カナダの石炭資源石炭資源量報告書 1. カナダの資源量分類法 カナダの鉱物資源量評価は 2000 年 8 月 20 日に CIM (the Canadian Institute of Mining, Metallurgy and Petroleum) Council によって承認された CIM St

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1 カナダ国 資源量評価 報告書 平成 24 年 3 月 JCOAL 資源量評価調査チーム 1

2 カナダの石炭資源石炭資源量報告書 1. カナダの資源量分類法 カナダの鉱物資源量評価は 2000 年 8 月 20 日に CIM (the Canadian Institute of Mining, Metallurgy and Petroleum) Council によって承認された CIM Standards on Mineral resources and Reserves-Definition and Guidelines によっている CIM ガイドに示されている鉱物資源量と鉱物埋蔵量の関係を図.2 に示す これは米国の SME による関係図と全く同じである カナダの石炭資源の全国的 組織的な公的評価としては G.G.Smith により纏められた報告書 Coal Resources of Canada, Geological Survey of Canada Paper 89-4 (1989) がある その後このようなものは作成されていないが 近年 州政府独自の基準によって作成された州の資源量評価が幾つかある 2

3 上述 (1989 年 ) の報告書の資源評価は カナダ地質調査所 (Geological Survey of Canada: G.S.C.) とカナダ石炭協会によって定められた以下の分類法によっている 図 2. 探査結果 鉱物資源量 鉱物埋蔵量の関係模式図 出典 :CIM Definition Standards-For Mineral Resources and Mineral Reserves December 11, 2005 但し この CIM Standards には石炭資源量の具体的な評価方法は述べられていない 以下 上述の G. G. Smith(1989 年 ) の報告書において解説されている方法について述べる 先ず 石炭資源の量は特定の要素に従って 相対的な開発潜在力と存在の確実性に対して推計 分類される 相対的な開発潜在力は当面の利益及び将来の利益という概念に従って述べられる 当面の探査継続と開発可能性に対して利益のある 即時資源量 (resources of immediate) と 将来の開発可能性が妥当と考えられる 将来利益資源量 (resources of future interest) に分けられる 潜在的な実利が想像できない石炭鉱床は資源のインベントリー (inventory) から除外され 単に国家の総石炭財産に寄与するのみである ( 具体的には層厚 45cm 未満及び地表下 600m 以深の石炭は原則として石炭資源量から除外される 但し 深度 1,200m までの採掘が計画されているノバ スコシア州の石炭は例外とされた ) 推計資源量の存在の相対的な確実性の査定は 使用可能なデータの空間的な分布に基づいてなされる 資源の量は観察点からの距離区分に従って 確定 (measured) 推定 (indicated) 予想(inferred) 及び純理的 (speculative) に分類される 純理的という用語は 妥当な幅広い地質的な仮定が適用された 非常に限られた ( 少ない ) 3

4 又は非常に遠くにある証拠に基づいて推計された資源量に適用される 純理的資源量 は常に将来利益の資源量に分類される ( 図 3 参照 ) 異なった石炭タイプの炭量を集計または比較する一般的な方法は 単位発熱量の異なった石炭を標準炭 29.3 MJ/kg( 7,000 kcal/kg) へと当てはめる標準石炭換算トン (tones coal equivalent:tce) への変換がある 即時利益の石炭資源量のカナダ炭賦存量は標準石炭換算トンで 確定 140 億トン 推定 110 億トン 予想 320 億トンである 北部カナダにおける潜在的な膨大な量に加えて 内陸平野における石油井から予想された 大量の深部石炭 ( 例えば 地表から 300~500m) そして全国の薄層に含まれる石炭は将来利益資源量と考えられる これらの将来利益資源量は 標準石炭換算トンで略確定 10 億トン 推定 240 億トン 予想 600 億トン及び純理 940 億トンからなる これらの資源量は 現在資源量推計で考慮されているよりも 深くて薄い炭層からの膨大な追加量を含む カナダの総石炭財産のほんの一部分を表しているに過ぎない 標準石炭換算トンでカナダの即時利益確定石炭資源量の略 60% は西部カナダの内陸 平野に ほぼ 35% はロッキー山脈フロント山地 山麓に位置する カナダの石炭は様々 4

