用な 浴びる光や食事のタイミング職場や学校の就業 どで不眠や自律神経失調症状を誘導するものと 時間などの社会的要因によって24 時間周期で して影響力の強いものである 生活している 自然界では夜間に光るものは夜光作用をも

3 村上千鶴子 古橋幸男 月齢と殺人 新聞報道の統計学的検討 つ動植物と月明かりに限られている 月の照度は 犯行日が推定できる事件のみを扱った 7 年 太陽とは比べものにならないが暗闇の中では から 8 年の 2 年間で計 2 件の殺人事件が ひときわ目立つ 現代都市生活においては夜間 7 年から 8 年の 2 年間で計 件の でも明るい街並みや家庭の明るい照明PC 画 4 件の事件が対象となった 日本における年 面の光が我々に四六時中降り注いでいる 間殺人事件認知件数は年々僅かながら減少し ており 1 件前後 7 年 14 件 本研究の目的 本研究では殺人事件に関する 8 年 7 件7 年 件8 年 7 新聞報道をデータベースとして月齢と殺人の間 件 で推移している 今回の調査の報道件数自体 に統計学的に関連があるのかどうかを検証するこ は 各 2 年 間 で 年 は 42 件7 ととした その際殺人事件の態様も検討資料と 8 年 に は 4 件 と 年 間 殺 人 認 知 件 数 の するため同時に調査する 1 程度であったが犯行日が明確に特 方法 1 7 年 1 月 1 日から 8 年 月 1 日まで 定できる事件数は今回の月齢に関する調査では 2 年間で 2 件 件と実際の認知件数と比較 すると 7 余りの事件報道数であった の 2 年 間 群 お よ び 7 年 1 月 1 日から 8 年 月 1 日までの 2 年間 7 8 群 の計 4 年間の殺人事件報道記事に ついて朝日新聞関東版縮刷版を用いて月齢ご との殺人事件の件数について調査した 始めに 表 1 グループ別の月齢と殺人報道件数 グループ 計 1 新月 データ収集のカテゴリーを定めそれに合わせて 4 上弦 新聞報道を整理した 事件当時の月齢については 2 事件生起年月日から 月齢カレンダー を参照し 満月 下弦 を知るため容疑者の年齢階層殺害場所殺人 の動機殺害方法凶器容疑者 被害者関係に て算出した その際Lieber の調査結果と比較 するためにLieber と同様に月齢を 1 区分した 2 また本研究の 2 群の比較として 年間を 隔てて殺人の態様にどのような変化があったのか ついても調査した 使用統計 2 の両群の比較では χ2検定を用 いた 計算にはSPSS1.J を使用した 結果 Lieber の Florida 州 Miami-Dade 郡の調査 1 年間 87 件 では新月の直後と満月の直前に は殺人事件が多いがOhio 州 Cuyahoga 郡の調 査 年間 8 件 では新月の後満月の 1 月齢と殺人件数 後下弦の直後に殺人事件の件数が多くなってい 各 2 年間の殺人報道を調査し殺人の生起した る 本調査では新月の後満月と下弦の間下 時間を調査し月齢に直した上で上記 Lieber 弦の直後新月の直前でピークを形成している の区分に従って 1 区分ごとに報道件数を集計し Lieber の Florida の調査では新月から満月の たところ表 1 のようになった なお記事から ピークの間隙ではなだらかな変化を示しており

4 8 Miami-Dade 郡 7 Cuyahoga 郡 7-8 年群 7-8 年群 計 下弦 満月 上弦 新月 図 1 月齢と殺人生起に関する今回の調査と Lieber の調査結果の比較 Leaver 殺人認知件数本研究 殺人報道件数 満月から新月までのピークの間隙では急峻な波状 ここで使用された事件数は最大で の変化を示している それはおおまかには今回 年群 42 件 年群 4 件でありそ の調査の 4 年間の数でも見られる傾向であっ れぞれ実際の認知件数の.7. であった た Ohio 州の調査結果の図からは満月と下弦 文中に各カテゴリーごとの χ2 検定結果を示す の間でピークがないがおおむね同様の傾向がみ 検定にあたってはを除外した られた 全調査の傾向として上弦前から満月前 までの間に大きなピークはみられていない 容疑者の年齢階層 またより詳細にみると 年の月 容疑者の年齢階層では 年群では 齢ごとの推移でも上記と同様の傾向がみられた 代から 4 代の割合が多かったが現代は が 年の集計ではかなり異なった 代から 7 代の割合が増えている これは全国 プロフィールを示している 上弦の後に落ち込み 調査による犯罪の動向と合致している があるほかは月齢に関係なくほぼ一定の件数に 7-8 なっている 年群及び 年群両群 1.4. 間の殺人の態様変化 以下に殺人の態様について両群での割合を 図示する 実数値については付録データ参照 な お新聞記事報道からの網羅的な情報ではないた めカテゴリー別で数に相違が生じている 図 2 年齢階層別容疑者年齢の割合の比較

