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1 経済産業省委託事業 平成 29 年度化学物質安全対策 ( 難水溶性物質の対水溶解度測定のあり方及び第一種特定化学物質含有製品等の安全性に関する調査 ) 報告書 平成 30 年 3 月株式会社住化分析センター

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3 - 目次 - はじめに Ⅰ 難水溶性物質の対水溶解度測定のあり方に関する検討 検討背景および目的 使用試薬 難水溶性物質の選定 使用試薬一覧 試験方法 フラスコ法 カラム溶出法 LC-MS/MS 測定条件の最適化 検出条件の検討 LC 条件の検討 対水溶解度試験結果および考察 フラスコ法 結果概要 結果詳細および考察 カラム溶出法 結果概要 結果詳細および考察 フラスコ法対カラム溶出法 結果 考察 難水溶性物質の対水溶解度測定の検討に関するまとめ 対水溶解度の実測値と予測値の比較に係る検討 謝辞

4 Ⅱ 第一種特定化学物質含有製品等安全性調査 検討背景及び目的 Ⅱ-1. ペンタクロロフェノール又はその塩若しくはエステル 調査内容 調査対象物質 調査対象製品 調査方法 標準物質類 試薬 器具類 含有試験 使用機器 測定条件 検量線 同定と定量 同定 定量下限値 調査結果 参考文献 II-2. ペルフルオロ ( オクタン-1-スルホン酸 ) 又はその塩 調査内容 調査対象物質 調査対象製品 調査方法 標準物質類 試薬 器具類 含有試験 機器分析 使用機器 測定条件 検量線 同定と定量 同定 定量 調査結果 参考文献

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7 はじめに 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律( 以下 化審法 ) は 工業用の化学物質が製造 輸入された後に環境を経由して 人及び動植物に対して長期的な影響を未然に防止することを目的としている 化審法では 上市前の新規化学物質について 分解性 蓄積性 人健康影響 生態影響等に関して実施された試験成績等から審査 判定を行っている 蓄積性の審査 判定に用いられる濃縮度試験の実施に当たっては その物質の対水溶解度の把握が重要である また 化審法では難分解性 高蓄積性 人又は高次捕食動植物への毒性のある化学物質である場合に 第一種特定化学物質 に指定し 製造輸入を原則禁止するとともに第一種特定化学物質の特定用途以外での使用禁止 第一種特定化学物質を含有した製品で化審法施行令 ( 政令 ) で指定した製品の輸入禁止等の措置を講じている 本事業は新規化学物質のうち 特に対水溶解との測定が困難な難水溶性物質について 測定のあり方を検討するとともに 第一種特定化学物質等による環境への影響を未然に防止しているかを確認するために 試買検査による製品中における第一種特定化学物質の含有実態等についての調査を行った - 1 -

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9 Ⅰ 難水溶性物質の対水溶解度測定のあり方に関する検討 - 3 -

10 - 4 -

11 Ⅰ 難水溶性物質の対水溶解度測定のあり方に関する検討 - 目次 - 1. 検討背景および目的 使用試薬 難水溶性物質の選定 使用試薬一覧 試験方法 フラスコ法 カラム溶出法 LC-MS/MS 測定条件の最適化 検出条件の検討 LC 条件の検討 対水溶解度試験結果および考察 フラスコ法 結果概要 結果詳細および考察 カラム溶出法 結果概要 結果詳細および考察 フラスコ法対カラム溶出法 結果 考察 難水溶性物質の対水溶解度測定の検討に関するまとめ 対水溶解度の実測値と予測値の比較に係る検討 謝辞

12 - 6 -

13 1. 検討背景および目的化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 ( 以下 化審法 ) は 工業用の化学物質が製造 輸入された後に環境を経由して 人及び動植物に対して長期的な影響を未然に防止することを目的としている 化審法では 上市前の新規化学物質について 分解性 蓄積性 人健康影響 生態影響等に関して実施された試験成績等から審査 判定を行っている 蓄積性の審査 判定に用いられる濃縮度試験では 対水溶解度を元に試験水の濃度が設定されるため その物質の対水溶解度の把握が重要である 対水溶解度の測定法としては OECD ( Organisation for Economic Co-operation and Development: 経済協力開発機構 ) によるテストガイドライン No.105( 以下 TG105) が広く知られている この TG105 には 2 つの試験法 ( フラスコ法 カラム溶出法 ) が掲載されており 物質の対水溶解度により いずれかを選択することとされている フラスコ法は 対水溶解度 10 mg/l を超える物質に カラム法は 10 mg/l よりも対水溶解度が低い物質への適用が定められている このような背景の中 近年 化学工業業界をはじめとする日本の工業会が 汎用化学品から高機能化学品にシフトしているため 有害性 ( 生態毒性 ヒト健康 ) 試験だけでなく 対水溶解度試験の実施が困難な物質が出てきている 例えば液晶性を示す材料 ( 以下 液晶材料 ) のような難水溶性の物質は TG105 に従うとカラム溶出法を用いる必要があるが カラム溶出法は 専用の設備が必要であり並行処理が困難であること 安定的な結果を得るまでに時間がかかること それらが原因となり試験費用が高額となることなどが課題となっている 一方でフラスコ法は 操作は簡便で複数検体の並行処理が可能であるものの 難水溶性の固体物質への適用を考えた場合には 微分散したものを評価してしまう懸念がある そこで本業務では 対水溶解度が 10 mg/l より低い難水溶性物質について フラスコ法とカラム溶出法の両者を用いて試験を行い かつ それぞれの試験法内で作業条件を変更することにより 得られる結果に影響する要因解析を行い 難水溶性物質の対水溶解度測定のあり方について検討することを目的とする - 7 -

14 2. 使用試薬 2.1 難水溶性物質の選定本検討に用いる難水溶性物質を市販品の中から選定した 物質種としては 現在 ディスプレイ用途等で広く使用されている液晶材料を選択した 表 Ⅰ.1 に一覧を示す これら アゾキシベンゼン 炭酸エステル ビフェニルおよびその類縁体 フェニルエステル等の液晶材料の中から 最も水溶解度の物性予測値が低く 難水溶性を示すことが予想された (R)-1-Phenyl-1,2-ethanediyl Bis[4-(trans-4-pentylcyclohexyl)benzoate]( 試薬 No.1) を用い 検討を行うこととした 表 Ⅰ.1-1 候補試薬の一覧 No. 化合物名称構造式 / 組成式質量溶解度 1 (R)-1-Phenyl-1,2-ethanediy l Bis[4-(trans-4-pentylcycloh exyl)benzoate] C 44 H 58 O 4 Sparingly Soluble ( g/l) 2 1,4-Bis[4-(3-acryloyloxypro poxy)benzoyloxy]-2-methyl benzene C 33 H 32 O 10 Sparingly Soluble ( g/l) 3 (R)-2-Octyl 4-[4-(Hexyloxy)benzoyloxy ]benzoate C 28 H 38 O 5 Sparingly Soluble ( g/l) 4 4-n-Octyloxyphenyl 4-Pentylbenzoate Sparingly Soluble ( g/l) C 26 H 36 O Butoxyphenyl 4-Pentylbenzoate Sparingly Soluble ( g/l) C 22 H 28 O 3 質量溶解度は Advanced Chemistry Development(ACD/Labs) Software V11.02 ( ACD/Labs を用いて計算された 25 における水溶解度の予測物性値であり Scifinder(CAS;division of American Chemical Society) より入手した情報である - 8 -

15 表 Ⅰ.1-2 候補試薬の一覧 No. 化合物名称構造式 / 組成式質量溶解度 6 4-Octylphenyl Salicylate Sparingly Soluble ( g/l) C 21 H 26 O Cyanophenyl 4-(3-Butenyloxy)benzoate Sparingly Soluble ( g/l) C 18 H 15 NO 3 8 Amyl 4-(4-Ethoxyphenoxycarbonyl) phenyl Carbonate Sparingly Soluble ( g/l) C 21 H 24 O 6 9 Butyl 4-[(4-Methoxy -benzylidene)amino]cinnamate Sparingly Soluble ( g/l) C 21 H 23 NO Methoxyphenyl 4-(3-Butenyloxy)benzoate Sparingly Soluble ( g/l) C 18 H 18 O 4 質量溶解度は Advanced Chemistry Development(ACD/Labs) Software V11.02 ( ACD/Labs を用いて計算された 25 における対水溶解度の予測物性値であり Scifinder(CAS;division of American Chemical Society) より入手した情報である - 9 -