5 な特徴を持っているので 石炭資源を評価する場合 石炭の本質的な属性に言及することなく 量的潜在力を示すことは適当ではない ランクによる石炭分類は それらの相対的な基本的品質の幾つかを推測する常套的な手段である 異なった石炭ランクは異なった本質的な性質を持っており 商業的な石炭価値に影響を与える ほとんどのカナダ炭は発電用の一般炭か コークス生産用の原料炭のどちらかで使用される 石炭は 褐炭及び亜瀝青炭から 高 中 低揮発分瀝青炭ランクを通って 無煙炭及び変成無煙炭まで並んだ連続シリーズにおける有機熟成度 ( 炭化度 ) に従って分類される カナダの石炭分類は表 1に示すとおり 基本的に米国 ASTM に準じたものとなっている 表 1. ランクによる石炭分類表 (ASTM, 1997 にならう ) 炭種群本報告書で固定炭素 (FC) 揮発分 (VM) 発熱量主な用途 使用されている 一般的分類 (dmmf basis) (dmmf basis) BTU MJ/kg Ⅰ. 無煙炭質 1. メタ無煙炭 98% FC 2% VM 室内暖房 のもの 1 2. 無煙炭 lvb-an 92% FC<98% 8% VM>2% セメント生産 3. セミ無煙炭 86% FC<92% 14% VM>8% Ⅱ. 瀝青炭質 1. 低揮発分瀝青炭 2. 中揮発分 のもの 2 3. 高揮発分 A h-mvb FC<69% VM>31% 14,000 BTU 32.6 MJ/kg 4. 高揮発分 B 5. 高揮発分 C sub-hvb 11,500 BTU<13, MJ/kg<30.2 Ⅲ. 亜瀝青炭質 3 1. 亜瀝青炭 A 10,500 BTU<11, MJ/kg<26.7 のもの 4 2. 亜瀝青炭 B 9,500 BTU<10, MJ/kg< 亜瀝青炭 C 8,300 BTU<9, MJ/kg<22.1 lig-sub Ⅳ. 褐炭質 4 1. リグナイトA 6,300 BTU< MJ/kg<19.3 のもの 4 2. リグナイト B TU<6,300 MJ/kg<14.7 注 (1) dmmf: dry mineral matter free, ad-mmf: air dried-mineral matter free (3) an: Anthracite (2) 1 粘着性なし : もし粘着性があるならば 低揮発分瀝青炭として分類される lvb: Low Volatile Bituminous Coal 2 一般的に粘着性あり m-lvb 78% FC<86% 69% FC<78% 3 もし粘着性があるならば 高揮発分 C 瀝青炭として分類される 22% VM>14% 31% VM>22% mvb: Medium Volatile Bituminous Coal hvb: High Volatile Bituminous Coal 4 粘着性なし sub: Sub Bituminous Coal lig: Lignite 出典 :Coal Resources of Canada (1989,G.G.Smith), Geological Survey of Canada, Energy, Mines and Resources Canada (ad-mmf basis) 13,000 BTU<14, MJ/kg<32.6 製鉄用コークス生産セメント生産発電 発電液化 ガス化室内暖房 発電 木炭生産室内暖房 褐炭と亜瀝青炭 B/C( 略 表 1の一般的ランククラス lig-sub に相当 ) は主に炭鉱の発電所の燃料として使用される 亜瀝青炭 A と高揮発分 B/C 瀝青炭 ( 略 sub-hvb に相当 ) はカナダ全土と世界中の発電所に供給されている 高揮発分 A 瀝青炭 中揮発分瀝青炭 及び多くの低揮発分瀝青炭 ( 各々略 h-mvb m-lvb に相当 ) は製鉄用コークス原料としてカナダ及び世界中で広く使用されている より高いランクの低揮発分瀝青炭と無煙炭 (lvb-an) は 燃焼利用のあるものにとっては良好な一般炭である 5

6 と思われるけれども現在 ( 訳注 :1989 年当時 ) は開発されていない 多くのカナダ炭 の組成と性質は 石炭液化 ガス化の転換プロセスに対して非常に適合した供給スト ックのように思える ( 本項出典 :Coal Resource Terminology, Coal Resources of Canada, G. G. Smith (1989), Geological Survey of Canada Paper 89-4, Energy, Mines and Resources Canada) 資料 5-2 として添付 2. 資源量及び埋蔵量 (1) カナダ地質調査所報告書 (1989) カナダの即時利益資源量について 確実度 地区別及び確実度 ランク別の表を表.2 表.3 に示す 確定資源量 :208 億トン 推定資源量 :150 億トン 確定 推定 予想計 :789 億トンである 石炭区域では内陸平野区が突出していて 確定 推定 予想計の 57.2% 次いでロッキー山脈フロント山地 山麓部区が 32.3% と この 2 区域で全体の約 90% を占めている また 確定資源量だけについて見ると内陸平野区だけで全体の 70.5% を占めている また 炭質ランク別では lig-sub が確定資源量の 67.0% 確定 推定 予想計の 56.6% を占めている 次に カナダの将来利益資源量について 確実度 地区別及び確実度 ランク別の表を表 4 表 5 に示す 確定資源量 : 略 14 億トン 推定資源量 :355 億トン 確定 推定 予想計 :1,197 億トン 純理的資源量 :1,251 億トン 総計 2,448 億トンである 炭質ランク別では sub-hvb lig-sub が各々 確定 推定 予想計の 48% 47% 純理的埋蔵量の 72% 25% を占めている 次に埋蔵量について表.6 に示す カナダの回収可能埋蔵量は 1985 年末現在で 65.8 億トンであり 主な産出州はブリティッシュ コロンビア (B.C.) アルバータ サスカチワンの 3 州である 州別の石炭ランクは B.C. 州 : 中 ~ 低揮発分瀝青炭 アルバータ : 中揮発分瀝青炭 ~ 亜瀝青炭 サスカチュワン州 : 褐炭となっている また 全体の石炭ランク比率は sub-lig が最も多くて 47.2% 次いで m-lvb:33.7% hvb: 19.0% となっている 6

