p 学術賞.indd

Size: px
Start display at page:

Download "p 学術賞.indd"

Transcription

1 保険薬局における FRAX による骨粗鬆症スクリーニングと骨粗鬆症薬物治療の医薬連携 荒井國三 1) 山本憲男 2) 正源寺美穂 3) 杉原信 4) 今庄恵子 5) 綿谷敏彦 5) 1) 金沢大学医薬保健研究域薬学系 2) 金沢大学医薬保健学総合研究科医学系先進運動器医療創成講座 3) 金沢大学医薬保健研究域保健学系高齢者 リハビリテーション看護学分野 4) 石川県臨床整形外科医会 金沢市医師会骨粗鬆症検診担当 5) 金沢市薬剤師会 はじめに現在, 金沢市では女性を対象として骨粗鬆症検診が実施されて, 検診率は 25% とほかの地域に比べ高い値を示している. しかしながら, 治療が必要な患者がどれだけ治療を受けているか不明である. われわれは OLS の取り組みと役割として提唱されている, 地域における最初の骨折への対応および骨折リスク評価に関して, 保険薬局における骨粗鬆症の一次スクリーニングと整形外科の連携システムを構築し, 骨粗鬆症治療率と治療継続率の向上を目的として活動を行っている. 活動内容 1.FRAX による骨粗鬆症一次スクリーニング金沢市では 1996 年より 40 ~ 70 歳の女性を対象に骨粗鬆症検診が開始され, 現在では, 年間 16,000 ~ 17,000 名を対象とし, 検診受診率は約 25 ~ 30% となっている.2010 年より問診票に FRAX の項目を取り入れられた. 山本らはこの骨粗鬆症検診データからスクリーニングに有用な FRAX 値 (5 の法則 ) を提案している 1)2). この FRAX の 5 の法則 カットオフ値を利用することにより, 精査が必要な対象者をより多く拾い上げることが可能になると考えた. 2. 骨粗鬆症治療の医薬連携プログラムの構築石川県内の保険薬局で FRAX による骨粗鬆症のスクリーニングを行い, 骨粗鬆症の病識のない骨粗鬆症性骨 折リスクの高い患者に対して, 整形外科医院における精密検査のための受診勧奨を行う地域連携システムを構築した. 1 骨粗鬆症治療医薬連携システム骨粗鬆症治療状況改善のため, 保険薬局における FRAX による骨粗鬆症スクリーニングと骨粗鬆症薬物治療の医薬連携 として, 新しい医薬連携モデルの構築を目指した活動を 2015 年から行っている. 研究機関は, 金沢大医学系として整形外科学講座, 薬学系として, 臨床薬物情報学講座, 保健学系として, 高齢者 リハビリテーション看護学講座が, 臨床として金沢市あるいは近隣の日本臨床整形外科学会会員医院と, 金沢市薬剤師会会員薬局および近隣市町村の薬局などが参加するモデルで, 研究機関と臨床機関がともにタッグを組んだ取り組みとなっている 年 1 月現在, 石川県内の 20 診療所 病院および 26 薬局が本プログラムに参加している. 本活動について地元地方新聞, 薬業業界紙, 全国新聞に紹介された. また, 研究参加者相互の情報交換や市民への本活動の広報のために, 本研究のホームページ ( w3.kanazawa-u.ac.jp/index.html) を公開した. 3. 実施プロトコール概要を図 1に示す. 医薬連携には情報共有が不可欠である. そのツールとしてヒューマンネットワークを基盤とした IT 化による情報共有が理想であるが. 今回は FAX を使用した紙ベースの情報共有を行った. 薬物治療を開始した患者に対しては, 服薬継続率を高めるために情報を調剤薬局へフィードバックし, 調剤薬局で服薬指 48 (48)

2 保険薬局における FRAX による骨粗鬆症スクリーニングと骨粗鬆症薬物治療の医薬連携 図 1 実施プロトコール 導を通じて, 骨粗鬆症治療の重要性, 意義について, 患者の理解を深める. そしてその情報については, 受診医療施設へ情報提供を行い, 医師サイドからも必要事項に注視した患者指導, あるいは患者環境に応じた投薬への変更などを考慮する. このような循環型の情報交換により, 骨粗鬆症治療が必要な患者が知らない間に治療からドロップアウトしてしまう, いわゆる 骨粗鬆症のバミューダトライアングル を解消し, 治療継続率を高めることを目指している. またこの活動は, 臨床研究として行われており, 医薬連携体制による目的は 脆弱性骨折の予防 とし, アウトカムを1 精密検査受診,2 薬物治療継続率,3 骨折率として, 受診 継続率, 転倒リスク, などに対する評価も同時に行っている. 4. 地域住民への啓発活動市民に対する啓発活動の一環として, 薬剤師および医師が連携して平成 28 年度には 2 回の市民講演会 骨粗鬆症あなたの骨は健康ですか? を実施した. さらに平 成 29 年度は金沢市公民館連合会と連携し金沢市内の公民館において出前講座 骨粗鬆症あなたの骨は健康ですか? の実施を予定している. 本活動の成果今回のプロジェクトで, 骨折の一次予防を行う場として, 保険薬局に注目したこと, さらに, 骨粗鬆症治療を診療所と連携して取り組むシステムを構築したことが, 大きな成果である. 骨折一次予防のための骨粗鬆症検診の有用性については, 検診開始年齢や検診方法などがそれぞれ異なっており, 一概には論じることはできないが, 65 歳未満の女性に対して, 骨密度検診を実施し高リスク者に対する薬物治療を開始することは, 費用対効果に優れると報告されている. また, 骨粗鬆症検診受診率が高いほど, 要介護率が低いという関係も報告されている. 今後さらに, 骨折一次予防のための骨粗鬆症スクリーニングおよび薬物治療の有用性と費用対効果について検証 (49)49

3 されなければならない 年 10 月の厚生労働省 患者のための薬局ビジョン で示された 門前から地域へ の流れに沿って, 今後調剤薬局は地域包括ケアシステムの中で地域住民による主体的な健康の維持 増進を支援していく 健康サポート薬局 への転換を後押ししている. 今回の取り組みで保険薬局を骨粗鬆症の一次スクリーニングの場として活用することは, その流れに沿っており, さらに地域診療所と一地区として連携する取り組みは全国に先駆けて実施できた. 平成 28 年 8 月現在で FRAX 値を測定した患者が 117 名, 研究参加患者数 12 名で診療所と連携して薬物治療をしている患者が 4 名と, このモデルは開始間もなく, また研究としての情報取得量も多いため, 多忙な現場での骨粗鬆症要精検対象の掘り起こしとしては, いまだ十分に機能している状態ではないが, 今後より情報を簡便に共有するための改善などを通じて, このモデルをぜひ発 展させていきたいと考えている. そしてこのモデルを通じて, 診療所と調剤薬局とのより積極的な情報共有による医薬連携体制を確立させることは, 骨粗鬆症以外のさまざまな疾患においても, 医療の安全性を高め, 質の高い地域医療を提供するための重要な礎となると考えている. 文献 1) 山本憲男, 竹田康男, 羽柴厚, 他 :FRAX を用いた簡便な骨粗鬆症検診あるいはスクリーニング法の検討 地方中核都市における骨粗鬆症検診データからの解析. Osteoporos Jpn 21: ,2013 2) 山本憲男, 安田健二, 魚谷知佳, 他 :FRAX を用いた骨粗鬆症スクリーニング法の開発と新しい医薬連携モデルの構築. 臨床整形外科 51: , (50)

4 潜在的な転倒骨折リスク者を抽出する骨粗鬆症とロコモティブシンドロームの二段階スクリーニングの実際 大平正和 1) 中藤真一 2) あさひ総合病院リハビリテーションセンター 1) 2) あさひ総合病院整形外科 転倒骨折予防のための予防事業の課題脆弱性骨折の大腿骨近位部骨折は, 要介護状態を引き起こす大きな要因のひとつであり,QOL の低下, さらには生命に危機を及ぼすことが危惧されている. そのため初発骨折の一次予防が重要であり, 骨折リスクの高い人を早期発見するための検診が必要である. しかし現在の骨粗鬆症検診は, 低い実施率と, 低い受診率が問題となっている. また骨折予防には, 骨強度の維持 向上とともに転倒の予防も重要な要素であり, 骨粗鬆症のほかに転倒リスクも効率よく評価できることが望ましいと思われる. 一方, 転倒の予防, すなわち移動能力の維持 向上のための予防は, 機能訓練による運動機能改善に一定の効果を上げ, 多くの施設で取り組まれている. しかしながらわが国の介護予防事業は, 対象者の抽出が進まず, また参加者も多くないことからその費用対効果が低いといわれており, 各自治体では新しい方針に基づいた介護予防事業が進められている. そこで当院では,1 検診受診率の向上,2 骨粗鬆症だけでなくロコモティブシンドローム ( 以下, ロコモ ), サルコペニアなど多角的アプローチによる転倒骨折のハイリスク者の抽出,3 要介入者への効果的なロコモ教室の運用を目指している. 自治体と連携した骨粗鬆症, ロコモティブシンドロームの二段階スクリーニングと介入一次スクリーニングとして特定健診に併せて健診対象者に郵送にて FRAX とロコチェックの問診票を配布し, 自己記入後に返送もしくは健診会場にて回収している. そのうえで FRAX の骨折確率が 10% 以上の人, またはロコチェックに 1 つでもチェックのついた人は骨折リスクが高いと判定し ( 高リスク者 ), 二次スクリーニングとして当院での骨粗鬆症検診とロコモ検診の受診を勧め, 骨密度測定やロコモ度, ならびにサルコペニアの判定をしてきた. すなわち骨粗鬆症と転倒リスクの両方を評価することにより骨折リスクの高い人を骨強度と運動機能の両面から抽出する活動を行っている. さらにロコモ検診者を対象にロコモ教室を実施し, 骨粗鬆症およびロコモ予防のための講義や生活指導, 運動指導を実施してきた. しかし 2014 年度のロコモ教室の参加者は, ロコモ検診受診者の 26.4% に留まり, 教室を開催するがその参加率が低い現状にあった. そこで 2015 年度のロコモ教室参加者, 不参加者の参加 不参加理由や生活習慣を調査し, 参加率向上のための対策を検討している. 二段階スクリーニングの結果と介入の問題点 2015 年度と 2016 年度それぞれのロコモ検診の対象者と検診結果のロコモ該当者 ( ロコモ度 1 およびロコモ度 2 該当者 ), サルコペニア該当者, 骨粗鬆症の該当者および未治療者の人数を表 1に記す.2015 年度では二次スクリーニング受診者 351 人のうち 309 人 (88.0%),2016 年度では 212 人のうち 184 人 (86.8%) と高い確率でロコモの人を抽出できた. なお,2015 年度と 2016 年度の二次スクリーニング受診者 ( 計 563 人 ) のロコモでない人 ( ロコモなし群 ), ロコモ度 1 に該当した人 ( ロコモ度 1 群 ), ロコモ度 2 に該当した人 ( ロコモ度 2 群 ) の 3 群には年齢, 大腿骨骨 (51)51