16 2.2 使用試薬一覧 2.1 にて選定した液晶材料および本検討で用いたそのほかの試薬について 一覧を表 2 に示す 表 Ⅰ.2 使用試薬の一覧試薬名 メーカー 等級 (R)-1-Phenyl-1,2-ethanediyl 純度 (HPLC) Bis[4-(trans-4-pentylcyclohexyl) 東京化成工業株式会社 :99.9 area% benzoate] 超純水 MQ Advantage ( メルク株式会社 ) により製造 比抵抗値 18MΩ 以上 TOC 10ppb 以下 ヘキサン 和光純薬工業株式会社 濃縮 300 アセトン 和光純薬工業株式会社 高速液体クロマトグラフ用 酢酸ナトリウム 和光純薬工業株式会社 試薬特級

17 3. 試験方法 3.1 フラスコ法 手法概要 フラスコの中で水と被検物質を攪拌しながら 温度を上げた水に被検物質を溶解させ 飽和に達したところで試験温度まで冷却し 試験水を分析する方法である TG105 において 10 mg/l を超える対水溶解度を示す物質を対象とした手法とされている 実験内容 2.1 にて選定した難水溶性物質について 本来適用が推奨されるカラム溶出法 ( 詳細は 3.2 項に述べる ) との比較として フラスコ法を用いて評価した このとき TG105 には明記されていないが 各試験所で任意に実施されることが予想される工程のうち 平衡化後の溶解液の (1) 分取工程および (2) ろ過工程について それぞれ条件を変更し 実験を行った 試験全体フローを図 Ⅰ.1 に示す 図 Ⅰ.1 に従って難水溶性物質の飽和溶液を調製し 調製液をアセトンで希釈後に液体クロマトグラフ-タンデム型質量分析装置 (LC-MS/MS) にて測定した ( 測定条件の最適化については 4 項に示す ) なお TG105 においては飽和予想量の 5 倍の濃度となるように試料量と水の量を設定することとされているが 本試料の対水溶解度は非常に低く 5 倍の濃度での試験は物理的に困難であったため 10 mg の試料量に対して 50 ml の水を添加することとした また それぞれの試験の再現性を確認するため 各初期平衡化温度につき n=3 ずつの処理を行った 図 Ⅰ.1 フラスコ法の試験全体フロー 図 Ⅰ.1 のフローのうち (1) 分取工程の検討においては シリンジを用いて透明相を吸入した後

18 不溶解分がシリンジ針表面に付着する現象を利用し ( 当該材料は水よりも比重が小さいため 遠心分離後も水に浮く状態となる ) シリンジ針を外して移液する作業( 以下 手技 Good) シリンジ針を外さず移液する作業 ( 以下 手技 Bad) の 2 条件で 試験を実施した 試験イメージを図 Ⅰ.2 に示す なお本検討では 作業性等を考慮し フラスコの代わりにガラス試験管を用いて試験を実施した 図 Ⅰ.2 透明相分取時の移液操作のイメージ写真 ( 左 : 透明相の吸入時の様子 右 : 透明相吸入後のシリンジ針の様子 ) また (2) ろ過工程の検討においては 手技 Good および手技 Bad の両方の分取液について ろ過を実施せずにそのまま測定 ( 以下 ろ過なし ) 2 種類のポアサイズ (0.45 μm 0.2 μm) のシリンジフィルターを用いてろ過を行った後に測定 ( 以下 ろ過あり ) の計 3 条件を それぞれ実施した ろ過フィルターには 親水性の PTFE フィルターを用いた

19 3.2 カラム溶出法 手法概要 ガラスビーズ等の担体に被検物質をコーティングし 専用のカラムにそのビーズを充填して水で溶出する方法である TG105 において 10 mg/l 未満の対水溶解度を示す物質を対象とした手法とされている 実験内容 2.1 にて選定した難水溶性物質について ろ過工程における条件を変更し 実験を行った 試験全体フローを図 Ⅰ.3 に示す 図 Ⅰ.3 に従って難水溶性物質の飽和溶液を調製し 調製液をアセトンで希釈後に LC-MS/MS にて測定した ( 測定条件の最適化については 4 項に示す ) TG105 には用いる材料量に関する詳細な記載はないため 試料が溶媒に十分溶解する濃度として 試料量 50 mg に対して有機溶媒 ( ヘキサン ) 量 25 ml を用いて試験を行った カラムの作成方法は TG105 では 2 手法が記載されているが 本検討ではフロー中の *2 の方法で実施した 図 Ⅰ.3 カラム溶出法の試験全体フロー なお カラム法では 5 連続分画の測定値が安定した時点 (±30% 以内 ) を対水溶解度として採用することとなっているため 本検討では安定した値が得られるまでの各分画を採取 測定し続けた また 安定した値が得られた後に カラムへの水の通液速度を半分に落とし 同様の試験を行うことにより 初期速度の試験液中での物質の飽和を確認した

20 4. LC-MS/MS 測定条件の最適化 概要 各処理法にて得られた飽和溶液中の難水溶性物質の測定には LC-MS/MS を用いた 通常 本物質の予測値が示すほどの低濃度 (parts per trillion:ppt レベル ) を評価するためには 処理液の濃縮作業が必要となるが 工程の増加による分析精度の悪化を避けるため 可能な限り高感度で測定可能な LC-MS/MS 条件を検討した 4.1 検出条件の検討難水溶性物質 g を 5 ml のヘキサンに溶解し 1 µg/ml の標準溶液を調製した この溶液を用いて LC-MS/MS 測定における各種検出パラメータの最適化を行い 最も高感度に測定が可能な条件を設定した 最適化条件を以下に示し マススペクトルおよび MS/MS の推定構造を図 Ⅰ.4 に示す <MS 最適化条件 > 装置名 : API4000(ABSciex 社製 ) イオン化法 : ESI positive 測定モード : MRM MS/MS 設定 : > MS2 (673.22) CE (25): 26 MCA scans from Sample 1 (TuneSampleName) of R ESI Da_InitProduct_Pos.wiff (Turbo Spray) Max. 1.5e6 cps. 1.5e6 1.5e6 1.4e [M-393] + [M+Na] + 1.3e6 1.2e e6 1.0e e5 Intensity, cps 8.0e5 7.0e5 6.0e5 5.0e5 4.0e5 3.0e e5 1.0e m/z, Da 図 Ⅰ.4 マススペクトルと MS/MS 推定構造

21 4.2 LC 条件の検討 4.1 と同様に調製した標準溶液を用いて LC 条件を検討した 検出器の MS/MS 条件は 4.1 項に記載の条件を用いた 最適化条件を以下に示し 得られたクロマトグラムの一例を図 Ⅰ.5 に 複数の濃度水準の標準溶液を用いた検量線を図 Ⅰ.6 に示す 結果より 表 Ⅰ.1 の物性予測値が示す g/l レベルの評価を 濃縮なしで実施できる高感度測定条件を確立できた <LC 最適化条件 > 装置 : LC20AD( 島津製作所社製 ) カラム : SUMIPAX ODS Z-CLUE 2µm 2mmi.d. 30mm カラム温度 : 40 移動相 : 0.2 mmol/l 酢酸ナトリウム水溶液 : アセトン (5:95) 流量 : 0.4 ml/ 分 注入量 : 50 µl または 80 µl XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 100 (STD1pg/mL) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spra... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.5 クロマトグラムの一例 ( 標準溶液 ; g/l)

22 2.00E E+05 面積値 1.20E E+04 y = x R² = E E 濃度 (10-6 g/l) 6.00E E+03 面積値 4.00E E E+03 y = x R² = E E 濃度 (10-9 g/l) 図 Ⅰ.6 検量線の一例 ( 上 : 高濃度領域 下 : 低濃度領域 )