7 表 7 に World Energy Council (WEC) による 2008 年末時点の資源量 埋蔵量数値を示す また 表 8 に表 3 表 5 表 6 を纏めた表を示す この両表を比較すると 褐炭の確定資源量の値がほんの少しだけ異なっている ( 表 7 表 8 の着色部 ) 以外は 資源量 回収可能埋蔵量の値は全く同じである ( 褐炭の回収可能埋蔵量の値が全く同じであることから 確定資源量の違いは何らかのミスによる可能性も考えられる ) ( 本項出典 :Coal Resources of Canada, G. G. Smith (1989), Geological Survey of Canada Paper 89-4, Energy, Mines and Resources Canada) (2) 州政府による独自の資源量評価 1 ブリティッシュ コロンビア州 (B.C. 州 ) 表 9 は 2010 年 B.C. 州エネルギー鉱山省 (Ministry of Energy and Mines and Responsible for Housing) によって作成された これは 訳注 にあるとおり 約 130 のプロジェクトについて記載されている原資料から各項目の数値だけ取り出して集計したものである 計算基準としては規模の大きいものは国家基準 (by G.S.C.) または JORC によっているが 古いデータはこれらに合っていないものもある 本表の資源量には 純理的 も含まれていることから 表 2 4 の即時と将来利益資源量を合わせたものに相当すると考えられる 表 9の資源量総計 225 億トンは 表 2 4 の B.C. 州沿岸区と同内陸区を合わせた値 (B.C. 州全体より狭い )86.2 億トンと これにローキー山脈 山麓区を加えた値 (B.C. 州全体とアルバータ州の大部分を含む )385 億トンの中間値となっている 埋蔵量については 表 6 の B.C. 州の回収可能埋蔵量 :25.6 億トンに対して 本表では約 20.0 億トンと 5.6 億トン少なくなっている 然しながら 評価時点のタイムラグが約 25 年 ( ) あり この間の生産量による減少を考えると略妥当な数字かと思われる また 本表は公開プロジェクトのみ記載したものであることから 実際よりはやや固めの数字になっているかも知れない 同じく B.C. 州エネルギー鉱山省により現在公表されている B.C. 州の潜在可採資源 7

8 量を表 10 に示す G.G.Smith (1989) を修正したものとあるが 具体的な計算基準は 不明である これによれば B.C. 州の潜在可採資源量は略 207 億トンとなっている 2 アルバータ州アルバータ州エネルギー資源保全委員会 (ERCB: Energy Resources Conservation Board, the Government of Alberta) により 2008 年 12 月 31 日現在値として公表されている数字を表 11 に示す なお この資源量分類法は 1999 年 ERCB によって独自に制定されたものである 図 4 にその概念図を示す 以下に図 4 の用語について述べる Resource( 資源量 ): 地中に存在するものとして 計算 解釈 または推定された石炭の総量 Established Resource( 確立資源量 ): 試錐 トレンチ 地震探査等の情報に基づいて 具体的に描画された石炭鉱体の量 計算においては 炭層厚 賦存区域 及び石炭比重に対する標準的な誤差が各々の鉱床に対して決定される Reserve( 埋蔵量 ): 現在の技術で回収可能と考えられる確立資源量の部分 Initial in-place Place( 初期地山資源量 ): 如何なる生産よりも前の資源量 Initial Reserve ( 初期埋蔵量 ) : 如何なる生産よりも前の埋蔵量 Remaining (established) Reserve 残存 ( 確立 ) 埋蔵量 : WECの確定回収可能埋蔵量区分と同じ 即ち Initial Reserveから累計生産量を差し引いた量 Ultimate Potential( 究極的潜在量 ) 全ての探査 開発活動が終了したときに その区域において開発されると推定される初期埋蔵量の見積り 究極的潜在量の見積りは不可避的に大きな不確実性を伴う Ultimate in Place Resources( 究極的地山資源量 ) 回収可能か不可能かに拘わらず 全ての初期地山資源量を含む ( 注 ) この用語法の詳細は 資料 5-3 として添付した 表 11 の究極的潜在量 (Ultimate Potential) は G.S.C. の言う 即時 + 将来利益資 源量 に略相当するものと考えられる 表 1 表 3 のロッキー山脈 山麓部と内陸平 8

9 野区を合わせた区域 ( アルバータ州全体と B.C. 州 サスカチュワン州の一部を含む ) の資源量合計は 2,578 億トンであるが 表 11 の究極的潜在量は 6,200 億トンとかなり大きな値を算定している また 表 11 の残存埋蔵量は WEC の確定回収可能埋蔵量区分と同様であると述べられている 即ち 略 G.S.C. の回収可能埋蔵量に当たるものと考えられるが 表 6. のアルバータ州回収可能埋蔵量 19 億トンに対して この残存埋蔵量は 334 億トンを算定している これは G.S.C. の資源量が基本的に地表下 600m 以深の石炭を資源量から除外しているのに対して アルバータ州は現在の先行プロジェクトにおいて 1,400m までの採掘 ( 原注 : 恐らくより深く ) を想定していることもかなり影響しているものと思われる * *( 注 )UCG( 原位置採取法 / 地下ガス化 ) 及び CCS (Carbon Capture and Storage) を考慮して可採深度の見直しが行われた ERCB はホームページ上でさらに次のように述べている アルバータ州の残存埋蔵量 334 億トンの内 227 億トン ( または約 68%) は坑内掘によって 107 億トンは露天掘りによって回収可能と考えている ERCB は 6,200 億トンの究極潜在量と 2 兆トンの究極的地山資源量を認識している アルバータ石炭資源量は巨大であり 2 兆トンは最近の米国の総石炭資源量見積り (Rupert 他, 2002) と似たスケールである アルバータは石炭資源量を確立するために使用し得る かなりの量の公的に使用可能な地質データを保有している 数千本の浅部石炭探査孔と 17,000 本以上の近年の CBM 井に加えて アルバータで実施された 350,000 本を越える石油 ガス試錐孔からのデータがある データベースは年間 15,000-17,000 孔ほど増加している 3 サスカチワン州 Saskatchewan Geological Survey (2011 年 ) により次のとおり公表されている 深度 35m 以浅の露天掘り可能な即時利益の 経済的な確定資源量 (a: Measured economic resources of immediate interest) が 13 億トン 同様の深度で露天掘り可能な 推定 予想 及び純理的な追加埋蔵量 (b: Additional indicated, inferred and speculative reserves) が 26 億トン 同様の深度であるが薄層で経済性に乏しい追加資源量 (c: Additional resources) が 12 億トン 合計 51 億トンと見積もられている なお 炭質は低品位 低発熱量 低硫黄の褐炭である 9