5 表 年度および 2016 年度のロコモ検診の対象者と検診結果 密度, 四肢筋肉量, 歩行速度, 握力で群間に有意差を認め, 腰椎骨密度には有意差を認めなかった ( 図 1). ロコモ教室による介入では,2015 年度ロコモ検診において参加 不参加理由と生活習慣を 262 名 ( 平均 76.8 ± 6.7 歳 ) に調査した. 参加群は 166 名, 不参加群は 96 名で 2 群間の年齢と運動機能に有意差を認めなかった ( 表 2). ロコモ罹患者は参加群に 145 名 (87.3%), 不参加群にも 78 名 (81.3%) が存在した. 不参加の理由は, 開催される日時に都合がつかない が 52 名で最も多く, そのうちロコモ該当者 43 名 (82.7%) であった. 次に多い 定期的な運動を行っている は 33 名でそのうちロコモ該当者 26 名 (78.8%) であった ( 図 2). 生活習慣では, 運動習慣あり の人は参加群に比べて不参加群に有意に多かった ( 図 3). 本活動の利点と課題問診のみで評価できる FRAX とロコチェックを用いることで多くの人の中から転倒骨折の危険性がある人を簡便にスクリーニングでき, かつ毎年行われる健診に併せることで骨粗鬆症における受診率の低さを改善することができた. さらにロコモ度を判定することで転倒リスクの高い人を適切に評価できた. なお, ロコモ度別によって腰椎骨密度は変化しないことからも骨粗鬆症と転倒リ スクは必ずしも一致せず, 骨折リスクの評価には骨粗鬆症と転倒リスクのお互いを評価することが必要である. その点当院の取り組みは, 多角的に骨粗鬆症と転倒リスクの両方を評価することが可能なシステムである. 運動教室の理想の対象者は, 身体機能が劣る介入の必要性の高い人が多いことが望ましい. しかし実際は, 参加群と不参加群の身体機能に差はなく, 運動能力が劣る介入の必要性が高い対象者に十分な指導ができてない可能性があった. また, 不参加群には, 運動習慣がある人が多いが参加群と比べると運動機能に差はなく, ロコモ罹患者が 81.3% も存在していた. これは不参加群のなかに, 個人の能力を過大評価し教室の必要性を感じていないこと, もしくは運動習慣があっても個人で行っている運動方法が有効でない人が多く存在していることが考えられた. 活動のさらなる発展へ以上より当院での取り組みは, 多くの対象者の中から簡便な方法で転倒 骨折リスク者の抽出ができる方法と思われた. また, 二段階のスクリーニングを行うことで効果的にハイリスク者にアプローチできた. さらに介入においては, 検診の結果をもとに個人の能力を十分に理 52 (52)

6 潜在的な転倒骨折リスク者を抽出する骨粗鬆症とロコモティブシンドロームの二段階スクリーニングの実際 図 1 二次スクリーニング受診者のロコモ度別にみた年齢 (a), 腰椎骨密度 (b), 大腿骨骨密度 (c), 四肢筋肉量 (d), 歩行速度 (e), 握力 (f) の箱ひげ図 Kruskal-Wallis test,*:p < (53)53

7 表 2 ロコモ教室の不参加群と参加群における運動機能の比較 値 : 平均 ± 標準偏差,n.s.:not significant. 図 2 ロコモ教室への不参加者の不参加理由 ( 重複回答 ) 不参加理由のほとんどは 開催される日時に都合がつかない と次いで 定期的な運動を行っている であった. 他の理由の回答数は 1 桁ずつの少数であった. 54 (54)

8 潜在的な転倒骨折リスク者を抽出する骨粗鬆症とロコモティブシンドロームの二段階スクリーニングの実際 運動習慣の有無においては, 参加群に比べると不参加群で有意に運動習慣があった. 図 3 参加 不参加者の生活習慣の調査 *:χ 2 検定,p < 解してもらうことで必要性の高い人を誘導し, 個人の能力に合わせた適切な指導を行うことが期待できる. すなわち介入の必要性の高い人に, 必要な内容を指導することが費用対効果を上げるための 1 つの方法ではないかと 思われた. しかし, 実際の介入においては, 必要性の高い人への介入が漏れている現状であるため, 今後は適切な介入手段の検討が課題である. (55)55

9 内科医師から始まる院内多職種協働による OLS の展開 慢性腎臓病保存期から透析期における続発性骨粗鬆症患者に対する試み 加藤木丈英 1) 藤井隆之 2) 小谷俊明 3) 宮崎木の実 4) 三上浩史 5) 鈴木諒 6) 青木尚美 7) 石田拓未 8) 伊藤和美 9) 1) 聖隷佐倉市民病院リハビリテーション室 2) 聖隷佐倉市民病院腎臓内科 3) 聖隷佐倉市民病院整形外科 4) 聖隷佐倉市民病院看護部 5) 聖隷佐倉市民病院地域医療連携室 6) 聖隷佐倉市民病院薬剤科 7) 聖隷佐倉市民病院栄養科 8) 聖隷佐倉市民病院放射線科 9) 東邦大学医療センター佐倉病院看護部 [ 要旨 ] これまで当院では, 整形外科医師が主となり骨粗鬆症リエゾンサービス (Osteoporosis Liaison Service:OLS) を行ってきた. 急性期病院の煩雑な業務の中でも, 多職種協働でうまく日常業務とのバランスを取りながら行うことができていた. しかし, 地域医療連携の中で腎機能に問題がある患者の治療が簡単に中断されてしまう現状を目の当たりにした. そこで, 当院の骨粗鬆症リエゾンサービス委員会 (OLS 委員会 ) に腎臓内科医師が参画した. 腎臓の専門医が介入することにより, 腎疾患による治療中断をより少なくするため, 内科医師から始まる OLS システムを考案した. このシステムにはこれまで OLS 委員会には所属していなかった, 腎臓内科病棟の薬剤師 管理栄養士 看護師が新規に参画していることが特徴である. 対象患者は,2015 年 6 月から 2017 年 10 月に当院に教育目的で入院した慢性腎臓病 (chronic kidney disease:ckd) 教育入院患者 247 例, 当院で通院透析を行っている透析患者 122 例を対象とし, 全身 X 線骨密度測定, 採血検査, 尿検査, 胸腹部 CT 撮影, 服薬調査 服薬指導, 栄養指導, 運動機能検査を行った. 結果は, 保存期 CKD 患者では, ステージ 3:24.7%, ステージ 4:36%, ステージ 5:36.1% が骨粗鬆症であった. 透析期では, 40.2% が骨粗鬆症であった. つまり, 腎臓機能が悪化するにつれて骨粗鬆症の罹患率が高まる傾向にあった. また, ロコモティブシンドローム ( ロコモ ) との関係は, 保存期患者では約 8 割がロコモ度 1 か 2 に該当することが明らかとなった. さらに, その 3 割以上が骨粗鬆症を併発していることが明らかとなった. 当院腎臓内科では, これらの結果を受け, 慢性腎臓病に伴う骨 ミネラル代謝異常の診療ガイドラインに基づく治療戦略を立て, 治療を開始している. キーワード : 骨粗鬆症リエゾンサービス,CKD, 院内多職種協働 56 (56)

10 内科医師から始まる院内多職種協働による続発性骨粗鬆症患者への OLS の展開 はじめにわれわれは,2013 年 3 月から経皮的椎体形成術 (balloon kyphoplasty:bkp) 後に骨粗鬆症性椎体骨折の二次予防を行うため,BKP テリパラチド地域連携パス 1) の運用を開始し, さらに 2014 年 12 月から さくらモデル 2) と名付けた骨折一次予防を開始した. 高齢者の多くは高血圧, 心肺疾患, 腎機能障害や糖尿病などいくつもの疾患を伴い, 骨折の治療だけではなく併存疾患を含めた治療が必要であり 3), それらの治療には多職種での連携が必要不可欠であると考えられている. そこで当院では,2016 年 6 月より腎臓内科医師が参画し, 慢性腎臓病 (chronic kidney disease:ckd) 患者の骨折一次予防を開始した. 本稿ではこれまでの取り組みを報告する. りつけ医不在で紹介先のない患者を当院の骨粗鬆症地域連携外来で精査し, 骨粗鬆症と診断された場合には, 地域の内科系 婦人科系診療所あるいは整形外科系診療所に紹介するというものである. その後, 内科系 婦人科系診療所に紹介した場合には, 当院で半年に 1 回フォローアップし治療の継続を目指す循環型の連携システムである ( 図 1). 運用開始後 1 年で腎疾患のために紹介先の内科医の指示により休薬となった症例を経験した. そこで, 当院の腎臓内科医師が委員会に参画し, このようなケースにも迅速に対応できるようになった. しかし, 腎疾患患者における骨粗鬆症治療には, ガイドライン上でも確立したものはない. そこでわれわれは, 腎臓内科との共同研究として透析期 保存期 CKD 患者の横断的な全例調査を行うこととした. 腎臓内科医師の参画当院では,2014 年 12 月に骨粗鬆症リエゾンサービス委員会 (OLS 委員会 ) を発足し, 骨折一次予防のシステムである さくらモデル を開始した. これは, 当院に併設する健診センターの骨密度測定で要精密検査となり, かか 腎臓内科との共同研究現在, 本邦では CKD 患者は 1,330 万人ほどと推定されており,CKD 進行と骨ミネラル代謝異常を併発し, 血管石灰化や骨折のリスクが高まり, 生命予後, 心血管系合併症のリスク因子となる 4) ことがわかっている. 保存期患 図 1 地域医療連携システムの さくらモデル 多職種 多施設での地域医療連携モデルである さくらモデル. (57)57

11 者において, 骨 ミネラル代謝の変化は CKD 早期から出現することが知られており 5)-9), 続発的に骨粗鬆症になる患者は, 決して少ないとはいえない. 透析患者では, 骨関節疾患をきたしやすい病態を有するうえに, サルコペニアを認める頻度が高いため, ロコモティブシンドローム ( ロコモ ) になりやすいことが証明されている 10). 一方, 保存期では筋蛋白質の合成 分解がアンバランスとなり, 身体活動量が低下していることは明らかにされている 11) が, これらを詳細に調査した研究は渉猟し得る限り見当たらなかった. そこでわれわれは,CKD 教育入院患者 当院に通院する外来透析患者に対し, 今後の続発性骨粗鬆症治療での心血管系のリスクを把握するうえでの一助となる有用なデータを得ることを目的に,CT での血管石灰化 ( 冠動脈石灰化 ) 検査, 骨密度測定, 採血検査, 服薬状況の把握, 栄養指導, 運動機能検査を行い横断的に実態を調査した. 横断調査の結果 ( 骨密度と骨粗鬆症罹患率 ) 2015 年 6 月から 2017 年 10 月に当院に教育目的で入院した保存期患者 (stage3 ~ 5)247 例 ( 男性 :168 例, 女性 : 79 例, 平均年齢 :70.9 ± 10.7 歳 ), 透析期患者 122 例 ( 男性 : 85 例, 女性 :37 例, 平均年齢 :63.5 ± 11.6 歳 ) を対象とした ( 表 1). 全例に骨密度測定を行い, 大腿骨頚部の骨密度が若年成人平均値の 70% 未満のものを骨粗鬆症と診断した. 結果は, 骨粗鬆症の罹患率は,stage3:24.7%, stage4:36%,stage5:36.1%,stage5d( 透析 ):40.2% で腎機能の増悪に比例し罹患率が高まっていた ( 図 2). また, 性別で分けると男性では,stage3:10.2%,stage4: 24.1%,stage5:18.2%,stage5D( 透析 ):28.2%, 女性では, stage3:40%,stage4:60.7%,stage5:85.7%,stage5d ( 透析 ):70.3% で全体と同様の傾向を示した ( 図 3). 表 1 保存期と透析期の患者背景 図 2 CKD 患者における stage 別骨粗鬆症罹患率図 3 性別による stage 別骨粗鬆症罹患率 58 (58)