23 5. 対水溶解度試験結果および考察 5.1 フラスコ法 結果概要フラスコ法による試験結果を以下の図表に示す なお 希釈測定の再現性を確認するために それぞれの初期平衡化温度の n=1 処理液のみ 希釈測定を 2 回ずつ行った 目視による測定液の確認においては いずれも不溶解分は確認されなかった 表 Ⅰ.3 : 初期平衡化 24 時間の n=3 結果 表 Ⅰ.4 : 初期平衡化 48 時間の n=3 結果 表 Ⅰ.5 : 初期平衡化 72 時間の n=3 結果 図 Ⅰ.7 : 初期平衡化 時間の各 n=3 結果 ( 各 n=1 の希釈測定結果 ) 図 Ⅰ.8 : クロマトグラムの一例 結果より フラスコ法による処理液中の難水溶性物質濃度は 10-3 ~10-6 g/l 台の値を示した この結果は 表 Ⅰ.1 に示す物性予測値 ( g/l) よりもはるかに高い値であった 結果詳細および考察 1ろ過による差まず ろ過有無による差を見ると ( 図 Ⅰ.7-1) ろ過を行わない場合には 手技やろ過フィルターサイズによらず ろ過を行う場合よりも高い値を示した これは 透明液の分取時にシリンジ針を外す注意を払ったとしても 処理液中には 0.45 μm 以上の不溶解粒子が存在し ろ過作業によりそれらが除去されたことが示唆されていると考えられる 次に ろ過フィルターサイズによる差に着目すると ( 図 Ⅰ.7-2) いずれの処理液においてもフィルターサイズによる対水溶解度の差は確認されなかった この結果から 0.2 μm から 0.45 μm の範囲の粒子等の固体状の不溶解物は少ないことが示唆された 以上の結果から 不溶解物として飽和溶液液中に存在すると考えられる固体不溶分の除去には 0.45 μm 以下のろ過作業が有効であることが確認された ただし試験に用いる材料のサイズや処理後の凝集サイズ等により 有効なフィルター径は試験ごとに異なることが予想される 2 手技による差各処理液において 手技の差を確認すると ( 表 Ⅰ.3~5) ろ過を行った処理液は手技による差が見られない結果が得られた 一方で ろ過を行わない場合には 手技による対水溶解度の差が示唆されたが 必ずしも手技 Good 条件が低い値を示すとは限らないことがわかった ここで 希釈測定の再現性結果に着目すると ( 表 Ⅰ.3-1 表 Ⅰ.4-1 表 Ⅰ.5-1) ろ過を行わない場合には 手技によらず希釈測定の再現性が得られないことがわかる ろ過後の希釈測定はいずれも良好な再現性を示していることから ろ過なしで見られるバラツキは 分析作業で発生した希釈誤差等ではなく 溶液自体の不均一性に起因している可能性が高いと考えられる つまり ろ過なしの溶液中には 0.45 μm 以上の不溶分が多量に存在するため 希釈時の溶液採取が均

24 一に行われなかったものと推測する 以上の結果から 透明相の分取時にシリンジ針を外す作業を行ったとしても ( 手技 Good) 不溶解分として存在すると考えられる固体不溶分の飽和溶液中への混入は 十分に防ぐことができなかったことが示唆される 3 並行処理の再現性各初期平衡化時間におけるそれぞれの n=3 の結果を比較すると ( 表 Ⅰ.3-1 と 3-2 と 3-3 表 Ⅰ.4-1 と 4-2 と 4-3 表 Ⅰ.5-1 と 5-2 と 5-3) 同じ作業を並行して実施したにも関わらず n=3 分析結果にバラツキが見られた このバラツキはろ過を行った場合にも見られていることから 0.2 μm 以下のサイズの物質量についても 両者に差があることが示唆された 4 初期平衡化時間による差 TG105 においては 初期平衡化時間を変えても値が変わらないことを確認することとなっている 今回の結果において初期平衡化時間の差を確認すると ( 図 Ⅰ.7) 各対水溶解度測定値は一定にはなっておらず 初期平衡化時間との相関も見られない ただし 3で述べたように 同じ初期平衡化時間の試験においても並行処理の再現性が悪いため 本検討結果による初期平衡化時間の安定性については 言及することはできない

25 表 Ⅰ.3-1 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 24 時間 ): 処理液 n=1 目項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm 0.45 μm ろ過なし n= n= n= n= n= n= 表 Ⅰ.3-2 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 24 時間 ): 処理液 n=2 目 項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm n= μm n= ろ過なし n= 表 Ⅰ.3-3 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 24 時間 ): 処理液 n=3 目 項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm n= μm n=1 5 5 ろ過なし n=

26 表 Ⅰ.4-1 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 48 時間 ): 処理液 n=1 目項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm 0.45 μm ろ過なし n= n= n= n= n= n= 表 Ⅰ.4-2 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 48 時間 ): 処理液 n=2 目 項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm n= μm n= ろ過なし n= 表 Ⅰ.4-3 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 48 時間 ): 処理液 n=3 目 項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm n= μm n= ろ過なし n=

27 表 Ⅰ.5-1 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 72 時間 ): 処理液 n=1 目項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm 0.45 μm ろ過なし n=1 7 7 n=2 7 7 n=1 7 7 n=2 8 7 n= n= 表 Ⅰ.5-2 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 72 時間 ): 処理液 n=2 目 項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm n= μm n= ろ過なし n= 表 Ⅰ.5-3 フラスコ法による評価結果 ( 初期平衡化 72 時間 ): 処理液 n=3 目 項目対水溶解度 ( 10-6 g/l) 希釈測定数ろ過条件手技 Good 手技 Bad 0.2 μm n= μm n= ろ過なし n=

28 図 Ⅰ.7-1 フラスコ法による評価結果 ( 全体 ) 図 Ⅰ.7-2 フラスコ法による評価結果 ( ろ過あり結果のみ )

29 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 23 (STD 0 ATW 1/1) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo... Max cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-1 試薬ブランク ( 水 / アセトン =1/1) のクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 28 (STD 10ppb AT/W 1/1) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (T... Max. 3.7e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-2 標準溶液 ( g/l) のクロマトグラム

30 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 34 (3) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smooth... Max. 3.0e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-3 初期平衡化時間 24 時間 手技 Good 0.2 µm ろ過のクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 33 (2) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smooth... Max. 3.0e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-4 初期平衡化時間 24 時間 手技 Good 0.45 µm ろ過のクロマトグラム (n=1)

31 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 11 (1 (2dil) 10dil) of keisansyo Flask 0122 (2dil) 10dil.wiff (Turbo... Max. 6.0e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-5 初期平衡化時間 24 時間 手技 Good ろ過なしのクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 37 (6) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smooth... Max. 2.9e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-6 初期平衡化時間 24 時間 手技 Bad 0.2 µm ろ過のクロマトグラム (n=1)

32 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 36 (5) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smooth... Max. 3.2e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-7 初期平衡化時間 24 時間 手技 Bad 0.45 µm ろ過のクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 12 (4 (2dil) 10dil) of keisansyo Flask 0122 (2dil) 10dil.wiff (Turbo... Max. 8.8e4 cps. 9.0e e4 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 Intensity, cps 5.0e4 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-8 初期平衡化時間 24 時間 手技 Bad ろ過なしのクロマトグラム (n=1)

33 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 69 (27) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smoot... Max. 5.9e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-9 初期平衡化時間 48 時間 手技 Good 0.2 µm ろ過のクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 68 (26) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smoot... Max. 5.9e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-10 初期平衡化時間 48 時間 手技 Good 0.45 µm ろ過のクロマトグラム (n=1)

34 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 18 (25 (2dil) 10dil) of keisansyo Flask 0122 (2dil) 10dil.wiff (Turb... Max. 3.4e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-11 初期平衡化時間 48 時間 手技 Good ろ過なしのクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 78 (36) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smoot... Max. 5.8e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-12 初期平衡化時間 48 時間 手技 Bad 0.2 µm ろ過のクロマトグラム (n=1)

35 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 77 (35) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smoot... Max. 5.7e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-13 初期平衡化時間 48 時間 手技 Bad 0.45 µm ろ過のクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 21 (34 (2dil) 10dil) of keisansyo Flask 0122 (2dil) 10dil.wiff (Turb... Max. 2.2e5 cps. 2.2e e5 2.0e5 1.9e5 1.8e5 1.7e5 1.6e5 1.5e5 1.4e5 1.3e5 Intensity, cps 1.2e5 1.1e5 1.0e5 9.0e4 8.0e4 7.0e4 6.0e4 5.0e4 4.0e4 3.0e4 2.0e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-14 初期平衡化時間 48 時間 手技 Bad ろ過なしのクロマトグラム (n=1)

36 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 104 (51) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smo... Max. 1.1e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-15 初期平衡化時間 72 時間 手技 Good 0.2 µm ろ過のクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 103 (50) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smo... Max. 1.1e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-16 初期平衡化時間 72 時間 手技 Good 0.45 µm ろ過のクロマトグラム (n=1)

37 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 25 (49 (2dil) 10dil) of keisansyo Flask 0122 (2dil) 10dil.wiff (Turb... Max. 3.4e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-17 初期平衡化時間 72 時間 手技 Good ろ過なしのクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 113 (60) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smo... Max. 1.2e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-18 初期平衡化時間 72 時間 手技 Bad 0.2 µm ろ過のクロマトグラム (n=1)