10 a を resources と言い speculative な量を含んでいる b を reserves と 言うのは理解しがたいが 全て 35m 以下に賦存する露天掘り対象の石炭であること から どちらも 埋蔵量 と解釈し表 12 を作成した 本表の即時利益埋蔵量 13 億トンを表 6 の回収可能埋蔵量 16.7 億トンと比較する 両者の評価時点に約 25 年の差があるので その間の出炭減を考慮すると 現在の回 収可能埋蔵量 ( 即ち a の即時利益埋蔵量 )13 億トンは略妥当な数字かと思われる 3. カナダ地質概要 (1) ブリティシュ コロンビア州 1 バンクーバー島炭田経済的に採掘対象となりうる石炭層は 古生代からジュラ紀に至る堆積層 火成岩層貫入岩層より成る基盤の上に不整合で重なる後期白亜紀層のナナイモ層群に含まれる 夾炭層は 5 層にも及ぶ堆積輪廻を成し 各層は粗粒の汀線堆積物から上に向かって細粒の深海堆積物に変化する 大量の石炭が 2 大炭田と 2 つの小炭田に賦存する 大炭田はナナイモ炭田及びコモックス炭田と称し バンクーバー島の南東部に存在し 小炭田はスカッシュ炭田及びアルバーニ炭田で スカッシュ炭田はバンクーバー島北端のポートバーディの近くに アルバーニ炭田はコモックス炭田に隣接して存在する ナナイモ炭田は殆ど採掘し尽くされたが コモックス炭田は幾つかの小炭田の集合体で 採掘は主にカンバーランドやツェイブルリバー周辺で行われた 1970 年代に複数区域で地質調査が行われたが 有望炭層が発見され詳細ボーリングが実施されたのはクインザム地域のみであった クインザム炭田 クインザム炭田は東側を三畳紀の玄武岩より成る尾根に 北側をキャンベル湖に接している 全体の構造は左右対象な向斜構造でその軸は北から約 25 西に傾いている 炭層は 3 層存在し 2 層は下部にまた 1 層はその 25m 上部の頁岩層に存在する 2 ロッキー山脈 内側山麓北部 ( ピースリバー ) 炭田 瀝青炭資源の 95% 以上がブリティシュ コロンビア州とアルバータ州を跨ぐ北西 10

11 ~ 南西に 1,200km に及ぶロッキー山脈山嶺及び山麓部のベルト地帯に賦存する この地域は更に地質的にまた地理的な隔たりによってロッキー山脈前部山嶺 内側山麓ベルト地帯 ( 北部 : ブリティシュ コロンビア州 南部 : アルバータ州 ) そして外部山麓ベルト地帯の 3 つの区域に分類される ロッキー山脈内側山麓ベルト地帯にはカナダの中 低揮発分瀝青炭埋蔵量の約半分がこの地域の下部白亜紀層に存在する この地域の北部 ブリティッシュ コロンビア州に存在するのがピースリバー炭田である この炭田は北西に向かう褶曲ベルト内にあり このベルトには南西に傾斜する衝上断層が存在し そのために炭層が重複し 炭量を蓄積している この炭田での代表的な炭鉱はテック社クインテット炭鉱とブルムース炭鉱である クインテット地区で経済的に重要な炭層は下部白亜紀層のフオート セント ジョン グループの一部を成すゲイツ累層の中に生成している 経済的に重要度は低いが 基盤部がゲイツ累層の下 200~400m の所にあるゲシング累層の中にも炭層がある 3 ロッキー山脈前部山嶺 ( 東部クートナイ ) 炭田カナダの中 低揮発分瀝青炭埋蔵量の約半分が この地域に賦存するクートナイグループの上部ジュラ紀から下部白亜紀層に存在する 炭層はクートナイ累層中にあり 低揮発分炭から高揮発分炭を含むが その殆どが低 ~ 中揮発分炭である フォーディング リバー炭鉱近くでは 石炭層厚を含め 65m の中で層厚 1.5~2.0m の 11 炭層を採掘している この累層の厚さは約 450m である 10km 南にあるグリーンヒルズ炭鉱では 29 枚の炭層が確認されている この内層厚 5~16m の 4 枚の炭層を稼行している (2) アルバータ州 1 ロッキー山脈 内側山麓南部炭田ブリティシュ コロンビア州に存在する炭田北部と同様 重要な炭層は下部白亜紀層のラスカーグループ内のゲイツ累層中に存在する 石炭は一般にクリーンで挟みを含まない 炭質は低 ~ 中揮発分瀝青炭である ロッキー山系の一部を成しているので 炭層はララミド造山運動により変形を受けている この地質学的な変形が 破砕されやすく選炭工場で処理される際に更に粒度が小さくなるような石炭を産出する スモーキーリバー炭田 炭層は ラスカー累層の下部にあり 生成年代は下部白亜紀である 層厚 0.6~79m 11