12 内科医師から始まる院内多職種協働による続発性骨粗鬆症患者への OLS の展開 横断調査の結果 ( 運動機能 ) 保存期患者 (stage3 ~ 5)247 例のうち, 連続した 64 例 ( 男性 :39 例, 女性 :25 例, 平均年齢 :71.7 ± 9.8 歳 ) にロコモ度検査を行った. 結果は, ロコモの罹患率は, ロコモ度 1: 45%, ロコモ度 2:34%, ロコモ非該当 :21% で, 約 8 割がロコモ状態であることが明らかとなった ( 図 4). stage 別のロコモの罹患率は,stage3:82.6%,stage4:84%, stage5:75% で, 腎機能の増悪による罹患率に差を認めなかった ( 図 5). また, ロコモかつ骨粗鬆症の stage 別罹患率は,stage3:34.8%,stage4:36%,stage5:31.3% で 3 割以上が併発していた ( 図 6). 当院での治療戦略当院の腎臓内科では, 慢性腎臓病に伴う骨 ミネラル代謝異常の診療ガイドライン 4) に基づき, 以下のような治療戦略のもと骨粗鬆症治療を開始している. 腎機能を検査し, 腎機能正常 (egfr 60) の場合, 通常の骨粗鬆症治療に準じて薬剤投与する. 腎機能低下 (egfr30 ~ 59) 例, リン, カルシウム,PTH の異常がみられない場合も同様に治療する. また, 腎機能高度低下 (egfr < 30) 例や egfr30 ~ 59 でリン, カルシウム,PTH が異常値の場合は, 少量の活性化ビタミン D3 製剤と場合によりビスホスホネートを慎重投与する. しかし,eGFR < 15 例にはビスホスホネートは投与しない. 図 4 保存期患者におけるロコモ罹患率保存期患者の約 8 割がロコモ状態にあった. 図 5 保存期患者における stage 別ロコモ罹患率 図 6 保存期患者におけるロコモと骨粗鬆症の罹患率保存期患者では, 各 stage で 3 割以上がロコモと骨粗鬆症を併発していた. (59)59

13 おわりに本活動には,15 部署 11 職種 33 人 ( そのうち骨粗鬆症マネージャー 11 人, 医師 5 人, 外部委員 2 人 ) がかかわっており, 大人数のチームで個人の業務的な負担を軽減しつつ活動できている. しかし, 実際には骨粗鬆症マネージャーが病棟の垣根を越えての活動は難しく, 骨粗鬆症マネージャーではない病棟の薬剤師, 管理栄養士, 看護師に業務を委譲し協力を得て行っていく必要がある. そこで当院では, 今年度創設される 腎臓病療養指導士 ( 看護師, 管理栄養士, 薬剤師が資格取得可能 ) ( 当院からは 2 名が取得予定 ) をチームに招き骨粗鬆症マネージャーでなくても高い専門性をもち,OLS 活動に参画できるフィールドをつくりたいと考えている. 文献 1) 小谷俊明, 赤澤努, 佐久間毅, 他 :Balloon kyphoplasty とテリパラチド週 1 回製剤を用いた骨粗鬆症性椎体骨折に対する地域連携パスの試み. 臨床整形外科 50: , ) 加藤木丈英, 小谷俊明, 宮崎木の実, 他 : 当院の骨粗鬆症リエゾンサービスの現状と今後の課題の検討. 日本骨粗鬆症学会雑誌 2: ,2016 3) 鈴木敦詞 : 骨粗鬆症リエゾンサービスと研究. 日本骨粗鬆 症学会雑誌 1:28-29,2015 4) 秋澤忠男, 平方秀樹, 友雅司, 他 : 慢性腎臓病に伴う骨 ミネラル代謝異常の診療ガイドライン. 透析会誌 45: ,2012 5) Levin A,Bakris GL,Molitch M,et al:prevalence of abnormal serum vitamin D, PTH, calcium, and phosphorus in spatients with chronic kidney disease: results of the study to evaluate early kidney disease. Kidney Int 71:31-38,2007 6) Vassalotti JA,Uribarri J,Chen SC,et al:trends in mineral metabolism:kidney Early Evaluation Program(KEEP) and the National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES) Am J Kidney Dis 51:S56-S68,2008 7) Craver L,Marco MP,Martínez I,et al:mineral metabolism parameters throughout chronic kidney disease stages 1-5-achievement of K/DOQI target ranges. Nephrol Dial Transplant 22: ,2007 8) Tanaka H,Hamano T,Fujii N,et al:the impact of diabetes mellitus on vitamin D metabolism in predialysis patients.bone 45: ,2009 9) Moranne O,Froissart M,Rossert J,et al:timing of onset of CKD related metabolic complications.j Am Soc Nephrol 20: , ) 上月正博 : 高齢者のスポーツ リハビリテーションと体液管理.Fluid Management Renaissance 6: , )Fahal IH:Uraemic sarcopenia:aetiology and implications.nephrol Dial Transplant 29: , (60)

Microsoft Word - cjs63B9_ docx

Microsoft Word - cjs63B9_ docx 日本人の年齢別推算糸球体濾過量 (egfr) の検討 ~ 協会けんぽ東京支部 76 万人の健診データから ~ 渋谷区医師会 望星新宿南口クリニック院長高橋俊雅 協会けんぽ東京支部保健グループ岡本康子 尾川朋子 目的 企画総務グループ馬場武彦 概要 推算糸球体濾過量 (egfr) は 慢性腎臓病 (CKD) の診断 治療に広く利用さ れているが 個々人の egfr を比較できる年齢別 egfr( 標準値

More information

報告Ⅰ 骨粗鬆症に対する北葛北部医師会での取り組み 北葛北部医師会地域医療部会担当理事 堀中 北葛北部医師会会長 能美 晋 整形外科 大山 重隆 整形外科 昌司 内科 現在 我が国は世界で平均寿命はトップクラスを維持しているが2013年の統計では健康寿命と平均 寿命の格差が男で9.02年 女で12.

報告Ⅰ 骨粗鬆症に対する北葛北部医師会での取り組み 北葛北部医師会地域医療部会担当理事 堀中 北葛北部医師会会長 能美 晋 整形外科 大山 重隆 整形外科 昌司 内科 現在 我が国は世界で平均寿命はトップクラスを維持しているが2013年の統計では健康寿命と平均 寿命の格差が男で9.02年 女で12. 報告Ⅰ 骨粗鬆症に対する北葛北部医師会での取り組み 北葛北部医師会地域医療部会担当理事 堀中 北葛北部医師会会長 能美 晋 整形外科 大山 重隆 整形外科 昌司 内科 現在 我が国は世界で平均寿命はトップクラスを維持しているが2013年の統計では健康寿命と平均 寿命の格差が男で9.02年 女で12.40年と長く この間介護が必要となることが問題となっている 図1 また2025年には団塊の世代が後期高齢者となりさらなる介護需要が急増することが見込まれている

More information

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会 第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や 生活習慣病の有病者 予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために 保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定 階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため

More information

< 糖尿病療養指導体制の整備状況 > 療養指導士のいる医療機関の割合は増加しつつある 図 1 療養指導士のいる医療機関の割合の変化 平成 20 年度 8.9% 平成 28 年度 11.1% 本糖尿病療養指導士を配置しているところは 33 医療機関 (11.1%) で 平成 20 年に実施した同調査

< 糖尿病療養指導体制の整備状況 > 療養指導士のいる医療機関の割合は増加しつつある 図 1 療養指導士のいる医療機関の割合の変化 平成 20 年度 8.9% 平成 28 年度 11.1% 本糖尿病療養指導士を配置しているところは 33 医療機関 (11.1%) で 平成 20 年に実施した同調査 平成 28 年度糖尿病実態調査の概要 糖尿病実態調査 とは 県 の 20 歳 50 歳代においては 糖尿病受療率が高くなっており 働き盛りの若い世代からの発症は 罹患期間の 期化や治療中断等による糖尿病の重症化が危惧されています このような中 糖尿病対策の検討のため 平成 20 年度以来 8 年ぶりとなる糖尿病の実態調査を実施したものです 本調査では 医療機関における糖尿病療養指導体制の整備状況と各機関との連携状況

More information

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」 2017 年 2 月 1 日 作成者 : 山田さおり 慢性心不全看護エキスパートナース育成コース 1. 目的江南厚生病院に通院あるいは入院している心不全患者に質の高いケアを提供できるようになるために 看護師が慢性心不全看護分野の知識や技術を習得することを目的とする 2. 対象レベルⅡ 以上で各分野の知識と技術習得を希望する者 ( 今年度は院内スタッフを対象にしています ) 期間中 80% 以上参加できる者

More information

心房細動1章[ ].indd

心房細動1章[ ].indd 1 心房細動は, 循環器医のみならず一般臨床医も遭遇することの多い不整脈で, 明らかな基礎疾患を持たない例にも発症し, その有病率は加齢とともに増加する. 動悸などにより QOL が低下するのみならず, しばしば心機能低下, 血栓塞栓症を引き起こす原因となり, 日常診療上最も重要な不整脈のひとつである. 1 [A] 米国の一般人口における心房細動の有病率については,4 つの疫学調査をまとめた Feinberg

More information

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd 慢性腎臓病 (CKD) における危険因子としての食後高血糖の検討 独立行政法人国立病院機構千葉東病院臨床研究部 糖尿病研究室長関直人 はじめに 1. 研究の背景慢性腎臓病 (CKD) は 動脈硬化 腎機能低下 末期腎不全 心血管イベントなどの危険因子であることが報告されている (1) 一方で食後高血糖もまた 動脈硬化 心血管イベントの危険因子であることが報告されている (2) 食後高血糖の検出には持続血糖モニタリング

More information

助成研究演題 - 平成 27 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 改良型 STOPP を用いた戦略的ポリファーマシー解消法 木村丈司神戸大学医学部附属病院薬剤部主任 スライド 1 スライド 2 スライド1, 2 ポリファーマシーは 言葉の意味だけを捉えると 薬の数が多いというところで注目されがちで

助成研究演題 - 平成 27 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 改良型 STOPP を用いた戦略的ポリファーマシー解消法 木村丈司神戸大学医学部附属病院薬剤部主任 スライド 1 スライド 2 スライド1, 2 ポリファーマシーは 言葉の意味だけを捉えると 薬の数が多いというところで注目されがちで 助成研究演題 - 平成 27 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 改良型 STOPP を用いた戦略的ポリファーマシー解消法 木村丈司神戸大学医学部附属病院薬剤部主任 スライド 1 スライド 2 スライド1, 2 ポリファーマシーは 言葉の意味だけを捉えると 薬の数が多いというところで注目されがちですけれども それに加えて 潜在的に不適切な処方が含まれていることが問題として取り上げられるようになっています