38 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 112 (59) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smo... Max. 1.2e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e4 Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-19 初期平衡化時間 72 時間 手技 Bad 0.45 µm ろ過のクロマトグラム (n=1) XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 111 (58) of keisansyo Flask 0119 (2dil).wiff (Turbo Spray), Smo... Max. 5.1e4 cps. 8.0e4 7.5e4 7.0e4 6.5e4 6.0e4 5.5e4 5.0e Intensity, cps 4.5e4 4.0e4 3.5e4 3.0e4 2.5e4 2.0e4 1.5e4 1.0e Time, min 図 Ⅰ.8-20 初期平衡化時間 72 時間 手技 Bad ろ過なしのクロマトグラム (n=1)

39 5.2 カラム溶出法 結果概要カラム溶出法による試験結果を以下の図表に示す 目視による測定液の確認においては いずれも不溶解分は確認されなかった 表 Ⅰ.6 : カラム速度 25 ml/ 時間の結果 ( 丸め値 ) 表 Ⅰ.7 : カラム速度 12.5 ml/ 時間の結果 ( 丸め値 ) 図 Ⅰ.9 : カラム速度 25 ml/ 時間の傾向グラフ ( 生値 ) 図 Ⅰ.10 : カラム速度 12.5 ml/ 時間の傾向グラフ ( 生値 ) 図 Ⅰ.11 : カラム速度の違いによる比較 ( 生値 ) 図 Ⅰ.12 : クロマトグラムの一例 結果より フラスコ法による処理液中の難水溶性物質濃度は g/l であった この結果は 表 Ⅰ.1 に示す物性予測値 ( g/l) に近い値であった 結果詳細および考察 1ろ過有無の差カラム通液速度 25 ml/ 時間で試験を行ったときの試験結果の傾向を見ると ( 図 Ⅰ.9) ろ過を行わなかった場合には ろ過を行ったときと比較して 1 分画目から 90 分画目までのほぼすべての分画において 高い値を示すことが分かった これは カラムにコーティングした物質が 不溶解状態の固体として剥がれ落ち 各分画に混入しているためであると考えられ ろ過によりそれらが除去されたものと考えられる 2ろ過ありでの分画の安定性ろ過を行った場合には およそ 20 分画目までは徐々に減少しながら 10-8 g/l 台の結果を示した その後 非常に緩やかな減少傾向を示し 55 分画目から本試験で最終分画にあたる 90 分画目までの間で 10-9 g/l 台で安定した ( 図 Ⅰ.9) TG105 においては 5 連続分画の測定値が安定した時点 (±30% 以内 ) を対水溶解度として採用することとなっている 本試験内でこの基準内が確認されたのは 66 分画目から 70 分画目の 5 連続分画のみであり その際の値は g/l であった 3カラム通液速度を落とした評価 12で結果を述べた試験に引き続き カラムに通液する水の速度を 12.5 ml/ 時間に落として追加試験を行った結果においても ( 図 Ⅰ.10) 25 ml/ 時間の試験時と同様にろ過を行わない場合には高い値を示した 試験は 25 ml/ 時間の開始から述べ 4 週間以上経過しているが カラムに長期にわたり水を通液させたとしても ガラスコーティングからの剥がれ落ちが発生している可能性が示唆された ろ過ありの結果については いずれの分画も 10-9 g/l 台の値が得られた TG105 基準内の 5 連

40 続分画の安定化は確認されなかったが 25 ml/ 時間で得られた g/l とほぼ同等レベルの値が得られていることから ( 図 Ⅰ.11) 25 ml/ 時間の試験においても十分に飽和した状態の試験液が調製できていると考えられる

41 図 Ⅰ.9-1 カラム速度 25 ml/ 時間の傾向グラフ ( 全体 ) 図 Ⅰ.9-2 カラム速度 25 ml/ 時間の傾向グラフ ( 安定化した分画 )

42 図 Ⅰ.10 カラム速度 12.5 ml/ 時間の傾向グラフ 図 Ⅰ.11 カラム速度の差の比較 ( 安定化した分画 )

43 表 Ⅰ.6 カラム速度 25 ml/ 時間の結果 対水溶解度 ( 10-9 g/l) 対水溶解度 ( 10-9 g/l) 対水溶解度 ( 10-9 g/l) ろ過ろ過ろ過ろ過ろ過ろ過分画数分画数分画数ありなしありなしありなし < < < <1 < < < < < < <

44 表 Ⅰ.7 カラム速度 12.5 ml/ 時間の結果 対水溶解度 ( 10-9 g/l) 対水溶解度 ( 10-9 g/l) 分画数 ろ過ろ過ろ過ろ過分画数ありなしありなし <1 < < < < < <

45 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 192 (STD0pg/mL) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spray)... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-1 試薬ブランク ( 水 / アセトン =9/1) のクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 100 (STD1pg/mL) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spra... Max cps Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-2 標準溶液 ( g/l) のクロマトグラム

46 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 19 (25-66 fil 1.1dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-3 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 µm ろ過のクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 20 (25-67 fil 1.1dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-4 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 µm ろ過のクロマトグラム

47 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 21 (25-68 fil 1.1dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-5 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 µm ろ過のクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 22 (25-69 fil 1.1dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-6 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 µm ろ過のクロマトグラム

48 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 23 (25-70 fil 1.1dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-7 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 µm ろ過のクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 175 ( dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-8 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 66 ろ過なしのクロマトグラム

49 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 176 ( dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spra... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ.12-9 カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 67 ろ過なしのクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 177 ( dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 68 ろ過なしのクロマトグラム

50 XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 178 ( dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 69 ろ過なしのクロマトグラム XIC of +MRM (5 pairs): / Da ID: R main from Sample 179 ( dil) of keisansyo Column.wiff (Turbo Spr... Max cps. Intensity, cps Time, min 図 Ⅰ カラム速度 25 ml/ 時間 分画数 70 ろ過なしのクロマトグラム

51 5.3 フラスコ法対カラム溶出法 結果 5.1 および 5.2 で得られたフラスコ法とカラム溶出法による対水溶解度の結果について 結果をまとめた表を以下に示す 結果より フラスコ法ではカラム法より高い値を示し 両者で 1000 倍以上の乖離が生じた 表 Ⅰ.8 2 手法による評価結果概要 対水溶解度 ろ過作業 手法 フラスコ法 カラム溶出法 ろ過なし 10-6 ~10-3 g/l 台 10-9 ~10-8 g/l 台 -6 ろ過あり (0.45 µm) 10 ~10-5 g/l 台 ろ過あり (0.2 µm) 10-6 ~10-5 g/l 台 10-9 g/l 台 考察 5.1 および 5.2 で述べたとおり ろ過を行わない場合にはいずれの手法においても固体の不溶分が混入している可能性が考えられる 一方で 0.2 μm フィルターでろ過を行った結果についても 両手法で大きな乖離が見られる 今回の物質は 粗粒子に近い市販品を乳鉢と乳棒を用いて手作業にて粉末化した程度の状態であるため 0.45 μm 以下の固体不溶分が飽和液中に混入している可能性は低いと考えられる また フラスコ法の結果において フィルター径の差で結果に差が見られないことからも 両手法の結果差は 固体不溶分の混入量の差よりも 固体不溶分以外の形態 での混入量の差が支配的である可能性が考えらえる ここで 今回用いた物質の構造に着目すると アルキル基 ベンゼン環 シクロヘキシルベンゼン環といった疎水性を示す官能基を多く持つ構造であるために 全体として疎水性であることから 難水溶性を示すと考えられる しかし 本物質は一般的な液晶材料と同様に 構造中にエステル結合等の極性基も持ち合わせている この極性部分が水と会合することにより 疎水性部分が折りたたまれるように ミセル を形成している可能性がある すなわち フラスコ法 カラム溶出法のいずれも 1 飽和溶液中には分子レベルで溶解した形態と 2 分子レベルでは溶解していないがミセル化し 見た目上 溶解しているように見えている形態の 両者が存在する可能性が考えられる 仮に 物質の一部が球状や膜状のミセルで存在しているとすると 物質単分子の 2 倍程度の長さになると考えられる ミセルのサイズは分子サイズから予測すると 数 10 nm レベルであると予想されるため 今回の試験に用いた径の小さい 0.2 μm のろ過フィルターでも捕捉はできず 飽和溶液中に通過している可能性がある なお 分子レベルで溶解した形態とミセル化した形態は 飽