12 の 11 枚の炭層が確認されている 岩層は炭層間に不連続に入った砂岩 シルト岩 頁岩であるが石炭以外に目印となる水準がないので照合が困難である 地層は 南西の傾斜を持つ衝上断層により分断された北西方向に連続する背斜褶曲の中にある このため採掘区域は向斜底部の水平部及び浅部の傾斜褶曲の脚部に限られている 部分的にゆるい傾斜の衝上断層 節理 炭目が坑内採掘には困難な天盤条件ないし脆弱な坑道壁面を作り出す この炭田で採掘される石炭は 高品位の原料炭で 低揮発分瀝青炭である 2 ロッキー山脈前部山嶺 ( クロウズネスト ) 炭田この炭田は州の南東すみに位置し 歴史的にカナダで最も重要な炭田である 石炭は 下部白亜紀のクートナイト累層内に多数の炭層として存在している クートナイト累層の層厚は 730m で 商業的に重要な 14 枚の炭層を含んでいる 10 番層は 層厚が約 11m で主要な炭層となっている ロッキー山系を形成した隆起及び構造地質学的作用の一部である衝上断層及び密度の高い褶曲は 炭層の重複及び部分的な構造的肥厚を作り出した この炭田のある部分では これと同じ条件が炭層を侵食してしまったり 採掘不可能にする原因となっている 炭質は低 ~ 中揮発分瀝青炭である 3 カナダ内陸平原炭田この地域は 南は米国北部国境から北はピースリバーまで 西はロッキー山脈山麓から東はマニトバ州中央南部迄の広がりを有している この比較的平らな地域にはカナダの殆どの亜瀝青炭と褐炭が 比較的浅部に存在している このため大規模な露天掘りに適した地域といえる 1997 年のカナダの石炭の 47% がこの地域で露天掘りによって生産され その殆どが炭鉱に隣接した発電所に供給されている この地域には 5 つの主要な夾炭層が存在する すなわち アルバータ州西部山麓部及びサスカチュワン州南部のパスカプ スコラード ラベンスクラグ累層 ( 上部自亜紀 第三紀 ) アルバータ州南部及び中部のエドモントングループ( 上部白亜紀 ) アルバータ州北西部のワピチグループ( 上部白亜紀 ) アルバータ州東部及びサスカチェワン州中西部のペリーリバーグループ ( 上部白亜紀 ) アルバータ州北部からマニトバ州南西部のマンビルグループ及びスワンリバー累層 ( 下部白亜紀 ) である バトルリバー炭田 この炭田は エドモントングループのホースシュー キャニオン累層の一部で 石炭ゾーンは合盤が 3.6m で層厚が 3.6m の 3 炭層から成っている 地域的な傾斜は西部及び南西部で 1km 当たり 3m である 12

13 ワバムン炭田 この炭田で最も経済的に重要な石炭ゾーンは広範囲に賦存する下部アードレイ炭層で エドモントングループのスカラード累層の一部である 下部アードレイ炭層は 露頭から深度 300m まで約 160 万 ha の地域を覆い スリー ヒルズからホワイトコートまで 300km に及んでいる ワバムン炭は上部白亜紀に生成したもので 瀝青炭 B にランクづけられている 石炭ゾーンはほぼ水平で 南西方向に傾斜している 石炭ははさみ厚が 1.4~1.7m の層厚 3m の 2 枚の炭層から産出されている 被り岩石は比較的柔らかい氷河期生成岩石層から成り その下は緩く結合した頁岩 シルト岩 砂岩である 4 ロッキー山脈外部山麓炭田ロッキー山脈の山麓部外側にはカナダのほとんどの高揮発分瀝青炭を含む重要な炭田が存在する 商業的に重要な炭層は上部白亜紀及び第三紀層に存在する この地域の地質構造はララミド造山運動による構造的な変形を受けている 南西からの圧縮 引張応力による衝上断層が層序の重複を引き起こし 石炭の地域的な集中をもたらした 夾炭層中に生じた大きな二次的褶曲が複雑な構造を作っている コールスパ炭田 この炭田の炭層の下には 層厚 1,500~2,100m の上部白亜紀及び漸新世の非海成堆積岩がある 商業的に重要なのは ミンヒア層 シルクストン層 バルドール層の 3 層で 高揮発分瀝青炭を産出する コールバレー炭鉱の近くでミンヒア層は 夾炭層の基底部に位置し 層厚が 5~10m で 多くのベントナイト質及び頁岩の夾みを含んでいる ミンヒア層の上約 45m の所にあるシルクストン層は 所によっては厚さ 3~6m の砂岩及びシルト岩で分割されていて 下部シルクストン層は粘土のはさみを含む層厚 2.4~3.7m のもので 下部シルクストン層の層厚は 0.7m である バルドール層は 最大 3.5m の砂岩を含む 6 枚のはさみを含み 層厚は 10m 程度である (3) サスカチュワン州サスカチュワン州南部の炭田はカナダ内陸平原炭田の一部であり 第三紀層のレベンスクラグ累層中に エステバン ウィロウバンチ ウッドマウンテン サイプレスの 4 つの主要な褐炭の炭田が存在する 炭層の厚さは一般に エステバン ウィロウバンチ炭田で 1.5m~3.0m ウッドマウンテン サイプレス炭田で 2.0m あるいはそれ以下である エステバン炭田の一部には 5.0m~7.0m の炭層も存在する エステバン地区のラベンスクラグ累層は向斜構造を成し 1km 当たり約 4.7m の割合で南東に緩やかに入り込んでいる この夾炭層の主要部は米国ダコタ州北部 モン 13