More information

高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に

高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に 高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に関節疾患 5 位が骨折 転倒であり 4,5 位はいずれも運動器が関係している 骨粗しょう症のメカニズムの解明

More information

平成25年6月14日

平成25年6月14日 平成 27 年 9 月 7 日 受講者各位 MP ラーニング運営委員会 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015 年版 発刊に伴う改訂のポイント掲載のお知らせ 平素は MP ラーニングサービスをご利用いただき 誠にありがとうございます この度 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015 年版 が発刊されました ガイドラインの主な改定ポイントを次のページよりご説明します 骨粗鬆症 コンテンツにつきましては

More information

現況解析2 [081027].indd

現況解析2 [081027].indd ビタミン D 製剤使用量と予後 はじめに 2005 年末調査の現況報告において 透析前血清カルシウム濃度 透析前血清リン濃度が望ましい値の範囲内にあった週 3 回の血液透析患者のみを対象に 各種リン吸着薬そしてビタミンD 製剤と生命予後との関係を報告した この報告では ビタミンD 製剤の使用の有無と生命予後との関係が解析されたのみであった そこで 今回の解析では 各種ビタミンD 製剤の使用量と予後との関係を解析した

More information

で経過観察を行うのみであった頃と比べれば 大きな進歩だと思います リエゾンサービスの同意を得たら患者情報を収集しメンバーで共有山際リエゾンサービスの対象となる骨粗鬆症性骨折患者さんには 平日の日勤帯に外来を経由するケースと時間 外 休日に救急外来を経由して入院となるケースの 2 通りがあります 青木

で経過観察を行うのみであった頃と比べれば 大きな進歩だと思います リエゾンサービスの同意を得たら患者情報を収集しメンバーで共有山際リエゾンサービスの対象となる骨粗鬆症性骨折患者さんには 平日の日勤帯に外来を経由するケースと時間 外 休日に救急外来を経由して入院となるケースの 2 通りがあります 青木 済生会新潟第二病院 骨粗鬆症リエゾンチームで二次骨折予防に取り組む 済生会新潟第二病院は2016 年 一般病棟 425 床の一部に回復期リハビリテーション病棟を設けた 骨粗鬆症性骨折に対する手術後患者の治療を継続する受け皿ができたことで二次骨折予防の重要性に注目 骨粗鬆症リエゾンチームを立ち上げた 中心的な役割を果たしている 7 人に チームでの取り組みと今後の課題を伺った 参加者 ( 発言順 )

More information

認知症医療従事者等向け研修事業要領

認知症医療従事者等向け研修事業要領 認知症医療従事者等向けの研修に係る要領 26 福保高在第 954 号 平成 2 7 年 3 月 1 9 日 1 趣旨この要領は 東京都認知症疾患医療センター運営事業実施要綱 ( 平成 23 年 2 月 1 日付 22 福保高在第 536 号 )( 以下 実施要綱 という ) 第 6の1(3) 第 7の5(2) に基づき 地域拠点型認知症疾患医療センターが実施する研修に関して必要な事項を定めるものとする

More information

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx 薬物療法専門薬剤師の申請 及び症例サマリーに関する Q&A 注意 : 本 Q&A の番号は独立したものであり 医療薬学会 HP にある 薬物療法専門薬剤師制度の Q&A の番号と関連性はありません 薬物療法専門薬剤師認定制度の目的 幅広い領域の薬物療法 高い水準の知識 技術及び臨床能力を駆使 他の医療従事者と協働して薬物療法を実践 患者に最大限の利益をもたらす 国民の保健 医療 福祉に貢献することを目的

More information

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % % 第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 2016 28 1,326 13.6% 2 528 40.0% 172 13.0% 2016 28 134 1.4% 9 10 1995 7 2015 27 14.8 5.5 10 25 75 2040 2015 27 1.4 9 75 PCI PCI 10 DPC 99.9% 98.6% 60 26 流出 クロス表 流出 検索条件 大分類 : 心疾患 年齢区分 :

More information

為化比較試験の結果が出ています ただ この Disease management というのは その国の医療事情にかなり依存したプログラム構成をしなくてはいけないということから わが国でも独自の Disease management プログラムの開発が必要ではないかということで 今回開発を試みました

為化比較試験の結果が出ています ただ この Disease management というのは その国の医療事情にかなり依存したプログラム構成をしなくてはいけないということから わが国でも独自の Disease management プログラムの開発が必要ではないかということで 今回開発を試みました 平成 19 年度国内共同研究 慢性心不全患者の予後 QOL の向上を目指した疾病管理プログラムの構築 北海道大学大学院医学研究科 眞茅みゆき この度はこのような助成の機会をいただきまして誠に有り難うございます スライド -1 慢性心不全患者の予後 QOL の向上を目的とした疾病管理プログラムの介入研究を 実施しております スライド -2 慢性心不全患者の医学的 社会的特徴をこちらにまとめています 1.

More information

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム 平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チームの介入による下部尿路機能の回復のための包括的排尿ケアについて評価する ( 新 ) 排尿自立指導料 [

More information

<4D F736F F D20819B947882AA82F190568B8C91CE8FC6955C2E646F63>

<4D F736F F D20819B947882AA82F190568B8C91CE8FC6955C2E646F63> 奈良県肺がん検診実施要領 奈良県肺がん検診実施要領 1. 目的肺がんは 奈良県におけるがん総死亡数の約 2 割を占めており 増加傾向にある 一方 肺がんは 禁煙等の予防に関する知識の普及等を通じて 罹患率や死亡率の減少が期待できる このような状況を鑑み 肺がんに対する正しい知識の普及に努めるとともに 肺がんを早期に発見し 早期に治療に結びつけることで 県民の QOL の向上に資することを目的とし 肺がん検診を実施する

More information

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M 図 1 調査前年 1 年間の ART 実施周期数別施設数 図 4 ART 治療周期数別自己注射の導入施設数と導入率 図 2 自己注射の導入施設数と導入率 図 5 施設の自己注射の使用目的 図 3 導入していない理由 図 6 製剤種類別自己注射の導入施設数と施設率 図 7 リコンビナント FSH を自己注射された症例の治療成績は, 通院による注射症例と比較し, 差があるか 図 10 リコンビナント FSH

More information

7 1 2 7 1 15 1 2 (12 7 1 )15 6 42 21 17 15 21 26 16 22 20 20 16 27 14 23 8 19 4 12 6 23 86 / 230) 63 / 356 / 91 / 11.7 22 / 18.4 16 / 17 48 12 PTSD 57 9 97 23 13 20 2 25 2 12 5

More information

平成 27 年 10 月 6 日第 2 回健康増進 予防サービス プラットフォーム資料 協会けんぽ広島支部の取り組み ~ ヘルスケア通信簿について ~ 平成 27 年 10 月全国健康保険協会広島支部 協会けんぽ 支部長向井一誠

平成 27 年 10 月 6 日第 2 回健康増進 予防サービス プラットフォーム資料 協会けんぽ広島支部の取り組み ~ ヘルスケア通信簿について ~ 平成 27 年 10 月全国健康保険協会広島支部 協会けんぽ 支部長向井一誠 平成 27 年 10 月 6 日第 2 回健康増進 予防サービス プラットフォーム資料 協会けんぽ広島支部の取り組み ~ ヘルスケア通信簿について ~ 平成 27 年 10 月全国健康保険協会広島支部 協会けんぽ 支部長向井一誠 170 3,600 1,040,796 597,197 443,599 44.57 45.29 43.42 46,063 1,682 1 9 10 299 300 0. 43.0%

More information

診療科 血液内科 ( 専門医取得コース ) 到達目標 血液悪性腫瘍 出血性疾患 凝固異常症の診断から治療管理を含めた血液疾患一般臨床を豊富に経験し 血液専門医取得を目指す 研修日数 週 4 日 6 ヶ月 ~12 ヶ月 期間定員対象評価実技診療知識 1 年若干名専門医取得前の医師業務内容やサマリの確認

診療科 血液内科 ( 専門医取得コース ) 到達目標 血液悪性腫瘍 出血性疾患 凝固異常症の診断から治療管理を含めた血液疾患一般臨床を豊富に経験し 血液専門医取得を目指す 研修日数 週 4 日 6 ヶ月 ~12 ヶ月 期間定員対象評価実技診療知識 1 年若干名専門医取得前の医師業務内容やサマリの確認 血液内科 ( 専門医取得コース ) 血液悪性腫瘍 出血性疾患 凝固異常症の診断から治療管理を含めた血液疾患一般臨床を豊富に経験し 血液専門医取得を目指す 週 4 日 6 ヶ月 ~12 ヶ月 1 年若干名専門医取得前の医師業務内容やサマリの確認骨髄穿刺 腰椎穿刺など外来 講義 研究会発表 症例検討 教授回診骨髄採取手術 外来 17:00~ 17:30~ 移植カンファレンス カンファレンス 抄読会 骨髄スメア検鏡会

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 患者 利用者満足度調査結果のご報告 では サービスの向上を目指して 平成 29 年 10 月に 57 病院と 26 老健施設において患者 利用者満足度調査を実施しました ご協力いただいた患者様 ご家族の皆様にお礼を申し上げます 皆様のご意見をもとに 各病院はより一層のサービスの向上を図ってまいります 調査概要 1 病院 57ヶ所 調査対象 : 入院患者 5,645 件 ( 回収率 77.8%) 外来患者

More information

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF B9957B8CA78BA68B6389EF B83678C8B89CA82BD82CE82B188C432>

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF B9957B8CA78BA68B6389EF B83678C8B89CA82BD82CE82B188C432> がん診療連携拠点病院とたばこ対策 相談 援センターでの禁煙 援や情報提供の状況について 国立がん研究センターがん対策情報センターたばこ政策支援部 http://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/tobacco_policy/index.html 背景 : がん対策の推進とたばこ対策 1 がん対策基本計画中間報告 ( がんの予防 ) 今後の課題等に係るがん対策推進協議会の意

More information

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医 佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生 住所 M T S H 西暦 電話番号 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 家族構成 情報 医療機関名 診療科 住所 電話番号 紹介医 計画策定病院 (A) 連携医療機関 (B) 疾患情報 組織型 遺伝子変異 臨床病期 病理病期 サイズ 手術 有 無 手術日 手術時年齢 手術 有 無 手術日

More information

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件 資料 1-1 地域医療構想 ( 案 ) に対する意見について 1 市町村からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意件数 5 件 (4 市 ) (4) 意見の内容 主な意見と県の回答 1 医療提供体制について 日常の医療 緊急時の医療 在宅医療体制の整備 特に周産期

More information

1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実

1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実 6 健康づくり 生きがいづくりの推進 (1) 健康づくり 老人保健事業の推進 住民が罹患している疾病全体に占めるがん 脳卒中 心臓病 糖尿病等の生活習慣病の割合が増加しており 生活習慣病を予防することが重要です また 高齢化と共に寝たきりなどの介護を要する高齢者が増加しています 介護を要する状態になることや その状態の悪化を予防することは大きな課題です 健康増進 介護予防で早世を予防し 生きがいある生活ができる