52 和溶液中では平衡状態にあると考えられることから 液中の単分子の濃度とミセル濃度は比例関係にあると考えられる 次に 2 手法の実験操作上の違いからミセル量の差をもたらす因子について考察する 両手法は 3 項で述べたとおり 全く異なる処理手法である 表 Ⅰ.9 に主な相違点をまとめる フラスコ法はカラム溶出法と比較して 初期平衡化温度が高く 試験の時間が長い さらに処理中に撹拌作業を伴う試験法であることも一因となり カラム溶出法よりもミセルを形成しやすい試験状況であった可能性が考えられる また 水と接触させる際の物質の形状も両者で異なっているため 測定結果差はその差に起因する可能性も考えられる 表 Ⅰ.9 2 手法の作業上の主な相違点手法項目 フラスコ法 カラム溶出法 試験温度 試験時間 初期平衡化 平衡化 初期平衡化 24~72 時間 2 時間 平衡化 24 時間 1 時間 (1 分画 ) 撹拌作業ありなし 物質形状 粉末 粉末を溶解後 担体へコーティングし 乾燥したもの

53 6. 難水溶性物質の対水溶解度測定の検討に関するまとめ本業務では 化審法での蓄積性を評価する際に必要となる 難水溶性物質の対水溶解度測定法のあり方を検討することを目的とし 液晶材料を模擬試料として用いた試験を行った OECD のガイドラインに規定されたフラスコ法とカラム溶出法の 2 手法を用いて対水溶解度を評価した結果 難水溶性物質の試験で推奨されるカラム溶出法を用いたときの対水溶解度は g/l であり 10 mg/l を超える溶解度を持つ物質への適用が推奨されるフラスコ法では その 1000 倍以上の溶解度を示した 両者の差については 分子レベルでは溶解していないものの 見た目上 溶解したように見えるミセル形態の量の差が反映されている可能性があると推測された また いずれの手法においても ろ過作業を行わない場合には 固体不溶分が試験液中に混入し 過大評価となることが示唆された 以上の検討結果から 難水溶性物質の対水溶解度の測定値は 前処理法によって大きく異なる可能性があり 目的に応じた適切な前処理を行う重要性が明らかとなった

54 7. 対水溶解度の実測値と予測値の比較に係る検討 対水溶解度の実測値と対水溶解度の予測手法による計算結果を比較し 実測値と予測値の傾向が認められるか 解析を行った 米国 EPA が提供している対水溶解度予測モデル (EPI- SUITE) の対水溶解度の予測モデル (WATERNT) について トレーニングデータ バリデーションデータが公開されている 1 本解析において 検討データはこのトレーニングデータ一式を利用した トレーニングデータは下記のデータベースから 1128 物質が収集されている データベース名 AQUASOL databasetm of the University of Arizona SRC's PHYSPROP Database SRC's Environmental Fate Data Base (EFDB) system 出典 Yalkowsky and Dannenfelser, 1990 SRC,1994 Howard et al, 1982, 1986 これらのデータベース中の対水溶解度は 20~25 の温度範囲で測定されたもので 25 による試験結果を優先して収集されている WATERNT の公開データ中に 実測値 WATERNT による予測値 並びに実測値と予測値の差分が一覧になっている 本解析では そのデータ中の物質を構造から下記の 4 つに分類し 実測値と予測値の比較 差分の比較を行い 物質の構造的特性の間に傾向が見られるか確認した 尚 本解析では トレーニングデータ ( 全 1128 物質 ) のうち 農薬 (170 物質 ) は除外して解析した 分類名称該当する構造非水溶性物質炭化水素 ( 直鎖 環状 分岐 飽和 不飽和 ハロゲン化 ) 芳香族 ( 単環 多環 ハロゲン化 ) 水溶性物質アルコール ( 脂肪族 芳香族 ハロゲン化 ) カルボン酸 ( 脂肪族 芳香族 ハロゲン化 ) 極性基あり構造中にエステル結合 アミド結合を持つもの極性官能基ありアルデヒド ケトン構造中に水酸基 アミノ基 ニトロ基 スルホン基等を持つもの

55 全トレーニングデータの実測値と予測値を比較したものを図 Ⅰ.10-1 に示す また 水溶解度と実測値と予測値の差の関係を示したものを図 Ⅰ.10-2 に示す トレーニングデータ全体では 水溶解度の大 小に関わらず全体に一様にばらついている様子が見られるが 実測値のほうが予測値よりも高めに出ている傾向が見られる 非水溶性に分類した物質の実測値と予測値の比較を図 Ⅰ.10-3 に 非水溶性に分類した物質の水溶解度と実測値と予測値の差の関係を図 Ⅰ.10-4 に示す 構造から非水溶性に分類した物質は 水溶解度が低くなるとばらつきが大きくなり そのばらつきはわずかに上側 ( つまり 実測値のほうが予測値よりも高い ) に偏る様子が見られる 水溶性に分類した物質の実測値と予測値の比較を図 Ⅰ.10-5 に 水溶性に分類した物質の水溶解度と実測値と予測値の差の関係を図 Ⅰ.10-6 に示す 構造から水溶性に分類した物質は 非水溶性の物質ほどばらつきがおおくなかった 水溶解度が低くなると ばらつきが上側 ( 実測値のほうが予測値よりも高い ) にやや偏る様子が見られる 実測値と予測値の差が 2(log mol/l) 前後ある物質は 糖のエステルや ステロイドの一種であった 構造中にエステル結合 アミド結合等の極性基を持つと分類した物質の実測値と予測値の比較を図 Ⅰ.10-7 に 水溶解度と実測値と予測値の差の関係を図 Ⅰ.10-8 に示す 他のグループに分類した物質分よりもデータ数が少ないため 一概に比較は出来ないが 相関から大きく外れる物質が少なく 水溶解度の大小に関わらず一定の範囲に収まる様子が見られる 構造中に水酸基 アミノ基等の強制の官能基を持つと分類した物質の実測値と予測値の比較を図 Ⅰ.10-9 に 水溶解度と実測値と予測値の差の関係を図 Ⅰ に示す このグループは ばらつきが非常に大きく 大きく上側 ( 実測値のほうが予測値よりも高い ) に外れる物質が見られた 実測値と予測値の差が 2(log mol/l) 以上ある物質は 構造中に複数の種類の極性官能基 ( 例えば アミノ基と水酸基 ニトロ基と水酸基 等 ) であった 本解析では 構造的特長と予測値と実測値の差には明確な違いはなく 水溶解度の低いものは一定の範囲でばらついているものであった 本解析に用いたデータは 出典自体も既にデータベース化されたものであるため 個々の物質の試験法を入手することが出来なかった そのため 実測値と予測値の差について 試験法の違いに照らして考察することは困難であった 予測モデルの構築は実測データを用いた数式の構築であり 数百 数千とデータ数を多くなるほど実測値と予測値の相関係数はよくなる 実測値 モデル双方に不確実性があるため 個々の物質すべての実測値と予測値が 1 対 1 で一致することは基本的には難しいものと思われ 予測結果を評価する際は考慮する必要がある

56 図 Ⅰ10-1 X 全トレーニングデータの実測値と予測値の比較 実測値のほうが予測値より高い 実測値のほうが予測値より低い 図 Ⅰ.10-2 全トレーニングデータの水溶解度と実測値と予測値の差の関係

57 図 Ⅰ.10-3 非水溶性に分類した物質の実測値と予測値の比較 図 Ⅰ.10-4 非水溶性に分類した物質の水溶解度と実測値と予測値の差の関係

58 図 Ⅰ10-5 水溶性に分類した物質の実測値と予測値の比較 図 Ⅰ.10-6 水溶性に分類した物質の水溶解度と実測値と予測値の差の関係

59 図 Ⅰ.10-7 極性基を持つ物質の実測値と予測値の比較 図 Ⅰ.10-8 極性基をもつ物質の水溶解度と実測値と予測値の差の関係

60 図 Ⅰ.10-9 極性官能基を持つ物質の実測値と予測値の比較 図 Ⅰ 極性官能基をもつ物質の水溶解度と実測値と予測値の差の関係

61 8. 謝辞本業務の遂行にあたり 早稲田大学ナノ ライフ創新研究機構規範科学総合研究所の髙月峰夫客員教授ならびに京都大学大学院理学研究科の山本潤教授に 多大なるご協力およびご助言をいただきました 改めてここに厚く御礼申し上げます