14 タナ州 ワイオミング州に広がっている ラベンスクラグ累層中の個々の炭層は 肥厚 薄化 分割 尖滅の傾向があり エステバン炭田にはこのようなゾーンが 5 つ認められている これらゾーンは地域的な賦存面積が異なっている 同様に 氷河期及び氷河前期の浸食が各ゾーンを広範囲に除去し 炭層が砂や砂利で置き替えられている場合も有る ウィロウパンチ炭田は ラベンスクラグ累層の厚い氷河期の堆積物によってエステバン炭田から東部において分離されたものである 西部は無炭地域で ウッドマウンテン炭田からウィロウパンチ炭田を分離している長い帯の地帯と考えられる このウィロウパンチ炭田は 更に東部ウィロウパンチ炭田と西部ウィロウパンチ炭田に分割される (4) オンタリオ州カナダ内陸平原炭田の一部を形成する大規模な褐炭炭田がムースリバー盆地のオナカワナに存在している オナカワナ褐炭は下部白亜紀層に属するマッタガミ累層中にあり 0m~10.4m( 平均 4m) の上部炭層と 2.0m~195m の層厚を有する下部炭層が砂岩 粘土 亜炭の互層中に存在している (5) ニュー ブランズウィック州ニュー ブランズウィック州の中央部には 上部石炭紀 ( ペンシルバニア系 ) のミント ビアスビル レイクストリームの 3 炭田が存在する ミント炭田は グランド湖の北端にあり 地表近くの 1 炭層から高揮発分 A 瀝青炭を産出する 原炭での灰分は 15%~20% であるが硫黄分は 5%~9% と高い 層厚は 0.3~0.9m である 炭層は多少起伏があるがほぼ緩傾斜で 大部分が地表面からの等深線に沿う平坦で露天掘りを行い易い構造である (6) ノバ スコシア州ノバ スコシア州北部からケープ ブレトン島にかけて上部石炭紀 ( ペンシルバニア系 ) の 8 つの炭田が存在する これらの炭田の中で最も重要なのがケープ ブレトン島東岸から海底下にあるシドニー炭田であり カナダ東部大西洋沿岸の石炭資源の殆どがこの炭田に存在する 層厚が 1.0~4.5m まで 11 炭層があり 6 炭層は経済的に重要と考えられるが ハーバー層及びパブ層の 2 炭層を海底下坑内採掘していた 高揮発分 A 瀝青炭であるが硫黄分が多い 炭層は 砂岩 シルト岩 泥岩 石灰岩から成る岩層が所定の間隔で貫入することによって分離しているが 炭層は地域的な構造規模ではあまり擾乱を受けていない 地層は一連の褶曲構造を成していて その向斜 背斜構造が海に向かって 3 14

15 ~5 の炭層傾斜のもととなっている 石炭はガスを多く含むと考えられる ( 特にハー バー層 ) 天盤条件は 一般に軟弱である (3 項出典 : 諸外国炭鉱技術実態調査事業カナダ平成 9 年 3 月 ( 財 )JATEC) 15