More information

2009年8月17日

2009年8月17日 医師 2,000 人超の調査結果を多数掲載中です https://www.facebook.com/medpeer 2013 年 8 月 1 日 メドピア株式会社 マイコプラズマ感染症診断における迅速診断キットの使用状況 について 半数以上はキットを使用していない 医師約 6 万人が参加する医師専用サイト MedPeer ( メドピア https://medpeer.jp/) を運営するメドピア 株式会社

More information

■● 糖尿病

■● 糖尿病 (4) 糖尿病 施策の現状 課題 本県の糖尿病疾患による死亡者数は 平成 23 年は654 人で 人口 10 万対の年齢調整死亡率 * は10.7と 全国平均 11.6を下回っていますが 平成 23 年度には死因順位の第 9 位となり 年々増加傾向にあります 千葉県の糖尿病患者数は男性が58 万人 女性が45 万人 ( 平成 14 年度糖尿病実態調査からの推計値 ) で増加傾向にあります 糖尿病の重症例は重篤な合併症

More information

骨粗しょう症調査

骨粗しょう症調査 2012 年 11 月 13 日 ファイザー株式会社 処方薬の飲み残しに関する意識 実態調査 参考資料 Ⅰ. 調査設計 Ⅱ. 調査結果のまとめ Ⅰ. 調査設計 1. 調査の目的 平成 24 年春の診療報酬改定において による 残薬の確認 が新たに算定要件として加えられてから 半年以上が経過 約 500 億円分ともいわれる飲み忘れ等による薬の無駄をなくし医療費削減に繋げることを目的に導入されたこの 残薬の確認

More information

スライド 1

スライド 1 社保審 - 介護給付費分科会 第 82 回 (H23.10.17) 資料 1-6 居宅療養管理指導の基準 報酬について 居宅療養管理指導費の現状について 居宅療養管理指導費の費用額は 約 443 億円 ( 平成 22 年度 ) 図. 算定単位数の割合 要支援 1 3% 要介護 5 22% 要介護 4 19% 要介護 3 19% 要支援 2 4% 要介護 1 14% 要介護 2 19% イ医師又は歯科医師が行う場合

More information

000-はじめに.indd

000-はじめに.indd 2 リハビリテーション看護 (1) 概要 ア 看護部の理念 方針 理念 患者様とともにリハビリテーションのゴール 目標 を目指し できるかぎりの自立を支援 し 安全で質の高い看護を提供します 方針 1 人間の生命 人間としての尊厳および権利を尊重した看護サービスを提供します 2 リハビリテーション看護の専門性を発揮し 患者様の日常生活行動の獲得に向けて 見守る 待つ ともに考える 姿勢を持ってかかわり

More information

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4 10001 P1-089 ポスタービューイング 1 関節リウマチの治療 :DMARDs NSAIDs 4 月 26 日 ( 木 ) 13:20-14:40 - ポスター 展示会場ホール E B2 階 ホール E 10002 P2-041 ポスタービューイング 2 関節リウマチの治療評価と予測 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:40-14:00 - ポスター 展示会場ホール E B2 階 ホール

More information

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的 介護予防の推進について 1. 基本的な考え方 介護予防は 高齢者が要介護状態等となることの予防や要介護状態等の軽減 悪化の防止を目的として行うものである 特に 生活機能の低下した高齢者に対しては リハビリテーションの理念を踏まえて 心身機能 活動 参加 のそれぞれの要素にバランスよく働きかけることが重要であり 単に高齢者の運動機能や栄養状態といった心身機能の改善だけを目指すものではなく 日常生活の活動を高め

More information

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について HTLV-1 母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について 現在 HTLV-1 総合対策に基づいて 都道府県に HTLV-1 母子感染 対策協議会を設置し HTLV-1 母子感染予防対策について検討 いただいくよう通知しているところ HTLV-1 総合対策の取組から 3 年経過し 都道府県の取組の好 事例も出てきており 今後の体制整備 特に連携体制整備の 参考となると思われる項目や事例について調査した

More information

総合診療

総合診療 総合診療 (1 ヶ月水準 ) 1. 研修内容 : 総合診療研修では 外来を主な研修の場とし 一般症候からの診断推論 診療方針の立て方について学習する 外来から入院となった症例は 受け持ち医として入院診療に従事する 適宜 専門科と診療連携する 診断における病歴聴取と身体所見取得の重要性を理解し症候に応じて特異度の高いものを選択し診断する習慣を身につける 複数領域にまたがった疾患を有する患者 (multi-morbidity)

More information

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ リハビリテーションに関わる 医療 福祉の仕組み NTT 東日本関東病院 総合相談室 ソーシャルワーカー井手宏人 リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように

More information

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の

CQ1: 急性痛風性関節炎の発作 ( 痛風発作 ) に対して第一番目に使用されるお薬 ( 第一選択薬と言います ) としてコルヒチン ステロイド NSAIDs( 消炎鎮痛剤 ) があります しかし どれが最適かについては明らかではないので 検討することが必要と考えられます そこで 急性痛風性関節炎の [web 版資料 1 患者意見 1] この度 高尿酸血症 痛風の治療ガイドライン の第 3 回の改訂を行うことになり 鋭意取り組んでおります 診療ガイドライン作成に患者 市民の立場からの参加 ( 関与 ) が重要であることが認識され 診療ガイドライン作成では 患者の価値観 希望の一般的傾向 患者間の多様性を反映させる必要があり 何らかの方法で患者 市民の参加 ( 関与 ) に努めるようになってきております

More information

小松市医師会糖尿病連携推進協議会の取り組み 受診につなげる取り組み 1) 特定健診後 小松市からの受診勧奨 2) 地区別健康懇談会 等 3) 一般社団法人小松能美薬剤師会が主導した 薬局での血糖測定のモデル事業 合併症発症予防の取り組み 4) 診療所における栄養指導 運動指導の強化ー小松市の試みー

小松市医師会糖尿病連携推進協議会の取り組み 受診につなげる取り組み 1) 特定健診後 小松市からの受診勧奨 2) 地区別健康懇談会 等 3) 一般社団法人小松能美薬剤師会が主導した 薬局での血糖測定のモデル事業 合併症発症予防の取り組み 4) 診療所における栄養指導 運動指導の強化ー小松市の試みー 小松市医師会 糖尿病連携推進協議会の 取り組み 小松市医師会糖尿病連携推進協議会小松市医師会理事湯淺豊司 小松市医師会糖尿病連携推進協議会の取り組み 受診につなげる取り組み 1) 特定健診後 小松市からの受診勧奨 2) 地区別健康懇談会 等 3) 一般社団法人小松能美薬剤師会が主導した 薬局での血糖測定のモデル事業 合併症発症予防の取り組み 4) 診療所における栄養指導 運動指導の強化ー小松市の試みー

More information

心疾患患による死亡亡数等 平成 28 年において 全国国で約 20 万人が心疾疾患を原因として死亡しており 死死亡数全体の 15.2% を占占め 死亡順順位の第 2 位であります このうち本県の死亡死亡数は 1,324 人となっています 本県県の死亡率 ( 人口 10 万対 ) は 概概ね全国より高

心疾患患による死亡亡数等 平成 28 年において 全国国で約 20 万人が心疾疾患を原因として死亡しており 死死亡数全体の 15.2% を占占め 死亡順順位の第 2 位であります このうち本県の死亡死亡数は 1,324 人となっています 本県県の死亡率 ( 人口 10 万対 ) は 概概ね全国より高 第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 現状と課題データ分析 心疾患の推計患者数 全国で 平成 27 年において救急車で搬送される患者の約 8.6% 約 30.2 万人が心疾患の患者であると推計されています ( 平成 28 年度版救急 救助の現況 ) また 全国で 平成 26 年度において継続的な治療を受けている患者数は 急性心筋梗塞 ( 1) 等の虚血性心疾患では約 78 万人 大動脈瘤及び大動脈解離

More information

2017年度患者さん満足度調査結果(入院)

2017年度患者さん満足度調査結果(入院) 2017 年度患者さん満足度調査結果 ( 入院 ) 質問項目 問 1. 入院されている方の性別とご年齢を教えてください問 2. 今回入院された診療科はどちらですか?( 主な診療科を1つチェックしてください ) 問 3. 入院中に受けた診療内容はどちらですか?( 当てはまる項目すべてにチェックしてください ) 問 4. 当院ヘのご入院は何回目ですか? 問 5. 職員の対応 ( 接遇 マナー ) についてはいかがでしたか?

More information

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・ 都道府県別医療費に関するレーダーチャート等 ( ) 平成 年度 2 ( 平成 年度 ) 医療費に関するレーダーチャート 全傷病 : 医療費 に関するレーダーチャート ( 男性 ) に関するレーダーチャート ( 女性 ) ( 入院 入院外計 ) 1 1 1 5 5 5 入院 入院外 ( 医療費の比率 ) データ : 協会けんぽ月報年次 : 平成 年度注 : 入院外医療費には調剤分が含まれている データ

More information

‚æ17“ƒ*

‚æ17“ƒ* 三原市医師会病院広報誌 診療体制一覧表 表 月 内 科 檜井俊英 火 奥崎 水 健 木 三玉康幸 科 健 小武家和博 清原大輔 隔 週 佐藤幸雄 伊藤正興 笹田伸介 佐藤幸雄 手 術 日 整形外科 休診日 手 術 日 透 析 土 受付時間 休診日 中森正博 神経内科 外 奥崎 金 笹田伸介 伊藤正興 安永裕司 心石敬子 隔 週 週 午前 8 30 午前 30 12 00 00 休診日 休 休 休診

More information

27 年度調査結果 ( 入院部門 ) 表 1 入院されている診療科についてお教えください 度数パーセント有効パーセント累積パーセント 有効 内科 循環器内科 神経内科 緩和ケア内科

27 年度調査結果 ( 入院部門 ) 表 1 入院されている診療科についてお教えください 度数パーセント有効パーセント累積パーセント 有効 内科 循環器内科 神経内科 緩和ケア内科 27 年度調査結果 ( 入院部門 ) 表 1 入院されている診療科についてお教えください 有効 内科 37 21.1 22.2 22.2 循環器内科 14 8.0 8.4 30.5 神経内科 2 1.1 1.2 31.7 緩和ケア内科 12 6.9 7.2 38.9 小児科 5 2.9 3.0 41.9 外科 ( 乳腺含む ) 42 24.0 25.1 67.1 整形外科 10 5.7 6.0 73.1

More information

表紙@C

表紙@C 研究総括 141 142 脳卒中地域連携パスグループ 脳卒中地域連携クリティカルパス事業 富山市保健所 高橋洋一 研究要旨 平成 19 年度には中核市である富山市において 医療から介護まで連携する全脳卒中患者を対象とするクリティカルパスを作成した 平成 20 年度はこれを実際の医療 介護現場で使用し パスの問題点として以下の3 点が認められた 1パスを使用する患者の選定 2 維持期でのパスの活用状況が低い

More information

課題名

課題名 急性期重度嚥下障害患者に対する完全側臥位法の有効性 研究責任者氏名長尾恭史 岡崎市民病院リハビリテーション室 副主任 共同研究者脳神経内科小林靖歯科口腔外科長尾徹看護局西嶋久美子 西暦 2017 年 6 月 15 日版数 1 目次 1. 実施計画の経緯 ( 背景 )... 1 2. 目的... 1 3. 研究対象者について... 1 3-1 選択基準... 1 3-2 除外基準... 1 3-3 中止基準...