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63 Ⅱ 第一種特定化学物質含有製品等安全性調査

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65 検討背景及び目的 化審法では難分解性 高蓄積性 人又は高次捕食動植物への毒性のある化学物質である場合に 第一種特定化学物質 に指定し 製造輸入を原則禁止するとともに第一種特定化学物質の特定用途以外での使用禁止 第一種特定化学物質を含有した製品で化審法施行令 ( 政令 ) で指定した製品の輸入禁止等の措置を講じている ペンタクロロフェノールとその塩若しくはエステル類は 平成 27 年の残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約第 7 回締約国会議において 廃絶対象に決定されたことを受け 化審法の第一種特定化学物質に指定され ( 平成 28 年 4 月 1 日 ) 使用されている場合に輸入することができない製品の指定がなされている ( 平成 28 年 10 月 1 日 ) ペルフルオロ ( オクタン-1-スルホン酸 )( 以下 PFOS) 又はその塩は 平成 21 年のストックホルム条約第 4 回締約国会議で制限の対象物質となり 平成 22 年 4 月 1 日に化審法の第一種特定化学物質に指定され 使用されている場合に輸入することができない製品の指定がなされている 化審法上ではストックホルム条約において認められた製造 使用等の禁止の適用除外用途のうち 1エッチング剤 2 半導体用のレジストの製造 3 業務用写真フィルムの製造用途については使用することができる用途として規定されていたが 近年 国内の在庫の処理が代替が進んだことから 使用できる用途としては除外される方針および これらの用途において PFOS を含む製品の輸入を禁ずる方針が示され ( 平成 29 年 9 月 22 日化学物質審議会第 2 回安全対策部会 ) 妥当であるとの判断がなされたばかりである このような物質について 市場に流通する製品の試買により検査を行うことは 環境経由での人や動植物への暴露による悪影響を未然に防止する管理として有用な手法であるとされる 本調査は 第一種特定化学物質等による環境への影響を未然に防止しているかを確認するために 試買検査による製品中における第一種特定化学物質の含有実態等についての調査を行うことを目的として実施した

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67 Ⅱ-1. ペンタクロロフェノール又はその塩若しくはエステル

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69 Ⅱ-1. ペンタクロロフェノール又はその塩若しくはエステル - 目次 - 1. 調査内容 調査対象物質 調査対象製品 調査方法 標準物質類 試薬 器具類 含有試験 使用機器 測定条件 検量線 同定と定量 同定 定量下限値 調査結果 参考文献

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71 1. 調査内容 1.1. 調査対象物質本調査では ペンタクロロフェノール (CASNo )( 以降 PCP と記載 ) 及びその塩由来のアニオン (C 6 Cl 5 O - ) を調査対象とした 尚 ペンタクロロフェノールエステルについては 標準物質の入手が困難であることから調査対象外とした PCP の基本情報を表 Ⅱ-1.1 に示した 表 Ⅱ-1.1 PCP の基本情報 政令名称 ペンタクロロフェノール又はその塩若しくはエステル 名称 ( 英名 ) Pentachlorophenol 官報公示整理番号 化審法 No 既存名簿 ペンタクロロフェノール 官報公示名称 CAS.No 分子式 C 6 HCl 5 O 化学構造式 OH Cl Cl Cl Cl Cl 分子量 沸点 309 ( 分解 ) 融点 密度 ( 比重 ) 1.978(22 /4 ) 蒸気圧 0.02Pa(20 ) 水溶解度 14mg/L 水 (20 )

72 1.2. 調査対象製品化審法第 24 条に規定する 化審法施行令第 7 条で定める PCP 又はその塩若しくはエステルの対象製品を以下に示した 1 木材用の防腐剤 防虫剤及びかび防止剤 2 防腐木材 防虫木材及びかび防止木材 3 防腐合板 防虫合板及びかび防止合板 4 にかわ 上記 1~4のうち市販品として入手可能な計 40 製品を調査対象とした 表 Ⅱ-1.2-1~2-2 に調査対象製品を示した 表 Ⅱ 調査対象製品 試料番号 用途 原産国 ( 製造国 ) 1 防腐木材 不明 2 防腐木材 不明 3 防腐木材 不明 4 防腐木材 不明 5 防腐木材 不明 6 防虫剤 中国 7 防虫剤 かび防止剤 日本 8 防虫剤 中国 9 防虫剤 かび防止剤 不明 10 防虫剤 かび防止剤 日本 11 防虫剤 不明 12 防虫剤 中国 13 防虫剤 かび防止剤 日本 14 防虫剤 日本 15 かび防止剤 不明

73 表 Ⅱ 調査対象製品 試料番号 用途 原産国 ( 製造国 ) 16 かび防止剤 不明 17 かび防止剤 日本 18 かび防止剤 不明 19 かび防止剤 不明 20 木材用の防腐剤 不明 21 木材用の防腐剤 不明 22 木材用の防腐剤 不明 23 木材用の防腐剤 不明 24 木材用の防腐剤 不明 25 木材用の防腐剤 不明 26 木材用の防腐剤 不明 27 防虫剤 日本 28 かび防止剤 不明 29 防虫剤 かび防止剤 日本 30 防虫剤 中国 31 防虫剤 中国 32 防虫剤 かび防止剤 日本 33 防虫剤 中国 34 防虫剤 かび防止剤 日本 35 防虫剤 日本 36 防虫剤 不明 37 防虫剤 かび防止剤 日本 38 木材用の防腐剤 防虫剤 不明 39 防虫合板 不明 40 防腐合板 不明

74 2. 調査方法 本調査は 外因性内分泌攪乱化学物質調査暫定マニュアル ( 水質 底質 水生生物 ) 平成 10 年 10 月環境庁水質保全局水質管理課 の PCP の分析法を参考に実施した 2.1. 標準物質類 < 標準物質 > PCP 標準物質和光純薬工業 製 ( ) <サロゲート物質 > Pentachlorophenol- 13 C 6 Standard, 0.1 mg/ml in Acetone AccuStandard Inc. 製 (AS-E0191) < 内部標準物質 > フルオランテン-d 10 標準品和光純薬工業 製 ( ) 2.2. 試薬 器具類 超純水 超純水製造装置で精製したもの アセトン 関東化学 製 残留農薬試験 PCB 試験用 ジクロロメタン 関東化学 製 残留農薬試験 PCB 試験用 無水硫酸ナトリウム 関東化学 製 残留農薬試験 PCB 試験用 塩酸 関東化学 製 精密分析用 塩化ナトリウム 関東化学 製 残留農薬試験 PCB 試験用 固相カラム ジーエルサイエンス 製 InertSep Slim J PLS-3(230mg) 誘導体化試薬 和光純薬工業 製 N,O-ヒ ス ( トリメチルシリル ) トリフルオロアセトアミト 環境分析用

75 2.3. 含有試験調査対象製品を性状ごとに適した抽出操作を行い 誘導体化後ガスクロマトグラフ質量分析計 (GC-MS) を用いて測定した 各試料の抽出操作を表 Ⅱ-1.3 に 含有試験フローチャートを図 Ⅱ-1.1-1~ 図 Ⅱ に示した 表 Ⅱ-1.3 各試料の前処理操作一覧 試料性状 前処理操作 試料番号 固体試料 1 ( 木材 紙 防虫剤 かび防止剤 ) 超音波抽出 ( アセトン )- 固相抽出 - 誘導体化 1~ 固体試料 ~13 28 超音波抽出 ( シ クロロメタン )- 誘導体化 ( 樹脂材料 無機材料 ) 29 31~33 37 水溶性液体試料 1 溶解 ( 水 )- 固相抽出 - 誘導体化 水溶性液体試料 2 溶解 ( アセトン )- 解乳化 - 固相抽出 - 誘導体化 16~ 非水溶性液体試料 21~23 26 溶解 ( シ クロロメタン )- 誘導体化 ( スプレー類 ) 非水溶性薬剤試料 溶解 ( シ クロロメタン )- 誘導体化

76 試料分取 0.1g サロゲート添加 (200ng) 超音波抽出 アセトン 20mL 15min 2 回 希釈 超純水 450mL で希釈 ph 調整 ph2 程度に調整 固相抽出 乾燥 純窒素通気 溶出 ジクロロメタン 5mL 脱水 無水硫酸ナトリウム 濃縮 1mL 以下まで 内部標準物質添加 (100ng) 定容 ジクロロメタンで 1mL に定容 誘導体化試薬 100μL 誘導体化 2 時間 GC-MS 測定 図 Ⅱ 固体試料 1 の含有試験フロー