16 資料 -1 カナダの石炭資源用語法 石炭層はカナダ堆積盆においては比較的ありふれたものである 然しながら 資源としての資格を与えるためには 石炭は国民に富を与える潜在力を持っていなければならない それゆえ カナダ石炭資源量の推計は 石炭の潜在的有用性を反映する限界内に抑制されねばならない 層厚 45cm 未満 及び地表下 600m 以深の石炭は 現在カナダ石炭資源量から除外されている ( 現在深さ 1200m までの採掘が計画されているノバスコシア州の石炭は例外 ) 然しながら 国家の石炭を資源量と埋蔵量へと変換することは 変化する需給環境に基づいて進行する動的プロセス ( 図 2.3) である 一般的な石炭関連用語の用語集は本報告書の最後に含まれている これらの用語の 或るものは 以下の検討においてそれらの意図を充分に認めるために 最初に見直さ れるべきである 本報告書において 石炭資源石炭資源とは厚さと地表からの深度において 一定の限界内に生じた石炭鉱床を示す これらの厚さと深さの限界は カナダ炭開発に対する経済的 and/or 技術的可能性の限界を反映させるよう意図されている 石炭資源の量は特定の要素に従って 相対的な開発潜在力開発潜在力と存在存在の確実性 ( 図 2.3) に対して 推計 分類される 本報告書における資源推計は一般的に Bielenstein 他 (1979) によって報告された規準を反映している カナダ地質調査所はカナダ石炭協会と共同で 将来のカナダ石炭資源量と埋蔵量の推計 報告に対する基礎として これらの規準を最近改定した (Hughes 他 ) 相対的な開発潜在力は当面の利益及び将来の利益という概念に従って述べられる それによって 当面の探査継続と開発可能性に対して利益のある 石炭即時即時資源量 ( resources of immediate) は 好ましい組合せの 層厚 深度 品質及び位置を有する 層厚 深度 品質及び位置の組合せがあまり好ましくない石炭鉱床は もし それらが経済的 and/or 技術的条件に適度な改善が与えられて 将来の開発可能性が妥当であると考えられるならば 将来利益資源量 (resources of future interest) に寄与する 潜在的な実利が想像できない石炭鉱床は資源のインベントリー (inventry: 目録 ) から除外され 単に国家の総石炭財産に寄与するのみである 推計資源の量の存在の相対的な確実性の査定は 使用可能なデータの空間的な分布に基づいてなされる 観察点又はコントロール点に近い資源量の定義は より遠いものより信頼性があるということが仮定される 資源の量は コントロール点からの距離区分に従った 推計の信頼度の概念に基づいて 確定 (measured measured) ) 推定 (indicated indicated) ) 予想 (inferred inferred) 及び純理的 (speculative speculative)( 図 2.3) に分類される 純理的 (speculative speculative) という用語は 妥当な幅広い地質的な仮定が適用された 非常に限られた 又は非常に遠くにある証拠に基づいて推計された資源量に適用される 純理的資源量は常に将 1

17 来利益の資源量に分類される 異なった石炭タイプの量の集計又は比較の一般的な方法は 単位発熱量の異なった石炭を標準の 29.3 MJ/kg へと当てはめる 標準石炭換算トン (tonnes coal equivalent) への変換を含む 即時利益の石炭資源量のカナダ在庫量は 標準石炭換算トンで 確定 140 億トン 推定 110 億トン 予想 320 億トンである 北部カナダにおける潜在的な膨大な量に加えて 内陸平野における石油井から予想された 大量の深部石炭 ( 即ち 地表から m) そして全国の薄層に含まれる石炭は将来利益資源量と考えられる これらの将来利益資源量は 標準石炭換算トンで略 確定 10 億トン 推定 240 億トン 予想 600 億トン 及び純理 940 億トンからなる これらの資源量は 現在資源量推計で考慮されているよりも 深くて薄い炭層からの膨大な追加量を含む カナダの総石炭財産のほんの一部分を表しているに過ぎない 標準石炭換算トンで カナダの即時利益確定石炭資源量の略 60% は西部カナダの内陸平野に ほぼ 35% はロッキー山脈前方山地 山麓に位置する カナダの石炭は様々な特徴を持っている そのことは石炭資源を評価する場合 その価値に影響を与える石炭の本質的な属性に言及することなく 量的潜在力を簡単に表わすには適当ではない ランクによる石炭分類は それらの相対的な基本的品質の幾つかを推測する常套的な手段である 異なった石炭ランクは異なった本質的な性質を持っている それは ( 用途の潜在力において ) 商業的感覚における石炭価値に影響を与える 殆どのカナダ炭は発電用の一般炭か コークス生産用の原料炭のどちらかで使用される 2