5 村上千鶴子 古橋幸男 月齢と殺人 新聞報道の統計学的検討 殺害場所 凶器 両群間の殺害場所の比較では殆ど相違はみら 凶器の比較では 年群では ひ も類 銃 が多かったが 年群の れなかった 現代では 棒類 が増えている χ2.4, 殺人の動機 p.1 両群間で比較したところ かっとなって トラブルから 容疑者に障害があった など が 年群で多かった 反対に 金銭 問題 厭世 が 年群で相対的に多 くみられたがが多かったので全体の傾向は 明言できない χ , p 㘃 ᚻ 㘃 ߘߩ ਇ 図 4 凶器の両群間の割合の比較 χ2.4, p 容疑者 被害者関係 容疑者と被害者の関係では 年群 が 友人関係 が多く 夫婦関係 の割合もや 図 殺人の動機の両群間の割合の比較 χ2 41.7, p.1 や多くなっている 年群では 親子 の割合が増加し 兄弟 親戚 も増えている χ2 2., p.1 殺害方法 7-8 殺害方法では両群間に有意な相違はなかった χ2., n.s ᄦᇚ ሶ ఱᒉᆌᆂ 4 2 ᚘ ή㑐ଥ ਇ 図 容疑者 被害者関係の両群間の割合の比較 χ2 2., p.1

6 以上をまとめると現代の殺人は 年前に 味で前半部と後半部の心理機制については両者 比べて容疑者の年齢階層では 代から 7 代 の間で共通するものがあるのではないだろうか の割合が増えて上昇している 動機については 健全な状態から徐々に損なわれる時には健全 かっとなって トラブルから 容疑者に障害 さを基盤にしているため大きな変動は起きにく 金銭問題 厭世 が があった などが下がり い しかし破綻した状態から健全に向けて回復 相対的に多くみられた 凶器の比較では ひも していく時には破綻がベースになるため不安 類 銃 が減少し現代では 棒類 が増え 定な気分を引きづっておりそれが事件生起に ている 容疑者と被害者の関係では 年前には 波を生じさせていると考えられる 潮の干満は 友人関係 が多く 夫婦関係 の割合もやや多 物理的な現象であるが満月に引っ張られて干潮 親子 の割合が増加し 兄 かったが現代では になるときとその引力が弱まって満潮になるとき 弟 親戚 の割合も少数ながら増えている とでは干満のリズムにも差があるのではないだ 考察 1 月齢ごとの事件生起件数の特徴 ろうか 人間行動の場合にはそれにホルモン分 泌や心理的要素が関わってくるためより複雑な リズムを刻むことになるとしても理解できる 今 回 の 調 査 で もLieber の 2 つ の 調 査 で も 新月前後満月前後に殺人事件が生起し易いこと が指摘された 新月から満月まではなだらかな増 2 年の報道殺人件数の他の統計 との相違について 減を示し満月から新月までは概ね急峻な波状の ここでまず指摘しなければならないのは報道 変化を示していた 新月から満月への変化は月 件数の予想外の少なさであろう ある程度の件数 の引力が徐々に高まる時期でありそれは漸増の が収集されなければ特徴としては析出しない可 形で人間への影響力を増す可能性を示している 能性が今回の調査で分かった 生物学的な要因以 一方満月から新月への変化は狂気の絶頂から 外の要素が増えるほど多変数の統制のためにも の減衰を意味しており狂気を引きずりながらそ 件数をある程度確保する必要があるテーマである の狂気が漸減していく時期であるが狂気の名残 ことが分かった また生体リズムに影響を与え はいまだ存在し 残り火に小さく火がつくように る要因のひとつに社会文化的な要因が挙げられて 行動化が生起しピークを何度か形成する可能性が いることを考えれば現代生活は生体リズムを 示唆される 障害し易く生体リズムの関与の低い犯罪行動が 狂気とは必ずしも整合しないが大うつ病エピ ソードでは 患者の気分の波が大きく落ち込む時 落ちはじめの前半は徐々に気分が沈み最低部 増加していることも考えられる これを実証するためにはより詳細な調査が必 要になろう に達したときには動くこともできなくなる そ そこで実施した調査結果が結果 2 であるが こから徐々に回復していくときには最低部での それによると現代の殺人は 年前に比べて 気持ちを引きずりながら徐々に動けるようにな 容疑者の年齢階層が上がり動機も激情に駆られ るので自殺の危険はむしろ後半に大きいといわ てというよりも金銭問題厭世が増えている 容 れている 行動化の可能性はピークを除けば 疑者の障害に関しては治療がいきわたりつつあ 後半期にあると考えられる 殺人行動と抑うつで ることも減少の要因であるだろう 凶器の比較で は行動化に関しては正反対の側面があるが攻撃 は現代ではバットなどの棒類が増えている 性の亢進と捉えればうつによる自殺行動は自己 容疑者と被害者の関係では親子の割合が増加し に対する攻撃性が亢進した状態であり殺人は他 兄弟親戚も少数ながら増えており家庭がもは 者に対する攻撃性が亢進した状態である その意 や避難所であるよりも殺害の生起する危険な場所