77 試料分取 0.1g サロゲート添加 (200ng) 超音波抽出 ジクロロメタン 30mL 15min 2 回 脱水 無水硫酸ナトリウム 濃縮 1mL 以下まで 内部標準物質添加 (100ng) 定容 ジクロロメタンで 1mL に定容 誘導体化試薬 100μL 誘導体化 2 時間 GC-MS 測定 図 Ⅱ 固体試料 2 の含有試験フロー

78 試料溶解 1g/ 超純水 10mL 分取 1mL( 試料 0.1g 相当 ) 希釈 超純水 200mL で希釈 サロゲート添加 (200ng) ph 調整 ph2 程度に調整 固相抽出 乾燥 純窒素通気 溶出 ジクロロメタン 5mL 脱水 無水硫酸ナトリウム 濃縮 1mL 以下まで 内部標準物質添加 (100ng) 定容 ジクロロメタンで 1mL に定容 誘導体化試薬 100μL 誘導体化 2 時間 GC-MS 測定 図 Ⅱ 水溶性液体試料 1 の含有試験フロー

79 試料溶解 1g/ 超純水 10mL 分取 1mL( 試料 0.1g 相当 ) サロゲート添加 (200ng) アセトン 5mL 塩化ナトリウム 2g 振り混ぜ 解乳化 アセトン 5mL 遠心分離 上澄み分取 アセトン層全量 希釈 超純水 200mL で希釈 ph 調整 ph2 程度に調整 固相抽出 乾燥 純窒素通気 溶出 ジクロロメタン 5mL 脱水 無水硫酸ナトリウム 濃縮 1mL 以下まで 内部標準物質添加 (100ng) 定容 ジクロロメタンで 1mL に定容 誘導体化試薬 100μL 誘導体化 2 時間 GC-MS 測定 図 Ⅱ 水溶性液体試料 2 の含有試験フロー

80 試料溶解 1g/ シ クロロメタン 30mL 脱水 無水硫酸ナトリウム 濃縮 10mL 以下まで 定容 シ クロロメタンで 10mL に定容 分取 0.5mL 程度 サロゲート添加 (200ng) 内部標準物質添加 (100ng) 定容 試料溶液で 1mL に定容 誘導体化試薬 100μL 誘導体化 2 時間 GC-MS 測定 図 Ⅱ 非水溶性液体試料の含有試験フロー 試料分取 0.1g サロゲート添加 (200ng) 内部標準物質添加 (100ng) 定容 シ クロロメタンで 1mL に定容 誘導体化試薬 100μL 誘導体化 2 時間 GC-MS 測定 図 Ⅱ 非水溶性薬剤試料の含有試験フロー

81 2.4 機器分析本調査の測定条件を以下に示した 使用機器 ガスクロマトグラフ:GC 7890(Agilent Technologies 製 ) 質量分析計:MSD 5977B(Agilent Technologies 製 ) 測定条件 <GC> カラム:HP-5ms Ultra Inert(Agilent Technologies 製 ) 長さ30m, 内径 0.25mm, 膜厚 0.25μm カラム温度:50 (1min 保持 )-20 /min-300 (5.5min 保持 ) 注入口温度:280 注入モード: スプリット (15:1) 注入量:2μL キャリアガス: ヘリウム (1.0mL/min) トランスファーライン:300 <MS> イオン化法:EI 測定モード: 選択イオン検出 (SIM) イオン源温度:230 四重極温度:150 測定イオン: 表 Ⅱ-1.4 に示した 表 Ⅱ-1.4 測定イオン一覧 定量イオン確認イオン成分名 (m/z) (m/z) PCP PCP- 13 C 6 ( サロゲート物質 ) フルオランテン-d 10 ( 内部標準物質 )

82 2.5 検量線濃度範囲 2~500ng/mL の標準溶液を測定し PCP とサロゲート物質のピーク面積比と濃度比により検量線を作成した 図 Ⅱ-1.2 に検量線の例を示した 図 Ⅱ-1.2 PCP の検量線の例 2.6 同定と定量 同定測定対象物質の定量イオン及び確認イオンのピークが 標準物質とほぼ同等の検出位置であり 定量イオンと確認イオンのピーク強度比が標準物質をもとにした予想値と ±20% 以内で一致した場合 対象物質と同定した 定量測定によって得られた試料測定液濃度と以下の式より PCP の試料含有量 (ng/g) を算出した C=(C s -C 0 ) V 1 W C: 試料含有量 (ng/g) C s : 試料測定液濃度 (ng/ml) C 0 : 空試験測定液濃度 (ng/ml) V: 試料測定液最終定容量 (ml) W: 試料量 (g) 2.7 定量下限値本調査の装置定量下限値は検量線の最低濃度 2ng/mL とし 試料定量下限値は 20ng/g となった

83 3. 調査結果 PCP の含有試験定量結果を表 Ⅱ-1.5-1~5-2 に示した 今回の調査対象製品 40 試料はいずれも定量下限値未満 ( 不検出 ) であった 表 Ⅱ 各試料の含有試験結果 試料番号 用途 含有濃度注 1 (ng/g) 1 防腐木材 20 未満 (N.D.) 2 防腐木材 20 未満 (N.D.) 3 防腐木材 20 未満 (N.D.) 4 防腐木材 20 未満 (N.D.) 5 防腐木材 20 未満 (N.D.) 6 防虫剤 20 未満 (N.D.) 7 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 8 防虫剤 20 未満 (N.D.) 9 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 10 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 11 防虫剤 20 未満 (N.D.) 12 防虫剤 20 未満 (N.D.) 13 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 14 防虫剤 20 未満 (N.D.) 15 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 16 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 17 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 18 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 19 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 20 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 定量下限値 20 注 1: N.D. は不検出を示す

84 表 Ⅱ 各試料の含有試験結果 試料番号 用途 含有濃度注 1 (ng/g) 21 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 22 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 23 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 24 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 25 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 26 木材用の防腐剤 20 未満 (N.D.) 27 防虫剤 20 未満 (N.D.) 28 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 29 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 30 防虫剤 20 未満 (N.D.) 31 防虫剤 20 未満 (N.D.) 32 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 33 防虫剤 20 未満 (N.D.) 34 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 35 防虫剤 20 未満 (N.D.) 36 防虫剤 20 未満 (N.D.) 37 防虫剤 かび防止剤 20 未満 (N.D.) 38 木材用の防腐剤 防虫剤 20 未満 (N.D.) 39 防虫合板 20 未満 (N.D.) 40 防腐合板 20 未満 (N.D.) 定量下限値 20 注 1: N.D. は不検出を示す

85 4. 参考文献 1. 独立行政法人製品評価技術基盤機構化学物質管理センター : 化学物質総合情報提供システム (CHRIP) 2. 職場の安全サイト GHS モデル SDS 情報ペンタクロロフェノール 3. 経済産業省ホームページ化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 対象物質一覧 4. 外因性内分泌攪乱化学物質調査暫定マニュアル ( 水質 底質 水生生物 ) 平成 10 年 10 月環境庁水質保全局水質管理課

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87 II-2. ペルフルオロ ( オクタン -1- スルホン酸 ) 又はその塩

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89 II. ペルフルオロ ( オクタン -1- スルホン酸 ) 又はその塩 - 目次 - 1. 調査内容 調査対象物質 調査対象製品 調査方法 標準物質類 試薬 器具類 含有試験 機器分析 使用機器 測定条件 検量線 同定と定量 同定 定量 調査結果 参考文献

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91 1. 調査内容 1.1. 調査対象物質本調査では ペルフルオロ ( オクタン-1-スルホン酸 )(CASNo )( 以降 PFOS と記載 ) 及びその塩由来のアニオン (C 8 F 17 SO - 3 ) を調査対象とした 尚 PFOS はフッ化炭素鎖の枝分れによる構造異性体も存在するが 今回はフッ化炭素鎖が直鎖構造の成分のみを調査対象とした PFOS の基本情報を表 Ⅱ-2.1 に示した 表 Ⅱ-2.1 PFOS の基本情報 政令名称 ペルフルオロ ( オクタン-1-スルホン酸 ) 又はその塩 名称 ( 英名 ) Perfluoro(octane-1-sulfonic acid) 官報公示整理番号 化審法 No 既存名簿官報公示名称 パーフルオルオクタンスルホン酸 CAS.No 分子式 C 8 HF 17 O 3 S 化学構造式 分子量 沸点 133 (0.8kPa) 融点 90 密度 ( 比重 ) 1.25 蒸気圧 mmhg 水溶解度 370 mg/l