18 石炭は 褐炭及び亜瀝青炭から 高 中 低揮発分瀝青炭ランクを通って 無煙炭 及び変成無煙炭まで並んだ連続シリーズにおける有機熟成度 ( 炭化度 ) に従って分類 される ( 図 2.4) 表 1. ランクによる石炭分類表 (ASTM, 1997 にならう ) 炭種群本報告書で固定炭素 (FC) 揮発分 (VM) 発熱量主な用途 使用されている 一般的分類 (dmmf basis) (dmmf basis) BTU MJ/kg Ⅰ. 無煙炭質 1. メタ無煙炭 98% FC 2% VM 室内暖房 のもの 1 2. 無煙炭 92% FC<98% 8% VM>2% セメント生産 lvb-an 3. セミ無煙炭 86% FC<92% 14% VM>8% Ⅱ. 瀝青炭質 1. 低揮発分瀝青炭 2. 中揮発分 のもの 2 3. 高揮発分 A h-mvb FC<69% VM>31% 14,000 BTU 32.6 MJ/kg 4. 高揮発分 B 5. 高揮発分 C 11,500 BTU<13, MJ/kg<30.2 sub-hvb Ⅲ. 亜瀝青炭質 3 1. 亜瀝青炭 A 10,500 BTU<11, MJ/kg<26.7 発電のもの 4 液化 ガス化 2. 亜瀝青炭 B 9,500 BTU<10, MJ/kg<24.4 室内暖房 4 3. 亜瀝青炭 C 8,300 BTU<9, MJ/kg<22.1 lig-sub Ⅳ. 褐炭質 4 1. リグナイトA 6,300 BTU< MJ/kg<19.3 発電 木炭生産のもの 4 2. リグナイトB TU<6,300 MJ/kg<14.7 室内暖房 注 (1) dmmf: dry mineral matter free, ad-mmf: air dried-mineral matter fre (3) an: Anthracite (2) 1 粘着性なし : もし粘着性があるならば 低揮発分瀝青炭として分類される lvb: Low Volatile Bituminous Coal 2 一般的に粘着性あり m-lvb 78% FC<86% 3 もし粘着性があるならば 高揮発分 C 瀝青炭として分類される 22% VM>14% 69% FC<78% 31% VM>22% (ad-mmf basis) mvb: Medium Volatile Bituminous Coal hvb: High Volatile Bituminous Coal 4 粘着性なし sub: Sub Bituminous Coal lig: Lignite 製鉄用コークス生産 セメント生産 13,000 BTU<14, MJ/kg<32.6 発電 褐炭と亜瀝青炭 B/C( 本報告書では一般的ランククラス lig-sub として示される ) は あるものは主に発電用に州を横断して輸送されるけれども 主に炭鉱の発電所の燃料として使用される 亜瀝青炭 A と高揮発分 B/C 瀝青炭 ( 本報告書では sub-hvb hvb) はカナダ全土と世界中の発電所に輸送されている 高揮発分 A 瀝青炭 中揮発分瀝青炭 及び多くの低揮発分瀝青炭 ( 本報告書では各々 h-mvb m-lvb lvb) はカナダの製鉄所 及び製鉄用コークス生産にはどこでも 広く使用されている カナダの より高いランクの低揮発分瀝青炭と無煙炭 ( 本報告書では lvb-an an) は燃焼利用の或るものにとっては良好な一般炭であると思われるけれども 現在は開発されていない 多くのカナダ炭の組成と性質は 石炭液化 ガス化の転換プロセスに対して非常に適合した供給ストックのように思える 本報告書における測定単位は カナダ標準協会とメートル委員会によって公式の使 用を認定されている国際単位システム (SI) である ( 出典 :Coal Resource Terminology, Coal Resources of Canada, G.G.Smith (1989), Geological Survey of Canada Paper 89-4) 3

19 資料 -2 石炭資源量と埋蔵量見積埋蔵量見積り方法論方法論の概要 ( 抄訳 ) ERCB(The Alberta Energy Resources Conservation Board) の石炭資源量 / 埋蔵量 の用語法は 1999 年 GSC(Geological Survey of Canada) と異なって作成された 主 要な定義は以下のとおりである Resource( 資源量 ) 地中に存在するものとして 計算され 解釈され 又は推定された石炭の総量 Established Resource( 確立資源量 ) 試錐 トレンチ 試掘坑 鉱山開発作業 又は他の探査作業 - 地質的情報 地震探査情報又は同様な情報に基づいて 隣接して存在するものと判断された石炭を含む -によって具体的に描画された石炭の鉱体 確立資源量を計算するために ( 炭層厚 賦存区域 及び石炭比重における不確実性に基づいて ) 標準的な誤差が各々の鉱床に対して決定さる そして Established in place tonnages( 確立地山トン数 ) は ( 上に計算されたごとく ) 最高の見積もりより小さい二つの標準的な誤差を用いられている 1982 年以前に計算された ( ロッキー ) 山脈 山麓鉱床に対しては 主観的に控え目なトン数が見積もられたにも拘らず 5% の仮定された標準的な誤差がこれらの鉱床に適用された Reserve( 埋蔵量 ) 現在の又は予想される経済的及び社会的状況下で 現在の技術で回収可能と考えられ る確立資源量の部分 Initial in-place( 初期地山資源量 ) 如何なる生産より前の資源量 ( 当初の地山量 : 幾つかのテクニック 特にブロック クリギング / 統計的外挿法 グリッド ポリゴン 及び断面図法が地山量 - 露天と坑内の可採炭に分けられた-を計算するのに使用される ) Initial Reserve ( 初期埋蔵量 ) 如何なる生産より前の埋蔵量 Remaining (established) Reserve( 残存 ( 確立 ) 埋蔵量 ) Initial Reserve から累計生産量を差し引いた量 (WEC の確定回収可能埋蔵量区分と 同様 ) Ultimate Potential( 究極的潜在量 ) 全ての探査 開発活動が終わった時に その区域において開発されるであろう初期埋 1

20 蔵量の見積もり-これはその地域の地質的見通し 及び予期された技術 経済 社会的状況を考慮している : 累計生産量 残存埋蔵量 及び現存鉱床の拡大と修正 及び新鉱床の発見又は描画を通じて推定される将来的な付加 究極的潜在量の見積もりは大きな不確実性を不可避的に伴い 新データは大幅に結果を替える 究極的石炭潜在量の見積りには二つの方法が用いられてきた 一つは量的方法であり 地域 炭層厚 各含炭層準の回収率の大まかな見積もりが把握できる 第二の方法は探査努力対初期埋蔵量の傾向から究極的潜在量を見積もる Ultimate in Place Resources( 究極的地山資源量 ) ( 従来の採掘法に対して ) 回収可能か不可能かに拘わらず 全ての初期地山資源量を 含む 出典 :ERCB, 2000ST-31: Reserves of Coal Province of Alberta at December

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