7 村上千鶴子 古橋幸男 月齢と殺人 新聞報道の統計学的検討 になっていることを示唆している 今後は調査年数を増やした研究が期待される 現代の家族生活はそれ自身がストレス要因に がそれとは別に一般人を対象に生化学 生 なっておりその中で長時間を過ごす家族成員は 理学的指標と攻撃性尺度得点の月齢ごとの比較研 現代社会のストレス増加とともに安らぎの場所 究も基礎研究として興味深い 人間行動の場合に もなく体調を壊すことになるようである そのよ は複雑で多様な要因が関わっておりより原初的 うな状況の中では生体リズムも概日リズムも正 単純な行動に注目する必要があるだろう しく刻まれなくなっているとしても不思議はない 以上みてきたようにこれまで神秘と考えられ ていた現象も精緻な測定機器の開発や基礎理論 認知件数と報道件数の解離について の整備により科学的な視点から解明されていく 今回の調査結果は殺人事件認知件数と比較す 可能性が高い その際それを導くのは現象学 ると 7 余りの事件数であった 実際の事件数と 的記述であり客観的かつ正確な調査であろう はかけ離れているため朝日新聞報道局に問い合 その意味では本研究のような民間伝承に関する実 わせたところ全国の事件を網羅しているわけで 証的研究も科学の進歩に貢献できるのではないだ はなく関東版では関東で生起した事件が中心に ろうか 迷信と片付けてしまう前に現象の因果 なることその時の重要事件に合わせて紙面が振 や関連を真摯に検討する姿勢が科学の進歩には不 り分けられるため必ずしも毎日均等に殺人報道 可欠なのである がなされるわけではないこと縮刷版に編集しな なおこの研究は学生の卒業論文の調査結果 おすときに再編集がなされてそこで割愛される データを用いて筆頭著者が先行研究の追加とま 記事もあることなどが分かった また新聞報道 とめ直し結果の整理および医学的精神病理 を用いているため正確な犯行時刻を同定するこ 学的な考察を加えたものである よって本学紀 とができる事件数は必然的に減少する 恣意的 要資料として当該卒業論文作成学生を共著者と な割愛削除ではない 本研究の目的を考える して提出する と必ずしもランダムサンプリングである必要も なくまた目的に合わせた意図的な操作もなされ ておらずかつその情報源が明示されているの で時と発行場所を特定した全数調査であるとみ なせば意義は損なわれないと考える Liever の 先行研究のように地方の一検視官の全数記録 データや検察警察などの公的記録などを用いて 殺人事件の詳細を入手できない場合には新聞報 道をデータベースにすることはあり得べきひと つの選択肢であると考える また図 1 をみても 明らかなように2 年間よりも 4 年間のの方 が事件発生件数のプロフィールの特徴が明らか になっている これは事例数が増えるほど月齢 ごとの事件生起件数の特徴が明らかになる可能性 を示唆している 年間の詳細な報道件数の希少さ を補う一手段としてLieber のように 年間 年間の事例を集計すれば特徴がより明確に 参考文献 1 朝 日 新 聞 縮 刷 版 7 年 1 月 月 8 朝日新聞出版局 2 朝 日 新 聞 縮 刷 版 8 年 1 月 月 朝日新聞出版局 朝 日 新 聞 縮 刷 版 7 年 1 月 月 8 朝日新聞出版局 4 朝 日 新 聞 縮 刷 版 8 年 1 月 月 朝日新聞出版局 こよみのページ 月齢カレンダー 志賀勝 人は月に生かされている 中央 公論社 東京 7 法務省法務総合研究所 平成 年版犯罪白書. 12 佐伯出版 8 法務省法務総合研究所 平成 1 年版犯罪白書. 8 佐伯出版 法務省法務総合研究所 平成 年版犯罪白書. 佐伯出版 法務省法務総合研究所 平成 21 年版犯罪白書. なる可能性がある