More information

人間ドック受診者アンケート報告書 ( 平成 29 年 06 月 27 日 ~ 平成 29 年 07 月 18 日実施 ) 共立蒲原総合病院健康診断センター

人間ドック受診者アンケート報告書 ( 平成 29 年 06 月 27 日 ~ 平成 29 年 07 月 18 日実施 ) 共立蒲原総合病院健康診断センター 人間ドック受診者アンケート報告書 ( 平成 29 年 6 月 27 日 ~ 平成 29 年 7 月 18 日実施 ) 共立蒲原総合病院健康診断センター Ⅰ アンケート 1 アンケート概要 1-1 実施期間 対象受診者数 平成 29 年 6 月 27 日 ( 火 )~ 平成 29 年 7 月 18 日 ( 火 ) に共立蒲原総合病院健康診断センターにおいて人間ドックを受診した 34 名に対し アンケートを実施しました

More information

当院人工透析室における看護必要度調査 佐藤幸子 木村房子 大館市立総合病院人工透析室 The Evaluation of the Grade of Nursing Requirement in Hemodialysis Patients in Odate Municipal Hospital < 諸

当院人工透析室における看護必要度調査 佐藤幸子 木村房子 大館市立総合病院人工透析室 The Evaluation of the Grade of Nursing Requirement in Hemodialysis Patients in Odate Municipal Hospital < 諸 当院人工透析室における看護必要度調査 佐藤幸子 木村房子 大館市立総合病院人工透析室 The Evaluation of the Grade of Nursing Requirement in Hemodialysis Patients in Odate Municipal Hospital < 諸言 > 近年 透析患者数は毎年 1 万人ずつ増加しているといわれており 2008 年度におけるわが国の透析患者数は

More information

練馬区国保における糖尿病重症化 予防事業について 平成 29 年 3 月 6 日練馬区区民部国保年金課 1 東京都糖尿病医療連携協議会配布資料

練馬区国保における糖尿病重症化 予防事業について 平成 29 年 3 月 6 日練馬区区民部国保年金課 1 東京都糖尿病医療連携協議会配布資料 練馬区国保における糖尿病重症化 予防事業について 平成 29 年 3 月 6 日練馬区区民部国保年金課 1 東京都糖尿病医療連携協議会配布資料 経過 背景 24 年度糖尿病ハイリスクで未受診の者に対する勧奨を開始 ( 区の専門職による ) 26 年度民間事業者に業務を委託新たに 個別支援 ( 保健指導 ) を試行的に開始 28 年 3 月 (27 年度 ) データヘルス計画策定 厚労省 日医 日本糖尿病対策会議

More information

パスを活用した臨床指標による慢性心不全診療イノベーション よしだ ひろゆき 福井赤十字病院クリニカルパス部会長循環器科吉田博之 緒言本邦における心不全患者数の正確なデータは存在しないが 100 万人以上と推定されている 心不全はあらゆる心疾患の終末像であり 治療の進步に伴い患者は高齢化し 高齢化社会

パスを活用した臨床指標による慢性心不全診療イノベーション よしだ ひろゆき 福井赤十字病院クリニカルパス部会長循環器科吉田博之 緒言本邦における心不全患者数の正確なデータは存在しないが 100 万人以上と推定されている 心不全はあらゆる心疾患の終末像であり 治療の進步に伴い患者は高齢化し 高齢化社会 パスを活用した臨床指標による慢性心不全診療イノベーション よしだ ひろゆき 福井赤十字病院クリニカルパス部会長循環器科吉田博之 緒言本邦における心不全患者数の正確なデータは存在しないが 100 万人以上と推定されている 心不全はあらゆる心疾患の終末像であり 治療の進步に伴い患者は高齢化し 高齢化社会の進行とともに更なる増加が予想される エビデンスに基づく治療やデバイス使用 合併症の治療により心不全の予後は改善しているが

More information

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件 保医発 0331 第 9 号 平成 29 年 3 月 31 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課長都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 長都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 長 殿 厚生労働省保険局医療課長 ( 公印省略 ) 抗 PCSK9 抗体製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の 一部改正について 抗 PCSK9

More information

<4D F736F F D CB48D655F94928D95445F90488E9690DB8EE68AEE8F802E646F63>

<4D F736F F D CB48D655F94928D95445F90488E9690DB8EE68AEE8F802E646F63> 日本人の食事摂取基準 ( 概要 )( 抜粋 ) 1 策定の目的食事摂取基準は 健康な個人または集団を対象として 国民の健康の維持 増進 エネルギー 栄養素欠乏症の予防 生活習慣病の予防 過剰摂取による健康障害の予防を目的とし エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示すものである 2 策定方針 設定指標 食事摂取基準 (Dietary Reference Intakes) として エネルギーについては

More information

こうすればうまくいく! 薬剤師による処方提案

こうすればうまくいく! 薬剤師による処方提案 1 処方提案を行うための基本的な方法論 章 処方提案を行うための基本的な方法論 第第 1章 1 薬剤師からみた薬物療法を取り巻く現状 医師と薬剤師の連携におけるいくつかの問題点 薬剤師の立場で 患者個別に最適化された薬物療法を考える際 医師との連 携は不可欠である 処方権をもたない我が国の薬剤師が 薬物療法に積極的に 関わっていくためには 薬剤師の意見を医師と共有していく必要があるからだ 海外の報告によれば

More information

第 6 章 医療提供体制の整備 第 1 節安全 安心な医療の提供 1 医療の安全確保 1 現状と課題 (1) 医療安全相談体制等 現 状 課 題 県庁に 医療安全支援センター を設置するとともに 保健所に医療安全相談窓口を設置し 患者 家族等からの苦情 相談への対応や相談内容等の医療機関への情報提 医療提供者と受療者間の問題解決が円滑に行えるよう 医療安全支援センターや医療安全相談窓口において 適切な相談対応や助言

More information

医療連携ガイドライン改

医療連携ガイドライン改 睡眠医療入門キットのご紹介 厚生労働省委託研究 睡眠医療における医療機関連携ガイドラインの有効性検証に関する研究 班主任研究者 : 清水徹男 ( 秋田大学教授 日本睡眠学会理事長 ) 睡眠医療入門キット ( 入門キット ) の目的は 睡眠医療の専門家ではない医師が睡眠障害の初期診断を行い 適切な医療連携を行うための指針を提供することです このキットは スクリーニングガイドライン と 医療連携ガイドライン

More information

ケア困難患者や家族への直接ケア 医療スタッフへのコンサルテーション 退院や倫理的問題を調整する調整 ケアの質を改善 向上させるための教育と研究を実践し CNS が関わることで患者の病状や日常生活機能と社会的機能が改善して 患者と家族の QOL が高まり 再入院が減少することが明らかとなってきておりま

ケア困難患者や家族への直接ケア 医療スタッフへのコンサルテーション 退院や倫理的問題を調整する調整 ケアの質を改善 向上させるための教育と研究を実践し CNS が関わることで患者の病状や日常生活機能と社会的機能が改善して 患者と家族の QOL が高まり 再入院が減少することが明らかとなってきておりま 助成研究演題 - 平成 27 年度国内共同研究 ( 年齢制限なし ) ハイリスク慢性疾患患者への在宅療養移行ケアモデルの開発 宮崎志保熊本大学生命科学研究部看護学講座助教 ( 熊本大学大学院生命科学研究部看護学講座精神看護学教授宇佐美しおり氏の代理として発表 ) 熊本大学の宮崎と申します 本日は熊本大学の宇佐美の代理で発表をさせていただきます スライド 1 タイトルは ハイリスク慢性疾患患者への在宅療養移行ケアモデルの開発

More information

11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当

11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当 11 平成 21 年度介護予防事業実施状況について 平成 22 年 7 月 大阪市健康福祉局健康づくり担当 平成 21 年度介護予防事業報告 1 特定高齢者施策 (1) 特定高齢者把握及び介護予防事業実績 ( 概要 ) 区名及び包括名 北 19,264 660 347 93 254 305 88 217 42 106 30.5% 16.1% 293 49 9 1 8 67 226 54 39 都島

More information

07佐渡

07佐渡 - 1 - がんに係る医療連携体制を担う医療機関名一覧表 病期の区分 医療機能 佐渡圏域 予防 検診 がんを予防する機能 かかりつけ医 検診機関 < 新潟市中央区 > 県立がんセンター新潟病院 専門診療 専門的ながん診療機能 がん診療連携拠点病院 < 新潟市中央区 > 新潟大学医歯学総合病院新潟市民病院 < 新潟市西区 > 済生会新潟第二病院 標準的診療 標準的ながん診療機能 がん診療連携拠点病院に準じる病院

More information

クリニカルパスの 普及・体制の現状と課題

クリニカルパスの 普及・体制の現状と課題 クリニカルパスの普及 体制の現状と課題 ~ 第 17 回 (H29 年 ) アンケート結果から ~ 本クリニカルパス学会 広報委員会 調査目的 クリニカルパスの日本における現状と動向を把握する 現場が求めている情報 支援を理解し 今後の学会としての活動に示唆を得る 特定調査は 院内で集計しているパスに関する データとし パス使用率等のクリニカルイン ディケーターについて調査した 1 < 対象 > 日本クリニカルパス学会の法人会員

More information

【資料1】結核対策について

【資料1】結核対策について 資料 結核対策について 平成 6 年 7 月厚生労働省健康局結核感染症課 結核対策について 経緯 今般 厚生科学審議会感染症部会において 感染症法の関連法令について 医学医療の進歩の推移 国際交流の進展等を勘案しつつ感染症の範囲及びその類型の見直し等所要の事項に関して見直しの検討がなされ 感染症対策の見直しについて がとりまとめられたところ 結核対策についても 所要の事項に関して 同様に見直しの検討を行う必要がある

More information

H1

H1 桜十字病院広報誌 August 2010 vol.4 夏号 CONTENTS vol.4 August 2010 TEL:096-378-1111 FAX:096-378-1119 URL:http://wwww.sakurajyuji.or.jp 01 夏号 02 03 04 05 06 07 08 09 News vol.2 ビビンそうめん 2 Report 4 23 5 6 キムチは効果的に乳酸菌が摂取でき

More information

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案) 資料 1 C 型慢性肝疾患 ( ゲノタイプ 1 型 2 型 ) に対する治療フローチャート ダクラタスビル + アスナプレビル併用療法 ソホスブビル + リバビリン併用療法 ソホスブビル / レジパスビル併用療法 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル併用療法 (± リバビリン ) エルバスビル + グラゾプレビル併用療法 ダクラタスビル / アスナプレビル / ベクラブビル 3 剤併用療法による抗ウイルス治療に当たっては