92 1.2. 調査対象製品化審法第 24 条に規定する 化審法施行令第 7 条で定めるペルフルオロ ( オクタン-1-スルホン酸 ) 又はその塩の対象製品を以下に示した 1 航空機用の作動油 2 糸を紡ぐために使用する油剤 3 金属の加工に使用するエッチング剤 4 半導体 ( 無線機器が三メガヘルツ以上の周波数の電波を送受信することを可能とする化合物半導体を除く ) の製造に使用するエッチング剤 5 メッキ用の表面処理剤又はその調製添加剤 6 半導体の製造に使用する反射防止剤 7 研磨剤 8 消火器 消火器用消火薬剤及び泡消火薬剤 9 防虫剤 ( しろあり又はありの防除に用いられるものに限る ) 10 印画紙 上記 1~10のうち市販品として入手可能な計 20 製品を調査対象とした 表 Ⅱ-2.2-1~2-2 に調査対象製品を示した 表 Ⅱ 調査対象製品 試料番号 用途 原産国 ( 製造国 ) 1 研磨材 日本 2 研磨材 不明 3 研磨材 日本 4 研磨材 不明 5 研磨材 日本 6 研磨材 米国 7 研磨材 不明 8 防虫剤 中国 9 防虫剤 かび防止剤 日本 10 防虫剤 中国

93 表 Ⅱ 調査対象製品 試料番号 用途 原産国 ( 製造国 ) 11 防虫剤 かび防止剤 不明 12 防虫剤 かび防止剤 日本 13 防虫剤 不明 14 防虫剤 中国 15 防虫剤 かび防止剤 日本 16 防虫剤 日本 17 研磨材 不明 18 研磨材 不明 19 研磨材 日本 20 研磨材 日本

94 2. 調査方法 本調査は 平成 20 年要調査項目等調査マニュアル ( 水質 底質 水生生物 ) 平成 20 年 3 月環境省水 大気環境局水環境課 の PFOS の分析法を参考に実施した 2.1. 標準物質類 < 標準物質 > Potassium Perfluorooctanesulfonate in Methanol(10mg/kg) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (NMIJ CRM 4220-a) <サロゲート物質 > Sodium Perfluorooctanesulfonate (PFOS) ( 13 C 8, 99%) in Methanol, 50 ug/ml CIL 製 (CLM ) 2.2. 試薬 器具類 超純水 超純水製造装置で精製したもの メタノール 関東化学 製 残留農薬試験 PCB 試験用 アセトニトリル 関東化学 製 高速液体クロマトグラフィー用 酢酸アンモニウム 和光純薬工業 製 鉄測定用 塩酸 関東化学 製 精密分析用 固相カラム ジーエルサイエンス 製 InertSep PLS-3(200mg/6mL) 2.3. 含有試験調査対象製品をメタノールで超音波抽出後 固相抽出を行い 液体クロマトグラフタンデム質量分析計 (LC-MS/MS) を用いて測定した 含有試験フローチャートを図 Ⅱ-2.1 に示した

95 試料分取 0.1g または 0.01g サロゲート添加 (10ng) 超音波抽出 メタノール 15mL 15min 2 回 希釈 超純水 450mL で希釈 ph 調整 ph3~3.5 程度に調整 固相抽出 乾燥 遠心分離 3000rpm, 10min 溶出 メタノール 8mL 濃縮 1mL 以下まで 定容 メタノールで 1mL に定容 LC-MS/MS 測定 図 Ⅱ-2.1 含有試験フロー

96 2.4 機器分析本調査の測定条件を以下に示した 使用機器 高速液体クロマトグラフ:LC-10A( 島津製作所製 ) 質量分析計:TSQ Vantage(Thermo Fisher Scientific 製 ) 測定条件 <LC> カラム:SUMIPAX ODS Z-CLUE( 住化分析センター製 ) 内径 2mm, 長さ150mm, 粒径 3μm 移動相:A 10mM 酢酸アンモニウム水溶液 B アセトニトリル グラジエント条件: 時間 (min) 移動相 A(%) 移動相 B(%) 流量:0.2mL/min カラム温度:40 注入量:5μL <MS> イオン化法:ESI(Negative) 測定モード: 選択反応モニタリング (SRM) 測定イオン: 表 Ⅱ-2.3 に示した 表 Ⅱ-2.3 測定イオン一覧 測定イオン成分名 (m/z) PFOS PFOS- 13 C 8 ( サロゲート物質 )

97 2.5 検量線濃度範囲 0.1~20ng/mL の標準溶液を測定し PFOS とサロゲート物質のピーク面積比と濃度比により検量線を作成した 図 Ⅱ-2.2 に検量線の例を示した 相対レスポンス y = x R² = PFOS 相対濃度 図 Ⅱ-2.2 PFOS の検量線の例 2.6 同定と定量 同定試料の LC-MS/MS 測定で得られた SRM クロマトグラム上のピークが 標準物質とほぼ同等の検出位置であった場合 対象物質と同定した 定量測定によって得られた試料測定液濃度と以下の式より PFOS の試料含有量 (ng/g) を算出した 2.7 定量下限値 C=(C s -C 0 ) V 1 W C: 試料含有量 (ng/g) C s : 試料測定液濃度 (ng/ml) C 0 : 空試験測定液濃度 (ng/ml) V: 試料測定液最終定容量 (ml) W: 試料量 (g) 本調査の装置定量下限値は検量線の最低濃度 0.1ng/mL とし 試料定量下限値は 1ng/g または 10ng/g となった

98 3. 調査結果 PFOS の含有試験定量結果を表 Ⅱ-2.4 に示した 今回の調査対象製品 20 試料はいずれも定量下限値未満 ( 不検出 ) であった 表 Ⅱ-2.4 各試料の含有試験結果 試料番号 用途 含有濃度注 1 (ng/g) 1 研磨材 注 2 10 未満 (N.D.) 2 研磨材 1 未満 (N.D.) 3 研磨材 1 未満 (N.D.) 4 研磨材 1 未満 (N.D.) 5 研磨材 1 未満 (N.D.) 6 研磨材 1 未満 (N.D.) 7 研磨材 1 未満 (N.D.) 8 防虫剤 1 未満 (N.D.) 9 防虫剤 かび防止剤 1 未満 (N.D.) 10 防虫剤 1 未満 (N.D.) 11 防虫剤 かび防止剤 1 未満 (N.D.) 12 防虫剤 かび防止剤 1 未満 (N.D.) 13 防虫剤 1 未満 (N.D.) 14 防虫剤 1 未満 (N.D.) 15 防虫剤 かび防止剤 1 未満 (N.D.) 16 防虫剤 注 2 10 未満 (N.D.) 17 研磨材 1 未満 (N.D.) 18 研磨材 1 未満 (N.D.) 19 研磨材 1 未満 (N.D.) 20 研磨材 1 未満 (N.D.) 定量下限値 1または 10 注 1: N.D. は不検出を示す 注 2: 試料量 0.1g ではサロゲート回収率が低く 試料量を 0.01g に減らして試験を実施した

99 4. 参考文献 1. 独立行政法人製品評価技術基盤機構化学物質管理センター : 化学物質総合情報提供システム (CHRIP) 2. 職場の安全サイト GHS モデル SDS 情報ペルフルオロ ( オクタン -1- スルホン酸 ) 3. 経済産業省ホームページ化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律 対象物質一覧 4. 平成 20 年要調査項目等調査マニュアル ( 水質 底質 水生生物 ) 平成 20 年 3 月環境省水 大気環境局水環境課

表 1. HPLC/MS/MS MRM パラメータ 表 2. GC/MS/MS MRM パラメータ 表 1 に HPLC/MS/MS 法による MRM パラメータを示します 1 化合物に対し 定量用のトランジション 確認用のトランジションとコーン電圧を設定しています 表 2 には GC/MS/MS

表 1. HPLC/MS/MS MRM パラメータ 表 2. GC/MS/MS MRM パラメータ 表 1 に HPLC/MS/MS 法による MRM パラメータを示します 1 化合物に対し 定量用のトランジション 確認用のトランジションとコーン電圧を設定しています 表 2 には GC/MS/MS ACQUITY UPLC TM /MS/MS と GC/MS/MS によるベビーフード中の残留農薬の分析 No. 720007 20001436J 概要 EU の Baby Food Directive 2003/13/EC 1) では ベビーフード中の使用が禁止されている残留農薬について明示しています その濃度が 0.003mg/kg を超えているのか あるいは 0.004-0.008mg/kg

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