8 Rahman MS, Kim BH, Takemura A, Park CB, 佐伯出版 Lieber, L.A. 月の魔力 藤原正彦 藤原美子 共訳 4 東京書籍 東京 Lieber, L.A. 増補版 月の魔力 藤原正彦 藤原美子共訳 1 東京書籍 東京 Lee YD. Influence of light-dark and lunar cycles on the ocular melatonin rhythms in theseagrass rabbitfish, a lunar-synchronized spawner. J Pineal Res. 4 ;7(2):2-8. Baxendale S, Fisher J. Moonstruck. The effect 1 Takemura A, Rahman MS, Park YJ. External and of the lunar cycle on seizures. Epilepsy Behav. internal controls of lunar-related reproductive 8 Oct;():4-. Epub 8 Jul. rhythms in fishes. J Fish Biol. ;7(1):7-2.

9 村上千鶴子 古橋幸男 月齢と殺人 新聞報道の統計学的検討 資料データ 件数 容疑者年齢 殺害方法 歳未満 刺殺 代 絞殺 2 代 7 1 撲殺 1 8 代 7 放火殺人 代 7 4 射殺 8 代 2 その他 代 代 代 凶器 刃物 8 ひも類 72 銃 代 4 計 8 犯行場所 素手 24 1 被害者宅 棒類 容疑者宅 1 その他 42 店内 路上 84 4 その他 計 容疑者被害者関係 夫婦 親子 82 7 殺人の動機 兄弟姉妹 激昂 28 親戚 金銭 1 友人 強盗 4 2 知人 1 71 被害者の病苦 1 1 無関係 怨恨 7 8 ストレス 42 4 厭世 トラブル 8 容疑者に障害 7 その他

, 2008 * Measurements of Sleep-Related Hormones * 1. * 1 2.

, 2008 * Measurements of Sleep-Related Hormones * 1. * 1 2. 46 2 169 176, 2008 * Measurements of Sleep-Related Hormones * 1. * 1 2. 170 生体医工学 46 巻 2 号 2008 年 4 月 復睡眠を組みあわせた実験が行われてきた 図 2 はこのよ であるグレリンも GH の分泌を促進する 夜間にグレリン うな実験によって得られた成長ホルモン GH コルチゾ は上昇し ソマトスタチンは低下する

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研究の背景社会生活を送る上では 衝動的な行動や不必要な行動を抑制できることがとても重要です ところが注意欠陥多動性障害やパーキンソン病などの精神 神経疾患をもつ患者さんの多くでは この行動抑制の能力が低下しています これまでの先行研究により 行動抑制では 脳の中の前頭前野や大脳基底核と呼ばれる領域が 報道関係者各位 平成 30 年 11 月 8 日 国立大学法人筑波大学 国立大学法人京都大学 不適切な行動を抑制する脳のメカニズムを発見 ~ ドーパミン神経系による行動抑制 ~ 研究成果のポイント 1. 注意欠陥多動性障害やパーキンソン病などで障害が見られる不適切な行動を抑制する脳のメカニズムを発見しました 2. ドーパミン神経系に異常が見られる精神 神経疾患では行動の抑制が困難になりますが 本研究はドーパミン神経系が行動抑制に寄与するメカニズムを世界に先駆けて明らかにしました

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