More information

歯科中間報告(案)概要

歯科中間報告(案)概要 平成 30 年 9 月 20 日 第 41 回地域保健健康増進栄養部会 資料 4 歯科口腔保健の推進に関する基本的事項 中間評価 ( 案 ) の概要 医政局歯科保健課歯科口腔保健推進室 歯科口腔保健の推進に関する法律と基本的事項について 目的 ( 第 1 条関係 ) 口腔の健康は 国民が健康で質の高い生活を営む上で基礎的かつ重要な役割 国民の日常生活における歯科疾患の予防に向けた取組が口腔の健康の保持に極めて有効国民保健の向上に寄与するため

More information

<4D F736F F F696E74202D2088A295948D DC58F4994C E956C8FBC814091E F193FB82AA82F18E7396AF8CF68A4A8D758DC0>

<4D F736F F F696E74202D2088A295948D DC58F4994C E956C8FBC814091E F193FB82AA82F18E7396AF8CF68A4A8D758DC0> 浜松乳がん情報局第 0 回市民公開講座 まかせて安心! 乳がん看護 乳がん診療における看護師の役割 阿部恭子千葉県立保健医療大学健康科学部看護学科 千葉県立保健医療大学 since2009 看護学科 栄養学科 リハビリテーション学科 歯科衛生学科など 他の専門職と協働しながら活躍できる人材を育成し 地域の健康の向上に貢献します 千葉大学大学院看護学研究科附属看護実践研究指導センター認定看護師教育課程

More information

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な

4 研修について考慮する事項 1. 研修の対象者 a. 職種横断的な研修か 限定した職種への研修か b. 部署 部門を横断する研修か 部署及び部門別か c. 職種別の研修か 2. 研修内容とプログラム a. 研修の企画においては 対象者や研修内容に応じて開催時刻を考慮する b. 全員への周知が必要な 新井病院 医療安全管理者の業務指針 新井病院医療安全管理者業務指針 1. はじめに医療機関の管理者は 自ら安全管理体制を確保するとともに 医療安全管理者を配置するにあたっては 必要な権限を委譲し また 必要な資源を付与して その活動を推進することで医療機関内の安全管理につとめなければならない 2. 医療安全管理者の位置づけ医療安全管理者とは 病院管理者 ( 病院長 ) の任命を受け 安全管理のために必要な権限の委譲と

More information

水光No49 最終.indd

水光No49 最終.indd 診療科目総合診療科 内科 糖尿内科 呼吸器科消化器 胃腸科 循環器科 小児科リウマチ科 リハビリテーション科 外科心臓血管外科 整形外科 形成外科脳神経外科 産婦人科 眼科 耳鼻咽喉科皮膚科 泌尿器科 肛門科 放射線科麻酔科 透析センター 各種健康診断生活習慣病予防健診 人間ドック 脳ドック 受付 診療時間受付時間午前 8 : 00~12 : 00 午後 1 : 00~ 5 : 15 診療時間午前

More information

Microsoft Word _脂質異常症リリースドラフトv11_SHv2 final.docx

Microsoft Word _脂質異常症リリースドラフトv11_SHv2 final.docx 2015 年 1 月 27 日報道関係各位 脂質異常症に関する患者の意識 行動調査(T-CARE Survey Plus) 結果発表 - 糖尿病や高血圧を合併している脂質異常症患者の意識と実態 - 合併症を有する脂質異常症患者の 4 割以上が 自身の脂質異常症の状態を理解していない コレステロール値 の管理目標値を知らない人が 3 割近くも 塩野義製薬株式会社 ( 本社 : 大阪市中央区 代表取締役社長

More information

国民健康保険制度改革の施行に向けて

国民健康保険制度改革の施行に向けて 糖尿病重症化予防の取組の必要性 資料 3 糖尿病重症化予防に取り組む意義 重症化予防の取組 ( 受診勧奨 保健指導 健康教育 健康相談等 ) による糖尿病性腎症の早期発見 早期介入には次のような意義がある 関係主体 患者及び家族 保険者である市町村 都道府県 かかりつけ医等 専門医等 取り組む意義 身体的 精神的な苦痛のみならず 行動の制限 金銭的支出などの負担を軽減 生涯にわたっての健康保持 増進

More information

対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I 平成 28 年度生活習慣病医療費の動向に関する調査分析 平成 30 年 5 月 IT 推進部データ分析推進グループ 調査の概要本調査は 1,260 組合の電算処理レセプト ( 医科 調剤計 :2 億 6,403 万 5,848 件 ) をもとに レセプト分析対象病名等一覧( 優先順位 ) ( 出所 : 厚生労働省健康局 ) の ICD-10 疾病分類に基づく生活習慣病疾患 (p.2) を対象に平成

More information

健康企業宣言実施結果レポート Step1(Q&A) 質問 実施方法 添付資料 日頃の食生活に乱れがないか声掛けをしていますか? 始業前などに体操やストレッチを取り入れていますか? 朝礼等での声掛けの他 TJK ホームページに掲載されている 野菜は 1 日 350g 食べましょう のパンフ

健康企業宣言実施結果レポート Step1(Q&A) 質問 実施方法 添付資料 日頃の食生活に乱れがないか声掛けをしていますか? 始業前などに体操やストレッチを取り入れていますか? 朝礼等での声掛けの他 TJK ホームページに掲載されている 野菜は 1 日 350g 食べましょう のパンフ 健康企業宣言実施結果レポート Step1(Q&A) 質問 実施方法 添付資料 1 従業員の皆様は健診を 100% 受診していますか? 健康企業宣言実施結果レポート Step1( 別紙回答用 ) にご回答ください 添付資料は必要ありません 2 40 歳以上の従業員の健診結果を 健保組合へ提供していますか 健康企業宣言実施結果レポート Step1( 別紙回答用 ) にご回答ください 添付資料は必要ありません

More information

また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を

また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を 栃木県脳卒中発症登録 5 ヵ年の状況 資料 2 1 趣旨栃木県では平成 10 年度から脳卒中発症登録事業として 県内約 30 の医療機関における脳卒中の発症状況を登録し 発症の危険因子や基礎疾患の状況 病型等の発症動向の把握に取り組んでいる 医療機関から保健環境センターに登録されるデータは年間約 4,200 件であり これまでに約 8 万件のデータが同センターに蓄積されている 今回 蓄積データのうち

More information

<4D F736F F D C98EFB82DF82E9816A819C F28BC78BA68B6389EF CE936381A88B7B90EC81A890568

<4D F736F F D C98EFB82DF82E9816A819C F28BC78BA68B6389EF CE936381A88B7B90EC81A890568 学術委員会学術第 6 小委員会 経管投与患者への安全で適正な薬物療法に関する調査 研究 委員長昭和大学薬学部社会健康薬学講座地域医療薬学部門倉田なおみ Naomi KURATA 委員医療法人渡辺会大洗海岸病院薬剤部新井克明 Katsuaki ARAI 霧島市立医師会医療センター薬剤部岸本真 Makoto KISHIMOTO 社会福祉法人東京有隣会有隣病院薬剤科近藤幸男 Yukio KONDO 特別委員徳島文理大学薬学部医療薬学講座石田志朗

More information

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する

医療事故防止対策に関するワーキング・グループにおいて、下記の点につき協議検討する 大阪府立病院機構医療事故公表基準 1 公表の目的この基準は 府立 5 病院における医療事故の公表に関する取り扱いについて必要な事項を定めるものとする 病院職員は 次に掲げる公表の意義を正しく認識し 医療事故防止に努めるものとする (1) 病院職員が事故原因の分析や再発防止への取組みなどの情報を共有化し 医療における安全管理の徹底を図るため 自発的に医療事故を公表していくことが求められていること (2)

More information

DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療

DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療 DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療機関と保健所との連携体制の確立が必要であることから 目標の一つとして 全結核患者に対する DOTS 実施率を九十五パーセント以上

More information

平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月

平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月 平成 31 年度 地域ケア会議開催計画 魚津市地域包括支援センター 平成 31 年 4 月 地域ケア会議開催計画について 地域ケア会議の実施地域ケア会議は 支援が必要な高齢者等への適切な支援を行うための検討を多様な関係者で行うとともに 個別ケースの検討等によって共有された地域課題を地域づくりや政策形成に結び付けていくことで 地域包括ケアを推進する一つの手段です 魚津市地域包括支援センターは ( 以下

More information

1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス

1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス 資料 2 平成 26 年 10 月 21 日第 2 回運営協議会用資料 北海道後期高齢者医療広域連合 保健事業実施計画骨子 ( 案 ) 概要 1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても

More information

10050 WS2-3 ワークショップ P-129 一般演題ポスター症例 ( 感染症 ) P-050 一般演題ポスター症例 ( 合併症 )9 11 月 28 日 ( 土 ) 18:40~19:10 6 分ポスター会場 2F 桜 P-251 一般演題ポスター療

10050 WS2-3 ワークショップ P-129 一般演題ポスター症例 ( 感染症 ) P-050 一般演題ポスター症例 ( 合併症 )9 11 月 28 日 ( 土 ) 18:40~19:10 6 分ポスター会場 2F 桜 P-251 一般演題ポスター療 10000 P-081 一般演題ポスター症例 ( 事例報告 )4 11 月 28 日 ( 土 ) 18:40~19:10 6 分ポスター会場 2F 桜 10001 P-118 一般演題ポスター腹膜機能 溶質除去 11 月 29 日 ( 日 ) 14:00~14:36 6 分ポスター会場 2F 桜 10002 O-38 一般演題口演治療成績 尿毒素 貧血 11 月 28 日 ( 土 ) 15:35~16:35

More information

1

1 1 2 < 調査実施項目 > Ⅰ 院内がん登録の組織体制 Ⅱ 院内がん登録の実施体制 Ⅲがん登録の方法 Ⅳ 集計 解析 報告書 Ⅴ 院内がん登録システムのソフト Ⅵ 院内がん登録の研修教育 3 1. 院内がん登録の組織 (1) 院内がん登録委員会について (2) 院内がん登録委員会の定期開催 施設数 16 14 3 施設数 16 14 12 12 2 10 なし 10 していない 8 8 6 13

More information

600人の耳鼻咽喉科医師とその家族対象 アレルギー疾患に関する全国調査

600人の耳鼻咽喉科医師とその家族対象 アレルギー疾患に関する全国調査 平成 30 年 12 月 26 日 東京都港区虎ノ門 4-3-9 株式会社 QLife( キューライフ ) ~600 人の耳鼻咽喉科医師とその家族対象アレルギー疾患に関する全国調査 ~ アレルギー疾患の罹患率 スギ ( ヒノキ ) 花粉症は 37.2% 通年性アレルギー性鼻炎は 26.9% 薬物治療以外の花粉症対策医師がすすめるのは マスク 空気清浄機 室内のこまめな清掃 洗濯物の室内干し 株式会社

More information

第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯

第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯 第 2 章計画の推進及び進行管理 1 計画の推進 県 市町村及び県民が 関係機関等と相互に連携を図りながら 県民の歯 口腔の健康づくりを推進します 県における推進 (1) 全県的な推進 県全域の課題を踏まえた基本的施策や方向性を示すとともに 取組の成果について継続的な評価を行い 県民の生涯を通じた歯科保健施策を推進します 中心となる歯科関係団体等 県歯科医師会 歯科保健協会及び歯科大学等関係団体 県における検討

More information

Microsoft Word _発刊にあたって.doc

Microsoft Word _発刊にあたって.doc 報道情報からみた医療事故の現状分析 出口真弓 1. はじめに医療事故が発生した場合 報道される事例が増えてきており 報道情報を分析することにより 一定の傾向を把握することができると考えられる 一定の基準のもとに収集されたデータではなく 報道価値という観点から取捨選択された情報であるという限界はあるが 医療事故に関する現状について 一般の人たちは報道によってその情報を得ている そのような観点から ここでは共同通信社が配信を行った

More information

フレイルのみかた

フレイルのみかた 1フレイルとは? POINT OF STUDY フレイルの概念 高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し, 不健康を引き起こしやすい状態は Frailty と表現されており 1), 転倒や日常生活の障害, 要介護の発生, 死亡のリスクを増大させる要因となる. これまでは, 虚弱 や 老衰 などの用語で表現されることが多く, 心身が加齢により老いて衰え, 不可逆的な印象を与えることが懸念されてきた.

More information

2

2 2008 No.236 2 4 5 6 7 9 8 11 10 12 [ ESSAY ] MY HOBBY IS RADIO PROGRAMS PRODUCTION 13 85 81 82 83 84 90 85 86 87 88 90 89 91 92 メタボ対策にもってこい 特定健診 特定健診 異常値を早期発見し 早期治療 へ導くための健診でした 異常値になる前にそのリスク対象者を発見して 生活習慣を改善し健康へ導くための健診です

More information

(別紙様式1)

(別紙様式1) (H26 年度研究報告 ) テーマ名 : 健全な心身を持続できる福祉社会を目指して 個別事業名 : 健康診査に基づく腎機能判定ならびに慢性腎臓病の経年変化に寄 与する要因と医療 保健 福祉への活用 鳥取大学医学部地域医療学講座 特任准教授浜田紀宏 平成 26 年度事業内容 背景と目的 以前から, 慢性腎臓病 (CKD) 患者の多くは無症状のままで心血管疾患発症および死亡のリスクとなることが広く知られるようになった

More information

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果 2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果汁飲料 ) の飲用試験を実施した結果 アトピー性皮膚炎症状を改善する効果が確認されました なお 本研究成果は

More information

看護師の注射指導スキルを高め 治療介入が容易となる環境を整える これらを効率的に安全に達成するためには地域内での情報交換も必須であり 医療者の 顔のみえる 関係も重要である また正しい知識を共有しそれに基づいた指導をすること 他職種の業務範囲を厳密に把握することも必要である また このようなネットワ

看護師の注射指導スキルを高め 治療介入が容易となる環境を整える これらを効率的に安全に達成するためには地域内での情報交換も必須であり 医療者の 顔のみえる 関係も重要である また正しい知識を共有しそれに基づいた指導をすること 他職種の業務範囲を厳密に把握することも必要である また このようなネットワ 高知県糖尿病療養指導士について 1. なぜ必要なのか? a. 糖尿病診療の問題点 血糖管理には生活習慣の改善が必須であり 薬物治療は生活習慣が遵守できていれば有効であるが 遵守できていなければ無効である また薬物治療を行う場合 アドヒアランスも重要である 大部分は無症状であるので 患者さん自身の理解を得て診療を継続して頂くには適切な情報提供が必要である いまだに約 4 割は未受診 中断であり このような集団から特に重度の合併症進展例がみられることが多い

More information

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2

平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2 平成 28 年度診療報酬改定情報リハビリテーション ここでは全病理に直接関連する項目を記載します Ⅰ. 疾患別リハビリ料の点数改定及び 維持期リハビリテーション (13 単位 ) の見直し 脳血管疾患等リハビリテーション料 1. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅰ)(1 単位 ) 245 点 2. 脳血管疾患等リハビリテーション料 (Ⅱ)(1 単位 ) 200 点 3. 脳血管疾患等リハビリテーション料

More information

Microsoft Word - M 平成30年度診療報酬改定の基本方針

Microsoft Word - M 平成30年度診療報酬改定の基本方針 平成 30 年度診療報酬改定の基本方針 平成 29 年 12 月 11 日 社会保障審議会医療保険部会 社会保障審議会医療部会 1. 改定に当たっての基本認識 ( 人生 100 年時代を見据えた社会の実現 ) 我が国は 国民皆保険や優れた保健 医療システムの成果により 世界最高水準の平均寿命を達成し 超高齢社会が到来している 100 歳以上人口も6 万人を超えており こうした状況を踏まえて 人生 100

More information

<4D F736F F F696E74202D202888F38DFC AB38ED28FEE95F182CC8BA4974C82C98AD682B782E B D B2E >

<4D F736F F F696E74202D202888F38DFC AB38ED28FEE95F182CC8BA4974C82C98AD682B782E B D B2E > // 広島県地域保健対策協議会医薬品の適正使用検討特別委員会講演会 患者情報の共有に関するアンケート ( 平成 年 月 ~ 月実施 ) 薬剤師 /,0 医師 / 歯科医師 0/ 看護師 / ( 訪問看護ステーション ) 薬剤師 Ⅰ- 薬剤師 Ⅰ- 医師 歯科医師と共有すると有用な情報は? 医師 歯科医師と共有することができるとしたら, 副作用の早期発見や未然防止, 医薬品の適正使用のために有用なのは?

More information

平成14年度研究報告

平成14年度研究報告 平成 14 年度研究報告 研究テーマ 男子更年期の内分泌学的研究 - 日本人における実態調査および androgen replacement therapy (ART) の基礎的研究 - 男子更年期の内分泌学的研究 - 札幌医科大学医学部泌尿器科学講座 助教授伊藤直樹 現所属 : 札幌医科大学泌尿器科学 サマリー 最近男性更年期が注目を集め late-onset hypogonadism ( LOH)

More information

第2期データヘルス計画について

第2期データヘルス計画について 平成 30 年度高齢者保健事業推進研修 平成 30 年 8 月 22 日 ( 水 ) 23 日 ( 木 ) 第 2 期保健事業実施計画 ( デー ヘルス計画 ) について 北海道後期高齢者医療広域連合事務局次長 指真弓 ( 函館市派遣 ) じめに ( 後期高齢者医療制度等について ) 1 後期高齢者医療制度の加入者 ( 被保険者 ) 都道府県内に住所を有する 75 歳以上の方 65 歳 ~74 歳で一定の障がいのある方

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 (ICD10: C81 85, C96 ICD O M: 9590 9729, 9750 9759) 治癒モデルの推定結果が不安定であったため 治癒モデルの結果を示していない 203 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 71 68 50 53 52 45 47 1993 1997 1998 2001 2002 2006 2002 2006 (Period 法 ) 43 38 41 76

More information

最終.indd

最終.indd 部署紹介リハビリテーション部 診療科目総合診療科 内科 糖尿内科 呼吸器科消化器 胃腸科 循環器科 小児科リウマチ科 リハビリテーション科 外科心臓血管外科 整形外科 形成外科脳神経外科 産婦人科 眼科 耳鼻咽喉科皮膚科 泌尿器科 肛門科 放射線科麻酔科 透析センター 各種健康診断生活習慣病予防健診 人間ドック 脳ドック 受付 診療時間受付時間午前 8 : 00~12 : 00 午後 1

More information

Slide 1

Slide 1 資料 2 医療従事者不足に対応するため 病院としての魅力を高めるためには 医療従事者が新病院にとって誇りとやりがいをもって働ける環境を整備することが必要となります そのポイントは以下の 3 点です 医療従事者の勤務状況の改善 質の高い医療を一人ひとりの患者に提供できる体制整備 自らの医療技術水準を向上させる環境づくり 検討事項 ( 作業部会検討済み 今回の準備会議で法人としての意見をまとめます )

More information

区分

区分 計画推進協議会資料平成 26 年 11 月 21 日健康福祉部長寿支援課 介護保険課 別紙 1 新しく始まる地域支援事業の開始時期について ( 骨子 ( 案 )P7 関係 ) 区分 事業概要 事業開始時期 介護予防 日常生活支援総合事業 予防給付から移行してくる訪問介護や通所介護を含む 介護予防 生活支援サービス事業 については 現行のサービス事業所だけでなく NPO やボランティア等の多様な主体を活用しながら実施する

More information

wslist01

wslist01 身体のなかの心, 心のなかの身体 11 月 26 日 ( 土 )13:30 ~ 14 :30( 第 1 会場 メインホール ) SL-1. Current practice and future of consultation-liaison psychiatry in Mayo Clinic 11 月 25 日 ( 金 )16:00 ~ 17:00 ( 第 1 会場 メインホール ) SL-2.

More information

( 様式乙 8) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 米田博 藤原眞也 副査副査 教授教授 黒岩敏彦千原精志郎 副査 教授 佐浦隆一 主論文題名 Anhedonia in Japanese patients with Parkinson s disease ( 日本人パー

( 様式乙 8) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 米田博 藤原眞也 副査副査 教授教授 黒岩敏彦千原精志郎 副査 教授 佐浦隆一 主論文題名 Anhedonia in Japanese patients with Parkinson s disease ( 日本人パー ( 様式乙 8) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 米田博 藤原眞也 副査副査 黒岩敏彦千原精志郎 副査 佐浦隆一 主論文題名 Anhedonia in Japanese patients with Parkinson s disease ( 日本人パーキンソン病患者における幸福感の喪失 ) 学位論文内容の要旨 目的 パーキンソン病 (PD) において 気分障害は非運動症状の中でも重要なものであり

More information

スライド 1

スライド 1 愛知クリニカルパス研究会主催教育研修会 2018.6.16 導入効果と意義 - クリニカルパス医療の本質 - トヨタ記念病院 形成外科 TQM 推進委員会 岡本泰岳 講義内容 質向上! パス テーマ1) クリニカルパスとは? 定義とクリニカルパス用語 アウトカム 観察項目 ( アセスメント ) バリアンス 導入効果と意義 アウトカム テーマ2) クリニカルパス医療の本質 アウトカム志向 (PDCA

More information

, 地域包括支援センターの組織と人材 2. 1 福祉専門職の歴史と特性

, 地域包括支援センターの組織と人材 2. 1 福祉専門職の歴史と特性 Graduate School of Policy and Management, Doshisha University 139 地域包括支援センター職員の専門性と実用的スキルに関する考察 あらまし 2000 2005 2012 1. はじめに 1989 1 2 3 2000 4 1 1990 1999 10 300 10 1994 2 1987 3 4 79 85 140 245 2005 65

More information

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴 専門研修プログラム整備基準項目 5 別紙 1 専門技能 ( 診療 検査 診断 処置 手術など ) 1 年目 1 患者及び家族との面接 : 面接によって情報を抽出し診断に結びつけるとともに 良好な治療関係を維持する 2. 診断と治療計画 : 精神 身体症状を的確に把握して診断し 適切な治療を選択するとともに 経過に応じて診断と治療を見直す 3. 疾患の概念と病態の理解 : 疾患の概念および病態を理解し

More information